JP3870446B2 - Ito焼結体の製造方法およびスパッタリングターゲット - Google Patents

Ito焼結体の製造方法およびスパッタリングターゲット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明導電膜製造の際に使用されるITOスパッタリングターゲット、特にノジュール発生のない高密度ITOスパッタリングターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ITO(Indium Tin Oxide)薄膜は高導電性、高透過率といった特徴を有し、更に微細加工も容易に行えることから、フラットパネルディスプレイ用表示電極、太陽電池用窓材、帯電防止膜等の広範囲な分野に渡って用いられている。特に液晶表示装置を始めとしたフラットパネルディスプレイ分野では近年大型化および高精細化が進んでおり、その表示用電極であるITO薄膜に対する需要もまた急速に高まっている。
【0003】
このようなITO薄膜の製造方法はスプレー熱分解法、CVD法等の化学的成膜法と電子ビーム蒸着法、スパッタリング法等の物理的成膜法に大別することができる。中でもスパッタリング法は大面積化が容易でかつ高性能の膜が得られる成膜法でることから、様々な分野で使用されている。
【0004】
スパッタリング法によりITO薄膜を製造する場合、用いるスパッタリングターゲットとしては金属インジウムおよび金属スズからなる合金ターゲット(以降ITターゲットと略する)あるいは酸化インジウムと酸化スズからなる複合酸化物ターゲット(以降ITOターゲットと略する)が用いられる。このうち、ITOターゲットを用いる方法は、ITターゲットを用いる方法と比較して、得られた膜の抵抗値および透過率の経時変化が少なく成膜条件のコントロールが容易であるため、ITO薄膜製造方法の主流となっている。
【0005】
ITOターゲットをアルゴンガスと酸素ガスとの混合ガス雰囲気中で連続してスパッタリングした場合、積算スパッタリング時間の増加と共にターゲット表面にはノジュールと呼ばれる黒色の付着物が析出する。インジウムの低級酸化物と考えられているこの黒色の付着物は、ターゲットのエロージョン部の周囲に析出するため、スパッタリング時の異常放電の原因となりやすく、またそれ自身が異物(パーティクル)の発生源となることが知られている。
【0006】
その結果、連続してスパッタリングを行うと、形成された薄膜中に異物欠陥が発生し、これが液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイの製造歩留まり低下の原因となっていた。特に近年、フラットパネルディスプレイの分野では、高精細化が進んでおり、このような薄膜中の異物欠陥は素子の動作不良を引き起こすため、特に解決すべき重要な課題となっていた。
【0007】
従来のITO薄膜の生産においては、このような薄膜中の欠陥の発生を防ぐために定期的にターゲット表面のノジュールを除去するといった対策が取られていた。しかしこのようなターゲットクリーニングの作業は重大な生産性の低下を引き起こすため、ノジュールの発生の起こりにくいITOターゲットの開発が強く望まれていた。
【0008】
このようなITOターゲットに発生するノジュールは、ITO焼結体の焼結密度が増加するに従って減少することが知られている。そのため、高密度焼結体に関する研究が盛んに行われている。例えば、焼結を1気圧以上の加圧酸素雰囲気中で実施する方法が知られている(例えば、特公平5−30905号公報など)。この方法で作製されるITO焼結体は、その焼結密度が7.06g/cm3という極めて高い焼結密度を有している。しかしこのように焼結を加圧状態で行うためには、焼結炉全体を耐圧容器中に設置する必要があるため製造設備が高価で大掛かりとなる上、製造設備の大型化が困難であると言った問題点があった。
【0009】
またその他にノジュール発生を低減する方法として、例えば、平均粒径が0.1μm以下の酸化インジウム粉末および酸化スズ粉末を酸素雰囲気下1350℃以上の温度で熱処理し、得られた熱処理粉末を再び粉砕処理した後500〜1000℃以上の温度および100kg/cm2以上の圧力下の無酸素雰囲気中で焼結して、異常放電現象の少ないITO焼結体を得る方法が開示されている(例えば、特開平4−160047号公報など)。
【0010】
しかし上記方法によりITO焼結体を作製するためには、混合原料粉末を一旦熱処理した後、粉砕し、再度成形および焼結を実施しなければならないため、製造工程が複雑となり、生産効率が低いばかりでなく、得られる焼結体密度も相対密度で94%程度と低く、十分な焼結密度上昇効果が得られがたいといった問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、フラットパネルディスプレイの透明電極等に用いられるITO薄膜のスパッタリングにおいて、膜中欠陥の発生原因となるターゲット表面のノジュールが発生しない超高密度ITOスパッタリングターゲットを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はITO焼結体の焼結機構を明らかにするため、様々な密度を持つITO焼結体について詳細な解析を行い、1)焼結体内部に存在する空孔の周囲には酸化スズの偏析が認められる、2)焼結体内部の空孔の大きさと偏析している酸化スズの大きさの間には相関が有り、酸化スズの偏析径が減少するに従って焼結体内部の空孔径も減少する、3)焼結密度の低いITO焼結体内部には、周囲に比べて大きな酸化スズの偏析が認められる。またこのような大きな酸化スズの偏析の数は焼結密度の上昇と共に減少する、4)焼結密度の低いITO焼結体では、酸化インジウムの異常成長が原因と考えられる焼結粒径の非常に大きい結晶粒子が認められる等々の知見を得た。
【0013】
そこで以上の知見を元に原料粉末である酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の粒径と焼結密度および焼結体内部の空孔との関係等に着目して更に実験を行った結果、ある条件を満たす範囲の粒径を有する粉末を用いると、焼結密度の高いITO焼結体が得られ、得られた焼結体はスパッタリングによるITO薄膜製造のための良好なターゲットとして用いられることを見いだした。すなわち、
(1)最大粒径が1.0μm以下でメジアン径が0.4μm以下である酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を用いると、得られるITO焼結体の密度が大幅に上昇する。
【0014】
(2)上記1に記載の粉末のタップ密度が1.8g/cm3未満であると、得られる成形体の成形体強度が低下し、この成形体の焼結時にクラックが発生することがある。
【0015】
(3)上記の粉末からなる成形体の焼結密度は、焼結を酸素雰囲気中で実施した場合のみ上昇する。逆に大気中あるいは非酸化性雰囲気中で焼結を実施すると焼結密度が大幅に減少する。
【0016】
(4)上記の粉末から得られた焼結密度7.08g/cm3以上の高密度焼結体からなるITOスパッタリングターゲットには従来に比較して顕著なノジュール発生の抑制効果がある等々の知見であり、一方、
(5)酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末として、90%以上が1μm以下の粒径をもつものを用いて焼結すると、得られるITO焼結体の密度が大幅に上昇する。
【0017】
(6)酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が(5)の条件を満たし、かつ、80%以上が0.5μm以下の粒径をもつ粉末を用いると、得られる焼結体の密度が更に高くなること。
【0018】
(7)これら酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末からなる成形体を、実質的に酸素雰囲気中で焼結することにより高密度の焼結体が得られるが、大気中あるいは非酸化性雰囲気中で焼結を実施すると得られる焼結体は焼結密度が大幅に低下したものとなること、等々の知見も得た。
【0019】
本発明は上記知見に基づくものであり、最大粒径が1μm以下、メジアン径が0.4μm以下、およびタップ密度が1.8g/cm3以上の酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を成形して得られる成形体を酸素雰囲気中で焼結することを特徴とするITO焼結体の製造方法、およびこの焼結体からなるITOスパッタリングターゲットに関するものであり、また、
本発明は90%以上が1μm以下の粒径をもつ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の成形体を酸素雰囲気中で焼結することを特徴とするITO焼結体の製造方法、およびこの焼結体からなるITOスパッタリングターゲットに関するものである。
【0020】
なお、本発明でいう粒径とは2次粒径を意味し、メジアン径とは粒度の体積での累積分布の50%に相当する粉末の粒子径を意味する。本発明における粒度分布の測定は、堀場製作所製、商品名「CAPA−300」を用い、2μm未満の粒径に対しては遠心沈降法(回転数:2000rpm)で、2μm以上の粒径に対しては、自然沈降法により測定した。
【0021】
また、本発明でいうタップ密度とは、粉末を扱う業界で通常用いられている粉末の物性値で、密充填カサ密度とも呼ばれている。タップ密度は、シリンダーに粉末を充填し、シリンダーの振蕩(タッピング)により粉末の体積を減少させることで、その最終的な粉末の体積と重量から求めることができる。タップ密度を測定する際のタッピング幅、回数などは、粉末の体積が一定となるまで行えば特に限定されないが、例えば、タッピング幅:60mm、回数:500回以上振蕩させた後の体積と重量から求めることができる。
【0022】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
本発明に関わる焼結体、およびこの焼結体からなるスパッタリングターゲットは以下の方法で製造する。
【0024】
始めに、酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を水、例えばイオン交換水中に投じ、例えばアンモニア水を加えて系をアルカリ性(pH=9.5〜10程度)に調整した後、スターラーあるいは撹拌羽等を用いて撹拌しながら、必要に応じて超音波を加え酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を水溶液中に均一に分散させる。この時、次に行うデカンテーション処理の際に十分に微細な酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得る上で分散時間は1時間以上とすることが望ましい。また、pHが上記範囲であると酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が十分に分散されるので好ましい。さらに、使用する粉末は、分散前にボールミル等を用いて予め10時間以上粉砕しておくことが望ましい。こうした粉砕処理を施すことにより、粉末の微細成分を良好な収率で得ることが可能となり、また、粉砕時間等の粉砕条件を適宜選択することにより任意のメジアン径を持つ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得ることができる。
【0025】
また、イオン交換水の量は、粉末に対して5〜80wt%が好ましい。なぜなら、粉末をイオン交換水中に均一に分散させることができ、また、デカンテーション後の溶液の比重が小さくなりすぎるのを防止し、微粒成分を収量よく得ることができるからである。
【0026】
分散処理を終えた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末分散液は所定の時間静置して、分散液中に含まれる酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の粗粒成分を容器の底に沈降させる。一般に分散液中に分散した粒子は、その粒子径毎に以下に示すストークスの沈降速度式に従って固有の速度で沈降し、その沈降速度は粒径の大きな粒子ほど大きくなる。
Vi=0.03267×((ρs−ρf)/μ)×Di2
ここでVi:粒子径Diの粒子の沈降速度(mm/分)、Di:粒子径(μm)、ρs:粒子の密度(g/cm3)、ρf:溶媒の密度(g/cm3)、μ:溶媒の粘度(センチポイズ)を夫々表す。
【0027】
従って、粒子径Diの粒子が分散溶液静置後に分散溶液の液面から距離(L)だけ沈降するのに必要な沈降時間(Ti)は、Ti=L/Viとして求められる。この時分散溶液中にあるDiより粒子径の大きな粒子はその沈降速度がViより大きいため、Ti時間経過後にはLよりも長い距離まで沈降しているので、液面から長さLの範囲にある分散溶液中にはDi以上の粒子径を持つ粒子は存在しない。
【0028】
その結果、Ti時間経過後にこの液面から距離Lの範囲にある溶液をデカンテーション処理して分離することにより、任意の最大粒子径を含む酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得ることが可能となる。本発明で限定した粒径の原料粉末はこのようにして調製することができる。
【0029】
デカンテーション処理は、とくに制限なく従来の方法により行えばよい。このような方法としては、必要な部分をマイクロチューブポンプなどによって、分離する方法などがあげられる。
【0030】
次にこうして得られた所定の粒度分布をもつ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を含む溶液から、ロータリーエバポレーターあるいはスプレードライヤー等を用いて水分およびアルカリ成分を乾燥除去して原料酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得る。この際、必要に応じて乾燥後の粉末をイオン交換水中に再度投入して洗浄処理を行ってもよい。
【0031】
乾燥処理により得られた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末は、緩やかに凝集して3次粒子を形成している恐れがあるのでボールミル等により5時間以上粉砕することが望ましい。
【0032】
本発明では、酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末のタップ密度を1.8g/cm3以上とすることにより、粉末を成形して焼結工程に供する際に十分な強度を有する成形体を得ることができ、また、焼結時に焼結体にクラックが発生しにくくなる。上記した値以上のタップ密度をもつ粉末を得るには、例えば、乾燥処理後の粉末に対してボールミル処理を10時間以上施せばよい。
【0033】
なお、酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末中のスズの含有量は、スパッタリングによりITO薄膜を形成した際に比抵抗値が最も低下する5〜15wt%とすることが望ましい。
【0034】
こうして得られた粉末を次にプレス法あるいは鋳込み法等の成形方法により成形してITO成形体を作製する。プレス成形により成形体を製造する場合には所定の大きさの金型に前記粉末を充填した後、プレス機を用いて100〜300kg/cm2の圧力でプレスを行い成形体とする。この際必要に応じてポリビニルアルコール等のバインダーを添加してもよい。一方、鋳込み成形により成形体を製造する場合には粉末を水、バインダーおよび分散材と共に混合してスラリー化し、こうして得られた50〜5000センチポイズの粘度を持つスラリーを鋳込み成形用の型の中へ注入して3〜25kg/cm2で加圧し、成形体を製造すればよい。
【0035】
次に、得られた成形体は必要に応じて冷間等方圧プレス(CIP)による圧密化処理を行う。この際CIPの圧力は十分な圧密効果を得るため2ton/cm2以上であることが望ましい。成形を鋳込み法により行った場合には、CIP後の成形体中に残存する水分およびバインダーなどの有機物を除去するため300〜500℃の温度で5〜20時間程度の乾燥処理および脱バインダー処理を施すことが好ましい。また、成形をプレス法により行った場合でも、成形時にバインダーを使用したときには、同様の脱バインダー処理を行うことが望ましい。
【0036】
このようにして得られた成形体は焼結炉内で焼結を行う。焼結方法としては酸素雰囲気中、即ち、実質的に純酸素雰囲気中で焼結を実施する必要がある。また、焼結時には酸素ガスを線速2.5cm/分以上で焼結炉内に導入することがより望ましい。酸素ガスを導入することにより焼結体の十分な密度上昇効果を得ることが可能となる。さらに、十分な密度上昇効果を得るため、焼結温度は1450℃以上、好ましくは、1450〜1550℃、焼結時間は3時間以上であることが望ましい。
【0037】
以上の方法により作製された焼結体は、焼結密度7.08g/cm3以上の高密度ITO焼結体として得られる。
【0038】
このようにして得られた高密度ITO焼結体は、所望の形状に研削加工してスパッタリングターゲットとする。上記超高密度ITO焼結体は従来のITO焼結体に比べて硬度が高く、研削加工中に焼結体内部にクラックを生じ易いので、加工は湿式加工で行うことが望ましい。また、スパッタリング面については、湿式加工後の表面に残存する細かい加工傷を除去するため、必要に応じてアルミナスラリーを用いて鏡面研磨を施してもよい。
【0039】
得られた加工済みのITO焼結体は、インジウム半田等を用いて無酸素銅等からなるバッキングプレートにボンディングすることにより容易にターゲット化することができる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
実施例1
最大粒径9.2μmでメジアン径1.9μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末1000gを、250gずつ4個の3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時間ボールミル粉砕した。次にこの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を250gずつ4個の5Lポリエチレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にアンモニア水を少量加えてpHを9.5に調整し、その後撹拌羽を用いて溶液を撹拌しながら超音波を加えて1時間分散処理した。分散処理後の溶液の一部をサンプリングし溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。また、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から250mmであった。
【0042】
ここで、未固溶の酸化スズが残存している可能性を考慮し沈降速度の遅い酸化スズの粉末に対して、粒径1.0μmの粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ0.194mm/分であった。容器の底に粉末の沈殿が発生することを考慮して、液面から180mmまでの高さまで粒径1.0μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が沈降するのに要する時間を計算したところ15.5時間であることがわかった。
【0043】
この分散溶液を15.5時間静置した後、液面から180mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチューブポンプを用いて分離した。分離した酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得た。得られた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の重量は合計で420gであった。またこの粉末の粒度を粒度分布測定装置を用いて測定したところ、最大粒径は1.0μm、メジアン径は0.4μmであった。
【0044】
この粉末を16時間乾式ボールミル処理した。この粉末のタップ密度は2.03g/cm3であった。
【0045】
この粉末を直径120mmの金型に入れ、250kg/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.94g/cm3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼結した。
【0046】
(焼結条件)
焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/時間、焼結時間:6時間、酸素線速:2.7cm/分
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ7.08g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。
【0047】
このターゲットを以下のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施した。
【0048】
(スパッタリング条件)
DC電力:120W(2.6W/cm2)、ガス圧:0.5Pa、Arガス流量:50SCCM、O2ガス流量:0.6SCCM
上記の条件により連続的にスパッタリング試験を実施したところ、ターゲット寿命末期までノジュールの発生は無かった。
【0049】
実施例2
最大粒径9.1μmでメジアン径1.9μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末1000gを、250gずつ8個の3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時間ボールミル粉砕した。次にこの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を250gずつ8個の5Lポリエチレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にアンモニア水を少量加えてpHを9.5に調整し、その後撹拌羽を用いて溶液を撹拌しながら超音波を加えて1時間分散処理した。分散処理後の溶液の一部をサンプリングし溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。また、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から250mmであった。
【0050】
ここで、未固溶の酸化スズが残存している可能性を考慮し沈降速度の遅い酸化スズの粉末に対して、粒径0.5μmの粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ0.048mm/分であった。容器の底に粉末の沈殿が発生することを考慮して、液面から180mmまでの高さまで粒径0.5μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が沈降するのに要する時間を計算したところ62.5時間であることがわかった。
【0051】
この分散溶液を62.5時間静置した後、液面から180mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチューブポンプを用いて分離した。分離した酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得た。得られた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の重量は合計で450gであった。またこの粉末の粒度を粒度分布測定装置を用いて測定したところ、最大粒径は0.5μm、メジアン径は0.3μmであった。
【0052】
この粉末を16時間乾式ボールミル処理した。この粉末のタップ密度は2.05g/cm3であった。
【0053】
この粉末を直径120mmの金型に入れ、250kg/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.95g/cm3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼結した。
【0054】
(焼結条件)
焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/時間、焼結時間:6時間、酸素線速:2.8cm/分
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ7.13g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを実施例1と同様のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施したところ、ターゲット寿命末期までノジュールの発生は無かった。
【0055】
比較例1
最大粒径9.0μmでメジアン径1.9μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末400gを実施例1と同様の条件で粉砕した後、実施例1と同様の条件でプレス成形およびCIP処理を施して成形体を得た。得られた成形体の密度は3.91g/cm3であった。この成形体を実施例1と同様の条件で焼結してITO焼結体を作製した。
【0056】
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ6.84g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工しインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを実施例1と同様のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施したところ、ターゲット使用開始後30時間程度からノジュールがエロージョン部近傍に発生していることが確認された。
【0057】
実施例3
酸化スズ換算で10wt%のスズを含有し、70%が1μm以下の粒径をもつ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末1000gを、250gずつ4個の3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時間ボールミル粉砕した。次にこの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を250gずつ4個の5Lポリエチレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にアンモニア水を少量加えてpHを9.5に調整し、その後撹拌羽を用いて溶液を撹拌しながら超音波を加えて1時間分散処理した。分散処理後の溶液の一部をサンプリングし溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。また、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から250mmであった。
ここで、未固溶の酸化スズが残存している可能性を考慮し沈降速度の遅い酸化スズの粉末に対して、粒径0.8μmの粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ0.124mm/分であった。
【0058】
容器の底に粉末の沈殿が発生することを考慮して、液面から160mmまでの高さまで粒径0.8μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が沈降するのに要する時間を計算したところ21.5時間であることがわかった。この分散溶液を21.5時間静置した後、液面から160mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチューブポンプを用いて分離した。分離した酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得た。得られた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の重量は合計で402gであった。またこの粉末の粒度を粒度分布測定装置を用いて測定したところ、1μm以下の粒子が91%、かつ0.5μm以下の粒子が78%であった。
【0059】
この酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末は、緩やかに凝集して、3次粒子を形成している可能性があるので、16時間乾式ボールミルで粉砕した。この粉末を直径120mmの金型に入れ、250kg/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.93g/cm3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼結した。
【0060】
(焼結条件)
焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/時間、焼結時間:6時間、酸素線速:2.8cm/分
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ7.08g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを以下のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施した。
【0061】
(スパッタリング条件)
DC電力:120W(2.6W/cm2)、ガス圧:0.5Pa、Arガス流量:50SCCM、O2ガス流量:0.6SCCM
上記の条件により連続的にスパッタリング試験を実施したところ、ターゲット寿命末期までノジュールの発生は無かった。
【0062】
実施例4
酸化スズ換算で10wt%のスズを含有し、70%が1μm以下の粒径をもつ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末1000gを、250gずつ8個の3Lのポリエチレン製のポットに入れ、これに直径15mmの鉄心入りナイロンボール3kgを加え72時間ボールミル粉砕した。次にこの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を250gずつ8個の5Lポリエチレン容器中のイオン交換水5000gに投入し、更にアンモニア水を少量加えてpHを9.5に調整し、その後撹拌羽を用いて溶液を撹拌しながら超音波を加えて1時間分散処理した。
【0063】
分散処理後の溶液の一部をサンプリングし溶液の粘度を測定したところ1センチポイズであった。また、容器内の分散溶液の液面の高さは容器の底から250mmであった。
【0064】
ここで、未固溶の酸化スズが残存している可能性を考慮し沈降速度の遅い酸化スズの粉末に対して、粒径0.4μmの粉末の沈降速度をストークスの沈降速度式より求めたところ0.031mm/分であった。容器の底に粉末の沈殿が発生することを考慮して、液面から130mmまでの高さまで粒径0.4μmの酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末が沈降するのに要する時間を計算したところ69.9時間であることがわかった。
【0065】
この分散溶液を69.9時間静置した後、液面から130mmまでの範囲にある分散溶液をマイクロチューブポンプを用いて分離した。分離した酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を含む分散溶液をロータリーエバポレーターを用いて乾燥処理し酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を得た。得られた酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末の重量は合計で440gであった。またこの粉末の粒度を粒度分布測定装置を用いて測定したところ、1μm以下の粒子が98%、かつ0.5μm以下の粒子が93%であった。
【0066】
この酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末は、緩やかに凝集して、3次粒子を形成している可能性があるので、16時間乾式ボールミルで粉砕した。この粉末を直径120mmの金型に入れ、250kg/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cm2の圧力でCIP処理して密度3.95g/cm3の成形体を得た。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して以下の条件で焼結した。
【0067】
(焼結条件)
焼結温度:1500℃、昇温速度:25℃/時間、焼結時間:6時間、酸素線速:2.9cm/分
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ7.13g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを実施例3と同様のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施したところ、ターゲット寿命末期までノジュールの発生は無かった。
【0068】
比較例2
酸化スズ換算で10wt%のスズを含有し、60%が1μm以下の粒径をもつ酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末400gを実施例3と同様の条件で乾式ボールミル粉砕した後、実施例3と同様の条件でプレス成形およびCIP処理を施して成形体を得た。得られた成形体の密度は3.91g/cm3であった。この成形体を実施例1と同様の条件で焼結してITO焼結体を作製した。
【0069】
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ6.82g/cm3であった。この焼結体を湿式加工法により直径76.2mm、厚さ6mmの焼結体に加工しインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを実施例3と同様のスパッタリング条件でスパッタリングして連続放電試験を実施したところ、ターゲット使用開始後30時間程度からノジュールがエロージョン部近傍に発生していることが確認された。
【0070】
【発明の効果】
本発明の方法により製造されるITO焼結体は、焼結密度が7.08g/cm3以上の高密度ITO焼結体であり、この焼結体から構成されるITOスパッタリングターゲットはスパッタリング中のノジュールの発生が無く、パーティクルの発生を抑制することができるので、LCD生産における歩留まりを飛躍的に向上させることができる。

Claims (2)

  1. 最大粒径が1μm以下、メジアン径(粒度の累積分布の50%に相当する粉末の粒子径)が0.4μm以下、およびタップ密度が1.8g/cm以上の酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を成形して得られる成形体を酸素雰囲気中で焼結することを特徴とする酸化インジウム−酸化スズ(ITO)焼結体の製造方法。
  2. 最大粒径が1μm以下、メジアン径(粒度の累積分布の50%に相当する粉末の粒子径)が0.4μm以下、およびタップ密度が1.8g/cm以上の酸化インジウム酸化スズ固溶体粉末を成形して得られる成形体を酸素雰囲気中で焼結して得た焼結体からなるITOスパッタリングターゲット。
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