JPH09233168A - ロビーインターホン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表パネルを手で保持しながら壁面に取付ける
面倒さのない施工作業の容易なロビーインターホンを提
供すること。 【解決手段】 内部回路を有した化粧パネルブロック１
０と、取付枠部材２とを有し、取付枠部材２には、斜上
方向に突出する係合突片２ｆを設け、その下側枠には押
上片２ａを突設し、化粧パネルブロック１０には、係合
突片２ｆを係合する係合孔３ｆを形成し、化粧パネルブ
ロック１０の裏部に螺合し化粧パネルブロック１０を取
付枠部材２に締付固定するネジ棒５ｂを有し、該ネジ棒
５ｂを下方から螺進させたときに、ネジ棒５ｂが取付枠
部材２の押上片２ａを押上げて、係合突片２ｆを係合孔
３ｆに締付保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、マンション等の共
同玄関に設置されて、来訪者が居住者の呼出しを行って
通話することのできる機能を備えたロビーインターホン
に関する。

【０００２】

【従来の技術】マンションの玄関先などに埋込み設置さ
れるロビーインターホンの従来のものは、図７に示した
ように、埋込ボックス２１、テンキーや表示部、ドアホ
ン子器などの電気部品を内蔵させた内器ボックス２２及
び表パネル２３とから構成され、埋込ボックス２１を壁
面に形成した抜穴（不図示）に取り付け、この埋込ボッ
クス２１に内器ボックス２２をネジ２５で固着し、最後
に化粧ビス２４を表パネル２３のネジ挿入孔２３１より
内器ボックス２２側に螺入して、表パネル２３を壁面に
設置できるようになっている。

【０００３】しかしながら、このような従来構造のロビ
ーインターホンは、壁面に取付ける場合に、表パネル２
３を手で保持しながら化粧ビス２４を螺入させなければ
ならず、取付け作業が面倒であった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みてなされたもので、表パネルを手で保持しな
がら壁面に取り付ける面倒さのない施工作業の容易なロ
ビーインターホンを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される請求項１に記載の発明は、内部回路を内蔵
させた内器ボックス及び表パネルとを有して成る化粧パ
ネルブロックと、前記化粧パネルボックスを壁に取り付
けるための取付枠部材と、を有して成るロビーインター
ホンにおいて、前記取付枠部材には係合突片を設けると
ともに、その下側枠には押上片を突設しており、前記化
粧パネルブロックには、前記係合突片を係合する係合部
を形成すると共に、前記化粧パネルブロックに螺合し化
粧パネルブロックを前記取付枠部材に締付固定するネジ
棒を含み、該ネジ棒を前記化粧パネルブロックの下方か
ら螺進させたときに、前記ネジ棒が前記取付枠部材の押
上片を押上げて、前記取付枠部材の係合突片を前記化粧
パネルブロックの係合部に締付保持させるネジ締手段、
を備えたことを特徴としている。。

【０００６】請求項２に記載の発明は、請求項１におい
て、前記係合突片は、斜上方向に突出することを特徴と
している。

【０００７】請求項３に記載の発明は、請求項１又は請
求項２いずれかにおいて、上記化粧パネルブロックの下
側片には、上記ネジ棒を隠蔽するネジ操作孔を形成した
ことを特徴としている。

【０００８】請求項４に記載の発明は、請求項３におい
て、上記ネジ棒にナットを一体に設け、ネジ棒を前記化
粧パネルブロックの下方から螺進させたときに、ネジ棒
のナットが前記取付枠部材の押上片を押上げることを特
徴としている。

【０００９】請求項５に記載の発明は、請求項１乃至請
求項３いずれかにおいて、ネジ棒を前記化粧パネルブロ
ックの下方から螺進させたときに、前記ネジ棒の頭部が
前記取付枠部材の押上片を押上げることを特徴としてい
る。

【００１０】請求項６に記載の発明は、請求項５におい
て、上記化粧パネルブロックの下側片には、上記ネジ棒
を隠蔽するネジ操作孔を形成し、上記ねじ棒の頭部をネ
ジ操作孔より大径に形成したことを特徴としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
とともに説明する。

【００１２】図１，図２は本発明の要部をなすネジ締手
段を含んだ化粧パネルブロックの取付構造を示したもの
である。

【００１３】このネジ締手段５は、表パネル４の裏面適
所に、ナット収容凹所４２を形成し、この凹所４２内
に、その頭部５ａを下方に向けたネジ棒５ｂの先端部に
螺入させたナット５ｄを回転不能に収容させ、ネジ棒５
ｂのネジ部の途中に嵌め込まれ、ネジ棒５ｂの螺進上昇
時に、このネジ棒５ａと一体になって上昇する別のナッ
ト５ｃによって取付枠部材２の下片に突設した押上片２
ａを押上げるようになっている。

【００１４】このようなネジ棒５ｂは、その頭部５ａを
表パネル４の下側片４１に形成されたネジ操作孔４３内
に隠敝され、ナット収納凹所４２に収容させたナット５
ｄに螺合させているので、ネジ棒５ｂを螺進方向とは反
対に回転させて緩めた状態で、図１に示すように、取付
枠部材２の係合突片２ｆを、内器ボックス３のフランジ
部３ｂに形成された対応したl『係合部である』係合孔
３ｆに嵌入して仮止めした後、表パネル４の下側片４１
に形成した一組のネジ操作孔４３より、ドライバーなど
を挿入して、ネジ棒５ｂを螺進させれば、ネジ棒５ｂの
上昇に伴ってナット５ｃも上昇するので、このナット５
ｃで受止された押上片２ａを上方に押し上げる。

【００１５】このため、内器ボックス３の係合孔３ｆ内
に嵌合されて仮止めされた取付枠部材２の係合突片２ｆ
は、係合孔３ｆの上方のテーパ部にスキマが生じない程
度まで移動上昇され、その結果、取付部材２は、図２に
示したように、係合孔３ｆとネジ手段５のナット５ｃの
双方によって上下から挟まれて締付けられた状態で強固
に固定されることになる。

【００１６】なお、図１，２において示したネジ締手段
５のナット５ｃは、ネジ棒を緩めたときにネジ棒５ｂの
脱落を防止する作用もある。ネジ棒５ｂの頭部５ａが十
分な長さと、ネジ操作孔４３より大径に形成されている
場合には、このようなナット５ｃは不要であり、その頭
部５ａで、取付枠部材２を押上げればよい。無論、ネジ
棒５ｂの脱落を防止する作用を必要としないならば、ネ
ジ棒５ｂの頭部５ａを大径に形成したり十分な長さに形
成しなくとも、ネジ棒５ｂの頭部５ａで取付枠部材２を
押上げることが出来る。

【００１７】図３はこのような本発明のロビーインター
ホンの分解斜視図を示している。ロビーインターホン
は、埋込みボックス１、取付枠部材２、内器ボックス
３、表パネル４より構成されている。

【００１８】ここに、埋込ボックス１は、矩形の金属箱
で、前面の周縁に複数のネジ穴１ａが設けられている。
そして、上面には、壁内に配線された信号線、電源線を
挿通する穴径の異なる複数の入線孔１ｂが形成され、下
面は開口部１ｃを設けていて、ボックス１内の水気が排
出し易いようになっている。

【００１９】また、取付枠部材２は、内器ボックス３の
フランジ部３ｂに合わせた矩形の金属枠フレーム２ｂの
後方に端子台２ｃを設けた金属横枠フレーム２ｄを一体
に組み付けたフレーム体を構成しており、この端子台２
ｃには、先端にコネクタ８ａを設けたフラットケーブル
などの信号線８が導出している。この端子台２ｃには、
埋込みボックス１の入線孔１ｂより埋込みボックス１内
に導出された信号線が接続される。

【００２０】また、この取付枠部材２の金属枠フレーム
２ｂの上下枠片、左右の両枠片には、内器ボックス３の
フランジ部３ｂ側に設けた複数の係合孔３ｆに嵌入係合
される係合突片２ｆが打抜加工によって切起し形成され
ており、その下枠片には、内器ボックス３のフランジ部
３ｂの下片側のコーナ部に形成された１組の切欠部３ｃ
を受け止める押上片２ａを突出形成している。なお、２
ｅは埋込みボックスへネジで固着させるために設けた長
孔であり、位置調整用のために傾斜させて穿孔してい
る。

【００２１】一方、上記した構造の内器ボックス３のフ
ランジ部３ｂは、その四隅のコーナ部を切欠させた切欠
部３ｃを設けるとともに、その上、下片、左、右両側片
には、後述する取付枠部材２の係合突片に対応させた係
合孔３ｆと、表パネル４にネジ７で固着するようになっ
ている。そして、このような内器ボックス３の囲壁３ａ
内には、テンキー、ドアホン、その他の回路基板などが
実装されており、その背面には裏板６が被せられ、裏板
６の一部に形成した開口６ａからは、先端にコネクタ９
ａを設けたフラットケーブルなどの信号線９が導出され
ている。

【００２２】更に、内器ボックス３の囲壁３ａには後方
側に下がる傾斜面３０を形成しているので、雨水などの
水滴が、化粧パネルブロック１０と壁面Ｗとの間に生じ
た隙間より浸入した場合にも、浸入した水滴は内器ボッ
クス３内に浸入することなく、傾斜面３０に沿って落下
誘導される。

【００２３】表パネル４は、表示部、テンキーなどの操
作キー、逆マスターキーに対応させた開口部４ａ〜４ｄ
を形成しており、内器ボックス３の表面に重合させてネ
ジ７などで固着すれば、内器ボックス３の表面より露見
した表示部、テンキーなどの操作キー、逆マスターキー
を露見させた化粧パネルブロック１０が構成される。

【００２４】そして、このような化粧パネルブロック１
０の下側片４１には、前述したような一対のネジ締手段
５が設けられており、化粧パネルブロック１０の下側片
４１に形成された一組のネジ操作孔４３よりドライバー
を挿入して、ネジ棒５ａを螺進させることによって、化
粧バネルブロック１０を、埋込みボックス１に取付けた
取付枠部材２に締付固定できるようになっている。

【００２５】図４は化粧パネルブロックと取付枠部材と
の組付け要領を示したもの、図５と図６は取付枠部材の
構造を示した図である。

【００２６】これらの図に見るように、表パネル４と内
器ボックス３とをネジ７で一体的に組付けて構成された
化粧パネルブロック１０の裏面、つまり内器ボックス３
の囲壁３ａを被せた裏板の開口６ａからは先端にコネク
タ９ａを設けたフラットケーブル９が導出されており、
壁面Ｗに取付けられた埋込みボックス１にネジ７で固着
された取付枠部材２の裏板２ｄには端子台２ｃを設け、
この端子台２ｃには、先端にコネクタ８ａに設けたフラ
ットケーブル８が接続されている。そして、この取付枠
部材２の端子台には、壁Ｗ内に取付けた埋込みボックス
１内に導入された信号線や電源線（不図示）が接続され
ている。

【００２７】このような構造のロビーインターホンによ
れば、内器ボックス３内の回路基板とフラットケーブル
９との配線作業と、埋込みボックス１内に導入された信
号線や電源線と取付枠部材２の端子台２ｃへの配線作業
とを予め別に行っておけるので、このような配線作業を
双方で完了させておけば、化粧パネルブロック１０の裏
面より導出したフラットケーブル９の先端に設けたコネ
クタ９ａを、壁面の埋込みボックスにネジで固着させた
取付枠部材２の裏板２ｄに設けた端子台２ｃより導出さ
せたフラットケーブル８の先端を設けたコネクタ８ａに
接続するだけで、ロビーインターホンに必要な配線作業
を簡単に行なうことができる。

【００２８】以上のようなロビーインターホンによれ
ば、表示部、テンキーなどの操作部を露見させた表パネ
ルと、内部にドアホン、テンキー、制御用の回路基板な
どの電気部品を内蔵させた内器ボックスとを一体的に組
み付けて構成した化粧パネルブロック１０の裏面、つま
り内器ボックス３のフランジ部３ｂに形成された係合部
である係合孔３ｆに、埋込みボックス１に固着された取
付枠部材２の係合突片２ｆを嵌入させて仮止めした後、
化粧パネルブロック１０の下側片に隠蔽されたネジ締手
段５のネジ棒５ｂの下方より、ドライバーなどを回転さ
せ螺進させれば、ネジ締手段５によって取付枠部材２は
押上げられて、取付枠部材２の係合突片２ｆは、内器ボ
ックス３の係合孔３ｆの上部に形成されたテーパ部に隙
間を生じることなく押し付けられた状態に締付保持され
る。

【００２９】

【発明の効果】請求項１の発明のロビーインターホンに
よれば、取付枠部材の係合突片を化粧パネルブロックの
係合孔に係合した状態で取付作業ができるので、表パネ
ルを手で保持しながら壁面に取り付ける手間を要さず、
取付作業が極めて簡単である。

【００３０】請求項２の発明のロビーインターホンによ
れば、請求項１の発明の効果に加えて、取付枠部材の係
合突片を化粧パネルブロックの係合孔に係合したとき
に、化粧パネルブロックの自重により化粧パネルブロッ
クが下方向かつ壁方向に移動し、化粧パネルブロックを
壁に密着させて取り付けることが容易である。

【００３１】請求項３の発明のロビーインターホンによ
れば、請求項１又は請求項２いずれかの発明の効果に加
えて、表パネル側からネジが見えないので外観もスムー
ズである。

【００３２】請求項４の発明のロビーインターホンによ
れば、請求項３の発明の効果に加えて、ナットを設けた
ことによりネジ棒を緩めたときにネジ棒の脱落を防止で
きる。

【００３３】請求項５の発明のロビーインターホンによ
れば、請求項１乃至請求項３何れか記載の発明の効果に
加えて、ねじ棒で取付枠部材の押上片を押し上げること
ができ、押上片を押し上げるための別部材を設けること
なく部品点数を少なくできる。

【００３４】請求項６の発明のロビーインターホンによ
れば、請求項５の発明の効果に加えて、表パネル側から
ネジが見えないので外観もスムーズであると共に、ネジ
棒を緩めたときにネジ棒の脱落を防止することが出来
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の要部をなすロビーインターホンのネジ
締手段の構造説明図（ネジを緩めた状態）である。

【図２】本発明の要部をなすロビーインターホンのネジ
締手段の構造説明図（ネジを締めた状態）である。

【図３】本発明のロビーインターホンの分解斜視図であ
る。

【図４】化粧パネルブロックを取付枠部材に組付ける状
態を示した図である。

【図５】取付枠部材の正面図である。

【図６】取付枠部材の側面図である。

【図７】従来のロビーインターホンの構造を示した分解
斜視図である。

【符号の説明】

１・・・埋込ボックス ２・・・取付枠部材 ２ｆ・・・係合突片 ２ａ・・・押上片 ３・・・内器ボックス ３ｆ・・・係合孔 ５・・・ネジ締手段 ５ｂ・・・ネジ棒 ４・・・表パネル １０・・・化粧パネルブロック ４３・・・ネジ操作孔

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部回路を内蔵させた内器ボックス及び
   表パネルとを有して成る化粧パネルブロックと、 前記化粧パネルボックスを壁に取り付けるための取付枠
   部材と、を有して成るロビーインターホンにおいて、 前記取付枠部材には係合突片を設けるとともに、その下
   側枠には押上片を突設しており、 前記化粧パネルブロックには、前記係合突片を係合する
   係合部を形成すると共に、 前記化粧パネルブロックに螺合し化粧パネルブロックを
   前記取付枠部材に締付固定するネジ棒を含み、該ネジ棒
   を前記化粧パネルブロックの下方から螺進させたとき
   に、前記ネジ棒が前記取付枠部材の押上片を押上げて、
   前記取付枠部材の係合突片を前記化粧パネルブロックの
   係合部に締付保持させるネジ締手段、 を備えた構造としたことを特徴とするロビーインターホ
   ン。
2. 【請求項２】 前記係合突片は、斜上方向に突出するこ
   とを特徴とする請求項１記載のロビーインターホン。
3. 【請求項３】 上記化粧パネルブロックの下側片には、
   上記ネジ棒を隠蔽するネジ操作孔を形成したことを特徴
   とする請求項１又は請求項２いずれか記載のロビーイン
   ターホン。
4. 【請求項４】 上記ネジ棒にナットを一体に設け、ネジ
   棒を前記化粧パネルブロックの下方から螺進させたとき
   に、ネジ棒のナットが前記取付枠部材の押上片を押上げ
   ることを特徴とする請求項３に記載のロビーインターホ
   ン。
5. 【請求項５】 ネジ棒を前記化粧パネルブロックの下方
   から螺進させたときに、前記ネジ棒の頭部が前記取付枠
   部材の押上片を押上げることを特徴とする請求項１乃至
   請求項３何れか記載のロビーインターホン。
6. 【請求項６】 上記化粧パネルブロックの下側片には、
   上記ネジ棒を隠蔽するネジ操作孔を形成し、上記ねじ棒
   の頭部をネジ操作孔より大径に形成したことを特徴とす
   る請求項５に記載のロビーインターホン。