JPH09224850A - 真空断熱容器の製造方法 - Google Patents
真空断熱容器の製造方法Info
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- JPH09224850A JPH09224850A JP4189196A JP4189196A JPH09224850A JP H09224850 A JPH09224850 A JP H09224850A JP 4189196 A JP4189196 A JP 4189196A JP 4189196 A JP4189196 A JP 4189196A JP H09224850 A JPH09224850 A JP H09224850A
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Abstract
断熱容器を製造し得る方法を提供する。 【解決手段】 折り返し部1Bと切り欠き5とを有する
外筒部材1と、有底筒状の内容器2とを成形加工し、内
容器2を外筒部材1内に配置し、これらを仮止めして二
重壁容器を形成し、この二重壁容器を外筒部材1の折り
返し部1Bを上に向け、切り欠き5からろう材6を落と
し込み、次いで折り返し部1Bと内容器2下部との隙間
に、ろう材6と補修部材7とをほぼ全周に亙って配置
し、次いでこの二重壁容器を真空加熱炉内に入れて真空
雰囲気下で所定のろう付け温度まで加熱し、内容器2上
端部と外筒部材1上端部との接合部と、内容器2下部と
外筒部材1下端部との接合部と、切り欠き5とをろう付
けして封止して外筒部材1と内容器2との間に真空断熱
層を形成する。
Description
真空断熱容器の製造方法に関するものである。
の食材が入った内鍋をいれ、そのまま保温して調理する
調理器具が知られている。これに用いられる外鍋とし
て、外筒部材と内容器とからなる二重壁構造を有し、外
筒部材と内容器との間に真空断熱層が形成された真空断
熱容器がある。このような真空断熱容器を製造する際に
は、この真空断熱容器を構成する外筒部材内に別途成形
加工した内容器を入れ、外筒部材の上端部と内容器の口
元部、および外筒部材の下端部と内容器の底部とを合わ
せ、これらの接合部にろう材を配し、真空排気と共に加
熱してこのろう材を溶融させ、上記接合部に流し込んで
これら接合部を塞ぎ、外筒部材と内容器との間の空隙を
真空封止して断熱層とする製造方法が取られている。上
記真空断熱容器の例を図6ないし図8に示す。図6に示
す構造の真空断熱容器60においては、外筒部材61と
内容器62との口元等の接合部63が外筒部材の壁面6
1Aに対しほぼ直角に曲げられており、接合部が鉛直
(重力)方向に開口していない。このような構造の容器
は、構造的な強度を有し、しかも接合部63にろう材6
6を配しているため真空封止時の昇温時に熱歪が生じて
接合部63にクリアランスが生じても、溶融したろう材
がそのクリアランスを塞ぐようになっている。
に、口元の接合部73における外筒部材71および内容
器72の端部がそれぞれ鉛直方向に向いている場合に
は、構造的な強度がないため真空封止時の昇温時に外筒
部材71および内容器72に熱歪が生じた場合、接合部
73における外筒部材71と内容器72との間の隙間が
部分的に大きくなり、この隙間からろう材76が鉛直方
向に落下してしまい、真空封止が不十分となることがあ
る。また、この例では外筒部材および内容器のそれぞれ
の端部が鉛直方向に向けられているが、図8に示す真空
断熱容器80のように、外筒部材81の端部81Aと内
容器82の底部との間に接合部83が形成され、しかも
この接合部83の開口が鉛直方向に向いている場合にお
いても同じ不具合が生じる事がある。
器として、図9に示すようなものがある。ここに示す真
空断熱容器90は、電磁調理器で用いる真空断熱調理器
として用いられるもので、筒状の外筒部材91と有底筒
状の内容器92とから概略構成されている。この内容器
92が外筒部材91内に配され、外筒部材91の上端部
と内容器92の上端部(第1の接合部A)、および外筒
部材91の下端部と内容器92の下部(第2の接合部
B)とがそれぞれ接合されて外筒部材91と内容器92
との間の空隙Sが真空断熱層とされており、胴部が二重
壁構造で底部が一重壁構造となった保温性容器となって
いる。この真空断熱容器90においては、第2の接合部
Bの開口が鉛直方向に向いた構造となっている。この真
空断熱容器90の材質としては、内容器92にフェライ
ト系のステンレスやフェライト系のステンレスを含むク
ラッド鋼が、そして外筒部材91にオーステナイト系の
ステンレスが用いられている。
外筒部材91と内容器92との接合部を封止する方法と
して、溶接を用いることができるが、溶接による方法で
は、外筒部材91と内容器92が同一の材質でないため
溶接電流等の条件が非常に厳しく、量産に向かないとい
う問題がある。そこで、上記接合部を封止する方法とし
て、ろう材封止が用いられる。以下、このろう材封止を
用いた真空断熱容器の製造方法を図9および図10を参
照して説明する。この方法では、外筒部材91および内
容器92をそれぞれ成形加工した後、第1の接合部Aに
相当する外筒部材内面または内容器外面にろう材を塗布
した後、内容器92を外筒部材91内に配する。次い
で、外筒部材91と内容器92とを、第1の接合部Aに
おいて巻き閉めもしくは溶接によって仮止めし、二重壁
容器100を組立する。続いて第2の接合部Bに容器外
面側からろう材を塗布する。その後この二重壁容器10
0を、開口を下側に向けた倒立状態で真空炉内に入れ、
真空引きと共に加熱する。これによって、内容器91と
外筒部材91との間の空隙を真空排気すると共に、第1
の接合部Aおよび第2の接合部Bをろう付けする。
う材封止を用いた方法においては、以下に示すような問
題があった。第1の接合部Aを巻き閉め等で仮止めする
ので、真空炉内での昇温時に、加熱により発生する外筒
部材および内容器の熱歪が第2の接合部Bに集中してし
まい、その結果、鉛直方向に向いた第2の接合部Bにお
ける内容器と外筒部材との間のクリアランス(図10中
符号C)が大きくなる部分ができ、この部分において第
2の接合部Bに塗布したろう材の一部が接合部の隙間か
ら空隙S内に落ち込むことがある。このため、ろう材封
止が不十分となる場合があり、より確実な真空封止方法
が望まれていた。
当する部分の外筒部材91または内容器92にろう材を
塗布した後で、外筒部材91と内容器92とを仮止め
し、その後第2の接合部Bにろう材を塗布する。このよ
うに、第1の接合部Aと第2の接合部Bとにろう材を塗
布する2つのろう材供給工程を続けて行うことができな
いため、作業効率が良くないといった問題があった。本
発明は上記の事情を鑑みてなされたもので、確実な真空
封止が可能で、かつ効率良く真空断熱容器を製造し得る
方法を提供することを目的としている。
製造方法は、下端部が内方に折り返された折り返し部が
形成され、この折り返し部の周縁に少なくとも1つの切
り欠きが貫通形成された外筒部材と、この外筒部材より
小径の有底筒状の内容器とを成形加工する成形加工工程
と、前記内容器を前記外筒部材内に空隙を保って配置
し、前記内容器上端部と前記外筒部材上端部とを仮止め
して、胴部が二重壁とされた二重壁容器を形成する仮止
め工程と、前記二重壁容器を、前記折り返し部を上に向
け、この折り返し部に形成された前記切り欠きからろう
材を落とし込み、次いで前記折り返し部と前記内容器下
部との隙間に、ろう材と補修部材とをほぼ全周に亙って
配置するろう材配置工程と、前記二重壁容器を真空加熱
炉内に入れて真空雰囲気下で所定のろう付け温度まで加
熱し、前記内容器上端部と前記外筒部材上端部との接合
部と、前記内容器下部と前記外筒部材下端部との接合部
と、前記切り欠きとをろう付けして封止して前記外筒部
材と前記内容器との間に真空断熱層を形成する真空封止
工程とよりなることを特徴とする。また、前記補修部材
を、複数に分割する構成として良い。また、前記補修部
材を、ステンレスで形成してよい。
本発明の第1の実施例について詳細に説明する。なお、
以下の説明において図9および図10で説明した従来の
製造方法によって製造された真空断熱容器との共通部分
については、同一符号を付してその説明を省略または簡
略化する。図1および図2は、本発明の真空断熱容器の
製造方法の第1の実施例によって製造された真空断熱容
器を示すものである。ここに示す真空断熱容器10は、
内容器2と、外筒部材1とを一体接合してなり、これら
内容器2と外筒部材1との間の空隙Sを真空断熱層とし
た真空断熱容器である。
状とされ、その上端部にフランジ2Aが設けられてい
る。また、外筒部材1は、筒状とされ、上端部にフラン
ジ1Aが設けられている。また、下端部には、端部が内
方に折り返された折り返し部1Bが設けられている。こ
の折り返し部1Bの周縁のやや内容器側には、切り欠き
5が貫通形成されている。この切り欠き5はろう材を空
隙S内に落とし込むために設けられているものである。
的に加工性、価格等からオーステナイト系のステンレ
ス、例えばSUS304等がよく用いられる。しかしこ
こに例示する真空断熱容器10の場合、内容器2には熱
の発生及び熱伝導度の点からSUS430などのフェラ
イト系のステンレスやフェライト系のステンレスを含む
クラッド鋼を、一方外筒部材1には熱の伝わりを小さく
するためSUS304などのオーステナイト系のステン
レスを用いるのが好ましい。
配置されており、内容器2のフランジ2Aの先端部が、
外筒部材1のフランジ1Aを巻き閉めて係止している。
以下、この内容器2上端部と外筒部材1上端部との接合
部を第1の接合部Aという。また、外筒部材1の折り返
し部1Bが内容器2の底部近傍の外面に接した状態とさ
れている。以下、この内容器2下部と外筒部材1下端部
との接合部を第2の接合部Bという。
と内容器2下部との隙間には、その全周に亙って、容器
外面側から補修部材7がはめ込まれている。この補修部
材7は第2の接合部Bを塞ぐためのもので、ステンレス
等で形成された断面円形のリング状物とされ、その断面
径は0.5〜2.0mmとされている。またこの補修部
材7には、短棒状で、補修部材7と同一断面形状、同一
断面径の、同一素材で形成された副補修部材8が外筒部
材1に接して縦添えされている。この副補修部材8は、
切り欠き5上に設けられており、その長さは、切り欠き
5の長さよりやや長く形成されている。これら副補修部
材8と補修部材7とによって切り欠き5の開口の大部分
が塞がれるようになっている。また、外筒部材1の外側
面には2つの取手4が取り付けられている。なお、符号
3はこの容器の蓋部材を示す。
Bには所定のろう付け温度で溶融してこれら接合部を封
止するろう材6が配されて、このろう材6により内容器
2と外筒部材1の間の空隙Sが封止されている。この空
隙Sは真空とされ、外気との熱交換を遮断する真空断熱
層となっている。
方法を、図1ないし図4を参照して、その手順に沿って
以下に説明する。下端部に折り返し部1Bが形成され、
上端部にフランジ1Aが形成された円筒状の外筒部材1
をプレス、絞り加工等により成形加工し、折り返し部1
Bの周縁のやや内容器側に切り欠き5を貫通形成する。
この切り欠き5の幅、即ち図2に示す幅aは、3〜15
mmとされる。またこの切り欠き5の長さ、即ち図3に
示す長さbは、3〜25mmとされる。また同様に、上
端部にフランジ2Aが形成された有底筒状の内容器2を
プレス、絞り加工等により成形加工する。ここで、内容
器2のフランジ2Aの突出長さは、外筒部材1のフラン
ジ1Aの突出長さよりやや長く設定される。このよう
に、外筒部材1と内容器2とを成形加工する工程を成形
加工工程という。
ッド溶接で取り付ける。次いで内容器2を、その上端部
のフランジ2Aが外筒部材1の上端部のフランジ1Aに
重なるようにして外筒部材1内に配置する。そして内容
器2のフランジ2Aの端部を下方に湾曲させてフランジ
1Aを巻き閉めて係止させる。このようにして内容器2
の上端部と、外筒部材1の上端部とを仮止めする仮止め
工程を行う。以上のようにして胴部が二重壁となった二
重壁容器30を形成する。なお、ここで仮止めとは、衝
撃が加わっても互いがずれない程度に部材同士を係止さ
せることをいう。
返し部1Bを上に向けた状態、即ち開口を下に向けた倒
立状態とした後、折り返し部1Bに形成された切り欠き
5から空隙S内に固形ろう材6Aを落とし込み、この固
形ろう材6Aを、このろう材が溶融時に第1の接合部A
に至るように第1の接合部Aの近傍に配置する。ここで
用いる固形ろう材6Aには、ニッケル系ろう材等が好適
に用いられる。またこの固形ろう材6Aの使用量は、第
1の接合部Aを封止でき、図1に示すろう材6の余盛分
を生じ得る量があれば十分である。また、固形ろう材6
Aの形状は、球状、棒状、ワイヤ状や不定形塊状などい
ずれの形状でも良く、また多数の小粒状のものを使用し
ても良い。また、固形ろう材6Aの大きさは、切り欠き
5を通過できる大きさであればよい。
Bと内容器2下部との隙間に、この接合部Bを封止する
ためのぺ一スト状ろう材6Bを二重壁容器30の外面側
から塗布する。このペースト状ろう材6Bには、ニッケ
ル系ろう材等が好適に用いられる。このペースト状ろう
材6Bの使用量は、第2の接合部Bおよび切り欠き5を
封止でき、図1に示すろう材6の余盛分を生じ得る量が
あれば十分である。次いで、図3に示すように、第2の
接合部Bの、折り返し部1Bと内容器2下部との隙間
に、その全周に亙るようにリング状の補修部材7をはめ
込む。続いて図4に示すように、切り欠き5の開口の大
部分を塞ぐようにして、副補修部材8を補修部材7に縦
添えする。このように、第1および第2の接合部A、B
にろう材を配置し、補修部材7を第2の接合部Bにはめ
込む工程をろう材配置工程という。
ま図示しない真空加熱炉内に設置する。この真空加熱炉
としては、従来より金属魔法瓶などの製造に使用されて
いる周知の真空加熱炉を使用してよい。この炉内を10
-3Torr以下、好ましくは10-4〜10-5Torr程度に真空
排気するとともに、固形ろう材6Aおよびペースト状ろ
う材6Bが溶融し得る温度まで加熱する。これによっ
て、外筒部材1と内容器2の間の空隙S内の空気は上記
接合部の隙間から排気される。またこの真空雰囲気中で
の加熱によって、第1の接合部Aおよび第2の接合部B
に配置された固形ろう材6Aおよびペースト状ろう材6
Bは溶融し、それぞれの接合部に流れ込んでこれを塞
ぐ。
に熱歪が生じ、図2に示すように、第2の接合部Bに、
内容器2と外筒部材1との間のクリアランスC’が大き
な部分が生じることがあるが、第2の接合部Bには補修
部材7が配されているので、クリアランスが大きい部分
に補修部材7が滑り込んでこれを塞ぐ。よって、溶融し
たろう材が上記クリアランスが大きな部分に溶融流動し
て流れ込んでも、補修部材7によってその隙間が小さく
されているため、ろう材が接合部を通り抜けて空隙Sに
落ち込むことがない。
部材8とが施されてその開口の大部分が塞がれているの
で、上記と同様に、ろう材が切り欠き5を通り抜けて空
隙Sに落ち込むことがない。また、切り欠き5の開口全
体にろう材がゆきわたるようになる。以上の操作の後、
真空状態を維持したまま二重壁容器30を冷却してろう
材を固化させ、これら第1および第2の接合部と切り欠
き5とをろう材で閉塞させて前記外筒部材と内容器との
間の空隙を真空封止し、真空断熱層を有する真空断熱容
器10を得る。上記のように真空封止を行う工程を真空
封止工程という。
いては、真空封止前の二重壁容器30の折り返し部1B
と内容器2下部との隙間に補修部材7を配して、真空封
止を行うので、熱歪によって、外筒部材1と内容器2と
の間のクリアランスが大きくなった場合でも、補修部材
7がこのクリアランスを塞ぐため、ろう材6が空隙S内
に落下することがなく、確実な真空封止が可能となる。
また、切り欠き5の大部分を塞いで補修部材7と副補修
部材8を配することによって、切り欠き5の開口からろ
う材6が空隙S内に落ち込むことがなく、また、切り欠
き5の開口全体にろう材がゆきわたり、確実な真空封止
が可能となる。また、第1の接合部Aにおいて外筒部材
1と内容器2とを仮止めした後、第1の接合部Aへのろ
う材供給と第2の接合部Bへのろう材供給とを続けて行
う構成としたので、作業効率を向上させることが可能と
なる。
内容器2とを仮止めする仮止め工程は、巻き閉めによっ
て行うとしたが、これに限らず、溶接によって行うこと
も可能である。また、外筒部材1に設けた切り欠き5
は、複数形成しても良く、折り返し部1Bの周方向に亙
って複数設けることで、ろう材を第1の接合部Aにその
全周に亙って供給するのが容易となる。また、補修部材
7、副補修部材8の断面形状、断面径は、例示のものに
限定されない。
図5は、本発明に係る真空断熱容器の製造方法の第2の
実施例によって製造された真空断熱容器20を示すもの
である。ここに示す真空断熱容器20が上述の第1の実
施例で示した真空断熱容器10と異なるところは、真空
断熱容器10において補修部材7が第2の接合部Bの全
周に亙るリング状とされているのに対し、この例で示す
真空断熱容器20においては、この補修部材が第2の接
合部Bのほぼ半周に亙る長さの2本の補修部材17、1
7から構成され、この2本の補修部材17、17が第2
の接合部Bのほぼ半周ずつに亙って配置されている点で
ある。この実施例では、補修部材7を折り返し部1Bと
内容器2下部との隙間に配するのに代えて、2本の補修
部材17をこの隙間にほぼ半周ごとに配置するようにし
たこと以外は先の第1の実施例と同様の操作を行う。
く、確実な真空封止を行うことができ、かつ作業効率よ
く真空断熱容器を製造することができる。さらにこの実
施例では、複数に分割された短い補修部材を用いること
により、個々の補修部材が動き易くなるので、加熱によ
る熱歪によって第2の接合部Bにその全周に亙ってクリ
アランスが発生しても、分割不連続部で歪を吸収するこ
とができ、クリアランスに対する順応性が大きく向上す
る。このため、より確実な真空封止が可能となるととも
に、この容器を製造する際の作業が容易となり、加工性
が向上する。
部Bの半周に亙る長さのもの2本から構成したが、これ
に限らず、全体で第2の接合部Bのほぼ全周に亙ってい
れば、補修部材をさらに分割して個々の長さを短くして
も良い。個々の補修部材を短くすることによって上記ク
リアランスへの順応性が高くなり、より真空封止の信頼
性を高めることができる。この補修部材の分割数は、内
容器下部と外筒部材下端部との接合部の径、内外容器の
肉厚等により適宜設定して良い。
部と内容器上端部とを巻き閉め等で仮止めし、外筒部材
の下端部に形成した折り返し部を内容器の下部に接合さ
せたが、これとは逆に、外筒部材の上端部に折り返し部
を形成し、外筒部材下端部と内容器下部とをスポット溶
接等で仮止めした後、外筒部材上端部の折り返し部を内
容器の上端部に接合させ、この接合部に補修部材を配す
るようにしても良い。すなわち、接合部分を規定するも
のでなく、接合開口部が鉛直方法に向いている真空断熱
容器であればその製造に上記構成を適用することができ
る。また本実施例は調理用の真空断熱容器の製造方法を
例としたが、真空断熱ステンレス魔法瓶、真空断熱マグ
カップ等の製造方法にも適用できることは容易に想像す
ることができる。
真空封止前の二重壁容器の折り返し部と内容器下部との
隙間に補修部材を配して真空封止を行う構成としたの
で、熱歪によって、この隙間における外筒部材と内容器
との間のクリアランスが大きくなった場合でも、補修部
材がこのクリアランスを塞ぐため、ろう材が空隙内に落
下することがなく、確実な真空封止が可能となる。ま
た、内容器上端部と外筒部材上端部との接合部で外筒部
材と内容器とを仮止めした後、この内容器上端部と外筒
部材上端部との接合部へのろう材供給と、内容器下部と
外筒部材下端部との接合部へのろう材供給とを続けて行
う構成としたので、作業効率を向上させることが可能と
なる。
いることによって、個々の補修部材が動き易くなるた
め、分割不連続部で歪を吸収でき、発生するクリアラン
スヘの順応性が向上する。このため、より確実な真空封
止が可能となるとともに、作業性、加工性が向上する。
法によって製造された真空断熱容器を示す側断面図であ
る。
る。
法での真空封止前の二重壁容器を示す要部断面図であ
る。
法での真空封止前の二重壁容器を示す要部断面図であ
る。
法によって製造された真空断熱容器を示す平面図であ
る。
である。
である。
である。
ある。
前の二重壁容器を示す要部断面図である。
・・切り欠き、6・・・ろう材、7・・・補修部材、10、20
・・・真空断熱容器、17・・・補修部材、30・・・二重壁容
器、S・・・空隙。
Claims (3)
- 【請求項1】 下端部が内方に折り返された折り返し部
が形成され、この折り返し部の周縁に少なくとも1つの
切り欠きが貫通形成された外筒部材と、この外筒部材よ
り小径の有底筒状の内容器とを成形加工する成形加工工
程と、 前記内容器を前記外筒部材内に空隙を保って配置し、前
記内容器上端部と前記外筒部材上端部とを仮止めして、
胴部が二重壁とされた二重壁容器を形成する仮止め工程
と、 前記二重壁容器を、前記折り返し部を上に向け、この折
り返し部に形成された前記切り欠きからろう材を落とし
込み、次いで前記折り返し部と前記内容器下部との隙間
にろう材と補修部材とをほぼ全周に亙って配置するろう
材配置工程と、 前記二重壁容器を真空加熱炉内に入れて真空雰囲気下で
所定のろう付け温度まで加熱し、前記内容器上端部と前
記外筒部材上端部との接合部と、前記内容器下部と前記
外筒部材下端部との接合部と、前記切り欠きとをろう付
けして封止して前記外筒部材と前記内容器との間に真空
断熱層を形成する真空封止工程とよりなることを特徴と
する真空断熱容器の製造方法。 - 【請求項2】 前記補修部材は、複数に分割されている
ことを特徴とする請求項1記載の真空断熱容器の製造方
法。 - 【請求項3】 前記補修部材は、ステンレスで形成され
ていることを特徴とする請求項1または2記載の真空断
熱容器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04189196A JP3613875B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 真空断熱容器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04189196A JP3613875B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 真空断熱容器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09224850A true JPH09224850A (ja) | 1997-09-02 |
JP3613875B2 JP3613875B2 (ja) | 2005-01-26 |
Family
ID=12620916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04189196A Expired - Fee Related JP3613875B2 (ja) | 1996-02-28 | 1996-02-28 | 真空断熱容器の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3613875B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006026690A (ja) * | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Sankei Giken Kogyo Co Ltd | 内外二重筒体の製造方法 |
JP2018207226A (ja) * | 2017-05-31 | 2018-12-27 | サーモス株式会社 | 真空二重構造体及びその製造方法、並びにヘッドホン |
-
1996
- 1996-02-28 JP JP04189196A patent/JP3613875B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2018207226A (ja) * | 2017-05-31 | 2018-12-27 | サーモス株式会社 | 真空二重構造体及びその製造方法、並びにヘッドホン |
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