JP4365736B2 - 真空断熱体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空断熱体の製造方法に関するものである。
従来から、水筒やポットなどの断熱容体の周壁構造として、外壁と内壁との間に真空層を形成した真空二重断熱構造が一般的とされているが、この外壁と内壁との間を真空にすることで生じる大気圧の影響を考慮して、これらの真空二重断熱構造の周壁を有する容体は専ら円筒状とされている。
なぜなら、図16に図示したように円筒状の容体20とした場合には、大気圧(図16中の矢印P)を容体20を構成する周壁全体で支持することができる為、外壁21が凹んで内壁22とくっついてしまうようなことはないが、図17に図示したように角筒状の容体30とした場合には、大気圧(図17中の矢印P)を容体30を構成する各周壁が単独で支持することになる為、この各周壁を構成する外壁31の中央部が内側に凹んで内壁32とくっついてしまい(大気圧を平面で支持する為、凹み易い。)、見た目が悪くて商品としての価値がなくなるのは勿論、断熱構造としては致命的となるからである。
ところが、角筒状の容体は、円筒状の容体に比して容積効率(容体自体を他の収納空間へ収納する際の収納効率及び容体内に液体などを収納する際の収納効率)が良いという面があり、よって、真空二重断熱構造の壁部を具備した角筒状の容体を得たいという要望もある。
そこで、本出願人は、特願2003−400701のように、真空二重断熱構造の壁部を具備した角筒状の容体を実現し得る板状の真空断熱材(以下、先行例)を提案している。
これは、外板体と内板体とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層が設けられた板状のものであり、外板体と内板体とで形成される空間に耐熱性介在物を配設したものである。
従って、外板体と内板体との空間に耐熱性介在物が配設されているため、該空間を真空加熱処理により真空にしても外板体と内板体とが大気圧によって内側へ凹むことが阻止され、よって、大気圧によって変形しない極めて断熱性に秀れた板状の真空断熱材が得られることになり、この板状の真空断熱材を複数枚接合することで角筒状の容体を製造することができる。
尚、前述した板状の真空断熱材の他にも、ガラスウール(断熱材)を気体を通さないラミネートフィルムで挟み込み、内部を真空とした断熱パネルが提案されているが、その素材の性質上、耐熱性及び強度性に問題がある(ぶつかり衝撃や引掛けにより破損し易い。)。
本出願人は、この板状の真空断熱材について更なる実験・研究を重ね、その結果、製造効率が良好な真空断熱体の製造方法を開発した。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
外板体1と内板体2とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層3が設けられた薄い直方体形状の真空断熱体の製造方法であって、前記外板体1と前記内板体2とで形成される空間Sに真空加熱処理の加熱に耐え得る耐熱性介在物4を配設せしめるとともに、前記外板体1の周縁部に形成される鍔部1bと前記内板体2の周縁部に形成される鍔部2bとを重合して溶接することで接合し、その後、前記空間Sを真空加熱処理により真空にして真空断熱材5を形成し、この真空断熱材5の端部に形成される肉薄部に断熱性を有するセラミックで構成されたカバー体15を被嵌して薄い直方体形状にすることを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
また、請求項1記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体1の周縁部と前記内板体2の周縁部とをアルゴン溶接,シーム溶接,レーザ溶接若しくは電子ビーム溶接により接合することを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
また、請求項1,2いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体1と前記内板体2とで形成される空間Sを約500℃以上の高温化で真空加熱処理して真空にすることを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記耐熱性介在物4としてセラミックから成る耐熱性介在物4を採用したことを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記耐熱性介在物4を板状若しくは塊状としたことを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
また、請求項1〜5いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体1の内面及び前記内板体2の内面のいずれか一方若しくは双方に、銅,アルミ,銀,ニッケルなどの熱輻射材から成る熱輻射層6が形成されていることを特徴とする真空断熱体の製造方法に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、真空加熱処理により得られた高断熱性を具備した板状の真空断熱材が簡易且つ確実に得られることになるなど従来にない作用効果を発揮する画期的な真空断熱体の製造方法となる。
好適と考える本発明の最良の形態を、図面に基づいて本発明の作用効果を示して簡単に説明する。
本発明は、外板体1と内板体2とで形成される空間Sに真空加熱処理の加熱に耐え得る耐熱性介在物4を配設せしめるとともに、外板体1の周縁部と内板体2の周縁部とを溶接して接合し、当該空間Sを真空加熱処理により真空にすることになる。
従って、外板体1の周縁部と内板体2の周縁部との接合が真空加熱処理よりも前に溶接により簡易且つ確実に行なわれることになり、よって、板状の真空断熱材の製造がコスト安にして量産性に秀れることになり、しかも、溶接を行なった後に真空加熱処理により加熱することになるから溶接部分の仕上がりがより一層良好となり板状の真空断熱体の商品価値をより一層向上することができることになる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、内部に真空層3を有する板状の真空断熱体(真空断熱材5)の製造方法である。
具体的には、この板状の真空断熱材5は、外板体1と内板体2とで構成され、この外板体1と内板体2との間には耐熱性介在物4が配設され、更に、この外板体1と耐熱性介在物4との間及び内板体2と耐熱性介在物4との間には熱輻射層6が形成されている。尚、この熱輻射層6を形成しない場合もある。
外板体1と内板体2は、夫々図1に図示したように適宜な金属製(ステンレス製)の部材を方形板状に形成した略同構造のものである。
外板体1及び内板体2を構成する材質としてはステンレスの他、例えばステンレスに比して熱伝導率及び熱膨張率の低いチタン、コバール、ニッケル、ニッケル合金(ニッケル含有量が36%の時に最も熱膨張率が低くなることを確認している。)などでも良く、また、外板体1と内板体2とを条件等に合わせて異種金属としても良い(異種金属同士の溶接には後述するレーザ溶接や電子ビーム溶接が有効である。)。
また、外板体1及び内板体2を構成する素材として、適宜な素材を採用し、この外板体1及び内板体2の両面に熱伝導率及び熱膨張率の低い素材を設けても良いし、加熱面若しくは冷却面となる片面のみに熱伝導率及び熱膨張率の低い素材を設けても良い。熱伝導率の低い素材を採用することで伝熱を防止することができ、熱膨張率の低い素材を採用することで反りなどの変形を可及的に防止することができる。
尚、外板体1及び内板体2を構成する素材としては前述したもの以外の材質のものでも本実施例の特性を発揮するものであれば適宜採用し得るものである。
外板体1と内板体2は、その周縁部に傾斜状にテーパー部1a,2aと、該テーパー部1a,2aの先端部に水平方向に突出する鍔部1b,2bとが形成されており、この鍔部1b,2b同士は重合することができ、溶接により接合する部位として構成されている。
よって、外板体1と内板体2の鍔部1b,2b同士を重合させることで外板体1と内板体2との間には空間Sが形成されることになる。尚、外板体1若しくは内板体2のいずれか一方にテーパー部及び鍔部を設けるようにしても良く、また、図8に図示したように単に外板体1と内板体2夫々の湾曲させた端部同士を溶接する構成でも良い。
本実施例では、鍔部1b,2b同士を接合する溶接として一般的なアルゴン溶接(アルゴンアーク溶接),シーム溶接,レーザ溶接,電子ビーム溶接が採用される。異種金属同士の溶接にはレーザ溶接及び電子ビーム溶接は有効である。
アルゴン溶接は、アルゴンガス雰囲気中で裸の金属電棒と被溶接物との間に発生させたアークで加熱して行なう溶接である。
シーム溶接は、図2,3に図示したように溶接しようとする部位を電極をなす一対の電圧ローラ11,12により挟持し、該電圧ローラ11,12の回転によって順次連続的に溶接する方法である。本実施例のような板材同士の周縁部同士を重合して接合するにはシーム溶接は特に有効である。
レーザ溶接は、被溶接部分に効率の高い連続波レーザを照射して行なう溶接であり、電子ビーム溶接は、真空中で発生させた高速の電子ビームを被溶接部分に当て、その衝撃発熱を利用して行なう溶接である。
また、内板体2は、その表面に平面視円形状の凹部13が形成されており、この凹部の底面中心部には貫通孔13aが形成されている。
この貫通孔13aは、真空加熱処理を行う際の空気抜き部として機能する。
具体的には、凹部13の底面にして貫通孔13aの周囲にロウ材9を配し、このロウ材9の上に凹部13に嵌合する封止板14を載置し、真空加熱処理を行なうと、貫通孔13,凹部13と封止板14との間及びロウ材9同士間から空間S内の空気が抜けることになり、これと共に加熱処理を行い、ロウ材9が溶融することで封止板14は貫通孔13aを封止して凹部13に固着することになる。
耐熱性介在物4は、図1に図示したようにセラミックを方形板状に形成したものである。
本実施例では、セラミックとしてイソライト工業(株)製の「イソウール(商標)1260ブランケット若しくは1260エースペーパー,1500エースペーパー」を採用しており、これは1260℃までの耐熱性を有し、本実施例で使用する真空加熱炉での高温化(約1100℃までの高温状態にできる。)に耐え得るものであり、秀れた断熱性を有するとともに、セラミック繊維の為、軽量で柔軟であり、取り扱い性が非常に秀れている(「イソウール(商標)1260ブランケット若しくは1260エースペーパー,1500エースペーパー」は真空加熱炉を構成する壁面の断熱構造にも使用されるなど、秀れた断熱性を有するものである。)。
また、耐熱性介在物4の厚さは、該耐熱性介在物4を外板体1と内板体2との間の空間Sに配設した際、外板体1,内板体2夫々の内面に当接若しくは近接した状態となる厚さに設定される。
従って、この耐熱性介在物4を外板体1と内板体2との間の空間Sに配設することで、該空間Sを真空状態とした際、大気圧によって発生し得る外板体1と内板体2との当接を可及的に防止することができ、しかも、この耐熱性介在物4が断熱性を有する素材故により一層良好な断熱構造となる。
また、本出願人は、このセラミックの耐熱性介在物4が真空環境におかれ、該耐熱性介在物4が収縮して適宜なかさ比重(かさ密度)に調整されることで熱伝導率が極めて低く抑えられることを確認している(図9参照)。従って、低い熱伝導性が要求される本実施例に係る耐熱性介在物5としてセラミックを選択することは非常に有効であると言える。
熱輻射層6は、図1に図示したように熱輻射材としての銅を方形シート状(箔状)に形成し、この銅箔6を、外板体1と耐熱性介在物4との間及び内板体2と耐熱性介在物4との間に配設するようにして構成されている。尚、熱輻射層6を形成する熱輻射材としては銅に限らず、例えば金、アルミ、銀、ニッケルでも良く、そして、これらの外板体1の内面と内板体2の内面に熱輻射材をメッキ処理することによって熱輻射層6を形成するようにしても良い。
以上の構成から成る板状の真空断熱材5の製造方法について説明する。
まず、図1に図示したように外板体1と内板体2夫々の内面に銅箔6を配した状態で、この外板体1と内板体2との空間Sに耐熱性介在物4を挟み込み状態で配設する。この際、真空加熱処理時に外板体1及び内板体2夫々から発生するガスを吸収するガス吸収剤8(板状若しくは粉状のゲッター材:チタンやジリコニウム等)も配設しており、このガス吸収剤8としては約500℃以上の高温化になるとその機能を発揮するガス吸収剤8を採用している。
続いて、図2,3に図示したように外板体1の鍔部1bと内板体2の鍔部2bとを前述したシーム溶接をして接合する。
続いて、図4,5に図示したように内板体2に設けた凹部13の底面にして貫通孔13aの周囲にロウ材9を配設すると共に、このロウ材9の上に封止板14を載置する。本実施例では約900℃で溶融するロウ材9を採用している。従って、この貫通孔13,凹部13と封止板14との間及びロウ材9同士間が脱気孔として機能する。
続いて、真空加熱炉によって真空加熱処理を行う。
具体的には、真空加熱炉内の温度を上昇させて約500℃に達した時点においてガス吸収剤8が作用して外板体1及び内板体2から発生するガスを吸収し、更に、空気を抜きながら温度を上昇させ、約900℃に達した時点でロウ材9は溶融し、この溶融したロウ材9は封止板14を貫通孔13aを塞ぎ、凹部13に固着することになる(図6,7参照)。
その後、温度を低下させてロウ材9を固化させることで貫通孔13が密閉され真空層3を有する真空断熱材5となる。尚、貫通孔13aの封止方法としては封止板14を使用する方法に限られるものではなく、例えば溶融させたロウ材9で貫通孔13aを直接塞ぐようにして封止するなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用するものである。
前述した真空加熱炉を使用して真空度合いの高い真空加熱処理を行った際、大気圧の影響から外板体1と内板体2とが変形しようとするが、外板体1と内板体2とで形成される空間Sには真空加熱処理の加熱に耐え得る耐熱性介在物4が介在する為、外板体1と内板体2の変形が防止され、当然外板体1と内板体2とが当接することも確実に防止されることになる。尚、このように真空処理されて得られた板状の真空断熱材5は、真空処理する前に比して厚さは圧縮されるため若干薄くなる。
以上のようにして得られた板状の真空断熱材5は、複数連設することで(例えば溶接することで)、角型のジャグラーや水筒やポット、その他にもレンジ周りの断熱ボード(通常、油等の飛散による汚れ防止と耐火の為、レンジ周りにはステンレス製の薄板材を立設されているが、時間が経つにつれて炭化(劣化)して火災の原因となっている。)や冷蔵庫など、壁部に断熱構造が要求される真空二重断熱容体を作出することができ、この真空断熱材5の空間Sが真空になる為、秀れた断熱効果が得られるのは勿論、耐熱性介在物4自体が耐熱性を有するセラミックであるから、特に高温化での使用に適したものとなる。
また、図10に図示したように板状の真空断熱材5の端部に形成される肉薄部(鍔部)を利用してその一部若しくは全周に断熱性を有する素材(前述したセラミック)で構成されたカバー体15を被嵌すると、真空断熱材5の表裏いずれか一方の面が加熱された際、この繋ぎ目から加熱されていない面への伝熱が可及的に防止されることになり、また、角ができることで体裁が良く組み立て易いプレートとなる。
また、例えば図11,12のように、両端に前記肉薄部(鍔部)を嵌合し得るカバー体15を採用すれば、板状の真空断熱材5同士の接続が簡易且つ良好に行なわれ、しかも、真空断熱材5の表裏いずれか一方の面が加熱された際、この繋ぎ目から加熱されていない面への伝熱が可及的に防止されるようにすることができる。
本実施例は上述のように構成したから、外板体1の周縁部と内板体2の周縁部との接合が真空加熱処理よりも前に溶接により簡易且つ確実に行なわれることになり、よって、板状の真空断熱材5の製造がコスト安にして量産性に秀れることになり、しかも、溶接を行なった後に真空加熱処理により加熱することになるから溶接部分の仕上がりがより一層良好となり板状の真空断熱材5の商品価値をより一層向上することができることになる。
また、本実施例は、真空度合いが非常に高い状態であるから、極めて秀れた高断熱性を具備する真空断熱材5となり、高断熱性が要求される他の製品へ広く適用できることになるなど、板状の真空断熱材5の商品価値を飛躍的に向上することができる。
この他の製品への適用例として、例えばオーブンレンジを構成する壁部に本発明で得られる真空断熱材5を適用することが好適と考えられる。
具体的には、従来から、オーブンレンジの壁部の厚みは、該壁部内に配設される断熱材の厚さで決定される為、小型軽量化等が極めて困難とされているが、本製造方法で得られる真空断熱材5は薄くても秀れた高断熱性を具備することになる為、このオーブンレンジの壁部を飛躍的に薄くして小型軽量化を達成することができるなど、他の製品に適用した場合において、断熱効果の他にも秀れた作用効果を発揮することになる。
また、本実施例は、外板体1と内板体2とで形成される空間Sを約500℃以上の高温化で真空加熱処理して真空にするものであり、この約500℃以上の高温化とは、高断熱性を達成し得る良好な真空度が得られる温度であって、約500℃以上とすることでガス吸収剤8やロウ材9が作用する温度である。
また、本実施例は、耐熱性介在物4としてセラミックから成る耐熱性介在物4を採用したから、真空加熱処理が行えることになり秀れた高断熱性を具備した板状の真空断熱材5が確実に得られることになる。
また、本実施例は、前記耐熱性介在物4を板状としたから、真空処理を行うことで変形しようとする外板体1と内板体2とを確実に支持することができ、しかも、真空断熱材5全体にわたって秀れた高断熱性が発揮されることになる。
また、本実施例は、外板体1の内面及び内板体2の内面双方に熱輻射材から成る熱輻射層6を形成したから、より一層良好な高断熱性を具備せしめることができる。
また、本実施例に係る製法は断熱容体の製造方法としても有効であり、外板体1と内板体2とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層3が設けられた板状の真空断熱材5を複数組み合わせて形成される断熱容体の製造方法であったり、外板体1と内板体2とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層3が設けられた真空断熱構造の壁で構成される断熱容体の製造方法として応用できる。
具体的には、前者は図13に図示したように前述した製法で製造された真空断熱材5同士を組み合わせる(真空断熱材5同士の端部を溶接して接合する)ことで断熱容体を得る製造方法である。この製法により断熱容体を得る際には、真空断熱材5同士間に前述したカバー体15を介するようにしても良い。
後者は、図14,15に図示したように有底角筒状の外板体1と有底角筒状の内板体2とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層が設けられた真空断熱構造を有する別実施例に係る断熱容体の製造方法であって、前記外板体1の周縁部(上部開口周縁部)には立ち上がり片部1a及び鍔部1bが形成され、また、前記内板体2の周縁部(上部開口周縁部)にも立ち上がり片部2a及び鍔部2bが形成され、外板体1と内板体2とを鍔部1b,2b同士を重合させ、該外板体1に設けた凹部13にロウ材9を配設して真空加熱処理をし、外板体1と内板体2との間を真空にするとともに、溶融したロウ材9で凹部13に嵌合する封止板14を固着して該凹部13に設けた貫通孔13aを閉塞する断熱容体の製造方法である。
従って、有底角筒状の外板体1内に所定間隔を介した状態で有底角筒状の内板体2を配し、この空間に耐熱性介在物4を配設した状態で真空加熱処理を行うことで作出した、有底角筒状の真空二重断熱容体を簡易且つ良好に得ることができる。
また、仮に円筒状の真空二重断熱容体であっても大気圧の影響を受ける場合はあり、例えば大きな鍋(断熱調理鍋)やドラムカンなどの径の大きな容体の底部分は大気圧の影響を受け易く、従来においては、この底部分を構成する板材にはリブを形成するなどの対策を施していたが製造効率が悪く、そこで、この円筒状の容体の空間に耐熱性介在物4を配設した状態で真空加熱処理を行うことで良好な真空断熱構造を具備した円筒状の真空二重断熱容体も簡易且つ良好に得ることができる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
本実施例に係る真空断熱材の分解斜視図である。 本実施例に係る要部を説明する断面図である。 本実施例の説明正面図である。 本実施例の説明斜視図である。 本実施例の説明断面図である。 本実施例の説明斜視図である。 本実施例の説明断面図である。 本実施例に係る真空断熱材の別タイプを説明する断面図である。 熱伝導率とかさ比重との関係を示すグラフである。 本実施例に係る真空断熱材の別タイプを説明する断面図である。 本実施例に係る真空断熱材の別タイプを説明する断面図である。 本実施例に係る真空断熱材の別タイプを説明する断面図である。 本実施例に係る製造方法によって製造された断熱容体の説明図である。 別実施例に係る製造方法によって製造された断熱容体の説明図である。 別実施例に係る製造方法によって製造された断熱容体の説明断面図である。 従来例を示す説明図である。 従来例を示す説明図である。
S 空間
1 外容体
1b 鍔部
2 内容体
2b 鍔部
3 真空層
4 耐熱性介在物
5 真空断熱材
6 熱輻射層
15 カバー体

Claims (6)

  1. 外板体と内板体とで構成され、両者の間に真空加熱処理により作出される真空層が設けられた薄い直方体形状の真空断熱体の製造方法であって、前記外板体と前記内板体とで形成される空間に真空加熱処理の加熱に耐え得る耐熱性介在物を配設せしめるとともに、前記外板体の周縁部に形成される鍔部と前記内板体の周縁部に形成される鍔部とを重合して溶接することで接合し、その後、前記空間を真空加熱処理により真空にして真空断熱材を形成し、この真空断熱材の端部に形成される肉薄部に断熱性を有するセラミックで構成されたカバー体を被嵌して薄い直方体形状にすることを特徴とする真空断熱体の製造方法。
  2. 請求項1記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体の周縁部と前記内板体の周縁部とをアルゴン溶接,シーム溶接,レーザ溶接若しくは電子ビーム溶接により接合することを特徴とする真空断熱体の製造方法。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体と前記内板体とで形成される空間を約500℃以上の高温化で真空加熱処理して真空にすることを特徴とする真空断熱体の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記耐熱性介在物としてセラミックから成る耐熱性介在物を採用したことを特徴とする真空断熱体の製造方法。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記耐熱性介在物を板状若しくは塊状としたことを特徴とする真空断熱体の製造方法。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の真空断熱体の製造方法において、前記外板体1の内面及び前記内板体の内面のいずれか一方若しくは双方に、銅,アルミ,銀,ニッケルなどの熱輻射材から成る熱輻射層が形成されていることを特徴とする真空断熱体の製造方法。
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