JPH09219144A - 電界放出カソードとその製造方法 - Google Patents

電界放出カソードとその製造方法

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JPH09219144A
JPH09219144A JP4563496A JP4563496A JPH09219144A JP H09219144 A JPH09219144 A JP H09219144A JP 4563496 A JP4563496 A JP 4563496A JP 4563496 A JP4563496 A JP 4563496A JP H09219144 A JPH09219144 A JP H09219144A
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resistance
resistance layer
cathode
field emission
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Shigeo Ito
茂生 伊藤
Tatsuo Yamaura
辰雄 山浦
Takehiro Niiyama
剛宏 新山
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Futaba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部環境の温度変化によってエミッタコーン
から放出されるエミッション電流の増加を防止する。 【解決手段】 抵抗層(1)を温度特性の異なる2層の
抵抗層材料(102,2)によって形成し、周囲の温度
が上昇した場合でも抵抗層(1)全体の抵抗値の変化を
最小限に抑え、エミッション電流の増加を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコールドカソードと
して知られている電界放出カソード、及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属または半導体表面の印加電圧を10
9 [V/m]程度にすると、トンネル効果により電子が
障壁を通過して、常温でも真空中に電子放出が行われる
ようになる。これを電界放出(Field Emission)と呼
び、このような原理で電子を放出するカソードを電界放
出カソード(Field Emission Cathode)、あるいは電界
放出素子と呼んでいる。
【0003】近年、半導体微細加工技術を駆使して、ミ
クロンサイズの電界放出カソードからなる面放出型の電
界放出カソードを作製することが可能となっており、電
界放出カソードを基板上に多数個、形成したものは、そ
の各エミッタから放出された電子を蛍光面に照射するこ
とによって平面型の表示装置や各種の電子装置を構成す
る電子供給手段として期待されている。
【0004】このような電界放出カソードの一例とし
て、スピント(Spindt)型と呼ばれる電界放出カソード
(以下、「FEC」と記す)の斜視図を図4に示す。こ
の図において、基板100上にカソード電極層101が
形成されており、このカソード電極層101上に抵抗層
102、絶縁層103及びゲート電極層104が順次成
膜されている。そして絶縁層103に形成されたホール
内にエミッタコーン115が形成され、このエミッタコ
ーン115の先端部分がゲート電極層104の開口部か
ら臨んでいる。
【0005】このFECにおいては、微細加工技術を用
いることによりエミッタコーン115とゲート電極層1
04との距離をサブミクロンとすることができるため、
エミッタコーン115とゲート電極層104間に僅か数
十ボルトの電圧を印加することにより、エミッタコーン
115から電子を放出させることができる。
【0006】したがって、図4に示すように上記のFE
Cがアレイ状に多数個形成されている基板100の上方
に蛍光材料が塗布されているアノード基板116を配置
して、電圧VGE、VA を印加すると、放出された電子に
よって蛍光材を発光させることができる表示装置とする
ことができる。
【0007】ここで、エミッタコーン115とカソード
電極層101との間に抵抗層102が設けられているの
は、次のような理由によるものである。すなわち、エミ
ッタコーンとゲート電極との距離が非常に短くされてい
るために製造の過程において塵埃などによりエミッタコ
ーンとゲート電極とが短絡してしまうことがある。ゲー
ト電極とエミッタコーンとが一つでも短絡していると、
全てのゲート電極とエミッタコーン間に電圧が印加され
なくなり動作不能となってしまう。
【0008】また、FECの初期の動作時に局部的な脱
ガスが生じ、このガスによりエミッタコーンとゲート電
極あるいはアノード電極間が放電を起こすことがあり、
このため大電流がカソードに流れてカソードが破壊され
るということがあった。さらに、多数のエミッタコーン
のうちの電子が放出しやすいエミッタコーンに電子の放
出が集中されるため、そのエミッタコーンに電流が集中
し、画面上に異常に明るいスポットが発生することがあ
った。
【0009】そこで、エミッタコーン115とカソード
電極層101との間に抵抗層102を設けることによ
り、あるエミッタコーン115からの放出電子が多くな
ると、該エミッタコーン115に流れる電流の増加に応
じて前記抵抗層102により該エミッタコーン115の
電子放出を抑制する方向に電圧降下が生じ、該エミッタ
コーン115における電子放出の暴走を食い止めること
ができる。このように、抵抗層102を設けることによ
り特定のエミッタコーン115への電流の集中を防止す
ることができ、FECの製造上の歩留まりの向上や安定
な動作を図ることができるのである。
【0010】次に、上記したようなスピント型のFEC
の製造過程の一例を図5に示す模式図を参照して説明す
る。先ず、図5(a)に示すように、ガラス等の基板1
00上にスパッタリングにてカソード電極層の材料であ
るNb(ニオブ)を成膜して薄膜導体層101を形成し
て、この薄膜導体層101上に不純物をドープしたα−
Si(アモルファス・シリコン)をCVD(Chemical Va
por Deposition) で成膜して抵抗層102を形成し、さ
らに抵抗層102上にSiO2 (2酸化シリコン)をC
VDによって成膜して絶縁層103を形成している。そ
して、この絶縁層103上にゲート電極層104となる
Nbをスパッタリングによって成膜して積層基板を形成
する。
【0011】さらに、この積層基板の最表面であるゲー
ト電極層104上にフォトレジスト層111を塗布した
後、マスク112をかけてフォトリソグラフィー法にて
フォトレジスト層111のパターニングを行い、フォト
レジスト層111に開口パターンを形成する。
【0012】次に、SF6 等のガスを用いて、フォトレ
ジスト層111が塗布されている方向から反応性イオン
エッチング(RIE)にて異方性エッチングすることに
より、同図(b)に示すようなゲート電極層104にフ
ォトレジスト層111のパターンと同様な開口部113
を作製する。
【0013】更に続けてドライエッチングにより、絶縁
層103部分を異方性エッチングすることにより、同図
(c)に示すように絶縁層103にホール114を形成
する。そして、この積層基板を同一平面内で回転させな
がら剥離層105となるAl(アルミニューム)を斜め
蒸着を行うと、Alはホール114の中に蒸着されず
に、同図(c)に示すようなゲート電極層104の表面
のみに選択的に付着し、剥離層105を形成する。
【0014】次に、このような基板のホール114側に
エミッタ材料であるMo(モリブデン)を蒸着によって
堆積させると、同図(d)に示すように蒸着したMoが
ホール114の底辺、つまり抵抗層102上にも蒸着・
堆積すると同時に、剥離層105の上にもMoであるエ
ミッタ材料106が堆積する。そして、この剥離層10
5の上に堆積するエミッタ材料106によって開口部が
閉鎖されると同時に、抵抗層102の上にコーン状のエ
ミッタ(以下、「エミッタコーン」という)115が形
成されることになる。
【0015】この後、剥離層105の溶解液であるリン
酸中に基板を浸すことにより、ゲート電極層104上の
剥離層105、及びエミッタ材料106を除去する。そ
の結果、同図(e)に示すような形状のFECを得るこ
とができる。
【0016】また、図4に示したように、抵抗層102
の上にエミッタコーン115が形成されている場合は、
カソード電極層101のカソード配線と各エミッタコー
ン115との間の距離に応じて、カソード配線と各エミ
ッタコーン115との間の抵抗値が異なることとなる。
すなわち、カソード配線に近い位置に形成されているエ
ミッタコーン115については抵抗値が低くなり、エミ
ッタコーン群の中央部に形成されているカソード配線か
ら遠いエミッタコーンについては高い抵抗値となる。し
たがって、カソード配線の近傍に位置する抵抗値の低い
エミッタコーン115からの電子のエミッション量は多
くなるが、中央部に位置するエミッタコーン115から
のエミッション量は少なくなり、エミッション量が不均
一となってしまう。
【0017】そこで、このような問題点を解決するため
に本出願人が先に特願平5−320923号で提案した
カソードの構造が島状とされるFECの断面図の一例を
図6に示す。この場合、カソード配線121の領域上に
くり抜き部を設け、その内部にカソード配線121から
分離された島状カソード電極122を形成し、該島状カ
ソード電極122に対応する部分の上に1グループ単位
の複数個のエミッタコーン126を形成している。これ
により、カソード配線121と1グループを構成する各
エミッタコーン126との間の抵抗値を均一にすること
ができ、各エミッタコーン126からのエミッション量
を均一なものとすることができるのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示し
たようなFECにおいては、使用する外部環境の温度が
上昇すると、α−Siからなる抵抗層102の抵抗値が
小さくなり、エミッタコーン115から出力されるエミ
ッション電流が増加するため、特に温度変化が大きい車
載用の機器に、このようなFECからなる表示装置を設
けると不具合が発生するという問題点があった。
【0019】また、このようなFECの製造工程におい
ては、図5(c)に示したようにドライエッチングによ
って絶縁層103にホール114を形成すると、α−S
iからなる抵抗層102の一部もエッチングされてしま
う。このため、α−Siからなる抵抗層102の表面が
変質してしまい、この抵抗層102上に形成されるエミ
ッタコーン115と抵抗層102との密着不良が発生
し、エミッタコーン115が剥離しやすくなるという問
題点があった。
【0020】また、図6に示した島状カソード構造とさ
れるFECにおいては、電界放出特性がエミッタコーン
126と島状カソード電極122間の抵抗値、及び島状
カソード電極122とカソード配線121間の抵抗値に
よって制御される。すなわち、エミッタコーン126と
島状カソード電極122間の抵抗値が小さいと、エミッ
タコーン126から放射されるエミッション電流の均一
性が損なわれ、エミッタコーン126と島状カソード電
極122間の抵抗値が大きいと、引き出し電極であるゲ
ート電極125の電圧が高くなってしまう。
【0021】そこで、抵抗層123を抵抗率の高い抵抗
層材料にしてエミッタコーン126と島状カソード電極
122間の抵抗値を大きくすると共に、カソード配線1
21と島状カソード電極122間のギャップを小さく
し、カソード配線121と島状カソード電極122間の
抵抗値を小さくする方法が提案されているが、微細加工
が必要となり製造プロセスが複雑になるという問題点が
あった。
【0022】また、抵抗層123の膜厚を厚くした場合
も、抵抗層123の抵抗率を大きくした場合と同様の効
果を得ることができるが、絶縁層124及びゲート電極
層125等のステップカバレージ特性等から製造するの
が非常に困難であるという欠点があった。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点を解決するためになされたものであり、第1の電界放
出カソードとして、基板上にカソード電極層、抵抗層、
絶縁層、ゲート電極層を順次成膜した積層基板に対し
て、前記ゲート電極層及び前記絶縁層にホールが設けら
れ、このホール内にエミッタが形成される電界放出カソ
ードにおいて、抵抗層は少なくとも温度特性の異なる2
層以上の複数層の抵抗層材料で形成する。また、抵抗層
の最上層をドライエッチングに対して耐性を有する抵抗
層材料で形成することとした。
【0024】また第2の電界放出カソードとして、カソ
ード配線の領域内にカソード配線から分離されたカソー
ド導体を複数設け、このカソード配線とカソード導体上
に抵抗層、絶縁層、ゲート電極層を順次成膜した積層基
板に対して、前記ゲート電極層及び前記絶縁層にホール
が設けられ、ホール内にエミッタが形成される電界放出
カソードにおいて、抵抗層が少なくとも抵抗率の異なる
2層以上の抵抗層材料で形成されるように構成した。ま
た、抵抗層の最上層をドライエッチングに対して耐性を
有すると共に、温度特性が異なる抵抗層材料で形成する
こととした。
【0025】また、少なくとも基板上にカソード電極層
と、最上層がドライエッチングに対して耐性を有する抵
抗層材料からなる複数層の抵抗層と、絶縁層と、ゲート
電極層とを順次成膜して積層基板を形成し、この積層基
板のゲート電極層及び絶縁層にドライエッチング法によ
ってホールを形成する工程と、ホール内にエミッタを形
成する工程とを設けるようにした。
【0026】本発明の第1の電界放出カソードによれ
ば、抵抗層を少なくとも2層以上の温度特性の異なる複
数の抵抗層材料によって形成しているため、周囲の温度
が上昇した場合でも抵抗層全体の抵抗値の変化を最小限
に抑え、温度変化によるエミッション電流の増加を低減
することができる。
【0027】また、本発明の第2の電界放出カソードに
よれば、抵抗層を少なくとも抵抗率の異なる2層以上の
複数の抵抗層材料で形成しているため、カソード導体と
前記エミッタ間の抵抗値をカソード導体とカソード配線
間の抵抗値より大きくすることができる。
【0028】また、本発明の電界放出カソードの製造方
法によれば、抵抗層として複数の抵抗層材料を順次成膜
し、最上層をドライエッチングに対して耐性を有する抵
抗層材料となるようにしているため、全てのエッチング
工程をドライエッチングで行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1に本発明の実施の形態である
電界放出カソードの断面図の一例を示す。この図に示す
電界放出カソード(以下、「FEC」という)は、ガラ
ス基板100上に、Nb(ニオブ)等からなるカソード
電極層101が成膜され、このカソード電極層101上
に、例えば不純物をドープしたα−Si(アモルファス
・シリコン)等からなる第1の抵抗層102が成膜さ
れ、さらにこの第1の抵抗層102上に第1の抵抗層1
02と温度特性が異なるCr23 (酸化クロム)等か
らなる第2の抵抗層2が成膜されている。つまりα−S
i等からなる第1の抵抗層102と、Cr23 等から
なる第2の抵抗層2との2層構造で、抵抗層1が形成さ
れている。
【0030】さらに、この第2の抵抗層2上には、Si
2 (二酸化シリコン)からなる絶縁層103が形成さ
れていると共に、この絶縁層103にホール114が設
けられており、このホール114の底面、つまり第2の
抵抗層2上に高融点金属材料、カーボン材料、あるいは
窒化物、けい素化合物、炭化物等からなるエミッタコー
ン115が形成されている。また、絶縁層103上に
は、Nbからなるゲート電極層104が形成されてい
る。
【0031】つまり、このように本発明の実施の形態で
あるFECにおいては、抵抗層1をα−Siからなる第
1の抵抗層102と、第1の抵抗層102と温度特性が
異なるCr23 等からなる第2の抵抗層2によって形
成するようにしている。また、抵抗層1全体の抵抗値
は、第1の抵抗層102及び第2の抵抗層2の抵抗率を
考慮して、第1の抵抗層102、又は第2の抵抗層2の
膜厚を変化させ、所定の抵抗値となるようにしている。
【0032】従って、周囲の温度が上昇し、第1の抵抗
層102の抵抗値が小さくなった場合でも、第2の抵抗
層2の抵抗値が大きくなるため、抵抗層1全体の温度変
化による抵抗値の変化を最小限に抑えることができ、エ
ミッタコーン115から放射されるエミッション電流の
増加を抑えることができる。
【0033】なお、第2の抵抗層2の抵抗材料として
は、Cr23 の他に、例えばTaN(窒化タンタ
ル),Ta2 N(窒化二タンタル),SrO2 (二酸化
ストロンチウム),Cr−SiO,SnO2 (二酸化ス
ズ),RuO2 (二酸化ルテニウム),Ni−Cr(ニ
ッケル−クロム)化合物,Zn−Ti−Ni(亜鉛−チ
タン−ニッケル)酸化物,BaTiO3 系の化合物を用
いることも可能である。
【0034】次に、このような本発明の実施の形態であ
るFECの製造過程を図2の模式図を参照して説明す
る。先ず、図2(a)に示すように、ガラス等の基板1
00上にスパッタリングにて、例えばカソード材料であ
るNb等を成膜して、カソード電極層101が形成され
ており、このカソード電極層101上に不純物をドープ
したα−Si等のSi(シリコン)系の材料からなる第
1の抵抗層102を成膜し、さらにこの抵抗層102上
に、Cr23 等からなる第2の抵抗層2をCVDで成
膜して抵抗層1を形成している。また、Cr23 等の
第2の抵抗層2の材料は、シリコン酸化物のエッチング
用ガス(例えば、SF6 、CHF3 )等に対して耐性を
有している。
【0035】さらに、この第2の抵抗層2上には、Si
2 がCVDによって成膜し、絶縁層103が形成さ
れ、この絶縁層103上にゲート電極層104となるN
b等をスパッタリングによって成膜して積層基板を形成
する。さらに、この積層基板の最表面であるゲート電極
層104上にフォトレジスト層111を塗布した後、マ
スク112をかけてフォトリソグラフィー法にてレジス
ト層111のパターニングを行い、フォトレジスト層1
11に開口パターンを形成する。
【0036】次に、SF6 等のガスを用いて、フォトレ
ジスト層111が塗布されている方向から反応性イオン
エッチング(RIE)にて異方性エッチングすることに
より、同図(b)に示すようなゲート電極層104にフ
ォトレジスト層111のパターンと同様な開口部113
を作製し、この開口部113が設けられた基板をCHF
3 +O2 等によりドライエッチングして、絶縁層103
部分を異方性エッチングする。
【0037】これにより、同図(c)に示すように絶縁
層103にホール114が形成される。さらに、この基
板を同一平面内で回転させながら剥離層105となるA
l(アルミニューム)、Ni(ニッケル)等を斜め蒸着
をすることにより、剥離層115はホール114の中に
蒸着されずに、ゲート電極層104の表面のみに選択的
に付着させる。
【0038】そして、このような基板のホール114の
底面、つまり第2の抵抗層2上にエミッタ材料として、
高融点金属材料であるMo(モリブデン)を蒸着によっ
て堆積させると、同図(d)に示すように蒸着したMo
が第2の抵抗層2上に蒸着・堆積すると同時に、剥離層
105の上にも堆積する。そして、この剥離層105の
上に堆積するエミッタ材料106によって開口部が閉鎖
されると同時に、抵抗層2上にコーン状のエミッタ11
5が形成されることになる。この後、剥離層105の溶
解液であるリン酸中に基板を浸すことにより、ゲート電
極層104上の剥離層105、及びエミッタ材料106
を除去し、同図(e)に示すような形状のFECを得る
ことができる。
【0039】このように本実施の形態であるFECの製
造工程では、抵抗層1の最上層がドライエッチングに対
して耐性を有する第2の抵抗層2で成膜されることにな
る。従って、ドライエッチングによって絶縁層103に
ホール114を形成した場合でもCr23 からなる第
2の抵抗層2がストップ層となり、α−Si等からなる
第1の抵抗層102の表面の変質が防止され、全てのエ
ッチング工程をドライエッチングで行うことができる。
【0040】次に、本発明の第2の実施の形態である島
状カソード構造のFECの一例を図3に示す。この図に
示す電界放出カソードは、絶縁基板100上にカソード
配線11と島状カソード導体12がNb,Mo,Al等
の導電性薄膜でパターン形成されており、この島状カソ
ード導体12とカソード配線11上には、α−Si等か
らなる第1の抵抗層14がカソード配線11の領域内全
面に成膜され、さらに第1の抵抗層14上にCr23
等からなる第2の抵抗層15が成膜されて、抵抗層13
を形成している。ここで、第2の抵抗層15の抵抗率ρ
2 は第1の抵抗層14の抵抗率ρ1 よりも大きくなるよ
うに抵抗層材料が用いられている。
【0041】さらに、第2の抵抗層15上にSiO2
らなる絶縁層16、及びNb,Mo,Al,WSi2
からなるゲート電極層17が形成され、このゲート電極
層17と絶縁層16に開口部が設けられている。そして
この開口部の島状カソード導体12に対応する抵抗層1
3の上に1グループ単位の複数個のエミッタコーン18
が形成されている。
【0042】このように抵抗層13を第1の抵抗層14
と第2の抵抗層15との2層構造とし、第1の抵抗層1
4の抵抗率ρ1 を第2の抵抗層15の抵抗率抵抗率ρ2
よりも小さいものとすることにより、エミッタコーン1
8と島上カソード導体12間の抵抗値が大きくすること
ができ、エミッタコーン18から放射されるエミッショ
ン電流を均一に保つことができると同時に、島状カソー
ド導体12とカソード配線11間の抵抗値は、第1の抵
抗層14の抵抗率とほぼ等しく、小さく保つことができ
るため、ゲート電極層17の引き出し電圧を高くする必
要がない。
【0043】さらに、周囲の温度が上昇した場合でも抵
抗層13がα−Siからなる第1の抵抗層14と、この
抵抗層14と抵抗の温度特性の異なるCr23 からな
る第2の抵抗層15によって形成されているため、全体
では温度変化による抵抗値の変化を最小限に抑えられる
と共に、抵抗層14の最上層がドライエッチングに対し
て耐性を有する抵抗層材料であるため、全てのエッチン
グ工程をドライエッチングで行うことができるという利
点もある。
【0044】なお、本発明の実施の形態では抵抗層を第
1の抵抗層と第2の抵抗層からなる2層構造にした場合
について説明したが、抵抗層の抵抗率を調整するため
に、さらに多層構造にしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の電
界放出カソードによれば、抵抗層を少なくとも温度特性
の異なる複数の抵抗層材料によって形成しているため、
周囲の温度が上昇した場合でも抵抗層全体の抵抗値の変
化を最小限に抑えることができ、温度変化によるエミッ
ション電流の変動を防止できるようになる。
【0046】また、本発明の第2の電界放出カソードに
よれば、抵抗層を少なくとも抵抗率の異なる2層以上の
複数の抵抗層材料で形成し、カソード導体とエミッタ間
の抵抗値をカソード配線とカソード導体間の抵抗値より
大きくなるようにしているため、ゲート電極層の引き出
し電圧を上昇させることなく、エミッション電流を均一
に保つことができるという利点がある。
【0047】また、本発明の製造方法によれば、抵抗層
の最上層がドライエッチングに対して耐性を有する抵抗
層材料で形成されているため、全てのエッチング工程を
ドライエッチングで行うことができ、製造工程の簡略化
及び安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である電界放出カソ
ードの一例を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である電界放出カソ
ードの製造方法の一例を示した図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態である島状の電界放
出カソードの一例を示した図である。
【図4】FECアレイを使用した表示装置の説明図であ
る。
【図5】従来の電界放出カソードの製造方法の一例を示
した図である。
【図6】従来の島状の電界放出カソードの一例を示した
図である。
【符号の説明】
1,13 抵抗層 2,15 第2の抵抗層 11 カソード配線 12 島状カソード導体 14,102 第1の抵抗層 16,103 絶縁層 17,104 ゲート電極層 18,115 エミッタコーン 100 基板 101 カソード電極層 114 ホール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にカソード電極層、抵抗層、絶縁
    層、ゲート電極層を順次成膜した積層基板に対して、前
    記ゲート電極層及び前記絶縁層にホールが設けられ、該
    ホール内にエミッタが形成される電界放出カソードにお
    いて、 前記抵抗層は、少なくとも温度特性の異なる2層以上の
    複数層の抵抗層材料で形成されていることを特徴とする
    電界放出カソード。
  2. 【請求項2】 前記抵抗層の最上層は、ドライエッチン
    グに対して耐性を有する抵抗層材料で形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電界放出カソード。
  3. 【請求項3】 カソード配線の領域内に、前記カソード
    配線から分離されたカソード導体を複数設け、前記カソ
    ード配線と前記カソード導体上に抵抗層、絶縁層、ゲー
    ト電極層を順次成膜した積層基板に対して、前記ゲート
    電極層及び前記絶縁層にホールが設けられ、該ホール内
    にエミッタが形成される電界放出カソードにおいて、 前記抵抗層は、少なくとも抵抗率の異なる2層以上の複
    数の抵抗層材料で形成されていることを特徴とする電界
    放出カソード。
  4. 【請求項4】 前記抵抗層の前記カソード導体と前記エ
    ミッタ間の抵抗値は、前記カソード配線と前記カソード
    導体間の抵抗値より大きくなるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の電界放出カソード。
  5. 【請求項5】 前記抵抗層の最上層は、ドライエッチン
    グに対して耐性を有する抵抗層材料で形成されているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の電界放出カソード。
  6. 【請求項6】 前記抵抗層は、温度特性の異なる抵抗層
    材料で形成されていることを特徴とする請求項3に記載
    の電界放出カソード。
  7. 【請求項7】 少なくとも基板上にカソード電極層と、
    最上層がドライエッチングに対して耐性を有する抵抗層
    材料からなる複数層の抵抗層と、絶縁層と、ゲート電極
    層とを順次成膜して積層基板を形成し、該積層基板の前
    記ゲート電極層及び前記絶縁層にドライエッチング法に
    よってホールを形成する工程と、 該ホール内にエミッタを形成する工程と、 を備えていることを特徴とする電界放出カソードの製造
    方法。
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