JPH04284325A - 電界放出型陰極装置 - Google Patents

電界放出型陰極装置

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JPH04284325A
JPH04284325A JP3048423A JP4842391A JPH04284325A JP H04284325 A JPH04284325 A JP H04284325A JP 3048423 A JP3048423 A JP 3048423A JP 4842391 A JP4842391 A JP 4842391A JP H04284325 A JPH04284325 A JP H04284325A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電界放出型陰極装置に
係わる。
【0002】
【従来の技術】カソードの大きさが数μm以下程度とさ
れた微小サイズの電界放出型陰極として、スピント(S
pindt)型の電界放出型陰極装置が知られている。 このスピント型の電界放出型陰極装置を図6を参照して
説明する。
【0003】図6において、1は導電性の例えばSi等
より成る第1の電極となる基体で、この基体1上に錐体
状のW,Mo等の高融点かつ低仕事関数の金属から成り
、尖鋭な先端形状を有する例えば円錐状のカソード9が
形成され、その周囲にSiO2 等より成る絶縁層2が
形成され、この絶縁層2の上には、Mo,W,Cr等の
高融点金属から成るゲート電極となる第2の電極3がカ
ソード9に対する対向電極として配置された構造を採る
【0004】このような電界放出型陰極装置を得る方法
としては、例えば図7Aに示すように、先ずSi等より
成る基体1を用意し、これの上に所要の厚さの例えば1
〜1.5μm程度の厚さを有するSiO2 等より成る
絶縁層2をCVD(化学的気相成長)法等により全面的
に被着し、更にMo,W等の高融点金属より成る金属層
3aを厚さ数千Å程度例えば4000Åとして蒸着、ス
パッタリング等により全面的に被着し、更にこの上にレ
ジスト4を全面的に塗布する。
【0005】そして図7Bに示すように、フォトリソグ
ラフィ等の適用によって、パターン露光、現像を施して
レジスト4に例えば円形の開口5aを、例えばその開口
幅w即ちこの場合直径を1μm程度として穿設する。そ
して更にこの開口5aを通じて金属層3aに対してRI
E(反応性イオンエッチング)等の異方性エッチングを
行い、開口5aと同様の開口幅を有する開口5を穿設し
て、電極層3aより成るゲート電極23を形成する。そ
してこの開口5を通じて絶縁層2に対するエッチングを
行い、キャビティ6を形成する。この絶縁層2に対する
エッチングはオーバーエッチングとし、ゲート電極23
の開口5の周辺部が、絶縁層2のキャビティ6の内壁よ
りひさし状に突出するようになす。
【0006】次に図7Cにおいて矢印aで示すように、
開口5内及びキャビティ6内に被着しない角度をもって
基体1を回転しながら斜め蒸着を行い、ゲート電極23
上に中間層7を被着形成する。この中間層7は、この上
に被着する後述する材料層に対してエッチング選択性を
有する、Al,Ni等の例えばAlにより形成し、また
このときの基体1の表面に対する斜め蒸着の角度θは5
°〜20°程度とする。この斜め蒸着によって、開口5
上において中間層7の径が実質的に狭められて被着され
る。
【0007】そしてこの後図7Dに示すように、例えば
Mo等より成る材料層8を垂直蒸着等により全面的に被
着して、キャビティ6内に例えば円錐状のカソード9を
形成する。このとき、開口5周辺の中間層7の径が上述
の斜め蒸着によって狭められて被着されて成るため、こ
れに従って材料層8の開口5周辺の実質的な径が時間と
共に狭められ、この開口5を通じて基体1上に堆積され
るカソード9は、漸次その厚みの成長に伴って小径とな
る錐状例えば円錐状として形成される。
【0008】そしてこの後、例えばNaOH等の中間層
7のみを溶融除去し得るエッチング液を用いて中間層7
を除去し、同時にこれの上の材料層8を除去するいわゆ
るリフトオフを行って、図6に示す電界放出型陰極装置
を得ることができる。
【0009】このようにして形成した電界放出型陰極装
置は、ゲート電極23とカソード9との間に、約106
 V/cm程度以上の電圧を印加することにより、カソ
ード9を熱することなく電子放出を行わせることができ
る。特に、上述したように微小サイズの電界放出型陰極
装置によれば、ゲート電圧を数十〜数百V程度の比較的
低電圧による動作が可能となる。
【0010】しかしながら、上述したような電界放出型
陰極装置において、ゲート電極23としてMo,W,C
r等の高融点金属を用いているものであるが、このよう
な材料は比較的酸化し易いため、電気伝導度が低下する
恐れがあり、結果的に安定な電子放出を得ることが難し
いという問題がある。
【0011】また、その中間層7をウェットエッチング
によって除去する工程において、Al,Ni等より成る
中間層7が、ゲート電極23上から完全に溶解しにくく
、残渣として残り易いという問題があった。特に、例え
ば平面型ディスプレイ等において、その電子銃としてこ
の電界放出型陰極装置を用いる場合は、数億個程度の微
小なサイズの電界放出型陰極装置を10μmピッチで配
置する必要があり、上述したように導電性を有する中間
層7がゲート電極23上に残留する部分が生じると、電
子放出特性やカットオフ特性の変動を生じ、またゲート
電極23とカソード9との短絡を招く等、不良品の増加
を招いて歩留りの低下を来す恐れがある。
【0012】また本出願人は、先に特開昭56−160
740号公開公報において、斜め蒸着を用いない電界放
出型陰極装置の製造方法を提案した。この方法は、上述
の電界放出型陰極装置を形成する基体として単結晶Si
等の結晶性基体を用いるものである。先ずSi基体等の
一方の主面に所要の透孔を有するマスク層を形成し、こ
の透孔を通じて結晶学的エッチングを行って錐状凹部を
形成し、この錐状凹部内に所要のW等より成る電極層を
蒸着、スパッタリング等により被着し、更に絶縁性の補
強材を凹部内を埋込むように被着する。そしてこの基体
の他の面即ち裏面上から通常の即ち非結晶学的エッチン
グを行い、主面上に形成した凹部内の電極層の錐体頂部
を露出させるようにしてこれをカソード先端部とし、そ
の後この裏面上に一旦露出させたカソードを埋込むよう
に絶縁層を被着し、更に導電層を被着した後、上述の図
7A〜Bにおいて説明した例と同様の製法をもって絶縁
層及び導電層に透孔を穿設し、カソードを露出させて電
界放出型陰極装置を得ている。
【0013】このような方法による場合は、カソードの
先端を確実に鋭角をもって錐状に形成することができ、
更に上述したような中間層7の残渣による特性の変動等
を回避することができる。しかしながら、この場合にお
いても、ゲート電極の酸化による電気伝導度の低下の問
題は依然として存在し、またこのゲート電極は上述した
ようにたかだか数千Åという膜厚の小さいものであるた
め、この酸化によって著しい電気伝導度の低下、即ち著
しい抵抗値の増大化を招く恐れがある。このため、数十
〜数百V程度のゲート電圧による動作を行いにくくなる
という問題を招来する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゲート電極
の酸化を抑制し、安定に電子放出を行い得る電界放出型
陰極装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明電界放出型陰極装
置の一例の略線的拡大断面図を図1に示す。本発明は図
1に示すように、第1の電極が構成された基体1上に、
キャビティ6が形成された絶縁層2と、このキャビティ
6の内部の第1の電極1上に形成されたカソード9と、
絶縁層2上に形成された第2の電極3とを具備する電界
放出型陰極装置において、第2の電極3の表面に、導電
性及び耐食性にすぐれた金属保護層13を被着する。
【0016】
【作用】上述したように、本発明電界放出型陰極装置で
は、第2の電極3即ちゲート電極の表面に、導電性及び
耐食性にすぐれた金属保護層13を被着するため、この
第2の電極3の酸化を抑制することができ、抵抗値の増
大化を回避して所要の低電圧印加により安定な電子放出
を行い得る電界放出型陰極装置を得ることができる。
【0017】
【実施例】実施例1 以下図1を参照して本発明電界放出型陰極装置の一例を
詳細に説明する。図1において、1は導電性の例えばS
i等より成る第1の電極となる基体で、この基体1上に
例えば錐体状のW,Mo等の高融点かつ低仕事関数の金
属から成り、尖鋭な先端形状を有する例えば円錐状のカ
ソード9が形成され、その周囲にSiO2 ,Si3 
N4 等より成る絶縁層2が形成され、この絶縁層2の
上には、Mo,W,Cr,WSix 等の高融点金属か
ら成るゲート電極となる第2の電極3がカソード9に対
する対向電極として配置されて成る。そして特に本発明
電界放出型陰極装置においては、この第2の電極3上に
、導電性及び耐食性のすぐれたAu,Pt等の例えばA
uより成る金属保護層13が被着された構造を採る。
【0018】実施例2 図2の略線的拡大断面図を参照して説明する。図2にお
いて、図1に対応する部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。この場合ガラス等より成る基板10上に
Al,Cr等より成る第1の電極11となる導電層を被
着して基体1とした例で、また図2に示すように、第2
の電極3を、多結晶Si層12と、W,WSix ,M
oSix ,TiSix 等の高融点金属より成る金属
層22とにより構成した。そしてこの例においても、第
2の電極3上に、導電性及び耐食性のすぐれたAu,P
t等の例えばAuより成る金属保護層13が被着された
構造を採る。
【0019】このような本発明電界放出型陰極装置の理
解を容易にするために、一例として実施例1において説
明した電界放出型陰極装置の製法を、図3A〜Dを参照
して説明する。例えば図3Aに示すように、先ずSi等
より成る基体1を用意し、これの上に所要の厚さの例え
ば1〜1.5μm程度の厚さを有するSiO2 ,Si
3 N4 等の例えばSiO2 より成る絶縁層2をC
VD法等により全面的に被着し、更にMo等より成り厚
さ数千Å程度例えば4000Åの金属層3aと、Au等
より成り厚さ数十〜数千Å程度例えば100Åの金属保
護層13とを、それぞれ蒸着、スパッタリング等により
全面的に被着し、更にこの上にレジスト4を全面的に塗
布する。
【0020】そして図3Bに示すように、フォトリソグ
ラフィ等の適用によって、パターン露光、現像を施して
レジスト4に例えば円形の開口5aを、例えばその開口
幅w即ちこの場合直径を1μm程度として穿設する。そ
して更にこの開口5aを通じて金属層3aに対してRI
E(反応性イオンエッチング)等の異方性エッチングを
行い、開口5aと同様の開口幅即ち直径を有する開口5
を金属保護層13及び金属層3aに対して穿設して、電
極保護層13が被着された第2の電極3を形成する。そ
してこの開口5を通じて絶縁層2に対するエッチングを
行い、キャビティ6を形成する。この絶縁層2に対する
エッチングはオーバーエッチングとし、第2の電極3の
開口5の周辺部が、絶縁層2のキャビティ6の内壁より
ひさし状に突出するようになす。
【0021】次に図3Cにおいて矢印aで示すように、
キャビティ6内に被着しない角度をもって基体1を回転
しながら斜め蒸着を行い、金属保護層13上に中間層7
を被着形成する。この中間層7は、この上に被着する後
述する材料層に対してエッチング選択性を有するAl,
Ni等の例えばAlにより形成し、またこのときの基体
1の表面に対する斜め蒸着の角度θは5°〜20°程度
とする。この斜め蒸着によって、開口5上において中間
層7の径が実質的に狭められて被着される。
【0022】そしてこの後図3Dに示すように、例えば
Mo等より成る材料層8を垂直蒸着等により全面的に被
着して、キャビティ6内に例えば円錐状のカソード9を
形成する。このとき、開口5周辺の中間層7の径が上述
の斜め蒸着によって狭められて被着されて成るため、こ
れに従って材料層8の開口5の周辺の実質的な径が時間
と共に狭められ、この開口5を通じて基体1上に堆積さ
れるカソード9は、漸次その厚みの成長に伴って小径と
なる錐状例えば円錐状として形成される。
【0023】そしてこの後、例えばNaOH等の中間層
7のみを溶融除去し得るエッチング液を用いて中間層7
を除去し、同時にこれの上の材料層8を除去するいわゆ
るリフトオフを行って、図1に示す電界放出型陰極装置
を得ることができる。この場合、金属保護層13として
Auを、また中間層7としてAlを用いたため、このリ
フトオフの工程において中間層7が金属保護層13から
剥離し易く、確実に中間層7を剥離除去することができ
て、従って中間層7上の材料層8を選択的に確実に剥離
除去することができる。
【0024】このようにして形成した電界放出型陰極装
置は、第2の電極3とカソード9との間に、約106 
V/cm程度以上の電圧を印加することにより、カソー
ド9を熱することなく電子放出を行わせることができる
。 特にこの場合、円錐状カソード9の径が1.5μm程度
、高さが数千Å程度として形成されるため、ゲート電圧
を数十〜数百V程度とすることができ、比較的低電圧に
より動作することができる。
【0025】そしてこの本発明電界放出型陰極装置では
、Mo,W,Cr等より成る第2の電極3上に耐食性に
すぐれたAu等より成る金属保護層13を被着したため
酸化されにくく、耐薬品性等も向上し、電気伝導度の変
動低下を抑制することができることから、上述したよう
にゲート電圧を数十〜数百V程度の所定の低電圧をもっ
て安定に電子放出を行うことができる。
【0026】またこの金属保護層13を導電性の良い材
料をもって形成するため、ゲート電極としての第2の電
極3の電気伝導度も向上し、過電流が流れた場合におい
ても安定な電子放出を行うことができ、電子放出特性の
向上をはかることができる。また更に、例えば蛍光体等
の陽極で電子が散乱反射し、この散乱反射電子或いはこ
れよりの2次電子が第2の電極3に達した場合において
も、第2の電極3即ちゲート電極が破壊されにくくなり
、電界放出型陰極装置の長寿命化をはかることができる
【0027】尚、上述の各実施例においては、電界放出
型陰極装置のカソード9を円錐形状として形成した場合
であるが、角錐状としたり、例えば図1及び図2の紙面
に直交する方向に延長する断面錐状のストライプ状とす
る等、その他種々の形状構成を採ることができる。
【0028】また、上述した例では、金属保護層13を
第2の電極3と同時に形成したが、この金属保護層13
は、第2の電極3上の中間層7、材料層8等を剥離除去
してカソード9を形成した後、斜め蒸着等によって形成
しても良い。この場合、その斜め蒸着の角度を適切に選
定することによってキャビティ6内に被着しないように
形成することができる。
【0029】また更に、前述した特開昭56−1607
40号公開公報に示した単結晶基板に対して結晶学的エ
ッチングを施してカソードを形成する製法によって本発
明電界放出型陰極装置を形成する場合においても、金属
保護層13を第2の電極3と同時に形成するか、或いは
最終的に斜め蒸着によって被着形成する等種々の方法に
よって金属保護層13を形成することができる。
【0030】本発明電界放出型陰極装置を、平面型ディ
スプレイ装置に用いた場合の一例を図4及び図5を参照
して説明する。
【0031】図4に平面型ディスプレイ装置の電子銃と
して用いた本発明電界放出型陰極装置の略線的拡大断面
図を示す。図4において、31はガラス等の基板10の
上に被着された例えばCr,Al等より成る第1の電極
となる導電層で、この導電層31上に例えば錐体状のW
,Mo等の高融点かつ低仕事関数の金属から成り、尖鋭
な先端形状を有する例えば円錐状のカソード9が例えば
10μmピッチで形成され、その周囲にSiO2 等よ
り成る絶縁層2が形成され、この絶縁層2の上には、A
u,Pt等の導電性及び耐食性にすぐれた金属保護層1
3が被着され、Mo,W,Cr等の高融点金属より成る
第2の電極3が、カソード9に対するゲート33として
配置されて成る。そしてこの複数のカソード9に対して
蛍光体34が対向配置されるように、蛍光体34が被着
形成されたガラス35が配置される。そしてカソード9
からゲート33に穿設された開口5を通じて放出された
電子は矢印eで示すように、これら各カソード9に対向
配置された蛍光体34に向かうようになされる。また金
属保護層13と蛍光体34との距離Lを例えば数mm程
度とする。
【0032】図5にこのような電界放出型陰極装置を多
数個配置した平面型ディスプレイ装置の一例の略線的分
解斜視図を示す。図5において、10はガラス等より成
る基板で、この上に例えばAl等より成る導電層31が
図において矢印xで示す方向に延長するストライプ状に
平行配置するように被着形成され、これの上に絶縁層2
を介して第2の電極3及び電極保護層13より成るゲー
ト33が図において矢印yで示す、矢印x方向とは直交
する方向に延長するストライプ状に平行配置するように
被着形成されて成る。これら導電層31とゲート33と
の交叉する正方形の領域においてゲート33に複数の開
口5が穿設され、絶縁層2に形成されたキャビティ内に
各カソード(図示せず)が例えば10μmピッチで全体
として上述の正方形の領域上に配置されるように形成さ
れて成る。
【0033】一方例えば正方形の各色の蛍光体即ちRで
示す赤色、Gで示す緑色、Bで示す青色の蛍光体34が
それぞれ同一の大きさ、ピッチをもって上述のカソード
9に対向配置して設けられる。これら各蛍光体34はI
TO(In,Snの複合酸化物)等の透明導電層を介し
てガラス35上に被着されて成り、このガラス35と基
板1とが例えば数mm程度のスペーサを介して接続され
、これらによって囲まれた空間が所要の例えば10−6
Torr程度の真空度を保つように気密に封止されて成
る。
【0034】そして矢印xで示すx方向に延長する導電
層31と、矢印yで示すy方向に延長するゲート33と
に所要の即ち数十〜数百V程度例えば100Vの比較的
低電圧の電圧を印加すると共に、上述のITO等の蛍光
体34下の導電層とゲート33間に500V程度の加速
電圧を印加して、各色蛍光体34に対向するカソードか
ら電子を放出して各色蛍光体34を発光させることがで
きる。このようにして低電圧従って低消費電力で、薄型
の平面型ディスプレイ装置を得ることができる。
【0035】尚、このようなディスプレイ装置において
、上述した蛍光体34とゲート33との距離を30mm
程度とする場合は、上述の加速電圧を3kV程度として
、同様にカソード9からの電子放出を行って各色蛍光体
34を発光させることができる。また更に、蛍光体34
をガラス35上に直接的に被着し、その上にAl等の金
属層を薄く被着して、この金属層とゲート33とに加速
電圧を印加する場合は、その加速電圧を上述の電圧値よ
り大なる適切な電圧を印加することによって、同様に蛍
光体34を発光させることができる。
【0036】このように平面型ディスプレイ装置の電子
銃として本発明電界放出型陰極装置を用いる場合、電子
放出を安定に行うことができ、散乱反射電子、2次電子
に対して影響を受けることなく、またゲート33の表面
が酸化しにくいため、特性の安定した電子銃を有する長
寿命の平面型ディスプレイ装置を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】上述したように、本発明電界放出型陰極
装置によれば、第2の電極すなわちゲートの耐食性が向
上し、酸化しにくく従って電子放出特性の変動を回避す
ることができる。また耐薬品性の向上をはかることもで
きる。
【0038】またこのゲートの電気伝導度が向上するた
め、安定な電子放出特性を得ることができ、同様の理由
によって散乱反射電子、2次電子等によるゲートの損傷
、破壊を抑制することができて、電界放出型陰極装置の
長寿命化をはかることができる。
【0039】またこの電界放出型陰極装置の製造工程に
おいて、カソードの形成に際し、ゲート即ち第2の電極
3の上層材料層8等の剥離をリフトオフ等によって行う
場合、第2の電極3上の金属保護層13の選定によって
その剥離除去を行い易くすることができ、確実に選択的
に材料層8を除去して、電界放出型陰極装置を確実に形
成することができる。
【0040】従って、このような電界放出型陰極装置を
用いて平面型ディスプレイ装置等を構成する場合、その
電子放出特性の安定性の向上及びその製造工程の確実化
によって、数億個程度のカソードを有する電界放出型陰
極装置といえども確実に形成することができて、このよ
うなディスプレイ装置の歩留りの向上と、寿命の長期化
をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大
断面図である。
【図2】本発明電界放出型陰極装置の他の例の略線的拡
大断面図である。
【図3】電界放出型陰極装置の一例の製法を示す製造工
程図である。
【図4】電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大断面図
である。
【図5】平面型ディスプレイ装置の一例の略線的分解斜
視図である。
【図6】従来の電界放出型陰極装置の一例の略線的拡大
断面図である。
【図7】電界放出型陰極装置の製法の一例を示す製造工
程図である。
【符号の説明】
1  基体(第1の電極) 2  絶縁層 3  第2の電極 4  レジスト 5  開口 7  中間層 8  材料層 9  カソード 10  基板 11  第1の電極 13  金属保護層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  第1の電極が構成された基体上に、キ
    ャビティが形成された絶縁層と、上記キャビティの内部
    の上記第1の電極上に形成されたカソードと、上記絶縁
    層上に形成された第2の電極とを具備する電界放出型陰
    極装置において、上記第2の電極の表面に、導電性及び
    耐食性にすぐれた金属保護層が被着されて成ることを特
    徴とする電界放出型陰極装置。
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