JPH09212010A - 画像記録装置及び画像記録方法 - Google Patents

画像記録装置及び画像記録方法

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JPH09212010A
JPH09212010A JP8295959A JP29595996A JPH09212010A JP H09212010 A JPH09212010 A JP H09212010A JP 8295959 A JP8295959 A JP 8295959A JP 29595996 A JP29595996 A JP 29595996A JP H09212010 A JPH09212010 A JP H09212010A
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carrier
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茂雄 大野
Kazuo Maruyama
和雄 丸山
Hideaki Tanaka
英明 田中
Koji Nagao
剛次 長尾
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智雄 小林
Isao Ito
功 伊藤
Tomoaki Takahashi
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    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/22Apparatus for electrographic processes using a charge pattern involving the combination of more than one step according to groups G03G13/02 - G03G13/20

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体上に潜像を形成し、これにトナー
を選択的に付着して可視像とした後、記録シート等に転
写する画像記録技術において、転写時の効率を改善して
回収・廃棄するトナーを低減すること、これに加えてク
リーニング装置を不要とし、装置を簡略化すること、さ
らに廃棄するトナーの発生をなくすること。 【解決手段】 像担持体101の周囲に、帯電器10
2、像書き込み装置104、現像装置105、転写装置
106等の他に、微粒子層形成手段103を設ける。こ
れにより、像担持体の表面にトナーより小粒径の粉状体
のほぼ一様な微粒子層を形成する。潜像を可視化するト
ナー像はこの微粒子層の上に重ねて形成されるので、像
担持体との非電気的な付着力が低減され、転写率が向上
する。転写位置に到達する前のトナー像に超音波振動を
与えても転写率を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に潜像
を形成し、このトナー画像を記録媒体あるいは中間転写
体に転写する画像記録装置および画像記録方法に係り、
具体的には電子写真記録技術、静電記録技術、イオノグ
ラフィー、マグネトグラフィ等を利用する画像記録装置
およびこれらの装置における画像記録方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】間接転写型画像記録技術では、像担持体
上に形成したトナー像を記録用紙等に転写し、定着する
ことによって記録画像を得る。そしてトナー像を転写し
た後、像担持体上に残るトナーは回収して廃棄するのが
一般的である。例えば電子写真方式画像形成装置におい
ては、表面に感光体層を有する像担持体表面を均一に帯
電する帯電工程、帯電された像担持体表面に像光を照射
することで潜像を形成する露光工程、該静電潜像にトナ
ーを付着させてトナー像を形成する現像工程、該トナー
像を記録材に転写する転写工程、該記録材上のトナー像
を定着する定着工程、及び前記転写工程で像担持体上に
残留したトナーを除去するクリーニング工程によって画
像が形成される。このクリーニング工程では、弾性を有
するゴムブレードもしくはブラシを像担持体表面に押し
当てて、残留したトナーを回収するようになっており、
回収されたトナーは回収容器に蓄積され定期的に廃棄さ
れる。
【0003】このような装置では、回収容器に蓄積され
る回収トナー量を常に検知または測定しておき、回収容
器が満杯になる前にトナーの廃棄または回収容器の交換
を行わなければならない。また、装置が小型化された場
合には回収容器を設置するために大きなスペースを確保
することができず、ドラム状の像担持体の内部等が利用
されたりする。このため、回収トナー量によって像担持
体の交換時期を設定しなければならない場合もある。さ
らに、回収されたトナーは環境保護等の観点から再利用
が進められているが、分別の問題、運搬・再生のための
エネルギーの問題、回収方法・集積場所の問題等多くの
問題を含んでいる。
【0004】このような問題点を解決するための手段と
しては次のようなものが考えられる。 (1)第1の手段は、トナー像を記録体へ転写する際の
転写効率を改善するものである。記録体への転写効率が
向上すればそれだけ像担持体上の残留トナーが減少し、
回収して処理しなければならないトナー量も低減され
る。 (2)第2の手段は、像担持体から回収した残留トナー
を現像手段へ戻し、現像に再利用するものである。回収
トナーの全てを再利用することによって、トナーを廃棄
する必要はなくなる。 (3)第3の手段は、像担持体のクリーニングを行わ
ず、残留トナーによる不都合すなわちゴーストの発生等
を他の手段によって解消するものである。残留トナーに
よる不都合を解消することができれば、クリーニングを
行って残留トナーを回収する必要はなくなり、廃棄トナ
ーが発生しなくなる。
【0005】〈転写効率を改善する従来技術〉上記
(1)の転写効率を改善する手段としては次のようなも
のが開示されている。 (a)特開昭56−126872号公報に記載されてい
る技術は、転写を行うための電界が形成される領域を大
きくし、転写効率を改善しようとするものである。 (b)特開昭58−88770号公報、特開昭58−1
40769号公報に記載されている技術は、転写位置に
交番電界を形成するものである。この交番電界により像
担持体上のトナーに揺り動かすような力を付与し、像担
持体からの離脱を促進しようとするものである。 (c)特開昭52−126230号公報に記載の技術
は、転写位置で像担持体に対して超音波を放射し、振動
を発生させてトナー粒子の付着力を減少させるものであ
る。 (d)特開平2−1870号公報、特開平2−8105
3号公報、特開平2−118671号公報、特開平2−
118672号公報、特開平2−157766号公報に
記載の技術は、現像剤中にシリカ等の剥離性微粒子を含
ませることで、これらの微粒子をトナーと感光体との間
に介在させ、トナーと感光体との付着力を低減してトナ
ーの転写効率を上げるものである。 (e)特開平1−134485号公報に記載されている
技術は、像担持体上に形成された潜像に無色透明のトナ
ーを付着させ、さらにその上から着色トナーを重ねて付
着させて現像を行うものである。このように形成された
トナー像では、着色トナーがほぼ100%転写される。
【0006】上記(a)(b)(c)に示す手段はいず
れも転写効率を改善する効果を奏するものではあるが、
転写後の像担持体にはある程度のトナーが残留し、廃棄
トナーを低減するという目的のためには充分なものでは
ない。
【0007】(d)に示す技術では、現像剤へ充分な量
の剥離性微粒子を添加し、剥離性微粒子で均一にトナー
を被覆することが要求される。しかしながら、すべての
トナーを剥離性微粒子で均一に被覆することは現実には
難しく、被覆不十分なトナーの存在を皆無とすることが
できない。また、すべてのトナーが剥離性微粒子で均一
に被覆されたとしても、現像器内で攪拌、層厚規制等の
様々なストレスを受ける間に、トナーからの剥離性微粒
子の遊離が生じることがある。従ってトナーに剥離性微
粒子が均一に被覆されたままの状態を維持するために
は、ストレスのかからない現像器を実現する必要が生じ
る。さらに、多量の剥離性微粒子を添加するので長く使
用するうちに剥離性微粒子がトナー表面やキャリア表面
に付着して現像剤の帯電性が低下したり、遊離した剥離
性微粒子同士が凝集して塊状となり、それが原因で現像
剤の流動性が低下して現像ムラを引き起こすことがあ
る。また、剥離性微粒子が多量に添加されたトナーは流
動性に富むために、転写時にトナー像が転写材に接触し
た際にトナー像が乱されやすくなり、転写による画像乱
れといった現象も生じやすくなる。
【0008】また、(e)に記載の技術では、トナー像
の転写を行った後に無色透明のトナーが多量に残留する
ことになる。この無色透明トナーは次の画像形成を行う
前に清掃除去しないと像担持体表面を均一な状態とする
ことができない。このためクリーニング装置を用いて回
収し廃棄することになり、廃棄トナーの低減という問題
を解決することにはならない。
【0009】〈回収トナーを再利用する技術〉上記
(2)の回収したトナーを再利用する技術として次のよ
うなものが開示されている。特開昭54−121133
号公報に記載されている技術は、クリーニング装置で回
収したトナーを搬送路を介して現像装置に戻し、再利用
するものである。また、特開昭53−125027号公
報に記載されている技術は、クリーニング装置と現像装
置とを一体化したユニットとし、クリーニング装置で回
収されたトナーは現像に用いるトナーが収容されている
貯蔵室へ落下または搬送されるようにしたものである。
【0010】さらにクリーニング装置を備えず、像担持
体上の残留トナーを現像装置によって回収する技術が、
例えば特開昭54−109842号公報、特開昭59−
133573号公報、特開昭59−157661号公報
等に記載されている。これらの装置は、トナー像を転写
した後、次の画像を現像する際に、背景部に残ったトナ
ーを現像領域の電界内で現像ロールに転移させて回収す
るものである。
【0011】上記特開昭54−121133号公報、特
開昭53−125027号公報、特開昭54−1098
42号公報、特開昭59−133573号公報、特開昭
59−157661号公報に記載の装置では、回収され
たトナーが蓄積されていくことはないが、転写時等に混
入した紙粉等も現像装置に回収されてしまい、画像欠陥
の原因となることがある。また、くり返しトナーを使用
することにより、帯電性が変動して、画像濃度の安定性
を損なうこともある。このため、現像装置に収容されて
いる現像剤を新しいものと交換する必要が生じ、古いト
ナーは廃棄しなければならないことになる。さらに、ト
ナーを現像装置へ搬送するのに特別な装置を使用するも
のでは構造が複雑なものとなる。
【0012】〈クリーニングを行わない技術〉上記
(3)のクリーニング工程を行わない技術は例えば特開
平3−172880号公報、特開平1−20587号公
報に開示されている。一般に転写後の像担持体をクリー
ニングしないと、残留トナーが次の画像形成工程でプリ
ントアウトされるポジゴーストや、残留トナーの遮光効
果によるネガゴーストの発生が問題となる。上記特開平
3−172880号公報に記載の技術はトナーの転写効
率を80%以上とすることによってゴーストの発生を防
止するものである。また、特開平3−114063号公
報には残留トナー量を0.35mg/cm2 以下とする
ことによってゴーストの発生を回避できることが記載さ
れている。さらに特開平1−20587号公報には転写
後の残留トナーをブラシ等で掻き乱し、残留トナーがゴ
ーストとなるのを防ぐ技術が開示されている。しかし、
これらの装置においてゴーストの発生やかぶりの発生を
防止するためには、転写効率を向上しなければならな
い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、回収・
廃棄されるトナーを極力低減し、またはトナーの廃棄・
処理を不要とするためには、転写効率を従来の技術以上
に改善することが必要となる。また、廃棄しなければな
らないトナーを皆無とするためには、転写後の残留トナ
ーをクリーニングしなくてもゴーストやかぶり等の画像
欠陥が発生しない程度まで転写効率を改善しなければな
らない。本発明は上記のような事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、トナー像を記録シートまたは中
間転写体へ転写する際の効率を改善し、回収・廃棄する
トナーを低減すること、またはこれに加えてクリーニン
グ装置を不要として装置を簡素化すること、廃棄するト
ナーの発生を無くすること、さらに長期にわたり安定し
て高い転写効率を維持することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願発明に係る画像記録装置及び画像記録方法で
は、像担持体の表面にトナーより小粒径の粉状体の微粒
子を転移し、ほぼ一様な微粒子層を形成しておく。そし
て、潜像を可視化するトナーは上記微粒子層の上に転移
し、微粒子層に積層した状態でトナー像を形成する。一
般にトナーは像担持体と静電的な力で付着している(磁
気により吸着されるものもある)が、その他にファンデ
ルワールス力等の非静電的な付着力も作用している。し
かし、上記のような微粒子層の上に重ねてトナー像を形
成することにより、トナー粒子と像担持体との間に空隙
がある状態、またはトナーと像担持体との接触面積が小
さい状態とすることができ、上記非静電的な力が低減さ
れる。したがって転写時に電界が作用するとトナー粒子
は容易に転移し、100%に近い効率で転写を行うこと
が可能となる。なお、微粒子がほぼ一様に付着している
像担持体上に転移されるトナーは、必ずしもすべてのト
ナー粒子が像担持体上に付着した微粒子上に転移されな
くてもよく、トナーの大部分が微粒子上に転移されるも
のであれば、一部が直接像担持体上に転移されても、ほ
ぼ同様の効果が得られる。
【0015】上記画像記録装置が、感光体層を有する像
担持体に像光を照射して潜像を形成する装置であると
き、または上記画像記録方法が、感光体層を有する像担
持体に像光を照射して潜像を形成するものであるときに
は、上記粉状体を光透過性の材料からなるものとするこ
とによって、一様に像担持体を帯電した後に一様な微粒
子層を形成し、その上から像光を照射しても正確な潜像
を形成することができる。したがってトナーの付着によ
って可視化された像は鮮明なものとなる。
【0016】上記像担持体上の微粒子は、画像記録装置
が供用される前にあらかじめ均一に転移されているもの
であってもよいし、画像記録装置の供用初期に微粒子供
給手段によって像担持体上に形成するものであってもよ
い。また、微粒子供給手段は、像担持体からトナーとと
もに記録シート等に転移した微粒子を適宜補充できるも
のとし、画像を形成する度に像担持体上にほぼ一様に微
粒子が付着した状態とするのが望ましい。
【0017】上記粉状体を像担持体に転移させる手段は
様々な形態のものを採用することができ、現像装置と同
じ構成を有し、有色トナーに代えて粉状体の微粒子を収
容するもの、またはトナーと粉状体との双方を含む現像
剤を収容し、現像装置と兼ねるもの等を採用することが
できる。この微粒子供給手段と現像装置とを兼ねるもの
では、潜像が形成されていない状態で粉状体を一様に転
移し、その後に潜像を形成してトナーを転移させるもの
であってもよいし、現像剤中に含まれる微粒子をトナー
とともに同時に像担持体上に転移して、一様な微粒子の
層を形成又は維持するものであってもよい。
【0018】一方、上記現像装置と同じ構成を有するも
のの他に、電気的に微粒子を付着させる方法としては、
微粒子をクラウド状に分散させて電界の力で像担持体へ
微粒子を付着させる方法が挙げられる。微粒子をクラウ
ド状に分散させて付着させる手段としては、例えば、機
械的振動、エアー、超音波、交番電界を用いる方法や、
例えばロール状、ブラシ状、ウエブ状、刷毛状のものに
微粒子を付着させておいて、それらを回転、振動、移動
させる方法が挙げられる。また、回転するブラシ、粒状
体が磁気によって穂状に連なった磁気ブラシ、柔軟な弾
性体からなるローラ、フェルト、刷毛等によって機械的
に粉状体を擦り付けるものであってもよいし、上記電気
的な方法と併用することもできる。
【0019】さらに、像担持体上に粘着層を設け、その
上にクラウド状に分散させた微粒子をふりかけるような
方法で付着させてもよい。このような粘着層としては経
時的に安定した粘着性を示す物質が望ましく、例えば、
揮発性が低く化学的に安定した性質を示すシリコーンオ
イル等が適している。
【0020】上記微粒子の特性としては、体積抵抗率が
1×108 Ω・cm以上で1×1014Ω・cm以下とす
るのが望ましい。上記条件の微粒子を用いることによっ
て像担持体から記録シート等へ転移する微粒子の量を低
減することができ、微粒子層の維持性が向上して、良好
な転写性を安定して得ることができる。このように良好
な効果が得られる理由は次に記載するとおりである。
【0021】上記微粒子はトナーと像担持体との間に介
在して付着力を低減し、転写効率を向上させる効果を有
するものであり、この微粒子自体はトナー画像が転写さ
れた後も、ほとんどが像担持体上に残る。しかし、その
一部は転写の際にトナーとともに転写されてしまい、こ
の傾向は像担持体に付着させる微粒子の体積抵抗率と相
関がある。つまり、体積抵抗率が高い微粒子は転写時に
トナーとともに転写され易く、逆に体積抵抗率が低い微
粒子は像担持体に残り易くなっている。これは微粒子の
帯電性によるものであり、像担持体の表面に付着してい
る微粒子は体積抵抗率が高いと像担持体の帯電工程にお
いて帯電し易く、例えば像担持体の帯電極性がマイナス
の場合、微粒子もマイナスに帯電してしまう。このと
き、微粒子の電荷による電位は、像担持体の電位に比べ
ると低いが、体積抵抗率によっては像担持体の電位の数
%から数十%になる。このように像担持体の帯電極性と
同極性に帯電した微粒子は、転写工程において逆極性の
転写電界を受けると、静電気力(クーロン力)により、
その一部がトナーとともに転写されてしまう。したがっ
て、体積抵抗率の低い微粒子であれば、すなわち、1×
1014Ω・cm程度より小さければ不要な帯電は起こら
ず、転写時にクーロン力によって像担持体表面が転移す
るのが防止され、像担持体上の微粒子の層が維持され
る。なお、微粒子の体積抵抗率が1×108 程度より小
さい場合には像担持体上の微粒子を介して電荷の移動が
生じ、像担持体上の潜像が不鮮明となる(像がぼやけ
る)という弊害が生じる。
【0022】以上に説明した構成においては、微粒子層
は像担持体の表面に形成されるものであったが、中間転
写体を用いる画像記録装置では中間転写体上に形成して
もよい。これにより、中間転写体から記録シートまたは
他の中間転写体へトナー像を転写する際の効率を改善す
ることができる。
【0023】また、転写効率を向上する他の手段とし
て、本願に係る発明は、像担持体上に形成されたトナー
像が記録シートまたは中間転写体に転写される前に超音
波振動を与える装置または方法を提供する。上記のよう
な装置または方法では、像担持体上のトナー像に機械的
に押え付ける力や電気的な力が作用しない領域で、トナ
ー粒子が超音波によって振動する。このためトナー粒子
は像担持体との表面に押し付けられた状態から浮き上が
った状態に移行し、接触面積が小さくなって付着力が低
減される。このような状態で電気的な力が像担持体から
記録シート等へ引きつけるように作用すると、トナー粒
子は像担持体から容易に離脱し、高効率の転写が行われ
る。
【0024】また、上記構成は像担持体上に形成された
トナー像が記録シートまたは中間転写体に転写される前
に超音波振動を与えるものであるが、中間転写体上に転
写されたトナー像が記録シートまたは他の中間転写体の
転写される前に超音波振動を与えてもよい。この場合に
は中間転写体から記録シートまたは他の中間転写体にト
ナー像を転写する際の効率が改善される。
【0025】本願に係る発明は、さらに上記転写効率を
改善する手段を利用することによってクリーニング装置
を備えることなく、良好な記録画像を得ることができる
画像記録装置および画像記録方法を提供する。このよう
な装置または方法において、転写後の像担持体上に残留
したトナーの処理について次のような手段を選択するこ
とができる。第1の手段は、現像装置によって残留トナ
ーを回収するものである。この手段では、残留トナーが
現像装置によって除去されるのでゴースト等の画像欠陥
の発生を防止することができる。また、転写効率が改善
されているので回収トナーの量が少なく、現像装置内の
トナーの帯電量へ及ぼす影響も少ない。
【0026】第2の手段は、微粒子供給手段を現像装置
とは別個に設けるものとし、この微粒子供給手段で残留
トナーを回収するものである。このため、微粒子供給手
段は、像担持体との間に電界を形成してトナーを回収す
るもの、または像担持体に摺擦されるブラシ等が残留ト
ナーを回収するもの等が採用される。このような手段で
は、ゴースト等の画像欠陥を有効に防止することができ
るとともに、現像装置内に紙粉等の異物が混入するのを
防止することができる。
【0027】第3の手段は、残留トナーを回収すること
なく、次の画像を重ねて形成し、この新たな画像ととも
に記録シートまたは中間転写体に転写するものである。
この装置または方法では、上記転写効率を改善する手段
によってゴースト等の画像欠陥が発生しない程度の高効
率で転写を行う。このような手段では、現像装置内に紙
粉等の異物が混入することもなく、回収して廃棄すべき
トナーの発生を皆無にすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本願に係る発明の実施の形
態を図に基づいて説明する。 《第1の実施形態》図1は請求項1、請求項2または請
求項3に記載の発明の一実施形態である間接転写型画像
記録装置を示す概略構成図である。この画像記録装置
は、一様に帯電した後像光を照射することにより表面に
静電潜像が形成される像担持体101と、この像担持体
の周囲に、像担持体の表面を一様に帯電する帯電器10
2と、一様帯電した後の像担持体に光透過性の粉状体の
微粒子を転移し、ほぼ一様な層を形成する微粒子供給装
置103と、画像データに基づき像担持体に像光を照射
し潜像を形成する像書き込み装置104と、前記静電潜
像にトナーを選択的に転移して可視化する現像装置10
5と、ペーパーガイドより供給される用紙に像担持体表
面のトナー像を転写する転写帯電器106と、転写され
た用紙を像担持体から剥離する剥離用帯電器107と、
剥離された用紙を搬送する搬送ベルト110と、静電潜
像保持体を除電する除電露光装置108とを有してい
る。
【0029】上記帯電器102は、電極ワイヤに高電圧
を印加し、像担持体101との間でコロナ放電を発生さ
せて、該像担持体101の表面を一様に帯電するもので
ある。上記像書き込み装置104は、形成される画像の
幅方向に配列された多数の発光素子(LED)を有し、
この発光素子が画像信号に基づいて点滅することによっ
て回転駆動される像担持体101に像露光を行なうよう
になっている。
【0030】上記現像装置105は、図2に示すように
ハウジング138内に、像担持体101と近接して対向
するように配置された円筒状の現像ロール131と、現
像ロール131上の現像剤量を規制する現像剤規制部材
132とを有している。上記現像ロール131は、周方
向に複数の磁極を有する磁石ロール140と、この周囲
で回転可能に支持された非磁性の中空円筒状のスリーブ
139からなるものであり、スリーブ139の外周面に
現像剤を磁気的に吸着して搬送することができるように
なっている。
【0031】また、現像ロール131の後方には、現像
剤を該現像ロール131に供給するパドル133が設け
られ、さらにその後方は第1の攪拌室136および第2
の攪拌室137となっている。この第1の攪拌室136
および第2の攪拌室137にはそれぞれ現像剤を攪拌し
ながら現像ロール131の軸線方向に搬送する第1のオ
ーガー134および第2のオーガー135が備えられて
いる。この現像装置105で用いられる現像剤は磁性キ
ャリアとトナーとを混合したものが用いられる。また、
外添材を加えたものであってもよい。この現像剤につい
ては後で詳述する。
【0032】上記微粒子供給装置103は、上記現像装
置と同じ構成を有するものである。ただし、この装置は
上記現像剤に代えて、磁性キャリアと光透過性の粉状体
とを混合した微粒子供給剤が収容されている。この粉状
体については後で詳述する。
【0033】このような画像記録装置の主要部材のデー
タおよび設定は次のとおりである。 感光体 OPC(φ84) ROS LED(400dpi ) プロセス速度 160mm/s 潜像電位 背景部:−550V、画像部:−150V 現像ロール マグネット固定、スリーブ回転方式 マグネット磁束密度:500G(スリーブ上) スリーブ径:φ25 スリーブ回転速度:300mm/s 感光体と現像ロールとの間隔 0.5mm 現像剤規制部材と現像ロールとの間隔 0.5mm 現像バイアス DC成分:−500V AC成分:1.5kVp-p (8kHz) 微粒子供給剤担持ロール 現像ロールと同じ 感光体と微粒子供給剤担持ロールとの間隔 0.5mm 微粒子供給装置の層厚規制部材と現像ロールとの間隔 0.5mm 微粒子供給剤担持ロールに印加するバイアス 現像バイアスに同じ 転写条件 コロトロン転写(ワイヤ径=85μm)
【0034】次に図2に示す現像装置105で用いられ
る現像剤について説明する。 〈トナー〉トナーは、例えば次のようにして作成したも
のを用いることができる。ポリエステル(数平均分子
量:4,300、重量平均分子量:9,800、Tg=
58℃)94wt%、シアニンブルー4938(大日精
化)6wt%を混練粉砕し、平均粒径7μmの着色粒子
を得る。この着色粒子に対し、平均粒径40nmの酸化
チタン微粒子をトナー表面積に対する被覆率30%の割
合で外添してサイアントナーとする。このトナーの帯電
極性は負極性であり、平均粒径はコールターカウンタ
(コールター社製)で測定した値である。
【0035】なお、被覆率f(%)は、トナーの平均粒
径をdt( m) 、酸化チタン微粒子の平均粒径をda( m)
、トナーの比重をρt 、酸化チタン微粒子の比重をρa
、酸化チタン微粒子重量をWa(kg)トナー重量を
Wt(kg)とすると、次式で与えられる。
【数1】 上記例のトナーの比重は1.0、酸化チタン微粒子の比
重は4.5である。
【0036】一般に、トナー粒子の粒径は画質に大きな
影響を与え、粒径が大きくなるほど画像は粗くなる。平
均粒径が20μm程度のトナーでも実用上の問題はない
が、細線の解像力を高くするためには、平均粒径が10
μm以下のトナーを用いるのが望ましい。しかしなが
ら、トナー径が小さくなるとトナーとキャリアの間に作
用する物理的付着力が支配的となり現像性が低下する。
また、トナー径が小さくなるとトナーの凝集もおこりや
すく取扱いの問題が生じる。このような観点から本発明
で用いるトナーは、平均粒径5μm以上、10μm以下
のものが望ましい。
【0037】トナー用の主バインダ樹脂としては、上記
例で使用されているポリエステル樹脂の他に、以下のも
のを使用することができる。例えば、ポリスチレン、ス
チレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタヂエン共
重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢
酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリ
ウレタン樹脂等があり、必要に応じて単体、または、複
数のバインダ樹脂を混合して用いられる。ヒートロール
定着時にロールとの離型性を高めトナーオフセットを防
止する意味から、エチレン、プロピレン等のオレフィン
系単独または共重合体、カルナバワックス等のワックス
成分を加えてもよい。この際、ワックス成分の添加量と
してはトナーに対して0.5wt%以上、10wt%以
下が望ましい。添加量がこれより少ないとワックス成分
の効果が出ない。また、添加量がこれより多いと熱によ
りトナーが変形しやすくなり現像剤の帯電性が変化して
安定した画像濃度が得られなくなる。
【0038】また、トナーの力学的強度を強くしたり、
ヒートロール定着時にトナーの凝集力を高めトナーオフ
セットを防止する意味から、重量平均分子量が1000
00以上の高分子量ポリマや、架橋ポリマを含有させて
もよい。これら、高分子量ポリマや、架橋ポリマの含有
量については、トナーに対して60wt%以下が望まし
い。含有量がこれより多いと定着時にトナーが良好に溶
融定着せず定着不良が問題となるからである。
【0039】トナーの着色剤については、黒色系として
はカーボンブラック、ニグロシン、黒鉛等が用いられ
る。有彩色系としては、次のようなものを用いることが
できる。 (イエロー、または、オレンジ顔料)C.I.ピグメン
トオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、
C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.
I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエ
ロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.
I.ピグメントイエロー174 (マジェンタ、または、レッド顔料)C.I.ピグメン
トレッド5、C.I.ピグメントレッド48:1、C.
I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレ
ッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.
I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッ
ド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.
ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド1
66、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグ
メントレッド178、C.I.ピグメントレッド222 (サイアン、または、グリーン顔料)C.I.ピグメン
トグリーン7、C.I.ピグメントブルー15、C.
I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブ
ルー15:3、C.I.ピグメントブルー60 また、これらトナー着色剤の含有量は、トナーに対し
0.5wt%以上、20重量%以下であることが望まし
い。0.5wt%未満では、発色性が十分でなく鮮明な
画質が得られなくなり、20wt%を越えるとトナー中
での着色剤の分散不良による画質の濃度むらが生じるか
らである。
【0040】〈キャリア〉図2に示す現像装置105で
用いられるキャリアは、例えば次のようなものである。
スチレン−アクリル共重合体(数平均分子量:23,0
00、重量平均分子量:98,000、Tg=78°
C)30wt%、カーボンブラック(塩基性カーボンブ
ラック:pH=8.5)3wt%、粒状マグネタイト
(最大磁化80emu/g、粒径0.5μm )67w
t%を混練、粉砕、分級して平均粒径を45μmとした
ものである。このキャリアの帯電極性は正極性で、電気
抵抗値は1012Ωcmであり、比重は2.2である。な
お、平均粒径はマイクロトラック(日機装社製)で測定
した値である。
【0041】上記キャリアは磁性体微粉末をポリマーに
混合してなる、いわゆるポリマーキャリアであるが、鉄
・フェライト・マグネタイト等の金属粒子よりなる磁性
体粒子キャリアを用いることもできる。ポリマーキャリ
アは磁性体粒子キャリアに比べて一般に磁化が低いため
に、柔らかく密度の高い磁気ブラシを形成することがで
き高画質画像を得ることができる。また、像担持体上に
付着した場合に、像担持体表面を傷つけるおそれも少な
いという利点がある。さらに、比重も小さいためにキャ
リアの質量も小さく、現像装置内で現像剤がミキシング
される際にトナーに対するストレスが小さくなり、寿命
の長い現像剤を提供できるという長所がある。一方、磁
性体粒子キャリアはキャリアの比重が大きいためにキャ
リアの質量も大きく、現像装置内で現像剤がミキシング
される際にトナーに対するストレスが大きくなるが、現
像剤の帯電の立ち上がりが早いという利点があり、要求
される性能によってキャリアを使い分ければよい。
【0042】キャリアの粒子径については、粒子径が小
さいほど磁気ブラシは密になる。平均粒径が60μm以
下になるとその効果が現れ始める。しかし、平均粒径が
35μm未満となるような粒子径が小さいキャリアにな
ると、キャリアの磁気的拘束力が弱まるために潜像担持
体上へのキャリア付着が発生する。これらのことから、
キャリア粒子径は平均粒径が35μm以上、60μm以
下が望ましい。
【0043】〈現像剤〉上記トナーとキャリアとを混合
した現像剤としては、例えば、トナー濃度(TC:To
ner Concentration)を15wt%、
現像剤中のトナーの帯電量を20μC/gとしたものを
用いることができる。ここでTCは次式で示される。
【数2】 上記トナーとキャリアとを混合して現像剤としたときの
トナーの電荷量は、高すぎるとトナーのキャリアに対す
る付着力が強くなりすぎて、トナーが現像されないとい
った現象が発生する。一方、電荷量が低すぎるとトナー
のキャリアに対する付着力が弱くなり遊離トナーによる
トナークラウドが発生し、プリントにおけるカブリが問
題となる。トナーを転移して良好な現像を行なうという
観点からは、現像剤中のトナーの電荷量が絶対値で5〜
50μC/g、好ましくは、10〜40μC/gの範囲
にあることが望ましい。
【0044】〈微粒子供給剤〉次に微粒子供給装置10
3で用いられる微粒子供給剤について説明する。この微
粒子供給剤は、上記トナーより粒径の小さい粉状体と上
記現像剤に用いられているものと同じキャリアとを混合
したものであり、像担持体に付着させる微粒子としては
例えば平均粒径が40nmのポリメタクリル酸メチル
(ポリメチルメタクリレート)微粒子が用いられる。
【0045】上記微粒子の材料としては、上記ポリメタ
クリル酸メチルの他に、酸化チタン、アルミナ、シリ
カ、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸
ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化クロム、ベンガラ
等の無機微粉末や、ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニ
リデン、ポリテトラフルオロエチレン等の有機微粉末を
用いることができる。環境安定性を考慮するとこれら微
粒子は吸湿性が少ないことが望ましく、酸化チタン、ア
ルミナ、シリカ等の吸湿性を有する無機微粉末の場合
は、疎水化処理を施したものが用いられる。これら無機
微粉末の疎水化処理は、例えば、ジアルキルジハロゲン
化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルト
リハロゲン化シラン等のシランカップリング剤やジメチ
ルシリコンオイル等の疎水化処理剤と上記微粉末とを高
温度下で反応させて行うことができる。
【0046】これら微粒子の中で、使用するにあたっ
て、画質上特に前述の遮光効果を考慮する必要があるな
らば、有機微粉末では透明性に優れたポリアクリレー
ト、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレートの
等のアクリル系の微粉末が望ましい。また、無機微粉末
ではシリカが遮光効果の低い点で望ましい。 また、こ
れら微粒子が、使用されるうちに像担持体上にフィルム
状となって付着してしまうような材料、例えば、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等は、当然トナ
ーに対してもフィルミングを起こしやすくトナーに対す
る付着力も強くなる。従って、このようなフィルミング
を起こしやすい材料の微粉末は望ましくない。
【0047】なお、像担持体上における微粒子の付着状
態であるが、一種類の微粒子が存在していても、複数種
類の微粒子が同時に存在していてもよい。トナーと像担
持体の間に微粒子が介在することでトナーと像担持体と
の間の付着力を下げることができればよい。
【0048】一方、上記粉状体の微粒子の平均粒径につ
いては次のように考えることができる。このような粉状
体の微粒子はトナー像に付着したり、もしくはトナー像
に混ざり込みトナー像とともに転写されることがあり、
トナー像を乱したり定着後のトナー画像の色ムラや抜け
等を起こさないことが重要である。このため、少なくと
もトナー粒径以下の粒径の微粒子が使用される。また、
細線や網点の再現性を考慮すると微粒子の粒径はより小
さい方が好ましく、5μm以下の粒径の微粒子を使用す
ることが望まれる。
【0049】また、このような粉状体とキャリアとの混
合率は、キャリアに対する粉状体微粒子の被覆率が10
0%となるように調整している。ただし、用いる粉状体
の材料等に応じて適宜混合率を変動させてもよい。な
お、被覆率は式を用いて演算することができる。
【0050】次に上記のような構成の間接転写型画像記
録装置の動作について説明する。なお、この動作は、請
求項10または請求項11に記載の発明の一実施形態で
もある。ドラム状の像担持体101は回転駆動され、帯
電器102によって一様に帯電された像担持体101の
表面が微粒子供給装置103との対向位置に移動する。
微粒子供給装置が有する微粒子供給剤担持ロールの表面
には磁石ロールの磁力によってキャリアの磁気ブラシが
形成されており、このキャリアにポリメタクリル酸メチ
ルの粉状体微粒子が付着している。そして磁気ブラシが
像担持体101に接触することにより、粉状体の微粒子
が擦り付けられ、図3(a)に示すように像担持体の表
面にほぼ一様な微粒子層111が形成される。このと
き、粉状体は粒径が小さいので帯電電荷量も小さく、電
気的な力は支配的に作用しない。しかし、粉状体の微粒
子と像担持体表面とが接触したときにその接触面でファ
ンデルワールス力等の付着力が作用し、この力によって
付着する。
【0051】像書き込み装置との対向位置では、図3
(b)に示すようにこの微粒子層の上から像光が照射さ
れるが、使用している微粒子は光を透過するものであ
り、像担持体の感光体層の電荷は露光によって低減さ
れ、静電電位の差による潜像が形成される。この潜像は
現像装置105との対向位置に移動し、現像ロール13
1から転移されるトナー113が図3(c)に示すよう
に微粒子層の上に重ねて付着され、潜像が可視化され
る。このようにして形成されたトナー像は、図3(d)
に示すように転写装置によって記録用紙114に転写さ
れるが、トナー113は微粒子層111を介して像担持
体101上に付着しており、トナーと像担持体との間で
はファンデルワールス力等の非電気的な付着力が小さく
なっているので転写装置114による電界で容易に離脱
し、記録用紙114に転写される。
【0052】上記のようにして記録用紙にトナー像が転
写された後、像担持体101上には微粒子層が残る。こ
の画像記録装置ではクリーニング装置は設けられておら
ず、微粒子層が像担持体上に維持されたまま次の画像形
成工程に入り、微粒子供給装置103からは、転写時に
記録用紙に転写された微粒子を補充する微粒子が転移さ
れる。一方、トナーは転写率が100%であると残留ト
ナーが生じないが、実際には僅かのトナーが像担持体1
01上に残る。これらの残留トナーは次の画像形成工程
で、一部は微粒子供給装置103に回収され、一部は現
像装置105に回収され、さらに一部は像担持体101
上に維持されたまま転写位置に達し、次の画像とともに
記録用紙に転写される。
【0053】なお、このような装置で転写用帯電器の下
流側にクリーニング装置を設けてもよいが、この場合に
像担持体上の微粒子を全て回収すると多量の回収微粒子
が生じ、新たな微粒子を補充する必要がある。したがっ
てクリーニング装置は微粒子層を維持したままトナーの
みを回収することができる装置、例えば電気的な力でト
ナーのみを回収する装置等を採用しなければならない。
【0054】図4は上記のような画像記録装置の転写性
を評価するために行った実験の結果を示すものである。
この実験は上記画像記録装置において転写電流値を変動
させて転写率を測定したものである。また、微粒子供給
装置で用いる粉状のポリメタクリル酸メチルの平均粒径
が40nmの場合の他に10nm、100nm、500
nm、5μm、7μmの場合、さらに本願発明の効果を
確認するために、微粒子供給装置を作動させなかった場
合についても転写率を測定している。
【0055】なお、転写率は下記の式によって演算され
るものである。
【数3】 この図に示されるように、トナー像が形成される前の像
担持体上に微粒子層を形成することによって、トナー像
の転写率を大幅に向上させることが可能となり、最も適
切な転写電流値(本実施形態の画像記録装置では40μ
A〜50μA程度)では100%に近い転写率を達成す
ることができる。また、粉状体微粒子の粒径について
は、大きくなる程転写率が上昇する傾向が認められるが
大きな差はない。一方、画質についての評価では、付着
させたポリメタクリル酸メチル微粒子の粒径が5μmま
では画質上特に差は見られなかったが、7μmになると
実用上問題はないレベルではあるが細線に微少なムラが
見られた。これはポリメタクリル酸メチルの微粒子が大
きいために、転写される際にトナー像が乱れることによ
るものと考えられる。したがって画質上からは微粒子の
粒径は5μm以下が良いと考えられる。
【0056】さらに、上記実施形態の装置において転写
コロトロンの転写電流値を40μAに固定して、20,
000枚の画像形成を行ってみたところ、残留トナーが
次の画像に現れるポジゴーストは発生しなかった。ちな
みに、微粒子供給装置を取り去り、ポリメタクリル酸メ
チル微粒子を感光体に付着させない状態で画像形成を行
ったところ、ポジゴーストが顕著に発生した。また、2
0,000枚の連続プリントを行った後再び転写コロト
ロンの転写電流値を変化させてトナーの転写性評価を行
ったが、トナーの転写率、およびトナーの転写率と転写
電流値の関係に変化は見られなかった。
【0057】(参考比較例)次に上記画像記録装置の効
果を確認するために行った実験について説明する。第1
の実験として、上記画像記録装置において微粒子供給装
置を作動させなかったときの残留トナーを、クリーニン
グ装置を設けて回収し、このトナー量の測定を行った。
1000枚の連続プリントを行うことによって約50g
のトナーが像形成のために消費されたとき、クリーニン
グ装置に回収されたトナー量は約10gに達していた。
この状態で20,000枚の像形成を行うと、1000
gのトナーが現像で消費され、200gのトナーを回収
・廃棄しなければならないことになる。これに対し、上
記に説明した画像記録装置ではほぼ100%の転写率が
達成され、廃棄トナーはほとんど発生しないことから、
廃棄トナーを低減するという目的を充分に達成できるも
のであることがわかる。
【0058】第2の実験として、トナー像形成前に像担
持体上に転移させる粉状体の微粒子として、上記ポリメ
タクリル酸メチルの微粒子に代えて、平均粒径が3μm
のステアリン酸亜鉛の粉状体を用い、同様のプリントテ
ストを行った。プリント開始時のトナーの転写率は約1
00%であり、その状態で連続プリントを継続して行っ
た。初めのうちは残留トナーは発生しなかったが、10
0枚を超えるあたりから転写後の残留トナーの量が増え
始め、500枚プリントを終えた時点で再度トナーの転
写率を測定したところ90%に低下していた。このとき
の感光体表面を分析すると、ステアリン酸亜鉛が変形し
て感光体上にフィルミングしており、そのフィルミング
したステアリン酸亜鉛の層にトナーが付着していること
が判明した。ちなみに、微粒子供給剤としてステアリン
酸亜鉛と混合して用いたキャリア粒子表面にもステアリ
ン酸亜鉛がフィルム状に付着していることが判明した。
この実験から、付着させる微粒子の材料として変形やフ
ィルミングを起こしにくい材料を選ぶことの重要性が確
認される。
【0059】《第2の実施形態》次に請求項1、請求項
2または請求項3に記載の発明の他の実施形態である画
像記録装置について説明する。図5は、この画像記録装
置を示す概略構成図である。この装置は、図1に示す画
像記録装置が有する微粒子供給装置103に代えて、像
担持体201と接触して回転するブラシを備えた微粒子
供給装置203が用いられている。この微粒子供給装置
203は図6に示すように、粉状体を収容するハウジン
グ234の開口部に回転ブラシ231が設けられ、その
後方には上記回転ブラシ231に粉状体を供給するパド
ル232が設けられている。上記回転ブラシ231は、
像担持体201との接触部で毛先が像担持体201の表
面と同方向に移動するように回転駆動され、その速度は
像担持体201の周速より毛先がやや速く移動するよう
に設定されている。この微粒子供給装置203には、図
1に示す装置に用いられた粉状体と同じもの、すなわち
平均粒径が40nmのポリメタクリル酸メチル微粒子が
収容されている。ただし、キャリアは混合されていな
い。この画像記録装置の他の構成、すなわち像担持体2
01、帯電器202、像書き込み装置204、現像装置
205、転写帯電器206、剥離用帯電器207、ペー
パーガイド209、搬送ベルト210は、図1に示す画
像記録装置と同じものが用いられている。
【0060】このような画像記録装置では、微粒子供給
装置203のハウジング234内に収容されたポリメタ
クリル酸メチルの粉状体がパドル232によって回転ブ
ラシ231の毛先にふりかけられて付着する。そして、
回転ブラシ231と平行に支持された棒状部材233と
接触して過剰な微粒子が払い落とされた後、像担持体2
01との接触部へ搬送される。接触部では、回転ブラシ
の毛先が像担持体の表面に摺擦されることによって微粒
子が擦り付けらる。このとき、微粒子と像担持体との間
に大きな電気的な力は作用していないが、粒径が小さく
非電気的な付着力が強く作用することによって微粒子は
像担持体表面に付着して微粒子層を形成する。その後、
この微粒子層の上から像光が照射され、図1に示す画像
記録装置と同様にトナー像の形成・転写が行われ、高い
転写効率が得られる。
【0061】上記画像記録装置において、微粒子供給装
置は次のような構成のものを用いてもよい。図7に示さ
れる装置235は、像担持体201と接触するように配
置された弾性体ロール236を備え、パドル237で表
面に供給された粉状体をブレード238でほぼ一様な層
とし、像担持体201の表面に微粒子を擦り付けて一様
な層を形成するものである。この他、固定支持されたフ
ェルト状部材、刷毛を像担持体の表面に接触させ、この
接触部に粉状体の微粒子を適切に供給して擦り付けるも
のや、微粒子が通過し得る程度の細かいメッシュを像担
持体に接触させ、このメッシュの背面から粉状体の微粒
子を供給して像担持体の表面に一様な層を形成するもの
等を用いることができる。
【0062】《第3の実施形態》次に請求項1、請求項
2、請求項3、請求項4又は請求項6に記載の発明の一
実施形態である画像記録装置を図8に基づいて説明す
る。この画像記録装置は微粒子供給手段として独立した
装置を備えておらず現像装置305が微粒子供給手段と
しての機能を有するものとなっている。この現像装置3
05は、図1または図5に示される画像記録装置で用い
られるものと同じ構成を有するものであるが、収容され
ている現像剤が、50μmのシリカ微粉末を含むもので
あり、トナーに対し被覆率が50%となるように外添さ
れている。また、この画像記録装置の像担持体301は
表面にフッ素樹脂層が設けられている。このフッ素樹脂
は、微粒子層との間の非電気的な付着力を低減するため
のものであり、トナー粒子と微粒子層との付着力が大き
い部分では微粒子層とともに転写し、高い転写率を維持
しようとするものである。この他、微粒子層との付着力
を低減するために、像担持体の表面に微粒子の粒径より
小さいピッチの凹凸を設けてもよい。この場合は、微粒
子との接触面積が小さくなることによって付着力が低減
される。この画像記録装置の他の構成は図1または図5
に示す装置と同じものが用いられている。
【0063】このような画像記録装置では、帯電器30
2によって像担持体301の表面が一様に帯電され、そ
の後像書き込み装置304との対向位置では露光される
ことなく通過して現像装置305との対向位置へ至る。
ここでは、図8(b)に示すように現像ロールとの間に
直流重畳交流電圧が印加されており、現像剤中のシリカ
微粉末がクラウド化して像担持体上に転移し、ほぼ一様
な微粒子層が形成される。
【0064】このような微粒子層を担持した像担持体3
01の表面は、それぞれ作動していない転写帯電器30
6、除電ランプ308、帯電器302の対向位置を通過
し、再び像書き込み装置304との対向位置に至る。こ
こで像光が照射され、潜像が形成される。この潜像は現
像装置305との対向位置で可視化されるが、現像ロー
ルから転移されるトナーは微粒子層の上に付着し、この
微粒子層に重ねてトナー像が形成される。このトナー像
は転写帯電器306により、ペーパーガイド309に沿
って搬送されてくる記録用紙に転写される。このとき、
図1または図5に示す装置と同様にトナー像が微粒子の
上に重ねて形成されているので高い転写率が得られる。
【0065】以上に説明した図1、図5又は図8に示す
画像記録装置はいずれも現像装置として二成分現像剤を
用いるものを備えているが、これに代えて図9に示すよ
うな一成分現像剤を用いるものであってもよい。この現
像装置355は回転駆動される現像ロール351の表面
に非磁性一成分現像剤を供給し、ブレード352で薄層
化した後、像担持体を対向させ、現像剤を像担持体に転
移させるものである。このような現像装置で用いられる
トナーおよび外添剤は、例えば次のようなものである。
図1又は図5に示す装置のように、現像のみを行う場合
には、スチレンアクリル系樹脂を主成分とし、平均粒径
が7μmの非磁性トナーに、平均粒径が5μmのシリカ
微粒子をトナーに対して0.7wt%となるように混合
したものを用いることができる。
【0066】また、図8に示す装置のように1回目のサ
イクルで微粒子層を形成し、2回目のサイクルで現像を
行う装置では、同じ非磁性トナーに、平均粒径が15n
mのシリカ微粒子を0.7wt%、平均粒径が40nm
のシリカ微粒子を0.3wt%混合したものを用いるこ
とができる。なお、この装置に印加するバイアス電圧
は、例えば次のように設定することができる。 ◎微粒子層形成時 [1.5kVp−p、1.5kHzのAC]+[−40
0vのDC] ◎現像時 −500vのDC
【0067】《第4の実施形態》図10は、請求項1、
請求項2、請求項3又は請求項4に記載の発明の他の実
施形態である画像記録装置を示す概略構成図である。こ
の画像記録装置はフルカラー画像を形成するものであ
り、表面に感光体層を有するドラム状の像担持体401
と、この像担持体401を一様に帯電する帯電器402
と、一様帯電された像担持体401に像光を照射して静
電潜像を形成する像書き込み装置404と、それぞれ、
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの現像剤を収容
した4台の現像装置405と、上記像担持体401と接
触し、複数のローラ412,413,414,415に
よって周回可能に張架された無端ベルト状の中間転写体
411と、上記像担持体401上に形成されたトナー像
を上記中間転写体411へ転写する転写ロール406
と、ペーパガイド409に沿って搬送されてくる記録用
紙に中間転写体411上のトナー像を転写する第2の転
写ロール415と、トナー像が転写された記録用紙を搬
送するベルト410とを有している。
【0068】上記4台の現像装置405Y,405M,
405C,405Bは回転駆動される1台の基部405
aに支持されており、順次像担持体と近接・対向するよ
うになっており、各色に対応する潜像にトナーを転移し
て可視像(トナー像)を形成するものである。これらの
現像装置で用いられる現像剤は、次のようなものであ
る。キャリアは図1に示す画像記録装置で用いられてい
るのと同じものであり、トナーは同じバインダで平均粒
径も同じであるがそれぞれ異なる顔料が用いられてい
る。また、外添剤として50nmのシリカ微粉末が用い
られ、トナーに対して被覆率が50%となるように混合
されている。
【0069】上記中間転写体411は、ポリカーボネー
ト樹脂中にカーボンブラックを分散したものを厚さ13
5μmの無端状ベルトにしたもので、電気抵抗値は10
8 〜109 Ωとなっている。この中間転写体411およ
び像担持体401は図中に矢印で示す方向に160mm
/sの周速で駆動され、これらの部材にはクリーニング
装置が設けられていない。
【0070】この画像記録装置は、像担持体の最初のサ
イクルをイエロー用現像装置によるダミーモードとし、
その後順次像担持体上に各色のトナー像を形成して中間
転写体に411重ねて転写するものであり、次のように
動作する。像担持体401が回転駆動され、帯電器40
2によって一様に帯電された後、像露光されることな
く、イエロー用現像装置405Yと対向する位置に移動
し、ここでシリカ微粉末がほぼ一様に転移される。その
後、この微粒子層の上から像光が照射され潜像が形成さ
れる。この潜像はイエロー用現像装置405Yによって
可視化され、このトナー像は転写ロール406によって
中間転写体411上に転写される。このときトナー像は
微粒子層の上に形成されており100%に近い効率で転
写される。
【0071】像担持体401はさらにシアン、マゼン
タ、ブラックの各色について帯電器402による帯電、
像光の照射、トナー像の形成、中間転写体411への転
写の各工程を経て、中間転写体411上に4色のトナー
像が重ね合わされたフルカラー像が形成される。このフ
ルカラーのトナー像は第2の転写ロール415により一
括して記録用紙に転写され、フルカラーの記録画像が得
られる。このような画像記録装置ではクリーニング装置
を設けず、また、像担持体401上の残留トナーの回収
を行うことなく、良好なフルカラー画像を形成すること
ができる。
【0072】なお、本装置において、現像装置405か
ら像担持体401に転移された微粒子は一部が中間転写
体411に転移し、中間転写体411上に微粒子層を形
成するので中間転写体411から記録用紙への転写効率
も向上する。しかし、これだけでは充分でない場合に図
11に示すように第2の転写ロール415に代えてコロ
トロン帯電器455を用い、中間転写体411の背面側
に設けられた超音波発生器455から超音波を当てるこ
ともできる。これによりトナー粒子が振動し、中間転写
体411との付着力が低減して転写率が向上する。
【0073】《第5の実施形態》次に請求項1、請求項
2、請求項3、請求項5、請求項7、請求項8又は請求
項9に記載の発明の一実施形態である画像形成装置を図
12に基づいて説明する。この画像形成装置は、図8に
示す画像形成装置と同様に、微粒子供給手段として独立
した装置は備えておらす、現像装置485が微粒子供給
手段を兼ねるものとなっている。そして、この画像形成
装置のその他の構成、すなわち像担持体481、帯電器
482、像書き込み装置484、転写帯電器486、剥
離帯電器487、ペーパーガイド489、搬送ベルト4
90は図1に示す画像形成装置と同じものが用いられて
いる。
【0074】上記現像装置486は、図1、図5又は図
8に示される画像形成装置で用いられるものと同じ構成
を有するものであるが、収容されている現像剤は、平均
粒径が20nmの酸化チタンをデシルシランで疎水化処
理した微粒子を含むものであり、この微粒子がトナーの
表面積に対して被覆率が40%となるように外添されて
いる。なお、この現像装置で用いられるトナー及びキャ
リアは、図1に示す画像記録装置の現像装置で用いられ
ているトナー及びキャリアと同じものである。
【0075】また、上記像担持体481には、疎水化処
理された酸化チタンの微粒子が、予めほぼ一様に付着さ
れており、この微粒子の付着量は像担持体の周面の面積
率で15%程度となっている。なお、上記面積率は、像
担持体の単位面積当たりに占める微粒子の投影面積の割
合である。上記像担持体481の表面に付着される微粒
子は、上記現像剤に含まれている微粒子と同じものであ
り、疎水化処理剤としてデシルシランを用いて表面処理
され、ゆるい凝集状態で存在し、比較的容易に分散し得
るものである。
【0076】像担持体481への上記微粒子の付着は、
この画像記録装置の供用を開始する際に、予備的に画像
形成を繰り返し、トナーとともに上記微粒子を現像装置
485から転移して行なってもよいし、像担持体481
をこの画像記録装置本体に組み込む前に、例えば図6又
は図7に示すような装置を用いて、像担持体表面に付着
させてもよい。
【0077】本実施例で像担持体481に付着させる微
粒子として特に酸化チタンを用いた理由は、従来より酸
化チタンはトナーの外添剤(帯電制御剤)として使用さ
れており信頼性が高いことと、トナーの外添剤として使
用できることから、トナーに外添しておくと、トナーか
ら遊離したものが像担持体へ供給され、常に微粒子が像
担持体表面に維持されることと、シリカ等トナー外添剤
として一般によく使用されている他の材料に比べて体積
抵抗率が低いこと、誘電率が高いことなどが挙げられ
る。
【0078】なお、この微粒子の体積抵抗率は2.5×
1012Ω・cmであり、体積抵抗率の測定方法は以下の
とおりである。微粒子を直径10mmの円筒容器に入れ
タッピングをした後、詰められた微粒子上に導電体を載
置して9.8N/cm2 の荷重をかけ、該導電体と底面
電極との間に1kV/cmの電界が生じるように電圧を
印加したときの電流値を読み取ることによって求める。
【0079】上記微粒子の材料としては、上記酸化チタ
ンの他に、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸バリウム、チ
タン酸ストロンチウム等の半導体的あるいは誘電体的性
質を示す無機微粉末を用いることができる。すなわち、
比較的誘電率が高い材料で、その体積抵抗率が1×10
8 Ω・cm以上で1×1014Ω・cm以下のものであれ
ば特に上記の材料に限定されるものではない。なお、環
境安定性を考慮するとこれら微粒子は吸湿性が少ないこ
とが望ましく、酸化チタン等は吸湿性を有することか
ら、疎水化処理を施して用いる。これら無機微粉末の疎
水化処理は、上記のデシルシランの他に、例えば、ヘキ
サメチルジシラン、ジメチルジクロロシラン、ジアルキ
ルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラ
ン、アルキルトリハロゲン化シラン等のシランカップリ
ング剤やジメチルシリコンオイル等の疎水化処理剤を用
いることができ、これらの内のいずれかと上記微粉末と
を高温度下で反応させて処理を行う。
【0080】これらの微粒子を使用するにあたって、画
質上特に前述の遮光効果を考慮する必要があるならば、
平均粒径が露光源の波長(例えばLEDで660nm程
度、半導体レーザで780nm程度)の半分以下の粒径
の微粒子とするのが望ましく、画質上まったく問題がな
いレベルとするためには、平均粒径が100nm以下の
微粒子であることが好ましい。なお、像担持体481上
における微粒子は、一種類の微粒子が存在していても、
複数種類の微粒子が同時に存在していてもよい。つま
り、トナーと像担持体との間に微粒子が介在することで
トナーと像担持体との間の付着力を下げることができれ
ばよい。
【0081】次に上記のような構成の画像記録装置の動
作について説明する。画像形成工程の開始によりドラム
状の像担持体481が回転駆動され、帯電器482によ
って一様に帯電される。このとき、像担持体の表面には
ほぼ一様に酸化チタンの微粒子が付着しているが、この
微粒子の体積抵抗率が低いので微粒子自体はほとんど帯
電しない。帯電された像担持体の表面は像書き込み装置
484との対向位置で像光が照射される。このとき、像
担持体491の表面に付着している微粒子は平均粒径が
20nmと像光の波長660nmに比べて十分小さいた
め照射を妨げることがなく、像担持体481の感光体層
の電荷は露光によって低減され、静電電位の差による潜
像が形成される。
【0082】この潜像は現像装置485との対向位置に
移動し、現像ロールから転移されるトナーが微粒子の上
に重ねて付着され、潜像が可視化される。このトナーに
は、像担持体表面に付着している微粒子と同じものが外
添されており、トナーはこの微粒子とともに転移して、
像担持体上に微粒子を補充する。このようにして形成さ
れたトナー像は、転写帯電器486によって記録用紙に
転写されるが、トナーは微粒子を介して像担持体481
上に付着しており、ファンデルワールス力等の非静電的
な付着力が小さくなっているので転写帯電器486によ
る電界で容易に離脱し、高い転写率で記録用紙に記録さ
れる。このとき、微粒子が有する電荷は小さく、この微
粒子には静電的な力(クーロン力)よりファンデルワー
ルス力が強く作用して像担持体481の表面に付着し、
トナーとともに転写される微粒子の量は少なくなる。
【0083】上記のようにして記録用紙にトナー像が転
写された後、像担持体上には微粒子が残る。この画像記
録装置ではクリーニング装置は設けられておらず、微粒
子が像担持体上に維持されたまま次の画像形成工程に入
る。なお、トナーは転写率が100%であると残留トナ
ーが生じないが、実際にはほんのわずかのトナーが像担
持体に残る場合がある。しかし、この場合でもこの残留
トナーは次の画像形成工程でほとんど全てが現像装置に
回収されてしまう。
【0084】次に、上記のような画像記録装置の転写性
とその維持性を評価するために実施した実験について述
べる。 〈転写性についての実験〉この実験は、像担持体上の微
粒子付着状態を変化させて、それぞれについて転写率を
測定したものであり、像担持体の表面に付着する微粒子
の量が異なる5種類の状態を作り、それぞれについて面
積率(像担持体の単位面積当りに占める微粒子の投影面
積の割合)の測定と転写率の測定を行った。この面積率
の測定は、画像解析装置[(株)ニレコ製、LUZEX
III ]を使用し、微粒子が付着している部分と付着して
いない部分とを色分けして測定したものである。
【0085】また微粒子の付与は図6に示す装置を用い
て、像担持体を画像形成装置に組み込む前に行ってお
り、次のような方法による。まず、像担持体481を一
定速度で回転させておき、回転ブラシの毛先が像担持体
481の表面に接触しながら同方向に移動する様に回転
駆動させる。その速度は像担持体481の周速より毛先
がやや早く移動するように設定した。付着状態を変える
には、上記回転ブラシの後方に設けられたパドルからこ
の回転ブラシへ供給される微粒子の量を制御した。
【0086】図13は、上記実験の結果を示すものであ
り、微粒子の面積率と転写率の関係を示す。なお、面積
率=0は微粒子を付着させなかった場合を示す。この図
に示されるように、面積率が増大するにつれて転写率が
高くなり、面積率が7〜8%で100%に近い転写率を
達成することができる。一方、面積率の比較的小さい場
合、すなわち像担持体の表面に付着している微粒子の量
が少なくなると、目標とする100%に近い転写率が達
成できなくなることが分かる。
【0087】〈転写率の維持性についての実験〉この実
験は、転写率の維持性を評価するために行ったものであ
り、上記実施形態の装置を用い、転写率が100%に近
い条件(面積率:15%)で20000枚のプリントテ
ストを実施して、転写率および画像の状態を調整した。
この実験の結果を図14に示す。この図より、2000
0枚のプリント後も初期の転写率、すなわちほぼ100
%の転写率を維持していることがわかる。また、200
00枚プリント後も残留トナーが次の画像に現れるポジ
ゴーストは発生しなかった。また、像担持体上の微粒子
の付着状態をチェックするため、20000枚プリント
後に像担持体上の微粒子の面積率を測定した。その結果
は図15に示すとおりであり、面積率は20000枚の
プリント後にやや増えていることがわかる。これは、ト
ナーに外添された同一の微粒子が像担持体に転移して付
着したためと考えられる。
【0088】〈微粒子の材質についての実験〉この実験
は、上記現像剤に外添する微粒子および像担持体の表面
に付着させておく微粒子として、体積抵抗率が異なる複
数のものを用いて転写率の維持性を比較したものであ
る。この実験では、上記実施形態の画像記録装置で用い
た微粒子(疎水化処理した酸化チタンの微粒子)に代え
て、体積抵抗率が異なる微粒子サンプルを準備し、像担
持体の表面に上記実施例と同様な方法で微粒子を付着さ
せるとともに現像剤に外添し、100枚のプリントテス
トを実施したものである。なお、像担持体上に付着した
微粒子の面積率はすべての微粒子サンプルについて15
%になるように調整した。この実験の結果は図16に示
すとおりであり、体積抵抗率が8.2×1013Ω・cm
では100%に近い転写率が維持されるのに対し、体積
抵抗率が3.1×1014Ω・cmおよび1.1×1015
Ω・cmでは転写率が低下する傾向が示されている。こ
の結果から、体積抵抗率はおよそ1×1014Ω・cm以
下である必要があることがわかる。
【0089】また、100枚の画像形成後における像担
持体上の微粒子の付着状態をチェックするため、実験後
の像担持体上の微粒子の面積率を測定した。その結果は
図17に示すとおりであり、体積抵抗率が8.2×10
13Ω・cmでは面積率が変化していないのに対し、体積
抵抗率が3.1×1014Ω・cmおよび1.1×1015
Ω・cmでは、いずれも面積率が低下しているのがわか
る。したがって、図16で転写率に変化が見られた要因
は、像担持体の表面に付着している微粒子の量が少なく
なったためであると考えられる。
【0090】さらに、上記実験で使用した微粒子の帯電
性を調べるために、上記画像記録装置を用いて以下のよ
うな実験を行った。像担持体の表面に面積率15%にな
るように各微粒子を付着させ、それぞれ帯電工程を通過
した後に各微粒子がどの程度帯電しているかを評価し
た。評価方法は、帯電工程を通過した直後に装置の動作
を止めて像担持体を装置外に取り出し、像担持体に自然
光を当てて像担持体自身の表面電位を十分に落とした後
に表面電位計を用いて表面電位を測定した。これによ
り、微粒子が有する電荷による電位が測定され、微粒子
の帯電性を評価することができる。なお、表面電位の測
定には、TREK社製表面電位計Model344を用
いた。
【0091】この実験の結果は表1に示すとおりであ
り、8.2×1013Ω・cmの微粒子ではほとんど帯電
していないのに対し、体積抵抗率が3.1×1014Ω・
cmおよび1.1×1015Ω・cmでは、いずれもマイ
ナスに帯電していることがわかる。
【表1】
【0092】上記実施形態の画像記録装置では、マイナ
スに帯電した微粒子は、転写工程においてプラスの転写
電界を受けるので、クーロン力によりその一部はトナー
とともに転写されてしまう。したがって、前記の実験で
像担持体の表面に付着している微粒子の量に違いが見ら
れた要因は、微粒子の帯電性にあると考えられ、表1に
示される結果から、1×1014Ω・cm程度以下の体積
抵抗率の低い微粒子であれば、不要な帯電は起こさず、
転写時のクーロン力によって像担持体表面から転移する
ことはなく、高い転写性が維持されることがわかる。
【0093】なお、上記微粒子の体積抵抗率が小さくな
ると、像担持体表面の電荷が微粒子を介して横方向、つ
まり、像担持体表面に沿って流れるという現象が生じ
る。このような電荷の横流れが生じると、静電電位の差
による静電潜像の境界が不鮮明となり、画像がぼやける
という現象(Deletion)が生じる。したがっ
て、上記微粒子の体積抵抗率の下限値は電荷の横流れに
よる画像の不鮮明化の程度によって規定されることにな
り、上記画像記録装置を用いた実験により、体積抵抗率
がおよそ1×108 Ω・cm以上で許容できることがわ
かった。
【0094】以上の実験の結果から、微粒子の体積抵抗
率はおよそ1×108 Ω・cm以上1×1014Ω・cm
以下の範囲とするのが望ましいことが認められる。
【0095】《第6の実施形態》次に請求項12に記載
の発明の一実施形態である画像記録装置を図18に基づ
いて説明する。この画像記録装置は、図1に示す装置と
同じ、像担持体501、帯電器502、微粒子供給装置
503、像書き込み装置504、現像装置505、除電
ランプ508を備え、さらに複数のロールによって周回
可能に支持された中間転写体511と、像担持体501
上のトナー像を上記中間転写体511に転写する転写帯
電器506と、上記中間転写体511にトナーより小粒
径の粉状体を一様に転移する第2の微粒子供給装置51
6とを有している。
【0096】上記中間転写体511は図10に示す装置
で用いられるものと同じ材質の無端状ベルトで構成され
ており、駆動ロール512と支持ロール513と転写ロ
ール515とによって張架され、像担持体501と同じ
周速(160mm/s)で図中に示す矢印の方向に駆動
される。上記第2の微粒子供給装置516は、図1に示
す装置で用いられているのと同じものであり、平均粒径
が40nmのポリメタクリル酸メチルの微粉末とキャリ
アとが混合して収容されている。上記転写ロール515
は対向ロール517との間に転写用バイアスが印加され
るようになっており、対向ロール517との間に中間転
写体511を介して記録用紙を挟み込み、トナー像を記
録用紙に転写するものである。
【0097】次に上記画像記録装置の動作について説明
する。これは請求項13に記載の発明の一実施形態でも
ある。像担持体が回転駆動されると、図1に示す装置と
同様に、像担持体501の一様帯電、像担持体への微粒
子の供給、像露光による潜像の形成、トナーの転移によ
る現像の各工程が行われ、形成されたトナー像は転写帯
電器506により中間転写体511に転写される。これ
に先立ち、中間転写体511の表面には第2の微粒子供
給装置516によってほぼ一様に微粒子が付着されてお
り、上記トナー像はこの微粒子の上に転写される。この
とき、像担持体501上のトナー像は微粒子の上に形成
されているので、高い効率で転写される。中間転写体5
11に転写されたトナー像は転写ロール515と対向ロ
ール517との間に導かれ、ここで記録用紙に転写され
る。このとき、トナー像は微粒子の上にあるので高効率
で転写される。
【0098】図19は上記のような画像記録装置の転写
性を評価するために行った実験の結果を示すものであ
る。この実験は上記画像記録装置において、転写ローラ
515に電圧を印加することによる転写電流値を変動さ
せて中間転写体511から記録用紙への転写率を測定し
たものである。また、第2の微粒子供給装置516で用
いる粉状のポリメタクリル酸メチルの平均粒径が40n
mの場合の他に10nm、100nm、500nm、5
μm、7μmの場合、さらに本装置の効果を確認するた
めに、微粒子供給装置を作動させなかった場合について
も転写率を測定している。
【0099】この図に示されるように、トナー像が形成
される前の中間転写体511上に微粒子層を形成するこ
とによってトナー像の転写率を大幅に向上させることが
可能となり、最も適切な転写電流値(本画像記録装置で
は40μA〜50μA程度)では100%に近い転写率
を達成することができる。また、粉状体の粒径について
は、大きくなる程転写率が上昇する傾向が認められるが
大きな差はない。一方、画質についての評価では、図1
の装置と同様に微粒子の粒径は5μm以下が望ましい。
【0100】《第7の実施形態》次に、請求項14に記
載の発明の一実施形態である画像記録装置を図20に基
づいて説明する。この画像記録装置は、図1に示す装置
と同じ像担持体601、帯電器602、像書き込み装置
604、現像装置605、転写帯電器606、剥離用帯
電器607、除電ランプ608を有しており、さらに両
端部の画像を形成しない領域に対向して超音波発生器6
11が設けられている。この超音波発生器は70kHz
の超音波を像担持体に対して放射するようになってい
る。なお、この画像記録装置では、像担持体601の表
面に当接されるブレードを備えたクリーニング装置61
2を有しており、微粒子供給装置は設けられていない。
【0101】このような画像記録装置では、像担持体6
01の一様帯電、像光の照射による潜像の形成が行わ
れ、トナーの転移による潜像の現像が行われるときに、
トナーはキャリアが穂状に連なった磁気ブラシで像担持
体に押し付けられ、接触による付着力が強く作用する状
態とされる。そして、現像領域を通過後転写位置へ到達
するまでの間に、像担持体601に超音波が投射され
る。これにより、像担持体601の表面およびトナー粒
子に振動が生じる。現像後転写されるまでのトナー粒子
には機械的な力および電気的な力はほとんど作用してい
ないので、上記振動でトナー粒子と像担持体との接触面
にずれが生じ、トナーが像担持体601から浮き上がっ
た状態となって付着力が低減される。
【0102】従来から知られている技術として、転写領
域で超音波を投射するものがあるが、転写領域では記録
用紙が像担持体に密接し、トナーを機械的に拘束する力
が作用するので、充分な付着力の低減効果が得られな
い。これに対し、本装置ではトナーに拘束力が作用しな
い状態で超音波を投射しているので付着力が有効に低減
される。上記のようにして付着力が低減されたトナー粒
子は、転写帯電器606によって電気的な力が作用する
と像担持体の表面から容易に離脱し、記録用紙に転移す
る。このため、転写率は向上し像担持体上に多くのトナ
ーを残すことなく転写が行われる。
【0103】《第8の実施形態》次に、請求項16に記
載の発明の一実施形態である画像記録装置を図21に基
づいて説明する。この画像記録装置は、図10に示す装
置と同じ像担持体701、帯電器702、像書き込み装
置704、現像装置705、中間転写体711、転写ロ
ール706、第2の転写ロール715を有しており、さ
らに像担持体701に当接されるクリーニング装置71
7と、第2の転写ロール715の上流側で中間転写体7
11と背面側から対向する超音波発生装置716とが設
けられている。また、現像装置に収容される現像剤は図
10に示す装置で用いられるのと同じキャリア、トナー
を使用しているが、外添剤は、酸化チタンの微粒子をト
ナーの表面積に対する被覆率が30%となる割合で混合
している。
【0104】このような画像記録装置では、像担持体7
01の一様帯電、像露光による潜像の形成、トナーの付
着による現像、トナー像の中間転写体711への転写、
トナー像を転写した後の像担持体701のクリーニング
の各工程が、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの
各色について行われ、4色のトナー像が中間転写体71
1上で重ね合わされる。このとき、トナー像は転写ロー
ラ706によって中間転写体711に押し付けられ、最
下層のトナーは転写しにくい状態となっている。このよ
うなトナー像は中間転写体711上に担持されて記録用
紙への転写が行われる位置へと移動するが、この手前で
超音波発生器716から投射される超音波で中間転写体
711およびトナー粒子が振動する。このときトナー粒
子は機械的・電気的な力による拘束を受けていないので
トナー粒子は中間転写体711の表面から浮き上がるよ
うに挙動し、付着力が低減される。これにより、第2の
転写ロール715と対向ロール718との間で容易に中
間転写体711から離脱し、記録用紙上に高効率で転移
する。
【0105】《第9の実施形態》次に請求項18に記載
の発明の一実施形態である画像記録装置を図22に基づ
いて説明する。この画像記録装置は、図1に示す装置と
同じ像担持体801、帯電器802、微粒子供給装置8
03、像書き込み装置804、現像装置805、転写帯
電器806、剥離用帯電器807、除電ランプ808を
有しているが、現像装置805の設定が変更されてい
る。すなわち現像ロールに印加されるバイアス電圧の直
流成分が−400Vに設定されており、さらに層厚規制
部材と現像ロールとの間幅が0.7mmに設定され、磁
気ブラシの穂立ちが高くなっている。
【0106】このような画像記録装置では、図1に示す
装置と同様に像担持体801の一様帯電、微粒子層の形
成、像書き込み、現像の各工程が行われ、ペーパーガイ
ド809に沿って送り込まれた記録用紙に高い効率で転
写される。そして、転写後の像担持体上に残留したトナ
ーは、そのまま維持され、除電ランプによる露光を経た
後、次の画像形成工程に入る。微粒子供給装置803と
の対向位置では先の転写工程で記録用紙へ転移してしま
った微粒子を補充するために新たな微粒子が供給される
が、残留トナーは図22(b)に示すように微粒子層上
に維持されたまま通過する。像書き込み後、新たな潜像
の背景部に残留しているトナーは現像装置との対向位置
で図22(c)に示すように背景部電位(−550V)
と現像バイアス(直流成分−400V)とによる電界内
で現像ロール側に引っ張られるとともに、穂立ちが高く
なった磁気ブラシで掻き取られ、現像装置805内に回
収される。
【0107】この画像記録装置において転写電流値を3
0μAに設定すると、転写後の像担持体上にはかすかな
画像履歴が残り、これをそのまま次のサイクルで転写す
るとポジゴーストとなる程度であっても、現像装置80
5のクリーニング効果でこの画像履歴が解消され、ゴー
ストは発生しない。つまり、現像前に微粒子層を形成す
る技術と、現像装置にクリーニング機能を持たせる技術
とによってポジゴーストの発生しないクリーニングレス
システムが得られる。
【0108】なお、上記画像記録装置は、現像装置80
5がクリーニング機能を有するものとなっているが、同
様の構成を有する微粒子供給装置803がクリーニング
機能を有するもの(請求項19に記載の発明の一実施形
態)としてもよい。この場合には微粒子供給装置803
の層厚規制部材が像担持体と0.7mmの間隔をおいて
対向するように設定され、キャリアの穂立ちが高くなっ
ている。これにより図23(a)に示すように残留トナ
ーは微粒子供給装置803に回収され、残留トナーが生
じてもポジゴーストを生じることなく、良好な画像が形
成される。
【0109】《第10の実施形態》次に請求項20また
は請求項21に記載の発明の一実施形態である画像記録
装置を図24に基づいて説明する。この画像記録装置は
図5に示す装置と同じ像担持体901、帯電器902、
微粒子供給装置903、像書き込み装置904、現像装
置905、転写帯電器906、剥離用帯電器907、除
電ランプ908を有しているが、現像装置905で用い
られる現像剤および現像装置905の設定が変更されて
いる。
【0110】この装置で用いられる現像剤は、キャリア
として樹脂中に70wt%の磁性粉を含む平均粒径が4
0μmのものを用い、トナーとして平均粒径が7μmの
ポリエステルトナーに平均粒径が15nmのシリカ微粒
子0.7wt%、平均粒径が40nmのシリカ微粒子
0.3wt%を混合したものを用いている。この現像剤
のトナーに対するシリカ微粒子の被覆率は約60%とな
っている。また、この現像装置の現像ロールは像担持体
と0.5mmの間隔で対向するように設定され、現像領
域におけるキャリアの磁気ブラシの穂立ちは0.35m
mとなるように設定されている。一方、現像バイアスは
1.5kVp-p 、6kHzの交流電圧と−450Vの直
流電圧とを重畳したものとなっている。このような条件
では、トナーは像担持体901と磁気ブラシの先端との
間で往復運動をせず、一方向に飛翔して現像が行われる
ことが知られている。即ち、この条件では像担持体90
1上のトナーは現像装置905に全く回収されない。
【0111】このような画像記録装置では、図5に示す
装置と同様に像担持体901の一様帯電、微粒子層の形
成、像書き込み、現像の各工程が行われ、ペーパーガイ
ド909に沿って送り込まれた記録用紙に高い効率で転
写される。転写後の像担持体901上に残留したトナー
は、そのまま維持され、除電ランプ908による露光を
経た後、次の画像形成工程に入る。次の画像形成で微粒
子層の形成が行われ、さらに図24(b)に示すように
新たな潜像の現像が行われても、残留トナーは像担持体
901上に維持される。そして、新たなトナー像ととも
に転写帯電器906により、記録用紙に転写される。こ
のように本装置は転写後の像担持体901上に残ったト
ナーを回収する手段がないため、残留トナーが次回以降
のサイクルで転写されないと像担持体901に蓄積する
ことになるが、転写率が良いため残留トナーが少なく、
次のサイクルにおける転写でほぼ100%が転写され、
トナーは蓄積しない。
【0112】このような像担持体上に残留トナーが蓄積
する程度を調べる実験を行った結果を次に説明する。こ
の実験は像担持体上に基準トナー像を形成し、これを同
じ転写率で転写を複数回行い、一回毎に残留トナー量を
測定した。これを異なる転写率について行った結果を図
27に示す。この図に示されるように80%程度の転写
率であれば2回、3回の転写後に僅かの残留トナーが存
在するが、90%程度以上の転写であればほとんど存在
しない。したがって90%以上の転写率となるように転
写電流等を設定することにより、残留トナーの蓄積を防
止できることが解る。
【0113】また、この画像記録装置の転写装置は、転
写後にトナーが残留しても像光透過率が90%以上を確
保することができるように設定されている。これはいわ
ゆるネガゴーストの発生を防止するための条件であり、
図25に示すデータに基づくものである。この図は像光
の透過率とネガゴーストの発生レベルとの関係を実験に
より調査し、その結果を示すものであり、像光が残留ト
ナーによってさえぎられることにより発生するネガゴー
ストは像光の透過率が90%以下となったときに許容レ
ベル以上となることが示されている。一般に残留トナー
量が増加すると透過率は低下するが、この透過率は図2
6に示すようにトナーの種類によって著しく異なり、残
留トナー量ではなく透過率で転写装置の設定を定めるこ
とにより、有効にネガゴーストを防止することができ
る。上記のように本実施形態の画像記録装置では、ポジ
ゴースト、ネガゴースト等の画像欠陥や像担持体上のト
ナーの蓄積が防止されるとともに残留トナーを現像装置
で回収しないので紙粉等の異物が現像装置に混入するこ
とがなく現像剤を定期的に交換する必要がない。
【0114】以上に説明した実施の形態は、いずれもカ
ールソンプロセスに基づく電子写真記録方式で説明を行
ったが、チャージレス方式、背面露光方式等、記録紙に
転写を行う間接記録方式であれば適用可能である。一
方、いわゆる静電記録方式やイオノグラフィ方式等、感
光体の代わりに誘電体を使用して、静電潜像を直接書き
込み、これを現像して転写する場合にも有効である。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本願に係る発明の
間接転写型画像記録装置または記録方法ではトナー像を
形成する前に像担持体上にほぼ一様な微粒子層を形成
し、その上に重ねてトナー像を形成するので、トナー像
の転写率が著しく向上する。これにより転写後の像担持
体から回収されるトナーを皆無にするか又は著しく低減
することが可能となる。また、トナー像が形成された後
転写位置へ到達するまでに超音波振動を与えることによ
り、同様に転写率を向上することができる。さらに、微
粒子の体積低効率を規定することにより、高い転写率を
安定して維持することができる。また、これらの技術は
中間転写体から他の中間記録用紙または転写体へ転写す
る場合について適用し、転写率を向上することができ
る。さらに、微粒子層形成手段または現像装置がクリー
ニング機能を有し、クリーニング装置を備えない間接転
写型画像記録装置では、ゴースト等の欠陥のない画像を
形成するとともに、回収トナー量が少なくなるので現像
剤の交換等の維持管理が容易な装置が得られる。また、
残留トナーを回収せず、次に形成された画像とともに転
写するように設定を行うことにより、回収して廃棄すべ
きトナーが発生しない間接転写型画像記録装置を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
発明の一実施形態である画像記録装置を示す概略構成図
である。
【図2】 図1に示す画像記録装置で用いられる現像
装置の概略構成図である。
【図3】 図1に示す画像記録装置の動作を説明する
図である。
【図4】 図1に示す画像記録装置の像担持体から記
録シートにトナー像を転写する際の転写率を示す図であ
る。
【図5】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
発明の他の実施形態である間接転写型画像記録装置を示
す概略構成図である。
【図6】 図5に示す画像記録装置で用いられる微粒
子供給装置を示す概略構成図である。
【図7】 図5に示す画像記録装置で用いられる微粒
子供給装置の他の例を示す概略構成図である。
【図8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4
又は請求項6に記載の発明の一実施形態である画像記録
装置を示す概略構成図である。
【図9】 図1、図5又は図8に示す画像記録装置に
おいて、図2に示す現像装置に代えて用いることができ
る現像装置の例を示す概略構成図である。
【図10】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求
項4に記載の発明の他の実施形態である画像記録装置を
示す概略構成図である。
【図11】 図10に示す画像記録装置の一部を改造
した例を示す概略構成図である。
【図12】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
5、請求項7、請求項8又は請求項9に記載の発明の一
実施形態である画像記録装置を示す概略構成図である。
【図13】 図12に示す画像記録装置の像担持体周
面に付着した微粒子の面積率とこの上に形成されたトナ
ー像の転写率との関係を示す図である。
【図14】 図12に示す画像記録装置を用いて20
000枚の画像形成を行なったときの転写率を調査した
結果示す図である。
【図15】 図12に示す画像記録装置の像担持体周
面に付着している微粒子の面積率を、20000枚の画
像形成の前後で比較した図である。
【図16】 図12に示す画像記録装置の像担持体周
面に付着している微粒子の体積抵抗率とこの上に形成さ
れたトナー像の転写率との関係を示す図である。
【図17】 図12に示す画像記録装置の像担持体周
面に付着している微粒子の面積率を、画像形成の前後に
おいて測定した結果を示す図である。
【図18】 請求項12に記載の発明の一実施形態で
ある画像記録装置を示す概略構成図である。
【図19】 図17に示す画像記録装置の中間転写体
から記録シートにトナー像を転写する際の転写率を示す
図である。
【図20】 請求項14に記載の発明の一実施形態で
ある画像記録装置を示す概略構成図である。
【図21】 請求項16に記載の発明の一実施形態で
ある間接転写型画像記録装置を示す概略構成図である。
【図22】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
の発明の一実施形態であって、トナー像を転写した後の
像担持体上に残留するトナーを現像装置に回収する画像
記録装置の概略構成図及び動作を説明する図である。
【図23】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
の発明の一実施形態であって、トナー像を転写した後の
像担持体上に残留するトナーを微粒子供給装置に回収す
る画像記録装置の動作を説明する図である。
【図24】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
の発明の一実施形態であって、トナー像を転写した後の
像担持体上に残留するトナーを次の画像の転写時に記録
シート又は中間転写体に転移させる画像記録装置の概略
構成図及び動作を説明する図である。
【図25】 転写残留トナーに対する像光の透過率と
ネガゴーストの発生レベルとの関係を示す図である。
【図26】 転写残留トナー量と像光の透過率との関
係を示す図である。
【図27】 トナー像の転写回数と累積転写率との関
係を示す図である。
【符号の説明】
101,201,301,401,481,501,6
01,701,801,901 像担持体 102,202,302,402,482,502,6
02,702,802,902 帯電器 103,203,503,803,903 微粒子
層形成装置 104,204,304,404,484,504,6
04,704,804,904 像書込み
装置 105,205,305,405,485,505,6
05,705,805,905 現像装置 106,206,306,486,506,606,8
06,906 転写帯電
器 107,207,307,487,607,807,9
07 剥離用帯電器 108,208,308,488,508,608,8
08,908 除電ランプ 109,209,309,409,489,509,6
09,709,809,909 ペーパー
ガイド 110,210,310,410,490,510,6
10,710,810,910 搬送ベル
ト 111 微粒子層 112 像光 113 トナー 114 記録シート 131 現像ロール 132 現像剤規制部材 133 パドル 134 第1のオーガー 135 第2のオーガー 136 第1の攪拌室 137 第2の攪拌室 138 ハウジング 139 スリーブ 140 磁石ロール 231 回転ブラシ 232,237 パドル 233 棒状部材 234,239 ハウジング 235 微粒子供給装置 236 弾性ロール 238 ブレード 351 現像ロール 352 ブレード 353 現像剤攪拌部材 355 現像装置 406,706 転写ロール 411,451,511,711 中間転写体 412,512,712 駆動ロール 413,414,513,713,714 支持ロー
ル 415,715 第2の転写ロール 416,716 超音波発生装置 455 転写帯電器 515 転写ロール 516 第2の微粒子供給装置 611 超音波発生装置 612,717 クリーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 和雄 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 田中 英明 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 長尾 剛次 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小林 智雄 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 伊藤 功 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 高橋 倫明 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に潜像が形成される像担持体と、 この像担持体にトナーを選択的に転移して前記潜像を可
    視化する現像装置と、 前記トナー像を記録シート又は中間転写体に転写する転
    写装置とを有する画像記録装置において、 前記像担持体は、表面に前記トナーより小粒径の微粒子
    がほぼ一様に付着されており、 前記トナーは、前記微粒子の上に転移されるものである
    ことを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記像担持体は、電気的に接地された
    導電性の基材とこの上に形成された感光体層とを有する
    ものであり、 前記潜像は、前記像担持体の表面を一様に帯電した後に
    像光を照射して形成されたものであり、 前記微粒子は光透過性の材料からなるものであることを
    特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体の表面と対向するように
    配置され、該像担持体の表面に、前記トナーより小粒径
    の微粒子を転移してほぼ一様に付着させる微粒子供給手
    段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像記録
    装置。
  4. 【請求項4】 前記微粒子供給手段は、トナーとこの
    トナーより小粒径の微粒子とを含む現像剤を収容し、潜
    像が形成される前の像担持体に前記微粒子を一様に転移
    するとともに、潜像形成後の前記像担持体に前記トナー
    を選択的に転移する現像装置であることを特徴とする請
    求項3に記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記微粒子供給手段は、トナーとこの
    トナーより小粒径の微粒子とを含む現像剤を収容し、前
    記像担持体に前記トナーを選択的に転移すると同時に、
    前記微粒子を該像担持体上に供給する現像装置であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記像担持体の表面には、該像担持体
    上に形成される微粒子との付着力を低減する離型層が設
    けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像記
    録装置。
  7. 【請求項7】 前記微粒子は、体積抵抗率が1×10
    8 Ω・cm以上で1×1014Ω・cm以下であることを
    特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  8. 【請求項8】 前記微粒子は、表面が疎水化処理され
    たものであることを特徴とする請求項1に記載の画像記
    録装置。
  9. 【請求項9】 前記トナーは、前記像担持体の表面に
    付着している微粒子と同じ微粒子が外添され、表面が該
    微粒子でほぼ均一に被覆されていることを特徴とする請
    求項1に記載の画像記録装置。
  10. 【請求項10】 表面にトナーより小粒径の微粒子が
    ほぼ一様に付着された像担持体上に、静電電位の差によ
    る潜像を形成する工程と、 前記微粒子の層の上にトナーを選択的に転移してトナー
    像を形成する工程と、 該トナー像を記録シート又は中間転写体に転写する工程
    とを含むことを特徴とする画像記録方法。
  11. 【請求項11】 電気的に接地された基材上に感光体
    層を有する像担持体の表面にトナーより小粒径で光透過
    性の微粒子を付着させ、ほぼ一様な層を形成しておき、
    この像担持体の表面をほぼ一様な電位に帯電する工程
    と、 この微粒子の層の上から像光を照射し、前記像担持体上
    に潜像を形成する工程と、 前記微粒子の層上にトナーを選択的に転移して前記潜像
    を可視化したトナー像を形成する工程と、 このトナー像を記録シート又は中間転写体に転写する工
    程を含むことを特徴とする画像記録方法。
  12. 【請求項12】 表面に潜像が形成される像担持体
    と、 この像担持体にトナーを選択的に転移して前記潜像を可
    視化する現像装置と、 前記トナー像が転写される中間転写体と、 前記中間転写体上のトナー像を記録シートに転写する転
    写装置とを有する画像記録装置において、 前記中間転写体の表面に、前記トナーより小粒径の微粒
    子を転移してほぼ一様な層を形成する微粒子供給手段と
    を有することを特徴とする画像記録装置。
  13. 【請求項13】 表面が周回可能に支持された像担持
    体上に、静電電位の差による潜像を形成する工程と、 前記像担持体上にトナーを選択的に転移してトナー像を
    形成する工程と、 中間転写体に前記トナーより小粒径の微粒子を転移し、
    ほぼ一様な微粒子層を形成する工程と、 前記像担持体上で形成されたトナー像を前記中間転写体
    に形成された微粒子層に重ねて転写する工程と、 該中間転写体上に転写されたトナー像を、さらに記録シ
    ートに転写する工程とを含むことを特徴とする画像記録
    方法。
  14. 【請求項14】 表面に静電電位の差による潜像が形
    成される像担持体と、 この像担持体にトナーを選択的に転移して前記潜像を可
    視化する現像装置と、 前記トナー像を記録シート又は中間転写体に転写する転
    写装置とを有する画像記録装置において、 前記像担持体上に形成されたトナー像が前記記録シート
    又は中間転写体に転写される前に、該トナー像又は前記
    像担持体に超音波振動を与える超音波発生装置を有する
    ことを特徴とする画像記録装置。
  15. 【請求項15】 表面が周回可能に支持された像担持
    体上に静電電位の差による潜像を形成する工程と、 トナーとこのトナーより小粒径の微粒子とを混合した状
    態で含む現像剤を用い、前記像担持体に前記微粒子をト
    ナーとともに選択的に転移してトナー像を形成する工程
    と、 このトナー像に超音波を当ててトナー及び微粒子を振動
    させる工程と、 このトナー像を記録シート又は中間転写体に転写する工
    程とを含むことを特徴とする画像記録方法。
  16. 【請求項16】 表面に潜像が形成される像担持体
    と、 この像担持体にトナーを選択的に転移して前記潜像を可
    視化する現像装置と、 前記トナー像が転写される中間転写体と、 前記中間転写体上のトナー像を記録シートに転写する転
    写装置とを有する画像記録装置において、 前記像担持体から前記中間転写体上にトナー像が転写さ
    れた後、記録シート又は他の中間転写体へ転写される前
    に、該トナー像又はこれを担持する中間転写体に超音波
    振動を与える超音波発生装置を有することを特徴とする
    画像記録装置。
  17. 【請求項17】 表面が周回可能に支持された像担持
    体上に静電電位の差による潜像を形成する工程と、 トナーとこのトナーより小粒径の粉状体とを混合した状
    態で含む現像剤を用い、前記像担持体に前記粉状体をト
    ナーとともに選択的に転移してトナー像を形成する工程
    と、 このトナー像を中間転写体に転写する工程と、 前記中間転写体に転写されたトナー像に超音波を当てて
    トナー及び粉状体を振動させる工程と、 このトナー像を記録シートに転写する工程とを含むこと
    を特徴とする画像記録方法。
  18. 【請求項18】 前記微粒子供給手段は、前記転写装
    置との対向部を通過した後の像担持体上に残留するトナ
    ーを回収するように設定されていることを特徴とする請
    求項3に記載の画像記録装置。
  19. 【請求項19】 前記微粒子供給手段は、前記転写装
    置との対向部を通過した後の像担持体上に残留するトナ
    ーをそのまま通過させるように設定されていることを特
    徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  20. 【請求項20】 請求項10に記載の画像記録方法に
    おいて、 前記トナー像を形成する工程では、先の転写工程で転写
    されず、潜像の背景部に残留したトナーをそのまま像担
    持体上に維持し、 前記トナー像を転写する工程では、前記背景部に残留し
    たトナーを記録シート又は中間転写体に転写することを
    特徴とする画像記録方法。
  21. 【請求項21】 請求項19に記載の画像記録装置に
    おいて、 前記転写装置は、該転写装置との対向部を通過した後の
    像担持体上に残留するトナーに重ねて像光を照射しとき
    に、光透過率が90%以上となる転写率を維持するよう
    に設定されていることを特徴とする画像記録装置。
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