JP2986058B2 - 二色多重現像方法 - Google Patents

二色多重現像方法

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JP2986058B2
JP2986058B2 JP4263495A JP4263495A JP2986058B2 JP 2986058 B2 JP2986058 B2 JP 2986058B2 JP 4263495 A JP4263495 A JP 4263495A JP 4263495 A JP4263495 A JP 4263495A JP 2986058 B2 JP2986058 B2 JP 2986058B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写装置、画像記録装
置、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方を用いた
画像形成装置において、トナーによる2回の現像で二色
画像を形成する二色多重現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の二色画像の形成方法を図1の画像
形成装置により説明する。
【0003】図1において、潜像形成媒体である電子写
真感光ドラム(感光体)1の表面を帯電器2により均一
に一様帯電したのち、第1露光10を行なって第1潜像
を形成し、その第1潜像を第1現像器3により第1トナ
ー18を用いて現像し、つぎに帯電器(再帯電器)5に
より感光ドラム1の表面を再び均一に一様帯電したの
ち、第2露光11を行なって第2潜像を形成し、その第
2潜像を第2現像器6によりトナー18とは色の異なる
第2トナー19を用いて現像し、感光ドラム10上に2
色のトナーによる二色画像が形成される。いわゆる二色
多重現像方法である。
【0004】このような二色多重現像方法においては、
感光ドラム1上の第1潜像上に現像で付着した第1トナ
ー18が、画像形成枚数の増加とともに第2現像器6内
に混入し、得られる二色画像上に色の濁りを生じるとい
う問題があった。
【0005】この問題は、第2現像に、2成分磁気ブラ
シ現像法を用いた場合に特に顕著である。これは、感光
ドラム1上の第1潜像に付着した第1トナー18が、2
成分現像剤の磁気ブラシの穂の接触により機械的に剥ぎ
取られるためである。
【0006】従って、第1トナー18の第2現像器6内
への混入を防止するには、第2現像に、第2トナー19
の接触により第1トナー18を剥ぎ取ることがない非接
触現像法を用いる方が有利である。さらに、第2現像器
6に現像バイアスとしてACバイアス(AC電界)、あ
るいはAC電圧にDC電圧を重畳した交互バイアス(交
互電界)を印加することにより、濃度、階調性などの画
質も向上する。
【0007】なお、後段側の現像器のトナーの混入防
止、混色防止技術としては、後段側の現像器ほど、用い
るトナーの粒径を大きくする(特開昭58−82263
号)、トナーの帯電量を大きくする(特開昭58−13
7846号)、あるいはトナーの質量、平均粒径および
比重を大きくする(特開昭61−7852、同63−2
94579、同63−294580号)などが提案され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな措置によっても第1トナーの混入が全くなくなるわ
けではない。すなわち、感光ドラム1上の負極性の第1
潜像上に第1現像により付着した負極性の第1トナー1
8が、感光ドラム1の回転にともない第2現像器6の現
像スリーブ7が配置された第2現像領域に達した際、第
1、第2トナー18、19が同極性であることから同じ
挙動を示し、第2現像器6のACバイアスにより第1ト
ナー18も、場合によって感光ドラム1と現像器6の現
像スリーブ7との間を往復運動し、感光ドラム1から剥
ぎ取られて第2現像器6内に混入する。
【0009】以下、上記を図6の電位モデルを用いて説
明する。図6は、感光ドラムをコロナ帯電により負に一
様帯電し、露光し、現像したときの感光ドラム表面の帯
電電位の推移を示す。図のVD1は未露光部電位、VL1は
第1潜像の電位、つまり第1画像の露光部電位である。
VT1+L1 は感光ドラム上のトナー層電位、VDC1 はVL1
の第1画像の露光部を反転現像する際の第1現像バイア
ス(AC電圧+DC電圧)のDC電圧である。またVDC
2 は第2画像の露光部(第2潜像)を反転現像する際の
第2現像バイアス(AC電圧+DC電圧)のDC電圧で
ある。
【0010】感光ドラム上の第1画像の露光部を第1現
像して得られた第1画像部は、電位VL1+T1 が再帯電に
より電位VL1+T1 ′に引き上げられる。この再帯電後の
電位は、第2現像時に、第2トナーが感光ドラム上の第
1画像部のトナー像に付着してかぶりが発生するのを防
止するために、第2現像のDCバイアスDC2 よりも高
めに設定されている。そのため、図中の剥ぎ取りDC分
の逆バイアスVb がかかることになり、第1トナーが剥
ぎとられることが起こりうる。従って100%の混入防
止は非常に困難であり、長期間の使用時、画像形成枚数
の増加にともない、第1トナーが第2現像器6内に現像
スリーブを経て混入、蓄積し、混色が生じてしまう。
【0011】本発明の目的は、第2現像に磁性1成分非
接触交互電界現像法を用いる二色多重現像方法におい
て、第1トナーによる像担持体上の第1トナー像の高画
質を維持でき、第1トナーが第2現像器内に混入した場
合に、その混入した第1トナーを第2現像器に蓄積させ
ることなく分離回収でき、第1トナーによる第2トナー
像への影響もなく、容易に高品質な二色画像を得ること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にか
かる方法にて達成される。要約すれば、本発明は、電子
写真潜像形成媒体を一様帯電し、画像露光して、潜像形
成媒体上に第1静電潜像を形成し、その第1静電潜像を
第1現像器により第1トナー単独または第1トナーをキ
ャリアと混合状態で用いて第1現像し、ついで潜像形成
媒体を再度一様帯電し、画像露光して、潜像形成媒体上
に第2静電潜像を形成し、その第2静電潜像を第2現像
器により第1トナーと同極性で色の異なる第2トナーを
用いて第2現像し、潜像形成媒体上に二色画像を形成す
る二色多重現像方法において、第2現像器による第2現
像法は、第2トナーとして磁性トナーを用い、現像器の
トナー担持体を潜像形成媒体と間隙を開けて配置し、該
間隙に交互電界を形成して現像を実行する磁性一成分非
接触交互電界現像法であり、そして第1トナーの平均粒
径を第2トナーの平均粒径よりも大きくし、第2現像器
内への混入後の第1トナーに対するトナー担持体の担持
力を、第2トナーに対する担持力よりも弱めることを特
徴とする二色多重現像方法である。
【0013】本発明の他の態様では、上記の第2現像法
が、磁性1成分非接触交互電界現像法であるところまで
同じで、第1トナーの摩擦帯電系列上の位置が第2トナ
ーよりも逆極性寄りにあり、第1トナーの第2現像器内
への混入後の第2トナーとの相互の接触摩擦により、第
1トナーの帯電量が混入前に比べて低下する。
【0014】
【実施例】
実施例1 図1は、本発明による二色多重現像方法が実施される二
色画像形成装置を示す概略構成図、図2は、図1の画像
形成装置に設置された第2現像器の現像領域を示す断面
図である。
【0015】本二色画像形成装置は、図1に示されるよ
うに、潜像形成媒体である電子写真感光ドラム(感光
体)1の周囲に、第1帯電器2、第1露光10を施す第
1露光装置(図示せず)、第1現像器3、第2帯電器
(再帯電器)5および第2露光11を施す第2露光装置
(図示せず)等を備えて構成される。
【0016】二色画像形成装置は、感光ドラム1の表面
を帯電器2により均一に一様帯電したのち、第1露光1
0を行なって第1潜像を形成し、その第1潜像を第1現
像器3により第1第1トナー18を用いて現像して第1
トナー像を形成し、つぎに帯電器(再帯電器)5により
感光ドラム1の表面を再び均一に一様帯電したのち、第
2露光11を行なって第2潜像を形成し、その第2潜像
を第2現像器6によりトナー18とは色の異なる第2ト
ナー19を用いて現像して第2トナー像を形成する。こ
れにより、感光ドラム1上に二色多重現像法による二色
画像が得られる。
【0017】感光ドラム1上の二色画像は、その後、図
示しない転写帯電器により転写紙上に一括転写したの
ち、転写紙を定着器に送って2色のトナー像の定着を行
ない、2色のカラープリントとされる。かくして二色多
重現像法による二色画像の全工程が終了し、2色のカラ
ープリントは画像形成装置の機外に排出される。
【0018】上記の二色多重現像法において、第2潜像
を現像する第2トナー19が第1トナー像に接触して、
第1トナー18を剥ぎ取ると、第1トナー18の第2現
像器6内への混入が生じる。この第1トナー18の第2
現像器6内への混入防止、および混入した第1トナー1
8の効率的回収のために、磁性1成分非接触ジャンピン
グ現像方法、つまり磁性1成分非接触交互電界現像方法
が最も最適である。従って、本発明では、第2現像器6
にこれを採用した。
【0019】第2現像器6は、図1および図2に示すよ
うに、第2トナー19として磁性トナーを収容した現像
容器22を備え、この現像容器22の感光ドラム1と対
面した開口部に、矢印方向に回転する現像スリーブ7を
有している。現像スリーブ7の内部には、ローラ状のマ
グネット15が非回転に配置され、現像スリーブ7の上
方には、これと小間隙を開けてトナー規制部材の磁性ブ
レード12が配置されている。この磁性ブレード12
は、マグネット15の一つの磁極N1に対向されてい
る。現像スリーブ7には、感光ドラム1との間にバイア
ス電源23が接続され、現像時、現像バイアスとして、
AC電圧にDC電圧を重畳した交互電圧が印加される。
【0020】本発明では、また、第1トナー18が第2
現像器6内に混入したときに、第2現像器6の現像スリ
ーブ7による第1トナー18の担持力を弱めて、第1ト
ナー18を第2現像器6外に排出し、回収できるように
するために、第1トナー18の平均粒径を第2トナー1
9の平均粒径よりも大きくした。
【0021】本発明によれば、第1トナー18が第2現
像器6内へ混入しても、その混入した第1トナー18を
第2現像器6内に蓄積させずに、第2現像器6外に分
離、排出して、第1トナーによる第2トナー像への画像
上の影響をなくすことができ、また第2トナー自体によ
る第2トナー像の現像も良好に行なうことができる。そ
の理由はつぎのように考えられる。
【0022】上記したように、第1トナー18の平均粒
径を第2トナー19の平均粒径よりも大きくしたが、摩
擦により獲得するトナーの単位体積あたりの帯電量は、
トナーの平均粒径が大きいほど小さくなる。従って第1
トナー18が第2現像器6内に混入した場合、この粒径
の大きい第1トナー18の方が、第2現像器6内での摩
擦による帯電量低下により、粒径の小さい第2トナー1
9よりも小さくなる。すなわち、第2現像器6内に混入
する第1トナー18は、第2現像領域で第2現像器6の
現像スリーブに付着し、現像スリーブの回転運動ととも
に第2現像器6内に混入して行き後、粒径の小さい第2
トナー19と混じるわけであるが、粒径の大きい第1ト
ナーは、粒径の小さい第2トナーと比較すると、現像ス
リーブとの接触摩擦による単位体積当たりの帯電性に劣
り、また元もと小さい粒径の第2トナーによって密にコ
ートされている現像スリーブとの接触の機械が少ないま
ま、電荷を失っていく。
【0023】このため現像スリーブ7に対するトナーの
鏡映力、換言すれば、現像スリーブ7によるトナーの担
持力は、第2トナー19の方が相対的に第1トナー18
よりも強く、第1トナー18および第2トナー19が磁
性ブレード12と現像スリーブ7との間を通過するとき
に、現像スリーブ7上には第2トナー19が選択的に塗
布される。さらに、第2トナー19の方が平均帯電量が
大きいので、現像領域において第2現像の交互バイアス
の交流分により、第2トナー19が選択的にフルイにか
けられるような形で、感光ドラム1および現像スリーブ
7上に付着する。従って第2トナー19自体による感光
ドラム1上の第2潜像の第2現像が良好に行なわれ、正
常な第2トナー像が得られる。
【0024】一方、平均粒径が大きく相対的に帯電量が
小さい第1トナー18は、トナーの鏡映力にもとづく現
像スリーブ7のトナー担持力が弱いので、磁性ブレード
12、現像スリーブ7間の通過時、第1トナー18が現
像スリーブ7上に塗布されず、選択的に塗布された第2
トナー19に付随した形で移動される。そして第1トナ
ー18の平均帯電量が小さいので、現像領域において交
流バイアス分により、第1トナー18が現像スリーブ7
と感光ドラム1との間を浮遊し、しだいに現像スリーブ
7上および感光ドラム1上に維持されなくなり、第2現
像器6外で現像スリーブ7の下方に落下していく。すな
わち、第1トナー18が第2現像器6外に分離、排出さ
れ、第2現像器6内に蓄積されることがない。また第1
トナー18による第2トナー像への画像上の影響がな
い。
【0025】本発明では、さらに、第2現像器6の現像
スリーブ7の近くに、第2現像器6内に混入した第1ト
ナー18を分離回収する手段を設置している。本実施例
によれば、該分離回収手段は、現像スリーブ7と感光ド
ラム1が対向した間隙部よりも下方に位置した受け皿1
4とされている。この受け皿14は、第2現像器6の容
器22の開口部の下部に取付けられている。上記の第2
現像器6外に排出されて落下した第1トナー18は、上
記の受け皿14に受けられて回収される。
【0026】本実施例では、第1現像器3は2成分磁気
ブラシ現像法を採用している。第1現像器3は、現像容
器24内に、非磁性トナー(第1トナー)18と磁性キ
ャリア17とを混合した2成分現像剤16が収容されて
いる。この現像剤16を現像スリーブ4上にその内部の
ローラ状のマグネット21の汲上げ極により担持し、現
像スリーブ4が回転することにより感光ドラム1と対向
した現像領域へ搬送し、その搬送途上、磁性ブレード1
3とマグネット21の規制極により、現像スリーブ4上
の現像剤16の層厚を磁気的に規制して薄層に塗布し、
現像領域においてマグネット21の現像極により、その
薄層の現像剤16に磁気ブラシに形成させる。そして、
現像スリーブ4に印加した交互バイアスにより現像領域
に交互電界を発生させ、現像スリーブ4上の現像剤16
中の第1トナー18を感光ドラム1に飛翔して、感光ド
ラム1上の第1潜像を現像し、トナー像として可視化す
るものである。
【0027】本実施例は、以上のように構成され、第2
現像に磁性1成分非接触交互電界現像法を採用し、そし
て第1現像で用いる第1トナーの平均粒径を、第2現像
で用いる第2トナーの平均粒径よりも大きくすることに
より、第1トナーの平均帯電量を第2現像器内への混入
後に第2トナーの平均帯電量よりも小さくした。従って
トナーの鏡映力にもとづく現像スリーブによるトナーの
担持力を、第2現像器内で混入した第1トナー方が第2
トナーよりも弱くなるようにでき、その混入した第1ト
ナーを第2現像器に蓄積させることなく分離回収でき
る。従って、第1トナーによる感光ドラム上の第1トナ
ー像の高画質を維持する一方、第1トナーによる第2ト
ナー像の混色等の影響をなくせ、容易に高品質な二色画
像を得ることができた。
【0028】以上では、第1現像器3による第1現像
は、2成分磁気ブラシ現像法を採用したが、本発明で
は、第1現像に、非磁性トナーのみを用いる非磁性1成
分現像法、詳しくは非磁性1成分非接触交互電界現像法
を採用することもできる。
【0029】この場合、その非磁性トナーを現像スリー
ブに圧接した弾性ブレードにより規制して薄層化して、
現像に供する方法を用いると、第1現像としてはなおよ
い。これは、非磁性トナーを弾性ブレードにより現像ス
リーブ上で薄層化すると、帯電量を十分に高くすること
ができ、従って、これを第2現像器6内に混入後に帯電
量を低くされる第1トナーとすれば、帯電量が十分な状
態の第1トナーにより第1現像を行なわせることがで
き、その結果、第1現像時のトナー飛散、かぶりを防止
できるので、その面からの第1トナー像の高画質を維持
できるからである。また第2現像器の現像領域での第1
トナー像の剥ぎ取りが起こりづらくなるので、剥ぎ取り
による第1トナーの第2現像器内への混入を減少するこ
とができるからである。
【0030】また本実施例では、第1トナー18の粒径
を第2トナー19の粒径よりも大きくすることにより、
第2現像器内に混入した第1トナーの帯電量を低下し
て、現像スリーブによる第1トナーの担持力を弱めた
が、第1トナー、第2トナーのバインダー種および/ま
たは外添剤種を調整し、これらの摩擦帯電系列上の位置
を、第2トナー>第1トナーの順に後ろほど逆極性寄り
に設定すると、第2現像器6内への混入後の摩擦によ
り、第1トナー18の帯電量を低下することができる。
従って混入した第1トナー18の現像スリーブ7による
担持力を弱めて、第2現像器6から第1トナー18を分
離回収することができる。
【0031】本実施例の具体例を示す。
【0032】図1の画像形成装置を用い、二色多重現像
方法により二色の画像形成を行なった。第1現像器3を
図示しない一成分現像器に変えて、第1現像を非磁性一
成分現像法により行なった。第2現像器6による第2現
像は、磁性一成分非接触現像法である。
【0033】第1現像、第2現像で使用した第1トナ
ー、第2トナー等の条件の詳細は、つぎのとおりであ
る。
【0034】第1現像 第1トナー:非磁性トナー、赤 バインダー樹脂:ポリエステル 外添剤 :シリカ 0.5重量部 平均粒径 :8.5μm 現像方法:非磁性一成分非接触交互電界現像法 弾性ブレード:ゴム弾性体ブレード
【0035】第2現像 第2トナー:磁性トナー、黒 バインダー樹脂:ポリエステル 外添剤 :シリカ 1.0重量部 平均粒径 :6.0μm 現像方法:磁性一成分非接触交互電界現像法
【0036】上記の条件を第1現像、第2現像に用い
て、二色多重現像方法により10000枚の二色画像形
成を行なった。その結果、得られた二色画像には、第1
トナーの混入による混色が認められず、第2現像器6下
部の受け皿14には、第2現像器6内に混入した第1ト
ナーが約30mg回収されていた。
【0037】また第1トナーの平均帯電量は、第1現像
器の現像スリーブ上で−20〜−40μC/gあったも
のが、回収時にはほぼ0μC/gであった。第2トナー
の平均帯電量は第1トナーの混入前後で変化がなく、約
−10〜−20μC/gであった。
【0038】比較例1 第2トナーとして、平均粒径9.0μmの磁性トナーを
用いた。それ以外は実施例1と同様にして、二色の画像
形成を行なった。
【0039】その結果、100枚程度の画像形成を行な
った時点で、第2現像器の現像スリーブ上に混入した第
1トナー(赤トナー)が付着していた。このとき、黒1
色の画像形成をすると、黒画像は混入した第1トナーに
より赤味を帯びて再現された。
【0040】実施例2 本実施例では、実施例1において、第1現像に第1現像
器3を使用し、第1現像を2成分磁気ブラシ現像法によ
り行なった。第2現像を行なう第2現像器6には、図3
に示すように、分離回収手段としてエアー集塵機26を
設置した。本実施例のその他の構成は、実施例1と基本
的に同様である。
【0041】エアー集塵機26は、ダクト30内にファ
ン29およびその前部に配置されたフィルター28を収
容し、ダクト30のフィルタ28側に開口部27を設け
てなっており、開口部27を現像スリーブ7と感光ドラ
ム1とが対向した間隙部よりも下方の位置に望ませてい
る。
【0042】ファン29を回転してダクト30内の空気
をその排気口30aから排出すると、現像スリーブ7と
感光ドラム1との間隙部から開口部27を通ってダクト
30内に向けて空気を流動させる吸引力が生じる。
【0043】本実施例においては、上記したように、第
1現像を二成分磁気ブラシ現像法で行なっており、非磁
性トナーはキャリアと混合した形で使用される。本実施
例によれば、この第1現像に使用される非磁性トナー、
つまり第1トナーは、実施例1のときと同様、第2トナ
ーよりも平均粒径を大きくしてあり、第2現像器6内へ
混入後に第1トナーの平均帯電量が第2トナーよりも小
さくなって、現像スリーブによる第1トナーの担持力が
弱くなるようになっている。
【0044】このため、第1トナーが第2現像器6内に
混入しても、実施例1のときと同様にして、図3に示す
如く、その第1トナー18が第2現像器6外に分離、排
出され、現像スリーブ7の下方に落下する。従って第1
トナー18が第2現像器6内に蓄積されることがなく、
第1トナー18による第2トナー像への画像上の影響も
ない。またエアー集塵機26により吸引すれば、そのダ
クト30内に回収される。
【0045】本実施例における第1現像、第2現像の詳
細はつぎのとおりである。
【0046】第1現像 第1トナー:非磁性トナー、赤 バインダー樹脂:ポリエステル 外添剤 :シリカ 0.5重量部 平均粒径 :8.5μm キャリア:フッ素・アクリルコートフェライト磁性粒子 平均粒径 :55μm トナーとキャリアの混合比:10% 現像方法:二成分磁気ブラシ現像法
【0047】第2現像 第2トナー:磁性トナー、黒 バインダー樹脂:ポリエステル 外添剤 :シリカ 1.0重量部 平均粒径 :6.0μm 現像方法:磁性一成分非接触交互電界現像法
【0048】本実施例において、第1現像、第2現像に
上記条件を用い、二色多重現像方法により10000枚
の二色画像形成を行なった。その結果、得られた二色画
像には、第1トナーの混入による混色が認められず、第
2現像器6の下部の集塵機26に、第2現像器6内に混
入した第1トナーが同様に30mg程度回収されてい
た。
【0049】実施例3 本実施例では、実施例1において、第1トナー8のバイ
ンダー樹脂をスチレンアクリル系にしたものを用い、ポ
リエステル系のバインダー樹脂を用いた第2トナー9よ
りも、第1トナー8の摩擦帯電系列上の位置を逆極性寄
りにした。また図5に示すように、第2現像を行なう第
2現像器6には、分離回収手段として電気集塵機32を
設置した。本実施例のその他の構成は、実施例1と基本
的に同様である。
【0050】電気集塵機32は、直流電源36が接続さ
れた電極ローラ33と、これを収容したダクト34とを
備えてなっており、ダクト34は、現像スリーブ7と感
光ドラム1とが対向した間隙部よりも下方の位置に開口
部を有し、電極ローラ33は、その開口部内に配置され
ている。第2現像器6外に分離、排出されて、現像スリ
ーブ7の下方に落下する第1トナー8を電気的に吸引、
回収するために、電極ローラ33にはたとえば−100
0V程度の直流電圧が印加され、これにより電極ローラ
33に吸引、付着した第1トナー8は、電極ローラ33
に当接したスクレーパ35により除去される。
【0051】本実施例では、上記したように、第1トナ
ーの摩擦帯電系列上の位置を第2トナーよりも逆極性寄
りにしたので、第2現像器6内に混入後に、第1トナー
が第2トナーと接触、摩擦することにより、第1トナー
の平均帯電量が第2トナーの平均帯電量よりもかなり小
さくなりやすい。従って第1トナー8が第2現像器6外
に分離、排出される効果が向上する。また、これに電極
ローラ33による電気集塵を組合せることにより、第1
トナーの回収効率も向上する。
【0052】本実施例における第1現像、第2現像の詳
細はつぎのとおりである。
【0053】第1現像 第1トナー:非磁性トナー、赤 バインダー樹脂:スチレンアクリル 外添剤 :シリカ 0.5重量部 平均粒径 :9.0μm 現像方法:非磁性一成分非接触交互電界現像法 弾性ブレード:ゴム弾性体ブレード
【0054】第2現像 第2トナー:磁性トナー、黒 バインダー樹脂:ポリエステル 外添剤 :シリカ .6重量部 平均粒径 :9.0μm 現像方法:磁性一成分非接触交互電界現像法
【0055】本実施例において、上記構成により、実施
例1に準じて二色の画像形成を10000枚行なった。
その結果、得られた二色画像には、第1トナーの混入に
よる混色が認められず、第2現像器6の下部の電極ロー
ラ33に、第2現像器6内に混入した第1トナーが回収
されていた。
【0056】回収された第1トナーの平均帯電量は、第
1現像器の現像スリーブ上では−20〜−35μC/g
であったのが、ほぼ0μC/gになっていた。第2トナ
ーの平均帯電量は、第1トナーの混入の前後で変わら
ず、−10〜−20μC/g程度であった。
【0057】本実施例では、以上のように、第1トナ
ー、第2トナーの摩擦帯電系列上の位置関係を制御する
のに、トナーのバインダー樹脂の種類を変えたが、これ
以外に、荷電制御剤、ワックス、外添剤などの種類を変
えて制御してもよい。
【0058】実施例4 本実施例は、実施例1において、第2現像器6による第
2現像に用いる現像バイアスとして、図5(b)に示す
デューティバイアスを用いた。それ以外は実施例1と同
様にした。このデューティバイアスは、図5(a)に示
す矩形波バイアスと比べ、その下側のピーク電圧値を小
さくかつ印加時間を長くしたものである。
【0059】上記のデューティバイアスによれば、感光
ドラム1と第2現像器6の現像スリーブ7との間に形成
される交互電界は、現像スリーブ7からトナーを感光ド
ラム1側へ移動させる方向のピーク値が、トナーを感光
ドラム1から現像スリーブ7側に引き戻すピーク値より
も大きい。従って本実施例によれば、第1トナー18が
第2現像器6内に混入すること自体をかなり軽減するこ
とができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
方法は、第2トナーとして磁性トナーを用い、第2現像
器の現像スリーブを感光ドラムと間隙を開けて配置し、
該間隙に交互電界を形成して現像を実行する磁性一成分
非接触交互電界現像法を、第2現像に用いる二色多重現
像方法である。
【0061】本発明では、その第1トナーの平均粒径を
第2トナーの平均粒径よりも大きくしたので、第1トナ
ーの第2現像器内への混入後の平均帯電量を小さくし
て、第2現像器の現像スリーブによる第1トナーの担持
力を第2トナーよりも弱くでき、混入した第1トナーを
第2現像器内に蓄積させずに、分離回収できる。また画
像上にも影響させず、長期にわたり安定して二色画像を
得ることができる。
【0062】本発明の一態様では、第1トナー、第2ト
ナーのバインダー種および外添剤種の少なくとも1種を
調整して、摩擦帯電系列上の位置を第2トナー、第1ト
ナーの順に後ろほど逆極性寄りにしたので、同様に、第
1トナーの第2現像器内への混入後の平均帯電量を第2
トナーの平均帯電量よりも小さくして、第2現像器の現
像スリーブによる第1トナーの担持力を第2トナーより
も弱くでき、同様な効果が得られる。
【0063】以上、本発明を特定の実施例について説明
したが、本発明を逸脱しない範囲で、各種の代替えおよ
び変更が可能であり、これらは全て本発明に含まれるこ
とを了解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による二色多重現像方法が実施される二
色画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置された第2現像器の
現像領域を示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施例で使用したエアー集塵機を
設置した第2現像器の要部を示す断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例で使用した電気集塵
機を設置した第2現像器の要部を示す断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例で使用した現像バイ
アスおよび従来の現像バイアスを示す図である。
【図6】二色多重現像方法により感光ドラムを負に一様
帯電し、露光し、現像したときの感光ドラム表面の帯電
電位の推移を示す図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 3 第1現像器 4 現像スリーブ 6 第2現像器 7 現像スリーブ 12 弾性ブレード 14 受け皿 15 マグネット 18 第1トナー 19 第2トナー 23 バイアス電源 25 バイアス電源 26 エアー集塵機 32 電気集塵機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−31971(JP,A) 特開 平4−113372(JP,A) 特開 平4−177276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 13/01 G03G 15/01 - 15/01 117 G03G 15/08 - 15/095

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真潜像形成媒体を一様帯電し、画
    像露光して、潜像形成媒体上に第1静電潜像を形成し、
    その第1静電潜像を第1現像器により第1トナー単独ま
    たは第1トナーをキャリアと混合状態で用いて第1現像
    し、ついで潜像形成媒体を再度一様帯電し、画像露光し
    て、潜像形成媒体上に第2静電潜像を形成し、その第2
    静電潜像を第2現像器により第1トナーと同極性で色の
    異なる第2トナーを用いて第2現像し、潜像形成媒体上
    に二色画像を形成する二色多重現像方法において、第2
    現像器による第2現像法は、第2トナーとして磁性トナ
    ーを用い、現像器のトナー担持体を潜像形成媒体と間隙
    を開けて配置し、該間隙に交互電界を形成して現像を実
    行する磁性一成分非接触交互電界現像法であり、そして
    第1トナーの平均粒径を第2トナーの平均粒径よりも大
    きくし、第2現像器内への混入後の第1トナーに対する
    トナー担持体の担持力を、第2トナーに対する担持力よ
    りも弱めることを特徴とする二色多重現像方法。
  2. 【請求項2】 第1トナーおよび第2トナーのバインダ
    ーおよび/または外添剤の種類が、第1トナーと第2ト
    ナーとで互に異なる請求項1の二色多重現像方法。
  3. 【請求項3】 第2現像器のトナー担持体の近くに、混
    入した第1トナーを分離回収する手段を設置した請求項
    1または2の二色多重現像方法。
  4. 【請求項4】 分離回収手段が、第2現像器のトナー担
    持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置した受
    け皿からなる請求項1または2の二色多重現像方法。
  5. 【請求項5】 分離回収手段が、第2現像器のトナー担
    持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置した、
    電気的にトナーを吸引する手段からなる請求項1または
    2の二色多重現像方法。
  6. 【請求項6】 分離回収手段が、第2現像器のトナー担
    持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置した、
    空気の流動によりトナーを吸引する手段からなる請求項
    1または2の二色多重現像方法。
  7. 【請求項7】 第1現像器による第1現像法は、第1ト
    ナーが単独で用いられる非磁性トナーからなる非磁性1
    成分現像法である請求項1、2、3、4、5または6の
    二色多重現像方法。
  8. 【請求項8】 前記第2現像法に用いる交互電界は、第
    2現像器のトナー担持体上からトナーを潜像形成媒体側
    へ移動させる向きのピーク電界の方が、潜像形成媒体上
    からトナーをトナー担持体に引き戻す向きのピーク電界
    よりも大きい請求項1、2、3、4、5、6または7の
    二色多重現像方法。
  9. 【請求項9】 電子写真潜像形成媒体を一様帯電し、画
    像露光して、潜像形成媒体上に第1静電潜像を形成し、
    その第1静電潜像を第1現像器により第1トナー単独ま
    たは第1トナーをキャリアと混合状態で用いて第1現像
    し、ついで潜像形成媒体を再度一様帯電し、画像露光し
    て、潜像形成媒体上に第2静電潜像を形成し、その第2
    静電潜像を第2現像器により第1トナーと同極性で色の
    異なる第2トナーを用いて第2現像し、潜像形成媒体上
    に二色画像を形成する二色多重現像方法において、第2
    現像器による第2現像法は、第2トナーとして磁性トナ
    ーを用い、現像器のトナー担持体を潜像形成媒体と間隙
    を開けて配置し、該間隙に交互電界を形成して現像を実
    行する磁性1成分非接触交互電界現像法であり、そして
    第1トナーの摩擦帯電系列上の位置が第2トナーよりも
    逆極性寄りにあり、第1トナーの第2現像器内への混入
    後の第2トナーとの相互の接触摩擦により、第1トナー
    の帯電量が混入前に比べて低下することを特徴とする二
    色多重現像方法。
  10. 【請求項10】 第1トナーおよび第2トナーのバイン
    ダーおよび/または外添剤の種類が、第1トナーと第2
    トナーとで互に異なる請求項9の二色多重現像方法。
  11. 【請求項11】 第2現像器のトナー担持体の近くに、
    混入した第1トナーを分離回収する手段を設置した請求
    項9または10の二色多重現像方法。
  12. 【請求項12】 分離回収手段が、第2現像器のトナー
    担持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置した
    受け皿からなる請求項9または10の二色多重現像方
    法。
  13. 【請求項13】 分離回収手段が、第2現像器のトナー
    担持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置し
    た、電気的にトナーを吸引する手段からなる請求項9ま
    たは10の二色多重現像方法。
  14. 【請求項14】 分離回収手段が、第2現像器のトナー
    担持体と潜像形成媒体との間隙部よりも下方に位置し
    た、空気の流動によりトナーを吸引する手段からなる請
    求項9または10の二色多重現像方法。
  15. 【請求項15】 第1現像器による第1現像法は、第1
    トナーが単独で用いられる非磁性トナーからなる非磁性
    1成分現像法である請求項9、10、11、12、13
    または14の二色多重現像方法。
  16. 【請求項16】 前記第2現像法に用いる交互電界は、
    第2現像器のトナー担持体上からトナーを潜像形成媒体
    側へ移動させる向きのピーク電界の方が、潜像形成媒体
    上からトナーをトナー担持体に引き戻す向きのピーク電
    界よりも大きい請求項9、10、11、12、13、1
    4または15の二色多重現像方法。
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