JP2001051574A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001051574A
JP2001051574A JP11226448A JP22644899A JP2001051574A JP 2001051574 A JP2001051574 A JP 2001051574A JP 11226448 A JP11226448 A JP 11226448A JP 22644899 A JP22644899 A JP 22644899A JP 2001051574 A JP2001051574 A JP 2001051574A
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image forming
image
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cleaning
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Satoru Haneda
哲 羽根田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像形成体や中間転写体へのブレード部材の当
接及び当接解除時のショックやブレード部材の当接中の
押圧力の変動による画像むらを防止して転写残トナーの
クリーニングを容易とし、特にクリーニング不良が生じ
易く、クリーニングが困難な小粒径トナーや球形トナー
を用いる場合の、ブレード部材の当接中の押圧力の変動
によるトナー像の転写時の画像むらの発生の防止や、転
写残トナーのクリーニング性の向上を図った画像形成装
置を提供すること。 【解決手段】 転写残トナーをクリーニングするクリー
ニング手段は、転写残トナーを再帯電ローラにより再帯
電した後、再帯電ローラにより再帯電された転写残トナ
ーを、ブレード部材により回収することを特徴とする画
像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、FAX等で、像形成体の周辺に帯電手段、画像書込
手段、現像手段等を配置して画像形成を行う電子写真方
式の画像形成に用いられるクリーニング手段を有する画
像形成装置に関し、特に現像剤に球形トナーや小粒径ト
ナーが用いられる場合のクリーニング手段を有する画像
形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、像形成体や中間転写体(中間転写
ベルト或いは中間転写ドラム)等の転写残トナーをクリ
ーニングするクリーニング手段のクリーニング用の部材
としてブレード部材(クリーニングブレード)が一般的
に用いられている。さらに、像形成体や中間転写体の移
動方向でクリーニングブレードの上流側にACコロナ放
電器を配設し、該ACコロナ放電器のACコロナにより
転写残トナーの除電を行った後、クリーニングブレード
により転写残トナーを電気的にクリーニングする方法等
が用いられている。
【0003】一方、従来より多色のカラー画像を形成す
る方法としては、画像を必要な色と同数の像形成体、帯
電手段、現像手段等を備え、それぞれ像形成体に形成し
た単色のトナー像を中間転写体(中間転写ベルト或いは
中間転写ドラム)等に重ね合わせてカラー画像とする装
置や、1つの像形成体を複数回転して各色毎の帯電、像
露光ならびに現像を繰り返して像形成体上に重ね合わさ
れたカラー画像を形成する装置や、1つの像形成体上に
帯電、像露光ならびに現像により形成されたトナー像
を、中間転写体(中間転写ベルト或いは中間転写ドラ
ム)上に転写し、各色毎にこれを繰り返し、中間転写体
上に重ね合わされたカラー画像を形成する装置等が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ブレード部材(クリーニングブレード)を用いるクリー
ニング方法においては、像形成体や中間転写体(中間転
写ベルト或いは中間転写ドラム)等へのブレード部材の
当接或いは当接解除の際に、ブレード部材の当接及び当
接解除時のショックにより、トナー像の転写時に画像む
らが生じるという問題が起こる。また、ブレード部材の
当接中にも、ブレード部材の押圧力の変動や押圧扱きに
より駆動むらが生じ、駆動むらからくるトナー像の転写
時の画像むらが発生するという問題が起こる。さらに、
転写残トナーはトナー極性や帯電量のバラツキが大き
く、上記の電気的なクリーニング方法を用いても転写残
トナーの回収が困難である。特に現像剤に球形トナーや
小粒径トナーが用いられる場合、ブレード部材(クリー
ニングブレード)の押圧力を強くせねばならず、上述し
たブレード部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによ
る駆動むらからくるトナー像の転写時の画像むらの発生
の問題や、ブレード部材を転写残トナーが擦り抜けやす
く、転写残トナーのクリーニング性が頗る悪く、クリー
ニング不良が生じやすいという問題が起こる。
【0005】さらに上記の各カラー画像形成装置におい
ても、ブレード部材の当接及び当接解除時のショックに
よるカラートナー像の転写時の画像むら、或いはブレー
ド部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動む
らからくるカラートナー像の転写時の画像むらの発生等
の問題の他、良好なカラー画像を得るために小粒径トナ
ーや球形トナーが好ましく用いられるため、一方ではブ
レード部材の押圧力を強くせねばならず、ブレード部材
の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらから
くるトナー像の転写時の画像むらが発生するという問題
や、他方では転写残トナーのクリーニング性が頗る悪
く、クリーニング不良が生じ易いという問題が起こる。
【0006】本発明は上記の問題点を解決し、像形成体
や中間転写体へのブレード部材の当接及び当接解除時の
ショックによるトナー像の転写時の画像むら、或いはブ
レード部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆
動むらからくるトナー像の転写時の画像むらを防止する
と共に、トナー極性や帯電量のバラツキが大きく電気的
に回収困難な転写残トナーのクリーニングを容易とし、
特にクリーニング不良が生じ易く、クリーニングが困難
な小粒径トナーや球形トナーを用いる場合の、ブレード
部材の押圧力を強くせねばならぬことによるブレード部
材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらか
らくるトナー像の転写時の画像むらの発生の防止や、転
写残トナーのクリーニング性の向上等を図った画像形成
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、像形成体上
にトナー像を形成し、転写する画像形成装置において、
転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段は、
前記転写残トナーを再帯電ローラにより再帯電した後、
前記再帯電ローラにより再帯電された転写残トナーを、
ブレード部材により回収することを特徴とする画像形成
装置(第1の発明)によって達成される。
【0008】また、上記目的は、像形成体上にトナー像
を形成し、前記トナー像を転写ベルト上へ転写する画像
形成装置において、転写残トナーをクリーニングするク
リーニング手段は、前記転写残トナーを再帯電ローラに
より再帯電した後、前記再帯電ローラにより再帯電され
た転写残トナーを、ベルト部材により回収すると共に、
前記像形成体は、前記転写ベルトから駆動力を受けるこ
とを特徴とする画像形成装置(第2の発明)によって達
成される。
【0009】また、上記目的は、像形成体上に重ね合わ
されたトナー像を形成し、転写する画像形成装置におい
て、前記像形成体上に残った転写残トナーをクリーニン
グするクリーニング手段は、前記転写残トナーを再帯電
する再帯電ローラと、前記再帯電ローラにより再帯電さ
れた転写残トナーを回収するブレード部材とから構成さ
れていることを特徴とする画像形成装置(第3の発明)
によって達成される。
【0010】また、上記目的は、像形成体上に形成され
たトナー像を転写して、中間転写体上に重ね合わされた
トナー像を形成し、転写する画像形成装置において、前
記中間転写体上に残った転写残トナーをクリーニングす
るクリーニング手段は、前記転写残トナーを再帯電する
再帯電ローラと、前記再帯電ローラにより再帯電された
転写残トナーを回収するブレード部材とから構成されて
いることを特徴とする画像形成装置(第4の発明)によ
って達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の
意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の
実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示
すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限
定するものではない。なお以下に説明する各画像形成装
置において、機能、構造等を同じくする部材には同一番
号を付す。
【0012】実施形態1 本発明の請求項1ないし4にかかわる画像形成装置の第
1の例の一実施形態の画像形成プロセス及び各機構と、
クリーニング手段とについて、図1ないし図3を用いて
説明する。図1は、本発明の請求項1ないし4にかかわ
る画像形成装置の第1の例の一実施形態を示すレーザプ
リンタの断面構成図であり、図2は、本発明の各例の画
像形成装置に用いられるクリーニング装置の拡大断面構
成図であり、図3は、図2のクリーニング装置に設けら
れる再帯電ローラの層構成を示す図である。
【0013】図1によれば、ドラム状の像形成体である
感光体ドラム10は、例えば、アルミ部材によって形成
される円筒状の金属基体を内側に設け、表面にオーバー
コート層(保護層)を設けた有機感光体層(OPC)を
該基体の外周に形成したものであり、接地された状態で
図1の矢印で示す方向に回転される。
【0014】有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)
を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質
(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機
能分離された二層構成の感光体層とされる。なお有機感
光体層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(C
TM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよ
く、該単層構成又は前記二層構成の感光体層には、通常
バインダー樹脂が含有される。
【0015】前記二層構成の有機感光体層を有する感光
体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとして
は、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔
料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm
〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとして
は、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔
料等が好ましく用いられる。
【0016】CGLに用いられるバインダー樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹
脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等にお
いて優れる。これらのバインダー樹脂は、単独で或いは
2種以上の混合物として用いることができる。
【0017】CGLの形成に用いられる溶媒或いは分散
媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく用
いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良好
となる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合溶媒として用いることもできる。
【0018】CGL中のCGMとバインダー樹脂との重
量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は
0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗
布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、ス
プレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の
各塗布方法がある。
【0019】次に前記CTLに含有されるCTMとして
は、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジ
ン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0020】前記CTLに用いられるバインダー樹脂と
しては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用する
ことができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹
脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0021】バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:
10〜500とされ、更には1:20〜150が好まし
い。CTLの膜厚は1〜100μmとされるが、更に5
〜50μmが好ましい。
【0022】塗布方法としては、CGLと同様な方法を
用いることができる。
【0023】又、有機感光体層と導電層との間に必要に
より中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩
ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイ
プ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹
脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0024】オーバーコート層(保護層)としては、有
機溶剤に例えばシリコン、フッ素等の樹脂を溶解し、さ
らに必要により酸化防止剤、マット剤等を添加したもの
を用いる。塗布方法は特に限定しないが、スプレー塗
布、スライドホッパー塗布方法が好ましい。膜厚は0.
5〜10μm程度に形成する。これにより、感光体層表
面の硬度、強度等が増加され、スリ傷の発生が防止され
ると共に、高温耐久性が得られる。また、感光体層表面
をより強くクリーニングすることも可能となるため、表
面付着物の除去が容易となる。さらにトナーの転写性、
特に小粒径トナーや球形トナーでの転写性の向上も図ら
れる。
【0025】なお、上記有機感光体層及びオーバーコー
ト層は後述する他の各画像形成装置においても用いられ
る。
【0026】11は帯電手段であるスコロトロン帯電器
であり、感光体ドラム10の前述した有機感光体層に対
し所定の電位に保持されたグリッドと放電ワイヤによる
コロナ放電とによって帯電作用を行い、感光体ドラム1
0に対し一様な電位を与える。
【0027】感光体ドラム10はその周面に対して、ス
コロトロン帯電器11により、使用されるトナー(現像
時のトナー)と同極性(本実施形態においてはマイナス
極性)のコロナ放電により一様に帯電された後、画像書
込手段である露光光学系12により画像信号に基づいた
像露光が行われる。
【0028】画像書込手段である露光光学系12は不図
示のレーザ光源から発光されるレーザ光を回転多面鏡1
2bにより回転走査し、fθレンズ12c、反射ミラー
12d等を経て感光体ドラム10上を画像信号に対応す
る電気信号による露光が開始され、感光体ドラム10の
回転走査によって感光体ドラム10の表面の感光体層に
原稿画像に対応する静電潜像を形成する。
【0029】トナー粒子とキャリア粒子とで構成される
二成分現像剤或いはトナー粒子のみで構成される一成分
現像剤を内包する現像手段である現像器13が設けられ
ていて、感光体ドラム10に形成された潜像の現像が一
成分現像剤或いは二成分現像剤を担持する現像スリーブ
131によって行われる。現像は現像剤搬送体としての
現像スリーブ131と感光体ドラム10との間にトナー
と同極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流
電圧が交流電圧に重畳された現像バイアスの印加により
非接触或いは接触の状態で反転現像にて行われる。
【0030】現像手段である現像器13には、従来平均
粒径が十数μmの非磁性トナーと平均粒径が数十〜数百
μmの磁性キャリアとから成る二成分現像剤或いは平均
粒径が十数μmの非磁性トナーから成る一成分現像剤が
用いられている。しかし非接触現像として現像剤を用い
る場合は、振動電界によってトナーの移行制御を効果的
に行うことができるから、平均粒径が1〜20μm、好
ましくは4〜10μmのトナーと平均粒径10〜60μ
m、さらに好ましくは20〜50μmのキャリアとから
成る二成分現像剤或いは平均粒径が1〜20μm、好ま
しくは4〜10μmのトナーから成る一成分現像剤を用
いることが好ましい。この点について説明する。なお、
以下に説明する二成分現像剤或いは一成分現像剤は後述
する他の各画像形成装置においても用いられる。
【0031】(キャリア)一般に磁性キャリア粒子は平
均粒径が大きいと、現像剤搬送体上に形成される磁気ブ
ラシの穂の状態が粗くなるために、電界により振動を与
えながら静電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ
易く、穂におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現
像が行われない等の問題点がある。この問題点を解消す
るには、磁性キャリア粒子の平均粒径dcを小さくすれ
ばよく、実験の結果体積平均粒径dcが10〜60μ
m、好ましくは20〜50μmであると上記問題点は発
生しないことが判明した。
【0032】dcが10μm以下であると、キャリアを
十分に磁化させることが困難で、トナー粒子と共に像形
成体の表面に付着するようになったり、飛散し易くな
る。
【0033】また、dcが60μm以上になると、キャ
リアの比表面積が小さくなるため、トナーを十分に帯電
することができない。また、被覆率が高くなるためトナ
ー飛散も起こり易くなる。
【0034】上記体積平均粒径dcは、湿式分散機を備
えたレーザ回折式粒度分布測定装置「HEROS」(S
YMPATEC社製)により測定される。先ず、湿式分
散機で磁性粒子数10mgを界面活性剤と共に水50m
gに分散させ、次いで超音波ホモジナイザー(出力15
0W)で発熱による再凝集が起こらぬよう注意しなが
ら、1〜10分間分散する前処理を行った後に測定した
値である。
【0035】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gで
ある。この強さは現像剤搬送体上の磁束密度にもよる
が、現像剤搬送体の一般的な磁束密度の条件下において
は、5emu/g未満では磁気的な束縛力が働かずキャ
リア飛散の原因となる。また、60emu/gを超える
とキャリアの穂立ちが高くなり過ぎ、像形成体と非接触
状態を保つことが困難になる。
【0036】キャリアの磁化の強さの測定は、キャリア
粒子を0.25cm×3cm2の試料セルにタッピング
しながら充填した後、試料をピックアップコイルに付け
て磁化器にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TY
PE3257」(横河北辰電機社製)を用いてX−Yレ
コーダにヒステリシスカーブを描かせることにより行わ
れる。
【0037】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄、クロム、ニ
ッケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二鉄、二酸化ク
ロム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹
脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共
重合体で球形に被覆することで得られる。
【0038】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。
【0039】(トナー)一般にトナー粒子は、平均粒径
が小さくなると、定性的に粒径の二乗に比例して帯電量
が減少し、相対的にファンデルワールス力のような付着
力が大きくなって、飛散し易くなり、カブリが発生し易
くなる。そして、平均粒径が10μm以下になると、こ
の問題が顕著に現れるようになる。その点を本実施形態
の現像手段では現像を振動電界下で行うことで解消する
ようにしている。
【0040】トナーの体積平均粒径D50(μm)が大き
くなると、既に触れているように、画像の荒れが目立つ
ようになる。D50が10μm以下の微粒子化したトナー
(小粒径トナー)を用いると、解像力は格段に向上し
て、濃淡差も忠実に再現した鮮明な高画質画像を与える
ようになる。D50が20μm以上では、画質の低下を生
じ、1μm以下になると、帯電不良、飛散等が起こり易
くなる。
【0041】以上の理由からトナーの体積平均粒径D50
は1〜20μm、好ましくは4μm≦D50≦10μmで
ある。
【0042】D50が10μmより大きい場合は粒径が大
きく解像力が不足し、D50が4μmより小さい場合は凝
集力が大きく、摩擦帯電不良となり易い。
【0043】ここで、平均粒径に用いた体積平均粒径D
50はコールターカウンターTA−II型(アパーチャー1
00μm、コールター社製)で測定された。
【0044】また、トナー粒子が現像バイアスの電界に
追随するために、トナー粒子の帯電量の絶対値は、二成
分磁性現像剤においては、特に10〜30μC/gにす
るのが現像性確保、カブリや飛散防止の観点から望まし
い。特に粒径の小さい場合は高い帯電量が必要である。
【0045】このようなトナーのバインダー樹脂として
は、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロ
ジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂や、これらのスチレン−ア
クリル系樹脂等の共重合体樹脂又は混合した樹脂等が好
ましい。これらの樹脂にカラー顔料等の着色成分や、必
要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤、粒子の流
動滑りを良くするための流動化剤、像担持体面の清浄化
に役立つクリーニング剤等を加えて、従来公知の粉砕造
粒法、懸濁重合法、乳化重合法等のトナー製造方法と同
等の方法によって作ることができる。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸ある
いは非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリー
ニング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン
あるいはフッ素等表面活性剤等を用いることができる。
【0046】またトナー形状としては重合法等により製
造される球形トナーの方が、不定形トナーより流動性が
高く、像形成体との付着力が小さく転写率が高いので好
ましい。
【0047】(現像剤)本実施形態の現像器13に一成
分現像剤として用いられる場合は、上記に述べたトナー
が用いられるが、現像器13に二成分現像剤として用い
られる場合は、上記に述べたような球状のキャリア粒子
とトナーとが従来の二成分現像剤におけると同様の割合
で混合した現像剤が好ましく用いられるが、キャリアと
して、一般のコーティングキャリア(密度5〜8g/c
3)を使用した場合、現像剤中のトナー濃度は2〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0048】2重量%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0049】30重量%より大であると、被覆率が大と
なり、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0050】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分
散型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、
一般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、
5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%とす
るのがよい。
【0051】現像剤には、必要に応じて、粒子の流動滑
りをよくするための流動化剤や像形成体1面の清浄化に
役立つクリーニング剤等が混合される。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸或い
は非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリーニ
ング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン或
いは弗素等表面活性剤等を用いることができる。
【0052】一方、転写材である記録紙Pが転写材収納
手段である給紙カセット15より、送り出しローラ15
aにより送り出され、給送ローラ15bにより給送され
てタイミングローラ15cへ搬送される。
【0053】記録紙Pは、タイミングローラ15cの駆
動によって、感光体ドラム10上のトナー像の搬送に同
期して転写ローラ16aの転写域へと給送される。
【0054】転写ローラ16aは感光体ドラム10の周
速度に同期して、転写域において感光体ドラム10と同
方向に回動されており、転写域に給紙された記録紙Pは
転写ローラ16aと感光体ドラム10との間でトナー像
に密着され、転写ローラ16aへの1〜2kVのトナー
と反対極性(本実施形態においてはプラス極性)のバイ
アス電圧の印加により、感光体ドラム10上のトナー像
が記録紙P上に転写される。
【0055】トナー像の転写を受けた記録紙Pは鋸歯状
電極板から成る分離手段である除電電極16bにより除
電され、少なくとも一方のローラの内部にヒータを有す
る定着ローラ17aと圧着ローラ17bとを有する定着
手段である定着装置17へと搬送され、定着ローラ17
aと、圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えられ
ることにより記録紙P上の付着トナーが定着され、排紙
ローラ18により装置外部へ排出される。
【0056】像形成体である感光体ドラム10の周面上
に残った転写残トナーは、像形成体のクリーニング手段
であるクリーニング装置190に至り、後段において詳
述するように、感光体ドラム10に対しクリーニング位
置において、感光体ドラム10の回転方向上流側に配設
され、感光体ドラム10に当接し従動回転され再帯電バ
イアスが印加される再帯電手段である再帯電ローラ19
2により再帯電された後、下流側に配設され、感光体ド
ラム10に当接するブレード部材であるクリーニングブ
レード191によりクリーニングされる。クリーニング
ブレード191によりクリーニングされたトナーは、ス
クリュウ194により不図示の廃トナー容器に回収され
る。またクリーニング装置190には、クリーニングブ
レード191によりクリーニングされて飛散するトナー
が再帯電ローラ192に付着しないように弾性を有する
薄板部材、例えばマイラーフィルム等を用いたシール部
材であるシール板193が再帯電ローラ192とクリー
ニングブレード191との間に設けられる。なお、上記
クリーニング手段は後述する他の各画像形成装置におい
ても用いられ、同様な機能、構造を有する部材には同一
番号を付す。
【0057】図2または図3によれば、像形成体のクリ
ーニング手段であるクリーニング装置190は、転写残
トナーを有する感光体ドラム10に対し、クリーニング
位置において感光体ドラム10の回転方向上流側に配設
され、感光体ドラム10に当接し従動回転される再帯電
手段である再帯電ローラ192と、感光体ドラム10の
回転方向下流側に配設され、感光体ドラム10と当接状
態とされるブレード部材であるクリーニングブレード1
91と、クリーニングブレード191によりクリーニン
グされて飛散するトナーが再帯電ローラ192に付着し
ないように弾性を有する薄板部材、例えば厚さ50〜1
00μmのマイラーフィルム等を用い、再帯電ローラ1
92とクリーニングブレード191との間に設けられる
シール部材であるシール板193とにより構成され、感
光体ドラム10の周面上に残った転写残トナーをクリー
ニングする。クリーニング装置190内に掻落とされた
トナーは、スクリュウ194により不図示の廃トナー容
器に回収される。シール部材により、ブレード部材から
発生するトナー散りによる再帯電ローラの汚れが防止さ
れ、ブレード部材によるクリーニング能力が良好に保た
れる。特に現像剤に球形トナーや小粒径トナーが用いら
れる場合でのブレード部材によるクリーニング能力が良
好に保たれる。
【0058】図3に示すように、クリーニング装置19
0のローラ状の再帯電手段である再帯電ローラ192
は、不図示の摺動電極を介して、後述するように好まし
くは直流電圧を重畳した高電圧の交流電圧が印加される
導電性の芯金192aと、芯金192aの上に機能的に
設けられる、導電カーボン粉体を分散したセル径150
μm程度のスポンジ状のEDMD、ウレタンゴム等から
なり、再帯電ローラ192の感光体ドラム10への接触
を確実にする、体積抵抗率が105〜106Ω・cm程度
で、硬度が25〜35度(アスカーC)の導電性弾性層
192bと、過剰電流に対して層内電圧降下によって電
流を抑制し、電源電圧降下による帯電不良および感光体
絶縁破壊を防止する機能をもつ、体積抵抗率が約108
Ω・cm程度の半導電特性の中抵抗層192cと、内部
ゴム材料に含まれる添加物による感光体汚染、ならびに
現像剤・紙粉の付着による再帯電ローラ192の表面汚
れの蓄積を防止する、例えばナイロン等の樹脂を用いる
保護層192dとの3層構成の弾性を有するローラ部材
とされる。
【0059】再帯電ローラ192は外径が5〜20mm
であり、外側より計った硬度は35〜55度(アスカー
C)である。また導電性弾性層192bの層表面より計
った硬度は20〜40度(アスカーC)であり、導電性
弾性層192bの層表面と芯金192aとの間で計った
電気抵抗値は104〜106Ωである。また中抵抗層19
2cの層表面と芯金192aとの間で計った電気抵抗値
は106〜109Ωであり、外側の保護層192dの層厚
は50〜100μmである。
【0060】トナー像が形成される領域である画像領域
において、再帯電ローラ192に再帯電バイアスとして
トナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)
の直流電圧が重畳される交流電圧が印加され、転写後の
感光体ドラム10の周面上の転写残トナー領域に残った
転写残トナーが再帯電されるが、直流電圧としてはマイ
ナス極性で−50〜−300Vで、交流電圧としては周
波数1〜2kHz、電圧VP-P1.0〜2.5kVのs
in波や矩形波のものが用いられ、再帯電バイアスの印
加により、転写残トナーの平均帯電量(Q/M)は現像
時のトナー(使用するトナー)の平均帯電量(本実施形
態においてはマイナス極性の帯電量)−10〜−30μ
C/gに対して、絶対値でこれよりも低い−2〜−10
μC/g、好ましくは−3〜−6μC/gに均一に帯電
され、感光体ドラム10の表面電位の凹凸(不均一)な
電位が再帯電により平坦とされると共に、転写残トナー
の帯電量も均一で感光体ドラム10との付着力を弱めら
れ、さらに感光体ドラム10上から飛散されることなく
クリーニングを容易とされて、下流側のクリーニングブ
レード191のクリーニング領域へと搬送される。再帯
電ローラ192により帯電量を低くして均一とされ、ク
リーニングを容易とされた感光体ドラム10上の転写残
トナーが、クリーニングブレード191によりクリーニ
ングされる。クリーニング装置190内に掻落とされた
トナーは、スクリュウ194により不図示の廃トナー容
器に回収される。
【0061】なお上記の実施形態において、像形成体に
形成したトナー像を、一端ベルト状或いはドラム状の中
間転写部材上にトナー像を転写した後、該中間転写部材
上のトナー像を転写材に転写するような画像形成装置と
し、該画像形成装置のベルト状或いはドラム状の中間転
写部材に、上述したクリーニング手段を適用するように
してもよい。
【0062】上記により、像形成体へのブレード部材の
当接及び当接解除時のショックによるトナー像の転写時
の画像むら、或いはブレード部材の当接中の押圧力の変
動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナー像の転写時
の画像むらが防止されると共に、トナー極性や帯電量の
バラツキが大きく電気的に回収困難な転写残トナーのク
リーニングを容易とし、特にクリーニング不良が生じ易
く、クリーニングが困難な小粒径トナーや球形トナーが
用いられる場合の、ブレード部材の押圧力を強くせねば
ならぬことによる、ブレード部材の当接中の押圧力の変
動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナー像の転写時
の画像むらの発生の防止や、転写残トナーのクリーニン
グ性の向上等が図られる。
【0063】実施形態2 本発明の請求項5ないし9にかかわる画像形成装置の第
2の例の一実施形態の画像形成プロセス及び各機構と、
クリーニング手段とについて、図4及び、前述した図
2、図3を用いて説明する。図4は、本発明の請求項5
ないし9にかかわる画像形成装置の第2の例の一実施形
態を示すカラー画像形成装置の要部断面構成図である。
【0064】図4において、10は各色毎の像形成体で
ある感光体ドラム、11は各色毎の帯電手段であるスコ
ロトロン帯電器、12は各色毎の画像書込手段である露
光光学系、13は各色毎の現像手段である現像器、14
aは転写ベルト、14cは各色毎の転写手段である1次
転写器、14mは転写ベルトの除電手段である除電器、
14bは転写ベルトの押圧手段である押圧弾性板、17
は定着手段である定着装置、190は各色毎の像形成体
のクリーニング手段であるクリーニング装置、190a
は転写ベルトのクリーニング手段であるクリーニング装
置である。
【0065】本実施形態においては、各色毎の像形成体
である感光体ドラム10、各色毎の帯電手段であるスコ
ロトロン帯電器11、各色毎の画像書込手段である露光
光学系12及び各色毎の現像手段である現像器13及び
像形成体のクリーニング手段であるクリーニング装置1
90は、上記実施形態1にて説明したと同様な構造のも
のが用いられ、これらを1組としてイエロー(Y)、マ
ゼンタ(M)、シアン(C)および黒色(K)の各色毎
の画像形成ユニット100が4組設けられ、図1の矢印
にて示す時計方向に回転される転写ベルト14aの回転
方向に対して転写ベルト14aの下側に、形成される色
と順序に従ってY、M、C、Kの順に配置される。
【0066】各色毎の像形成体である感光体ドラム10
は、例えばアルミ材によって形成される円筒状の金属基
体の外周に、表面にオーバーコート層(保護層)を設け
た有機感光体層(OPC)を該金属基体の外周に形成し
たものであり、後述するように、当接状態とされる転写
ベルト14aの移動により転写ベルト14aからの駆動
力を受けて従動回転され、接地した状態で図1の矢印で
示す反時計方向に各色毎の感光体ドラム10が回転され
る。
【0067】有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)
を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質
(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機
能分離された二層構成の感光体層とされる。なお有機感
光体層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(C
TM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよ
く、該単層構成又は前記二層構成の感光体層には、通常
バインダー樹脂が含有される。
【0068】前記二層構成の有機感光体層を有する感光
体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとして
は、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔
料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm
〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとして
は、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔
料等が好ましく用いられる。
【0069】CGLに用いられるバインダー樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹
脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等にお
いて優れる。これらのバインダー樹脂は、単独で或いは
2種以上の混合物として用いることができる。
【0070】CGLの形成に用いられる溶媒或いは分散
媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく用
いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良好
となる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合溶媒として用いることもできる。
【0071】CGL中のCGMとバインダー樹脂との重
量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は
0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗
布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、ス
プレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の
各塗布方法がある。
【0072】次に前記CTLに含有されるCTMとして
は、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジ
ン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0073】前記CTLに用いられるバインダー樹脂と
しては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用する
ことができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹
脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0074】バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:
10〜500とされ、更には1:20〜150が好まし
い。CTLの膜厚は1〜100μmとされるが、更に5
〜50μmが好ましい。
【0075】塗布方法としては、CGLと同様な方法を
用いることができる。
【0076】又、有機感光体層と導電層との間に必要に
より中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩
ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイ
プ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹
脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0077】オーバーコート層(保護層)としては、有
機溶剤に例えばシリコン、フッ素等の樹脂を溶解し、さ
らに必要により酸化防止剤、マット剤等を添加したもの
を用いる。塗布方法は特に限定しないが、スプレー塗
布、スライドホッパー塗布方法が好ましい。膜厚は0.
5〜10μm程度に形成する。これにより、感光体層表
面の硬度、強度等が増加され、スリ傷の発生が防止され
ると共に、高温耐久性が得られる。また、感光体層表面
をより強くクリーニングすることも可能となるため、表
面付着物の除去が容易となる。さらにトナーの転写性、
特に小粒径トナーや球形トナーでの転写性の向上も図ら
れる。
【0078】各色毎の帯電手段であるスコロトロン帯電
器11は、それぞれ所定の電位に保持された制御グリッ
ドとコロナ放電電極による使用されるトナー(現像時の
トナー)と同極性(本実施形態においてはマイナス極
性)のコロナ放電とによって帯電作用(本実施形態にお
いてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム10に対し
一様な電位を与える。スコロトロン帯電器11のコロナ
放電電極としては、その他鋸歯状電極や針状電極を用い
ることも可能である。
【0079】各色毎の画像書込手段である露光光学系1
2は、感光体ドラム10上での露光位置が、前述した各
色毎のスコロトロン帯電器11に対して感光体ドラム1
0の回転方向下流側に位置するようにして感光体ドラム
10の周辺に配置される。露光光学系12は、レーザ光
源(不図示)から発光されるレーザ光を回転多面鏡(不
図示)により回転走査し、fθレンズ(不図示)、反射
ミラー(不図示)等より成り、別体の画像読み取り装置
によって読み取られメモリに記憶された各色の画像デー
タに従って感光体ドラム10の感光体層を像露光し、各
色毎の感光体ドラム10上に静電潜像を形成する。
【0080】各色毎の現像手段である現像器13は、感
光体ドラム10の周面に対し所定の間隙を保ち、感光体
ドラム10の回転方向と順方向に回転する例えば厚み
0.5〜1mm、外径15〜25mmの円筒状の非磁性
のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像スリー
ブ131を有し、内部に各色毎の現像色に従いイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒色
(K)の一成分或いは二成分現像剤を収容している。現
像器13は不図示の突き当てコロにより感光体ドラム1
0と所定の間隙、例えば100〜500μmをあけて非
接触に保たれており、現像スリーブ131に対して直流
電圧と交流電圧を重畳した現像バイアスを印加すること
により、非接触の反転現像を行い、感光体ドラム10上
にトナー像を形成する。
【0081】現像手段である現像器13には、従来平均
粒径が十数μmの非磁性トナーと平均粒径が数十〜数百
μmの磁性キャリアとから成る二成分現像剤或いは平均
粒径が十数μmの非磁性トナーから成る一成分現像剤が
用いられている。しかし非接触現像として現像剤を用い
る場合は、振動電界によってトナーの移行制御を効果的
に行うことができるから、平均粒径が1〜20μm、好
ましくは4〜10μmのトナーと平均粒径10〜60μ
m、さらに好ましくは20〜50μmのキャリアとから
成る二成分現像剤或いは平均粒径が1〜20μm、好ま
しくは4〜10μmのトナーから成る一成分現像剤を用
いることが好ましい。この点について説明する。
【0082】(キャリア)一般に磁性キャリア粒子は平
均粒径が大きいと、現像剤搬送体上に形成される磁気ブ
ラシの穂の状態が粗くなるために、電界により振動を与
えながら静電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ
易く、穂におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現
像が行われない等の問題点がある。この問題点を解消す
るには、磁性キャリア粒子の平均粒径dcを小さくすれ
ばよく、実験の結果体積平均粒径dcが10〜60μ
m、好ましくは20〜50μmであると上記問題点は発
生しないことが判明した。
【0083】dcが10μm以下であると、キャリアを
十分に磁化させることが困難で、トナー粒子と共に像形
成体の表面に付着するようになったり、飛散し易くな
る。
【0084】また、dcが60μm以上になると、キャ
リアの比表面積が小さくなるため、トナーを十分に帯電
することができない。また、被覆率が高くなるためトナ
ー飛散も起こり易くなる。
【0085】上記体積平均粒径dcは、湿式分散機を備
えたレーザ回折式粒度分布測定装置「HEROS」(S
YMPATEC社製)により測定される。先ず、湿式分
散機で磁性粒子数10mgを界面活性剤と共に水50m
gに分散させ、次いで超音波ホモジナイザー(出力15
0W)で発熱による再凝集が起こらぬよう注意しなが
ら、1〜10分間分散する前処理を行った後に測定した
値である。
【0086】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gで
ある。この強さは現像剤搬送体上の磁束密度にもよる
が、現像剤搬送体の一般的な磁束密度の条件下において
は、5emu/g未満では磁気的な束縛力が働かずキャ
リア飛散の原因となる。また、60emu/gを超える
とキャリアの穂立ちが高くなり過ぎ、像形成体と非接触
状態を保つことが困難になる。
【0087】キャリアの磁化の強さの測定は、キャリア
粒子を0.25cm×3cm2の試料セルにタッピング
しながら充填した後、試料をピックアップコイルに付け
て磁化器にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TY
PE3257」(横河北辰電機社製)を用いてX−Yレ
コーダにヒステリシスカーブを描かせることにより行わ
れる。
【0088】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄、クロム、ニ
ッケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二鉄、二酸化ク
ロム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹
脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共
重合体で球形に被覆することで得られる。
【0089】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。
【0090】(トナー)一般にトナー粒子は、平均粒径
が小さくなると、定性的に粒径の二乗に比例して帯電量
が減少し、相対的にファンデルワールス力のような付着
力が大きくなって、飛散し易くなり、カブリが発生し易
くなる。そして、平均粒径が10μm以下になると、こ
の問題が顕著に現れるようになる。その点を本実施形態
の現像手段では現像を振動電界下で行うことで解消する
ようにしている。
【0091】トナーの体積平均粒径D50(μm)が大き
くなると、既に触れているように、画像の荒れが目立つ
ようになる。D50が10μm以下の微粒子化したトナー
(小粒径トナー)を用いると、解像力は格段に向上し
て、濃淡差も忠実に再現した鮮明な高画質画像を与える
ようになる。D50が20μm以上では、画質の低下を生
じ、1μm以下になると、帯電不良、飛散等が起こり易
くなる。
【0092】以上の理由からトナーの体積平均粒径D50
は1〜20μm、好ましくは4μm≦D50≦10μmで
ある。
【0093】D50が10μmより大きい場合は粒径が大
きく解像力が不足し、D50が4μmより小さい場合は凝
集力が大きく、摩擦帯電不良となり易い。
【0094】ここで、平均粒径に用いた体積平均粒径D
50はコールターカウンターTA−II型(アパーチャー1
00μm、コールター社製)で測定された。
【0095】また、トナー粒子が現像バイアスの電界に
追随するために、トナー粒子の帯電量の絶対値は、二成
分磁性現像剤においては、特に10〜30μC/gにす
るのが現像性確保、カブリや飛散防止の観点から望まし
い。特に粒径の小さい場合は高い帯電量が必要である。
【0096】このようなトナーのバインダー樹脂として
は、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロ
ジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂や、これらのスチレン−ア
クリル系樹脂等の共重合体樹脂又は混合した樹脂等が好
ましい。これらの樹脂にカラー顔料等の着色成分や、必
要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤、粒子の流
動滑りを良くするための流動化剤、像担持体面の清浄化
に役立つクリーニング剤等を加えて、従来公知の粉砕造
粒法、懸濁重合法、乳化重合法等のトナー製造方法と同
等の方法によって作ることができる。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸ある
いは非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリー
ニング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン
あるいはフッ素等表面活性剤等を用いることができる。
【0097】またトナー形状としては重合法等により製
造される球形トナーの方が、不定形トナーより流動性が
高く、像形成体との付着力が小さく転写率が高いので好
ましい。
【0098】(現像剤)本実施形態の現像器13に一成
分現像剤として用いられる場合は、上記に述べたトナー
が用いられるが、現像器13に二成分現像剤として用い
られる場合は、上記に述べたような球状のキャリア粒子
とトナーとが従来の二成分現像剤におけると同様の割合
で混合した現像剤が好ましく用いられるが、キャリアと
して、一般のコーティングキャリア(密度5〜8g/c
3)を使用した場合、現像剤中のトナー濃度は2〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0099】2重量%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0100】30重量%より大であると、被覆率が大と
なり、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0101】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分
散型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、
一般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、
5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%とす
るのがよい。
【0102】現像剤には、必要に応じて、粒子の流動滑
りをよくするための流動化剤や像形成体1面の清浄化に
役立つクリーニング剤等が混合される。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸或い
は非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリーニ
ング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン或
いは弗素等表面活性剤等を用いることができる。
【0103】転写ベルト14aは体積抵抗率1012〜1
15Ω・cmの無端ベルトであり、例えば変性ポリイミ
ド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレ
ン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等
のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散し
た、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の
外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚
さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構
成のシームレスベルトである。転写ベルト14aの基体
としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム
等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導
電性ゴムベルトを使用することもできる。転写ベルト1
4aは、駆動ローラ14d及び従動ローラ14eに内接
して張架され、画像形成装置時には、不図示の駆動モー
タよりの駆動をうけて駆動ローラ14dが回転され、各
色毎の転写位置の上流側に配設される押圧弾性板14b
により感光体ドラム10に転写ベルト14aが押圧さ
れ、転写ベルト14aが図1の矢印で示す時計方向に回
転される。この際、転写ベルト14aの移動に従動して
転写ベルト14aの駆動力を受けて感光体ドラム10が
従動回転される。
【0104】各色毎の転写手段である1次転写器14c
は、好ましくはコロナ放電器により構成され、転写ベル
ト14aを挟んで各色毎の感光体ドラム10に対向して
設けられ、転写ベルト14aと各色毎の感光体ドラム1
0との間に各色毎の転写域(符号なし)を形成する。各
色毎の1次転写器14cにはトナーと反対極性(本実施
形態においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、転写
域に転写電界を形成することにより、各色毎の感光体ド
ラム10上のトナー像を転写ベルト14a上に転写す
る。
【0105】各色毎の除電手段である除電器14mは、
好ましくはコロナ放電器により構成され、1次転写器1
4cにより帯電された転写ベルト14aを除電する。
【0106】転写ベルトの押圧手段である押圧弾性板1
4bは、ウレタン等のゴムブレードにより形成され、各
色毎の転写位置の上流側に配設され、画像形成時に転写
ベルト14aを感光体ドラム10に押圧し、転写ベルト
14aの移動に従動して感光体ドラム10を回転させ
る。
【0107】定着手段である定着装置17は、少なくと
も一方のローラの内部にヒータを有する定着ローラ17
aと圧着ローラ17bとの2本のローラで構成され、定
着ローラ17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力と
を加えることにより転写材上のトナー像を定着する。
【0108】各色毎の像形成体のクリーニング手段であ
るクリーニング装置190及び転写ベルトのクリーニン
グ手段であるクリーニング装置190aとは同様な構造
を有し、後段において詳述するように、クリーニング装
置190及びクリーニング装置190aのそれぞれに設
けられる再帯電ローラ192とブレード部材であるクリ
ーニングブレード191とにより、クリーニング装置1
90は各色毎の感光体ドラム10の転写残トナーを、ま
たクリーニング装置190aは転写ベルト14aの転写
残トナーをそれぞれクリーニングする。
【0109】次に画像形成プロセス(画像形成工程)を
説明する。
【0110】画像記録のスタートにより不図示の感光体
駆動モータの始動によりイエロー(Y)の画像形成ユニ
ット100の感光体ドラム10が図1の矢印で示す反時
計方向へ回転され、同時にYのスコロトロン帯電器11
の帯電作用によりYの感光体ドラム10に電位の付与が
開始される。
【0111】Yの感光体ドラム10は電位を付与された
あと、Yの露光光学系12によって第1の色信号すなわ
ちYの画像データに対応する電気信号による画像書込が
開始され、Yの感光体ドラム10の表面に原稿画像のY
の画像に対応する静電潜像が形成される。
【0112】前記の潜像はYの現像器13により非接触
の状態で反転現像されYの感光体ドラム10の回転に応
じイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0113】上記の画像形成プロセスによって像形成体
であるYの感光体ドラム10上に形成されたYのトナー
像が、Yの転写域(符号なし)において、第1の転写手
段であるYの1次転写器14cによって、転写ベルト1
4a上に転写される。
【0114】次いで転写ベルト14aは、Yのトナー像
と同期が取られ、マゼンタ(M)の画像形成ユニット1
00によりMのスコロトロン帯電器11の帯電作用によ
り電位が付与され、Mの露光光学系12によって第2の
色信号すなわちMの画像データに対応する電気信号によ
る画像書込が行われ、Mの現像器13による非接触の反
転現像によってMの感光体ドラム10上にMのトナー像
が、Mの転写域(符号なし)において、第1の転写手段
であるMの1次転写器14cによって、前記のYのトナ
ー像の上からMのトナー像が重ね合わせて形成される。
【0115】同様のプロセスにより、Y、Mの重ね合わ
せトナー像と同期が取られ、シアン(C)の画像形成ユ
ニット100によりCの感光体ドラム10上に形成され
た、第3の色信号によるCの画像データに対応するCの
トナー像が、Cの転写域(符号なし)において、第1の
転写手段であるCの1次転写器14cによって、前記の
Y、Mのトナー像の上からCのトナー像が重ね合わせて
形成され、更にY、M、Cの重ね合わせトナー像と同期
が取られ、黒色(K)の画像形成ユニット100により
Kの感光体ドラム10上に形成された、第4の色信号に
よるKの画像データに対応するKのトナー像が、Kの転
写域(符号なし)において、第1の転写手段であるKの
1次転写器14cによって、前記のY、M、Cのトナー
像の上からKのトナー像が重ね合わせて形成され、転写
ベルト14a上にY、M、C及びKの重ね合わせカラー
トナー像が形成される。
【0116】転写後の各色毎の感光体ドラム10の周面
上に残った転写残トナーは、各色毎の像形成体のクリー
ニング手段であるクリーニング装置190によりクリー
ニングされる。
【0117】転写ベルト14a上の重ね合わせカラート
ナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセッ
ト(不図示)から、転写材給送手段としてのタイミング
ローラ(不図示)を経て記録紙Pが第2の転写手段であ
る2次転写器14gの転写域(符号なし)へと搬送さ
れ、トナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極
性)の直流電圧が印加される2次転写器14gにより、
転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像が記録
紙P上に一括して転写される。
【0118】カラートナー像が転写された記録紙Pは、
鋸歯状電極板から成る分離手段である除電電極16bに
より除電され、定着装置17へと搬送され、定着ローラ
17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えら
れることにより記録紙P上のトナー像が定着された後、
装置外部のトレイ(不図示)へ排出される。
【0119】転写後の転写ベルト14aの周面上に残っ
た転写残トナーは、転写ベルト14aを挟んで従動ロー
ラ14eに対向して設けられる転写ベルトのクリーニン
グ手段であるクリーニング装置190aによりクリーニ
ングされる。
【0120】上記において、転写材を転写ベルト14a
上を搬送させ、各色毎の画像形成ユニット100により
形成されたトナー像を、各色毎の第1の転写手段により
順次転写材上にてして、転写材上に重ね合わせカラート
ナー像を形成し、定着するようにしてもい。この際は、
第2の転写手段による転写は不要である。
【0121】実施形態1における図2または図3にて説
明したと同様に、像形成体のクリーニング手段であるク
リーニング装置190は、転写残トナーを有する感光体
ドラム10に対し、クリーニング位置において感光体ド
ラム10の回転方向上流側に配設され、感光体ドラム1
0に当接し従動回転される再帯電手段である再帯電ロー
ラ192と、感光体ドラム10の回転方向下流側に配設
され、感光体ドラム10と当接状態とされるブレード部
材であるクリーニングブレード191と、クリーニング
ブレード191によりクリーニングされて飛散するトナ
ーが再帯電ローラ192に付着しないように弾性を有す
る薄板部材、例えば厚さ50〜100μmのマイラーフ
ィルム等を用い、再帯電ローラ192とクリーニングブ
レード191との間に設けられるシール部材であるシー
ル板193とにより構成され、感光体ドラム10の周面
上に残った転写残トナーをクリーニングする。クリーニ
ング装置190内に掻落とされたトナーは、スクリュウ
194により不図示の廃トナー容器に回収される。シー
ル部材により、ブレード部材から発生するトナー散りに
よる再帯電ローラの汚れが防止され、ブレード部材によ
るクリーニング能力が良好に保たれる。特に現像剤に球
形トナーや小粒径トナーが用いられる場合でのブレード
部材によるクリーニング能力が良好に保たれる。
【0122】また、転写ベルトのクリーニング手段であ
るクリーニング装置190aは、転写残トナーを有する
転写ベルト14aに対し、クリーニング位置において転
写ベルト14aの回転方向上流側に配設され、転写ベル
ト14aに当接し従動回転される再帯電手段である再帯
電ローラ192と、感光体ドラム10の回転方向下流側
に配設され、感光体ドラム10と当接状態とされるブレ
ード部材であるクリーニングブレード191と、クリー
ニングブレード191によりクリーニングされて飛散す
るトナーが再帯電ローラ192に付着しないように弾性
を有する薄板部材、例えば厚さ50〜100μmのマイ
ラーフィルム等を用い、再帯電ローラ192とクリーニ
ングブレード191との間に設けられるシール部材であ
るシール板193とにより構成され、転写ベルト14a
の周面上に残った転写残トナーをクリーニングする。ク
リーニング装置190内に掻落とされたトナーは、スク
リュウ194により不図示の廃トナー容器に回収され
る。シール部材により、ブレード部材から発生するトナ
ー散りによる再帯電ローラの汚れが防止され、ブレード
部材によるクリーニング能力が良好に保たれる。特に現
像剤に球形トナーや小粒径トナーが用いられる場合での
ブレード部材によるクリーニング能力が良好に保たれ
る。
【0123】実施形態1の図3にて説明したと同様に、
クリーニング装置190、190aのローラ状の再帯電
手段である再帯電ローラ192は、不図示の摺動電極を
介して、後述するように好ましくは直流電圧を重畳した
高電圧の交流電圧が印加される導電性の芯金192a
と、芯金192aの上に機能的に設けられる、導電カー
ボン粉体を分散したセル径150μm程度のスポンジ状
のEDMD、ウレタンゴム等からなり、再帯電ローラ1
92の感光体ドラム10への接触を確実にする、体積抵
抗率が105〜106Ω・cm程度で、硬度が25〜35
度(アスカーC)の導電性弾性層192bと、過剰電流
に対して層内電圧降下によって電流を抑制し、電源電圧
降下による帯電不良および感光体絶縁破壊を防止する機
能をもつ、体積抵抗率が約108Ω・cm程度の半導電
特性の中抵抗層192cと、内部ゴム材料に含まれる添
加物による感光体汚染、ならびに現像剤・紙粉の付着に
よる再帯電ローラ192の表面汚れの蓄積を防止する、
例えばナイロン等の樹脂を用いる保護層192dとの3
層構成の弾性を有するローラ部材とされる。
【0124】再帯電ローラ192は外径が5〜20mm
であり、外側より計った硬度は35〜55度(アスカー
C)である。また導電性弾性層192bの層表面より計
った硬度は20〜40度(アスカーC)であり、導電性
弾性層192bの層表面と芯金192aとの間で計った
電気抵抗値は104〜106Ωである。また中抵抗層19
2cの層表面と芯金192aとの間で計った電気抵抗値
は106〜109Ωであり、外側の保護層192dの層厚
は50〜100μmである。
【0125】再帯電ローラ192に再帯電バイアスとし
てトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極
性)の直流電圧が重畳される交流電圧が印加され、転写
後の感光体ドラム10や転写ベルト14aの周面上の転
写残トナー領域に残った転写残トナーが再帯電される
が、直流電圧としてはマイナス極性で−50〜−300
Vで、交流電圧としては周波数1〜2kHz、電圧V
P-P1.0〜2.5kVのsin波や矩形波のものが用
いられ、再帯電バイアスの印加により、転写残トナーの
平均帯電量(Q/M)は現像時のトナー(使用するトナ
ー)の平均帯電量(本実施形態においてはマイナス極性
の帯電量)−10〜−30μC/gに対して、絶対値で
これよりも低い−2〜−10μC/g、好ましくは−3
〜−6μC/gに均一に帯電され、感光体ドラム10や
転写ベルト14aの表面電位の凹凸(不均一)な電位が
再帯電により平坦とされると共に、転写残トナーの帯電
量も均一で感光体ドラム10や転写ベルト14aとの付
着力を弱められ、さらに感光体ドラム10上や転写ベル
ト14a上から飛散されることなくクリーニングを容易
とされて、下流側のクリーニングブレード191のクリ
ーニング領域へと搬送される。再帯電ローラ192によ
り帯電量を低くして均一とされ、クリーニングを容易と
された感光体ドラム10上や転写ベルト14a上の転写
残トナーが、クリーニングブレード191によりクリー
ニングされる。クリーニング装置190、190a内に
掻落とされたトナーは、スクリュウ194により不図示
の廃トナー容器に回収される。
【0126】上記により、像形成体や転写ベルトへのブ
レード部材の当接及び当接解除時のショックによるトナ
ー像の転写時の画像むら、或いはブレード部材の当接中
の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナ
ー像の転写時の画像むらが防止されると共に、トナー極
性や帯電量のバラツキが大きく電気的に回収困難な転写
残トナーのクリーニングを容易とし、特にクリーニング
不良が生じ易く、クリーニングが困難な小粒径トナーや
球形トナーが用いられる場合の、ブレード部材の押圧力
を強くせねばならぬことによるブレード部材の当接中の
押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナー
像の転写時の画像むらの発生の防止や、転写残トナーの
クリーニング性の向上が図られる。さらに、像形成体の
駆動源が不要とされると共に、像形成体が転写ベルトの
速度にならうので、像形成体の駆動むらが生ぜず、画像
むらが防止される。特にまた、複数の像形成体が転写ベ
ルトの速度にならうので、複数の像形成体から順次転写
ベルト上に転写されるトナー像の位置ずれが防止され
る。
【0127】実施形態3 本発明の請求項10、12ないし14にかかわる画像形
成装置の第3の例の一実施形態の画像形成プロセス及び
各機構と、クリーニング手段とについて、図5及び、前
述した図2、図3を用いて説明する。図5は、本発明の
請求項10、12ないし14にかかわる画像形成装置の
第3の例の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面
構成図である。
【0128】本実施形態においては、1つの像形成体で
ある感光体ドラム10と、1つの帯電手段であるスコロ
トロン帯電器11と、1つの画像書込手段である露光光
学系12と、各色毎の現像手段である現像器13等のプ
ロセス部材が用いられ、感光体ドラム10上にスコロト
ロン帯電器11による帯電と、露光光学系12による画
像書込と、現像器13による現像とを繰返してトナー像
を形成し、順次形成される各色トナー像を感光体ドラム
10上に重ね合わせてカラートナー像を形成した後、感
光体ドラム10上に形成された重ね合わせカラートナー
像を転写部にて転写材である記録紙P上に1回で転写し
てカラー画像を形成し、その後、分離手段により感光体
ドラム10面から記録紙Pを分離し、定着手段にて定着
する方式のカラー画像形成装置である。像形成体である
感光体ドラム10と、帯電手段であるスコロトロン帯電
器11と、画像書込手段である露光光学系12と、各色
毎の現像手段である現像器13等のプロセス部材は前記
実施形態1にて説明したと同様な機能、構造を有するも
のが用いられる。また、像形成体のクリーニング手段で
あるクリーニング装置190も、前記実施形態1にて説
明したと同様な構造のものが用いられる。
【0129】図5によれば、10は像形成体である感光
体ドラムで、有機感光体層(OPC)をアルミ等を用い
た円筒状の金属基体上に塗布し、さらに有機感光体層の
表面にオーバーコート層(保護層)を塗布して形成した
もので、接地されて図5の時計方向に駆動回転される。
感光体ドラム10へのトナー像の形成に先立ち、後段に
おいて詳述する像形成体のクリーニング手段であるクリ
ーニング装置190は、クリーニング装置190に設け
られる再帯電ローラ192とブレード部材であるクリー
ニングブレード191とを一体として、図5に点線で示
す感光体ドラム10と離間(当接解除)位置に保たれ
る。クリーニング装置190の感光体ドラム10への当
接及び当接解除(離間)は不図示のカム、レバー等を用
い、ガイドレールGL上をスライドして行われる。ま
た、転写ローラ16aも感光体ドラム10と当接或いは
当接解除(離間)可能とされ、感光体ドラム10への重
ね合わせカラートナー像形成時は離間状態とされる。
【0130】有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)
を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質
(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機
能分離された二層構成の感光体層とされる。なお有機感
光体層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(C
TM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよ
く、該単層構成又は前記二層構成の感光体層には、通常
バインダー樹脂が含有される。
【0131】前記二層構成の有機感光体層を有する感光
体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとして
は、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔
料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm
〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとして
は、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔
料等が好ましく用いられる。
【0132】CGLに用いられるバインダー樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹
脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等にお
いて優れる。これらのバインダー樹脂は、単独で或いは
2種以上の混合物として用いることができる。
【0133】CGLの形成に用いられる溶媒或いは分散
媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく用
いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良好
となる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合溶媒として用いることもできる。
【0134】CGL中のCGMとバインダー樹脂との重
量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は
0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗
布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、ス
プレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の
各塗布方法がある。
【0135】次に前記CTLに含有されるCTMとして
は、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジ
ン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0136】前記CTLに用いられるバインダー樹脂と
しては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用する
ことができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹
脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0137】バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:
10〜500とされ、更には1:20〜150が好まし
い。CTLの膜厚は1〜100μmとされるが、更に5
〜50μmが好ましい。
【0138】塗布方法としては、CGLと同様な方法を
用いることができる。
【0139】又、有機感光体層と導電層との間に必要に
より中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩
ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイ
プ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹
脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0140】オーバーコート層(保護層)としては、有
機溶剤に例えばシリコン、フッ素等の樹脂を溶解し、さ
らに必要により酸化防止剤、マット剤等を添加したもの
を用いる。塗布方法は特に限定しないが、スプレー塗
布、スライドホッパー塗布方法が好ましい。膜厚は0.
5〜10μm程度に形成する。これにより、感光体層表
面の硬度、強度等が増加され、スリ傷の発生が防止され
ると共に、高温耐久性が得られる。また、感光体層表面
をより強くクリーニングすることも可能となるため、表
面付着物の除去が容易となる。さらにトナーの転写性、
特に小粒径トナーや球形トナーでの転写性の向上も図ら
れる。
【0141】帯電手段であるスコロトロン帯電器11
は、所定の電位に保持された制御グリッドとコロナ放電
電極による使用されるトナー(現像時のトナー)と同極
性(本実施形態においてはマイナス極性)のコロナ放電
とによって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯
電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与え
る。スコロトロン帯電器11のコロナ放電電極として
は、その他鋸歯状電極や針状電極を用いることも可能で
ある。
【0142】画像書込手段である露光光学系12は、レ
ーザ光源(符号なし)から発光されるレーザ光を回転多
面鏡(符号なし)により回転走査し、fθレンズ(符号
なし)、反射ミラー(符号なし)等より成り、別体の画
像読み取り装置によって読み取られメモリに記憶された
画像データに従って、スコロトロン帯電器11により帯
電された感光体ドラム10の感光体層を像露光し、感光
体ドラム10上への静電潜像形成を各色毎に繰返して行
う。
【0143】感光体ドラム10の周辺に設けられるイエ
ロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)等の各色毎の現像手段である現像器13は、感光
体ドラム10の周面に対し所定の間隙を保ち、現像位置
において感光体ドラム10の回転方向と順方向に回転す
る例えば厚み0.5〜1mm、外径15〜25mmの円
筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成され
た現像スリーブ131を有し、内部に各色毎の現像色に
従いイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)お
よび黒色(K)の一成分或いは二成分現像剤を収容して
いる。現像器13は不図示の突き当てコロにより感光体
ドラム10と所定の間隙、例えば100〜500μmを
あけて非接触に保たれており、現像スリーブ131に対
して直流電圧(直流バイアス)と交流電圧(交流バイア
ス)を重畳した現像バイアスを印加することにより、非
接触の反転現像を行い、感光体ドラム10上にトナー像
を形成する。
【0144】現像手段である現像器13には、従来平均
粒径が十数μmの非磁性トナーと平均粒径が数十〜数百
μmの磁性キャリアとから成る二成分現像剤或いは平均
粒径が十数μmの非磁性トナーから成る一成分現像剤が
用いられている。しかし非接触現像として現像剤を用い
る場合は、振動電界によってトナーの移行制御を効果的
に行うことができるから、平均粒径が1〜20μm、好
ましくは4〜10μmのトナーと平均粒径10〜60μ
m、さらに好ましくは20〜50μmのキャリアとから
成る二成分現像剤或いは平均粒径が1〜20μm、好ま
しくは4〜10μmのトナーから成る一成分現像剤を用
いることが好ましい。この点について説明する。
【0145】(キャリア)一般に磁性キャリア粒子は平
均粒径が大きいと、現像剤搬送体上に形成される磁気ブ
ラシの穂の状態が粗くなるために、電界により振動を与
えながら静電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ
易く、穂におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現
像が行われない等の問題点がある。この問題点を解消す
るには、磁性キャリア粒子の平均粒径dcを小さくすれ
ばよく、実験の結果体積平均粒径dcが10〜60μ
m、好ましくは20〜50μmであると上記問題点は発
生しないことが判明した。
【0146】dcが10μm以下であると、キャリアを
十分に磁化させることが困難で、トナー粒子と共に像形
成体の表面に付着するようになったり、飛散し易くな
る。
【0147】また、dcが60μm以上になると、キャ
リアの比表面積が小さくなるため、トナーを十分に帯電
することができない。また、被覆率が高くなるためトナ
ー飛散も起こり易くなる。
【0148】上記体積平均粒径dcは、湿式分散機を備
えたレーザ回折式粒度分布測定装置「HEROS」(S
YMPATEC社製)により測定される。先ず、湿式分
散機で磁性粒子数10mgを界面活性剤と共に水50m
gに分散させ、次いで超音波ホモジナイザー(出力15
0W)で発熱による再凝集が起こらぬよう注意しなが
ら、1〜10分間分散する前処理を行った後に測定した
値である。
【0149】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gで
ある。この強さは現像剤搬送体上の磁束密度にもよる
が、現像剤搬送体の一般的な磁束密度の条件下において
は、5emu/g未満では磁気的な束縛力が働かずキャ
リア飛散の原因となる。また、60emu/gを超える
とキャリアの穂立ちが高くなり過ぎ、像形成体と非接触
状態を保つことが困難になる。
【0150】キャリアの磁化の強さの測定は、キャリア
粒子を0.25cm×3cm2の試料セルにタッピング
しながら充填した後、試料をピックアップコイルに付け
て磁化器にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TY
PE3257」(横河北辰電機社製)を用いてX−Yレ
コーダにヒステリシスカーブを描かせることにより行わ
れる。
【0151】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄、クロム、ニ
ッケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二鉄、二酸化ク
ロム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹
脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共
重合体で球形に被覆することで得られる。
【0152】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。
【0153】(トナー)一般にトナー粒子は、平均粒径
が小さくなると、定性的に粒径の二乗に比例して帯電量
が減少し、相対的にファンデルワールス力のような付着
力が大きくなって、飛散し易くなり、カブリが発生し易
くなる。そして、平均粒径が10μm以下になると、こ
の問題が顕著に現れるようになる。その点を本実施形態
の現像手段では現像を振動電界下で行うことで解消する
ようにしている。
【0154】トナーの体積平均粒径D50(μm)が大き
くなると、既に触れているように、画像の荒れが目立つ
ようになる。D50が10μm以下の微粒子化したトナー
(小粒径トナー)を用いると、解像力は格段に向上し
て、濃淡差も忠実に再現した鮮明な高画質画像を与える
ようになる。D50が20μm以上では、画質の低下を生
じ、1μm以下になると、帯電不良、飛散等が起こり易
くなる。
【0155】以上の理由からトナーの体積平均粒径D50
は1〜20μm、好ましくは4μm≦D50≦10μmで
ある。
【0156】D50が10μmより大きい場合は粒径が大
きく解像力が不足し、D50が4μmより小さい場合は凝
集力が大きく、摩擦帯電不良となり易い。
【0157】ここで、平均粒径に用いた体積平均粒径D
50はコールターカウンターTA−II型(アパーチャー1
00μm、コールター社製)で測定された。
【0158】また、トナー粒子が現像バイアスの電界に
追随するために、トナー粒子の帯電量の絶対値は、二成
分磁性現像剤においては、特に10〜30μC/gにす
るのが現像性確保、カブリや飛散防止の観点から望まし
い。特に粒径の小さい場合は高い帯電量が必要である。
【0159】このようなトナーのバインダー樹脂として
は、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロ
ジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂や、これらのスチレン−ア
クリル系樹脂等の共重合体樹脂又は混合した樹脂等が好
ましい。これらの樹脂にカラー顔料等の着色成分や、必
要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤、粒子の流
動滑りを良くするための流動化剤、像担持体面の清浄化
に役立つクリーニング剤等を加えて、従来公知の粉砕造
粒法、懸濁重合法、乳化重合法等のトナー製造方法と同
等の方法によって作ることができる。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸ある
いは非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリー
ニング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン
あるいはフッ素等表面活性剤等を用いることができる。
【0160】またトナー形状としては重合法等により製
造される球形トナーの方が、不定形トナーより流動性が
高く、像形成体との付着力が小さく転写率が高いので好
ましい。
【0161】(現像剤)本実施形態の現像器13に一成
分現像剤として用いられる場合は、上記に述べたトナー
が用いられるが、現像器13に二成分現像剤として用い
られる場合は、上記に述べたような球状のキャリア粒子
とトナーとが従来の二成分現像剤におけると同様の割合
で混合した現像剤が好ましく用いられるが、キャリアと
して、一般のコーティングキャリア(密度5〜8g/c
3)を使用した場合、現像剤中のトナー濃度は2〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0162】2重量%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0163】30重量%より大であると、被覆率が大と
なり、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0164】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分
散型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、
一般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、
5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%とす
るのがよい。
【0165】現像剤には、必要に応じて、粒子の流動滑
りをよくするための流動化剤や像形成体1面の清浄化に
役立つクリーニング剤等が混合される。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸或い
は非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリーニ
ング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン或
いは弗素等表面活性剤等を用いることができる。
【0166】先ず1色目のYの現像器13によるイエロ
ー(Y)の現像が、Yの現像剤を保持して回転する現像
スリーブ131によって行われる。直流バイアスと感光
体帯電電位VH、トナーの帯電は同極性であるため、交
流バイアスによって磁性キャリアから離脱するきっかけ
を与えられたトナーは、正帯電時には直流バイアスより
電位の高い感光体帯電電位VHの部分には付着せず、直
流バイアスより電位の低い露光部電位VL部分に付着
し、非接触の反転現像による感光体ドラム10上の潜像
の顕像化(現像)が行われ、Yのトナー像が感光体ドラ
ム10上に形成される。
【0167】1色目の顕像化が終った後、2色目のマゼ
ンタ(M)の画像形成行程に入り、再びスコロトロン帯
電器11による一様帯電が行われ、2色目の画像データ
による潜像が露光光学系12によって形成される。再び
感光体ドラム10周面の全面に亘って感光体帯電電位V
Hに帯電された感光体層のうち、1色目の画像のない部
分に対しては1色目と同様の潜像がつくられ、Mの現像
器13での現像によるMのトナー像の形成が行われる
が、1色目の画像がある部分に対し再び現像を行う部分
では、1色目の付着したトナーによる遮光とトナー自身
のもつ電荷の影響によって、1色目の露光部電位VL
りも若干高い電位VMの潜像が形成され、直流バイアス
と電位VMの電位差に応じた現像が行われる。
【0168】3色目のシアン(C)、4色目の黒色
(K)についても2色目のマゼンタ(M)と同様の画像
形成行程が行われ、感光体ドラム10周面上にはY、
M、C及びKの各トナー像による4色の重ね合わせカラ
ートナー像が形成される。
【0169】一方、転写材である記録紙Pが転写材収納
手段である給紙カセット15より、送り出しローラ15
aにより送り出され、給送ローラ15bにより給送され
てタイミングローラ15cへ搬送される。
【0170】記録紙Pは、タイミングローラ15cの駆
動によって、感光体ドラム10上のトナー像の搬送に同
期して転写ローラ16aの転写域(符号なし)へと給送
される。
【0171】感光体ドラム10に当接状態とされた転写
ローラ16aは、感光体ドラム10の周速度に同期し
て、転写域において感光体ドラム10と同方向に回動さ
れており、転写域に給紙された記録紙Pは転写ローラ1
6aと感光体ドラム10との間でトナー像に密着され、
転写ローラ16aへの1〜2kVのトナーと反対極性
(本実施形態においてはプラス極性)のバイアス電圧の
印加により、感光体ドラム10上のカラートナー像が記
録紙P上に一括して転写される。
【0172】トナー像の転写を受けた記録紙Pは鋸歯状
電極板から成る除電電極16bにより除電され、少なく
とも一方のローラの内部にヒータを有する定着ローラ1
7aと圧着ローラ17bとを有する定着手段である定着
装置17へと搬送され、定着ローラ17aと、圧着ロー
ラ17bとの間で熱と圧力とを加えられることにより記
録紙P上の付着トナーが定着され、排紙ローラ18によ
り装置外部へ排出される。
【0173】再帯電ローラ192とブレード部材である
クリーニングブレード191とを一体とされた像形成体
のクリーニング手段であるクリーニング装置190は、
図5に実線で示す感光体ドラム10と当接状態とされ、
像形成体である感光体ドラム10の周面上に残った転写
残トナーは、クリーニング装置190に至り、後段にお
いて詳述するように、感光体ドラム10に対しクリーニ
ング位置において、感光体ドラム10の回転方向上流側
に配設され、感光体ドラム10に当接し従動回転され再
帯電バイアスが印加される再帯電手段である再帯電ロー
ラ192により再帯電された後、下流側に配設され、感
光体ドラム10に当接するブレード部材であるクリーニ
ングブレード191によりクリーニングされる。クリー
ニング装置190内に掻落とされたトナーは、スクリュ
ウ194により不図示の廃トナー容器に回収される。ま
たクリーニング装置190には、クリーニングブレード
191によりクリーニングされて飛散するトナーが再帯
電ローラ192に付着しないように弾性を有する薄板部
材、例えばマイラーフィルム等を用いたシール部材であ
るシール板193が再帯電ローラ192とクリーニング
ブレード191との間に設けられる。
【0174】実施形態1における図2または図3にて説
明したと同様に、像形成体のクリーニング手段であるク
リーニング装置190は、転写残トナーを有する感光体
ドラム10に対し、クリーニング位置において感光体ド
ラム10の回転方向上流側に配設され、感光体ドラム1
0に当接し従動回転される再帯電手段である再帯電ロー
ラ192と、感光体ドラム10の回転方向下流側に配設
され、感光体ドラム10と当接状態とされるブレード部
材であるクリーニングブレード191と、クリーニング
ブレード191によりクリーニングされて飛散するトナ
ーが再帯電ローラ192に付着しないように弾性を有す
る薄板部材、例えば厚さ50〜100μmのマイラーフ
ィルム等を用い、再帯電ローラ192とクリーニングブ
レード191との間に設けられるシール部材であるシー
ル板193とにより構成され、感光体ドラム10の周面
上に残った転写残トナーをクリーニングする。クリーニ
ング装置190内に掻落とされたトナーは、スクリュウ
194により不図示の廃トナー容器に回収される。シー
ル部材により、ブレード部材から発生するトナー散りに
よる再帯電ローラの汚れが防止され、ブレード部材によ
るクリーニング能力が良好に保たれる。特に現像剤に球
形トナーや小粒径トナーが用いられる場合でのブレード
部材によるクリーニング能力が良好に保たれる。
【0175】実施形態1の図3にて説明したと同様に、
クリーニング装置190のローラ状の再帯電手段である
再帯電ローラ192は、不図示の摺動電極を介して、後
述するように好ましくは直流電圧を重畳した高電圧の交
流電圧が印加される導電性の芯金192aと、芯金19
2aの上に機能的に設けられる、導電カーボン粉体を分
散したセル径150μm程度のスポンジ状のEDMD、
ウレタンゴム等からなり、再帯電ローラ192の感光体
ドラム10への接触を確実にする、体積抵抗率が105
〜106Ω・cm程度で、硬度が25〜35度(アスカ
ーC)の導電性弾性層192bと、過剰電流に対して層
内電圧降下によって電流を抑制し、電源電圧降下による
帯電不良および感光体絶縁破壊を防止する機能をもつ、
体積抵抗率が約108Ω・cm程度の半導電特性の中抵
抗層192cと、内部ゴム材料に含まれる添加物による
感光体汚染、ならびに現像剤・紙粉の付着による再帯電
ローラ192の表面汚れの蓄積を防止する、例えばナイ
ロン等の樹脂を用いる保護層192dとの3層構成の弾
性を有するローラ部材とされる。
【0176】再帯電ローラ192は外径が5〜20mm
であり、外側より計った硬度は35〜55度(アスカー
C)である。また導電性弾性層192bの層表面より計
った硬度は20〜40度(アスカーC)であり、導電性
弾性層192bの層表面と芯金192aとの間で計った
電気抵抗値は104〜106Ωである。また中抵抗層19
2cの層表面と芯金192aとの間で計った電気抵抗値
は106〜109Ωであり、外側の保護層192dの層厚
は50〜100μmである。
【0177】トナー像が形成される領域である画像領域
において、再帯電ローラ192に再帯電バイアスとして
トナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)
の直流電圧が重畳される交流電圧が印加され、転写後の
感光体ドラム10の周面上の転写残トナー領域に残った
転写残トナーが再帯電されるが、直流電圧としてはマイ
ナス極性で−50〜−300Vで、交流電圧としては周
波数1〜2kHz、電圧VP-P1.0〜2.5kVのs
in波や矩形波のものが用いられ、再帯電バイアスの印
加により、転写残トナーの平均帯電量(Q/M)は現像
時のトナー(使用するトナー)の平均帯電量(本実施形
態においてはマイナス極性の帯電量)−10〜−30μ
C/gに対して、絶対値でこれよりも低い−2〜−10
μC/g、好ましくは−3〜−6μC/gに均一に帯電
され、感光体ドラム10の表面電位の凹凸(不均一)な
電位が再帯電により平坦とされると共に、転写残トナー
の帯電量も均一で感光体ドラム10との付着力を弱めら
れ、さらに感光体ドラム10上から飛散されることなく
クリーニングを容易とされて、下流側のクリーニングブ
レード191のクリーニング領域へと搬送される。再帯
電ローラ192により帯電量を低くして均一とされ、ク
リーニングを容易とされた感光体ドラム10上の転写残
トナーが、クリーニングブレード191によりクリーニ
ングされる。クリーニング装置190内に掻落とされた
トナーは、スクリュウ194により不図示の廃トナー容
器に回収される。
【0178】上記により、像形成体へのブレード部材の
当接及び当接解除時のショックによる、重ね合わされて
形成されるトナー像の転写時の画像むら、或いはブレー
ド部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動む
らからくる、重ね合わされて形成されるトナー像の転写
時の画像むらが防止されると共に、トナー極性や帯電量
のバラツキが大きく電気的に回収困難な転写残トナーの
クリーニングを容易とし、特にクリーニング不良が生じ
易く、クリーニングが困難な小粒径トナーや球形トナー
が用いられる場合の、ブレード部材の押圧力を強くせね
ばならぬことによるブレード部材の当接中の押圧力の変
動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナー像の転写時
の画像むらの発生の防止や、転写残トナーのクリーニン
グ性の向上が図られる。
【0179】実施形態4 本発明の請求項11ないし14にかかわる画像形成装置
の第4の例の一実施形態の画像形成プロセス及び各機構
と、クリーニング手段とについて、図6及び、前述した
図2、図3を用いて説明する。図6は、本発明の請求項
11ないし14にかかわる画像形成装置の第4の例の一
実施形態を示すカラー画像形成装置の要部断面構成図で
ある。
【0180】本実施形態においては、1つの像形成体で
ある感光体ドラム10と、1つの帯電手段であるスコロ
トロン帯電器11と、1つの画像書込手段である露光光
学系12と、各色毎の現像手段である現像器13を一体
とした回転現像器13A等のプロセス部材が用いられ、
感光体ドラム10上にスコロトロン帯電器11による帯
電と、露光光学系12による画像書込と、回転現像器1
3Aを用いた現像器13による現像とにより感光体ドラ
ム10上にトナー像を形成した後、該トナー像を中間転
写体としての中間転写ドラム14A上に転写し、各色毎
にこれを繰返し、順次形成される各色トナー像を中間転
写ドラム14A上に重ね合わせてカラートナー像を形成
した後、中間転写ドラム14A上に形成された重ね合わ
せカラートナー像を転写部にて転写材である記録紙P上
に1回で転写してカラー画像を形成し、その後、分離手
段により感光体ドラム10面から記録紙Pを分離し、定
着手段にて定着する方式のカラー画像形成装置である。
像形成体である感光体ドラム10と、帯電手段であるス
コロトロン帯電器11と、画像書込手段である露光光学
系12と、回転現像器13Aに設けられる各色毎の現像
手段である現像器13等のプロセス部材は前記実施形態
1にて説明したと同様な機能、構造を有するものが用い
られる。また、本実施形態における像形成体のクリーニ
ング手段であるクリーニング装置190や中間転写体の
クリーニング手段であるクリーニング装置190bも、
前記実施形態1にて説明したと同様な構造のクリーニン
グ手段が用いられる。
【0181】図6によれば、10は像形成体である感光
体ドラムで、有機感光体層(OPC)をアルミ等を用い
た円筒状の金属基体上に塗布、さらに有機感光体層の表
面にオーバーコート層(保護層)を塗布して形成したも
ので、接地されて図6の反時計方向に駆動回転される。
感光体ドラム10に形成されるトナー像の、中間転写ド
ラム14Aへの転写に先立ち、後段において詳述する中
間転写体のクリーニング手段であるクリーニング装置1
90bは、クリーニング装置190bに設けられる再帯
電ローラ192とブレード部材であるクリーニングブレ
ード191とを一体として、図6に点線で示す中間転写
ドラム14Aと離間(当接解除)位置に保たれる。クリ
ーニング装置190bの中間転写ドラム14Aへの当接
及び当接解除(離間)は不図示のカム、レバー等を用
い、ガイドレールGL上をスライドして行われる。ま
た、転写ローラ16aも中間転写ドラム14Aと当接或
いは当接解除(離間)可能とされ、中間転写ドラム14
Aへの重ね合わせカラートナー像形成時は離間状態とさ
れる。
【0182】有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)
を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質
(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機
能分離された二層構成の感光体層とされる。なお有機感
光体層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(C
TM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよ
く、該単層構成又は前記二層構成の感光体層には、通常
バインダー樹脂が含有される。
【0183】前記二層構成の有機感光体層を有する感光
体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとして
は、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔
料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレ
ン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm
〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとして
は、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔
料等が好ましく用いられる。
【0184】CGLに用いられるバインダー樹脂として
は、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹
脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等にお
いて優れる。これらのバインダー樹脂は、単独で或いは
2種以上の混合物として用いることができる。
【0185】CGLの形成に用いられる溶媒或いは分散
媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく用
いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良好
となる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混
合溶媒として用いることもできる。
【0186】CGL中のCGMとバインダー樹脂との重
量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は
0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗
布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、ス
プレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の
各塗布方法がある。
【0187】次に前記CTLに含有されるCTMとして
は、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジ
ン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0188】前記CTLに用いられるバインダー樹脂と
しては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用する
ことができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹
脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独或いは
2種以上混合して用いることができる。
【0189】バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:
10〜500とされ、更には1:20〜150が好まし
い。CTLの膜厚は1〜100μmとされるが、更に5
〜50μmが好ましい。
【0190】塗布方法としては、CGLと同様な方法を
用いることができる。
【0191】又、有機感光体層と導電層との間に必要に
より中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩
ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイ
プ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹
脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0192】オーバーコート層(保護層)としては、有
機溶剤に例えばシリコン、フッ素等の樹脂を溶解し、さ
らに必要により酸化防止剤、マット剤等を添加したもの
を用いる。塗布方法は特に限定しないが、スプレー塗
布、スライドホッパー塗布方法が好ましい。膜厚は0.
5〜10μm程度に形成する。これにより、感光体層表
面の硬度、強度等が増加され、スリ傷の発生が防止され
ると共に、高温耐久性が得られる。また、感光体層表面
をより強くクリーニングすることも可能となるため、表
面付着物の除去が容易となる。さらにトナーの転写性、
特に小粒径トナーや球形トナーでの転写性の向上も図ら
れる。
【0193】帯電手段であるスコロトロン帯電器11
は、所定の電位に保持された制御グリッドとコロナ放電
電極による使用されるトナー(現像時のトナー)と同極
性(本実施形態においてはマイナス極性)のコロナ放電
とによって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯
電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与え
る。スコロトロン帯電器11のコロナ放電電極として
は、その他鋸歯状電極や針状電極を用いることも可能で
ある。
【0194】画像書込手段である露光光学系12は、レ
ーザ光源(不図示)から発光されるレーザ光を回転多面
鏡(不図示)により回転走査し、fθレンズ(不図
示)、反射ミラー(不図示)等より成り、別体の画像読
み取り装置によって読み取られメモリに記憶された画像
データに従って、スコロトロン帯電器11により帯電さ
れた感光体ドラム10の感光体層を像露光し、感光体ド
ラム10上への静電潜像形成を各色毎に繰返して行う。
【0195】イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)及び黒色(K)等の各色毎の現像手段である現像
器13を、回転方向に対しY、M、C及びKの順に内包
し、時計方向に回転させられる回転現像器13Aが、感
光体ドラム10に対向して設けられ、各色毎の現像が行
われる。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)及び黒色(K)等の各色毎の現像器13は、その
色の現像時に、現像位置において感光体ドラム10の周
面に対し所定の間隙を保ち、感光体ドラム10の回転方
向と順方向に回転する例えば厚み0.5〜1mm、外径
15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいは
アルミ材で形成された現像スリーブ131を有し、内部
に各色毎の現像色に従いイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)および黒色(K)の一成分或いは
二成分現像剤を収容している。現像器13は不図示の突
き当てコロにより感光体ドラム10と所定の間隙、例え
ば100〜500μmをあけて非接触に保たれており、
現像スリーブ131に対して直流電圧(直流バイアス)
と交流電圧(交流バイアス)を重畳した現像バイアスを
印加することにより、非接触の反転現像を行い、感光体
ドラム10上にトナー像を形成する。
【0196】現像手段である現像器13には、従来平均
粒径が十数μmの非磁性トナーと平均粒径が数十〜数百
μmの磁性キャリアとから成る二成分現像剤或いは平均
粒径が十数μmの非磁性トナーから成る一成分現像剤が
用いられている。しかし非接触現像として現像剤を用い
る場合は、振動電界によってトナーの移行制御を効果的
に行うことができるから、平均粒径が1〜20μm、好
ましくは4〜10μmのトナーと平均粒径10〜60μ
m、さらに好ましくは20〜50μmのキャリアとから
成る二成分現像剤或いは平均粒径が1〜20μm、好ま
しくは4〜10μmのトナーから成る一成分現像剤を用
いることが好ましい。この点について説明する。
【0197】(キャリア)一般に磁性キャリア粒子は平
均粒径が大きいと、現像剤搬送体上に形成される磁気ブ
ラシの穂の状態が粗くなるために、電界により振動を与
えながら静電潜像を現像しても、トナー像にムラが現れ
易く、穂におけるトナー濃度が低くなるので高濃度の現
像が行われない等の問題点がある。この問題点を解消す
るには、磁性キャリア粒子の平均粒径dcを小さくすれ
ばよく、実験の結果体積平均粒径dcが10〜60μ
m、好ましくは20〜50μmであると上記問題点は発
生しないことが判明した。
【0198】dcが10μm以下であると、キャリアを
十分に磁化させることが困難で、トナー粒子と共に像形
成体の表面に付着するようになったり、飛散し易くな
る。
【0199】また、dcが60μm以上になると、キャ
リアの比表面積が小さくなるため、トナーを十分に帯電
することができない。また、被覆率が高くなるためトナ
ー飛散も起こり易くなる。
【0200】上記体積平均粒径dcは、湿式分散機を備
えたレーザ回折式粒度分布測定装置「HEROS」(S
YMPATEC社製)により測定される。先ず、湿式分
散機で磁性粒子数10mgを界面活性剤と共に水50m
gに分散させ、次いで超音波ホモジナイザー(出力15
0W)で発熱による再凝集が起こらぬよう注意しなが
ら、1〜10分間分散する前処理を行った後に測定した
値である。
【0201】キャリアの磁化の強さ(最大磁化)は、5
〜60emu/g、好ましくは10〜40emu/gで
ある。この強さは現像剤搬送体上の磁束密度にもよる
が、現像剤搬送体の一般的な磁束密度の条件下において
は、5emu/g未満では磁気的な束縛力が働かずキャ
リア飛散の原因となる。また、60emu/gを超える
とキャリアの穂立ちが高くなり過ぎ、像形成体と非接触
状態を保つことが困難になる。
【0202】キャリアの磁化の強さの測定は、キャリア
粒子を0.25cm×3cm2の試料セルにタッピング
しながら充填した後、試料をピックアップコイルに付け
て磁化器にセットし、直流磁化特性自動記録装置「TY
PE3257」(横河北辰電機社製)を用いてX−Yレ
コーダにヒステリシスカーブを描かせることにより行わ
れる。
【0203】このような磁性キャリアは、磁性体として
従来の磁性キャリアにおけると同様の、鉄、クロム、ニ
ッケル、コバルト等の金属、あるいはそれらの化合物や
合金、例えば、四三酸化鉄、γ−酸化第二鉄、二酸化ク
ロム、酸化マンガン、フェライト、マンガン−銅系合
金、といった強磁性体の球形化された粒子、又はそれら
の球形磁性体粒子の表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹
脂、エチレン系樹脂、ロジン変性樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系
樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂等の単独、又は共
重合体で球形に被覆することで得られる。
【0204】また、これらの樹脂の中に、磁性体微粒子
を分散して含有させた、いわゆる樹脂分散型キャリアも
用いることができる。
【0205】(トナー)一般にトナー粒子は、平均粒径
が小さくなると、定性的に粒径の二乗に比例して帯電量
が減少し、相対的にファンデルワールス力のような付着
力が大きくなって、飛散し易くなり、カブリが発生し易
くなる。そして、平均粒径が10μm以下になると、こ
の問題が顕著に現れるようになる。その点を本実施形態
の現像手段では現像を振動電界下で行うことで解消する
ようにしている。
【0206】トナーの体積平均粒径D50(μm)が大き
くなると、既に触れているように、画像の荒れが目立つ
ようになる。D50が10μm以下の微粒子化したトナー
(小粒径トナー)を用いると、解像力は格段に向上し
て、濃淡差も忠実に再現した鮮明な高画質画像を与える
ようになる。D50が20μm以上では、画質の低下を生
じ、1μm以下になると、帯電不良、飛散等が起こり易
くなる。
【0207】以上の理由からトナーの体積平均粒径D50
は1〜20μm、好ましくは4μm≦D50≦10μmで
ある。
【0208】D50が10μmより大きい場合は粒径が大
きく解像力が不足し、D50が4μmより小さい場合は凝
集力が大きく、摩擦帯電不良となり易い。
【0209】ここで、平均粒径に用いた体積平均粒径D
50はコールターカウンターTA−II型(アパーチャー1
00μm、コールター社製)で測定された。
【0210】また、トナー粒子が現像バイアスの電界に
追随するために、トナー粒子の帯電量の絶対値は、二成
分磁性現像剤においては、特に10〜30μC/gにす
るのが現像性確保、カブリや飛散防止の観点から望まし
い。特に粒径の小さい場合は高い帯電量が必要である。
【0211】このようなトナーのバインダー樹脂として
は、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチル系樹脂、ロ
ジン変性樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂や、これらのスチレン−ア
クリル系樹脂等の共重合体樹脂又は混合した樹脂等が好
ましい。これらの樹脂にカラー顔料等の着色成分や、必
要に応じて帯電制御剤、ワックス等の離型剤、粒子の流
動滑りを良くするための流動化剤、像担持体面の清浄化
に役立つクリーニング剤等を加えて、従来公知の粉砕造
粒法,懸濁重合法,乳化重合法等のトナー製造方法と同
等の方法によって作ることができる。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸ある
いは非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリー
ニング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン
あるいはフッ素等表面活性剤等を用いることができる。
【0212】またトナー形状としては重合法等により製
造される球形トナーの方が、不定形トナーより流動性が
高く、像形成体との付着力が小さく転写率が高いので好
ましい。
【0213】(現像剤)本実施形態の現像器13に一成
分現像剤として用いられる場合は、上記に述べたトナー
が用いられるが、現像器13に二成分現像剤として用い
られる場合は、上記に述べたような球状のキャリア粒子
とトナーとが従来の二成分現像剤におけると同様の割合
で混合した現像剤が好ましく用いられるが、キャリアと
して、一般のコーティングキャリア(密度5〜8g/c
3)を使用した場合、現像剤中のトナー濃度は2〜3
0重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0214】2重量%より小であると、現像に必要なト
ナー数が確保できなく、被覆率が低下するため帯電過
剰、現像性低下を招く。
【0215】30重量%より大であると、被覆率が大と
なり、帯電不良、トナー飛散が起こり易くなる。
【0216】ただし、現像剤中のキャリアとして前述し
たような密度の比較的軽い(2〜4g/cm3)樹脂分
散型キャリアを用いた場合の現像剤中のトナー濃度は、
一般の樹脂被覆キャリアを用いる場合よりもやや高く、
5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%とす
るのがよい。
【0217】現像剤には、必要に応じて、粒子の流動滑
りをよくするための流動化剤や像形成体1面の清浄化に
役立つクリーニング剤等が混合される。流動化剤として
は、コロイダルシリカ、シリコンワニス、金属石鹸或い
は非イオン表面活性剤等を用いることができ、クリーニ
ング剤としては、脂肪酸金属塩、有機基置換シリコン或
いは弗素等表面活性剤等を用いることができる。
【0218】先ず、回転現像器13Aのイエロー(Y)
の現像器13が現像位置に回転され、1色目のYの現像
器13によるイエロー(Y)の現像が、Yの現像剤を保
持して回転する現像スリーブ131によって行われる。
非接触の反転現像による感光体ドラム10上の潜像の顕
像化(現像)が行われ、Yのトナー像が感光体ドラム1
0上に形成される。
【0219】中間転写ドラム14Aは感光体ドラム10
の周速度に同期して回転させられ、感光体ドラム10上
のYのトナー像が、中間転写ドラム14Aに内包され、
感光体ドラム10との転写位置に設けられる中間転写体
転写器14fにより、中間転写ドラム14A上に転写さ
れる。
【0220】感光体ドラム10上に残った転写残トナー
は、後段において詳述するように、像形成体のクリーニ
ング手段であるクリーニング装置190に設けられる再
帯電ローラ192とブレード部材であるクリーニングブ
レード191とによりクリーニングされる。
【0221】次に、回転現像器13Aのマゼンタ(M)
の現像器13が現像位置に回転され、2色目のMの現像
器13によるマゼンタ(M)の現像が、Mの現像剤を保
持して回転する現像スリーブ131によって行われる。
非接触の反転現像による感光体ドラム10上の潜像の顕
像化(現像)が行われ、Mのトナー像が感光体ドラム1
0上に形成される。
【0222】感光体ドラム10上のMのトナー像が中間
転写体転写器14fにより中間転写ドラム14A上に転
写された後、感光体ドラム10上に残った転写残トナー
がクリーニング装置190によりクリーニングされる。
【0223】3色目のシアン(C)、4色目の黒色
(K)についても2色目のマゼンタ(M)と同様の画像
形成行程が行われ、中間転写ドラム14A周面上には
Y、M、C及びKの各トナー像による4色の重ね合わせ
カラートナー像が形成される。
【0224】転写ベルト14a上の重ね合わせカラート
ナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセッ
ト(不図示)から、転写材給送手段としてのタイミング
ローラ(不図示)を経て記録紙Pが、中間転写ドラム1
4A上のトナー像の搬送に同期して転写ローラ16aの
転写域(符号なし)へと給送される。
【0225】中間転写ドラム14Aに当接状態とされた
転写ローラ16aは、中間転写ドラム14Aの周速度に
同期して、転写域において中間転写ドラム14Aと同方
向に回動されており、転写域に給紙された記録紙Pは転
写ローラ16aと中間転写ドラム14Aとの間でトナー
像に密着され、転写ローラ16aへの1〜2kVのトナ
ーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)のバ
イアス電圧の印加により、中間転写ドラム14A上のカ
ラートナー像が記録紙P上に一括して転写される。
【0226】カラートナー像が転写された記録紙Pは、
鋸歯状電極板から成る分離手段である除電電極16bに
より除電され、定着装置17へと搬送され、定着ローラ
17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えら
れることにより記録紙P上のトナー像が定着された後、
装置外部のトレイ(不図示)へ排出される。
【0227】再帯電ローラ192とブレード部材である
クリーニングブレード191とを一体とされた中間転写
体のクリーニング手段であるクリーニング装置190b
は、図6に実線で示す中間転写ドラム14Aと当接状態
とされ、中間転写体である中間転写ドラム14Aの周面
上に残った転写残トナーは、クリーニング装置190b
に至り、後段において詳述するように、中間転写ドラム
14Aに対しクリーニング位置において、中間転写ドラ
ム14Aの回転方向上流側に配設され、中間転写ドラム
14Aに当接し従動回転されて再帯電バイアスが印加さ
れる再帯電手段である再帯電ローラ192により再帯電
された後、下流側に配設され、中間転写ドラム14Aに
当接するブレード部材であるクリーニングブレード19
1によりクリーニングされる。クリーニングブレード1
91によりクリーニングされたトナーは、スクリュウ1
94により不図示の廃トナー容器に回収される。またク
リーニング装置190bには、クリーニングブレード1
91によりクリーニングされて飛散するトナーが再帯電
ローラ192に付着しないように弾性を有する薄板部
材、例えばマイラーフィルム等を用いたシール部材であ
るシール板193が再帯電ローラ192とクリーニング
ブレード191との間に設けられる。
【0228】実施形態1における図2または図3にて説
明したと同様に、像形成体のクリーニング手段であるク
リーニング装置190は、転写残トナーを有する感光体
ドラム10に対し、クリーニング位置において感光体ド
ラム10の回転方向上流側に配設され、感光体ドラム1
0に当接し従動回転される再帯電手段である再帯電ロー
ラ192と、感光体ドラム10の回転方向下流側に配設
され、感光体ドラム10と当接状態とされるブレード部
材であるクリーニングブレード191と、クリーニング
ブレード191によりクリーニングされて飛散するトナ
ーが再帯電ローラ192に付着しないように弾性を有す
る薄板部材、例えば厚さ50〜100μmのマイラーフ
ィルム等を用い、再帯電ローラ192とクリーニングブ
レード191との間に設けられるシール部材であるシー
ル板193とにより構成され、感光体ドラム10の周面
上に残った転写残トナーをクリーニングする。クリーニ
ング装置190内に掻落とされたトナーは、スクリュウ
194により不図示の廃トナー容器に回収される。シー
ル部材により、ブレード部材から発生するトナー散りに
よる再帯電ローラの汚れが防止され、ブレード部材によ
るクリーニング能力が良好に保たれる。特に現像剤に球
形トナーや小粒径トナーが用いられる場合でのブレード
部材によるクリーニング能力が良好に保たれる。
【0229】また、中間転写体としての中間転写ドラム
14Aのクリーニング手段であるクリーニング装置19
0bは、転写残トナーを有する中間転写ドラム14Aに
対し、クリーニング位置において中間転写ドラム14A
の回転方向上流側に配設され、中間転写ドラム14Aに
当接し従動回転される再帯電手段である再帯電ローラ1
92と、中間転写ドラム14Aの回転方向下流側に配設
され、中間転写ドラム14Aと当接状態とされるブレー
ド部材であるクリーニングブレード191と、クリーニ
ングブレード191によりクリーニングされて飛散する
トナーが再帯電ローラ192に付着しないように弾性を
有する薄板部材、例えば厚さ50〜100μmのマイラ
ーフィルム等を用い、再帯電ローラ192とクリーニン
グブレード191との間に設けられるシール部材である
シール板193とにより構成され、中間転写ドラム14
Aの周面上に残った転写残トナーをクリーニングする。
クリーニング装置190b内に掻落とされたトナーは、
スクリュウ194により不図示の廃トナー容器に回収さ
れる。シール部材により、ブレード部材から発生するト
ナー散りによる再帯電ローラの汚れが防止され、ブレー
ド部材によるクリーニング能力が良好に保たれる。特に
現像剤に球形トナーや小粒径トナーが用いられる場合で
のブレード部材によるクリーニング能力が良好に保たれ
る。
【0230】実施形態1の図3にて説明したと同様に、
クリーニング装置190、190bのローラ状の再帯電
手段である再帯電ローラ192は、不図示の摺動電極を
介して、後述するように好ましくは直流電圧を重畳した
高電圧の交流電圧が印加される導電性の芯金192a
と、芯金192aの上に機能的に設けられる、導電カー
ボン粉体を分散したセル径150μm程度のスポンジ状
のEDMD、ウレタンゴム等からなり、再帯電ローラ1
92の感光体ドラム10への接触を確実にする、体積抵
抗率が105〜106Ω・cm程度で、硬度が25〜35
度(アスカーC)の導電性弾性層192bと、過剰電流
に対して層内電圧降下によって電流を抑制し、電源電圧
降下による帯電不良および感光体絶縁破壊を防止する機
能をもつ、体積抵抗率が約108Ω・cm程度の半導電
特性の中抵抗層192cと、内部ゴム材料に含まれる添
加物による感光体汚染、ならびに現像剤・紙粉の付着に
よる再帯電ローラ192の表面汚れの蓄積を防止する、
例えばナイロン等の樹脂を用いる保護層192dとの3
層構成の弾性を有するローラ部材とされる。
【0231】再帯電ローラ192は外径が5〜20mm
であり、外側より計った硬度は35〜55度(アスカー
C)である。また導電性弾性層192bの層表面より計
った硬度は20〜40度(アスカーC)であり、導電性
弾性層192bの層表面と芯金192aとの間で計った
電気抵抗値は104〜106Ωである。また中抵抗層19
2cの層表面と芯金192aとの間で計った電気抵抗値
は106〜109Ωであり、外側の保護層192dの層厚
は50〜100μmである。
【0232】再帯電ローラ192に再帯電バイアスとし
てトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極
性)の直流電圧が重畳される交流電圧が印加され、転写
後の感光体ドラム10や中間転写ドラム14Aの周面上
の転写残トナー領域に残った転写残トナーが再帯電され
るが、直流電圧としてはマイナス極性で−50〜−30
0Vで、交流電圧としては周波数1〜2kHz、電圧V
P-P1.0〜2.5kVのsin波や矩形波のものが用
いられ、再帯電バイアスの印加により、転写残トナーの
平均帯電量(Q/M)は現像時のトナー(使用するトナ
ー)の平均帯電量(本実施形態においてはマイナス極性
の帯電量)−10〜−30μC/gに対して、絶対値で
これよりも低い−2〜−10μC/g、好ましくは−3
〜−6μC/gに均一に帯電され、感光体ドラム10や
中間転写ドラム14Aの表面電位の凹凸(不均一)な電
位が再帯電により平坦とされると共に、転写残トナーの
帯電量も均一で感光体ドラム10や中間転写ドラム14
Aとの付着力を弱められ、さらに感光体ドラム10上や
中間転写ドラム14A上から飛散されることなくクリー
ニングを容易とされて、下流側のクリーニングブレード
191のクリーニング領域へと搬送される。再帯電ロー
ラ192により帯電量を低くして均一とされ、クリーニ
ングを容易とされた感光体ドラム10上や中間転写ドラ
ム14A上の転写残トナーが、それぞれのクリーニング
ブレード191によりクリーニングされる。クリーニン
グ装置190、190b内に掻落とされたトナーは、ス
クリュウ194により不図示の廃トナー容器に回収され
る。
【0233】上記において、中間転写体として中間転写
ドラム14Aの代わりにベルト状の部材を用いた中間転
写ベルトを用いることも可能である。
【0234】上記により、像形成体や中間転写体へのブ
レード部材の当接及び当接解除時のショックによる、重
ね合わされて形成されるトナー像の転写時の画像むら、
或いはブレード部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱き
による駆動むらからくる、重ね合わされて形成されるト
ナー像の転写時の画像むらが防止されると共に、トナー
極性や帯電量のバラツキが大きく電気的に回収困難な転
写残トナーのクリーニングを容易とし、特にクリーニン
グ不良が生じ易く、クリーニングが困難な小粒径トナー
や球形トナーが用いられる場合の、ブレード部材の押圧
力を強くせねばならぬことによるブレード部材の当接中
の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくるトナ
ー像の転写時の画像むらの発生の防止や、転写残トナー
のクリーニング性の向上が図られる。
【0235】
【発明の効果】請求項1ないし4によれば、像形成体へ
のブレード部材の当接及び当接解除時のショックによる
トナー像の転写時の画像むら、或いはブレード部材の当
接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくる
トナー像の転写時の画像むらが防止されると共に、トナ
ー極性や帯電量のバラツキが大きく電気的に回収困難な
転写残トナーのクリーニングを容易とし、特にクリーニ
ング不良が生じ易く、クリーニングが困難な小粒径トナ
ーや球形トナーが用いられる場合の、ブレード部材の押
圧力を強くせねばならぬことによる、ブレード部材の当
接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくる
トナー像の転写時の画像むらの発生の防止や、転写残ト
ナーのクリーニング性の向上等が図られる。
【0236】請求項5ないし9によれば、像形成体や転
写ベルトへのブレード部材の当接及び当接解除時のショ
ックによるトナー像の転写時の画像むら、或いはブレー
ド部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動む
らからくるトナー像の転写時の画像むらが防止されると
共に、トナー極性や帯電量のバラツキが大きく電気的に
回収困難な転写残トナーのクリーニングを容易とし、特
にクリーニング不良が生じ易く、クリーニングが困難な
小粒径トナーや球形トナーが用いられる場合の、ブレー
ド部材の押圧力を強くせねばならぬことによる、ブレー
ド部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる駆動む
らからくるトナー像の転写時の画像むらの発生の防止
や、転写残トナーのクリーニング性の向上等が図られ
る。さらに、像形成体の駆動源が不要とされると共に、
像形成体が転写ベルトの速度にならうので、像形成体の
駆動むらが生ぜず、画像むらが防止される。
【0237】特に請求項6によれば、複数の像形成体が
転写ベルトの速度にならうので、複数の像形成体から順
次転写ベルト上に転写されるトナー像の位置ずれが防止
される。
【0238】請求項10ないし14によれば、像形成体
や中間転写体へのブレード部材の当接及び当接解除時の
ショックによる、重ね合わされて形成されるトナー像の
転写時の画像むら、或いはブレード部材の当接中の押圧
力の変動や押圧扱きによる駆動むらからくる、重ね合わ
されて形成されるトナー像の転写時の画像むらが防止さ
れると共に、トナー極性や帯電量のバラツキが大きく電
気的に回収困難な転写残トナーのクリーニングを容易と
し、特にクリーニング不良が生じ易く、クリーニングが
困難な小粒径トナーや球形トナーが用いられる場合の、
ブレード部材の押圧力を強くせねばならぬことによる、
ブレード部材の当接中の押圧力の変動や押圧扱きによる
駆動むらからくるトナー像の転写時の画像むらの発生の
防止や、転写残トナーのクリーニング性の向上等が図ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1ないし4にかかわる画像形成
装置の第1の例の一実施形態を示すレーザプリンタの断
面構成図である。
【図2】本発明の各例の画像形成装置に用いられるクリ
ーニング装置の拡大断面構成図である。
【図3】図2のクリーニング装置に設けられる再帯電ロ
ーラの層構成を示す図である。
【図4】本発明の請求項5ないし9にかかわる画像形成
装置の第2の例の一実施形態を示すカラー画像形成装置
の要部断面構成図である。
【図5】本発明の請求項10、12ないし14にかかわ
る画像形成装置の第3の例の一実施形態を示すカラー画
像形成装置の断面構成図である。
【図6】本発明の請求項11ないし14にかかわる画像
形成装置の第4の例の一実施形態を示すカラー画像形成
装置の要部断面構成図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 11 スコロトロン帯電器 12 露光光学系 13 現像器 13A 回転現像器 14A 中間転写ドラム 14a 転写ベルト 14b 押圧弾性板 16a 転写ローラ 100 画像形成ユニット 190、190a、190b クリーニング装置 191 クリーニングブレード 192 再帯電ローラ 193 シール板 194 スクリュウ GL ガイドレール P 記録紙

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成体上にトナー像を形成し、転写す
    る画像形成装置において、 転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段は、
    前記転写残トナーを再帯電ローラにより再帯電した後、
    前記再帯電ローラにより再帯電された転写残トナーを、
    ブレード部材により回収することを特徴とする画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】 前記像形成体は有機感光体層の外周面に
    オーバーコート層を設けたものであることを特徴とする
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記再帯電ローラにより再帯電された転
    写残トナーの平均帯電量は、前記像形成体上にトナー像
    を形成する現像時のトナーと同極性で、且つ前記現像時
    のトナーの平均帯電量よりも小さいことを特徴とする請
    求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記再帯電された転写残トナーの平均帯
    電量が、絶対値で2〜10μC/gであることを特徴と
    する請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像形成体上にトナー像を形成し、前記ト
    ナー像を転写ベルト上へ転写する画像形成装置におい
    て、 転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段は、
    前記転写残トナーを再帯電ローラにより再帯電した後、
    前記再帯電ローラにより再帯電された転写残トナーを、
    ベルト部材により回収すると共に、前記像形成体は、前
    記転写ベルトから駆動力を受けることを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記像形成体は有機感光体層の外周面に
    オーバーコート層を設けたものであることを特徴とする
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 複数の像形成体上にトナー像を形成し、
    前記複数のトナー像を順次転写ベルト上へ転写すること
    を特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記再帯電された転写残トナーの平均帯
    電量は、前記像形成体上にトナー像を形成する現像時の
    トナーと同極性で、且つ前記現像時のトナーの平均帯電
    量よりも小さいことを特徴とする請求項5〜7の何れか
    1項に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記再帯電された転写残トナーの平均帯
    電量が、絶対値で2〜10μC/gであることを特徴と
    する請求項5〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 像形成体上に重ね合わされたトナー像
    を形成し、転写する画像形成装置において、 前記像形成体上に残った転写残トナーをクリーニングす
    るクリーニング手段は、前記転写残トナーを再帯電する
    再帯電ローラと、前記再帯電ローラにより再帯電された
    転写残トナーを回収するブレード部材とから構成されて
    いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 像形成体上に形成されたトナー像を転
    写して、中間転写体上に重ね合わされたトナー像を形成
    し、転写する画像形成装置において、 前記中間転写体上に残った転写残トナーをクリーニング
    するクリーニング手段は、前記転写残トナーを再帯電す
    る再帯電ローラと、前記再帯電ローラにより再帯電され
    た転写残トナーを回収するブレード部材とから構成され
    ていることを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記像形成体は有機感光体層の外周面
    にオーバーコート層を設けたものであることを特徴とす
    る請求項10または11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記再帯電ローラと前記ブレード部材
    とを一体的に移動可能とすることを特徴とする請求項1
    0〜12の何れか1項に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記再帯電ローラには、直流電圧を重
    畳した交流電圧を印加することを特徴とする請求項10
    〜13の何れか1項に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005234247A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Ricoh Co Ltd 画像形成装置およびプロセスカートリッジ

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