JPH09195852A - 内燃機関のオイルパン - Google Patents
内燃機関のオイルパンInfo
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
けるオイルパンを、剛性を確保しつつ、低コストにて大
容量化できるよう構成することを課題とする。 【解決手段】 オイルパンを、上部オイルパン1と下部
オイルパン2の上下二分割型とし、下部オイルパン2
は、高さ及び形状を変更可能とする。上部オイルパン1
のシリンダーブロック取付座1aに囲まれる部位には、
開口部に連絡壁1cを架設する形状の間座部1bを設
け、防振ゴム逃げ部1gを設ける。下部オイルパン2に
は、防振ゴム取付孔2cを有する防振ゴム取付部2bを
形成し、底面はドレン孔2eに向けて下方傾斜させると
ともに、補強リブR3を該ドレン孔2eに向けて平面視
傾斜させ、負荷装置吊設用の螺子ボス2gは該補強リブ
R3に連接する。
Description
ン)のシリンダーブロック底面に取り付ける上下二分割
状のオイルパンにおいて、大容量にてダイカスト化を可
能とする一方、剛性を向上させるための構成に関する。
面にオイルパンを取り付ける構成は公知となっている
が、この中で、オイルパンの大容量化のため、側面部を
外側に膨出させた構造が、実公昭61−4676号公報
に開示されている。また、上下二分割状とした構成が、
実開昭58−152540号公報及び実開昭57−75
144号公報にて開示されており、更に、実開昭58−
152540号公報には、上下のオイルパンの内部間を
連絡する連絡孔を有する間座を介設する構成も開示され
ている。
中の下部オイルパンには、内部底面に垂直板状の補強リ
ブを突設していた。また、オイルパンを取り付けた内燃
機関全体を台床に防振支持する方法としては、オイルパ
ン側面にボルト座を設け、該ボルト座に、防振ゴムを取
り付けたブラケットを螺止するという方法を用いてい
た。更に、該オイルパンの底面より、負荷装置(例えば
モーター)を吊設する場合があり、そのため、底面に螺
子座を設けたものもあり、その場合、オイルパンの内側
底面にて、螺子座の内側に形成されるボス部の周囲に、
補強用のリブを、例えば放射状に突設する構造を取っ
て、補強を図っていた。
今日、大型内燃機関に対応するための大容量のオイルパ
ンを如何に低コストで、かつ、剛性を確保して構成する
かが重要となっている。低コスト化の一環として、オイ
ルパンを、大量生産可能なダイカスト製とすることが望
ましく、従って、剛性を有し、大容量のダイカスト製オ
イルパンを構成することを目的としたい。しかるに、前
記実公昭61−4676号公報開示の技術で大容量化を
図るには、オイルパンが一体状で、上下とも被覆される
状態で形状が複雑となり、鋳型が複雑化し、更には、様
々な容量や、オイルパンの配設空間の様態に合わせて、
その都度、鋳型を成形する必要があり、コストがかか
る。また、剛性向上のため、オイルパンの中に、上下に
油を流動可能に連絡孔を穿設した水平状の間座を介設す
ることが望ましいが、この構造が取りにくく、そのため
剛性不足で、内燃機関の振動が伝導しやすく、高騒音を
招くものとなっていた。
号公報や実開昭57−75144号公報のように、上部
オイルパンと下部オイルパンの上下二分割状とすれば、
それぞれの形状が単純化して、鋳型が簡素化し、コスト
低下を実現でき、また、実開昭57−75144号公報
にも示すように、上部オイルパンは一つの固定した形状
で統一し、その下方に、対応する内燃機関の容量に応ず
る下部オイルパンを取り付ける構成として、低コスト化
を図ることもできる。このようなことから、上下二分割
状のオイルパンを採用したい。
性の向上が必要である。水平方向の間座を取り付けるの
は、オイルパンの側面部に、シリンダーブロックからの
荷重に対する剛性を付与する上に、捩じり剛性も発生さ
せるので、取り付けるのが望ましい。前記実開昭58−
152540号公報では、上部オイルパンと下部オイル
パンとの間に別体の間座を介設する構成が開示されてい
るが、別部材の間座を介設する構成は複雑で、部品点数
が多くなり、低コスト化を妨げる。実開昭57−751
44号公報では、上部オイルパンの底面に下部オイルパ
ンへの油の連絡孔を穿設した構成が開示されているが、
この連絡孔を穿設する底面部分は、下部オイルパンを取
り付けた状態におけるオイルパン全体を補強することを
想定しては構成されていない。
ンの中で、下部オイルパンにおいては、従来、次のよう
な問題があった。まず、底面自体を、ドレン孔を穿設し
た側に下方傾斜させる構成はあったが、前記の如く内部
底面に突設する補強リブは、該平面視において、該下部
オイルパンの側面に対して垂直方向になっていた。下部
オイルパンにおいては、配設スペース上、内部底面の直
上方にて、側面にドレン孔を穿設する場合がある。補強
リブ及び内部底面が前記の如き状態では、オイルパン
を、正確に水平状に配設するか、またはドレン孔穿設面
をやや下方に傾斜して配設する必要があり、少しでも違
った方向に傾斜していると、ドレン孔の向きに油が流れ
にくく、ドレンに時間がかかる。また、ドレンした状態
でも、該下部オイルパン内のドレン孔の穿設面と反対側
や、或いは補強リブとオイルパンの側面との間に油が溜
まってしまうという不具合が生じる。
体の防振支持構造については、前記の従来構造では、オ
イルパンの外側に防振ゴムを取り付けたブラケットを配
設するものであり、ブラケットのオイルパンに対する取
付面は、該オイルパンの側面となる。このような側面取
付型のブラケットの剛性を確保するためには、このオイ
ルパン側面の取付面の面積も確保しなければならず、そ
の配設分のスペースだけ、オイルパンを内側に寄せなけ
ればならないので、容量が少なくなり、大容量化の妨げ
となる。
ンの底面に設ける構造においては、従来の、螺子座の内
側に形成されるボス部の周囲に、補強用リブを配設する
構造だけでは、重量で、また、駆動時に衝撃的な荷重が
加わる負荷装置を吊設するには螺子座部分の剛性が不足
していた。
イルパンに関しての以上のような課題を解決するために
次のような手段を用いる。まず第一に、内燃機関のシリ
ンダーブロック底面に取り付ける上下二分割状のオイル
パンにおいて、その上部オイルパンの該シリンダーブロ
ックへの取付座に、橋渡し状の連結壁を有する間座部を
設ける。
面に取り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、そ
の下部オイルパンに、防振ゴムの取付孔を穿設するとと
もに、該取付孔の周囲に油溜部を設け、その上部オイル
パンに、該防振ゴム配設用の切欠部を設ける。
面に取り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、そ
の下部オイルパンの内部底面に、ドレン孔に向けて平面
視傾斜する垂直板状の補強リブを突設し、該底面は、側
面視にてドレン孔に向けて下方傾斜させる。
面に取り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、そ
の下部オイルパンの底面に、垂直板状の補強リブを設
け、底面下方に負荷装置を支持するために該底面に突設
する螺子座のボス部を、該補強リブに連接して設ける。
面に取り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、そ
の下部オイルパンの高さ及び形状を変更可能とする。
面より説明する。図1は本発明に係る上下分割型オイル
パンの組立斜視図、図2は上部オイルパン1の上面図、
図3は同じく正面断面図、図4は同じく防振ゴム配設側
面の側面図、図5は同じくフライホイル取付側面の側面
図、図6は同じく部分下面図、図7は下部オイルパン2
の上面図、図8は同じく正面断面図、図9は同じく防振
ゴム取付側面の側面図、図10はエンジンのシリンダー
ブロック3とフライホイルハウジング4の組立斜視図で
ある。
図10より、エンジン(内燃機関)のシリンダーブロッ
ク3とフライホイルハウジング4との組立構成について
説明する。シリンダーブロック3の側面に、フライホイ
ルハウジング4の側面を螺止する。該シリンダーブロッ
ク3の該フライホイルハウジング4への取付側面から
は、図示されないエンジン出力軸が突設している。これ
をオイルシール6にてシールし、その周囲には、オイル
シールケース5を外嵌する。図10中、P3は、ゴムや
合成樹脂等よりなるパッキンである。
上部オイルパン1と下部オイルパン2とを上下に組み合
わせて構成される。なお、図1中、P1・P2は、ゴム
や合成樹脂等よりなるパッキンである。
て説明する。前記シリンダーブロック3の底面に対して
は、パッキンP1を介して、閉曲線状のシリンダーブロ
ック取付座1aを当接し、該シリンダーブロック取付座
1aに穿設した各螺子孔に対し、図1図示の如く、短螺
子7及び長螺子8にて螺止する。短螺子7は上部オイル
パン1のみをシリンダーブロック3に螺止するが、長螺
子8は、後記の下部オイルパン2と上部オイルパン1と
を貫通させて螺止するものであって、即ち、下部オイル
パン2を、上部オイルパン1とともにシリンダーブロッ
ク3に共締めすることとなる。オイルパン内において
は、該長螺子8を内嵌する上部オイルパン1の螺子ボス
と該下部オイルパン2の螺子ボスとは上下に連接する。
該シリンダーブロック取付座1aにおける長螺子8の螺
子孔は、図1の如く、該フライホイルハウジング4の取
付側側端部の横一列及び後記オイルフィルター1hの奥
部等の適宜箇所に穿設されているが、これらの部位は、
シリンダーブロック取付座1aと、下部オイルパン2の
螺子ボスとが上下に重合する箇所なので、このような共
締め構造が可能となるのである。このようにして、長螺
子8と、これを内嵌する上下部オイルパン1・2の螺子
ボスにて、シリンダーブロック3からの垂直荷重を受け
ることができ、剛性を高めることができる。また、上下
部オイルパン1・2同士の螺止とシリンダーブロック3
への螺止とを同時にでき、螺子の本数を低減することも
できる。
3の側面に螺止したフライホイルハウジング4の側面に
は、螺止した該シリンダーブロック3よりも下方位置に
て、横一列の螺子座4a・4a・・・が配設されてお
り、これに対し、該上部オイルパン1の該フライホイル
ハウジング4への取付面には、横一列の螺子座1d・1
d・・・が配設されており、対峙する螺子座4aと螺子
座1dとを当接させて、螺子9にて螺止する。また、該
フライホイルハウジング4内に内設する前記オイルシー
ルケース5の下部にも、横一列の螺子座5a・5a・5
aが配設されており、これに対しては、上部オイルパン
1の側面に、該螺子座1d・1d・・・の直上方にて、
横一列状の螺子座1e・1e・1eを配設して、各螺子
座5a及び1e同士を合わせて、螺子10にて螺止す
る。従って、上部オイルパン1は、上面をシリンダーブ
ロック3に、一側面をフライホイルハウジング4に螺止
して、取付剛性を高めているものである。なお、該上部
オイルパン1の上面にて、軸受用凹部1fを凹設してお
り、該オイルシールケース5に内嵌されるオイルシール
6の下端部分を、図6の如く嵌入する逃げ部としてい
る。
取付座1aにて囲まれる部分には、該上部オイルパン1
の下部に取り付ける下部オイルパン2に油を流通させる
べく、開口部を設けているが、その開口部に橋渡し状の
連結壁1c・1c・・・を設けており、これら開口部と
連結壁1cとを有する該シリンダーブロック取付座1a
に囲まれる部分を、オイルパン全体の補強用としての、
水平面状の間座部1bとしている。
ルハウジング4の取付面の反対側面には、平面視にて、
内側に切り欠いて、防振ゴム逃げ部1gを形成してい
る。防振ゴムの取付構成については、後の下部オイルパ
ン2の説明の際に説明する。また、正面側の切欠部は、
オイルフィルター逃げ部1hである。
上部オイルパン1上面の裏面(下面)においては、垂直
板状の補強リブを配設している。まず、該上部オイルパ
ン1下端の、下部オイルパン2への接合面となる合わせ
面1iより該シリンダーブロック取付座1aにかけて
は、図2の如く、補強リブR1・R1・・・を配設して
いる。この部分は、シリンダーブロック3に取り付けた
場合に該シリンダーブロック3よりも外側に膨出する箇
所で、搭載するエンジン全体の荷重が下向きにかかるの
で、この荷重に対する剛性の確保のため、該補強リブR
1を配設して、該合わせ面1iにかかる荷重を、該シリ
ンダーブロック取付座1aに分散させているのである。
特に、防振ゴム逃げ部1hの配設側は、フライホイルハ
ウジング4の取付側面のように水平方向の剛性がないた
め、網目状に補強リブR1aを配設し、シリンダーブロ
ック取付座1aの裏面にも、二重の補強リブR1bを設
けて該補強リブR1aに連接させて、剛性を強くしてい
る。
ンジンからの荷重はかからないが、橋渡し状の連結壁1
c部分に、捩じり応力がかかり易いため、図6の如く、
各連結壁1cの両側端部に沿って、リブR2・R2等を
配設する等して、間座部1bの補強を図っている。
図7乃至図9より説明する。最初に上部オイルパン1に
対する取付構造について説明すると、上部オイルパン1
下端の縁部に形成した合わせ面1iを、該下部オイルパ
ン2上端縁部の合わせ面2aに、パッキンP2を介して
接合し、短螺子11や前記長螺子8にて螺止するもので
ある。
に、該合わせ面2aの形状さえ一定であれば、例えば下
部オイルパン2の高さを変更して、上下部オイルパン1
・2を合わせたオイルパン全体の容量を調整することも
できるし、また、配設スペースの様態に合うよう、下部
オイルパン2を適当な形状に変更して、複雑な配設箇所
にも最大限の容量を確保できるようにオイルパンを配設
することができる。これが、上下一体型のオイルパンで
は、容量変更や、形状の変更の度に、全体の鋳型を変更
し、その鋳型の一つずつが、上下被覆状で加工が容易で
なく、コスト高を招く元であったが、このような上下二
分割型では、上部オイルパン1は共通の形状のものを大
量に製作しておき、下部オイルパン2の高さや形状のみ
変更すればよいのであって、下部オイルパン2自体も、
上部開放状なので、鋳型を加工し易く、コスト低下に貢
献するのである。
る。側面部において、前記の上部オイルパン1に形成し
た防振ゴム逃げ部1gとオイルフィルター逃げ部1hに
それぞれ連通する如く、平面視で内側に切り欠いた防振
ゴム取付部2b及びオイルフィルター逃げ部2dを形成
している。該防振ゴム取付部2bの平面視U型の側壁部
は、図8のように褶曲形状、即ち、空間2b’を形成す
ることにより、ダイカスト成形して、上面に、上部オイ
ルパン1の防振ゴム逃げ部1hの下端部への取付面であ
る螺子座を形成している。また、該防振ゴム取付部2b
は、底面を残して側面のみを内側に凹設した構成となっ
ており、その底面部に防振ゴム取付孔2cを穿設して、
防振ゴムを、この防振ゴム取付孔2cに内嵌係合するこ
とで、従来のようにブラケットを介さず、直接的に下部
オイルパン2に取り付けることができる。また、ブラケ
ットを介しての従来の防振ゴムの取付方法では、該ブラ
ケットの配設スペース分だけ、オイルパンの水平方向の
容量が制限されるが、この構造の場合には、該防振ゴム
取付部2bの周囲は、下部オイルパン2bの側面を膨出
させて、両側に油溜部を確保して、容量の縮小を極力抑
えているのである。
では、該上部オイルパン1の防振ゴム逃げ部1gが、該
下部オイルパン2における防振ゴム取付部1bに連接す
ることとなるが、これにより、防振ゴムが、上下部オイ
ルパン1・2を通じて、上下に貫通可能となり、従っ
て、上下部オイルパン1・2を係合させたまま、上方か
ら、該防振ゴム逃げ部1g及び該防振ゴム取付部1bを
貫通するように、該防振ゴム取付孔1cに防振ゴムを取
り付ける作業が可能となり、組み付け工程を容易化する
のである。
と、該オイルフィルター2dの配設側面とにおいて、底
面の直上方にて水平方向に、ドレン孔2e・2fを穿設
しており、図1の如く、該ドレン孔2e・2fにドレン
プラグ12・12を内嵌する。
て説明する。該下部オイルパン2底面の下面(外部底
面)には、図7の如く、碁盤目状の補強リブR4・R4
・・・を突設しており、特に応力の集中する防振ゴム取
付部2bにおいて、空間2b’の形成部分の剛性を確保
すべく、該空間2b’内にて、該防振ゴム取付部2bを
形成する側面の裏面に、図7のように補強リブR5を突
設している。同じく底面の上面(内部底面)には、側面
視三角形状で、垂直板状の補強リブR3・R3・・・
を、フライホイルハウジング取付面及び防振ゴム取付面
から中心向きに突設している。なお、図7の如く、下部
オイルパン2の中心部付近には、サクションフィルター
SFが配設され、この部分には補強リブR3を配設せ
ず、また、各補強リブR3の側面視形状を、内側端を鋭
角とする三角形にしたのは、該サクションフィルターS
Fに干渉しないためである。
補強リブR3・R3・・・が、その内側端を、平面視に
おいて図8の如く、ドレン孔2eに向けて傾斜させてい
る。更に、底面は、図9の如く、ドレン孔2eの穿設側
に下方傾斜させている(傾斜角θ)。これは、該補強リ
ブR3・R3の内側端の傾斜向きと同じである。従っ
て、油が、補強リブR3と下部オイルパン2の側面との
間に溜まってしまわず、該補強リブR3を伝い、ドレン
孔2e穿設側に流れることとなる。このような構造にお
いて、底面に溜まる油は、ドレン孔2eの穿設側に流動
する傾向となる。つまり、正確な水平方向にエンジン及
びオイルパンを配設しても、あるいは、多少、反ドレン
孔2e配設側に下方傾斜した(傾斜角度<θ)として
も、オイルパン底面に溜まる油は、ドレン孔2e穿設側
に流れるので、ドレン孔2eよりドレンプラグ12を抜
いた時に、速やかに油をドレンできるのである。
底面)には、下向きに、負荷装置(例えばモーター)を
吊設するためのブラケットを螺止する吊設用螺子座2
g’・2g’・・・が設けられているが、重量の負荷装
置を支持するのに対応して剛性を確保するため、図1及
び図7の如く、各吊設用螺子座2g’の内側にて、内部
底面より突設する螺子ボス2g・2g・・・を、各補強
リブR3・R3・・・に連接しているのである。
ク底面に取り付けるオイルパンにおいて、以上のように
構成したので、次のような効果を奏する。まず、請求項
1乃至請求項5の如く、上下二分割状とすることで、上
部オイルパン及び下部オイルパンの各々の鋳型を用意に
構成することができ、ダイカスト成形して、大量生産す
ることが可能となって、コスト低減化に貢献する。
のシリンダーブロックへの取付座に間座部を設けたの
で、上下合わせた状態のオイルパン全体の剛性を向上さ
せることができ、また、該間座部が橋渡し状の連結壁を
有することで、間座部に充分な剛性を持たせることがで
きて、捩じり剛性を有する構造にでき、開口部を有する
ので、上下オイルパン間の油の流動も確保できるのであ
る。このように、オイルパンの剛性を向上させることが
できれば、シリンダーブロックからの振動伝達も低減さ
れ、低騒音化にも貢献する。また、オイルパンの大容量
化を可能とし、大型内燃機関に対応するオイルパンを提
供できて、内燃機関そのものの耐久性も向上できる。そ
して、このような間座部が上部オイルパンに形成されて
いるので、別個に間座を用意して介設する必要がなく、
コスト低減を可能とする。
に、防振ゴムの取付孔を穿設することで、防振ゴムを該
取付孔に取り付けるだけで、内燃機関全体の台床への防
振支持ができ、取付工程が容易化する。また、ブラケッ
トを側面部に取り付ける構成ではないので、剛性も向上
することができる。そして、該取付孔の周囲には油溜部
を確保しているので、該取付孔による容量の低減化を極
力抑えることができ、大容量化にも対処できる。更に、
上部オイルパンにおける防振ゴム配設用の切欠部を形成
しているので、上方から、該切欠部を貫通するようにし
て、防振ゴムを該下部オイルパンの取付孔に取り付ける
ことができ、防振ゴムの取付工程が更に容易化する。
内部底面に、ドレン孔に向けて平面視傾斜する垂直板状
の補強リブを突設し、該底面は、側面視にてドレン孔に
向けて下方傾斜させることで、下部オイルパンの底面上
に溜まる油は、ドレン孔の配設側に流動し、ドレンの際
に速やかにドレンを行うことができる。また、油が、補
強リブと側面との間や、反ドレン孔側面に溜まることも
なく、新たに補填した油に古い油が混ざって、内燃機関
の能力低下を招くという事態も回避できる。
底面に、垂直板状の補強リブを設け、底面下方に負荷装
置を支持するための取付座を、該補強リブに連接して該
底面に設けたので、該取付座部分に別個に補強リブを取
り付けずに、既存の補強リブを利用して、該取付座部分
の剛性を向上することができ、また、従来の、取付座部
分のみ限定的に突設していた補強リブに対して、該下部
オイルパンの底面自体を補強する補強リブなので、剛性
が高く、低コストで、負荷装置の吊設に対するオイルパ
ンの剛性を向上させることができる。
ックに対して直接的に取り付ける上部オイルパンは、形
状が限定されるが、下部オイルパンに関しては、高さ及
び形状を変更可能とすることで、様々な容量の内燃機関
に対処するオイルパンを、下部オイルパンの鋳型を変更
するだけで構成することができ、また、配設箇所の様態
に応じて、最も容量を確保できる形状に変更すること
も、容易に行うことができ、低コストで、多様なニーズ
に応じて大量生産できるオイルパンを提供できるのであ
る。
図である。
イルハウジング4の組立斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 内燃機関のシリンダーブロック底面に取
り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、その上部
オイルパンの該シリンダーブロックへの取付座に、橋渡
し状の連結壁を有する間座部を設けたことを特徴とする
内燃機関のオイルパン。 - 【請求項2】 内燃機関のシリンダーブロック底面に取
り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、その下部
オイルパンに、防振ゴムの取付孔を穿設するとともに、
該取付孔の周囲に油溜部を設け、その上部オイルパン
に、該防振ゴム配設用の切欠部を設けたことを特徴とす
る内燃機関のオイルパン。 - 【請求項3】 内燃機関のシリンダーブロック底面に取
り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、その下部
オイルパンの内部底面に、ドレン孔に向けて平面視傾斜
する垂直板状の補強リブを突設し、該底面は、側面視に
てドレン孔に向けて下方傾斜させたことを特徴とする内
燃機関のオイルパン。 - 【請求項4】 内燃機関のシリンダーブロック底面に取
り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、その下部
オイルパンの底面に、垂直板状の補強リブを設け、底面
下方に負荷装置を支持するために該底面に突設する螺子
座のボス部を、該補強リブに連接して設けたことを特徴
とする内燃機関のオイルパン。 - 【請求項5】 内燃機関のシリンダーブロック底面に取
り付ける上下二分割状のオイルパンにおいて、その下部
オイルパンの高さ及び形状を変更可能としたことを特徴
とする内燃機関のオイルパン。
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JP2001050022A (ja) * | 1999-08-04 | 2001-02-23 | Pacific Ind Co Ltd | エンジンのオイルパン及びそのオイルパンの成形装置 |
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1996
- 1996-01-19 JP JP00778696A patent/JP3665122B2/ja not_active Expired - Lifetime
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