JPH09194442A - ヒドロキシル基を有するスチルベン化合物 - Google Patents

ヒドロキシル基を有するスチルベン化合物

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JPH09194442A
JPH09194442A JP939296A JP939296A JPH09194442A JP H09194442 A JPH09194442 A JP H09194442A JP 939296 A JP939296 A JP 939296A JP 939296 A JP939296 A JP 939296A JP H09194442 A JPH09194442 A JP H09194442A
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知幸 島田
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Chiaki Tanaka
千秋 田中
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映 片山
Mitsutoshi Anzai
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Katsuhiro Morooka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真特性を満足する光導電性材料とし
て、又、種々の材料、例えば電子写真用ポリカーボネー
ト系樹脂光導電性材料等の中間体として有用な化合物を
提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表わされるスチルベ
ン化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は電子写真用の有機光
導電性材料として、またヒドロキシル基から誘導される
種々の材料の製造中間体として新規で有用なヒドロキシ
ル基含有スチルベン化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の有機光導電性材料としては、例えば、ポリ−N
−ビニルカルバゾール、トリフェニルアミン化合物(米
国特許第3,180,730号)、ベンジジン化合物
(米国特許第3,265,496号、特公昭39−11
546号公報、特開昭53−27033号公報)等のよ
うな数多くの提案がなされている。
【0003】ここに言う「電子写真方式」とは、一般に
光導電性の感光体を、先ず暗所で例えばコロナ放電など
により帯電せしめ、次いで画像状露光を行って露光部の
電荷を選択的に放電させることにより静電潜像を得、更
にこの潜像部をトナーなどを用いた現像手段で可視化し
て画像を形成するようにした画像形成法の一つである。
このような電子写真方式における感光体に要求される基
本的な特性としては、(1)暗所において適当な電位に
帯電されること、(2)暗所において電荷の放電が少な
いこと、(3)光照射により速やかに電荷を放電するこ
と、などが挙げられる。
【0004】又、近年において、感光体の更なる機械的
強度の向上を目的として高分子光導電性材料(米国特許
第4,801,517号、米国特許第4,806,44
3号、米国特許第4,806,444号、特開平−22
1522号、特開平4−11627号等)が提案されて
いる。しかしながら、従来の低分子あるいは高分子光導
電性材料は、上記の要求を必ずしも満足していないのが
実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基本
的な電子写真特性を満足する光導電性材料として、ま
た、ヒドロキシル基から誘導される種々の材料、例え
ば、電子写真用ポリカーボネート系樹脂光導電性材料等
の製造中間体として有用なヒドロキシル基含有スチルベ
ン化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(I),(II)で表わされるヒドロキシル基を有す
るスチルベン化合物が提供される。
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、Ar1及びAr2は同一又は異な
る、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素又は複素環の
2価基であり、Ar3は置換もしくは無置換の芳香族炭
化水素基又は複素環基である。R1及びR2は同一又は異
なる、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原
子、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基又は複素環
基であり、m及びnは各々独立して0〜4の整数を表わ
す。〕
【0009】
【化4】
【0010】〔式中、Ar3、R1、R2、m、nは請求
項1と同義。R3及びR4は同一又は異なる、置換もしく
は無置換のアルキル基、ハロゲン原子、置換もしくは無
置換の芳香族炭化水素基又は複素環基であり、p及びq
は各々独立して0〜4の整数を表わす。2個のヒドロキ
シル基の置換位置は同一であっても異なっていてもよ
い。〕 前記一般式(I)、(II)で表されるヒドロキシル基含
有スチルベン化合物において、Ar3で示される芳香族
炭化水素及び複素環基の具体例としては、フェニル基、
ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、アン
トリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメ
チル−2−フルオレニル基、アズレニル基、トリフェニ
レニル基、クリセニル基等が挙げられ、さらに、下記一
般式(III)で表わされる基を挙げることができる。
【0011】
【化5】
【0012】〔式中、Wは−O−、−S−、−SO−、
−SO2−、−CO−及び以下の2価基から選ばれる。
【0013】
【化6】
【0014】(ここで、R5、R6、R7は水素原子、置
換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基または
複素環基、ニトロ基、シアノ基を表わし、a、b、c、
dは1〜12の整数を表わす。ただし、R7は水素原子
ではない。)〕 前記一般式(III)中のR5、R6、R7が置換もしくは無
置換の芳香族炭化水素基または複素環基の場合は後述の
Ar3の定義と同様である。これらが置換もしくは無置
換のアルキル基の場合の具体例は、C1〜C5の直鎖又
は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基は更
にフッ素原子、シアノ基、フェニル基またはハロゲン原
子もしくはC1〜C5のアルキル基で置換されたフェニ
ル基を含有してもよい。より具体的には、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル
基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリ
フルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、
4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基等が挙げ
られる。また、これらがアミノ基の場合の具体例として
は下記一般式で表わされる基が挙げられる。
【0015】
【化7】
【0016】(R8、R9は置換もしくは無置換のアルキ
ル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基または複
素環基を表わす。) ここで、R8、R9において、置換もしくは無置換のアル
キル基及び置換もしくは無置換のアリール基の具体例
は、前記の定義と同様である。また、R8、R9は共同で
環を形成してもよい。また、芳香族炭化水素基または複
素環基上の炭素原子と共同で環を形成してもよい。この
ような具体例には、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロ
リジル基等が挙げられる。
【0017】Ar3で示されるアリール基に置換される
基及び前記一般式(I)、(II)で示されたR1〜R4
しては、ハロゲン原子のほか芳香族炭化水素基または複
素環基、アルキル基等を挙げることができる。これらの
具体例は前記の定義と同様である。また、前記一般式
(I)において芳香族炭化水素又は複素環の2価基を表
すAr1、Ar2の具体例としては、前記した芳香族炭化
水素基又は複素環基の2価基を表す。
【0018】Ar3で示される芳香族炭化水素基または
複素環基に置換される基及び前記一般式(I)、(II)
で示されたR1〜R4がハロゲン原子である場合、フッ素
原子、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。本発明に係わ
るヒドロキシル基を有するスチルベン化合物は新規物質
であるが、公知の合成法によって合成することが可能で
ある。本発明に係わるスチルベン化合物において、ヒド
ロキシル基の置換位置が同一である対称型の化合物は、
一例として以下の合成経路によって合成が可能である。
【0019】
【化8】
【0020】(式中、Ar3、R1〜R4、m、n、p、
qは前記の定義と同義、R10は低級アルキル基を表わ
す。) 一方、ヒドロキシル基の置換位置が異なる非対称型の化
合物は、一例として以下の合成経路によって合成が可能
である。
【0021】
【化9】
【0022】(式中、Ar3、R1〜R4、m、n、p、
qは前記の定義と同義、R10は低級アルキル基を表わ
す。) 一般式(VI)及び一般式(IX)の化合物を合成する反応
は、塩基性触媒の存在下、一般式(IV)及び一般式(VI
II)のホルミル化合物と一般式(V)のホスホネート化
合物とによる変法Wittig反応によって行なわれ
る。塩基性触媒としては、カリウム−t−ブトキシドの
ほか、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアミド及びナ
トリウムメチラート等が挙げられる。また、反応溶媒と
しては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
ブタノール、2−メトキシエタノール、1,2−ジメト
キシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、
ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン等が挙げられる。中でもN,N−ジメチ
ルホルムアミドやジメチルスルホキシド等の極性溶媒を
用いるほうが好ましい。反応温度は、(1)使用する溶
媒の塩基性触媒に対する安定性、(2)縮合成分の反応
性、(3)前記塩基性触媒の溶媒中における縮合剤とし
ての反応性によって広範囲に選択することができる。例
えば、極性溶媒を用いるときには、実際には室温から1
00℃、好ましくは室温から80℃である。しかし、反
応時間の短縮または活性の低い縮合剤を使用する時には
更に高い温度でもよい。
【0023】一般式(VII)及び一般式(X)の化合物
を合成する反応は、一般式(VI)及び一般式(IX)で示
されるスチルベン化合物のアルコキシ基のエーテル結合
開裂反応によって行なわれる。エーテル結合開裂反応
は、具体的には酸性試薬による方法と塩基性試薬による
方法が挙げられる。
【0024】酸性試薬としては臭化水素、ヨウ化水素、
トリフルオロ酢酸、ピリジンの塩酸塩、濃塩酸、ヨウ化
マグネシウムエチラート、塩化アルミニウム、臭化アル
ミニウム、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三ヨウ化ホウ
素等が、塩基性試薬としては、ナトリウムチオエトキシ
ド、ナトリウムチオメトキシド、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、ナトリウム、リチウム、ヨウ化ナトリウ
ム、ヨウ化リチウム、リチウムジフェニルホスフィド等
を挙げることができる。溶媒としては無水酢酸、ジクロ
ロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、ブタノール
等を挙げることができ、反応温度は用いる試薬の反応性
によるが、一般的には、室温から200℃の間で行なわ
れる。
【0025】また、一般式(V)で示されたホスホネー
ト化合物は、対応するハロゲン化合物と亜リン酸トリア
ルキルとを直接あるいはトルエン、キシレン、N,N−
ジメチルホルムアミド等の有機溶媒中で加熱反応させる
ことによって容易に製造することができる。本発明で得
られるヒドロキシル基含有スチルベン化合物は、電子写
真感光体に於ける光導電性素材として、またそれらの原
料として有用であり、染料やルイス酸などの増感剤によ
って光学的あるいは化学的に増感される。更にこのもの
は、有機顔料あるいは無機顔料を電荷発生物質とする、
いわゆる機能分離型に於ける電荷輸送物質としてとりわ
け有用である。
【0026】上記増感剤としては、例えば、メチルバイ
オレット、クリスタルバイオレット等のトリアリールメ
タン染料、ローズベンガル、エリスロシン、ローダミン
等のキサンテン染料、メチレンブルー等のチアジン染
料、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4−ジニトロ−9−フルオレノン等が挙げられる。ま
た、有機顔料としてはシーアイピグメントブルー25
(CINo.21180)、シーアイピグメントレッド4
1(CINo.21200)、シーアイピグメントレッド
3(CINo.45210)等のアゾ顔料、シーアイピグ
メントブルー16(CINo.74100)等のフタロシ
アニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CINo.7
3410)、シーアイバットダイ(CINo.7303
0)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレッドB、イン
ダンスレンスカーレッドR等のペリレン系顔料が挙げら
れる。また、セレン、セレン−テルル、硫化カドミウ
ム、α−シリコン等の無機顔料も使用できる。
【0027】また、本発明のヒドロキシル基含有スチル
ベン化合物は、ヒドロキシル基から誘導される種々の材
料の製造、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の製造中間体
としても有用であり、本発明のヒドロキシル基含有スチ
ルベン化合物を原料として製造されるポリカーボネート
樹脂等の有機高分子化合物は、有機光導電性材料として
有用である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に実施例及び応用例を示し、
本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は
本実施例に限定されるものではない。 実施例1 ビス(4−ホルミルフェニル)−4−メチルフェニルア
ミン25.24g(80mmol)とジエチル〔(3−
メトキシフェニル)メチル〕ホスホネート53.74g
(208mmol)を脱水処理したDMF250mlに
溶解させ、カリウム−t−ブトキシド26.95g(2
40mmol)を撹拌しながら少しづつ加えて反応させ
た。その後室温で3時間撹拌した後、水で希釈後酢酸で
中和し、酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで
乾燥を行なった後濾過して粗生成物を得た。その後、シ
リカゲルによるカラムクロマト処理(展開溶媒:トルエ
ン/ヘキサン=2:1)を行い、得られた油状物にメタ
ノールを加え洗浄することによって、下記構造のN、N
−ビス〔4−(3−メトキシスチリル)フェニル〕−N
−(4−メチルフェニル)アミン30.56g(収率7
2.9%)を得た。この物は、淡黄色粉末で融点開始温
度は105.5℃であった。赤外吸収スペクトル、元素
分析の結果を以下に示す。
【0029】
【化10】
【0030】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図1に示した。また、元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%) C H N 実測値 85.10 6.37 2.70 計算値 84.86 6.35 2.67 実施例2 ビス(4−ホルミルフェニル)−4−メチルフェニルア
ミン25.52g(81mmol)とジエチル〔(4−
メトキシフェニル)メチル〕ホスホネート54.40g
(210mmol)と脱水処理したDMF250mlに
溶解させ、カリウム−t−ブトキシド27.27g(2
43mmol)を撹拌しながら少しづつ加えて反応させ
た。室温で約5時間撹拌した後、更にジエチル〔(4−
メトキシフェニル)メチル〕ホスホネート31.35g
(121mmol)とカリウム−t−ブトキシド13.
62g(121mmol)を加え4時間撹拌した。水で
希釈後酢酸で中和し、水洗した後濾過して粗生成物を得
た。その後、シリカゲルによるカラムクロマト処理(展
開溶媒:トルエン)を行い、メタノール洗浄後2−ブタ
ノン2400mlで再結晶を行ない、下記構造のN、N
−ビス〔4−(4−メトキシスチリル)フェニル〕−N
−(4−メチルフェニル)アミン27.64g(収率6
5%)を得た。この物は、淡黄色粉末で融点は226.
0〜228.6℃であった。赤外吸収スペクトル、元素
分析の結果を以下に示す。
【0031】
【化11】
【0032】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図2に示した。また、元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%) C H N 実測値 85.05 6.32 2.62 計算値 84.86 6.35 2.67 実施例3 N−〔4−(3−メトキシスチリル)フェニル〕−N−
(4−ホルミルフェニル)−N−(4−メチルフェニ
ル)アミン25.18g(60mmol)とジエチル
〔(4−メトキシフェニル)メチル〕ホスホネート2
0.15g(78mmol)と脱水処理したDMF16
0mlに溶解させ、カリウム−t−ブトキシド10.1
0g(90mmol)を撹拌しながら少しづつ加えて反
応させた。室温で4時間撹拌した後、水で希釈後酢酸で
中和し、酢酸エチルで抽出、水洗、硫酸マグネシウムで
乾燥を行なった後濾過して粗生成物を得た。その後、シ
リカゲルによるカラムクロマト処理(展開溶媒:トルエ
ン/ヘキサン=4:1)を行い、メタノール洗浄後トル
エン/エタノール混合溶媒で再結晶を行ない、下記構造
のN−〔4−(4−メトキシスチリル)フェニル〕−N
−〔4−(3−メトキシスチリル)フェニル〕−N−
(4−メチルフェニル)アミン23.11g(収率7
3.5%)を得た。この物は、淡黄色粉末で融点は12
0.0〜123.0℃であった。赤外吸収スペクトル、
元素分析の結果を以下に示す。
【0033】
【化12】
【0034】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図3に示した。また、元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%) C H N 実測値 84.97 6.39 2.64 計算値 84.86 6.35 2.67 実施例4 実施例1で得られたN,N−ビス〔4−(3−メトキシ
スチリル)フェニル〕−N−(4−メチルフェニル)ア
ミン29.00g(55.3mmol)とナトリウムチ
オエチラート31.1g(369mmol)と乾燥処理
したDMF300mlを混合し、窒素気流下で7時間加
熱還流した。室温まで放冷した後、内容物を氷水にあ
け、濃塩酸により中和した。これを酢酸エチルで抽出
し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し溶
媒を留去した後、シリカゲルでカラムクロマト処理(展
開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5:1)を2回施し、
シクロヘキサンで洗浄して黄色粉末状の下記構造のN、
N−ビス〔4−(3−ヒドロキシスチリル)フェニル〕
−N−(4−メチルフェニル〕アミン26.32g(収
率95.9%)を得た。この物は、非晶質状で明瞭な融
点を示さなかった。得られた化合物の赤外吸収スペクト
ル、元素分析の結果を以下に示す。
【0035】
【化13】
【0036】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図4に示した。また、元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%)(C3529NO2・0.38C612) C H N 実測値 84.91 6.48 2.54 計算値 84.87 6.41 2.65 実施例5 実施例2で得られたN,N−ビス〔4−(4−メトキシ
スチリル)フェニル〕−N−(4−メチルフェニル)ア
ミン27.60g(52.7mmol)とナトリウムチ
オエチラート30.8g(366mmol)と乾燥処理
したDMF300mlを混合し、窒素気流下で5時間加
熱還流した。室温まで放冷した後、内容物を氷水にあ
け、濃塩酸により中和した。これを酢酸エチルで抽出
し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し溶
媒を留去した後、シリカゲルでカラムクロマト処理(展
開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5:1)を3回施し、
シクロヘキサンで洗浄して黄色粉末状の下記構造のN、
N−ビス〔4−(4−ヒドロキシスチリル)フェニル〕
−N−(4−メチルフェニル)アミン18.74g(収
率71.7%)を得た。この物は、非晶質状で明瞭な融
点を示さなかった。得られた化合物の赤外吸収スペクト
ル、元素分析の結果を以下に示す。
【0037】
【化14】
【0038】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図5に示した。同様の元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%) C H N 実測値 84.58 5.79 2.89 計算値 84.82 5.90 2.83 実施例6 実施例3で得られたN−〔4−(4−メトキシスチリ
ル)フェニル〕−N−〔4−(3−メトキシスチリル)
フェニル〕−N−(4−メチルフェニル)アミン26.
19g(52.7mmol)とナトリウムチオエチラー
ト30.8g(366mmol)と乾燥処理したDMF
300mlを混合し、窒素気流下で5時間加熱還流し
た。室温まで放冷した後、内容物を氷水にあけ、濃塩酸
により中和した。これを酢酸エチルで抽出し、有機層を
水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し溶媒を留去した
後、シリカゲルでカラムクロマト処理(展開溶媒:トル
エン/酢酸エチル=5:1)を2回施し、シクロヘキサ
ンで洗浄して黄色粉末状の下記構造のN−〔4−(4−
ヒドロキシスチリル)フェニル〕−N−〔4−(3−ヒ
ドロキシスチリル)フェニル〕−N−(4−メチルフェ
ニル)アミン19.81g(収率79.9%)を得た。
この物は、非晶質状で明瞭な融点を示さなかった。得ら
れた化合物の赤外吸収スペクトル、元素分析の結果を以
下に示す。
【0039】
【化15】
【0040】得られた目的物の赤外吸収スペクトル(K
Br錠剤法)を図6に示した。同様の元素分析結果を以
下に示す。 元素分析値(%) C H N 実測値 84.69 6.04 2.66 計算値 84.82 5.90 2.83 応用例 実施例6で得られたN−〔4−(4−ヒドロキシスチリ
ル)フェニル〕−N−〔4−(3−ヒドロキシスチリ
ル)フェニル〕−N−(4−メチルフェニル)アミン
4.86部を脱水処理したテトラヒドロフラン(TH
F)40部に溶解させ、窒素ガス気流下で撹拌しながら
トリエチルアミンを2.94部加えた後にポリテトラメ
チレンエーテルグリコールビスクロロホーメート(平均
分子量250のポリテトラメチレンエーテルグリコール
より調整)3.54部をTHF8部に溶解させた液を水
浴で約20℃に冷却しながら20分かけて滴下した。そ
の後、室温でさらに2時間撹拌反応させ、4重量%のフ
ェノールのTHF溶液を1部加え反応を終了させた。そ
の後、析出した塩を濾過によって除き、得られた反応液
をメタノール中へ滴下して粗生成物を濾取した。この物
を再びTHFに溶解させてメタノール中へ滴下する再沈
殿操作を2回繰り返して下記構造のポリカーボネート樹
脂を得た。
【0041】
【化16】
【0042】得られた樹脂の分子量をゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーにより測定したところ、ポリス
チレン換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 17500 重量平均分子量 34600 また、この物の赤外吸収スペクトル(フィルム)におい
て、1760cm-1にカーボネートのC=0伸縮振動に
基づく吸収が認められた。また、元素分析結果を以下に
示す。
【0043】 元素分析値 C% H% N% 実測値 74.95 6.62 1.68 計算値 75.19 6.61 1.78
【0044】
【発明の効果】本発明に係わるヒドロキシル基含有スチ
ルベン化合物は、前記したように光導電性素材として有
効に機能し、また染料やルイス酸などの増感剤によって
光学的あるいは化学的に増感されることから、電子写真
感光体の感光層の電荷輸送物質等として好適に使用さ
れ、特に電荷発生層と電荷輸送層を2層に区分した、い
わゆる機能分離型感光層における電荷輸送物質として有
用なものである。一方、ヒドロキシル基から誘導される
種々の材料の製造例えばポリカーボネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の製造
中間体としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図2】本発明の実施例2の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図3】本発明の実施例3の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図4】本発明の実施例4の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図5】本発明の実施例5の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図6】本発明の実施例6の化合物の赤外吸収スペクト
ル図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 一清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安達 千波矢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 片山 映 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安西 光利 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保土 谷化学工業株式会社内 (72)発明者 諸岡 勝宏 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保土 谷化学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるヒドロキ
    シル基を有するスチルベン化合物。 【化1】 〔式中、Ar1及びAr2は同一又は異なる、置換もしく
    は無置換の芳香族炭化水素又は複素環の2価基であり、
    Ar3は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基又は複
    素環基である。R1及びR2は同一又は異なる、置換もし
    くは無置換のアルキル基、ハロゲン原子、置換もしくは
    無置換の芳香族炭化水素基又は複素環基であり、m及び
    nは各々独立して0〜4の整数を表わす。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表わされる請求項1
    記載のヒドロキシル基を有するスチルベン化合物。 【化2】 〔式中、Ar3、R1、R2、m、nは請求項1と同義。
    3及びR4は同一又は異なる、置換もしくは無置換のア
    ルキル基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の芳香族
    炭化水素基又は複素環基であり、p及びqは各々独立し
    て0〜4の整数を表わす。2個のヒドロキシル基の置換
    位置は同一であっても異なっていてもよい。〕
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