JP2006036701A - 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法 - Google Patents

新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006036701A
JP2006036701A JP2004220278A JP2004220278A JP2006036701A JP 2006036701 A JP2006036701 A JP 2006036701A JP 2004220278 A JP2004220278 A JP 2004220278A JP 2004220278 A JP2004220278 A JP 2004220278A JP 2006036701 A JP2006036701 A JP 2006036701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
solid
support
olefin
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004220278A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Yuji Tanaka
裕二 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004220278A priority Critical patent/JP2006036701A/ja
Publication of JP2006036701A publication Critical patent/JP2006036701A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】 固相オレフィン合成、及びコンビナトリアルケミストリー分野における中間体として有用な、新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体、及びそれらを用いたオレフィンの製造法を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表わされるホスホン酸エステル固相支持体及び下記一般式(2)で表わされるオレフィン固相支持体。
【化1】
Figure 2006036701

(式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
【化2】
Figure 2006036701

(式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明はオレフィン合成、ならびにコンビナトリアルケミストリー分野で有用な、新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体、及びそれらを用いたオレフィンの製造法に関する。
オレフィン化合物の合成に関しては、“K.B.Becker; SYNTHESIS
341 (1983)”に、「スチルベン類の合成」というタイトルで数多くの方法が紹介されている。上記の文献に記載されている(1)Grignard反応による方法、(2)Anil合成による方法、(3)Knoevenagel反応による方法、(4)Wittig反応による方法、(5)Wittig−Horner反応による方法等を用いた合成例が、下記文献に開示されている。
前記(4)のリン化合物を用いるWittig反応は、温和な条件下でオレフィン合成を行う方法として大変優れたものであり、“Bull,Chem.Soc.Jap.44,2231(1971)”及び“同45,875(1972)”には、フェニルホスホニウムブロマイド化合物をWittig試薬として用いたオレフィンの合成が記載されている。しかしながら、この反応は一般にシス−トランスの混合物を与える、またある種のケトンとは反応性が低い、オレフィンと等モル副生するホスフィンオキシドの除去が困難であるなどといういくつかの欠点が指摘されている。
一方、前記(5)のWittig−Horner法、すなわちホスホン酸ジアルキル化合物とアルデヒド化合物との反応により、オレフィン化合物を得る方法が開示されている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。この反応は一般に通常のWittig反応に比べて優先的にトランス体を生成するとされており、また副生成物がリン酸エステルの塩で水に可溶であることから、洗浄などにより生成したオレフィンとの分離が容易であることがこの反応の利点の1つである。
以上のようなオレフィン合成は液相中でおこなわれることが一般的であり、反応終了後、後処理として抽出・乾燥・濾過・濃縮そしてカラムクロマト精製操作または蒸留や結晶化など、生成物の分離・精製に繁雑な作業を必要とする。
一方、固相合成では反応生成物が固相支持体(樹脂)側に化学結合を介して固定化されているため、過剰の試薬や未反応試薬、溶媒中の副生成物などを洗浄操作のみで除去できる。その結果、この固相支持体を用いることにより、一連の後処理操作を簡素化できることや、異なった反応を連続しておこなえるため、所謂コンビナトリアルケミストリー分野での多数・多段階の自動合成が簡便におこなえるため、製造工程の簡素化、コストの低減、多種製造のパラレル化および効率向上が可能となる。
特開平1−252965号公報 特開平1−253753号公報
本発明は、上記のような利点を有する固相オレフィン合成、及びコンビナトリアルケミストリー分野における中間体として有用な、新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体、及びそれらを用いたオレフィンの製造法を提供することを目的とする
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、ホスホン酸エステル固相支持体、並びにオレフィン固相支持体が、多様な固相オレフィン合成において極めて有効な中間体であることを見出し、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明によれば、
下記一般式(1)で表わされることを特徴とするホスホン酸エステル固相支持体が提供される。
Figure 2006036701
(式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
また、下記一般式(2)で表わされることを特徴とするオレフィン固相支持体が提供される。
Figure 2006036701
(式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
さらに、下記一般式(3)で表わされるハロゲン固相支持体と、下記一般式(4)で表わされる亜リン酸トリアルキルを反応させることを特徴とするホスホン酸エステル固相支持体の製造法が提供される。
Figure 2006036701
(式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、Xはハロゲン原子を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
Figure 2006036701
(式中、R2はC1〜C4のアルキル基を表わす。)
さらに、一般式(1)で表わされるホスホン酸エステル固相支持体と下記一般式(5)で表わされるアルデヒド化合物を反応させることを特徴とするオレフィン固相支持体の製造法が提供される。
Figure 2006036701
(式中、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。)
さらに、一般式(2)で表わされるオレフィン固相支持体にエーテル結合開裂試薬を反応させることを特徴とする下記一般式(6)で表されるオレフィン化合物の製造法が提供される。
Figure 2006036701
(式中、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。)
前記一般式(1)において、SSとは酸、塩基及び溶媒の存在下で安定なポリマー固体支持体のことであり、ポリスチレンなどの架橋樹脂であることが好ましい。この固相支持体は100〜500メッシュの樹脂粒子もしくはビーズ状であることが撹拌、洗浄、分離操作の点で好ましい。一般式(1)は、ホスホン酸ジアルキル部位がSSに1つ置換されていることを表しているが、ホスホン酸ジアルキル部位が0.5〜2.0mmol/gで置換されている固相支持体が生成物収量、反応活性点の面で好ましい。さらに固相支持体が架橋ポリスチレン樹脂である場合、架橋剤は1,4−ジビニルベンゼンであり、スチレンに対し0.5〜10mol%含有させ、重合したものが好ましい。また、固相支持体および樹脂という用語は互換的に用いられる。
C1〜C4のアルキル基は直鎖又は分岐鎖のC1〜C4アルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基である。またC1〜C4のアルキル基は以下に説明するアリール基を置換基として有することができる。
アリール基は芳香族炭化水素基の一価基を表わし、その具体例としてはフェニル基、ビフェニリル基、ターフェニル基等の非縮合炭素環式の芳香族基の他に、縮合多環式炭化水素基が挙げられる。この場合、縮合多環式炭化水素基としては、環を形成する炭素数が18個以下のものが好ましく、例えばペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレ
ニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、フルオレニル基、S−インダセニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
また、アリール基は以下に示す置換基を有することができる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基は更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR4);R4は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基(−SR4);R4は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基、等が挙げられる。
また、前記一般式(1)において、R1及びR2のアルキル基としては、C1〜C12、とりわけC1〜C8、更にはC1〜C4の直鎖又は分岐鎖状のものが好ましく、具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。なお、これらのアルキル基は、フッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基等の置換基を含有してもよい。
請求項1のホスホン酸エステル固相支持体および請求項2のオレフィン固相支持体は、固相合成、ならびにコンビナトリアルケミストリー分野で有用な中間体である。
また、請求項3の製造法によれば、ハロゲン固相支持体と亜リン酸トリアルキルとの反応により、高収率で前記ホスホン酸エステル固相支持体を得ることができる。
更には請求項4の製造法によれば、ホスホン酸エステル固相支持体とアルデヒド化合物との反応により多様なオレフィン固相支持体を容易に得ることができる。
更に、請求項5の製造法によれば、上記オレフィン固相支持体とエーテル結合開裂試薬を反応させることにより一般式(6)のオレフィン化合物を容易に製造することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明に係る前記一般式(1)で表わされるホスホン酸エステル固相支持体は、新規物質であり、該固相支持体は、前記一般式(3)で表わされるハロゲン固相支持体と前記一般式(4)で表わされる亜リン酸トリアルキルとを、無溶媒、もしくはトルエン、キシレン等の溶媒中で加熱することにより、容易に製造される。ハロゲン固相支持体に対する亜リン酸トリアルキルの使用割合は1〜10倍当量好ましくは、2〜5倍当量である。反応温度は通常80〜160℃程度、好ましくは100〜140℃付近で行う。
また前記一般式(2)で表されるオレフィン固相支持体も新規物質であり、該固相支持体は、前記一般式(1)で表わされるホスホン酸エステル固相支持体と前記一般式(5)で表されるアルデヒド化合物を塩基性触媒の存在下、室温から100℃程度の温度において反応させることによって製造される。
塩基性触媒としては苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム、フェニルリチウム、n−ブチルリチウム、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウム−tert−ブトキシドなどを挙げることができる。
また、反応溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを挙げることができる。
反応温度は1)使用する溶媒の塩基性触媒に対する安定性、2)縮合成分の反応性、3)前記塩基性触媒中における縮合剤としての反応性によって室温以下から100℃程度まで広範囲に選択することができる。なお、反応に際してはホスホニウム塩の酸化を防ぐために不活性気体中で行うことが好ましい。
こうして得られるオレフィン固相支持体にはオレフィン部分にてシス体が一部含まれるが、これは反応粗製品をそのまま或いは精製後、触媒量の沃素と共にトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒中で加熱処理することによりトランス体に変換することができる。
一般式(6)の化合物を合成する反応は、一般式(2)で示されるオレフィン固相支持体のエーテル結合開裂反応によって行なわれる。エーテル結合開裂試薬としては、具体的には酸性試薬と塩基性試薬が挙げられる。
酸性試薬としては臭化水素、ヨウ化水素、トリフルオロ酢酸、ピリジンの塩酸塩、濃塩酸、ヨウ化マグネシウムエチラート、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三ヨウ化ホウ素等が、塩基性試薬としては、ナトリウムチオエトキシド、ナトリウムチオメトキシド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウム、リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、リチウムジフェニルホスフィド等を挙げることができる。溶媒としては無水酢酸、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン、ブタノール等を挙げることができ、反応温度は用いる試薬の反応性によるが、一般的には、室温から200℃の間で行なわれる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
(4−ブロモメチルフェノキシ)メチルポリスチレン樹脂(novabiochem社製、Loading:1.60mmol/g resin)50.0gに亜リン酸トリエチル66.5g(0.4mol)、o−キシレン150mlを加え、134〜141℃にて加熱撹拌を24時間おこなった後、室温に放冷し、樹脂を濾取した。これをN,N−ジメチルホルムアミド(2×500ml)、トルエン(2×500ml)、ジクロロメタン(2×500ml)、ジエチルエーテル(2×500ml)で連続洗浄をおこない、60℃にて減圧加熱乾燥を2日間おこない下記式(7)で表されるホスホン酸エステル固相支持体樹脂を53.5g(収率98.1%、1.47mmol/g理論置換)得た。
Figure 2006036701
(式中、SSは固相支持体樹脂)
この樹脂のPの元素分析値(フラスコ燃焼法)は4.58%(理論値4.54%)であった。また赤外線吸収スペクトル(ATR法)を図1に示すが、1245cm-1にP=O伸縮に基づく吸収、1052、1024、960cm-1にP−O−C伸縮に基づく吸収が認められた。
実施例1で得られたホスホン酸エステル固相支持体樹脂(1.47mmol/g)4.08gにN,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−ホルミルアニリン2.71g(9.00mmol)、脱水N,N−ジメチルホルムアミド40mlを加え、室温で撹拌下、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液1.74g(9.00mmol)を10分かけ滴下した。室温にて5時間撹拌してから、酢酸4mlを加え、更に30分間撹拌をおこなった後、樹脂を濾取した。これをN,N−ジメチルホルムアミド(2×40ml)、イオン交換水(2×40ml)、テトラヒドロフラン(2×40ml)、メタノール(2×40ml)で連続洗浄をおこない、70℃にて減圧加熱乾燥を2日間おこない下記式(8)で表されるオレフィン固相支持体樹脂を4.74g(収率95.6%)得た。
Figure 2006036701
(式中、SSは固相支持体樹脂)
この樹脂の窒素(N)の元素分析値は1.53%であった。これは樹脂に窒素を含む構造体が担持されたことを示しており、この値からオレフィン化合物は1.09mmol/g担持されているものと換算される。
また赤外線吸収スペクトル(ATR法)を図2に示すが、958cm-1にトランスオレフィンのC−H面外変角振動に基づく吸収が認められた。
実施例2で得られたオレフィン固相支持体樹脂3.00g(1.09mmol/g)とナトリウムチオエチラート0.413g(4.91mmol)に乾燥処理したDMF30mlを加え、窒素気流下で4時間加熱還流した。室温まで放冷した後、樹脂を濾別した。得られた濾液を氷水にあけ、濃塩酸により中和し、これを酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、溶媒を留去した後、シリカゲルでカラムクロマト処理(展開溶媒:トルエン)をおこない、黄色結晶を1.23g得た。これを更にトルエン/n-ヘキサンにより再結晶精製して、下記式(9)で表されるオレフィン化合物1.10g(収率86.0%)を得た。融点は159.5〜161.0℃であった。
Figure 2006036701
得られたオレフィン化合物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図3に示すが、3505cm-1にフェノールのO−H伸縮振動に基づく吸収が認められた。また、元素分析結果を以下に示す。
Figure 2006036701
実施例1で得られたホスホン酸エステル固相支持体樹脂の赤外線吸収スペクトル図(ATR法)である。 実施例2で得られたオレフィン固相支持体樹脂の赤外線吸収スペクトル図(ATR法)である。 実施例3で得られたオレフィン化合物の赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表わされることを特徴とするホスホン酸エステル固相支持体。
    Figure 2006036701
    (式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R2はC1〜C4のアルキル基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
  2. 下記一般式(2)で表わされることを特徴とするオレフィン固相支持体。
    Figure 2006036701
    (式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
  3. 下記一般式(3)で表わされるハロゲン固相支持体と下記一般式化(4)で表わされる亜リン酸トリアルキルを反応させることを特徴とするホスホン酸エステル固相支持体の製造方法。
    Figure 2006036701
    (式中、SSは固相支持体を表し、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、Xはハロゲン原子を表わす。また、nは1もしくは2の整数を表す。)
    Figure 2006036701
    (式中、R2はC1〜C4のアルキル基を表わす。)
  4. 請求項1記載の一般式(1)で表わされるホスホン酸エステル固相支持体と下記一般式(5)で表わされるアルデヒド化合物を反応させることを特徴とするオレフィン固相支持体の製造方法。
    Figure 2006036701
    (式中、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。)
  5. 請求項2記載の一般式(2)で表わされるオレフィン固相支持体にエーテル結合開裂試薬を反応させることを特徴とする下記一般式(6)で表されるオレフィン化合物の製造方法。
    Figure 2006036701
    (式中、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表し、R3,R4はC1〜C4のアルキル基、もしくはアリール基を表わす。)
JP2004220278A 2004-07-28 2004-07-28 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法 Pending JP2006036701A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004220278A JP2006036701A (ja) 2004-07-28 2004-07-28 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004220278A JP2006036701A (ja) 2004-07-28 2004-07-28 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006036701A true JP2006036701A (ja) 2006-02-09

Family

ID=35902081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004220278A Pending JP2006036701A (ja) 2004-07-28 2004-07-28 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006036701A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60196768A (ja) * 1984-03-19 1985-10-05 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 電子写真感光体
JPS6233162A (ja) * 1985-08-01 1987-02-13 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト スチルベン化合物
JPH037248A (ja) * 1990-02-20 1991-01-14 Ricoh Co Ltd スチルベン誘導体
JPH08176079A (ja) * 1994-04-06 1996-07-09 Ricoh Co Ltd ジヒドロキシスチルベン化合物とその製造方法
JPH09194442A (ja) * 1996-01-23 1997-07-29 Ricoh Co Ltd ヒドロキシル基を有するスチルベン化合物
JP2001519433A (ja) * 1997-10-09 2001-10-23 アベンティス・クロップサイエンス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング ホスフィン酸誘導体のコンビナトリアル製造
WO2003101933A1 (en) * 2002-05-31 2003-12-11 Personal Chemistry I Uppsala Ab Intermediate products, methods for their preparation and use thereof
JP2004509836A (ja) * 2000-04-13 2004-04-02 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 触媒反応用ヘテロ原子二座配位子のポリマー担持合成

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60196768A (ja) * 1984-03-19 1985-10-05 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 電子写真感光体
JPS6233162A (ja) * 1985-08-01 1987-02-13 バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト スチルベン化合物
JPH037248A (ja) * 1990-02-20 1991-01-14 Ricoh Co Ltd スチルベン誘導体
JPH08176079A (ja) * 1994-04-06 1996-07-09 Ricoh Co Ltd ジヒドロキシスチルベン化合物とその製造方法
JPH09194442A (ja) * 1996-01-23 1997-07-29 Ricoh Co Ltd ヒドロキシル基を有するスチルベン化合物
JP2001519433A (ja) * 1997-10-09 2001-10-23 アベンティス・クロップサイエンス・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング ホスフィン酸誘導体のコンビナトリアル製造
JP2004509836A (ja) * 2000-04-13 2004-04-02 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 触媒反応用ヘテロ原子二座配位子のポリマー担持合成
WO2003101933A1 (en) * 2002-05-31 2003-12-11 Personal Chemistry I Uppsala Ab Intermediate products, methods for their preparation and use thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4283436B2 (ja) ホスフィン化合物の製造方法
JP2004505091A (ja) アダマンチル基を有するホスファンリガンド、その製造および接触反応におけるその使用
KR101606347B1 (ko) 신규한 2-바이닐페닐 포스페이트 유도체 화합물 및 이의 제조방법
JP2006036701A (ja) 新規なホスホン酸エステル固相支持体、オレフィン固相支持体及びそれらの製造方法ならびに、それらを用いたオレフィン化合物の製造法
JP2004026691A (ja) 含フッ素スチレン重合性単量体の製造方法及びそれに使用される中間体化合物
JP2004143152A (ja) ハロゲン化芳香族アミン化合物の製造法
JP4360096B2 (ja) 光学活性四級アンモニウム塩、その製造方法、及びこれを相間移動触媒として用いた光学活性α−アミノ酸誘導体の製造方法
CN108658716A (zh) 一种光诱导一锅法合成烯烃类化合物的方法
JP6869614B2 (ja) ホスフィン化合物及びこれを配位子とするカップリング用触媒
KR20180041679A (ko) 방향족 또는 비닐계 화합물을 붕소-함유 화합물에 커플링하는 방법
TW201546037A (zh) 鹵素化合物之製造方法、鉀鹽之製造方法、及鉀鹽
JP4481589B2 (ja) ビスホスフィンの製造方法
JPH07330786A (ja) 光学活性3級ホスフィン化合物、これを配位子とする遷移金属錯体およびこれを用いる製造法
JP3030423B2 (ja) 新規なオレフィン化合物、その製造方法及びその中間体
JPH1025258A (ja) シクロペンタジエン系化合物のアルキル化方法
JPH0627128B2 (ja) 軸不斉を有する光学活性な重合用触媒
JP5008063B2 (ja) ジホスフィンコア型両親媒性デンドリマー、その製造方法、二座ホスフィン配位子及びその配位構造を有する含パラジウム錯体化合物
JP4849410B2 (ja) フラーレン誘導体およびその製造方法
JP4552405B2 (ja) ビアリール化合物類の製造方法
EP3286161B1 (en) Methods for preparing bridged bi-aromatic ligands
JP2958658B2 (ja) 光学異性ホスフィン化合物の製法及びその化合物並びにその使用
JP4435447B2 (ja) メトキシメチルトリアリールホスホニウムクロライドの製造法
JP2003212799A (ja) 置換芳香族化合物の製造方法
JP3569877B2 (ja) m−置換−α−ヒドロキシメチルスチレン誘導体の製造法および3−クロロ−α−ブロモスチレン
JP2003300991A (ja) ブタジエニルホスホン酸環状エステル及びその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070622

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20070702

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100421

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100812