JPH09180745A - バナジウム系電解液の製造方法 - Google Patents

バナジウム系電解液の製造方法

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JPH09180745A
JPH09180745A JP7343449A JP34344995A JPH09180745A JP H09180745 A JPH09180745 A JP H09180745A JP 7343449 A JP7343449 A JP 7343449A JP 34344995 A JP34344995 A JP 34344995A JP H09180745 A JPH09180745 A JP H09180745A
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JP7343449A
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Takeshi Suzuki
武史 鈴木
Nobuyuki Tokuda
信幸 徳田
Takahiro Kumamoto
貴浩 隈元
Toshio Shigematsu
敏夫 重松
Tetsuji Ito
哲二 伊藤
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Kansai Electric Power Co Inc
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、工業的に有利なバナジウム
系電解液の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のバナジウム系電解液の製造方法
は、バナジウムイオンを正、負極活性物質とするレドッ
クスフロー型電池用電解液の製造方法において、5価の
バナジウム化合物を濃硫酸の存在下、硫黄により3価の
バナジウム化合物沈殿物へ還元処理する第一工程;固液
分離して回収した3価のバナジウム化合物沈殿物を水和
反応により可溶化して3価のバナジウム化合物溶液を生
成し、必要により3価のバナジウム系電解液として回収
する第二工程;及び3価のバナジウム化合物溶液に5価
のバナジウム化合物を添加して4価のバナジウム化合物
溶液を生成して4価のバナジウム系電解液として回収す
る第三工程よりなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レドックスフロー
型電池用電解液、特に、3価と4価の2種のバナジウム
系電解液を同時にあるいは別々に製造する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】我が国の電力需要の伸びは、年々増大し
続けているが、電力需要の変動も産業構造の高度化と国
民生活水準の向上を反映してさらに著しくなる傾向にあ
る。例えば、夏期における昼間の電力需要量を100と
すると、明け方は30以下となっているのが現状であ
る。一方、電力の供給面からみると、出力変動が望まし
くない原子力発電所や新鋭火力発電所の割合も増加の傾
向にあり、電力を貯蔵する設備の必要性が高まってい
る。現在の電力貯蔵は、揚水発電によって行われている
が、その立地条件は次第に厳しくなっている。
【0003】以上のような事情から、環境汚染がなく、
しかも汎用性の高いエネルギーである電力を貯蔵する方
法として各種の二次電池が研究されているが、中でも特
に二種類のレドックス系薬剤を隔膜を介して接触させた
レドックスフロー型二次電池が注目されている。
【0004】レドックスフロー型二次電池は、原子価が
変化する金属イオンの水溶液(電解液)をタンクに貯蔵し
ておき、これをポンプで流通型電解槽に供給して充放電
を行う形式の電池のことである。
【0005】このレドックスフロー型電池には、鉄−ク
ロム系の塩酸溶液を電解液とするもの(例えば特開昭60
−148068号公報、特開昭63−76268号公報)とバナジウム
系の硫酸溶液を電解液とするもの(例えば特開平4−286
871号公報、特開平6−188005号公報)が代表的に提案さ
れている。
【0006】しかし、前者の電池にあっては、混合及び
溶解度の点から電解液の調製が制約され、また、出力電
圧が1V(ボルト)程度とエネルギー密度が低い。更に、
正負極液の充電状態が不均衡になったり、充電時に正極
から塩素ガスの発生の恐れがある等の問題がある。一
方、後者の電池は、出力電圧が1.4Vと高く、高効率
でエネルギー密度が高いことなどから次第に注目されて
きた。
【0007】近時、バナジウム系電解液の製造について
も幾つか提案がなされ、例えば特開平4−149965号公
報、特開平5−290871号公報、特開平5−303973号公報
なとが知られている。これらは、5価のバナジウム化合
物を電解還元または無機酸の存在下で還元剤を作用させ
て4価及び3価のバナジウム化合物溶液を回収して電解
液を製造しようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】五酸化バナジウムのよ
うな5価バナジウム化合物を電解還元する方法は、格別
の電解装置を設置するための投資が必要であると共に、
その性質上、還元剤の異なる混合液として得られ易い。
また、5価バナジウム化合物の無機酸の存在下で亜硫酸
ガス、硫化水素、水素ガス、塩酸ヒドラジン等の還元剤
を用いる方法では、比較的高い反応条件で行うこともあ
ってガスの吸収効率が著しく悪いことや、分解し易いこ
ともあってなかなか反応制御が困難である。更に、特開
平5−290871号公報には、5価のバナジウム化合物を亜
硫酸水と硫黄を還元剤として4価バナジウム化合物を
得、次いで、3価バナジウム化合物溶液を得る方法を開
示している。この方法は、5価バナジウム化合物を順次
段階的に還元する工程を採用していることから一見合理
的に見えるが、4価バナジウム化合物溶液を得る際に3
価バナジウム溶液や不溶解物の生成が避けられないとい
う問題がある。
【0009】従って、本発明の目的は、工業的に有利な
バナジウム系電解液の製造方法を提供することを目的と
する。
【0010】また、本発明の他の目的は、顔料などの原
料として適用できるバナジウム化合物溶液の製造方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、叙上の問
題に鑑み、バナジウム系電解液の製造方法につき鋭意研
究を重ねていたところ、硫黄を還元剤として5価バナジ
ウム化合物を3価に、次いで、4価バナジウム化合物に
転換することが極めて混合低次還元物の少ない電解液を
工業的に製造し得ることを知見し、本発明を完成した。
【0012】即ち、本発明が提供しようとするバナジウ
ム系電解液の製造方法は、バナジウムイオンを正、負極
活性物質とするレドックスフロー型電池用電解液の製造
方法において、5価のバナジウム化合物を濃硫酸の存在
下、硫黄により3価のバナジウム化合物沈殿物へ還元処
理する第一工程;固液分離して回収した3価のバナジウ
ム化合物沈殿物を水和反応により可溶化して3価のバナ
ジウム化合物溶液を生成し、必要により3価のバナジウ
ム系電解液として回収する第二工程;及び3価のバナジ
ウム化合物溶液に5価のバナジウム化合物を添加して4
価のバナジウム化合物溶液を生成して4価のバナジウム
系電解液として回収する第三工程よりなることを構成上
の特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、出発原料及び最
終工程で酸化剤として用いられる5価のバナジウム化合
物としては、メタバナジン酸アンモニウム(NH4
3)、五酸化バナジウム(V25)などが工業的に有利で
あるが、特に五酸化バナジウムが好ましい。
【0014】<第一工程>この工程は、上記のような5
価のバナジウム化合物を濃硫酸の存在下、硫黄により常
圧加熱状態で3価まで還元処理することが特徴の1つと
なっている。硫黄は酸化還元理論量以上、好ましくはバ
ナジウム1モル当たり0.5〜1モル、また、硫酸はバ
ナジウム1モル当たりSO4として1.5モル以上である
が、溶媒としての使用も考慮すると、好ましくは15〜
30モルの範囲で使用する。
【0015】反応は、還流器付反応槽にて原料混合物を
徐々に加熱し続け最高温度(好ましくは180〜200
℃)に達してから少なくとも1時間、好ましくは2〜1
0時間続けて3価のバナジウム化合物の沈殿に完全に転
換させる。
【0016】<第二工程>この工程は、3価のバナジウ
ム化合物溶液を生成させるものである。即ち、第一工程
の反応生成物を濾過等により固液分離して3価のバナジ
ウム化合物沈殿物を回収する。なお、この場合、必要に
応じて回収した沈殿物を洗浄して付着する硫酸を除去す
ることもできる。次いで、回収した3価のバナジウム化
合物沈殿物を硫酸の存在下で撹拌しながら水和反応させ
て溶解し、緑色の3価のバナジウム化合物溶液を生成す
る。反応条件は、温度が常圧下、室温から沸点まで、時
間は少なくとも0.5時間以上と特に限定されるもので
はないが、溶解促進の点から80〜100℃で1.5〜
3時間が好ましい。
【0017】溶解後、未反応の硫黄を濾過により除去し
て高純度の3価のバナジウム化合物溶液を得る。この3
価のバナジウム化合物溶液は、そのまま3価のバナジウ
ム系電解液として使用することができ、また、後述の第
三工程を介して4価のバナジウム系電解液を提供するこ
ともできる。
【0018】<第三工程>この工程は、3価のバナジウ
ム化合物溶液に、5価のバナジウム化合物を添加し、撹
拌下、酸化還元反応を行い4価のバナジウム化合物溶液
を生成させるものである。反応条件は、前工程のそれと
全く同様で、好ましくは80〜100℃の温度で1〜3
時間である。また、5価のバナジウム化合物の添加量
は、酸化還元等量前後である。
【0019】反応終了後、そのまま4価のバナジウム化
合物溶液として回収するか、必要に応じて濾過を施し、
バナジウムや硫酸濃度を調整して回収する。
【0020】以上のように、本発明に係る4価のバナジ
ウム系電解液は、5価のバナジウム化合物を原料として
還元、水和、酸化の三工程により製造することができ
る。なお、出発原料を五酸化バナジウムとした場合、各
工程での反応は次のようになると推測される: <第一工程>
【化1】 第一工程では、V25に対してH2SO4及びSは化学量
論量よりも過剰で反応させる。反応に伴い亜硫酸ガスが
発生し、液は4価バナジウムの青色を経て、最終的には
硫酸バナジウム結晶を主組成とする3価のバナジウム化
合物沈殿物(還元生成物)となる。
【0021】<第二工程>
【化2】 第二工程では、第一工程で得られた3価のバナジウム化
合物沈殿物を濾過等により回収し、これを硫酸酸性で水
和反応して硫酸バナジウムを主組成とする3価のバナジ
ウム化合物溶液を調製する。この際、電解液組成にする
ために必要に応じ、硫酸バナジウムと硫酸の組成比を調
節する。
【0022】<第三工程>
【化3】 第三工程では、前工程で生成した3価のバナジウム化合
物溶液に五酸化バナジウムを作用させる。五酸化バナジ
ウムの溶解が反応律速とする酸化還元反応が上記式に従
って進行し、オキシ硫酸バナジウム溶液が生成する。こ
の際、前工程と同様に電解液組成にするため必要に応
じ、オキシ硫酸バナジウムと硫酸の組成比を調節する。
【0023】なお、本発明により得られるバナジウム系
電解液の組成は、4価のバナジウム系電解液について、
VOSO4:1.0〜2.0モル/リットル、H2SO4
2.0〜3.0モル/リットルの範囲が好ましく、また、
3価のバナジウム系電解液について、V2(SO4)3:0.
5〜1.0モル/リットル、H2SO4:1.0〜2.5モ
ル/リットルの範囲が好ましい。
【0024】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。 実施例1 98%濃硫酸3000mlに、五酸化バナジウム18
2.8g(1.0モル)及び硫黄48.1g(1.5モル)を加
え、撹拌しながら加熱し、180℃で5時間反応させ
た。冷却後、減圧濾過及び洗浄を行って黄色結晶を得
た。なお、110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の重量
は390.1gであった。なお、この黄色結晶のX線回
折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジウムV2(SO
4)3であることが確認された。得られた3価のバナジウ
ム結晶19.5gに、濃硫酸25.0g及び水80mlを
加え、撹拌しながら加熱し、100℃で2時間反応させ
て3価のバナジウム結晶を溶解した。冷却後、減圧濾過
して未反応の硫黄を除去した。また、濾液に水を加えて
100mlの3価のバナジウム化合物溶液を得た。この
溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、3価のバナ
ジウムが1.0モル/リットル、4価のバナジウムは0.
05%以下であった。次いで、得られた3価のバナジウ
ム化合物溶液50mlに、五酸化バナジウム4.6g、
濃硫酸20g及び水40mlを加え、撹拌しながら加熱
して100℃で2時間反応させて五酸化バナジウムを溶
解した。冷却後、水を加えて100mlの4価のバナジ
ウム化合物溶液を得た。この溶液を酸化還元電位差滴定
で分析した結果、4価のバナジウムが1.0モル/リッ
トル、3価及び5価のバナジウムは0.05%以下であ
った。
【0025】参考例1 上記実施例1で得た3価のバナジウム化合物溶液、4価
のバナジウム化合物溶液を基に各々硫酸濃度を2.5モ
ル/リットル、3モル/リットルとなるように調節し、
各々負極及び正極電解液とした。これらの負極及び正極
電解液を用いて下記仕様の小型電池を組み、充放電特性
を調べた。 <小型電池仕様> 電極面積:500cm2 電極:カーボン繊維布 隔膜:陰イオン交換膜 双極板:カーボン板 タンク・配管材料:硬質塩化ビニル樹脂 タンク容量:各(正、負極)5リットル <充放電特性> 電流効率:97.0% 電圧効率:87.1% エネルギー効率:84.5% 電池容量:120WH(電流密度60mA/cm2、温度
28℃) なお、本電池を連続充放電させ、約2カ月にわたり、累
計1500サイクルの長期特性を調べたが、効率変化も
なく、非常に安定した特性が得られた。
【0026】実施例2 実施例1で合成した3価のバナジウム結晶39.0g
に、濃硫酸10.0g及び水80mlを加え、撹拌しな
がら加熱して100℃で2時間反応させて3価のバナジ
ウム結晶を溶解した。冷却後、減圧濾過して未反応の硫
黄を除去した。また、濾液に水を加えて100mlの3
価のバナジウム化合物溶液を得た。この溶液を酸化還元
電位差滴定で分析した結果、3価のバナジウムが2.0
モル/リットル、4価のバナジウムは0.05%以下で
あった。次いで、得られた3価のバナジウム溶液50m
lに、五酸化バナジウム9.1g、濃硫酸20g及び水
20mlを加え、撹拌しながら加熱して100℃で2時
間反応させて五酸化バナジウムを溶解した。冷却後、水
を加えて100mlの4価のバナジウム化合物溶液を得
た。この溶液を酸化還元電位差滴定で分析した結果、4
価のバナジウムが2.0モル/リットル、3価及び5価
のバナジウムは0.05%以下であった。
【0027】参考例2 上記実施例2で得た3価のバナジウム化合物溶液と、4
価のバナジウム化合物溶液を基に各々硫酸濃度を1.0
モル/リットル、2モル/リットルとなるように調節
し、各々負極及び正極電解液とし、上記参考例1と同様
に小型電池を組み、充放電特性を調べた: <充放電特性> 電流効率:96.2% 電圧効率:83.8% エネルギー効率:80.6% 電池容量:205WH(電流密度60mA/cm2、温度
28℃)
【0028】比較参考例 市販の試薬として、4価の硫酸バナジル2227.5g
を硫酸に溶解し、4価のバナジウムが1モル/リット
ル、硫酸3モル/リットルの正極用電解液を得た。次い
で、負極用電解液を作製するため、参考例1に仕様を記
載する小型レドックスフロー電池を作製し、正負極電解
液として、作製した4価のバナジウム溶液を導入し、電
解還元を実施し、3価のバナジウムが1モル/リット
ル、硫酸2.5モル/リットルの負極用電解液を得た。
この電解液を用い、電池充放電特性を測定した: <充放電特性> 電流効率:97.6% 電圧効率:85.7% エネルギー効率:83.6% 電池容量:110WH(電流密度60mA/cm2、温度
27℃)
【0029】実施例3 98%濃硫酸3000mlに、五酸化バナジウム18
2.8g(1.0モル)及び硫黄48.1g(1.5モル)を加
え、撹拌しながら加熱し、200℃で10時間反応させ
た。冷却後、減圧濾過及び洗浄を行って黄色結晶を得た
が、結晶が非常に良く成長しており、濾過性が非常に良
かった。なお、110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の
重量は390.1gであった。なお、この黄色結晶のX
線回折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジウムV
2(SO4)3であることを確認した。以下、実施例1と同
様の操作を行い、3価及び4価のバナジウム化合物溶液
を各々得た。
【0030】比較例1 98%濃硫酸1200mlに水1000mlを加えた
後、更に五酸化バナジウム182.8g(1.0モル)及び
硫黄48.1g(1.5モル)を加え、撹拌しながら加熱し
て180℃で5時間反応させた。冷却後、減圧濾過及び
洗浄を行い、黄色結晶を得たが、濾液は青色であった。
110℃で10時間乾燥後の黄色結晶の重量は93.5
gであり、収率は約24%と悪かった。なお、この黄色
結晶のX線回折分析を行ったところ、3価の硫酸バナジ
ウムV2(SO4)3であった。また、濾液を酸化還元電位
差滴定で分析した結果、4価のバナジウムが1.2モル
/リットル、3価のバナジウムは0.3モル/リットル
の混合液であった。
【0031】
【発明の効果】本発明方法によれば、工業的に有利にバ
ナジウム系電解液を製造することができる。なお、得ら
れた3価、4価のバナジウム化合物溶液は高純度である
ことから、電解液に限らず、顔料、触媒等の工業原料と
しても有効に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳田 信幸 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 隈元 貴浩 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 重松 敏夫 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 伊藤 哲二 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バナジウムイオンを正、負極活性物質と
    するレドックスフロー型電池用電解液の製造方法におい
    て、5価のバナジウム化合物を濃硫酸の存在下、硫黄に
    より3価のバナジウム化合物沈殿物へ還元処理する第一
    工程;固液分離して回収した3価のバナジウム化合物沈
    殿物を水和反応により可溶化して3価のバナジウム化合
    物溶液を生成し、必要により3価のバナジウム系電解液
    として回収する第二工程;及び3価のバナジウム化合物
    溶液に5価のバナジウム化合物を添加して4価のバナジ
    ウム化合物溶液を生成して4価のバナジウム系電解液と
    して回収する第三工程よりなることを特徴とするバナジ
    ウム系電解液の製造方法。
JP7343449A 1995-12-28 1995-12-28 バナジウム系電解液の製造方法 Pending JPH09180745A (ja)

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