JPH1167257A - バナジウム電解液の製造方法 - Google Patents
バナジウム電解液の製造方法Info
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- JPH1167257A JPH1167257A JP9222307A JP22230797A JPH1167257A JP H1167257 A JPH1167257 A JP H1167257A JP 9222307 A JP9222307 A JP 9222307A JP 22230797 A JP22230797 A JP 22230797A JP H1167257 A JPH1167257 A JP H1167257A
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- tetravalent
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 5価のバナジウム化合物から、3価、4価又
は3価と4価の任意の割合の混合バナジウム電解液を工
業的に製造するための、合理的な方法の提供。 【解決手段】 バナジウムを正および負極活物質とする
バナジウムレドックス電池用電解液の製造方法におい
て、5価のバナジウムを含む化合物に還元操作を施すこ
とにより、空気流通下における示差熱重量分析によって
測定したときに、再酸化の発熱ピークが600℃以下で
ある5価より低い原子価のバナジウム化合物を生成さ
せ、得られた還元生成物を単独で又は5価のバナジウム
を含む化合物と混合して硫酸水溶液に溶解させ、3価及
び/又は4価のバナジウム電解液を製造することを特徴
とする方法。
は3価と4価の任意の割合の混合バナジウム電解液を工
業的に製造するための、合理的な方法の提供。 【解決手段】 バナジウムを正および負極活物質とする
バナジウムレドックス電池用電解液の製造方法におい
て、5価のバナジウムを含む化合物に還元操作を施すこ
とにより、空気流通下における示差熱重量分析によって
測定したときに、再酸化の発熱ピークが600℃以下で
ある5価より低い原子価のバナジウム化合物を生成さ
せ、得られた還元生成物を単独で又は5価のバナジウム
を含む化合物と混合して硫酸水溶液に溶解させ、3価及
び/又は4価のバナジウム電解液を製造することを特徴
とする方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レドックス電池
の電解液、特に高純度の3価のバナジウム電解液、4価
のバナジウム電解液、又は種々の比率の3価と4価の混
合バナジウム電解液を製造する方法に関するものであ
る。
の電解液、特に高純度の3価のバナジウム電解液、4価
のバナジウム電解液、又は種々の比率の3価と4価の混
合バナジウム電解液を製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の地球環境問題を背景にして、太陽
電池等の無尽蔵な自然エネルギーを積極的に利用しよう
とする動きが盛んである。例えば太陽電池、太陽熱を利
用した発電や熱回収、風力発電、波力発電(波のエネル
ギ−、海水の温度差を利用した発電)などである。中で
も、技術革新の著しい太陽電池が効率の向上と価格の大
幅引き下げにより電力用として本格的な実用期を迎えそ
うな気配にある。また、既存の発電設備においても、昼
夜間や季節による大きな電力需要の変動に対応するロー
ドレベリング用の大型2次電池の開発も切望されてい
る。
電池等の無尽蔵な自然エネルギーを積極的に利用しよう
とする動きが盛んである。例えば太陽電池、太陽熱を利
用した発電や熱回収、風力発電、波力発電(波のエネル
ギ−、海水の温度差を利用した発電)などである。中で
も、技術革新の著しい太陽電池が効率の向上と価格の大
幅引き下げにより電力用として本格的な実用期を迎えそ
うな気配にある。また、既存の発電設備においても、昼
夜間や季節による大きな電力需要の変動に対応するロー
ドレベリング用の大型2次電池の開発も切望されてい
る。
【0003】バナジウムレドックスフロー電池は、常
温、常圧で操作が可能であり、経済的に製造することが
出来るため、太陽電池等のバッテリーやロードレベリン
グ用の大型電池としての期待が高まっている。バナジウ
ムレドックス電池は、正極活物質として4価のバナジウ
ム硫酸溶液、負極活物質として3価のバナジウム硫酸溶
液を使用する。正極液と負極液は、必ずしも4価と3価
でなくても良いが、5価の原料化合物を還元して硫酸に
溶解させる必要がある。例えば、4価と3価の等量混合
液を正極タンクおよび負極タンクに張り込み、前処理充
電を行えば正極液中の3価は選択的に4価になり、負極
液中の4価は選択的に3価となるため、正極タンクを全
て4価、負極タンクを全て3価とする事が出来る。正極
液量と負極液量を異なって充放電を行う場合には、正極
液が4価と3価の2:1混合液、負極液が4価と3価の
1:2混合液などであってもよい。
温、常圧で操作が可能であり、経済的に製造することが
出来るため、太陽電池等のバッテリーやロードレベリン
グ用の大型電池としての期待が高まっている。バナジウ
ムレドックス電池は、正極活物質として4価のバナジウ
ム硫酸溶液、負極活物質として3価のバナジウム硫酸溶
液を使用する。正極液と負極液は、必ずしも4価と3価
でなくても良いが、5価の原料化合物を還元して硫酸に
溶解させる必要がある。例えば、4価と3価の等量混合
液を正極タンクおよび負極タンクに張り込み、前処理充
電を行えば正極液中の3価は選択的に4価になり、負極
液中の4価は選択的に3価となるため、正極タンクを全
て4価、負極タンクを全て3価とする事が出来る。正極
液量と負極液量を異なって充放電を行う場合には、正極
液が4価と3価の2:1混合液、負極液が4価と3価の
1:2混合液などであってもよい。
【0004】しかしながら、これまで本発明者らが種々
のバナジウム電解液の製造法を提案するまでは、電解還
元により小規模に製造する方法しか存在せず、バナジウ
ム電解液の価格が高くなり、バナジウムレドックス電池
は実用性に乏しいとされてきた。このため、本発明者ら
は、先に重質油燃料を燃焼した際に発生する燃焼煤か
ら、水素還元による3価、4価又は3価と4価の混合の
バナジウム電解液製造法(特開平8−148177号公
報)等を提案し、バナジウム電解液を経済的に工業的規
模の製造が可能になった。
のバナジウム電解液の製造法を提案するまでは、電解還
元により小規模に製造する方法しか存在せず、バナジウ
ム電解液の価格が高くなり、バナジウムレドックス電池
は実用性に乏しいとされてきた。このため、本発明者ら
は、先に重質油燃料を燃焼した際に発生する燃焼煤か
ら、水素還元による3価、4価又は3価と4価の混合の
バナジウム電解液製造法(特開平8−148177号公
報)等を提案し、バナジウム電解液を経済的に工業的規
模の製造が可能になった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、5価のバナ
ジウムを含むバナジウム化合物から、3価、4価又は3
価と4価の任意の割合の混合バナジウム電解液を工業的
に製造するための、より合理的な方法を提供することに
ある。
ジウムを含むバナジウム化合物から、3価、4価又は3
価と4価の任意の割合の混合バナジウム電解液を工業的
に製造するための、より合理的な方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、5価のバナジ
ウムを含むバナジウム化合物に還元操作を施し、特定の
物性を有する、硫酸への溶解性の高い3価及び/又は4
価のバナジウムを含む低次バナジウム化合物を生成せし
めることを特徴とするものである。即ち、還元操作を施
された低次バナジウム化合物の物性は、空気中で示差熱
重量分析で再酸化の発熱ピークを測定したとき、発熱ピ
ークの位置が600℃以下であることを特徴とする。
ウムを含むバナジウム化合物に還元操作を施し、特定の
物性を有する、硫酸への溶解性の高い3価及び/又は4
価のバナジウムを含む低次バナジウム化合物を生成せし
めることを特徴とするものである。即ち、還元操作を施
された低次バナジウム化合物の物性は、空気中で示差熱
重量分析で再酸化の発熱ピークを測定したとき、発熱ピ
ークの位置が600℃以下であることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、バナジウムレドッ
クス電解液の製造法について、既に種々提案している
が、5価のバナジウム化合物の還元生成物である低次バ
ナジウム化合物はその物性の違いによって硫酸又は硫酸
溶液への溶解性が異なり、中には著しく溶解しにくいも
のがある。穂積らの“BULLETIN OF THE CHEMICAL SOCIE
TY OF JAPAN,VOL.46,2087−2090(1973) Phase Equilib
ria in The V2O3-V2O4 System at High Temperatur
e"によれば、V2O5の還元生成物の種類は、酸素分圧に
よってV/Oの比が一定とならず種々の酸化状態をとる
ことが報告されている。この文献に記載されている低次
バナジウム酸化物を表−1に示す。
クス電解液の製造法について、既に種々提案している
が、5価のバナジウム化合物の還元生成物である低次バ
ナジウム化合物はその物性の違いによって硫酸又は硫酸
溶液への溶解性が異なり、中には著しく溶解しにくいも
のがある。穂積らの“BULLETIN OF THE CHEMICAL SOCIE
TY OF JAPAN,VOL.46,2087−2090(1973) Phase Equilib
ria in The V2O3-V2O4 System at High Temperatur
e"によれば、V2O5の還元生成物の種類は、酸素分圧に
よってV/Oの比が一定とならず種々の酸化状態をとる
ことが報告されている。この文献に記載されている低次
バナジウム酸化物を表−1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】上記の表に示すように、低次バナジウム化
合物として、3価と4価の混合比の異なる8種の結晶化
合物が知られているが、バナジウム原子と酸素原子の比
が一定とならないので、単一化合物として同定すること
ができないものである。従って、本明細書で使用する
「低次バナジウム化合物」とは、5価より低い原子価を
有するバナジウム化合物を意味し、V2O3が主なもので
あるが、上記表−1に示す化合物を包含するものであ
る。
合物として、3価と4価の混合比の異なる8種の結晶化
合物が知られているが、バナジウム原子と酸素原子の比
が一定とならないので、単一化合物として同定すること
ができないものである。従って、本明細書で使用する
「低次バナジウム化合物」とは、5価より低い原子価を
有するバナジウム化合物を意味し、V2O3が主なもので
あるが、上記表−1に示す化合物を包含するものであ
る。
【0010】日本化学会編 「新実験化学講座第8巻」 無
機化合物の合成[I]271頁(昭和51年)には、5価の
バナジウムを還元する方法として、つぎのように記載さ
れているが、還元条件や還元生成物の物性、硫酸溶液に
対する溶解性については何ら記載されていない。 V2O5→H2(heat)→V2O3+2H2O また、 触媒工学講座10 触媒学会編 「元素別触媒便
覧」290頁(1967年)(株)地人書館発行にはバナジウム
の低次酸化物の溶解に関する記述がある。表−2にまと
めた結果を示す。
機化合物の合成[I]271頁(昭和51年)には、5価の
バナジウムを還元する方法として、つぎのように記載さ
れているが、還元条件や還元生成物の物性、硫酸溶液に
対する溶解性については何ら記載されていない。 V2O5→H2(heat)→V2O3+2H2O また、 触媒工学講座10 触媒学会編 「元素別触媒便
覧」290頁(1967年)(株)地人書館発行にはバナジウム
の低次酸化物の溶解に関する記述がある。表−2にまと
めた結果を示す。
【0011】
【表2】
【0012】一般に、還元されたバナジウムの酸化物の
溶解性は悪く、水には完全に不溶であり、溶解するため
にはフッ化水素酸、硝酸、王水などを用いる必要があ
る。硫酸に溶解する場合でも、少量しか溶解せず、電解
液に必要とされる2モル以上のバナジウム濃度の電解液
を得ることは困難である。還元生成物の物性は、原料及
び還元条件によって大きな影響を受けるが、硫酸溶液に
反応溶解する機構についての報告は見当たらない。
溶解性は悪く、水には完全に不溶であり、溶解するため
にはフッ化水素酸、硝酸、王水などを用いる必要があ
る。硫酸に溶解する場合でも、少量しか溶解せず、電解
液に必要とされる2モル以上のバナジウム濃度の電解液
を得ることは困難である。還元生成物の物性は、原料及
び還元条件によって大きな影響を受けるが、硫酸溶液に
反応溶解する機構についての報告は見当たらない。
【0013】本発明者らは、原料化合物種、温度、ガス
組成などを変えて種々の還元生成物の合成を検討した結
果、空気中で示差熱重量分析で分析したとき、再酸化の
主たる発熱ピークが600℃以下、好ましくは550℃
以下、より好ましくは500℃以下の発熱ピークを示す
低次バナジウム化合物は、硫酸水溶液に良く溶解するこ
とがわかった。該発熱ピークは低いほど好ましく、一般
的にいって、その下限は350℃であるが、これに限定
されるものではない。なお、示差熱重量分析において、
2又はそれ以上の発熱ピークを示す場合は、本発明にお
いては、それらのうち最も高いピークを採用するものと
する。
組成などを変えて種々の還元生成物の合成を検討した結
果、空気中で示差熱重量分析で分析したとき、再酸化の
主たる発熱ピークが600℃以下、好ましくは550℃
以下、より好ましくは500℃以下の発熱ピークを示す
低次バナジウム化合物は、硫酸水溶液に良く溶解するこ
とがわかった。該発熱ピークは低いほど好ましく、一般
的にいって、その下限は350℃であるが、これに限定
されるものではない。なお、示差熱重量分析において、
2又はそれ以上の発熱ピークを示す場合は、本発明にお
いては、それらのうち最も高いピークを採用するものと
する。
【0014】出発原料として用いられる化合物は、5価
のバナジウム化合物を含むもので有れば特に限定されな
い。五酸化バナジウム(V2O5)およびメタバナジン酸
アンモニウム(NH4VO3)が好んで用いられる。これ
らは純度の高いものは勿論のこと、例えば、発電所の燃
焼媒体から回収される不純物を含んだバナジウム化合物
を使用することもできる。不純物を含む回収バナジウム
化合物を使用する場合は、例えば、特開平8−1481
77号公報に記載のように、アンモニア水に溶解し、つ
いで酸性条件下でバナジウムイオンを加熱重合させてト
リバナジン酸アンモニウム(NH4V3O8)を析出さ
せ、不純物を含有する濾液から分離することにより精製
して使用することができる。
のバナジウム化合物を含むもので有れば特に限定されな
い。五酸化バナジウム(V2O5)およびメタバナジン酸
アンモニウム(NH4VO3)が好んで用いられる。これ
らは純度の高いものは勿論のこと、例えば、発電所の燃
焼媒体から回収される不純物を含んだバナジウム化合物
を使用することもできる。不純物を含む回収バナジウム
化合物を使用する場合は、例えば、特開平8−1481
77号公報に記載のように、アンモニア水に溶解し、つ
いで酸性条件下でバナジウムイオンを加熱重合させてト
リバナジン酸アンモニウム(NH4V3O8)を析出さ
せ、不純物を含有する濾液から分離することにより精製
して使用することができる。
【0015】5価バナジウムの精製反応においては、硫
酸溶液中でバナジウムイオンが次のような反応式で重合
し、デカバナデートイオンを形成して赤みがかった橙色
の溶液となる。この溶液は加熱すると分解して次のよう
な反応でトリバナジン酸アンモニウムを生成して析出す
る。 3NH4VO3 + H2SO4=NH4V3O8↓ + (N
H4)2SO4 + H2O この析出物は結晶内にNH4イオンやH2Oを含むため還
元反応中にこれらが結晶から飛散し、粒子内部まで貫通
した多数の細孔が形成された酸化物となる。この為に、
酸素拡散が内部までし易く600℃以下の温度で再酸化
されやすい酸化物となっている。このようなバナジウム
化合物の精製工程から生ずる5価のバナジウム化合物は
メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)又はトリバ
ナジン酸アンモニウム(NH4V3O8)が主なものであ
る。これらのバナジン酸アンモニウムは、酸化性雰囲気
中で400〜690℃の温度で焼成することにより、同
時に水分及びアンモニアが除去され、高純度の五酸化バ
ナジウムが得られる。
酸溶液中でバナジウムイオンが次のような反応式で重合
し、デカバナデートイオンを形成して赤みがかった橙色
の溶液となる。この溶液は加熱すると分解して次のよう
な反応でトリバナジン酸アンモニウムを生成して析出す
る。 3NH4VO3 + H2SO4=NH4V3O8↓ + (N
H4)2SO4 + H2O この析出物は結晶内にNH4イオンやH2Oを含むため還
元反応中にこれらが結晶から飛散し、粒子内部まで貫通
した多数の細孔が形成された酸化物となる。この為に、
酸素拡散が内部までし易く600℃以下の温度で再酸化
されやすい酸化物となっている。このようなバナジウム
化合物の精製工程から生ずる5価のバナジウム化合物は
メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)又はトリバ
ナジン酸アンモニウム(NH4V3O8)が主なものであ
る。これらのバナジン酸アンモニウムは、酸化性雰囲気
中で400〜690℃の温度で焼成することにより、同
時に水分及びアンモニアが除去され、高純度の五酸化バ
ナジウムが得られる。
【0016】これらの出発原料を種々の還元条件下で還
元して低次バナジウム化合物を得ることができる。五酸
化バナジウム(V2O5)の種々の還元ガスによる代表的
な還元反応式を次に示す。 1)V2O3の合成の場合 V2O5+2H2 =V2O3+2H2O 3V2O5+4NH3 =3V2O3+2N2+6H2O V2O5+2CO =V2O3+2CO2 3V2O5+2CH3OH=3V2O3+2CO2+4H2O 2V2O5+CH4 =2V2O3+CO2+2H2O
元して低次バナジウム化合物を得ることができる。五酸
化バナジウム(V2O5)の種々の還元ガスによる代表的
な還元反応式を次に示す。 1)V2O3の合成の場合 V2O5+2H2 =V2O3+2H2O 3V2O5+4NH3 =3V2O3+2N2+6H2O V2O5+2CO =V2O3+2CO2 3V2O5+2CH3OH=3V2O3+2CO2+4H2O 2V2O5+CH4 =2V2O3+CO2+2H2O
【0017】2)V2O4合成の場合 V2O5+H2 =V2O4+H2O 3V2O5+2NH3 =3V2O4+N2+3H2O V2O5+CO =V2O4+CO2 3V2O5+CH3OH=3V2O4+CO2+2H2O 3V2O5+CH4 =3V2O4+CO+2H2O
【0018】3)V2O3+V2O4合成の場合 2V2O5+3H2 =V2O3+V2O4+3H2O 2V2O5+2NH3 =V2O3+V2O4+3H2O+N2 2V2O5+3CO =V2O3+V2O4+3CO2 2V2O5+CH3OH=V2O3+V2O4+CO2+2H2
O 12V2O5+5CH4 =6V2O3+6V2O4+10H2
O+3CO2+2CO
O 12V2O5+5CH4 =6V2O3+6V2O4+10H2
O+3CO2+2CO
【0019】5価バナジウム化合物の還元操作は、還元
により得られる低次バナジウム化合物の示差熱重量分析
における再酸化の発熱ピークが600℃以下となるよう
な還元条件であれば、いかなる還元条件を採用しても構
わない。還元生成物の物性は、原料化合物の種類、還元
ガスの種類、還元温度等の影響を受けるが、還元生成
物、即ち低次バナジウム化合物の示差熱重量分析におけ
る再酸化の発熱ピークが600℃以下となるように、適
宜好ましい条件が採用される。
により得られる低次バナジウム化合物の示差熱重量分析
における再酸化の発熱ピークが600℃以下となるよう
な還元条件であれば、いかなる還元条件を採用しても構
わない。還元生成物の物性は、原料化合物の種類、還元
ガスの種類、還元温度等の影響を受けるが、還元生成
物、即ち低次バナジウム化合物の示差熱重量分析におけ
る再酸化の発熱ピークが600℃以下となるように、適
宜好ましい条件が採用される。
【0020】還元操作は、水素、アンモニア、一酸化炭
素、低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール
等)、低級炭化水素(メタン、エタン、プロパン等)な
どの還元ガスの雰囲気下で行われるが、中でも水素が最
も好ましい。これらの還元ガスは必要に応じて不活性ガ
スを混合しても差し支えない。還元反応における温度条
件としては、通常、450〜1000℃、好ましくは5
50〜650℃の範囲の温度が使用される。これらの範
囲外であっても還元反応が進行するが、工業的な製造に
おける温度条件としては、上記範囲が好ましい。反応時
間は反応温度に依存するが、工業的な電解液製造の観点
から、通常1〜6時間、好ましくは2〜4時間である。
出発原料中にアンモニアが含まれている場合は、アンモ
ニアは還元反応の昇温中に300℃付近の温度で完全に
除去される。還元反応は、例えばトンネル炉、ロータリ
ーキルン炉、棚段式の炉等で行うことができる。還元さ
れて炉から排出される還元生成物は、還元条件によって
様々に変化するが、主としてV2O3又はV2O4又はV2
O3とV2O4の混合物などである。生成した還元生成物
は、硫酸溶液に対する溶解度が高く、通常の常圧及び加
圧の溶解槽で容易に溶解するので、濾過工程の負担が少
ない生産速度の大きいバナジウム電解液の工業的製造プ
ロセスが可能である。
素、低級アルコール(例えば、メタノール、エタノール
等)、低級炭化水素(メタン、エタン、プロパン等)な
どの還元ガスの雰囲気下で行われるが、中でも水素が最
も好ましい。これらの還元ガスは必要に応じて不活性ガ
スを混合しても差し支えない。還元反応における温度条
件としては、通常、450〜1000℃、好ましくは5
50〜650℃の範囲の温度が使用される。これらの範
囲外であっても還元反応が進行するが、工業的な製造に
おける温度条件としては、上記範囲が好ましい。反応時
間は反応温度に依存するが、工業的な電解液製造の観点
から、通常1〜6時間、好ましくは2〜4時間である。
出発原料中にアンモニアが含まれている場合は、アンモ
ニアは還元反応の昇温中に300℃付近の温度で完全に
除去される。還元反応は、例えばトンネル炉、ロータリ
ーキルン炉、棚段式の炉等で行うことができる。還元さ
れて炉から排出される還元生成物は、還元条件によって
様々に変化するが、主としてV2O3又はV2O4又はV2
O3とV2O4の混合物などである。生成した還元生成物
は、硫酸溶液に対する溶解度が高く、通常の常圧及び加
圧の溶解槽で容易に溶解するので、濾過工程の負担が少
ない生産速度の大きいバナジウム電解液の工業的製造プ
ロセスが可能である。
【0021】低次バナジウム酸化物を硫酸溶液に溶解さ
せることにより、3価、4価または3価/4価混合のバ
ナジウム電解液が製造される。低次バナジウム酸化物の
溶解機構については、今までに研究されておらず、明確
なことは解っていない。溶解機構の推定をすると、まず
バナジウム酸化物表面上の格子にある酸素と、表面に吸
着したプロトンとの反応が起こると考えられる。化学反
応式で示すと次のようになる。 V2O3+3H2SO4=V2(SO4)3+3H2O V2O4+2H2SO4=2VOSO4+2H2O V2O3+V2O4+5H2SO4=V2(SO4)3+2VO
SO4+5H2O 酸化物と硫酸が反応して硫酸塩を生成するところが律速
であり、硫酸塩が生成した後は通常の水への溶解反応が
起こる。溶解残は黒色のV2O3である。溶解反応速度
は、低次バナジウム酸化物の粒径、表面積等が影響する
が、特に硫酸濃度の効果が大きい。V電池で使用する電
解液の組成は、普通バナジウム濃度が1〜2モル、硫酸
根濃度が4〜6モルであるが、溶解反応速度を速めるた
めに仕込みバナジウム濃度と硫酸濃度を高めて溶解反応
を早めることもできる。硫酸イオンとバナジウムイオン
の比が1〜8、バナジウムイオン濃度が1〜6Mの範
囲、好ましくは硫酸イオンとバナジウムイオンの比が2
〜3で、バナジウムイオンの濃度が2〜4Mの範囲で行
うと溶解率が高くなり、高濃度電解液を製造することが
出来る。必要であるならば、溶解反応終了後水で希釈し
て所望の電解液を得ることもできる。また、V2O3とV
2O5を混合させて溶解反応を行うと溶解速度が大幅に向
上する。例えば、次のような反応によってV4+とV3+の
比が1の混合バナジウム電解液を製造することができ
る。 3V2O3+V2O5+10H2SO4=4VOSO4+2V2
(SO4)3+10H2O
せることにより、3価、4価または3価/4価混合のバ
ナジウム電解液が製造される。低次バナジウム酸化物の
溶解機構については、今までに研究されておらず、明確
なことは解っていない。溶解機構の推定をすると、まず
バナジウム酸化物表面上の格子にある酸素と、表面に吸
着したプロトンとの反応が起こると考えられる。化学反
応式で示すと次のようになる。 V2O3+3H2SO4=V2(SO4)3+3H2O V2O4+2H2SO4=2VOSO4+2H2O V2O3+V2O4+5H2SO4=V2(SO4)3+2VO
SO4+5H2O 酸化物と硫酸が反応して硫酸塩を生成するところが律速
であり、硫酸塩が生成した後は通常の水への溶解反応が
起こる。溶解残は黒色のV2O3である。溶解反応速度
は、低次バナジウム酸化物の粒径、表面積等が影響する
が、特に硫酸濃度の効果が大きい。V電池で使用する電
解液の組成は、普通バナジウム濃度が1〜2モル、硫酸
根濃度が4〜6モルであるが、溶解反応速度を速めるた
めに仕込みバナジウム濃度と硫酸濃度を高めて溶解反応
を早めることもできる。硫酸イオンとバナジウムイオン
の比が1〜8、バナジウムイオン濃度が1〜6Mの範
囲、好ましくは硫酸イオンとバナジウムイオンの比が2
〜3で、バナジウムイオンの濃度が2〜4Mの範囲で行
うと溶解率が高くなり、高濃度電解液を製造することが
出来る。必要であるならば、溶解反応終了後水で希釈し
て所望の電解液を得ることもできる。また、V2O3とV
2O5を混合させて溶解反応を行うと溶解速度が大幅に向
上する。例えば、次のような反応によってV4+とV3+の
比が1の混合バナジウム電解液を製造することができ
る。 3V2O3+V2O5+10H2SO4=4VOSO4+2V2
(SO4)3+10H2O
【0022】反応時間の短縮や溶解率の向上のために
は、加圧溶解反応が常圧反応より好ましい。低次バナジ
ウム酸化物の溶解速度は酸濃度が高くなるほど速くなる
ので次のようなメカニズムで進行しているとものと推定
される。 V2O3+6H+ =[(V2O3)H6]6+[(V2O3)
H6]6+=2V3++3H2O 低次バナジウム酸化物の表面酸素にプロトンが吸着し、
吸着中間体を形成し脱水するところが律速であろう。し
かしながら、示差熱重量分析における再酸化の発熱ピー
クが600を越える低次バナジウム酸化物はこのような
条件においても溶解率が極めて低い。この理由について
は、その詳細は明らかではないがプロトンの酸化物中の
拡散が大きな原因であると思われる。再酸化の発熱ピー
クがより低温サイドにあるということは、酸素が酸化物
中を良く拡散し、低次バナジウムと反応して次のような
反応を起こしやすいと考えられる。 V2O3+O2= V2O5 2V2O4+O2=2V2O5 2V2O3+2V2O4+3O2=4V2O5 酸素が拡散しやすい細孔が酸化物の内部まで通じている
低次バナジウム化合物は、プロトンも拡散し易く、溶解
反応も起こりやすい。
は、加圧溶解反応が常圧反応より好ましい。低次バナジ
ウム酸化物の溶解速度は酸濃度が高くなるほど速くなる
ので次のようなメカニズムで進行しているとものと推定
される。 V2O3+6H+ =[(V2O3)H6]6+[(V2O3)
H6]6+=2V3++3H2O 低次バナジウム酸化物の表面酸素にプロトンが吸着し、
吸着中間体を形成し脱水するところが律速であろう。し
かしながら、示差熱重量分析における再酸化の発熱ピー
クが600を越える低次バナジウム酸化物はこのような
条件においても溶解率が極めて低い。この理由について
は、その詳細は明らかではないがプロトンの酸化物中の
拡散が大きな原因であると思われる。再酸化の発熱ピー
クがより低温サイドにあるということは、酸素が酸化物
中を良く拡散し、低次バナジウムと反応して次のような
反応を起こしやすいと考えられる。 V2O3+O2= V2O5 2V2O4+O2=2V2O5 2V2O3+2V2O4+3O2=4V2O5 酸素が拡散しやすい細孔が酸化物の内部まで通じている
低次バナジウム化合物は、プロトンも拡散し易く、溶解
反応も起こりやすい。
【0023】低次バナジウム酸化物を硫酸溶液に溶解さ
せて、3価、4価または3価/4価混合のバナジウム電
解液を製造する方法は特に限定されるものではない。一
般的には、溶解反応槽に水を張り、低次バナジウム酸化
物を所定量投入し、所定量の硫酸をポンプなどで注入す
る。この時発生する硫酸の希釈熱は反応溶液の加熱に使
用することができる。良く攪拌をしながら60〜150
℃の温度範囲で常圧及び加圧下で2〜8時間反応させ
る。反応終了後のバナジウム溶液は冷却して濾過した
後、電解液タンクに貯蔵する。溶解反応槽は通常のテフ
ロンコーテングした反応槽やグラスライニングオートク
レーブを用いることが出来る。
せて、3価、4価または3価/4価混合のバナジウム電
解液を製造する方法は特に限定されるものではない。一
般的には、溶解反応槽に水を張り、低次バナジウム酸化
物を所定量投入し、所定量の硫酸をポンプなどで注入す
る。この時発生する硫酸の希釈熱は反応溶液の加熱に使
用することができる。良く攪拌をしながら60〜150
℃の温度範囲で常圧及び加圧下で2〜8時間反応させ
る。反応終了後のバナジウム溶液は冷却して濾過した
後、電解液タンクに貯蔵する。溶解反応槽は通常のテフ
ロンコーテングした反応槽やグラスライニングオートク
レーブを用いることが出来る。
【0024】3価のバナジウム電解液または4価のバナ
ジウム電解液の製造は、低次バナジウム化合物として、
還元反応により3価のバナジウム酸化物(V2O3)また
は4価のバナジウム酸化物(V2O4)を生成させ、これ
を硫酸に溶解させることにより行うことができる。
ジウム電解液の製造は、低次バナジウム化合物として、
還元反応により3価のバナジウム酸化物(V2O3)また
は4価のバナジウム酸化物(V2O4)を生成させ、これ
を硫酸に溶解させることにより行うことができる。
【0025】3価及び4価の混合バナジウム電解液の製
造は、3価のバナジウム酸化物の硫酸溶液(3価バナジ
ウム電解液)に5価のバナジウム酸化物(V2O5)を所
望の割合で加えるか、またはV2O3とV2O5を所望に割
合で硫酸に溶解させることにより、所望の比率のV3+/
V4+混合電解液を得ることができる。特に、V2O3とV
2O5を混合させて硫酸中で溶解反応を行うと溶解速度が
大幅に向上することは驚くべきことである。
造は、3価のバナジウム酸化物の硫酸溶液(3価バナジ
ウム電解液)に5価のバナジウム酸化物(V2O5)を所
望の割合で加えるか、またはV2O3とV2O5を所望に割
合で硫酸に溶解させることにより、所望の比率のV3+/
V4+混合電解液を得ることができる。特に、V2O3とV
2O5を混合させて硫酸中で溶解反応を行うと溶解速度が
大幅に向上することは驚くべきことである。
【0026】バナジウムを正及び負極活物質とするバナ
ジウムレドックス電池用電解液としては、3価と4価の
モル比は50%:50%が好ましい。それは正極では3
価バナジウムが4価バナジウムへ、一方負極では4価バ
ナジウムが3価バナジウムへ、全て変換されるからであ
る。工業的製造法においては、正確にこの比を一定にす
ることはプロセスを複雑にし、生産性が低下することと
なる。そのため、通常は、45〜55モル%の3価のバ
ナジウム(V3+)および55〜45モル%の4価のバナ
ジウム(V4+)を含有する3価/4価混合バナジウム電
解液を調製することが好ましい。このような組成の混合
電解液の製造は、3価のバナジウムの硫酸溶液を調製
し、これに前記5価のバナジウム化合物を加えるか、又
はV2O3とV2O5を硫酸に溶解させることにより、その
際、V2O3とV2O5の混合割合をV2O3:V2O5のモル
比で2.9:1.1〜3.2:0.8にすることにより
行うことができる。V3+/V4+が1/1(50/50モ
ル%)の割合の混合電解液は、下記式に示すように、V
2O3:V2O5を3:1の割合で使用することにより、該
電解液を製造することができる。 3V2O3+V2O5+10H2SO4=4VOSO4+2V2
(SO4)3+10H2O
ジウムレドックス電池用電解液としては、3価と4価の
モル比は50%:50%が好ましい。それは正極では3
価バナジウムが4価バナジウムへ、一方負極では4価バ
ナジウムが3価バナジウムへ、全て変換されるからであ
る。工業的製造法においては、正確にこの比を一定にす
ることはプロセスを複雑にし、生産性が低下することと
なる。そのため、通常は、45〜55モル%の3価のバ
ナジウム(V3+)および55〜45モル%の4価のバナ
ジウム(V4+)を含有する3価/4価混合バナジウム電
解液を調製することが好ましい。このような組成の混合
電解液の製造は、3価のバナジウムの硫酸溶液を調製
し、これに前記5価のバナジウム化合物を加えるか、又
はV2O3とV2O5を硫酸に溶解させることにより、その
際、V2O3とV2O5の混合割合をV2O3:V2O5のモル
比で2.9:1.1〜3.2:0.8にすることにより
行うことができる。V3+/V4+が1/1(50/50モ
ル%)の割合の混合電解液は、下記式に示すように、V
2O3:V2O5を3:1の割合で使用することにより、該
電解液を製造することができる。 3V2O3+V2O5+10H2SO4=4VOSO4+2V2
(SO4)3+10H2O
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、5価のバナジウムを
含む化合物に還元操作を施して、示差熱重量分析によっ
て分析した再酸化の発熱ピークが600℃以下の低次バ
ナジウム化合物を合成する。この低次バナジウム化合物
は硫酸水溶液に容易に溶解するので、3価のバナジウム
含有率の高い3価又は4価バナジウム電解液を製造する
ことが出来る。また、3価バナジウム溶液にV2O5を加
えて3価のバナジウムと反応させ、3価と4価バナジウ
ムの混合電解液を作ることもできる。本発明により、生
産速度が大きく、濾過に対する負担の少ない経済的なバ
ナジウム電解液の工業的製造が可能になった。
含む化合物に還元操作を施して、示差熱重量分析によっ
て分析した再酸化の発熱ピークが600℃以下の低次バ
ナジウム化合物を合成する。この低次バナジウム化合物
は硫酸水溶液に容易に溶解するので、3価のバナジウム
含有率の高い3価又は4価バナジウム電解液を製造する
ことが出来る。また、3価バナジウム溶液にV2O5を加
えて3価のバナジウムと反応させ、3価と4価バナジウ
ムの混合電解液を作ることもできる。本発明により、生
産速度が大きく、濾過に対する負担の少ない経済的なバ
ナジウム電解液の工業的製造が可能になった。
【0028】
【実施例】次ぎに本発明を実施例をもって具体的に説明
する。 実施例1 撹拌機付きの20リットルの三つ口フラスコに、発電所
の燃焼媒から回収したメタバナジン酸アンモニウム(鹿
島北共同発電社製)1000gと20リットルの純水を
入れて、撹拌しながら100℃に加熱し、メタバナジン
酸アンモニウムを完全に溶解させた。得られた溶液をp
Hが1.8になるまで濃硫酸を滴下し、105℃の温度
に維持しながら1時間反応させた。濃硫酸(純度97
%)の滴下と同時に溶液は橙色になり、トリバナジン酸
アンモニウムの析出が始まった。反応終了後、トリバナ
ジン酸アンモニウムを含む反応スラリーを吸引濾過し
え、トリバナジン酸アンモニウムを回収した。この操作
を4回繰り返して、約4kgのトリバナジン酸アンモニ
ウムを製造した。得られたトリバナジン酸アンモニウム
の分析値を表−3及び表−4に示す。
する。 実施例1 撹拌機付きの20リットルの三つ口フラスコに、発電所
の燃焼媒から回収したメタバナジン酸アンモニウム(鹿
島北共同発電社製)1000gと20リットルの純水を
入れて、撹拌しながら100℃に加熱し、メタバナジン
酸アンモニウムを完全に溶解させた。得られた溶液をp
Hが1.8になるまで濃硫酸を滴下し、105℃の温度
に維持しながら1時間反応させた。濃硫酸(純度97
%)の滴下と同時に溶液は橙色になり、トリバナジン酸
アンモニウムの析出が始まった。反応終了後、トリバナ
ジン酸アンモニウムを含む反応スラリーを吸引濾過し
え、トリバナジン酸アンモニウムを回収した。この操作
を4回繰り返して、約4kgのトリバナジン酸アンモニ
ウムを製造した。得られたトリバナジン酸アンモニウム
の分析値を表−3及び表−4に示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】このトリバナジン酸アンモニウム2kgを
静置型の電気炉で550℃、4時間焼成し、水分とアン
モニアを除去した後、をトンネル炉で650℃、滞留時
間2時間で水素還元した。V2O3への還元率(%)[=10
0 × V2O3(mol)/V2O5(mol)]は98%であった。得られ
た生成物の示差熱重量分析[理学機社製:TAS-100]に
より測定された発熱ピークは、図1に示すように442
℃であった。
静置型の電気炉で550℃、4時間焼成し、水分とアン
モニアを除去した後、をトンネル炉で650℃、滞留時
間2時間で水素還元した。V2O3への還元率(%)[=10
0 × V2O3(mol)/V2O5(mol)]は98%であった。得られ
た生成物の示差熱重量分析[理学機社製:TAS-100]に
より測定された発熱ピークは、図1に示すように442
℃であった。
【0032】還流管を付けた1リットルの四つ口フラス
コに、上記生成物150gと約1リットルの4M硫酸溶
液を入れ、良く撹拌しながら105℃で6時間加熱溶解
した。反応液を冷却後、0.45μmのメンブレンフィ
ルターで減圧濾過して未溶解残を除き、純水を加えて1
リットルに調整した。電解液の分析値を表−5に示す。
コに、上記生成物150gと約1リットルの4M硫酸溶
液を入れ、良く撹拌しながら105℃で6時間加熱溶解
した。反応液を冷却後、0.45μmのメンブレンフィ
ルターで減圧濾過して未溶解残を除き、純水を加えて1
リットルに調整した。電解液の分析値を表−5に示す。
【0033】実施例2 実施例1で得られた生成物300gおよび6M硫酸溶液
を用いた以外は、実施例1と同様の条件で電解液を調製
した。電解液の分析値を表−5に示す。
を用いた以外は、実施例1と同様の条件で電解液を調製
した。電解液の分析値を表−5に示す。
【0034】実施例3 還流管付き2リットル四つ口フラスコに、純水500m
l及び実施例1で得られた生成物300gを入れ、よく
撹拌した。濃硫酸(純度97%)808g(8モル)を
チューブポンプで20g/分の速度でフラスコに注入
し、反応液濃度を約2倍の濃度で反応させた。反応温度
は120℃(反応液の沸点)であった。4時間反応させ
た後、純水を加えて反応液を2リットルに調整し、さら
に2時間反応を継続した。その後操作は実施例1と同様
に行った。得られた電解液の分析値を表−5に示す。
l及び実施例1で得られた生成物300gを入れ、よく
撹拌した。濃硫酸(純度97%)808g(8モル)を
チューブポンプで20g/分の速度でフラスコに注入
し、反応液濃度を約2倍の濃度で反応させた。反応温度
は120℃(反応液の沸点)であった。4時間反応させ
た後、純水を加えて反応液を2リットルに調整し、さら
に2時間反応を継続した。その後操作は実施例1と同様
に行った。得られた電解液の分析値を表−5に示す。
【0035】実施例4 実施例1で得られたトリバナジン酸アンモニウム400
gを2リットル/分の水素を流しながら、水素還元炉で
600℃で4時間還元反応を行った。得られた還元生成
物を実施例3と同様の操作により電解液を得た。分析値
を表−5に示す。
gを2リットル/分の水素を流しながら、水素還元炉で
600℃で4時間還元反応を行った。得られた還元生成
物を実施例3と同様の操作により電解液を得た。分析値
を表−5に示す。
【0036】実施例5 実施例1で得られたトリバナジン酸アンモニウム400
gを2リットル/分の水素を流しながら、水素還元炉で
1000℃で4時間還元反応を行った。得られた還元生
成物の示差熱重量分析により測定された発熱ピークは、
477℃を示した。この還元生成物を実施例3と同様の
操作により電解液を得た。分析値を表−5に示す。
gを2リットル/分の水素を流しながら、水素還元炉で
1000℃で4時間還元反応を行った。得られた還元生
成物の示差熱重量分析により測定された発熱ピークは、
477℃を示した。この還元生成物を実施例3と同様の
操作により電解液を得た。分析値を表−5に示す。
【0037】実施例6 2m3の溶解槽に回収メタバナジン酸アンモニウム80k
g及び純水2m3を張り込み、90〜95℃の温度に加
熱して、完全に溶解させた。この溶液を冷却器を通して
冷却した後、0.45μmのフィルターを通して固形物
を除き、1m3の精製反応槽に送った。この反応槽に濃
硫酸をポンプでpHが1.8になるまで添加し、加熱し
て90〜97℃に維持した。1時間反応させた後冷却
し、沈降槽に送液し、トリバナジン酸アンモニウムを沈
降させて濃厚スラリーとした。このスラリーをスラリー
ポンプで遠心分離機に送り、水分を20%以下に調整し
たトリバナジン酸アンモニウムを製造した。これの50
kgを温度600℃、滞留時間2時間でトンネル炉内で
水素還元した。得られた還元生成物の示差熱重量分析に
より測定された発熱ピークは、442℃を示した。10
0リットルの内容積のグラスライニングオートクレーブ
に純水83.6kg、上記で得られた生成物15kg及
び濃硫酸40.4kgを張り込み、反応温度125〜1
35℃で、2時間加圧下に反応、溶解させた。圧力は溶
液の蒸気圧である1.7〜1.9kg/cm2であっ
た。冷却後、濾過して得られた電解液の分析を行った。
その結果を表−5に示す。
g及び純水2m3を張り込み、90〜95℃の温度に加
熱して、完全に溶解させた。この溶液を冷却器を通して
冷却した後、0.45μmのフィルターを通して固形物
を除き、1m3の精製反応槽に送った。この反応槽に濃
硫酸をポンプでpHが1.8になるまで添加し、加熱し
て90〜97℃に維持した。1時間反応させた後冷却
し、沈降槽に送液し、トリバナジン酸アンモニウムを沈
降させて濃厚スラリーとした。このスラリーをスラリー
ポンプで遠心分離機に送り、水分を20%以下に調整し
たトリバナジン酸アンモニウムを製造した。これの50
kgを温度600℃、滞留時間2時間でトンネル炉内で
水素還元した。得られた還元生成物の示差熱重量分析に
より測定された発熱ピークは、442℃を示した。10
0リットルの内容積のグラスライニングオートクレーブ
に純水83.6kg、上記で得られた生成物15kg及
び濃硫酸40.4kgを張り込み、反応温度125〜1
35℃で、2時間加圧下に反応、溶解させた。圧力は溶
液の蒸気圧である1.7〜1.9kg/cm2であっ
た。冷却後、濾過して得られた電解液の分析を行った。
その結果を表−5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】実施例7 還流管付き1リットル四つ口フラスコに、純水250m
l、実施例1で得られた生成物112.5g(V換算で
1.5モル)、実施例1で得られたトリバナジン酸アン
モニウム45g(V換算で0.5モル)を入れ、よく撹
拌した。濃硫酸(純度97%)404.5g(4モル)
をチューブポンプで20g/分の速度でフラスコに注入
した。108℃(反応液の沸点)で15分間反応させ、
純水を加えて反応液を約1リットルに調整した後、直ぐ
に冷却した。その後操作は実施例1と同様に行った。得
られた電解液の分析値を表−6に示す。
l、実施例1で得られた生成物112.5g(V換算で
1.5モル)、実施例1で得られたトリバナジン酸アン
モニウム45g(V換算で0.5モル)を入れ、よく撹
拌した。濃硫酸(純度97%)404.5g(4モル)
をチューブポンプで20g/分の速度でフラスコに注入
した。108℃(反応液の沸点)で15分間反応させ、
純水を加えて反応液を約1リットルに調整した後、直ぐ
に冷却した。その後操作は実施例1と同様に行った。得
られた電解液の分析値を表−6に示す。
【0040】実施例8 還流管付き1リットル四つ口フラスコに、純水250m
l、実施例1で得られた生成物75g(V換算で1モ
ル)、実施例1で得られたトリバナジン酸アンモニウム
91g(V換算で1モル)を入れ、よく撹拌した。濃硫
酸(純度97%)404.5g(4モル)をチューブポ
ンプで20g/分の速度でフラスコに注入した。108
℃(反応液の沸点)で15分間反応させ、純水を加えて
反応液を約1リットルに調整した後、直ぐに冷却した。
その後操作は実施例1と同様に行った。得られた電解液
の分析値を表−6に示す。
l、実施例1で得られた生成物75g(V換算で1モ
ル)、実施例1で得られたトリバナジン酸アンモニウム
91g(V換算で1モル)を入れ、よく撹拌した。濃硫
酸(純度97%)404.5g(4モル)をチューブポ
ンプで20g/分の速度でフラスコに注入した。108
℃(反応液の沸点)で15分間反応させ、純水を加えて
反応液を約1リットルに調整した後、直ぐに冷却した。
その後操作は実施例1と同様に行った。得られた電解液
の分析値を表−6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】実施例9 実施例1で用いたトリバナジン酸アンモニウム、200
gを2ml/minの水素を流しながら、水素還元炉でそれ
ぞれ550℃、600℃、650℃及び700℃の温度
で4時間還元した。得られた還元生成物を用いて、実施
例7と同様な操作で電解液を調製した。分析結果を表−
7に示す。
gを2ml/minの水素を流しながら、水素還元炉でそれ
ぞれ550℃、600℃、650℃及び700℃の温度
で4時間還元した。得られた還元生成物を用いて、実施
例7と同様な操作で電解液を調製した。分析結果を表−
7に示す。
【0043】
【表7】
【0044】比較例1 レアーメタル社製のV2O3標準試薬を用いた他は、実施
例1と同様に行った。但し、試料量が限られていたため
実験のスケールは1/8で行った。示差熱重量分析によ
り測定された標準試薬の発熱ピークは、622℃を示し
た。分析値を表−5に示す。
例1と同様に行った。但し、試料量が限られていたため
実験のスケールは1/8で行った。示差熱重量分析によ
り測定された標準試薬の発熱ピークは、622℃を示し
た。分析値を表−5に示す。
【0045】比較例2 GFE社(ドイツ)製[ハイピュリティー]の低次バナ
ジウム化合物を使用して、実施例1と同様の操作で濃硫
酸に溶解させて電解液を製造した。低次バナジウム化合
物の発熱ピークは650℃であり、得られた電解液のV
3+濃度は54モル%、V4+濃度は46モル%であった。
ジウム化合物を使用して、実施例1と同様の操作で濃硫
酸に溶解させて電解液を製造した。低次バナジウム化合
物の発熱ピークは650℃であり、得られた電解液のV
3+濃度は54モル%、V4+濃度は46モル%であった。
【図1】実施例1で得られた還元生成物の示差熱重量分
析結果を示すチャートである。
析結果を示すチャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古里 洸一 茨城県鹿嶋市神栖町大字東和田16番地 鹿 島北共同発電株式会社V電池開発室内 (72)発明者 佐藤 完二 茨城県鹿嶋市神栖町大字東和田16番地 鹿 島北共同発電株式会社V電池開発室内
Claims (7)
- 【請求項1】 バナジウムを正および負極活物質とする
バナジウムレドックス電池用電解液の製造方法におい
て、 5価のバナジウムを含むバナジウム化合物に還元操作を
施すことにより、空気流通下における示差熱重量分析に
よって測定したときに、再酸化の発熱ピークが600℃
以下である5価より低い原子価のバナジウム化合物を生
成させ、得られた還元生成物を単独で又は5価のバナジ
ウムを含むバナジウム化合物と混合して硫酸水溶液に溶
解させ、3価、4価、又は3価と4価の混合のバナジウ
ム電解液を製造することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 前記5価のバナジウムを含むバナジウム
化合物が、五酸化バナジウム又はメタバナジン酸アンモ
ニウムである請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記五酸化バナジウムが、メタバナジン
酸アンモニウム又はトリバナジン酸アンモニウムを酸化
雰囲気下で焼成して得られるものである請求項2記載の
方法。 - 【請求項4】 前記還元操作が、水素、一酸化炭素、低
級アルコール及び低級炭化水素からなる群から選ばれる
雰囲気下で、400〜1000℃の温度で行われる請求
項1記載の方法。 - 【請求項5】 前記還元操作が、水素雰囲気下で500
〜700℃の温度で行われる請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 V2O3の硫酸水溶液を調製し、これにV
2O5を加えて溶解させ、その際、V2O3とV2O5の混合
割合をV2O3:V2O5のモル比で2.9:1.1〜3.
2:0.8に調整することにより、45〜55モル%の
3価のバナジウムおよび55〜45モル%の4価のバナ
ジウムからなる混合バナジウム電解液を得る請求項1記
載の方法。 - 【請求項7】 V2O3とV2O5を硫酸水溶液に溶解さ
せ、その際、V2O3とV2O5の混合割合をV2O3:V2
O5のモル比で2.9:1.1〜3.2:0.8に調整
することにより、45〜55モル%の3価のバナジウム
および55〜45モル%の4価のバナジウムからなる混
合バナジウム電解液を得る請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9222307A JPH1167257A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | バナジウム電解液の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9222307A JPH1167257A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | バナジウム電解液の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH1167257A true JPH1167257A (ja) | 1999-03-09 |
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ID=16780316
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP9222307A Pending JPH1167257A (ja) | 1997-08-19 | 1997-08-19 | バナジウム電解液の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH1167257A (ja) |
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