JPH09176740A - 玉軸受用軌道輪の製造方法 - Google Patents

玉軸受用軌道輪の製造方法

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JPH09176740A
JPH09176740A JP35175995A JP35175995A JPH09176740A JP H09176740 A JPH09176740 A JP H09176740A JP 35175995 A JP35175995 A JP 35175995A JP 35175995 A JP35175995 A JP 35175995A JP H09176740 A JPH09176740 A JP H09176740A
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弘次 濱岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受鋼を熱間鍛造したリング状素材から玉軸
受用の軌道輪を製造する方法であって、従来の玉受溝の
形成のための冷間加工とこの冷間加工のための球状化焼
鈍を省略して、熱間加工による溝加工と焼入れ工程とを
連続化し、熱エネルギーの経済性と加工時間の短縮、工
程の簡素化・効率化を図る。 【解決手段】 リング状素材を加熱して熱間ローリング
加工により玉受溝の形成と拡径圧延を行い、次いで、冷
却することなく再加熱してオーステナイト化して油中で
Ms点直上まで急冷し、直ちにサイジング型焼入れす
る。熱間ローリング加工終了温度をAr1点以下500
℃以上に調整して再加熱する過程で球状化を行い、炭化
物の微細化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受用、特
に玉軸受用の軌道輪のリング状素材成形から焼入れまで
の連続的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と解決課題】玉軸受は、軌道輪である内輪
及び外輪の間に、その玉受溝に転動体としての玉を転動
可能に介装して成る軸受であるが、この玉軸受用の内輪
や外輪など軌道輪をSUJ2鋼等の高炭素クロム軸受鋼
から製造する場合、従来法は、鋼材として棒鋼又は丸鋼
を切断して使用し、熱間鍛造してリング状素材(リング
ブランク)とし、これを冷却後に再度加熱して球状化焼
鈍をしたあと、所要の形状・寸法に切削加工し、冷間ロ
ーリング加工により周面に玉受溝の形成と所要の寸法の
圧延とを同時に行い、焼入れ温度まで加熱して焼入れを
行う方法が採用されていた。
【0003】この製造法のヒートパターンの一例を図7
(A)に示しているが、熱間鍛造においては、切断した
棒鋼の柱状素材を1100〜1200℃に加熱して後、
柱状素材の両端面を押圧圧下して拡径し、ついで中心部
の打ち抜きをして、リング状の素材に成形した後放冷さ
れ、次の冷間ローリング加工に先立って、700〜80
0℃のオーステナイト域まで再度加熱した後炉冷するこ
とにより、球状化焼鈍を行ない、鋼中に炭化物を微細に
析出させて鋼の冷間加工性を改善することがなされてい
た。
【0004】冷間ローリング加工には、通常は、リング
状素材の内側に挿通してその内周面を押圧するマンドレ
ルとリング状素材の外側外周面を押圧する主ロールとの
間でリング状素材を挟圧して圧延する方式が採用されて
いた。この方法では、マンドレルと主ロールとのいずれ
かに、その外周面に玉受溝形成用突条が形成されてお
り、マンドレルと主ロールを相反対回転させながらマン
ドレルと主ロールとの間を押圧してリング状素材の厚み
方向の圧下し、リング状素材の玉受溝の形成と所定寸法
形状への圧延拡径とが行われる。
【0005】冷間ローリング加工法は、玉受溝も含めて
リング状素材周面の成形寸法精度が高いので、その後は
周面や玉受溝の旋削加工を行わずに、焼入れ・焼戻し処
理がされていた。この焼入れ法には、高炭素クロム軸受
鋼に対しては、加熱してオーステナイト化して後油中急
冷する焼入れ法、通称、ずぶ焼法が広く利用されてい
た。
【0006】軌道輪の他の製造方法には、熱間鍛造によ
りリング状素材とし、これを熱間ローリング加工により
所定寸法に拡径圧延して一旦放冷した後、再加熱して球
状化焼鈍を行い、冷却後に玉受溝等の旋削加工をした
後、同様に、再加熱して焼入れを行う工程も行われてい
た。
【0007】この場合の熱間ローリング加工は、加熱し
たリング状素材に挿通して内周面を押圧するマンドレル
と外周面に接して押圧する主ロールとにより、リング状
素材を挟圧して、所定のリング外形になるように圧延す
る方法であった。また、比較的大きい径のリング状素材
に対しては、マンドレル及び主ロールと共に、主ロール
の反対側にリング状素材の両端面を挟圧する一対のアキ
シャルロールを配置してリング状素材の幅制御を行う方
式も採用されていた(例えば、特開昭62ー17662
6号公報など)。
【0008】この製造方法のヒートパターンを図7
(B)に示すが、切断した棒鋼の柱状素材を1100〜
1200℃に加熱して熱間鍛造によりリング状素材とし
て連続的に熱間ローリング加工を行った後、常温まで放
冷し、次の旋削加工に先立って、700〜800℃のオ
ーステナイト域まで再度加熱した後炉冷することにより
球状化焼鈍を行ない、鋼の冷間加工性を改善することが
なされている。次の旋削加工により、内外周面と所要の
玉受溝を切削加工した後、焼入れ・焼戻し処理がなされ
る。
【0009】これらの方法で形成され焼入れ・焼戻し処
理されたリング状素材は、真円度矯正のためサイジング
処理を行った後、表皮の黒皮の研削と玉受溝等の研削・
超仕上げなどの精密研磨を行い軌道輪に仕上げられてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の製造方法
は、リング状素材の内外周面および玉受溝形成を冷間ロ
ーリング加工や旋削などの冷間加工で行うが、素材の高
炭素クロム軸受鋼は炭素量が高く硬質であるので、熱間
鍛造や熱間ローリング加工をした後の素材は、冷間加工
性が悪い。そこで被削性など冷間での加工性を良好にす
るため、上述のように、球状化焼鈍を行って、鋼中に炭
化物を微細で且つ球状に析出させておく必要があった。
【0011】そのため、従来法には、図7(A)、
(B)に示したように、冷間加工工程と球状化焼鈍工程
とを必然的に含むので、熱間鍛造又は熱間ローリング加
工のための加熱とその後の冷却をして、さらに球状化焼
鈍のための高温長時間の再加熱を必要とし、旋削や冷間
ローリングなどの冷間加工の後にも焼入れのための加熱
が必要となり、冷却と加熱の繰り返しによって熱的に不
経済なものであった。
【0012】さらに、従来法は、冷間加工とこのための
球状化焼鈍とを含むので、加工工程数が増加し、それぞ
れ工程専用の装置・設備の間にリング状素材を運搬する
必要があり、工程が複雑化し、工程間の待ち時間調節が
必要となるなど工程能率の低下を招き、不能率であり、
連続生産方式の採用を阻害していた。
【0013】本発明は、第1に、鋼材・リング状素材か
ら焼入れに到る軌道輪の製造過程において、冷間加工と
このための球状化焼鈍の工程を廃止して、全て熱間加工
により上記問題を解消しようとするもので、これによ
り、特に長時間を必要とする球状化焼鈍を省略し、工程
の連続化を図り、冷却と再加熱の繰り返しを無くして熱
エネルギーの低減と生産の効率化を図ろうとするもので
ある。
【0014】しかしながら、リング状素材の成形から焼
入れに到る全工程を熱間加工で行うとすれば、一般に、
熱間加工でのリング状素材の周面及び玉受溝の形成精度
が冷間ローリングや切削加工などの冷間加工による場合
に比して良くない。ここに、熱処理後のリング状素材
は、従来の切削加工による内外周面及び玉受溝の形成の
際の寸法精度と少なくとも同程度の寸法精度を確保する
ことが重要となり、さもなければ、別途切削代を大幅に
確保する必要が生じ、旋削加工の工程が省略できない。
さらに、熱間加工の過程で炭化物がマトリックスに溶解
して、熱処理後の炭化物が網目状に粗大に析出するので
軸受の軌道輪の転がり疲労寿命が低下する恐れがあり、
この場合でも、炭化物の球状化処理が別途必要となる。
【0015】本発明は、第2に、熱間加工化に伴う上記
別個の問題を解決して、軌道輪に要求される品質の点に
おいても従来の製造方法のものと少なくとも遜色のない
優れた軌道輪の製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸受鋼など油
中冷却により焼入れ硬化可能な鋼より成るリング状素材
から転がり軸受の軌道輪を成形するための軸受軌道輪の
製造方法であって、概して言えば、熱間ローリング加工
と拘束焼入れにより、その後の切削加工の不要な寸法精
度を具備した有溝リング状素材に形成するものである。
即ち、本発明の製造方法は、リング状素材を加熱して熱
間ローリング加工により玉受溝を形成して所定外形に拡
径して有溝リング状素材に圧延成形する熱間ローリング
工程と、該有溝リング状素材を上記ローリング加工後直
ちに焼入れ温度に加熱調整した後焼入れする焼入れ工程
と、から成り、焼入れ工程における焼入れ法が、焼入れ
のために加熱したリング状素材の外径若しくは内径を所
定寸法に拘束保持した状態で冷却する拘束焼入れ法であ
ることを特徴としている。
【0017】この製造方法の工程を図1(A)に示す
が、この方法では、リング状素材の熱間ローリング工程
で、リング状素材に所定の玉受溝と周面・側面とが、鋼
の加工性のよい高温で一時に形成され、次の、拘束焼入
れ工程を経て、一体焼入れされた所定形状のリング状素
材が得られる。熱間ローリング加工bは玉受溝成形と圧
延拡径が極めて容易であり、従来の溝切削や冷間ローリ
ング加工などの冷間加工を採用しないので、上記の冷間
加工のための球状化焼鈍の工程は不要となる。従って、
図2(A)にヒートパターンの一例を示すように、熱間
ローリング工程と焼入れ工程との間で常温まで冷却する
必要がなく、熱間ローリング工程での温度低下があって
も僅かであり、直ちに焼入れ温度に短時間の加熱調整し
た後に焼入れすることができる。そこで、熱間ローリン
グ工程と焼入れ工程の連続生産が容易となり、その工程
全体が短時間で終了し、加熱に要する時間や熱エネルギ
ーの低減に有効となる。
【0018】熱間ローリング加工によるリング状素材の
圧延は、従来の冷間ローリング加工による場合に比し
て、寸法精度が悪く、特に、真円度が低下する恐れがあ
るが、拘束焼入れ法は、熱間ローリング加工後のリング
状素材の外径又は内径を規定の寸法に拘束保持した状態
で焼入れを完了するもので、熱間ローリング加工時の寸
法のばらつきと焼入れ時の変形歪みの両方を矯正ないし
防止する効果がある。そこで所要の研削代を残した寸法
精度と真円度の高いリング状素材が得られ、以後切削を
することなく最終仕上げまで進めることができる。
【0019】拘束焼入れとしては、図1(A)の工程図
と図2(A)に例示のヒートパターンにおいて、ローリ
ング加工b後直ちに再加熱dをしてオーステナイト化温
度に加熱保持したリング状素材を焼入油中に浸漬して急
冷eをし鋼のマルテンサイト変態開始温度Ms点の直上
温度で引き上げて後、サイジング型に圧入し冷却するサ
イジング焼入れfを行う方法がある。リング状素材をサ
イジング型で拘束したまま常温近くまで冷却する過程で
マルテンサイト変態を終了させる。この焼入れ後これを
通常の焼戻しを行って、表面硬さをHRC57以上、特
にHRC60以上として、軌道溝の耐摩耗性、転がり疲
労寿命を確保する。
【0020】本発明には、熱間ローリング工程と拘束焼
入れ工程との間で球状化処理工程を介在させる軌道輪の
製造方法が含まれる。即ち、この製造方法は、図1
(B)にその工程図を、図2(B)にヒートパターンの
例を、それぞれ示すが、該リング状素材を少なくともオ
ーステナイト領域に加熱aをして、熱間ローリング加工
bにより玉受溝を形成して所定外形に拡径して有溝リン
グ状素材に圧延成形する熱間ローリング工程と、該リン
グ状素材を、ローリング加工終了後直ちに鋼のAr1点
以下500℃以上の温度に保持して、鋼中に球状炭化物
を析出させる球状化処理cを行う工程と、該球状化処理
後のリング状素材を直ちに再加熱dして上記焼入れ温度
に調整した後焼入れする焼入れ工程と、から成るもので
ある。そして、焼入れ法が、同様に、再加熱dをしたリ
ング状素材の外径若しくは内径を所定寸法に拘束保持し
た状態で冷却する拘束焼入れ法である。拘束焼入れ法に
は上述のように、再加熱d後に油中に浸漬して急冷eを
し鋼のMs点の直上温度で引き上げて後サイジング
(型)焼入れfを行うサイジング型焼入れ法がある。
【0021】この球状化処理cを含む方法は、熱間ロー
リング加工bの少なくとも初期をオーステナイト領域で
おこない、その終了後に鋼のAr1点以下500℃以上
の温度に保持することにより、オーステナイト中に溶解
の炭素を微細な球状炭化物として析出させる。これによ
り、熱間加工による網目状セメンタイト等の粗大炭化物
に起因する転がり疲労寿命の低下を防止するのに有効で
ある。
【0022】この球状化処理を含む製造方法は、高炭素
鋼、特に高炭素クロム軸受鋼(例えばSUJ2鋼)等の
ように、鋼中に析出炭化物を多く含む鋼について、予め
リング状素材に形成するため熱間鍛造を行う場合や、特
に1000℃前後の高温から熱間ローリング加工をする
場合に好ましく適用される。これらの熱間鍛造や熱間ロ
ーリングの過程でオーステナイトが1000℃前後の高
温にあると炭化物はオーステナイト中によく溶解するの
で、その後放冷中にオーステナイトの粒界に網目状に粗
大な炭化物として析出し易いのであるが、本発明は、球
状化処理工程を設けて、炭化物の微細化を図るのであ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく述べると、
使用される鋼材は、棒鋼ないし丸鋼(ビレット)を一定
長さに切断後熱間鍛造により、所定寸法で、図4(A)
に示すようなリング断面矩形のリング状に形成される。
通常は、一個の棒鋼片から内輪用と外輪用の二つのリン
グ状素材が形成されるいわゆる親子取りの方法が採用さ
れる。また、鋼管を一定長さに輪切りにしたリング状素
材も利用される。リング状素材は、内周面、外周面及び
両端面を旋削により一定の寸法範囲に調節したあと、熱
間ローリング加工のために加熱する。
【0024】本発明では、熱間ローリング加工の際にリ
ング状素材を加熱炉中に装入しローリング加工開始温度
付近に加熱保持するが、ローリング加工開始温度は、1
200℃以下のオーステナイト領域で、好ましくは、7
50℃〜900℃の低温範囲が選ばれる。900℃より
高温であると、リング状素材の鋼材は、変形抵抗が小さ
くて軟かく、ローリング加工が容易となるが、加熱中及
びローリング加工中の表面酸化により表面脱炭層が大き
くなる傾向があり、高温加熱することは、熱経済的にも
不利となる。
【0025】他方、ローリング加工開始温度が750℃
より低温にすると、リング状素材の鋼は球状化焼鈍なし
では硬質となりローリング加工・圧延拡径に不利とな
る。また、熱間ローリング加工後の球状化焼鈍を行う場
合には、ローリング加工終了温度を500℃以上、特
に、650℃以上とする必要があるので、熱間ローリン
グ過程での温度降下を考慮して、ローリング加工開始温
度が決められる。この加熱炉には、ガス炉、電気炉が利
用され、特に、窒素ガスや還元性ガスに置換した雰囲気
炉がリング状素材表面の空気酸化や脱炭の防止のため好
ましい。
【0026】熱間ローリング加工の方法は、前述の冷間
ローリング加工方法に利用されたマンドレルと主ロール
との間でリング状素材を挟圧して圧延する方式が採用で
きる。マンドレルと主ロールとのいずれか外周面に玉受
溝形成用突条が形成されて溝形成ロールとされており、
マンドレルと主ロールを回転させながらマンドレルと主
ロールとの間を押圧して、リング状素材の厚み方向の圧
下とリング状素材の回転により、リング状素材の溝形成
と所定寸法形状への圧延拡径が行われる。
【0027】熱間ローリング加工過程ではリング状素材
は冷却されるので、焼入れ工程では、焼入れ用加熱炉に
装入されて再加熱して焼入れ温度、通常は800℃〜8
60℃のオーステナイト化温度に調整される。熱間ロー
リング加工の温度降下を考慮して圧延終了温度が焼入れ
温度の近辺になるように圧延開始温度を決めるのもよ
い。そうすると、焼入れ前の再加熱が省略でき、圧延終
了後直ちに焼入れを行うことができる。
【0028】熱間ローリングの工程の後の球状化処理工
程を設ける場合は、ローリング加工開始温度は、750
℃以上のオーステナイト領域とするが、炭化物の溶解度
を高めるために800℃以上に高温にするのが好まし
い。熱間ローリング加工の少なくとも初期をオーステナ
イト領域でおこない、球状化処理cは、そのローリング
加工b終了後に鋼のAr1点以下500℃以上の温度、
特に、650℃程度に冷却保持して焼入れのための再加
熱dをする過程で行う。
【0029】球状化処理cは、熱間ローリング加工b末
期の温度をAr1点以下500℃以上の温度に調節する
もので、ローリング加工b終了後直ちに徐々にオーステ
ナイト化温度まで再加熱dをする方法がある。又他の方
法として、熱間ローリング加工bをしたリング状素材を
Ar1点以下500℃以上の温度の塩浴中に一時浸漬保
持したあと、焼入れ用の加熱炉に装入して、徐々にオー
ステナイト化温度まで再加熱dをする方法も採用され
る。
【0030】次の拘束焼入れの工程では、サイジング型
に外径拘束型と内径拘束型とが利用されるが、外径拘束
型の場合では、再加熱dをしたオーステナイト域からM
s点直上まで急冷eをしたあとこの温度に保持している
間に、所定内径の内面円筒状のサイジング型内にリング
状素材を圧入する。圧入過程でリング状素材の外径は、
サイジング型内面の内径にまで圧縮されて拘束されるの
で、圧入後は、これをMs点以下に放冷してマルテンサ
イト変態をさせサイジング焼入れfをする方法(マルク
エンチ法の利用)である。サイジング型内面を所定の円
筒形状に決めてあり、サイジング型内でリング状素材の
外周面が修正されて且つ拘束された状態で、焼入れが完
了する。
【0031】この工程は、焼入油槽中から順次引き上げ
たリング状素材をサイジング型内の入口側からに重積状
態で順次圧入していくと、型内を冷却されながら押し込
まれ、出口側から焼入れされたリング状素材が出てくる
方式がよい。
【0032】内径拘束型の場合は、所定外径の円柱状の
サイジング型に順次連続的にリング状素材の内径を押し
入れる方法で、リング状素材の内径は、サイジング型外
面の外径まで拡張されて拘束され、以後上記の外径拘束
型の場合と同様に、Ms点以下に冷却してマルテンサイ
ト変態をさせる方法である。
【0033】本発明の方法で成形し焼入れしたリング状
素材は、従来法と同様に150〜200℃で焼戻しされ
た後、リング状素材の黒皮外面の研削仕上げと玉受溝の
超仕上げにより軌道輪とされる。本発明の製造方法にお
いては、仕上げ工程では切削を省略しても焼入れ後のリ
ング状素材の寸法を、研削代を残す程度の精度に、充分
確保できる。さらに、本発明の製造方法は、熱間ローリ
ング加工開始温度を750℃〜900℃の低温範囲にす
ることができ、ローリング加工後直ちに短時間の再加熱
をするだけで拘束焼入れができるので、ローリング加工
により破壊したオーステナイト結晶粒の成長・粗大化が
抑制され、従って焼入れ直前のオーステナイト結晶粒を
微細にできるので、軌道輪の機械的性質が良好になる利
点がある。
【0034】
【実施例】SUJ2鋼の棒鋼から深溝玉軸受の内輪用の
軌道輪に使用するリング状素材の製造方法を、図1
(A)の工程図に従い以下に示す。棒鋼を所定長さに切
断し、加熱炉内に装入されて1100℃前後に加熱され
たあと熱間鍛造により、リング状に形成され、冷却後に
旋削により所定形状に調製されて、リング状素材とされ
る。まず、リング状素材は、熱間ローリング加工のため
に、加熱炉内に順次装入して炉内を移送しながら800
℃〜860℃の範囲に30〜60min加熱し保持す
る。
【0035】熱間ローリング工程では、加熱炉から取り
出したリング状素材にマンドレルを挿入してリングの外
周を主ロールで挟圧し、リングを厚み方向に圧下して、
拡径する。主ロールの外周には玉受溝形成用突条が形成
してあり、リング状素材の内周面に玉受溝を形成する。
このローリング加工装置の概要を図3に示すが、リング
状素材1の内側にマンドレル2を装入し、リング状素材
1の外周面10を主ロール3の外周面30に当接させ
(図3(A))、ついで、マンドレル2の両端部21、
21に補助ロール4、4(バックアップロール)を摺接
して保持し、主ロール3をマンドレル2の方向に加圧押
進しながら、同時に補助ロール4、4と主ロール3とを
回転させると、リング状素材はマンドレル2の外周面2
0と主ロール3の外周面30との間で圧下されながら同
時に主ロール3の外周面30に形成した玉受溝形成用突
条35によりリング状素材1の外周面10に玉受溝15
が形成される(図3(B))。加工中にリング状素材1
の外周面に接触して外周計測するセンサ5(図3
(C))により所定の外径に達したとき、主ロール3の
押圧を解除して圧延を終了し、リング状素材1をマンド
レル2から外して、直ちに焼入れ用の加熱炉6(図6)
に装入する。
【0036】この方法で軌道輪の内輪を形成する場合に
は、主ロール3の外周面30にボール溝形成用突条35
が形成されているが、外輪を形成する場合には、図4
(B)に示すように、マンドレル2の外周面20にボー
ル溝形成用突条25が形成されており、断面矩形状のリ
ング状素材1(図4(A))から内周面11に玉受溝1
5を形成した外輪用の有溝リング状素材1が形成でき
る。このように、マンドレル2と主ロール3の組合せを
換えるだけで、内輪も外輪も形成可能である。
【0037】拘束焼入れ装置は、図6に例示するよう
に、焼入れ用の加熱炉6に近接して、冷却用の油浴槽6
1と縦型の中空状サイジング型7と、このサイジング型
内にリング状素材を押し込むためのプッシャー73を備
えた押入れ装置78とが配置してある。この拘束焼入れ
の工程では、焼入れ用の加熱炉6に挿入された有溝リン
グ状素材1(図例は外輪用のリング状素材)を、加熱し
て所定のオーステナイト化温度、例えば860℃に極く
短時間保持する。この加熱保持時間は、熱間ローリング
加工終了温度が650℃程度の時は、3〜10min程
度でよい。オーステナイト化したリング状素材1は、1
00℃前後に加温の焼入れ油を満たした油浴槽61中に
短時間浸漬し、SUJ2鋼のMs点は220〜230℃
であるので、220℃になった時点で油中から引き上げ
て、速やかにサイジング型7の入口71にリング状素材
1を押入れる。この操作を続けると、リング状素材1
は、サイジング型内面70内に重積して拘束された状態
で、サイジング型7内を順次下がりながら、Ms点以下
に冷却され、最後にサイジング型7の出口72から落下
する。その後常温まで放冷する。
【0038】この一連の工程を実施するためには、熱間
ローリング加工用の加熱炉、熱間ローリング装置、焼入
れ用の加熱炉、及び、油浴槽とサイジング型と押入れ装
置からなる拘束焼入れ装置が、連続処理可能に連設され
ており、加熱炉と冷間ローリング装置や拘束焼入れ装置
の間には、図示しないが、ロボットアーム等の握持型搬
送手段によりリング状素材を1個づつしかも速やかに搬
送することができるようにされている。
【0039】熱間ローリング加工は、通常10秒以下で
圧延を完了できるので、圧延用の加熱炉から熱間ローリ
ング装置への移動と装着や熱間ローリング装置から焼入
れ用の加熱炉への取外し装入をできるだけ急速に行い、
その間の空気中放冷を少なくして温度低下を防止するよ
うにする。
【0040】この熱間ローリング加工方法は、主ロール
又はマンドレルに形成した玉受溝形成用突条と共にシー
ル溝形成用突条を設けることにより、リング状素材に玉
受溝とシール溝とを同時に形成することが可能となる。
図5(A)において、マンドレル2の外周面20に玉受
溝形成用突条25とその両側に一対のシール溝形成用突
条26、26を形成した例で、これにより、図5(B)
に示すように、ローリング加工後は、外輪用のリング状
素材1の内周面11に玉受溝15とシール溝16、16
とを同時に形成したものである。
【0041】従来の冷間ローリング加工法では、軌道輪
の内輪を形成する場合には、内輪の外周面に玉受溝とシ
ール溝を同時に形成すると、圧延拡径中に素材周面に作
用する引張応力により両溝の間の周面に微細な表面割れ
が発生することがあるのであるが、熱間ローリング加工
では、鋼材自体の塑性変形能が大きいので表面ひび割れ
を生じることがなく、内輪でも外輪でも同様にシール溝
の同時成形が容易にできる利点がある。
【0042】次に、本発明の玉軸受用軌道輪の製造方法
により、軌道輪を形成した場合の寸法精度とミクロ組織
を調べ、その結果を以下に示す。軌道輪は、JIS型番
6206の玉軸受の外輪で、材質はSUJ2鋼である。
製造条件は、上記材質の棒鋼を熱間鍛造によりリング状
ブランクに形成し、これを旋削して熱間ローリング加工
用のリング状ブランクに寸法調製した。リング状ブラン
クの基準寸法を、内径36.5mm、外径48.1m
m、幅16.0mmとし、この基準寸法に対して、外径
のみ、内径のみ、及び幅のみ、それぞれ±0.05mm
及び±0.10mmに変化させたリング状ブランクを形
成した。これらリング状ブランクを加熱炉内で850〜
860℃の炉内温度に20〜30min加熱し、直ちに
上記ローリング加工機で熱間ローリング加工して玉受溝
成形と圧延を行い、焼入れ用の加熱炉に移して850〜
860℃の炉内温度で2〜3min再加熱した後、油温
100〜110℃の油中に10s浸漬し、引き上げて内
径62.15mm、長さ80mmのサイジング型に圧入
して放冷し、拘束焼入れを行った。この試験では、熱間
ローリング加工後のリング状ブランクは、球状化処理を
行わずに、直ちに焼入れ温度に再加熱している。また、
比較例として、熱間鍛造後旋削前にリング状ブランクを
800℃の炉内温度で9〜10h保持して徐冷する条件
で、予め球状化焼鈍を行った。その他の製造条件は、上
記と同じであった。
【0043】拘束焼入れしたリング状ブランクについ
て、外径と、内径として玉受溝面における内径(溝径)
と、を測定し、製品外輪の外径と溝径とそれぞれ比較し
て、外径取代、溝径取代を求めた。各取代とローリング
加工前のリング状ブランクの寸法との関係を図8に示
す。ローリング加工前のリング状ブランクが基準寸法に
あるときは、外径取代も溝径取代も0.1〜0.2mm
の範囲に入っており、いずれも適正な研削代であるが、
図8(A)において、リング状ブランクの外径だけを基
準外径に対して−0.05mm以下とすると、溝径取代
が0.1mm以下となる。他方、図8(B)において、
リング状ブランクの内径だけを基準内径に対して+0.
10mmとすると、外径取代が0.1mm以下、特に、
0mm以下となり、取代が確保できない。いずれにして
も、適正な基準寸法を定めて、リング状ブランクの外径
と内径を一定範囲に制御し、サイジング型の内面形状を
外径取代を確保するように設定しておけば、本発明の熱
間加工による軌道輪の製造方法により、外径取代と溝径
取代も適正に確保でき、本発明方法は、軌道輪の加工精
度が充分高いことが判った。
【0044】また図9に、外径取代と溝径取代の和(総
取代)と、ローリング加工前のリング状ブランク重量と
の関係を示すが、リング状ブランクは、基準ブランク、
外径のみ変化させたブランクと内径のみ変化させたブラ
ンクを含むが、ブランク重量と総取代とは密接な相関関
係があり、これを利用して、総取代を確保するための重
量公差が決められる。
【0045】拘束焼入れ後のリング状ブランクのミクロ
組織は、従来の球状化焼鈍と熱間ローリング加工後の球
状化処理を共に省略しても、図10(A)の顕微鏡写真
にみられるように炭化物は充分に球状化することが判っ
た。比較例として熱間鍛造後に球状化焼鈍を行って後、
実施例と同様の製造方法を実施したブランクについての
拘束焼入れ後のミクロ組織(図11(A)に顕微鏡写真
を示す)と比較しても、炭化物は微細であり、しかも炭
化物の析出量が多い。
【0046】拘束焼入れ後のリング状ブランクのオース
テナイト結晶粒は、図10(B)の結晶粒界を現出した
顕微鏡写真に見るように、JIS法でのオーステナイト
結晶粒度番号11で極めて微細であり、熱間鍛造後に球
状化焼鈍を行った比較例も同様である(図11(B)、
オーステナイト結晶粒度番号10)。この理由は、恐ら
く、熱間ローリング加工を低温のオーステナイト域で行
い、その後3min程度の極く短時間の再加熱をして速
やかに焼入れするので、熱間ローリング加工により破壊
された結晶粒が熱間ローリングや再加熱の過程で再結晶
ないしは再結晶後の粒成長をする時間的余裕がなく、微
細なまま冷却されるためと考えられる。
【0047】このように、本発明の製造方法は、品質面
においても、特段の球状化処理を設けなくても炭化物の
球状化が実現でき、しかも結晶粒の微細化に有効である
等の特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軌道輪の製造方法の工程図(A、
B)。
【図2】本発明の軌道輪の製造方法の製造工程における
ヒートパターン(A、B)。
【図3】本発明の軌道輪の製造方法で使用される熱間ロ
ーリング加工装置で、(A)はローリング加工開始前の
状態の装置上面図、(B)はローリング加工中の状態の
装置上面図、(C)はローリング加工中の状態における
装置縦断面図を、それぞれ示す。
【図4】本発明の軌道輪の製造方法で使用される熱間ロ
ーリング加工の際の、加工前の外輪用のリング状素材の
断面図(A)、リング状素材とマンドレルと主ロールと
の配置を示す図(B)、及び、加工後の外輪用のリング
状素材の断面図(C)をそれぞれ示す。
【図5】本発明の軌道輪の製造方法で使用される熱間ロ
ーリング加工の際の、リング状素材とマンドレルと主ロ
ールとの配置を示す図(A)、および、加工後の外輪用
のリング状素材の断面図(B)をそれぞれ示す。
【図6】本発明の軌道輪の製造方法で使用されるサイジ
ング型焼入れ装置の概念図。
【図7】従来の軌道輪の製造方法での各工程のヒートパ
ターン(A、B)。
【図8】熱間ローリング加工前のリング状ブランクの寸
法を基準寸法より変化させたときの拘束焼入れ後のリン
グ状ブランクの溝径取代、外径取代の変化を示す図で、
(A)はリング状ブランクの外径のみを変化させた場合
を、(B)はリング状ブランクの内径のみを変化させた
場合を、それぞれ示す。
【図9】熱間ローリング加工前のリング状ブランクの寸
法を基準寸法より変化させたときのブランク重量と、拘
束焼入れ後のリング状ブランクの総取代との相関関係を
示す図。
【図10】本発明の実施例に係る拘束焼入れ後のリング
状ブランクの切断面の金属組織の光学顕微鏡写真(倍率
400)。(A)はピクラール腐食による焼入れ組織
を、(B)はピクリン酸系腐食液(山本科学工具(株)
製「AGSエッチャント」)の腐食によりオーステナイ
ト粒界を発現させた結晶粒組織を、それぞれ示す。図中
(B)のGSNo.は、オーステナイト結晶粒度番号
(JIS法)を示す。
【図11】熱間ローリング加工前に球状化焼鈍を行った
リング状ブランクについて、拘束焼入れ後のリング状ブ
ランクの切断面の金属組織の光学顕微鏡写真(倍率40
0)。(A)、(B)は、図10(A)、(B)と同様
図。図中(B)のGSNo.は、図10と同様にオース
テナイト結晶粒度番号(JIS法)を示す。
【符号の説明】
1 リング状素材 15 玉受溝 2 マンドレル 3 主ロール 6 焼入れ炉 61 油槽 7 サイジング型

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受鋼など油中冷却により焼入れ硬化可能
    な鋼より成るリング状素材から玉軸受の軌道輪を成形す
    るための玉軸受用軌道輪の製造方法おいて、 該リング状素材を加熱して熱間ローリング加工により玉
    受溝を形成して所定外形に拡径する熱間ローリング工程
    と、 上記ローリング加工後該リング状素材を直ちに焼入れ温
    度に加熱調整した後焼入れする焼入れ工程と、から成
    り、 上記焼入れ工程における焼入れ法が、加熱したリング状
    素材の外径若しくは内径を所定寸法に拘束保持した状態
    で冷却する拘束焼入れ法であることを特徴とする玉軸受
    用軌道輪の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記焼入れ工程における拘束焼入れ法
    が、オーステナイト化温度の上記リング状素材を、油中
    に浸漬し鋼のMs点直上温度で引き上げて後、サイジン
    グ型に圧入し冷却する拘束焼入れ法である請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記熱間ローリング工程と焼入れ工程と
    の間に、ローリング加工終了後の上記リング状素材を直
    ちに鋼のAr1点以下500℃以上の温度に保持して、
    鋼中に球状炭化物を析出させる球状化処理工程を含み、 該球状化処理後のリング状素材を直ちに上記焼入れ温度
    に加熱調整するようにしたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の軸受軌道輪の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記鋼が高炭素クロム軸受鋼である請求
    項1、2又は3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記熱間ローリング加工の方法が、リン
    グ状素材の外周を成形する主ロールと内周を成形するマ
    ンドレルとの間でリングを厚み方向に圧下して、拡径す
    るローリング方法であって、主ロールとマンドレルとの
    いずれかの外周に設けたロール受溝形成用突条により、
    リング状素材の溝形成対応周面に玉受溝を形成する請求
    項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記主ロールとマンドレルとのいずれか
    の外周に玉受溝形成用突条と共に一対のシール溝形成用
    突条が設けられて、当該リング状素材の対応周面にロー
    ル受溝と一対のシール溝とを同時形成する請求項5記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記球状化処理が、鋼のAr1点以下5
    00℃以上の温度範囲に保持された塩浴中にリング状素
    材を浸漬する方法である請求項3記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記球状化処理が、熱間ローリング工程
    におけるリング状素材の熱間ローリング加工終了温度を
    鋼のAr1点以下500℃以上の温度範囲に調節する方
    法である請求項3記載の製造方法。
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