JPH09165830A - 建築部材用継手装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 在来軸組工法と枠組壁工法の両特徴を混合し
た建築物等に適した骨組を構築し得る継手装置を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 コネクタ１を、夫々金属製の、基本継手
部材２とこれと選択的に組み付けられる第１，第２及び
第２の応用継手部材３〜５とから構成し、基本継手部材
２の空間の第１の応用継手部材３の中間板部３Ａで仕切
られた上部側空間に上側の柱６Ａを挿入し、側板部２Ｃ
から挿通したボルトを柱６Ａの挿通孔７に貫通させ、側
板部２Ｄからのボルトの突出端部にナットを嵌合し、下
部側空間に下側の柱６Ｂを挿入し、側板部２Ａから挿通
したボルトを柱６Ｂの挿通孔７に貫通させ、側板部２Ｂ
からのボルトの突出端部にナットを嵌合し、梁９の接合
端部に予め切って形成した一文字形状の溝に、連結用板
部４Ａの端部が夫々挿入されるようにして、梁９を受板
部５Ａ上にセットし、ボルトとナットを使用して締結す
る構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、木造家屋或いは鉄
骨構造建築物等を建築するのに好適な骨組を構築するた
めの建築部材用継手装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の建築物の建築方法として、軸組工
法と枠工法なるものが良く知られている。前者は、スケ
ルトンスキン工法やポスト＆ビーム工法とも称されるも
ので、柱、梁を主体として構成する架構方法である。

【０００３】後者は、ツーバイフォー工法やプラットフ
ォームフレーム工法とも称されるもので、根太で組まれ
た床の枠組に対して構造物用合板又はそれと同等以上の
性能を有する面材を打ち付けて形成した床に、枠材で組
まれた壁の枠組に対して構造用合板その他これに類する
ものを打ち付けて形成した壁体をくぎ及び金物で取りつ
けて建築物を建築するものである。

【０００４】これら工法の主たる違いを比較して述べる
と、まず、空間の構成は、前者は「軸（線）」、後者は
「版（面）」である。床面、壁面等の剛性付与構造は、
前者は「火打ちばり、筋かい」、後者は「構造用合板張
り」である。使用する木材は、前者は「正方形を主とし
た大断面・長尺材（通し柱）を含む」、後者は「小断面
・短尺材を主とする」である。施工時の工程は、前者は
「一階・二階軸，小屋連続建上げ，床」、後者は「一階
床→一階壁→二階床→二階壁→小屋（ステップ作業）」
である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、木造
家屋等の建築物の施工においては、基礎を構成した後、
木材等の建築部材を巧みに切断し切欠加工してこれらを
構造力学に沿って巧みに組み立て結合し、特に建築部材
の重要接続部分をボルト等で固定している。しかし、こ
のような古来の方法では、建築部材の結合等高度の技量
と熟練を要し、作業能率，建築部材の経済性，結合部分
の強度等に劣り、工期が長く、結局高価となる。

【０００６】一方、近年のプレハブ建築は大量生産によ
り上記の経済性の問題を幾分は解決するが、耐久性，強
度（特に結合部）に劣り、多様性に欠け、建築後使用す
る期間の経過に従ってみすぼらしくなり、長期の使用に
なると、建築の落ち着き感，重量感等の良さを醸し出す
ことができない。そこで、本願出願人は、上記の如き構
造部材の結合について永年鋭意研究の結果、従来の最も
簡単な結合方法、例えば鉄板とボルト・ナットを種々組
み合わせる方法に比して更に簡単であり、しかも、強度
において古来の木造刻み込み方式にも優る建築部材用継
手を開発した。

【０００７】これは、特開昭５１−１０７６２６号公報
によって明らかにされている。即ち、この継手は、立方
体若しくは直方体形状の基本継手本体に対し、該基本継
手本体表面から、該表面に略直交する平面内を外向きに
延びる板状部材を溶接固定したものであり、該板状部材
には、ボルト等の固定具が挿通し得る孔を設けたもので
ある。このものは、基本継手部材本体と板状部材の形
状，数及び方向を変えて組み合わせることにより多数の
種類の継手部材が得られる。

【０００８】しかしながら、かかる従来の継手にあって
は、次のような問題点があった。即ち、上記のような立
方体若しくは直方体形状の基本継手本体を適用した結
果、継手として重量がかなり嵩み、材料費も多く必要と
なって、コスト的に不利である。又、重量が重い結果、
取扱に苦慮し、建築部材の結合作業が難しい。又、継手
を製作するに当たって、溶接箇所が多い等工数が掛り、
製作性に劣るものである。

【０００９】更に、従来の継手にあっては、柱同士の結
合、梁同士の結合、柱と梁との結合等に、夫々異なる種
類の継手を使用する必要があるため、継手の製作に手間
が掛り、その管理も煩雑となる。本発明は以上のような
従来の問題点に鑑み、建築部材として、規格化されたプ
レカット部材を使用可能とし、これを結合して建築物の
骨組を形成するに好適な規格化された継手部材からなる
建築部材用継手装置であって、在来軸組工法と枠組壁工
法の両特徴を混合した建築物等に適した骨組を構築し得
る継手装置を提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】このため、請求項１に係
る発明は、以下のＡに示される締結手段と共に用いら
れ、Ｂに示される基本継手部材にＣ，Ｄ及びＥに示され
る第１，第２及び第３の応用継手部材の少なくとも１つ
を組み合わせて構成された建築部材用継手装置。

【００１１】Ａ 締結手段 Ｂ 材軸が鉛直方向に延びる少なくとも１つの鉛直建築
部材が嵌合される空間を構成する４つの側板部からなる
方形状の筒形の基本継手部材であって、４つの側板部の
うち相対向する少なくとも２つの側板部に第１の前記締
結手段が挿通される挿通孔が開設された基本継手部材。

【００１２】Ｃ ４つの側端が前記基本継手部材の４つ
の側板部の内面の略中央部への固定部となる水平方向に
配置される中間板部を含んで構成された第１の応用継手
部材。 Ｄ 板面が鉛直方向に延び、一側端が前記基本継手部材
の側板部外面中央部への固定部となり、材軸が水平方向
に延びる水平建築部材を連結するための第２の前記締結
手段が挿通される挿通孔が開設された連結用板部を含ん
で構成された第２の応用継手部材。

【００１３】Ｅ 板面が水平方向に延び、一側端が前記
基本継手部材の側板部外面への固定部となり、上板面が
前記第２の応用継手部材の下端への固定部となり、前記
水平建築部材を受ける受板部を含んで構成された第３の
応用継手部材。 請求項２に係る発明は、前記基本継手部材を、略コ字形
の水平方向断面形状をなす分割部材相互を突き合わせる
ことにより形成し、分割部材相互を、板面が前記基本継
手部材の側板部と平行に延び、一側端が前記第２の応用
継手部材の連結用板部の前記固定部への固定部となる連
結板部材を前記両分割部材の突き合わせ端部に締結する
ことにより結合するようにした。

【００１４】請求項３に係る発明は、前記第１の応用継
手部材の中間板部の表裏の少なくとも一方の板面に、略
鉛直方向に突出して、鉛直建築部材の端壁に突入される
突起部を設けるようにした。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明に係る継手装置（以下、コネ
クタと言う）の一実施形態の構成を、図１及び図２に示
す。この実施形態のコネクタ１は、材軸が鉛直方向に延
びる鉛直建築部材としての柱と柱、柱と材軸が水平方向
に延びる水平建築部材としての梁を夫々結合するもので
ある。

【００１６】かかるコネクタ１は、夫々金属製の、基本
継手部材２とこれと選択的に組み付けられる第１，第２
及び第３の応用継手部材３〜５とから構成される。かか
る各種の継手部材の構成を詳述する。前記基本継手部材
２は、材軸が鉛直方向に延びる少なくとも１つ、本実施
形態では２つの鉛直建築部材としての上下の柱６Ａ，６
Ｂが嵌合される空間を構成する４つの側板部２Ａ〜２Ｄ
からなる方形状の筒形に形成されている。

【００１７】かかる基本継手部材２の４つの側板部２Ａ
〜２Ｄのうち相対向する少なくとも２つ、本実施形態に
おいては２つの側板部２Ａ，２Ｂに締結手段を構成する
ボルトとナットのうちボルトが挿通される挿通孔７が開
設されている。尚、ボルト挿通孔７は、基本継手部材２
の上半分と下半分とに設けられており、上半分において
は、側板部２Ａの左右２ヵ所に、下半分においては、側
板部２Ｂの左右２ヵ所に形成される。

【００１８】第１の応用継手部材３は、４つの側端が前
記基本継手部材２の４つの側板部２Ａ〜２Ｄの内面の略
中央部への固定部となる水平方向に配置される中間板部
３Ａを含んで構成されている。この場合、中間板部３Ａ
は、基本継手部材２の内側形状と略同じ方形状に形成さ
れ、その４つの側端は夫々基本継手部材２内面に溶接に
より固着される。

【００１９】第２の応用継手部材４は、板面が鉛直方向
に延び、一側端が基本継手部材２の側板部２Ａ〜２Ｄ外
面中央部への固定部となり、材軸が水平方向に延びる水
平建築部材としての梁７を連結するための締結手段を構
成するボルトとナットのうちボルトが挿通される挿通孔
８が開設された連結用板部４Ａを含んで構成されてい
る。

【００２０】この場合、連結用板部４Ａは、方形状に形
成され、その一側端は基本継手部材２の側板部２Ａ〜２
Ｄ外面に溶接により固着される。尚、ボルト挿通孔８
は、上下２か所に形成される。第３の応用継手部材５
は、板面が水平方向に延び、一側端が基本継手部材２の
側板部２Ａ〜２Ｄ外面への固定部となり、上板面が第２
の応用継手部材４の下端への固定部となり、前記梁９を
受ける受板部５Ａを含んで構成される。

【００２１】この場合、受板部５Ａは、方形状に形成さ
れ、その一側端は基本継手部材２の側板部２Ａ〜２Ｄ外
面に溶接により固着され、上板面は第２の応用継手部材
４の連結用板部４Ａ下端に溶接により固着される。図１
及び図２の実施形態においては、基本継手部材２に対し
て、第１〜第３の応用継手部材３〜５全てを組み付けて
構成してあり、第２の応用継手部材４と第３の応用継手
部材５は、基本継手部材２の４つの側板部２Ａ〜２Ｄに
対応して４つ設けられている。

【００２２】ここで、本実施形態においては、前記第１
の応用継手部材３の中間板部３Ａの表裏の板面の中央部
に、略鉛直方向に突出して、上下の柱６Ａ，６Ｂの端壁
に夫々突入される突起部１０を設けるようにしている。
この場合、突起部１０は、図６（Ａ）に示すように、中
間板部３Ａに三角形状の切欠を２つ設け、各切欠に基づ
いて三角形状部分を表側と裏側に夫々立て起こして形成
する。

【００２３】又、突起部１０は、中間板部３Ａの表裏の
一方に設けるだけでも良く、この場合には、突起部１０
は、図６（Ｂ）に示すように、中間板部３Ａに三角形状
の切欠を１つ設け、切欠に基づいて三角形状部分を例え
ば表側に立て起こして形成すれば良い。更に、突起部１
０は、これに限らず、図６（Ｃ）に示すように、突起部
１０となる三角錐形状の別部材を溶接により中間板部３
Ａに固着して形成しても良く、三角錐形状に限らず、四
角錐形状や円錐形状でも良い。

【００２４】次に、かかる構成のコネクタ１を使用した
建築部材の結合形態について説明する。図２は、図１の
コネクタ１を用いて、上下の柱６Ａ，６Ｂ同士を結合す
ると共に、連結された柱６Ａ，６Ｂに対して４つの梁９
を結合する例である。即ち、基本継手部材２の空間の第
１の応用継手部材３の中間板部３Ａで仕切られた上部側
空間に上側の柱６Ａを挿入し、側板部２Ａから挿通した
ボルトを柱６Ａの挿通孔７に貫通させ、側板部２Ｂから
のボルトの突出端部にナットを嵌合する。

【００２５】又、下部側空間に下側の柱６Ｂを挿入し、
側板部２Ａから挿通したボルトを柱６Ｂの挿通孔７に貫
通させ、側板部２Ｂからのボルトの突出端部にナットを
嵌合する。ここで、中間板部３Ａの突起部１０は、夫々
柱６Ａ，６Ｂを基本継手部材２の空間部に挿入した段階
で、各柱６Ａ，６Ｂの端壁に嵌入される。

【００２６】以上のように柱６Ａ，６Ｂに固定されたコ
ネクタ１に梁９を固定するには、図３に示すように、例
えば梁９の接合端部に予め切って形成した一文字形状の
溝１１に、連結用板部４Ａの端部が夫々挿入されるよう
にして、梁９を受板部５Ａ上にセットし、ボルトとナッ
トを使用して締結する。尚、コネクタ１に梁９を固定す
るボルトとナットとからなる締結手段に代えて、図７
（Ａ），（Ｂ）に示すようなドリフトピンＡ，Ｂや、同
図（Ｃ）に示すようなコーチスクリュー（ラグスクリュ
ー）Ｃを用いても良い。

【００２７】ドリフトピンＡのａ部は、抵抗を持つよう
に溝が網目状に型押しにて形成されている。又、ドリフ
トピンＢの基端部には、２枚の羽根ｂが固着されてお
り、この羽根ｂが木部に食い込んで、ピンＢの打ち込み
後に、該ピンＢが戻るのを防止するようにしている。
尚、このドリフトピンＢは、本出願人が先に出願したも
のである。

【００２８】上述したように、図１の実施形態のコネク
タ１においては、基本継手部材２に対して、第１〜第３
の応用継手部材３〜５全てを組み付けて構成してあり、
第２の応用継手部材４と第３の応用継手部材５は、基本
継手部材２の４つの側板部２Ａ〜２Ｄに対応して４つ設
けるようにしたが、基本継手部材２に第１，第２及び第
３の応用継手部材３〜５の少なくとも１つを組み合わせ
てコネクタを構成すれば良く、その使用目的に応じて、
基本継手部材２に組み付ける応用継手部材３〜５を適宜
選択することにより、種々の形態のコネクタを形成でき
る。

【００２９】以上説明したコネクタ１によれば、単なる
ボルト締め等の締結手段を用いるという単純な作業によ
るのみで、建築部材の結合が完了できる。そして、建坪
及び高さも極少量の定尺品で自由に変えることができ、
建築完了後においても、予め増改築を予定して、それ用
の継手装置を用いておけば、その増改築も極めて容易で
あり、あたかも色々な形状のブロック玩具を組み合わせ
る如く、少数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種
各様の家屋を次々に構成することができる。又、継手装
置及びこれによって接続される建築部材を規格化できる
ので、継手装置を工場で全て用意し、使用する建築部材
のみを工場でプレカットして用意すれば良い。更に、継
手装置を用いて行う建築部材の結合は極めて強固であ
り、従来公知の単なる鉄板やボルト・ナットを用いる方
法に比して圧倒的に強度が大である。

【００３０】上記継手装置の特記すべき特徴は、次の通
りである。即ち、従来の立方体若しくは直方体形状の継
手本体に代えて、単なる筒形状の継手部材を基本のもの
として使用するので、継手装置として重量並びに材料の
低減を図れ、コストダウンを図れると共に、重量が軽い
結果、取扱も簡単で、建築部材の結合作業が容易であ
る。

【００３１】又、継手を製作するに当たって、溶接箇所
が少ない等工数が少なく、製作性に優れるものである。
尚、本実施形態においては、第１の応用継手部材３の中
間板部３Ａの表裏の板面に、略鉛直方向に突出して、柱
６Ａ，６Ｂの端壁に突入される突起部１０を設けるよう
にしたから、柱６Ａ，６Ｂが乾燥等により収縮しても、
その芯がずれるのを防止することができる。

【００３２】次に、図４及び図５に基づいて、本発明の
他の実施形態について説明する。この実施形態において
は、基本継手部材１２を、略コ字形の水平方向断面形状
をなす分割部材１２ａ，１２ｂを突き合わせることによ
り形成し、分割部材１２ａ，１２ｂ相互は、板面が基本
継手部材１２の側板部と平行に延び、一側端が第２の応
用継手部材４の連結用板部４Ａの端部への固定部となる
連結板部材１３を前記両分割部材２ａ，２ｂの突き合わ
せ端部に締結することにより結合する構成である。

【００３３】この場合、連結板部材１３は、方形状に形
成され、左右２ヵ所にボルト挿通孔１３Ａが形成されて
おり、第２の応用継手部材４連結用板部４Ａの端部と第
３の応用継手部材５の受板部５Ａの端部に夫々溶接によ
り固着される。又、柱に基本継手部材１２を締結するた
めのボルトの挿通孔１４は、各分割部材１２ａ，１２ｂ
の側板部１２Ａ，１２Ｂの上下２ヵ所に開設される。

【００３４】この実施形態においては、中間板部は設け
ていない。そして、一方の第２の応用継手部材４に固着
された連結板部材１３を、分割部材１２ａ，１２ｂの突
き合わせ端部に当て、連結板部材１３のボルト挿通孔１
３Ａから挿通したボルトを側板部１２Ａの挿通孔１４に
貫通させかつ柱の挿通孔に貫通させ、かつ他方の側板部
１２Ｂの挿通孔１４に貫通させ、更に、他方の第２の応
用継手部材４に固着された連結板部材１３の挿通孔１３
Ａに貫通させ、該連結板部材１３からのボルトの突出端
部にナットを嵌合することにより、分割部材１２ａ，１
２ｂ同士の結合と、第２の応用継手部材４の基本継手部
材２への締結と、基本継手部材２の柱への固定取付とが
同時に行うことができる。

【００３５】かかる実施形態のコネクタ１によれば、基
本継手部材１２を、略コ字形の水平方向断面形状をなす
分割部材１２ａ，１２ｂ相互を突き合わせることにより
形成したから、基本継手部材１２を柱に通す必要がなく
なり、基本継手部材１２の取付性の向上を図ることがで
きる。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に係る発
明によれば、継手装置として重量並びに材料の低減を図
れ、コストダウンを図れると共に、建築部材の結合作業
の簡略化を図れ、作業能率をより向上できる。又、製作
性に優れ、建築部材間の寸法に誤差が生じ難い。

【００３７】更に、建築部材の縦横に捕らわれずに、建
築部材の締結が行え、アイテムを少なくすることがで
き、製作性の向上やコスト低減に貢献する。特に、本発
明の継手装置を使用した建築方法は、複雑な仕口、継手
が不要であり、構造上の強度のばらつきもなく、建築部
材の結合は極めて強固である。又、建築作業が非常に行
い易く、工期が著しく短縮でき、極めて経済的であり、
少数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種各様の建
築物を次々に構造することができる。

【００３８】請求項２に係る発明によれば、基本継手部
材を、略コ字形の水平方向断面形状をなす分割部材相互
を突き合わせることにより形成したから、基本継手部材
を柱に通す必要がなくなり、基本継手部材の取付性の向
上を図ることができる。請求項３に係る発明によれば、
柱等の鉛直建築部材が乾燥等により収縮しても、その芯
がずれるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る建築部材用継手装置の一実施形
態を示す斜視図

【図２】 同上の継手装置の取付状態を示す側面図

【図３】 同上の継手装置にて結合する梁の端部を示す
斜視図

【図４】 他の実施形態を示す分解斜視図

【図５】 同上の実施形態の平面図

【図６】 （Ａ）〜（Ｃ）は同上の実施形態における突
起部の構成を示す斜視図

【図７】 締結手段の他の実施形態を示す図で、
（Ａ），（Ｂ）はドリフトピンを示し、（Ｃ）はコーチ
スクリュー（ラグスクリュー）を示す

【符号の説明】

１ コネクタ ２ 基本継手部材 ２Ａ〜２Ｄ 側板部 ３ 第１の応用継手部材 ３Ａ 中間板部 ４ 第２の応用継手部材 ４Ａ 連結用板部 ５ 第３の応用継手部材 ５Ａ 受板部 ６Ａ，６Ｂ 柱 ７ 挿通孔 ８ 挿通孔 ９ 梁 １０ 突起部 １２ 基本継手部材 １２Ａ，１２Ｂ 側板部 １２ａ，１２ｂ 分割部材 １３Ａ ボルト挿通孔 １４ ボルト挿通孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】以下のＡに示される締結手段と共に用いら
   れ、Ｂに示される基本継手部材にＣ，Ｄ及びＥに示され
   る第１，第２及び第３の応用継手部材の少なくとも１つ
   を組み合わせて構成された建築部材用継手装置。 Ａ 締結手段 Ｂ 材軸が鉛直方向に延びる少なくとも１つの鉛直建築
   部材が嵌合される空間を構成する４つの側板部からなる
   方形状の筒形の基本継手部材であって、４つの側板部の
   うち相対向する少なくとも２つの側板部に第１の前記締
   結手段が挿通される挿通孔が開設された基本継手部材。 Ｃ ４つの側端が前記基本継手部材の４つの側板部の内
   面の略中央部への固定部となる水平方向に配置される中
   間板部を含んで構成された第１の応用継手部材。 Ｄ 板面が鉛直方向に延び、一側端が前記基本継手部材
   の側板部外面中央部への固定部となり、材軸が水平方向
   に延びる水平建築部材を連結するための第２の前記締結
   手段が挿通される挿通孔が開設された連結用板部を含ん
   で構成された第２の応用継手部材。 Ｅ 板面が水平方向に延び、一側端が前記基本継手部材
   の側板部外面への固定部となり、上板面が前記第２の応
   用継手部材の下端への固定部となり、前記水平建築部材
   を受ける受板部を含んで構成された第３の応用継手部
   材。
2. 【請求項２】前記基本継手部材は、略コ字形の水平方向
   断面形状をなす分割部材相互を突き合わせることにより
   形成され、分割部材相互は、板面が前記基本継手部材の
   側板部と平行に延び、一側端が前記第２の応用継手部材
   の連結用板部の前記固定部への固定部となる連結板部材
   を前記両分割部材の突き合わせ端部に締結することによ
   り結合されることを特徴とする請求項１記載の建築部材
   用継手装置。
3. 【請求項３】前記第１の応用継手部材の中間板部の表裏
   の少なくとも一方の板面に、略鉛直方向に突出して、鉛
   直建築部材の端壁に突入される突起部を設けたことを特
   徴とする請求項１又は２記載の建築部材用継手装置。