JPH0657977B2 - 建築部材用継手装置 - Google Patents

建築部材用継手装置

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JPH0657977B2
JPH0657977B2 JP6439187A JP6439187A JPH0657977B2 JP H0657977 B2 JPH0657977 B2 JP H0657977B2 JP 6439187 A JP6439187 A JP 6439187A JP 6439187 A JP6439187 A JP 6439187A JP H0657977 B2 JPH0657977 B2 JP H0657977B2
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一義 木村
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シエルタ−ホ−ム株式会社
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、木造家屋或いは鉄筋構造建築物の簡易建築物
を建築するに好適な骨組を構築するための建築部材用継
手装置に関する。
〈従来の技術〉 従来の建築物の建築方法として、軸組工法と枠組工法な
るものが良く知られている。
前者は、スケルトンスキン工法やポスト&ビーム工法と
も称されるもので、柱,梁を主体として構成する架構方
式である。
後者は、ツーバイフォー工法やプラットフォームフレー
ム工法とも称されるもので、根太で組まれた床の枠組に
対して構造物用合板又はそれと同等以上の性能を有する
面材を打ち付けて形成した床に、枠材で組まれた壁の枠
組に対して構造用合板その他これに類するものを打ち付
けて形成した壁体をくぎ及び金物で取り付けて建築物を
建築するものである。
これらの工法の主たる違いを比較して述べると、まず、
空間の構成は、前者は「軸(線)」、後者は「版
(面)」である。床面,壁面等の剛性付与構造は、前者
は「火打ばり・筋かい」、後者は「構造用合板張り」で
ある。使用する木材は、前者は「正方形を主とした大断
面・長尺材(通し柱)を含む」、後者は「小断面・短尺
材を主とする」である。施工時の工程は、前者は「1・
2階軸,床,小屋連続建上げ」、後者は「1階床→1階
壁→2階床→2階壁→小屋(ステップ作業)」である。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の建築方法においては、
夫々次のような問題点がある。
即ち、在来軸組工法では、空間の構成が軸を主体とする
ものであって、通し柱を使用するので、作業に手間がか
かると共に、材料費が嵩むし、床面,壁面等の剛性付与
構造は、火打ばり・筋かいであって、構造が複雑である
と共に、作業手間もかかる。特に、真壁造りを行うの
で、下地を作る必要があり、より作業手間がかかる。
又、枠組壁工法にあっては、空間の構成は面を主体とす
るものであり、火打ばり・筋かいを不要とする構造であ
るが、強度の点で在来軸組工法に劣るし、壁体を床(プ
ラットフォーム作業床)上で組み立て建起こしする作業
が必要で、手間がかかる。
ところで、従来、木造家屋等の建築物の施工において
は、基礎を構成した後、木材等の建築部材を巧みに切断
し切欠加工してこれらを構造力学に沿って巧みに組み立
て結合し、特に建築部材の重要接続部分をボルト等で固
定している。しかし、このような古来の方法では、建築
部材の結合等高度の技量と熟練を要し、作業能率,建築
部材の経済性,結合部分の強度等に劣り、工期が長く、
結局高価となる。
一方、近年の所謂プレハブ建築は大量生産により上記の
経済性の問題を幾分は解決するが、耐久性,強度(特に
結合部)に劣り、多様性に欠け、建築後使用する期間の
経過に従ってみすぼらしくなり、長期の使用になると、
建築の落ち着き感,重量感等の良さを醸し出すことがで
きない。
そこで、本願出願人は、上記の如き構造部材の結合につ
いて永年鋭意研究の結果、従来の最も簡単な結合方法、
例えば鉄板とボルト・ナットを種々組み合わせる方法に
比して更に簡単であり、しかも、強度において古来の木
造刻み込み方式にも勝る建築部材用継手を開発した。
これは、特開昭51−107626号公報によって明ら
かにされている。
即ち、この継手は、立方体若しくは直方体形状の基本継
手本体に対し、該基本継手本体表面から、該表面に略直
交する平面内を外向きに延びる板状部材を溶接固定した
ものであり、該板状部材には、ボルト等の固定具が挿通
し得る孔を設けたものである。このものは、基本継手部
材本体と板状部材の形状,数及び方向を変えて組み合わ
せることにより多数の種類の継手部材が得られる。
しかしながら、かかる従来の継手にあっては、立方体若
しくは直方体形状の基本継手本体を要するものであるた
め、つぎのような問題点があった。
即ち、このような立方体若しくは直方体形状の基本継手
本体を適用した結果、継手として重量がかなり嵩み、材
料費も多く必要となって、コスト的に不利であった。
又、全ての板状部材を基本継手部材本体に固定したもの
を、予め容易して建築現場で使用するため、かなり重量
のある継手を取り扱う必要があり、その取り扱い上不便
であり、継手を使用した建築部材の結合作業において能
率が悪く、ひいては工期が長くなるという問題点もあっ
た。
更に、かかる従来の継手は、これをある建築部材と結合
した後に、この継手に対して他の建築部材を次々と結合
していく使用方法が採られるが、このような使用方法で
は、一旦ある建築部材と結合して固定状態にある継手に
対して他の建築部材を結合するので、該他の建築部材の
位置合わせを綿密に行う必要がある等、建築部材の結合
作業が難しく、やはり、作業能率が低下するという問題
点がある。
更に、増改築を行う場合には、使用した継手をそのまま
ま交換しないと、木材等の建築部材の結合を変更でき
ず、増改築を自由に行えるものではなかった。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、建
築部材として、規格化されたプレカット部材を使用可能
とし、これを結合して建築物の骨組を形成するに好適な
規格化された継手部材からなる建築部材用継手装置であ
って、在来軸組工法と枠組壁工法の両特徴を混合した建
築物に適した骨組を構築し得る継手装置を提供すること
を目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このため、本発明は、以下のAに示される締結手段と共
に用いられ、Bに示される基本継手部材にC及びDに示
される第1及び第2の応用継手部材の少なくとも1つを
組み合わせて構成された建築部材用継手装置。
A ボルトと該ボルトにねじ嵌合されるナットとからな
る締結手段。
B 鉛直方向に所定間隔をもって平行に対面して配置さ
れた一対の第1及び第2の側板部と、 これら側板部の相対する内面の中央部に両側端が固定さ
れて両側板部を相互連結し、かつ第1の前記締結手段の
ボルトが挿通される挿通孔が開設され、鉛直方向に配置
された中間板部と、 前記側板部及び中間板部に周端の一端が固定され、水平
方向に配置された端板部と、を含んで構成され、材軸が
鉛直方向に延びる少なくとも1つの第1の鉛直建築部材
の端部が嵌合される空間を構成するH形の水平方向断面
形状をなす基本継手部材。
C 板面が前記基本継手部材の前記中間板部と同一面内
に延び、一側端が前記基本継手部材の一方の前記側板部
の外面中央部への固定部となり、材軸が水平方向に延び
る第1の水平建築部材を連結するための第2の前記締結
手段のボルトが挿通される挿通孔が開設された第1の連
結用板部を含んで構成された第1の応用継手部材。
D 前記基本継手部材に嵌合される前記第1の鉛直建築
部材の端部のうち前記中間板部に平行な少なくとも1つ
の側面に固定取付されるための第3の前記締結手段のボ
ルトが挿通される挿通孔が開設された第3の側板部と、 該第3の側板部の中央部に一側端が固定され、前記第1
及び第2の側板部に平行に延び、前記第1の水平建築部
材に対して直角方向に延び、材軸が水平方向に延びる第
2の水平建築部材を連結するための第4の前記締結手段
のボルトが挿通される挿通孔が開設された第2の連結用
板部と、 を含んで構成された第2の応用継手部材。
〈作用〉 基本継手部材及び応用継手部材は、例えば、柱,梁等を
構成する建築部材の端面にその側板部又は端板部が当て
られ、該側板部又は端板部よりこれに直角に延びる連結
用板部を前記建築部材の端面に設けた溝部等に嵌合され
るか、又は2本の平行部材からなる建築部材間に挟み込
まれ、ボルトとナットとからなる締結手段で締結され
る。
従って、継手装置の重量並びに材料の低減を図れ、コス
トダウンを図れると共に、建築部材の結合作業も容易で
あり、建築部材の結合作業の簡略化を図れ、作業能率を
より向上できる。又、少数種の応用継手部材が必要に応
じて建築部材にボルトとナットとからなる締結手段によ
り結合されるので、その形状,数及び方向を間違えて
も、容易に変更でき、間違いの厳重管理が不要であり、
従来のような面倒な継手装置全体の交換が不要で、作業
能率を向上できる。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図は、夫々本発明の建築部材用継手装置
によって構築される骨組に基づいて建築された建築物の
構造概念図を示す。
即ち、構築すべき建築物に必要なアンカーボルト付基礎
24を設ける。この基礎24は連続基礎(布基礎)とし
て設けられる。
次に、上記基礎24に対して梁部材で組まれた1階部分
の床枠組35を形成する。床枠組35は、梁部材として
の土台25と大引34と床梁27と根太29を含んでな
る。前記基礎24に突出する図示しないアンカーボルト
に本発明に係る継手装置IVd,IVe等を固定し、この継
手装置IVd,IVe等を使用して土台25同士、及び土台
25と床梁27を夫々結合する。根太29は根太受け金
物30を使用して結合する。尚、この継手装置IVd,IV
e等の詳細な説明は後に行う。
次に、上記のようにして構成された床枠組35に対し
て、構造用合板36又はそれと同等以上の性能を有する
多くの面材,結合部材等により打ち付けて床を形成す
る。
この状態で、床面はフラットであり、次の作業の作業台
となる。
次に、基礎24のアンカーボルトに固定した継手装置に
柱26を結合して、該柱26を床上に立て、該柱26に
して梁部材で組まれた2階部分の床枠組37を構築す
る。この床枠組37は、梁部材としての床梁27と胴差
28と根太29とを含んで構造される。前記継手装置IV
d,IVe等を使用して胴差28同士,床梁27と胴差2
8を夫々結合する。又、根太29は上記と同様に根太受
け金物30を使用して結合する。
このようにして、床を作ることにより、該床は、1階部
分の屋根となり、風雨に対して作業上防壁となる。本形
成後に、次の階の床を作る順序を繰り返し、各階が形成
される。
本工法において、構造物の壁体は、前記柱26と土台2
5や胴差28等により形成される枠部に、枠組38を嵌
め込んで、前記枠部に対して例えば1220×2440
(4フィート×8フィート)の構造用合板31その他こ
れに類する壁部材を打ち付けて形成する。
上記壁の枠組38は、上板40と下板41とこれらを連
結する間柱42とからなる。
前記構造用合板31は、枠部の外側に貼られ、合板31
の内側には、断熱材を中間に挟んだ石膏ボード等の図示
しない仕上材が貼られる。
ここで、以上説明した工法において、モデュールは、1
220×2400(4フィート×8フィート)とし、使
用部材は2×4工法ランバーで、全てプレカット材を使
用する。
次に、先に示した継手装置IVd,IVe等の構造について
説明する。
継手装置の一例として、第1図及び第2図に示すような
独立基礎33と柱26,布基礎24は土台25,床梁2
7と柱26等を夫々結合するものを第3図に示す。
建築部材用継手装置は、基本継手部材とこれに選択的に
組み付けられる第1及び第2応用継手部材とから構成さ
れる。
基本継手部材である柱脚金物3は、鉛直方向に所定間隔
をもって平行に対面して配置された一対の第1及び第2
の側板部3a同士を、材軸が鉛直方向に延びる建築部材
(以下、鉛直建築部材と言う)としての柱26への締結
部となる、鉛直方向に配置された中間板部(連結用板部
となる)3bで溶接されたH形の水平方向断面形状に形
成される。この柱脚金物3の鉛直方向に延びる凹溝部分
底部に前記側板部3a及び中間板部3b表面夫々に対し
て略直角な方向に延びる端板部3cが溶接により結合さ
れてている。ここで、前記柱脚金物3としては、例えば
軽量H形鋼が使用される。
前記柱脚金物3における中間板部3bには、締結手段を
構成するボルトとナットのうちボルトが挿通される挿通
孔4が4つ設けられている。
前記端板部3cは、本実施例においては、土台25への
締結部となるものであって、H形部の底部に溶接によっ
て固定されており、第1図及び第2図に示す独立基礎3
3或いは布基礎24に埋め込まれたアンカーボルトの挿
通孔4が2つ設けられている。この場合、端板部3cの
幅は、側板部3aの側縁部から突出する大きさに形成さ
れる。
一方、前記第1応用継手部材、即ち、この実施例におい
ては、第1の連結用板部としての土台接続板5が一対設
けられている。各土台接続板5の一側端は、前記柱脚金
物3における第1及び第2の側板部3a夫々の外面中央
部に溶接等により固定される固定部となるもので、夫々
第1及び第2の側板部3aの外面中央部に固定された状
態で、各側板部3aの外面中央部から前記中間板部3b
と同一面内に延びて材軸が水平方向に延びる建築部材
(以下、水平建築部材と言う)としての土台25への締
結部となる板部である。各土台接続板5には、ボルトの
挿通孔4が夫々2つ設けられている。第2応用継手部
材、即ち、この実施例においては、梁接続金物6は、前
記柱脚金物3の側板部3a,3b間へ挿入され結合され
る柱26の端部に、ボルトとナットによって結合し得る
もので、柱26への締結部となる第3の側板部6aと該
側板部6a表面中央部から該表面に略直交する平面内に
延びて水平建築部材としての土台25や床梁27への締
結部となる連結用板部6bとからなる。梁接続金物6と
しては、軽量H形鋼を半裁したものが使用され得る。
以上の説明による、独立基礎33と、柱26,布基礎4
と土台25,床梁27と柱26を夫々結合する建築部材
用継手装置は、柱脚金物3に対する土台接続板5と梁接
続金物6の使用数及び使用箇所の適宜の選択に応じ、異
なった複数の形状のものが得られる。
その代表的な例を第4図(a)〜(e)に示してある。
同図(a),(d)及び(e)に示したものは、第1図及び第2図
の符号IVa、IVd及びIVeの箇所に使用するものであ
り、第4図(a)に示す継手装置は柱脚金物3のみの場
合、第4図(b)に示す継手装置は、柱脚金物3に土台接
続板5を1つ取り付けた場合、第4図(c)に示す継手装
置は、柱脚金物3に左右一対の土台接続板5を取り付け
た場合、第4図(d)に示す継手装置は、柱脚金物3に、
1つの土台接続板5と梁接続金物6と、を取り付けた場
合、第4図(e)に示す継手装置は、柱脚金物3に一対の
土台接続板5と梁接続金物6を取り付けた場合を示す。
尚、第1図の符号xの箇所には、上記梁接続金物6を単
独で使用して、土台25と大引34とを結合してある。
そして、上記建築部材用継手装置への柱26と土台2
5,床梁27の締結を行うには、例えば柱26,土台2
5及び床梁27の接合端部中央に予め切って形成した溝
(例えば第4図(a)及び第4図(d)に示すS)に、柱脚金
物3及び梁接続金物6における連結用板部3b,6bや
土台接続板5が挿入されるようにして、柱26,土台2
5及び床梁27を夫々柱脚金物3,土台接続板5及び梁
接続金物6にセットし、次のようにボルトを使用して締
結を行う。
例えば、第4図(e)のIVeの箇所に使用する継手装置で
は、まず、土台25の締結は、土台25の挿通孔から挿
入したボルトを土台接続板5の挿通孔4を挿通させて後
該ボルト先端をナットに嵌合する。この場合、土台25
の端部は、柱脚金物3側の側板部3aに受けられる。
柱26の締結は、梁接続金物6の側板部6aの挿通孔4
から挿入したボルトを柱26の挿通孔と柱脚金物3の側
板部3aの挿通孔4を挿通させて後該ボルト先端をナッ
トに嵌合する。この場合、柱26の端部は、柱脚金物3
側の端板部3cに受けられる。
床梁27の締結は、床梁27の挿通孔から挿入したボル
トを梁接続金物6の連結用板部6bの挿通孔4を挿通さ
せて後該ボルト先端をナットに嵌合する。この場合、床
梁27の端部は、梁接続金物6の側板部6aに受けられ
る。
尚、柱26の柱脚金物3側の端板部3cへの突き合わせ
面や梁接続金物6の側板部6aへの床梁27の突き合わ
せ面、即ち、木口には座堀り加工によって、各ボルト頭
部が挿入位置される凹面座が形成される。又、各建築部
材は、その端部に溝Sを切り込む以外に第4図(e)に示
すように平行な長手部材25a,25bにより各連結用
板部を保持するようにしても良い。
次に、第5図に、継手装置の他の例として、第1図及び
第2図に示すような上下の柱26同士、水平建築部材と
しての胴差28同士や、これらに加え床梁27を夫々結
合するもの示す。この継手装置も、先の実施例と同様に
基本継手部材とこれに選択的に組み付けられる第1及び
第2応用継手部材(第3図で示す応用継手部材の変形)
とから構成される。
前記第2実施例の継手装置における柱接合金物7は、先
の実施例における柱脚金物3とは端板部7cの固定位置
が異なる。即ち、端板部7cは、側板部7a,7aと中
間板部7bの縦方向中間位置に溶接によって固定されて
おり、その奥行きは、側板部7aの側線より内方に位置
する大きさに形成される。
一方、前記第3応用継手部材、即ち、この実施例におい
て梁受け板(連結用板部)8は、先の土台接続板5とは
梁受け板部9がある点で異なっている。
この梁受け板部9は、柱接合金物7の中間板部7b下端
から、該中間板部7b表面と梁受け板8表面に略直交す
る平面内に延び、両者7b,8の下端に溶接固定され
る。
第2応用継手部材、即ち、この実施例においては梁受け
金物10は、先の梁接続金物6とは梁受け板部11と柱
受け板部12が異なっている。
梁受け板部11は、梁受け金物10の側板部10a下端
から、該側板部10aと連結用板部10bに略直交する
平面内に延び、両板部10a,10b下端に溶接固定さ
れる。又、柱受け板部12は、梁受け金物10の側板部
10aの縦方向中間位置から該側板部10a表面に略直
交する平面内に延び、連結用板部10b下端に溶接固定
される。尚、この柱受け板部12は、前記接合金物7の
端板部7cと同一面に位置して柱26を受ける。ここに
おいて、梁受け板部9及び梁受け板部11は、水平建築
部材の受け板として機能する。
そして、以上の継手装置は、やはり、柱接合金物7に対
する梁受け板8と梁受け金物10の使用数及び使用箇所
の選択によって、複数種のものが得られる。
ここで、その代表的な例を第6図(a)〜(e)に示してあ
り、第5図及び第6図(a),(c)及び(d)に示したものは、
第1図及び第2図の符号V,VIa,VIc及びVIdの箇所
に使用するものである。
そして、上記継手装置への柱26と胴差28,床梁27
の締結を行うには、先の実施例における継手装置への柱
26,土台25及び床梁27の締結と同様であるので、
説明を省略する。
尚、第5図には、これら柱26,床梁27及び胴差28
の継手装置に対する位置を示してある。
更に、第7図に、本発明に係る建築部材用継手装置の第
3の例として、第1図に示すような柱頭において、柱
(鉛直建築部材)26と胴差(水平建築部材)28やた
る木(材軸が斜方向に延びる斜建築部材)43を夫々結
合するものを示す。
この継手装置は、基本継手部材とこれに選択的に組み付
けられる第1,第2応用継手部材の変形から構成され
る。
前記基本継手部材、即ち、この実施例においては、柱頭
金物13は、先の実施例の柱脚金物3及び柱接合金物7
と端板部13cの固定位置が異なる。即ち、端板部13
cは本実施例においては、柱26の頭部の接合部となる
ものであり、柱頭のH形端部に溶接によって固定されて
おり、その幅が側板部13aの幅に合致する大きさに形
成される。尚、13bは中間板部である。
一方、前記第1応用継手部材、即ち、この実施例におい
ては梁受け板14は、第5図及び第6図の実施例の梁受
け板8と同様に梁受け板部15がある。
第2応用継手部材、即ち、この実施例においては梁受け
金物16は、先の実施例の梁受け金物10と同様に梁受
け板部17を有すると共に、他に柱頭部を受ける柱受け
板部18を有している。
柱受け板部18は、梁受け金物16の側板部16aの上
端部から該板部16a表面に略直交する平面内に延びる
ように、側板部16aに溶接固定される。
尚、16bは連結用板部である。
そして、以上の実施例の継手装置は、やはり、柱頭金物
13に対する梁受け板14と梁受け金物16の使用数及
び使用箇所の選択によって、数種のものが得られる。そ
の代表的な例であるVIIIa〜VIIIeを第8図(a)〜(e)に
示してある。
更に、柱頭に使用される第4の実施例として建築部材用
継手装置を第9図に示す。
このものは、先に説明した柱頭に使用される継手装置と
は、第3の応用継手部材を使用する点で異なる。
即ち、この第3の応用継手部材、即ち、本実施例ではた
る木受け板19は、柱頭金物20の端板部20cの上面
中央部から該上面に略直交する平面内に延びて斜建築部
材としてのたる木への締結部となる連結用板部19aか
らなる。
尚、上記連結用板部19aは、梁受け金物21と同一面
に位置される向きに固定されている。
又、たる木受け板19は、連結用板部19aに直交する
面内を、同じく直交する柱頭金物20の端板部20cの
一側縁から上方に延びるたる木受け部22を該端板部2
0cに溶接して備えている。
23は梁受け板である。
かかる実施例の建築部材用継手装置は、やはり、柱頭金
物20に対するたる木受け部22と梁受け金物21とた
る木受け板19の使用数及び使用箇所の選択によって、
複数種のものが得られる。
その代表的な例Xa〜Xeを第10図(a)〜(e)に示してあ
り、第10図(b)に示したものは、第1図の符号Xbの箇
所に使用するものである。
以上説明した建築部材用継手装置によれば、ボルトとナ
ットを用いて締結するという単純な作業によるのみで、
建築部材の結合が完結できる。そして、建坪及び高さも
極少量の定尺品で自由に変えることができ、建築完了後
においても、予め増改築を予定して、それ用の継手装置
を用いておけば、その増改築も極めて容易であり、あた
かも色々な形状のブロック玩具を組み合わせる如く、少
数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種各様の家屋
を次々に構成することができる。又、継手装置及びこれ
によって接続される建築部材を規格化できるので、継手
装置を工場で全て用意し、使用する建築部材のみを工場
でプレカットして用意すれば良い。更に、継手装置を用
いて行う建築部材の結合は極めて強固であり、従来公知
の単なる鉄板やボルト・ナットを用いる方法に比して圧
倒的に強度が大である。
上記継手装置の特記すべき特徴は、次のようである。
即ち、従来の立方体若しくは直方体形状の継手本体に代
えて、単なるH字形状の継手部材を基本のものとして使
用するので、継手装置として重量並びに材料の低減を図
れ、コストダウンを図れる。
又、全ての板状部材を予め継手本体に固定する構成を廃
止して、必要な応用継手部材を予め基本継手部材に溶接
しておき、残りの少数種の応用継手部材を建築現場で後
で基本継手部材に連結された建築部材に固定する構成で
あるから、取り扱う継手装置の重量が軽減され、建築部
材の結合作業が容易である。
更に、上記のように、少数種の応用継手部材を建築現場
で後で建築部材に固定する構成であるから、建築部材の
取り付け時の位置合わせが簡単になり、建築部材の結合
作業の簡略化を図れ、作業能率をより向上できる。
又、かかる構成の継手装置では、少数種の応用継手部材
が必要に応じて建築部材にボルトとナットにより結合さ
れるので、その形状,数及び方向を間違えても、容易に
変更でき、間違いの厳重管理が不要であり、従来のよう
な面倒な継手装置全体の交換が不要で、作業能率を向上
できる。
尚、本実施例における建築方法によれば、上述した独特
の継手装置によって柱部材、梁部材等の各部材の結合を
行うので、複雑な仕口、継手が不要であり、構造上の強
度のばらつきもない。又、規格化された継手装置を用い
ることにより、高層ビル工法の如く、下から次々に上方
に接合していくことができるので、作業が非常に行い易
く、工期が著しく短縮でき、極めて経済的である。
又、継手装置で接合される建築部材はプレカット木材を
使用することにより、上棟までの部材加工が一切不要で
ある。
そして、従来行っていた床の火打ちは、ダイヤフラム理
論によって不要となり、又、従来行っていた壁の筋かい
は、上記したように、4フィート×8フィートの構造用
合板で耐力壁を作ることにより、ウォール・シェアリン
グ理論によって不必要になる。
又、通し柱は使用しないので、使用する柱部材として重
量が大となることがなく、クレーン等の使用も極力低減
でき、コスト的に有利なものとなる。
更に、施工に当たり、床部材、即ち、プラットフォーム
を最初に作るので、このプラットフォームが作業場とな
り、施工し易く、かつ安全である。
又、各階において上方の階の床が屋根部となるので、ツ
ーバイフォー工法のように、工事中に雨のために建築部
材が濡れる等の心配がない。
更に、上記の壁体の構造では、構造物そのものが下地を
兼ねるので、壁とは別の下地を作る必要がなく、乾式工
法となるので、建築時間を短縮することができる。
従って、かかる特徴によって、建築物の施工上、自由な
間取り、デザインができると共に、増改築が自由にで
き、3階建ても容易にできる。又、熟練技能者が必要な
く、部材寸法の統一化,部材の種類の削減が図れる。更
に、施工のマニュアル化ができるという利点もある。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明の建築部材用継手装置によ
れば、あたかも色々な形状のブロック玩具を組み合わせ
る如く、少数の規格化された継手部材(基本継手部材,
第1及び第2の応用継手部材の少なくとも1つ)を用い
て建築部材を結合することができ、しかも、結合作業
は、ボルトとナットとを用いて締結するという単純な作
業のみ良く、結合作業が容易である。又、建築部材の結
合は極めて強固であり、強度的に優れている。
特に、従来の立方体若しくは直方体形状の継手本体に代
えて、単なるH形の水平方向断面形状をなす継手部材を
基本のもとして使用するので、継手装置全体として重量
並びに材料の低減を図れ、コストダウンを図ることがで
きる。
又、基本継手部材と組み合わせる第2の応用継手部材は
必要に応じて該基本継手部材に連結された建築部材に固
定される構成であり、基本継手部材には予め固定されて
いない構成であるから、次のような利点がある。
即ち、全ての継手部材を予め継手本体に一体的に固定し
ておくものに比べて、取り扱う継手装置の重量が軽減さ
れ、建築部材の結合作業自体が容易になる。又、基本継
手部材に連結された建築部材に固定される第2の応用継
手部材の種類、数及び方向を間違えても、第2の応用継
手部材はボルトとナットとによる締結状態の解除により
容易に取り外せるため、第2の応用継手部材の変更が容
易に行え、間違いの厳重管理が不要で、面倒な継手装置
全体の交換が不要であるから、作業能率を向上できる等
の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る建築部材用継手装置の使用によっ
て構築される家屋の一例を部分的に示す構造概念図、第
2図は同上の建築部材用継手装置の使用によって構築さ
れる、第1図に示す、布基礎と異なる独立基礎を有する
家屋の一例を部分的に示す構造概念図、第3図は同上の
建築部材用継手装置の第1実施例を示す斜視図、第4図
(a)〜(e)は、夫々第3図の継手装置の変形例を示す斜視
図、第5図は建築部材用継手装置の第2実施例を示す斜
視図、第6図(a)〜(e)は、夫々第5図の継手装置の変形
例を示す斜視図、第7図は建築部材用継手装置の第3実
施例を示す斜視図、第8図(a)〜(e)は、夫々第7図の継
手装置の変形例を示す斜視図、第9図は建築部材用継手
装置の第4実施例を示す斜視図、第10図(a)〜(e)は、
夫々同上の継手装置の変形例を示す斜視図である。 3……柱脚金物、3a……側板部3a、3b……中間板
部、3c……端板部、4……挿通孔、5……土台接続
板、6……梁接続金物、6a……側板部、6b……連結
用板部、7……柱接合金物、7a……側板部、7b……
中間板部、7c……端板部、8……梁受け板、9……梁
受け板部、10……梁受け金物、10a……側板部、1
0b……連結用板部、11……梁受け板部、12……柱
受け板部、14……梁受け板、15……梁受け板部、1
6……梁受け金物、16a……側板部、16b……連結
用板部、17……梁受け板部、18……柱受け板部、2
6……柱、28……胴差、29……根太、34……大引

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下のAに示される締結手段と共に用いら
    れ、Bに示される基本継手部材にC及びDに示される第
    1及び第2の応用継手部材の少なくとも1つを組み合わ
    せて構成された建築部材用継手装置。 A ボルトと該ボルトにねじ嵌合されるナットとからな
    る締結手段。 B 鉛直方向に所定間隔をもって平行に対面して配置さ
    れた一対の第1及び第2の側板部と、 これら側板部の相対する内面の中央部に両側端が固定さ
    れて両側板部を相互連結し、かつ第1の前記締結手段の
    ボルトが挿通される挿通孔が開設され、鉛直方向に配置
    された中間板部と、 前記側板部及び中間板部に周端の一端が固定され、水平
    方向に配置された端板部と、を含んで構成され、材軸が
    鉛直方向に延びる少なくとも1つの第1の鉛直建築部材
    の端部が嵌合される空間を構成するH形の水平方向断面
    形状をなす基本継手部材。 C 板面が前記基本継手部材の前記中間板部と同一面内
    に延び、一側端が前記基本継手部材の一方の前記側板部
    の外面中央部への固定部となり、材軸が水平方向に延び
    る第1の水平建築部材を連結するための第2の前記締結
    手段のボルトが挿通される挿通孔が開設された第1の連
    結用板部を含んで構成された第1の応用継手部材。 D 前記基本継手部材に嵌合される前記第1の鉛直建築
    部材の端部のうち前記中間板部に平行な少なくとも1つ
    の側面に固定取付されるための第3の前記締結手段のボ
    ルトが挿通される挿通孔が開設された第3の側板部と、 該第3の側板部の中央部に一側端が固定され、前記第1
    及び第2の側板部に平行に延び、前記第1の水平建築部
    材に対して直角方向に延び、材軸が水平方向に延びる第
    2の水平建築部材を連結するための第4の前記締結手段
    のボルトが挿通される挿通孔が開設された第2の連結用
    板部と、 を含んで構成された第2の応用継手部材。
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