JP2579554B2 - 建築部材用継手装置 - Google Patents

建築部材用継手装置

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JP2579554B2 JP2228151A JP22815190A JP2579554B2 JP 2579554 B2 JP2579554 B2 JP 2579554B2 JP 2228151 A JP2228151 A JP 2228151A JP 22815190 A JP22815190 A JP 22815190A JP 2579554 B2 JP2579554 B2 JP 2579554B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、3階〜5階建ての商業建築物(アパート、
店舗、事務所等)等の大断面木造建築物を建築するに好
適な建築部材用継手装置に関する。
<従来の技術> 従来の建築物の建築方法として、軸組工法と枠工法な
るものが良く知られている。
前者は、スケルトンスキン工法やポスト&ビーム工法
とも称されるもので、柱、梁を主体として構成する架構
方法である。
後者は、ツーバイフォー工法やプラットフォームフレ
ーム工法とも称されるもので、根太で組まれた床の枠組
に対して構造物用合板又はそれと同等以上の性能を有す
る面材を打ち付けて形成した床に、枠材で組まれた壁の
枠組に対して構造用合板その他これに類するものを打ち
付けて形成した壁体をくぎ及び金物で取り付けて建築物
を建築するものである。
これら工法の主たる違いを比較して述べると、まず、
空間の構成は、前者は「軸(線)」、後者は「版
(面)」である。床面、壁面等の剛性付与構造は、前者
は「火打ちばり、筋かい」、後者は「構造用合板張り」
である。使用する木材は、前者は「正方形を主とした大
断面・長尺材(通し柱)を含む」、後者は「小断面・短
尺材を主とする」である。施工時の工程は、前者は「一
階・二階軸,床,小屋連続建上げ」、後者は「一階床→
一階壁→二階床→二階壁→小屋(ステップ作業)」であ
る。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、このような従来の建築方法において
は、夫々次のような問題点がある。
即ち、在来軸組工法では、空間の構成が軸を主体とす
るものであって、通し柱を使用するので、作業に手間が
掛かると共に、材料費が嵩むし、床面,壁面等の剛性付
与構造は、火打ばり、筋かいであって、構造が複雑であ
ると共に、作業手間も掛かる。特に、真壁造りを行うの
で、下地を作る必要があり、よく作業手間が掛かる。
又、枠組壁工法にあっては、空間の構成は面を主体と
するものであり、火打ばり、筋かいを不要とする構造で
あるが、強度の点で在来軸組工法に劣るし、壁体を床
(プラットフォーム作業床)上で組み立て建起こしする
作業が必要で、手間が掛かる。
ところで、従来、木造家屋等の建築物の施工において
は、基礎を構成した後、木材等の建築部材を巧みに切断
し切欠加工してこれらを構造力学に沿って巧みに組み立
て結合し、特に建築部材の重要接続部分をボルト等で固
定している。しかし、このような古来の方法では、建築
部材の結合等高度の技量と熟練を要し、作業能率,建築
部材の経済性,結合部分の強度等に劣り、工期が長く、
結局高価となる。
一方、近年のプレハブ建築は大量生産により上記の経
済性の問題を幾分は解決するが、耐久性,強度(特に結
合部)に劣り、多様性に欠け、建築後使用する期間の経
過に従ってみすぼらしくなり、長期の使用になると、建
築の落ち付き感,重量感等の良さを醸し出すことができ
ない。
そこで、本願出願人は、上記の如き構造部材の結合に
ついて永年鋭意研究の結果、従来の最も簡単な結合方
法、例えば鉄板とボルト・ナットを種々組み合わせる方
法に比して更に簡単であり、しかも、強度において古来
の木造刻み込み方式にも優る建築部材用継手を開発し
た。
これは、特開昭51−107626号公報によって明らかにさ
れている。
即ち、この継手は、立方体若しくは直方体形状の基本
継手本体に対し、該基本継手本体表面から、該表面に略
直交する平面内を外向きに延びる板状部材を溶接固定し
たものであり、該板状部材には、ボルト等の固定具が挿
通し得る孔を設けたものである。このものは、基本継手
部材本体と板状部材の形状,数及び方向を変えて組み合
わせることにより多数の種類の継手部材が得られる。
しかしながら、かかる従来の継手にあっては、次のよ
うな問題点があった。
即ち、上記のような立方体若しくは直方体形状の基本
継手本体を適用した結果、継手として重量がかなり嵩
み、材料費も多く必要となって、コスト的に不利であ
る。又、重量が重い結果、取扱に苦慮し、建築部材の結
合作業が難しい。
又、継手を製作するに当たって、溶接箇所が多い等工
数が係り、製作性に劣るものである。
更に、柱同士、梁同士、柱と梁とは、間に基本継手本
体が位置しているため密着せず、柱間、梁間、柱と梁と
の間の寸法に誤差が生じ易い。
又、従来、上記の建築部材用継手以外にも種々の建築
部材用継手が提案されているが、いずれも、近年注目さ
れつつある3階〜5階建ての商業建築物(アパート、店
舗、事務所等)等の大断面木造建築物を建築するには適
さない。そして、これら3階〜5階建ての商業建築物は
重量鉄骨構造で建築されるのが圧倒的に多い。
この重量鉄骨構造建築は、コスト的にも不利である
し、建築の落ち付き感,重量感等の良さを醸し出すこと
ができないものである。
本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、建築部材
として、規格化されたプレカット部材を使用可能とし、
これを結合して建築物の骨組を形成するに好適な規格化
された継手部材からなり、在来軸組工法と枠組工法の両
特徴を混合した建築物を効果的に建築し得る建築部材用
継手装置を提供し、特に、継手として重量の低減を図
り、材料費の低減を図ってコスト低減を図り、継手の製
作性を向上すると共に、柱間、梁間、柱と梁との間の寸
法誤差の発生を抑制し得る建築部材用継手装置であっ
て、特に、3階〜5階建ての商業建築物(アパート、店
舗、事務所等)等の大断面木造建築に対応し得る建築部
材用継手装置を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> このため、本発明は、以下のAに示される締結手段と
共に用いられ、Bに示される基本継手部材にC及びDに
示される第1及び第2応用継手部材を組み合わせて構成
された建築部材用継手装置とする。
A 締結手段 B 縦方向の第1連結用板部と、 該第1連結用板部の一側端に直角に固定される第2連
結用板部と、 該第2連結用板部の一側端に直角に固定されて前記第
1連結用板部と同一面上に延びる第3連結用板部と、 該第3連結用板部の一側端に直角に固定されて前記第
2連結用板部と同一面上に延びる第4連結用板部と、 を含んで構成され、前記第1〜第4連結用板部に、前記
第1の縦方向の建築部材を連結するための第1の前記締
結手段の挿通孔が開設され、前記第1〜第4連結用板部
のうち少なくとも一つの連結用板部の横方向長さが長く
形成されて、該連結用板部に、第1の前記横方向の建築
部材を連結するための第2の前記締結手段の挿通孔が開
設され、前記第1〜第4連結用板部相互の固定部に前記
第1の縦方向の建築部材の嵌合部を構成する略十字形状
の横方向断面形状をなす基本継手部材。
C 前記基本継手部材の第1〜第4連結用板部の少なく
とも一つの下端に固定可能な横方向の第1端板部を含ん
で構成された第1の応用継手部材。
D 第1〜第4連結用板部相互の固定部の上端に固定さ
れる第2端板部と、 前記第2端板部に前記第1連結用板部に平行に延びて
固定される縦方向の第5連結用板部と、 前記第2端板部に前記第2連結用板部に平行に延びて
固定され、かつ前記第5連結用板部の一側端に直角に固
定される第6連結用板部と、 前記第2端板部に前記第3連結用板部に平行に延びて
固定され、かつ前記第6連結用板部の一側端に直角に固
定されて前記第5連結用板部と同一面上に延びる第7連
結用板部と、 前記第2端板部に前記第4連結用板部に平行に延びて
固定され、かつ前記第7連結用板部の一側端に直角に固
定されて前記第6連結用板部と同一面上に延びる第8連
結用板部と、 を含んで構成され、前記第5〜第8連結用板部に、第2
の縦方向の建築部材を連結するための第3の前記締結手
段の挿通孔が開設され、前記第5〜第8連結用板部相互
の固定部に前記第2の縦方向の建築部材の嵌合部を構成
する略十字形状の横方向断面形状をなす第2の応用継手
部材。
<作用> 上記の構成において、例えば建築部材としての柱の接
合端部に予め切って形成した十字形状の溝、建築部材と
しての梁の接合端部に予め切って形成した一文字形状の
溝に、基本継手部材の十字形部、第1連結用板部と第3
連結用板部の端部が夫々挿入されるようにして、柱、梁
を夫々継手装置にセットし、締結手段を使用して締結す
る。
この場合、柱の端部は第1の応用継手部材の端板部に
受けられる。又、梁の端部は柱の側面に受けられ、柱の
側面と梁の端面とは密着状態となる。
又、例えば上階の柱及び下階の柱の結合端部に予め切
って形成した十字形状の溝、梁の接合端部に予め切って
形成した一文字形状の溝に、基本継手部材及び第2の応
用継手部材における略十字形部、第1連結用板部と第3
連結用板部の端部が夫々挿入されるようにして、柱、土
台を夫々継手装置にセットし、締結手段を使用して締結
する。
この場合、両柱の端部は夫々端板部に得けられる。
又、梁の端部は柱の側面に受けられ、下階の柱の側面と
梁の端面とは密着状態となると共に、該梁の端部は端板
部に受けられる。
従って、単なる十字形状の継手部材を基本のものとし
て使用するので、継手装置として重量並びに材料の低減
を図れ、コストダウンを図れると共に、重量が軽い結
果、取扱も簡単で、建築部材の結合作業が容易である。
又、継手を製作するに当たって、溶接箇所が少ない等
工数が少なく、製作性に優れるものである。
更に、柱同士、梁同士、柱と梁等、建築部材同士は、
互いに密着状態となるため、建築部材間の寸法に誤差が
生じ難い。
また、基本継手部材として、第1〜第4連結用板部の
うち少なくとも一つの連結用板部の横方向長さが長く形
成された十字形状のものを使用するので、この基本継手
部材に縦方向の柱や横方向の梁等、縦横の建築部材を混
在して締結でき、建築部材の縦横に捕らわれずに、建築
部材の締結が行え、継手のアイテムを少なくすることが
でき、製作性の向上やコスト低減に貢献する。
<実施例> 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明に係る継手装置(以下、コネクターと称する)
の一例として、上下の柱同士、横方向建築部材としての
胴差同士や、これらに加え床梁を夫々結合する梁・胴差
コネクター14を第1図〜第3図に示す。
即ち、基本継手部材である第1の柱接合金物15は、縦
方向の第1連結用板部16と、該第1連結用板部16の一側
端に直角に固定される第2連結用板部17と、該第2連結
用板部17の一側端に直角に固定されて前記第1連結用板
部16と同一面上に延びる第3連結用板部18と、該第3連
結用板部18の一側端に直角に固定されて前記第2連結用
板部17と同一面上に延びる第4連結用板部19と、から構
成される。
前記第1連結用板部16と第3連結用板部18の横方向長
さは長く、第2連結用板部17と第4連結用板部19の横方
向長さは短く形成される。
この場合、例えば、第1連結用板部16と第3連結用板
部18とを一体的に設けた板部材に対して、第2連結用板
部17と第4連結用板部19とを夫々別個に構成する2つの
板部材を溶接して構成する。
かかる第1の柱接合金物15は、前記第1〜第4連結用
板部16〜19相互の固定部に縦方向の建築部材としての柱
29の嵌合部を構成する略十字形状の横方向断面形状をな
している。
第1〜第4連結用板部16〜19には、柱29を連結するた
めの締結手段としてのボルトの挿通孔20が開設され、第
1連結用板部16及び第3連結用板部18には、横方向の建
築部材としての梁31を連結するためのボルトの挿通孔21
も開設される。
第1の応用継手部材、即ち、この実施例において、梁
31を受ける第1端板部22は、前記第1連結用板部及16び
第3連結用板部18夫々の下端に各連結用板部16,18表面
夫々に対して略直角な方向に延びて溶接により結合され
ている。
尚、両方の第1端板部22間の間隔は柱29の横断面の巾
と略同じ大きさに形成される。
第2の応用継手部材として、上階の柱30を結合する第
2の柱接合金物24は、前記第1〜第4連結用板部16〜19
相互の固定部の上端に固定されて、上階の柱30の下端部
と下階の柱29の上端部を受ける第2端板部23と、第2端
板部23に第1連結用板部16に平行に延びて固定される縦
方向の第5連結用板部25と、第2端板部23に第2連結用
板部17に平行に延びて固定され、かつ第5連結用板部25
の一側端に直角に固定される第6連結用板部26と、第2
端板部23に第3の連結用板部18に平行に延びて固定さ
れ、かつ第6連結用板部26の一側端に直角に固定されて
第5連結用板部25の同一面上に延びる第7連結用板部27
と、第2端板部23に第4連結用板部19に平行に延びて固
定され、かつ第7連結用板部27の一側端に直角に固定さ
れて第6連結用板部26と同一面上に延びる第8連結用板
部28と、から構成される。
上記第2端板部23は、柱3つの横断面の大きさと略同
じ大きさに形成される。
又、上記各連結用板部25〜28の横方向長さは同一で、
柱30の横断面の巾と略同じ長さに形成される。
この場合、例えば、第5連結用板部25と第7連結用板
部27とを一体的に設けた板部材に対して、第6連結用板
部26と第8連結用板部28とを夫々別個に構成する2つの
板部材を溶接して構成する。
かかる第2の柱接合金物24は、前記第5〜第8連結用
板部25〜28相互の固定部に、上階の柱30の嵌合部を構成
する略十字形状の横方向断面形状をなしている。
又、第5〜第8連結用板部25〜28には、前記柱30を連
結するための締結手段としてのボルトの挿通孔33が開設
される。
かかる梁・胴差コネクター14へ柱29,30及び梁31を締
結するには、第3図に示すように、例えば下階の柱29及
び上階の柱30の接合端部に予め切って形成した十字形状
の溝、梁31の接合端部に予め切って形成した一文字形状
の溝に、第1及び第2の柱接合金物15及び24における略
十字形部、第1連結用板部16と第3連結用板部18の端部
が夫々挿入されるようにして、柱29,30、梁31を夫々梁
・胴差コネクター14にセットし、ボルト・ナットを使用
して締結する。
この場合、両柱29,30の端部は夫々端板部23に受けら
れる。又、梁31の端部は下階の柱29の側面に受けられ、
下階の柱29の側面と梁31の端面とは密着状態となると共
に、該梁31の端部は端板部22に受けられる。
尚、第3図において、32は梁31上に固定取付される構
造用合板である。
又、上記柱29,30並びに梁としては集成材が使用され
る。
第4図(a)〜(c)は、梁・胴差コネクター14の他
の例を示している。
各図の梁・胴差コネクターは、いずれも基本継手部材
に第1応用継手部材と第2応用継手部材を、つまり、第
1の柱接合金物に端板部と第2の柱接合金物を組み合わ
せた構成となっており、第1の柱接合金物における第1
〜第4連結用板部の横方向長さを種々に変化させてあ
る。
尚、以上の各コネクターを構成する板部材の厚みは、
例えば4.5mmに設定されるが、スパン等に応じて最適な
厚みに設定するのが好ましい。
以上説明した建築部材用継手部材によれば、単なるボ
ルト締め等の締結手段を用いるという単純な作業による
のみで、建築部材の結合が完了できる。そして、建坪及
び高さも極少量の定尺品で自由に変えることができ、建
築完了後においても、予め増改築を予定して、それ用の
継手装置を用いておけば、その増改築も極めて容易であ
り、あたかも色々な形状のブロック玩具を組み合わせる
如く、少数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種各
様の家屋を次々に構成することができる。又、継手装置
及びこれによって接続される建築部材を規格化できるの
で、継手装置を工場で全て用意し、使用する建築部材の
みを工場でプレカットして用意すれば良い。更に、継手
装置を用いて行う建築部材の結合は極めて強固であり、
従来公知の単なる鉄板やボルト・ナットを用いる方法に
比して圧倒的に強度が大である。
上記継手装置の特記すべき特徴は、次の通りである。
即ち、従来の立方体若しくは直方体形状の継手本体に
代えて、単なる十字形状の継手部材を基本のものとして
使用するので、継手装置として重量並びに材料の低減を
図れ、コストダウンを図れると共に、重量が軽い結果、
取扱も簡単で、建築部材の結合作業が容易である。
又、継手を製作するに当たって、溶接箇所が少ない等
工数が少なく、製作性に優れるものである。
更に、柱同士、梁同士、柱と梁等、建築部材同士は、
互いに密着状態となるため、建築部材間の寸法に誤差が
生じ難い。
又、基本継手部材として、第1〜第4連結用板部のう
ち少なくとも一つの連結用板部の横方向長さが長く形成
された十字形状のものを使用するので、この基本継手部
材に縦方向の柱や横方向の梁等、縦横の建築部材を混在
して締結でき、建築部材の縦横に捕らわれずに、建築部
材の締結が行え、継手のアイテムを少なくすることがで
き、製作性の向上やコスト低減に貢献する。
因に、同規模の重量鉄骨構造と比較すると、骨組を約
1/3のコストで製作することができ、大幅なコストダウ
ン化を図れる。
尚、上述した独特の構成の継手装置によって、建築部
材の結合を行うため、建築方法において次のような利点
を発揮する。
即ち、大スパン建築に適用し、梁、柱等の建築部材に
集成材を使用することで、建築部材の狂いや収縮が生じ
ない。又、大グリッドで区切ることができるので、施工
性に優れる。更に、施工のマニュアル化を図れ、技術者
の質に左右されない施工が可能となり、特に、3階〜5
階建ての商業建築物(アパート、店舗、事務所等)等の
大断面木造建築物の施工に多大な効果を発揮する。
そして、この大断面木造建築物は、重量鉄骨構造の建
築物と比較して、建築の落ち着き感,重量感等の良さを
醸し出すことができる。
尚、上記実施例は本発明の構造的制約を示すものでは
なく、本発明は、特許請求の範囲に記載された範囲内で
自由に変形が可能である。
<発明の効果> 以上説明したように、本発明の建築部材用継手装置に
よれば、継手装置として重量並びに材料の低減を図れ、
コストダウンを図れると共に、建築部材の結合作業の簡
略化を図れ、作業能率をより向上できる。又、製作性に
優れ、建築部材間の寸法に誤差が生じ難い。
更に、建築部材の縦横に捕らわれずに、建築部材の締
結が行え、アイテムを少なくすることができ、製作性の
向上やコスト低減に貢献する。
特に、本発明の継手装置を使用した建築方法は、複雑
な仕口、継手が不要であり、構造上の強度のばらつきも
なく、建築部材の結合は極めて強固である。又、建築作
業が非常に行い易く、工期が著しく短縮でき、極めて経
済的であり、少数規格品を用いて需要者の要求に応じて
各種各様の建築物を次々に構造することができ、特に、
3階〜5階建ての商業建築物(アパート、店舗、事務所
等)等の大断面木造建築物の建築の施工に多大な効果を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る建築部材用継手の一実施例を示す
斜視図、第2図(a),(b)及び(c)は夫々同上の
継手装置の平面図、正面図及び側面図、第3図は同上の
継手装置の使用例を示す斜視図、第4図(a)〜(c)
は同上の継手装置の変形例を示す斜視図である。 16……第1連結用板部、17……第2連結用板部、18……
第3連結用板部、19……第4連結用板部、20,21,33……
挿通孔、22,23……端板部、15……第1の柱接合金物、2
4……第2の柱接合金物、25……第5連結用板部、26…
…第6連結用板部、27……第7連結用板部、28……第8
連結用板部、31……梁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下のAに示される締結手段と共に用いら
    れ、Bに示される基本継手部材にC及びDに示される第
    1及び第2応用継手部材を組み合わせて構成された建築
    部材用継手装置とする。 A 締結手段 B 縦方向の第1連結用板部と、 該第1連結用板部の一側端に直角に固定される第2連結
    用板部と、 該第2連結用板部の一側端に直角に固定されて前記第1
    連結用板部と同一面上に延びる第3連結用板部と、 該第3連結用板部の一側端に直角に固定されて前記第2
    連結用板部と同一面上に延びる第4連結用板部と、 を含んで構成され、前記第1〜第4連結用板部に、前記
    第1の縦方向の建築部材を連結するための第1の前記締
    結手段の挿通孔が開設され、前記第1〜第4連結用板部
    のうち少なくとも一つの連結用板部の横方向長さが長く
    形成されて、該連結用板部に、第1の前記横方向の建築
    部材を連結するための第2の前記締結手段の挿通孔が開
    設され、前記第1〜第4連結用板部相互の固定部に前記
    第1の縦方向の建築部材の嵌合部を構成する略十字形状
    の横方向断面形状をなす基本継手部材。 C 前記基本継手部材の第1〜第4連結用板部の少なく
    とも一つの下端に固定可能な横方向の第1端板部を含ん
    で構成された第1の応用継手部材。 D 第1〜第4連結用板部相互の固定部の上端に固定さ
    れる第2端板部と、 前記第2端板部に前記第1連結用板部に平行に延びて固
    定される縦方向の第5連結用板部と、 前記第2端板部に前記第2連結用板部に平行に延びて固
    定され、かつ前記第5連結用板部の一側端に直角に固定
    される第6連結用板部と、 前記第2端板部に前記第3連結用板部に平行に延びて固
    定され、かつ前記第6連結用板部の一側端に直角に固定
    されて前記第5連結用板部と同一面上に延びる第7連結
    用板部と、 前記第2端板部に前記第4連結用板部に平行に延びて固
    定され、かつ前記第7連結用板部の一側端に直角に固定
    されて前記第6連結用板部と同一面上に延びる第8連結
    用板部と、 を含んで構成され、前記第5〜第8連結用板部に、第2
    の縦方向の建築部材を連結するための第3の前記締結手
    段の挿通孔が開設され、前記第5〜第8連結用板部相互
    の固定部に前記第2の縦方向の建築部材の嵌合部を構成
    する略十字形状の横方向断面形状をなす第2の応用継手
    部材。
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