JP2807524B2 - 柱と梁の接合構造 - Google Patents

柱と梁の接合構造

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JP2807524B2
JP2807524B2 JP204190A JP204190A JP2807524B2 JP 2807524 B2 JP2807524 B2 JP 2807524B2 JP 204190 A JP204190 A JP 204190A JP 204190 A JP204190 A JP 204190A JP 2807524 B2 JP2807524 B2 JP 2807524B2
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直人 安藤
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Misawa Homes Co Ltd
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ICHIURA TOSHI KAIHATSU KENCHIKU KONSARUTANTSU KK
Misawa Homes Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、木製の柱と梁をそれらの内部に埋設される
継手金具を利用して接合させる接合構造に関するもので
ある。
「従来の技術」 従来、木製の柱と梁を接合する場合には仕口をほぞ加
工して互いに嵌合させる手法を採るのが一般的である
が、継手金具(例えば、羽子板ボルト等)をほぞ加工と
併用してあるいは単独で用いて接合させる場合もある。
上記継手金具は、通常、柱あるいは梁の接合部周囲に
ボルトや釘によって外部に露出状態で取り付けられる。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、上記した従来の継手金具を用いた柱と
梁の接合構造にあっては、継手金具が外部に露出状態で
取り付けられているため、火災の際に継手金具が高熱に
さらされて変質してしまうおそれがある。そのとき、所
定の強度が維持できなくなってしまう。
また、上記のように継手金具が外部に露出されている
ため防錆上に難点があり、長年使用している間に継手金
具が錆びてしまい所定の接合強度が得られなくなるおそ
れもある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、最近使用
されている大形の柱が集成材等の合わせ柱構造であるこ
とに着目し、この合わせ柱構造をうまく利用することに
よって継手金具を柱の内部に埋め込み、これにより上記
した課題を解決できる柱と梁の接合構造を提供すること
を目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明では、係る目的を達成するために、左右の柱半
体同士が互いに接合されて構成される木製の合わせ柱の
内部に、板状部材を断面略+字状に組み込んでなる継手
金具が埋設されるとともに、該継手金具の板状部材の幾
つかは先端が柱から外方へ突出され、該突出された板状
部材先端に木製の梁が該梁の端部に形成された溝を嵌合
されるとともに側方からボルト締結されて接合される構
成としている。
「作用」 継手金具の大部分は合わせ柱の内部に埋め込まれ、継
手金具の残り部分である合わせ柱から外方へ突出する部
分は梁の溝に嵌合される。
このように、継手金具は全て柱あるいは梁の内部に埋
設されることとなる。このため、たとえ火災が起きて
も、柱あるいは梁の内部は高温に成りにくいので、継手
金具は変質せずその強度は失われない。
加えて、柱、梁の仕口に面倒なほぞ加工を行う必要が
なく、ボルトを用いた簡単な締結手段で強固な接合が行
える。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明にかかる柱と梁の接合構造の分解斜視
図、第2図は組み立てた後の全体斜視図である。
これらの図において符号1は木製の柱、2は木製の梁
を示し、これらはともに集成材からなる柱半体1A、1Bあ
るいは梁半体2A、2B同士を接合されて構成される。3は
柱1間であって梁2の上下に連結される壁パネル、4は
継手金具である。
継手金具4は、全体が断面略+字状に構成されたもの
で、具体的には2つの部材、すなわち、基板部5と該基
板部5に直交する交差板部6とを備える断面T次状の一
対のプレート4A、4Bから成っている。
両プレート4A、4Bは前記基板部5が前記合わせ柱1の
接合面1aに対向されかつ交差板部6が合わせ柱1の縦溝
1bに挿通された状態で、合わせ柱の左右の柱半体1A、1B
にそれぞれ固定される。このとき固定は、図では、基板
部5に交差板部6側へ突出して固着された複数の釘7を
利用して行っているが、これに限られることなく、接着
剤等の手段を用いて行うこともできる。また、柱1の接
合面1aには平板状の凹所1cがあらかじめ形成され、この
凹所1cにプレート4A、4Bの基板部5が嵌め込まれる際、
基板部上面が凹所1cを除く接合面の他の部分と面一にな
るように設定されている。
ここで、両プレート4A、4Bの突出する側の基板部5お
よび交差板部6の長さl1、l2は、上記プレート4A、4Bが
固定された柱半体1A,1Bを接合する際に、基板部5の一
方および両交差板部6の端部が合わせ柱1の外方へ突出
するように設定されている。このように、一方の基板部
5および交差板部6の長さを設定するのは、この実施例
では、柱1に対し3方へ延びる梁2をそれぞれ接合させ
るためであり、接合する梁2が、互いに同一線上あるい
は直交するように2方に延びる場合、あるいは4方に延
びる場合には、それに応じて基板部5および交差板部6
の長さを適宜変える必要がある。
また、基板部5の厚さt1は交差板部6の厚さt2の半分
に設定されている。これは、交差板部6はそれ一枚で梁
2との接合部分を構成するが、基板部5は2枚重ね合わ
されて始めて梁2との接合部分を構成するからである。
併せて接合させる梁2の嵌合溝12を3方の梁とも同一形
状にするためである。
9は基板部5に形成されたボルト挿通孔であり、双方
のプレート4A、4Bとも合致するよう線対称位置にそれぞ
れ形成されている。柱半体1A、1Bにもこの挿通孔9に合
致する位置にボルト挿通孔10が形成されている。
また、基板部5および交差板部6のうち柱1に取り付
けられたときに柱1から外方に突出する部分にはボルト
挿通孔11が上下方向に複数(図では3つ)形成されてい
る。これらのボルト挿通孔のうち中央の孔11aは位置調
整のため横方向に長く延びる長孔とされている。
他方、梁端部の構造について説明すると、梁端部には
溝12が形成され、この溝12に、柱1から外方に突出する
基板部5あるいは交差板部6の先端が嵌合されること
で、柱1と梁2が整合される。上記嵌合用の溝12は次の
ようにして形成される。
すなわち、梁半体2A、2Bの接合面の先端には凹所13が
形成され、この凹所13に金属製の平板14が該平板に取り
付けられた釘15を介して固着される。この構造は左右の
梁半体とも同様である。左右の平板14のうち一方にはL
字状の受け金具16が溶接によって接合されており、これ
により、左右の梁半体2A、2Bが接合されたとき、平板14
間に前記した嵌合用の溝12が形成される。溝12の高さお
よび幅等は、プレート4A、4Bの柱1から突出する板部先
端の大きさに対応して決定される。
梁半体2A、2Bの先端および平板14には、前記した継手
金具4のボルト挿通孔11に対応する挿通孔17、18がそれ
ぞれ形成されている。特に、平板14の上下方向中央の挿
通孔17aは、位置調整用のため前記孔11aに対応させて、
上下方向に長く延びる長孔とされている。
次に、継手金具4を用いた柱1と梁2の接合方法につ
いて説明する。
まず、工場等で事前に継手金具の両プレート4A、4B
を、釘7を利用してそれぞれ柱半体1A、1Bに固定する。
このとき、柱半体1A、1Bの挿通孔10とプレート4A、4Bの
挿通孔9が同軸上となるように留意する。そして、それ
ら挿通孔9、10にボルトB1を通し逆側からナットで締め
付ける。これにより、断面正方形状の柱1を得ることが
できる。また、このとき、継手金具4の基板部5の一方
および交差板部6の先端が柱1から突出する。
次いで、壁パネル3を柱1の間に起立させ、あらかじ
め半体2A、2B同士を接合させてなる梁2を、起立させた
壁パネル3の上側に取り付ける。このとき、両者を正規
の位置に落とし込む前に、上方位置にて両者に縦の貫通
ボルトB3を通し梁上部にて一度ボルト落下防止用のナッ
ト(図示せず)で締め付けて一体とし、この状態で落と
し込む。また同時に、梁端部に形成された溝12に柱1か
ら突出する継手金具4の板部先端を嵌合させる。
その後、梁2および継手金具4の合致させた挿通孔1
8、11に、梁先端の片側からボルトB2を通し、逆側から
ナットで締め付ける。このとき、まず、上下に3つある
ボルトB2のうち中央のもの(ここのボルトはハイテンシ
ョンボルトを用いるのが好ましい)を仮固定し、両継手
金具4および平板14に設けた互いに直交する長孔11a、1
7aを利用して梁2を上下左右に移動させて、上下のボル
ト挿通孔17(18)、11が合致するように位置合わせし、
それら位置合わせした挿通孔17、11にボルトを通して固
定する。
上記した梁2の接合作業は、3方の梁についてぞれぞ
れ行う。
さらに、固定した梁2の上側に壁パネル3を起立さ
せ、上下の壁パネル3を、それらの間に存する梁2を貫
通する前記通しボルトB3を利用して固定する。
以上の手順によって柱1と梁2並びに梁に付随する壁
パネル3を組み立てることができる。
「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、以下の優れた効
果を奏する。
継手金具は全て柱あるいは梁の内部に埋設されるの
で、火災の際に高熱にさらされず、変質して強度が低下
することはない。
さらに、防錆上も好ましく、長期に亙って品質が維持
でき、接合部の耐久性が向上する。
木製の柱と梁を、鋼等の強度的に強い金属材料によ
って製作可能な継手金具で連結させているため、結果と
して強度的に強い接合が実現できる。
ボルトを用いた簡単な接合が行えることとなり、工
期が短縮できる。
柱に対し4方向、3方向に延びる梁、あるいは柱の
両側に平行または直交する方向に延びる2方向の梁を接
合する場合にも広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図は継手金具およ
びそれによって連結される柱と梁に分解斜視図、第2図
は組み立てた後の接合部分の斜視図である。 1……柱(合わせ柱) 1A、1B……柱半体 1a……合わせ面 1b……縦溝 2……梁 2A、2B……梁半体 3……壁パネル 4……継手金具 4A、4B……プレート 5……基板部(板状部材) 6……交差板部(板状部材) 11……ボルト挿通孔 12……溝 B1、B2、B3……通しボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−13612(JP,A) 特開 昭55−4408(JP,A) 実公 昭30−10236(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/58 E04B 1/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右の柱半体同士が互いに接合されて構成
    される木製の合わせ柱の内部に、板状部材を断面略+字
    状に組み込んでなる継手金具が埋設されるとともに、該
    継手金具の板状部材の幾つかは先端が柱から外方へ突出
    され、該突出された板状部材先端に木製の梁が該梁の端
    部に形成された溝を嵌合されるとともに側方からボルト
    締結されて接合されていることを特徴とする柱と梁の接
    合構造。
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ES2224819B1 (es) * 2002-10-24 2007-07-16 Universidad De Cordoba Sistema de proteccion contra el fuego de uniones metalicas en estructuras de madera laminada encolada.
US9394680B2 (en) 2013-12-14 2016-07-19 Simpson Strong-Tie Company Drywall joist hanger
CN106368315A (zh) * 2016-10-14 2017-02-01 天津大学 带套筒的装配式木框架结构梁柱节点
US11225787B2 (en) 2018-06-06 2022-01-18 Simpson Strong-Tie Company, Inc. Drywall spacing joist hanger

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