JP2004124698A - 建築構造物、壁パネル - Google Patents

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Kazuo Takayanagi
高柳 和夫
Misako Sato
佐藤 実佐子
Koji Kuzuno
葛野 耕司
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Abstract

【課題】壁用木材1の収縮を縦枠材15との摺動で吸収でき、案内柱33に影響を与えない。予め壁パネル20を組み上げ、施工を簡略化・短縮化する。
【解決手段】壁用木材1、1を、縦枠材15に連結しながら、積み上げ、壁パネル20A、20Bとする。上下の壁用木材1、1はだぼにより水平方向の移動が規制され、上下方向は縦枠材15に沿って摺動する。土台30に立設した案内柱33、33間に、壁パネル20Aを配置し、案内柱33と縦枠材15とを固定する。壁パネル20Aに、中間梁36を挟んで壁パネル20Bを重ね、同様に案内柱33に固定し、更に上部梁40を載せる。両梁36、40を、両端部に固定した接合金物23を介して、案内柱33に取付ける。上部梁40に屋根を、中間梁36に二階床を夫々接合し、建築構造物とする。鉛直荷重は、壁用木材1、1の全面圧縮で抵抗し、水平荷重は、だぼと通しボルト44のせん断力で抵抗する。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、壁の構造に特徴を有する建築構造物及び壁パネルに関する発明で、主にログハウスの壁構造に適用される。
【0002】
【従来の技術】
いわゆるログハウス構造では、軸を横にして配置した壁用木材(いわゆる丸太)を積み上げて壁を形成し、壁用木材の両端部で、隣接する壁用木材を交差して固定して、壁構造を形成していた。
【0003】
【特許文献】特開平6−200571
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常木材は、水分が蒸発する等による経年変化で、縮む傾向があり、構築時の含水状況や気候条件により異なるが、軸に直角な方向(半径方向。柾目幅)では、2〜5%程度の収縮が生じる場合があった。尚、木材の軸方向(繊維方向。樹幹方向)の収縮は0.1〜0.3%程度である。
【0005】
いわゆるログハウス構造では、軸を横にして壁用木材を使用するので、上下方向での収縮を想定して構築してあるが、それでも隙間が生じる問題点があった。
【0006】
また、ログハウス構造では、構築現場で、壁用木材を組み立て構築するため、多くの作業者を要し、作業日数の短縮を拒む要因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、上下に積み上げた壁用木材の両端を縦枠材で連結し、縦枠材を案内柱に固定したので、前記問題点を解決した。
【0008】
即ちこの発明の内、建築構造物の発明は、以下の構造としたことを特徴とする建築構造物である。
(1) 壁用木材を横にして上下に積み上げ、上下に隣接する壁用木材を移動規制手段で接合する。前記積み上げた壁用木材の両端を、縦に並列した縦枠材で夫々連結して、壁パネルを構成する。
(2) 下横架材に、所定間隔で縦に配置した案内柱の下端を固定する。
(3) 隣接する前記案内柱間に、前記縦枠材が前記案内柱に沿うように、前記壁パネルを配置し、前記縦枠材を前記案内柱に固定する。
(4) 前記案内柱の上端部に、上横架材の両端部を、前記案内柱に沿って取付け、該上横架材を前記壁パネルの上端に重ねる。
(5) 前記上横架材から前記各壁用木材を貫通して前記下横架材に至る、縦方向の補強棒材を配置する。
【0009】
また、他の建築構造物の発明は、以下の構造としたことを特徴とする建築構造物である。
(1) 下横架材に、所定間隔で縦に配置した案内柱の下端を固定する。
(2) 前記両案内柱の対向する面に、縦枠材を固定する。
(3) 前記該縦枠材間に、横にして配置した壁用木材を上下に積み上げると共に、上下に隣接する壁用木材を移動規制手段で接合し、かつ前記壁用木材の両端部を前記縦枠材に嵌合する。
(4) 前記案内柱の上端部に、上横架材の両端部を、前記案内柱に沿って取付け、該上横架材を最上段に位置する壁用木材の上端に重ねる。
(5) 上横架材から前記各壁用木材を貫通して前記下横架材に至る、縦方向の補強棒材を配置する。
【0010】
また、前記において、案内柱の上端部に、筒状の接合金物を、前記安内柱に沿って上下に摺動可能となるように嵌装し、該接合金物に放射状に突設した接合腕に、上横架材の端部を固定したことを特徴とする建築構造物である。
【0011】
また、壁パネルの発明は、以下の構造としたことを特徴とする壁パネルである。
(1) 両端部に嵌合部を形成した壁用木材を、横にして上下に積み上げ、上下に隣接する前記壁用木材を移動規制手段で接合する。
(2) 積み上げた前記壁用木材の両端部に縦枠材を配置し、前記嵌合部を縦枠材に沿って形成した被嵌合部に嵌合して、積み上げた前記壁用木材と縦枠材とを連結する。
【0012】
更に、前記において、壁用木材の嵌合部を縦枠材の被嵌合部に、上下に摺動可能に嵌合することを特徴とする壁パネルである。
【0013】
前記における補強棒材は、所定の引張力を有する材料で有れば、その材質は問わない。例えば、鋼材・樹脂などからなる棒状、線状、細長板状等が考えられる。
【0014】
また、前記における上横架材は、1対の案内柱に対して1枚の壁パネルで構成する場合には、壁パネルの上端に重ねられて配置される。壁パネルを2又は複数枚に分割する場合には、下方に位置する壁パネルの上端にも中間の梁材を介装する。
【0015】
また、前記における壁用木材は単独の木材を使用した場合に、木材の乾燥収縮に対応する効果を発揮できるが、乾燥収縮が少ない各種積層材等を使用して、壁用木材を構成することもできる。
【0016】
また、前記における移動規制手段は、壁用木材が水平面での移動が規制できれば、その具体的な構成は問わない。例えば、上下当接面で、だぼ穴を開けて共通のだぼを嵌挿して移動規制手段とする。また、上下当接面の一方にほぞ穴、他方にほぞを形成して、あるいは上下当接面に接着剤層を介装して移動規制手段とすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(1) 両端部に嵌合部10、10を形成した壁用木材1、1を、その軸を横にして(長手方向を横にして)上下に積み上げる。各壁用木材1には、積み上げた際に上下に連通するだぼ用貫通孔55、55を空けてあり、上下に隣接する壁用木材1、1で、隣接するだぼ用貫通孔55、55に共通するだぼ56を嵌挿してある(図4)。だぼ56、56により、上下に隣接する壁用木材1、1は水平方向の移動が規制される。また、上下に隣接する壁用木材1、1の接合面には、上面嵌合部3、下面嵌合部6が形成され、互いに嵌合して、雨水の浸入を防ぎ、接合面の美観を保っている(図5(b))。
【0018】
また、壁用木材1の両端部に嵌合突部(嵌合部)10、10が形成され、積み上げて壁用木材1、1の両端部を縦枠材15で連結する(図3、図5)。壁用木材1の嵌合突部10と縦枠材15の嵌合溝(被嵌合部)17が嵌合し、上下に積み上げた壁用木材1、1が縦枠材15、15間から外れないように保持している。また、壁用木材1、1は縦枠材15、15に嵌合した状態で、上下に摺動可能となっている。従って、壁用木材1が痩せた場合であっても、縦枠材15、15に嵌合した状態で、寸法変化を吸収でできる。
【0019】
以上のようにして壁パネル20を構成する(図3)。壁パネル20は、下側に配置する壁パネル20Aと上側に配置する壁パネル20Bから、1つの面の壁を構成する。
【0020】
(2)  下横架材としての土台30に、所定間隔で縦に配置した案内柱33、33の下端を固定する。
【0021】
隣接する案内柱33、33間に、下側の壁パネル20Aを配置して、案内柱33に沿って、壁パネル20の縦枠材15を位置させる。縦枠材15から案内柱33に釘35、35を打ち、縦枠材15と案内柱33とを固定する(図5(a)(b))。
【0022】
案内柱33、33に、筒状の基体24を有する接合金物23、23A等を摺動可能に嵌装し、接合金物23、23間に、中間梁36を配置し、中間梁36の両端部を接合金物23、23に固定する(図10(a))。中間梁36を壁パネル20Aの上面に重ねる。
【0023】
(3)  案内柱33、33の間で、中間梁36の上面に、上側の壁パネル20Bを載せ、同様に、壁パネル20Bの縦枠材15に釘35を打ち、縦枠材15と案内柱33とを固定する。
【0024】
同様に、案内柱33、33に、筒状の基体24を有する接合金物23、23A等を摺動可能に嵌装し、接合金物23、23間に配置した上部梁40の両端部を接合金物23、23Aに固定する(図10(a))。ここで、上部梁40は壁パネル20Bの上面に重なる。
【0025】
上部梁40の貫通孔42から、各壁用木材1、1の貫通孔12、12、中間梁36の貫通孔38に、通しボルト44を上下に挿通して、通しボルト44の下端部を土台30の下面側の(土台30の下方の基礎28に埋設した)カプラー31に定着させ、上端部を上部梁40の上面で定着させる。
【0026】
(4)  以上のようにして、壁を構築し、上部梁40に屋根構造50等の上方の構造物を構築して、この発明の建築構造物52を構成する(図1〜図3)。
【0027】
(5)  この建築構造物52では、鉛直力(鉛直荷重)は、上部梁40→壁用木材1→中間梁36→壁用木材1→土台30→基礎28、と伝わる。即ち、壁用木材1、1の全面圧縮で抵抗する。この場合、案内柱に固定した縦枠材15と壁用木材1とは上下に摺動可能であり、上部梁40及び中間梁36も接合金物23を介して案内柱33に対して上下に摺動可能であり、従って、案内柱33は鉛直荷重に抵抗しない。ただし、接合金物23と案内柱33とを、摺動を規制して取付した場合、即ち、固定した場合には、案内柱33が鉛直荷重に抵抗する。
【0028】
また、引抜力に対しては、通しボルト44が、カプラー31を介して、土台30で抵抗し、土台30に作用する引抜力はアンカーボルトを介してコンクリート製の基礎28で抵抗する。
【0029】
また、水平力に対しては、だぼ用貫通孔55、55に嵌挿した、だぼ56のせん断力により抵抗する。
【0030】
また、だぼ56により壁用木材1、1は一体の壁となるので、壁の面外変形に対しては、だぼ56のせん断力→釘35のせん断力→案内柱33の曲げ、で抵抗する。案内柱33の曲げ変形は、その壁に直交する他の壁に水平力として作用するので、直交する他の壁のだぼ56のせん断力で最終的に抵抗する。
【0031】
【実施例1】
図面に基づきこの発明の実施例を説明する。
【0032】
[A]壁パネル20の構成
【0033】
(1)  壁用木材1は、軸を横にして配置され、上面に軸方向の凸条4、凹条5、凸条4と連続した上面嵌合部3を形成し、上面嵌合部3は、上方に向けてテーパーに(上端部から上方に向けて幅が徐々に細くなるように)形成されている。また、壁用木材1の下面には、軸方向の凹条8、凸条7、凹条8と連続した下面嵌合部6を形成し、下面嵌合部6は、下方に向けてテーパーに(下端部から下方に向けて幅が徐々に細くなるように)形成されている(図5(b))。
【0034】
また、壁用木材1は、中央部に2列、左右両端部に2列づつ、上下に貫通するだぼ用貫通孔55、55が、合計6箇所形成されている(図4)。壁用木材1、1を上下に重ねた際に、総ての壁用木材1、1で、総ての位置のだぼ用貫通孔55、55が、連通するように形成される(図4)。
【0035】
また、壁用木材1の両端部は、縦方向の嵌合突部(ほぞ)10、10が夫々形成され、嵌合突部10の先端から基端側に向けて、切り込み11が形成されている(図6(a))。また、壁用木材1は、両端部で、嵌合突部10より中央側に、上面から下面に向けて貫通孔12、12が夫々形成される(図3、図5(a))。
【0036】
(2)  予め、取付予定の案内柱33の長さの約2分の1に対応させた高さLの縦枠材15を形成する(図3)。縦枠材15の一面に、嵌合突部10を挿入できる嵌合溝17を長さ方向全長に亘り形成する。嵌合溝17は、底が広い蟻溝に形成されている(図6(a))。
【0037】
嵌合溝17を向かい合わせて並列した縦枠材15、15間の最も下に、壁用木材1を配置し、壁用木材1の両端の嵌合突部10、10を、縦枠材15、15の嵌合溝17に嵌合し、縦枠材15の最下部に壁用木材1を取付ける。この際、嵌合突部10の先端側に切り込み11、11を有し、切り込み11に割楔13を挿入しながら、嵌合溝17内に挿入して、いわゆる「地獄ほぞ」で上下に摺動可能に取付される(図6(b))。
【0038】
(3)  続いて、同様に、2段目の壁用木材1を縦枠材15、15間に配置し、嵌合溝17に嵌合突部10を嵌挿しながら、1つめの壁用木材1の上面嵌合部3に、下面嵌合部6を嵌合させて、壁用木材1、1を上下に積み重ねる。この際、上面嵌合部3と下面嵌合部6とは凸条4と凹条8、凹条5と凸条7とが互いに嵌合して水平方向の移動が規制され、2段目の壁用木材1も最下段の壁用木材1と同様に、縦枠材15に、上下に摺動可能に取付けされる(図5(b))。以下、同様に、所定数の壁用木材1、1を上下に重ねながら取り付ける。
【0039】
(4)  この際、2段目の壁用木材1を載せた段階で、連通した中央部、両端部の3箇所で、2列のだぼ用貫通孔55の一方のだぼ用貫通孔55に、だぼ56を打ち込む。だぼ56の上端は2段目の壁用木材1の上面と面一になり、下端は2段目の壁用木材1のだぼ用貫通孔55を貫通して、1段目の壁用木材1のだぼ用貫通孔55の中間深さまで達する(図4、図5(b))。
【0040】
また、3段目の壁用木材1を重ねた際に、連通した中央部、両端部の3箇所で、2列のだぼ用貫通孔55の他方のだぼ用貫通孔55に、だぼ56を打ち込み、同様にだぼ56の上端を3段目の壁用木材1の上面と面一に、下端を2段目の壁用木材1の貫通孔1の中間深さまで、至らせる。以下同様に、壁用木材1、1を重ねながらだぼ用貫通孔55、55にだぼ56を打ち込む(図4)。
【0041】
(5)  以下、同様に、所定数の壁用木材1、1を取り付け、壁パネル20を構成する(図3)。尚、前記のような壁用木材1に開けただぼ用貫通孔55、55とだぼ56とで、移動規制手段を構成する。
【0042】
(6)  壁パネル20を構成した段階で、縦枠材15の上端16は、最上段の壁用木材1の上面21より、所定長さ宛下方に位置している(図3、図4)。この所定長さは、経年変化で壁用木材1、1が痩せた場合であっても、壁用木材1の上端21が縦枠材15の上端16より上方に位置するように設定する。
【0043】
また、各壁用木材1の上面嵌合部3は上方に向け、下面嵌合部6は下方に向けて夫々細幅に形成されているので、上下に隣接する壁用木材1、1間に、間隙18、18が形成される(図5(a)(b))。
【0044】
また、壁パネル20を構成した段階で、各壁用木材1、1の貫通孔12、12が連通する(図3)。
【0045】
[B]接合金物23の構成
【0046】
使用する案内柱33に対応させて、案内柱33に、案内柱33に沿って上下に摺動可能に嵌装できるように、角筒状に形成した基体24の側面中央に、上横架材を固定する長方形状の板片(接合腕)25、25を放射状に突設する。板片25には、取付用の透孔26、26が穿設されている。基体の隣接する2側面に接板片を突設して、角部に使用する案内柱に適用する接合金物23を構成する(図10(a))。
【0047】
尚、三方の壁が交わる案内柱33に適用する接合金物23Aには、基体24の3側面に板片25、25を突設し(図10(b))、四方の壁が交わる案内柱33に適用する接合金物23Bには、基体24の全4側面に板片25、25を突設してある(図10(c))。
【0048】
[C]壁パネル20の取付
【0049】
(1)  コンクリート製の基礎28の上に土台(下横架材)30が、アンカーボルト等(図示していない)を介して固定されている。土台30上に、所定位置(壁構築予定位置の交点)に、案内柱33、33を立設し、土台30と各案内柱33、33の下端とを一体に固定する(図3)。土台30と案内柱33との固定は、木造軸組み構造における土台と柱の固定と同等に固定され、例えば、側面に各種金属板(T字型、V字型、L字型等)を沿わせて、ビス類で固定する(図示していない)。
【0050】
また、基礎28の切欠き部29に、通しボルト44の定着用のカプラー31が埋設されている(図3、図2)。カプラー31は、角筒状の鋼材を開口を横にして配置し、上面に形成した透孔(図示していない)を土台30の貫通孔32(通しボルト44を挿通する)に連通させてある。また、アンカーボルトは、カプラー31と基礎28及び土台30との一体性を確保するために、例えば、カプラー31から水平距離で150mm程度の位置に配置されている。
【0051】
(2) 実施例で使用する下側の壁パネル20A、上側の壁パネル20Bは、前記壁パネル20と同じ構造である。
【0052】
続いて、案内柱33、33間に、壁パネル(下側)20Aを配置し、壁パネル20Aの縦枠材15、15を、案内柱33、33に沿わせる。次に、縦枠材15の隙間18、18から、案内柱33、33の対向する面34に向けて釘35(例えば、CN釘)を打ち込み、壁パネル20Aを案内柱33、33間に固定する(図5(a))。
【0053】
(3)  続いて、案内柱33、33に、接合金物23、23Aの基体24を嵌装し、接合金物23、23A間に、中間梁(上横架材)36を架設する。この際、中間梁33の先端部の切り欠き37、37内に、接合金物23、23Aの板片25が嵌挿される。中間梁の側面からビスを打ち込み、ビスの先端部を、板片25の透孔26内を通過させて、固定する(図3、図10)。
【0054】
(4)  続いて、案内柱33、33間で、中間梁36上に他の壁パネル(上側)20Bを配置し、壁パネル20Bの縦枠材15、15を、案内柱33、33に沿わせる。次に、同様に、縦枠材15の隙間18、18から、案内柱に向けて釘(例えば、CN釘)35、35を打ち込み、壁パネル20Bを案内柱33、33間に固定する(図5)。
【0055】
(5)  続いて、同様に、案内柱33、33に、他の接合金物23、23Aの基体24を嵌装し、接合金物23、23A間に、上部梁(上横架材)40を架設する。この際、同様に、上部梁40の先端部の切り欠き41内に板片25が嵌挿される。上部梁40の側面からビスを打ち込み、ビスの先端部を、板片25の透孔26内を通過させて、固定する。
【0056】
(6) 前記において、案内柱33、33の他の面への壁パネル20A、20B、中間梁36、上部梁40の取付けを、各面で、同様に行う。この場合、1つの案内柱33に対する総ての面で、中間梁36の設置が完了した後に、上側の壁パネル20Bを施工する。
【0057】
(7) 各案内柱33、33の総ての面で、壁パネル20A、20B、中間梁36、上部梁40の取付が完了したならば、各上部梁40の貫通孔42と、各壁用木材1の貫通孔12と、中間梁36の貫通孔38とが連通するので、連通した貫通孔12、38、42に、長さLの通しボルト(補強棒材)44を挿通する(図3)。通しボルト44の先端部を土台30内のカプラー31に定着させる。定着は、例えば、カプラー31内の螺孔に通しボルト44の先端の螺糸部を螺合して行う。通しボルト44の上端部を上部梁40の上面に定着させる。定着は例えば、通しボルト44の上端部の螺糸部にナット45を螺合緊結して行う(図3)。また、通しボルト44には、中間梁36の上下面を挟むようにナット45、45を螺合して緊結する(図2)。
【0058】
(8) 続いて、各案内柱33、33で、縦枠材15と壁用木材1の端部を覆う被覆板46を配置して、被覆板46と縦枠材15及び案内柱33とを釘等で固定する(図8)。尚、案内柱33の隅部の外側(図8(a))、直線部分では(図8(b)(d))、案内柱33の側面も覆うような被覆板46Aを使用する。また、壁パネル20が独立して立てられる部分では、端部の案内柱33を囲うように被覆板46A等を取付ける(図8(e))。尚、被覆板46、46A等は主に意匠上の目的で取り付け、構造上の作用は少ない。
【0059】
(9) 以上で、壁の構築が完了し、中間梁36、36に2階床を接合し、上部梁40、40の上に屋根構造50を接合して、この発明の建築構造物52を構築する(図1、図2)。
【0060】
(10)この建築構造物52では、壁用木材1、1が経年変化で、痩せた場合であっても、壁用木材1、1が縦枠材15、15に沿って、若干下降するが全体として壁面を保つ。また、壁用木材1、1の下降に伴って、中間梁36、36、上部梁40、40も案内柱33に沿って、接合金物23と共に下降し、全体として、構造上の一体性を保つことができる。尚、この際、ナット45、45を適宜、締め直して、通しボルト44を締めた状態としておくことが必要である(図2、3)。
【0061】
[D]他の実施例
【0062】
(1)  前記実施例において、縦枠材15の嵌合溝17と壁用木材1の嵌合突部10とを、蟻溝と、いわゆる「地獄ほぞ」とで接合したが、蟻溝と蟻ほぞ、とすることもできる(図5(c))。この場合には、縦枠材15の下端(又は上端)から嵌合溝17と嵌合突部10とを嵌合して摺動させながら所定位置に納める。
【0063】
また、縦枠材15と壁用木材1、1の端部との取付は、壁用木材1、1が縦枠材15から外れることなく、かつ壁用木材1、1が上下に摺動可能となるように取り付けられていれば、他の構造とすることもできる。例えば、底部が同じ幅の嵌合溝17と嵌合突部10とから構成することもできる(図7(c))。また、縦枠材15側に嵌合突条19を形成し、壁用木材1側に凹条14を形成して嵌合させることもできる(図7(a)(b))。また、縦枠材15に嵌合溝17、壁用木材1に凹条14を形成し、嵌合溝17及び凹条14に、だぼ状の小片47を嵌挿して、縦枠材15、15に壁用木材1、1を取付けることもできる(図7(d))。
【0064】
(2)  また、縦枠材15を、基板に突条19を形成した鋼材から一体形状で構成することもできる(図12)。例えば、案内柱33に当接できる基板67の中央部に、長さ方向の突板68を突設して、突板68の先端に長さ方向に沿ったパイプ部材69を連設し、略T字状断面を形成する。更に基板68で、突板68の両側に並列して長さ方向の小突板(フィン)70、70を突設し、以上の形状を一体に形成して縦枠材15を構成する(図12(a))。即ち、パイプ部材69付きの突板68、小突板70、70から突条19を構成する。この場合、対応する壁用木材1の端面に形成される凹条14は、突板68及びパイプ部材69が嵌合される切込み72及び円孔73、小突板70を嵌合する切欠き74、74から構成する。また、案内柱33と縦枠材15との固定は、基板67に形成された透孔71、71から案内柱33に釘35を打って行う。尚、透孔71は基板68の端側に形成され、透孔71からの釘35の打ち作業は、壁用木材1を嵌合する前後を問わず行うことができ、他の取付工程、構造は前記実施例と同様である。
【0065】
また、例えば、基板68に、略コ字状部材75からなる突条19を形成して、縦枠材15を構成することもできる(図12(b))。略コ字状部材75は基部76の両側を屈曲して立上げ片77、77とし、立上げ片77、77を先端が近付くようにさらに屈曲して形成する。基板67に略コ字状部材75を溶接固着して、縦枠材15を構成する。この場合、対応する壁用木材1の端面に形成される凹条14は、略コ字状部材75の基部76及び立上げ片77、77が嵌合される切欠き78、79から構成する。また、前記同様に、基板67の両側に案内柱33に固定する為の釘を挿通する透孔71、71が形成されている。
【0066】
(3)  また、前記実施例において、中間梁36の下面、上部梁40の下面を壁用木材1の上面嵌合部3と嵌合できる形状(即ち、下面嵌合部6と同様な断面形状とし)、中間梁36の上面を、下面嵌合部と嵌合できる形状(即ち、上面嵌合部3と同様な形状)とすることもできる(図示していない)。
【0067】
(4)  また、前記実施例において、中間梁36や上部梁40に予め接合金物23、23A、23Bを固定した状態で、構築現場に搬入することもできる(図示していない)。この場合には、少なくとも1面で、接合金物23、23A、23Bと中間梁36、上部梁40の取付作業を省略できる。
【0068】
(5)  また、前記実施例において、壁パネル20は、案内柱33の全長に対して、上下に分割して、2分の1の高さの壁パネル20A、20Bを使用したが、案内柱33の全長に対して、1枚のパネルで形成することもできる(図示していない)。
【0069】
(6)  また、前記実施例において、壁パネル20の壁用木材1、1で、上面嵌合部3に凸条4及び凹条5を形成し、下面嵌合部6に凸条7及び凹条8を形成したが、上面嵌合部3と下面嵌合部6とを互いに嵌合できる構造であれば、その構造は任意である(図示していない)。
【0070】
(7)  また、前記実施例において、壁パネル20で、壁用木材1、1は上面嵌合部3と下面嵌合部6とで嵌合したので、雨水等の室内側への漏れを防止して、接合面での美観も良いが、嵌合形状は任意である。また、上面嵌合部3と下面嵌合部6を省略して、フラットな接合面とすることもできる(図示していない)。
【0071】
(8)  また、前記実施例において、だぼ用貫通孔55とだぼ56とで、上下の壁用木材1、1を接合して、移動規制手段として、壁用木材1、1の水平方向の移動を規制して、壁パネル20の一体性を確保したが、だぼ56の断面形状は角・丸等任意で、材質も木製、鋼製など任意であり、鋼製とした場合には、丸鋼、コーチスクリューボルト等を使用することもできる。また、水平方向の移動が規制できれば、移動規制手段として、ほぞとほぞ穴とを組み合わせた嵌合構造等とすることもできる(図示していない)。また、上下の壁用木材1、1を嵌合構造とせず、当接面に接着剤層を介装して移動を規制することもできる(図示していない)。また、嵌合構造とすると共に更に、接着剤層を介装することもできる。
【0072】
また、前記実施例において、引抜力に抵抗する為等で、通しボルト44を用いたが、貫通孔12内の通しボルト44を移動規制手段として兼用することもできる。
【0073】
(9)  また、前記実施例における壁用木材1、1の貫通孔12、だぼ用貫通孔55の配置、即ち、壁パネル20での通しボルト44、だぼ56の配置は図4図示の例に限られない。但し、応力が均等に作用するように、例えば左右対称の配置とすることが望ましい。
【0074】
(10) また、前記実施例において、壁パネル20と案内柱33との固定は、壁パネル20の縦枠材15と案内柱33とを、間隙18から釘35を打ち込んで固定したので、釘35が見えず美観良く納まるが、固定は他の構造とすることもできる。例えば、案内柱33の外面と縦枠材15の外面とに、透孔49、49を穿設した鋼板からなる補強板48を沿わせて、透孔49、49から釘57を打ち込んで固定することもできる(図9(a))。
【0075】
また、縦枠材15に溝孔58、案内柱33に貫通孔59を夫々穿設して連通させ、溝孔58、貫通孔59に共通のほぞパイプ60を嵌挿することもできる(図9(b))。この場合、ほぞパイプ60の貫通孔61、61aに、連通するように縦枠材15に貫通孔62を、案内柱33に貫通孔63を夫々穿設する。貫通孔62、貫通孔61を貫通するボルト64を挿通し、貫通孔63、貫通孔61aを貫通するボルト64を挿通して、各ボルト64にナット65を螺合緊結する(図9(b))。
【0076】
また、案内柱33の面34と、壁パネル20の縦枠材15の外面との間に接着剤層66を介装して固定することもできる(図9(c))。
【0077】
(11) また、前記実施例において、接合金物23は、透孔26を有する板片25から接合腕としたが、他の接合腕の構成とすることもできる。例えば、前記接合金物23で、基体24の側面と板片25との間に水平方向の受け板27を取付けて接合腕として、接合金物23を構成することもできる(図11(a))。この場合、板片25の上部自由端をテーパー状に切り欠いてある。
【0078】
また、接合金物23で、接合腕を透孔26を穿設した2枚の板片25、25から構成し(図11(b))、更に2枚の板片25、25と受け板27とから接合腕を構成することもできる(図11(c))。また、前記接合金物23で案内柱33を断面円柱とした場合に、案内柱33に摺動可能に嵌装できるように、基体24は円筒に形成する(図11(d))。
【0079】
(12) また、前記実施例において、通しボルト44は中間梁36の上下面でもナット45、45で定着したので、強固に接合でき好ましいが、少なくとも通しボルト44の上下で定着されていれば、中間梁36の上下面での定着は省略することもできる(図示していない)。
【0080】
また、上下のパネル20A、20Bで、1本の通しボルト44を通したが、パネル20A、20B毎に短い通しボルトを通すこともできる(図示していない)。この場合、パネル20Aの通しボルトの上端とパネル20Bの通しボルトの下端とをジョイントナットで連結し、パネル20Aの通しボルトの下端をカプラー31に、パネル20Bの通しボルトの上端をナット45に連結する。
【0081】
(13) また、前記実施例で、壁用木材1、1と縦枠材15、15とを予め工場で組み立てて壁パネル20として、現場に搬入したので、施工を大幅に簡略化できるが、現場で、壁用木材1、1を縦枠材15、15に取付けながら、縦枠材15を案内柱33に固定することもできる(図示していない)。
【0082】
(14) また、前記実施例において、重ねた壁用木材1、1は上下に摺動可能に縦枠材15に取り付けたが、所定位置で、全部又は一部の壁用木材1と縦枠材15とを、釘やビス等又接着により固定することもできる(図示していない)。この場合には、経年変化で壁用木材1が痩せた場合の効果は弱まるが、壁パネル20としての一体性が高められるので、施工時に取扱い易くなると共に、壁構造としての耐力が強化される。
【0083】
(15) また、前記実施例において、案内柱33、33を立設し、土台30に固定した後に、案内柱33の上方から接合金物23、23Aを嵌装したが、予め案内柱33の下端部に接合金物23、23Aを嵌装した状態で立設することもできる(図示していない)。
【0084】
即ち、案内柱33の下端部に、中間梁36用及び上部梁40用の接合金物23、23Aの基体24を嵌装しながら、案内柱33を土台30に固定する。あるいは、予め下端部に、接合金物23、23Aの基体24を嵌装して必要ならば仮止めした状態で、案内柱33を土台30に立設固定する。この状態で、案内柱33に沿って上下2段に接合金物23、23Aが嵌装されており、案内柱33間に上部梁40、中間梁36を配置して、前記実施例と同様に、上部梁40、中間梁36の両端を夫々接合金物23、23Aに固定する。
【0085】
続いて、接合金物23、23Aと共に、上部梁40、中間梁36を上昇させ、中間梁36、上部梁40を構築予定の高さで保持する。続いて、案内柱33、33間で、土台30と中間梁36との間に壁パネル20A、中間梁36と上部梁40との間に壁パネル20Bを夫々取付ける。壁パネル20A、20Bの取付構造は前記実施例と同様である。また、以降の工程も、前記実施例と同様である。
【0086】
また、この場合、案内柱33を予め長めに形成しておき、案内柱33の上端部を案内として利用して上部梁40を一旦、配置位置より上端付近まで上昇させて、所定位置に壁パネル20を取付け、その後に上部梁40を下げて、所定位置に設置することもできる。その後、不要となった案内柱33の上端部を切断して除去することもできる。
【0087】
また、ここで、中間梁36と上部梁40とを中間梁36の位置まで上昇して、壁パネル20Aのみ取付け、その後上部梁40を上昇させて、壁パネル20Bを取付けることもできる。
【0088】
(16) 前記実施例において、案内柱33と中間梁36、上部梁40とは、接合金物23、23を介して、案内柱33に沿って上下に摺動可能に取り付けたが、接合金物に透孔80、80を形成し、透孔80から案内柱33にビスや釘を打って、上下の摺動を規制して取り付けること、即ち固定することもできる(図10鎖線図示、透孔80)。尚、この場合には、構造上は強化されるが、壁用木材1が痩せた場合に、中間梁36、上部梁40が、壁用木材1、1の下降に追随することはできない。
【0089】
また、このように、案内柱33と中間梁36、上部梁40とを固定する場合には、接合金物23に代えて、例えば、木造軸組構造で通常に使用される柱梁の接合金物を使用することもできる(図示していない)。
【0090】
【発明の効果】
この発明では、移動規制手段で固定した壁用木材を縦枠材で上下に摺動可能に嵌合したので、壁用木材の乾燥収縮が生じた場合であっても、縦枠材に影響を与えることなく積み上げた壁用木材の連結を維持しできる効果がある。また、縦枠材と案内柱とを固定し、かつ上横架材を摺動可能に案内柱に固定した場合には、壁用木材は、直接に案内柱に固定されす、壁用木材の乾燥収縮の影響を案内柱に与えない。
【0091】
また、予め壁パネルを形成して、壁用木材を上下に積み重ねた状態で、形成すれば、建築構造物の施工を大幅に簡略化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例で構築した建築構造物の一部正面図である。
【図2】同じく一部縦断面図である。
【図3】この発明の壁パネルの取付を表す分解斜視図である。
【図4】壁パネルの壁用木材の他の積み上げ構造を表す一部を破切した正面図である。
【図5】(a)は同じく壁パネルの取付を表す一部拡大縦断面図で、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
【図6】(a)(b)は壁用木材と縦枠材との嵌合を表す断面図である。
【図7】同じく壁用木材と縦枠材との他の嵌合を表す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、壁パネルと案内柱の取付けを表す横断面図である。
【図9】(a)〜(c)は、壁パネルの縦枠材と案内柱との他の取付けを表す横断面図である。
【図10】(a)〜(c)は、実施に使用する接合金物の斜視図である。
【図11】(a)〜(d)は、他の接合金物の斜視図である。
【図12】(a)(b)は、この発明の壁用木材と縦枠材の他の嵌合を表す断面図である。
【符号の説明】
1  壁用木材
3  上面嵌合部(壁用木材)
4  凸条(上面嵌合部)
5  凹条(上面嵌合部)
6  下面嵌合部(壁用木材)
7  凸条(下面嵌合部)
8  凹条(下面嵌合部)
10 嵌合突部(壁用木材。嵌合部)
12 貫通孔(壁用木材)
15 縦枠材
16 縦枠材の上端
17 嵌合溝(縦枠材。被嵌合部)
18 間隙
20、20A、20B 壁パネル
21 最上に位置する壁パネルの上面
23、23A、23B 接合金物
24 基体(接合金物)
25 板片(接合金物。接合腕)
27 受け板(接合金物。接合腕)
28 基礎
30 土台(下横架材)
31 カプラー
33 案内柱
34 案内柱の対向する面
35 釘(例えば、CN釘)
36 中間梁(上横架材)
37 切欠き
38 貫通孔
40 上部梁(上横架材)
41 切欠き
42 貫通孔
44 通しボルト(補強棒材)
45 ナット
46 被覆板
50 屋根構造
52 建築構造物
55 だぼ用貫通孔(移動規制手段)
56 だぼ(移動規制手段)

Claims (5)

  1. 以下の構造としたことを特徴とする建築構造物。
    (1) 壁用木材を横にして上下に積み上げ、上下に隣接する壁用木材を移動規制手段で接合する。前記積み上げた壁用木材の両端を、縦に並列した縦枠材で夫々連結して、壁パネルを構成する。
    (2) 下横架材に、所定間隔で縦に配置した案内柱の下端を固定する。
    (3) 隣接する前記案内柱間に、前記縦枠材が前記案内柱に沿うように、前記壁パネルを配置し、前記縦枠材を前記案内柱に固定する。
    (4) 前記案内柱の上端部に、上横架材の両端部を、前記案内柱に沿って取付け、該上横架材を前記壁パネルの上端に重ねる。
    (5) 前記上横架材から前記各壁用木材を貫通して前記下横架材に至る、縦方向の補強棒材を配置する。
  2. 以下の構造としたことを特徴とする建築構造物。
    (1) 下横架材に、所定間隔で縦に配置した案内柱の下端を固定する。
    (2) 前記両案内柱の対向する面に、縦枠材を固定する。
    (3) 前記該縦枠材間に、横にして配置した壁用木材を上下に積み上げると共に、上下に隣接する壁用木材を移動規制手段で接合し、かつ前記壁用木材の両端部を前記縦枠材に嵌合する。
    (4) 前記案内柱の上端部に、上横架材の両端部を、前記案内柱に沿って取付け、該上横架材を最上段に位置する壁用木材の上端に重ねる。
    (5) 上横架材から前記各壁用木材を貫通して前記下横架材に至る、縦方向の補強棒材を配置する。
  3. 案内柱の上端部に、筒状の接合金物を、前記安内柱に沿って上下に摺動可能となるように嵌装し、該接合金物に放射状に突設した接合腕に、上横架材の端部を固定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の建築構造物。
  4. 以下の構造としたことを特徴とする壁パネル。
    (1) 両端部に嵌合部を形成した壁用木材を、横にして上下に積み上げ、上下に隣接する前記壁用木材を移動規制手段で接合する。
    (2) 積み上げた前記壁用木材の両端部に縦枠材を配置し、前記嵌合部を縦枠材に沿って形成した被嵌合部に嵌合して、積み上げた前記壁用木材と縦枠材とを連結する。
  5. 壁用木材の嵌合部を縦枠材の被嵌合部に、上下に摺動可能に嵌合することを特徴とする請求項4記載の壁パネル。
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