JP5415464B2 - 連結構造 - Google Patents

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本発明は、門型フレームを始めとする各種の木構造において、柱の側面に梁を据え付けるための連結構造に関する。
木造建築の施工方法は様々だが、土台や柱や梁などの棒材を骨格とする木造軸組構法や、一般にツーバイフォーと呼ばれている木造枠組壁構法などが広く知られている。さらに近年は、集成材の製造技術の向上に伴い、大断面の木材を容易に入手できるようになり、これを用いた門型フレーム構法も普及し始めている。この構法は、梁の両端を柱で支持した門型フレームを並べて建物の骨格とするもので、梁の中間を支える柱は不要である。そのため、従来は困難であった広大な室内空間を確保でき、公共施設や店舗などの木造化が容易になった。
門型フレーム構法は、梁に作用する曲げモーメントなどに対抗できるよう、柱と梁を強固に連結する必要があり、例えば特許文献1のような技術が提案されている。この技術は、縦材(柱)の側面に横材(梁)の端面を連結するためのもので、対になる基本金物と付属金物のほか、両材にねじ込むラグスクリューなどを使用している。基本金物と付属金物の上下両端には、テーパ部と受部を設けてあり、受部の中にテーパ部を差し込むと、両金物が自然に密着して、縦材と横材が強固に連結される。しかも金物は、ラグスクリューを介して縦材や横材に取り付けられており、両材に作用する応力が緩和される。
また特許文献2では、ラーメン構造の木造建築物に適した部材接合構造が開示されている。この技術は、接合部に使用する継手やボルトが部材に陥没して、剛性が低下するといった課題の解消を目的としており、ボルト挿通孔に接着剤を注入することなどを特徴としている。接着剤の注入によって、ボルトのほぼ全域が部材と一体化して、ボルトの頭部などに作用する荷重が緩和され、その陥没による剛性の低下を防止できる。
次の特許文献3では、現場での施工が容易で、しかも門形ラーメンにも使用可能な接合構造が開示されている。この技術は、垂直材の側面に横架材の端面を連結するためのもので、垂直材の側面には蟻溝を設けて、対する横架材の端面には、蟻溝に嵌まり込む突起を設けてある。さらにこの発明では、蟻溝の内周と突起の外周に鋸刃状凹凸面を形成してある。そのため、蟻溝と突起を嵌め込んだ際は、双方の鋸刃状凹凸面が噛み合い、強固な接合状態を実現できる。
特許第4546915号公報 特開2008−88744号公報 特開2009−263977号公報
門型フレームの配置例を図8に示す。図では三組の門型フレームが平行に並んでおり、個々の門型フレームは、上部梁と中間梁を二本の柱で支持している。上部梁は、建物の屋根を受け止めており、中間梁は、二階の床を受け止めており、上部梁と中間梁のいずれとも、その端面が柱の側面に連結されている。この柱と梁との連結部は、十分な剛性を確保するため、前記特許文献のような技術を導入している。またコンクリート製の二列の基礎は、門型フレームの並びに沿って延びており、その上面に柱脚金物を配置している。柱脚金物は、アンカーボルトによって基礎と一体化され、さらにボルトなどで柱とも一体化されている。そのほか、隣接する門型フレーム同士を連結するため、側面梁も組み込んでいる。
図8の柱は、長大な梁を支持できるよう断面(横断面)を大きくしている。ただし断面二次モーメントなどを効率よく向上するため、図の幅方向だけが大きい細長断面となっており、しかも柱の幅方向を梁の長手方向と一致させている。そのため柱は、室内側に大きく入り込んでおり、内壁を完全な平面状に仕上げることができず、利便性や美感などの面で問題がある。特に、狭い敷地を有効活用する木造の三階建住宅では、これらの問題が目立ちやすく、間取りの自由度も低下する。
この点を解消するには、柱の据え付けを90度回転させて、柱の厚さ方向を梁の長手方向と一致させればよいが、そうすると柱の剛性が低下して、梁から伝達する荷重による変形量が増大する。この点は、門型フレームの間隔を狭くするなどの対策が可能だが、柱と梁との連結部については、柱に埋め込む金物の長さを十分に確保できないなどの課題が残る。そのため柱に過大な応力が作用して、経年変形によるヒビ割れや緩みが発生しやすく、連結部の剛性が低下する恐れがある。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、門型フレームを始めとする各種の木構造において、柱が室内側に突出することを抑制でき、しかも柱と梁との取り付け部の剛性も確保できる連結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、柱の側面と梁の端面との間に挟み込む中間材と、前記柱と前記中間材とを一体化するため双方を貫通するようにねじ込む外側ラグスクリューと、前記梁の端面にねじ込み且つ前記外側ラグスクリューと同心にそろう内側ラグスクリューと、前記外側ラグスクリューを貫通して前記内側ラグスクリューに螺合して前記梁を前記中間材に引き寄せるボルトと、前記柱と前記中間材とを貫通するようにねじ込むネジ釘と、を備え、前記両ラグスクリューの側周面には、螺旋状に延びる凸条を設けてあり、前記外側ラグスクリューの凸条と前記ネジ釘のネジ山は、前記柱と前記中間材の両方に食い込むように配置してあることを特徴とする連結構造である。
本発明は、門型フレームを始めとする各種の木構造において、垂直方向に延びる柱の側面と、水平方向に延びる梁の端面と、をT字状またはL字状に連結するためのもので、柱と梁のいずれとも、集成材を含む木製であることを前提とする。また本発明は、細長い矩形断面の柱の四側面のうち、幅広の側面が梁と対向することを主に想定しているが、幅の狭い側面が梁と対向する場合にも適用できる。
中間材は、柱と梁との間に挟み込むもので、柱や梁と同様、集成材を含む木製であり、その一端面は柱の側面に接触して、他端面は梁の端面に接触する。そのため柱と梁が直に接触することはない。なお中間材の端面のうち、梁と接触する面は、最低でも梁の端面全体に接触できる大きさとして、対する柱と接触する面は、可能な限り大きくする。このような中間材を挟み込むことで、柱の側面を押圧する応力を緩和でき、柱の変形などを抑制できる。
ラグスクリューは、木ネジを大形化したような円柱状の外観で、側周面から凸条が突出している。凸条は、側周面を螺旋状に取り巻いており、これが木材の中に食い込むことで、双方の摩擦によってラグスクリューが強固に保持される。本発明では、柱と中間材を貫通する外側ラグスクリューと、梁の端面からねじ込む内側ラグスクリューの二種類を用いており、外側ラグスクリューと内側ラグスクリューを同心に配置して、これをボルトで一体化する。そのため両ラグスクリューは、内部にボルトを差し込むことのできる構造になっている。なお、柱や梁などにねじ込む際は、あらかじめ所定の位置に軸孔を加工しておく。
外側ラグスクリューは、柱と中間材を一体化する機能を担っている。外側ラグスクリューの全長は、柱と中間材の厚さ(梁の長手方向に沿う厚さ)の合計よりもやや短くして、その側周面のほぼ全域に凸条を設けておく。そして柱と中間材を所定の位置に並べた後、双方を貫通するように外側ラグスクリューをねじ込むと、凸条が柱と中間材の双方に食い込む。そのため、ラグスクリューを介して柱と中間材が一体化して、せん断荷重など、あらゆる外力に対抗できる。本発明では、中間材を用いることで外側ラグスクリューを長尺化でき、これに作用した荷重は、柱と中間材の両方で受け止められ、柱の負担を緩和することができる。
内側ラグスクリューは、外側ラグスクリューと同心になり、梁の端面を起点として、梁の長手方向にねじ込む。なお梁と中間材を接触させると、外側ラグスクリューと内側ラグスクリューの端面同士も接触するよう、双方のねじ込み量を調整する。このように、梁と中間材を接触させた際、両ラグスクリューの端面同士も接触することで、梁と中間材が押し合う際、両ラグスクリューを介して荷重が伝達していき、梁や中間材に作用する応力を緩和できる。
ボルトは、梁を中間材に引き寄せて双方を一体化するためのもので、ラグスクリューの中心に差し込む。そのため外側ラグスクリューには、ボルトの軸部を通過させるための中孔を設けてあり、内側ラグスクリューの一端面には、ボルトの先端部と螺合する内ネジを設けてある。両ラグスクリューをねじ込んだ後、外側ラグスクリューの中孔にボルトを差し込み、その先端を内側ラグスクリューの内ネジに螺合して締め上げると、梁が中間材に密着して、柱と梁が連結される。なお両ラグスクリューとボルトは、一本の梁に対して、二組以上使用するものとする。
ネジ釘は、螺旋状のネジ山が形成された汎用品であり、柱と中間材を強固に一体化するために使用する。柱と中間材は、外側ラグスクリューで一体化するが、それだけでは、外側ラグスクリューに荷重が集中しやすく、変形量の増大や周辺のヒビ割れなどが予想される。そのため、外側ラグスクリューとほぼ平行してネジ釘をねじ込み、荷重の伝達を担うことで、外側ラグスクリューの負担を緩和できる。なお、柱と中間材をより一段と強固に一体化したい場合、柱と中間材との接触面に接着剤を塗布することもできる。
ネジ釘は、柱と中間材を貫通できるよう、外側ラグスクリューと同等の長さで、しかもネジ山は、柱と中間材の両方に食い込んでいるものとする。またネジ釘は、使用数を増やすことで効果が高まるため、一個の外側ラグスクリューに対して二本以上使用することが好ましい。なおネジ釘は、柱側からと中間材側からのいずれの方向からねじ込んでも構わない。
このように、外側ラグスクリューとネジ釘を用いて中間材を柱に固定して、さらに梁の端面に内側ラグスクリューをねじ込み、外側ラグスクリューと内側ラグスクリューをボルトで引き寄せて梁を据え付けることで、梁に作用する荷重は、中間材で分散しながら柱に伝達していく。そのため柱に作用する応力を緩和でき、柱の配置などに制約がある場合でも、連結部の強度を維持できる。
請求項2記載の発明は、中間材の形状を限定するもので、中間材の下面は、梁との接触面から柱との接触面に向かうに連れて、下方に突出していることを特徴とする。中間材は、柱に作用する応力などを緩和するため、柱との接触面をできるだけ大きくすべきである。しかし梁との接触面では、天板や床板や桁など他部材との兼ね合いから、必要以上に大きくできない場合がある。そこで、中間材の下面を傾斜させることで、梁側の断面積を抑制した上、柱側の断面積を増大でき、天板などを無理なく取り付けることができる。
請求項3記載の発明は、梁の配置に関するもので、柱の側面には、複数本の梁を横並びに据え付けてあることを特徴とする。水平に敷設される梁の剛性を向上するには、その高さを増大すべきである。しかし様々な要因で梁の高さに制限がある場合には、梁の本数を増やして対応することになる。本発明は、このような状況に用いるもので、水平に並ぶ複数本の梁を一本の柱の側面に据え付けるものである。なお複数本の梁は、密着して並べることもできるが、ある程度の隙間を確保しても構わない。
このように複数本の梁を横並びに配置する際、梁一本に対して一個の中間材を用いることもできるが、中間材を幅広形状として、一個の中間材に複数本の梁を据え付けることもできる。梁一本に対して一個の中間材を用いる場合、中間材の汎用性を確保しやすく、コスト面で有利である。対して中間材を幅広形状とする場合、ネジ釘の使用本数を増やしやすく、強度面で有利である。
請求項1記載の発明のように、柱と梁との間に中間材を挟み込み、柱と中間材を外側ラグスクリューとネジ釘で一体化して、さらに梁の端面に内側ラグスクリューをねじ込み、両ラグスクリューをボルトで引き寄せて梁を中間材に据え付ける連結構造とすることで、梁に作用する荷重を中間材で分散させて柱に伝達でき、柱に作用する応力を緩和できる。そのため柱の幅広の側面にも無理なく梁を据え付け可能で、室内などへの柱の突出を抑制でき、利便性や美感に優れる。特に、敷地の限られた三階建住宅に本発明を導入すると、間取りを自在に決めることができるなど、利点が多い。
請求項2記載の発明のように、中間材の下面を傾斜させて、梁から柱に向かうに連れて断面積が大きくなる形状とすることで、梁との接触面では下方への突出をなくすことができ、天板などを無理なく取り付け可能で、しかも柱との接触面積を十分に確保でき、強度にも優れる。
請求項3記載の発明のように、一本の柱の側面に複数本の梁を連結することで、梁の高さに制限がある場合でも梁の強度を確保しやすく、下層階と上層階との境界の厚さを抑制できるなどの効果を期待できる。
本発明による連結構造の形状例を示す斜視図である。 図1の柱と中間材を一体化した後、梁を据え付ける直前の斜視図である。 図1の柱と梁を連結した状態の縦断面図である。 一本の柱の側面に二本の梁を据え付ける場合の構成例を示す斜視図である。 一個の中間材に二本の梁を据え付ける場合の構成例を示す斜視図である。 柱や中間材や梁の形状例を示す斜視図である。 本発明に基づいて組み立てられた門型フレームを用いた建物の骨格を示す斜視図である。 門型フレーム構法の概要を示す斜視図である。
図1は、本発明による連結構造の形状例を示している。この連結構造は、垂直に延びる柱11の側面に梁31を据え付けるためのものだが、柱11と梁31を直に接触させる訳ではなく、この間に中間材21を挟み込んでいる。梁31の断面(縦断面)は、垂直荷重に対する強度を確保するため、横幅(厚さ)に対して高さが大きくなっており、対する柱11は、上から見て細長の長方形で、その幅広の側面を梁31の端面と対向させている。なお柱11と中間材21と梁31はいずれとも木製だが、個体差による強度不足が生じないよう、集成材を使用している。
中間材21は、上から見てほぼ正方形断面でその横幅は梁31と同じである。また中間材21の下面22は傾斜しており、梁31から柱11に向かうに連れて下方に突出している。そのため柱11との接触面は、梁31との接触面よりも広くなっており、柱11の側面を押圧する荷重を広範囲に分散できる。なお中間材21は、柱11と強固に一体化する必要があり、双方を貫通するように外側ラグスクリュー41とネジ釘44をねじ込んでいる。対する梁31の端面には内側ラグスクリュー47をねじ込んでおり、両ラグスクリュー41、47をボルト46で引き寄せる。
外側ラグスクリュー41と内側ラグスクリュー47のいずれとも、鋼製の丸棒状で側周面から凸条43、49が突出している。凸条43、49はいずれのラグスクリュー41、47とも一列で、側周面のほぼ全域を螺旋状に取り囲んでおり、これが木質繊維を引き裂いて食い込むことで、部材の中に固定され、木材の経年変形による緩みも生じにくい。なお外側ラグスクリュー41をねじ込むため、柱11と中間材21の側面には、軸孔13、23をあらかじめ加工しておく。この内径は、凸条43を除く外側ラグスクリュー41の外径と等しい。また外側ラグスクリュー41の全長は、柱11と中間材21のそれぞれの軸孔13、23の長さの合計よりもやや短い。
同様に梁31の端面にも、内側ラグスクリュー47をねじ込むため、長手方向に延びる軸孔33をあらかじめ加工しておく。当然ながら、柱11と中間材21と梁31の各軸孔13、23、33は、同心とする必要がある。また両ラグスクリュー41、47を一体化するボルト46は、柱11の側面から梁31に向けて差し込む。そのため外側ラグスクリュー41の中心には、ボルト46の軸部を通過させるための中孔42を設けてあり、内側ラグスクリュー47の後端面(中間材21側の端面)の中心には、ボルト46と螺合する内ネジ48を設けてある。なお両ラグスクリュー41、47とも、ねじ込みの際に工具を掛けるため、一端面を六角形にしてある。
一本の梁31を安定して支持するには、外側ラグスクリュー41と内側ラグスクリュー47とボルト46を最低でも二組使用する必要があり、図では二組を上下に並べている。また柱11と中間材21は、荷重を分散して伝達できるよう、接触面全体が一体化していることが好ましく、外側ラグスクリュー41のほかネジ釘44を使用している。ネジ釘44は、外側ラグスクリュー41と平行にねじ込むため、その全長は、外側ラグスクリュー41とほぼ等しく、軸部のほぼ全域にネジ山45を形成してある。さらにネジ釘44は、できるだけ使用数を多くすることが好ましく、図では個々の外側ラグスクリュー41の四隅に配置している。なお、ねじ込みの際、柱11や中間材21にヒビ割れが生じないよう、あらかじめ下孔16、26を加工してあるほか、ネジ釘44の頭部を埋め込むため、中間材21の側面に座グリ穴24を加工してある。
図2は、図1の柱11と中間材21を一体化した後、梁31を据え付ける直前の状態を示している。施工時は、柱11と中間材21を一体化した後、梁31を据え付ける。柱11と中間材21は、外側ラグスクリュー41とネジ釘44で一体化するが、外側ラグスクリュー41の凸条43と、ネジ釘44のネジ山45は、長手方向のほぼ全域に達している。そのため、これらをねじ込む際は、万力などで柱11と中間材21を密着させて、隙間が生じないよう配慮を要する。なお梁31については、内側ラグスクリュー47を単純にねじ込むだけである。
図3は、図1の柱11と梁31を連結した状態の縦断面である。柱11の側面と梁31の端面との間には中間材21が挟み込まれており、さらに柱11と中間材21は、外側ラグスクリュー41とネジ釘44で一体化してある。外側ラグスクリュー41は、図の左側からねじ込んであり、その凸条43は柱11と中間材21に食い込んでいる。同様に、ネジ釘44も図の左側からねじ込んであり、そのネジ山45も柱11と中間材21に食い込んでいる。このように凸条43とネジ山45のいずれとも、柱11と中間材21の両方に食い込んでおり、木材の経年変形の影響を受けることなく、あらゆる荷重を無理なく伝達できる。なお、柱11を中間材21との接触面に接着剤を塗布することもできる。
梁31の端面には、内側ラグスクリュー47をねじ込んでいる。そして外側スクリュー41から内側ラグスクリュー47に向けてボルト46を差し込んでいる。そのため外側ラグスクリュー41の中心には、両端を貫通する中孔42を設けてあり、また内側ラグスクリュー47の右端には雌ネジ状の内ネジ48を設けてある。なおボルト46の頭部を柱11の側面から突出させないため、外側ラグスクリュー41の右端面は、軸孔13のやや奥に位置している。さらに、ネジ釘44の頭部は座グリ穴24に埋め込まれており、中間材21と梁31は無理なく面接触している。
この図の連結部は、外側ラグスクリュー41とネジ釘44のいずれとも、中間材21から柱11に向けて(図の左から右に向けて)ねじ込んでいるが、これとは逆に、柱11から中間材21に向けてねじ込んでも構わない。そのほか、外側ラグスクリュー41と内側ラグスクリュー47との境界は、図のように中間材21と梁31との境界に一致させることもあるが、せん断荷重の伝達などを目的として、あえて一致させないこともある。
図4は、一本の柱11の側面に二本の梁31を据え付ける場合の構成例を示している。本発明は、中間材21を介在させることで、柱11の四側面のうち、幅広の側面から梁31を突出させることができる。さらに柱11の側面が十分に広いならば、図のように二個の中間材21を水平方向に並べて、二本の梁31を据え付けることもできる。このように、梁31を隣接して横並びに配置することで、梁31の高さに制限がある場合でも一定の強度を確保でき、下層階と上層階との境界の厚さを抑制可能で、構造の自由度が向上する。なお条件によっては、三個以上の中間材21を並べることもできる。
図5は、一個の中間材21に二本の梁31を据え付ける場合の構成例を示している。本発明において、強度の確保などを目的として、複数本の梁31を横並びに配置することがある。その際は、図4のように複数の中間材21を水平方向に並べることもできるが、この図のように、中間材21を幅広形状として、一個の中間材21に複数本の梁31を据え付けることもできる。なお中間材21を幅広とすることで、各外側ラグスクリュー41の四隅のほか、中央部にもネジ釘44を配置可能になり、柱11と中間材21をより一段と強固に一体化することができる。当然ながら、中間材21をより幅広とすることで、三本以上の梁31を据え付けることもできる。
図6は、柱11や中間材21や梁31の形状例を示している。本発明は、柱11の四側面のうち、幅広の側面から梁31を突出させる形態に限定される訳ではなく、この図のように、幅の狭い側面から梁31を突出させても構わない。また中間材21は、柱11との接触面積を確保できるならば形状は自在であり、この図のように、中間材21を長尺化して下面22を水平にすることもできる。ただしこの場合、中間材21と梁31との境界において、中間材21が下方に突出して段差が生じる。そのほかこの図では、中間材21と梁31との接触面に円柱状のピン50を打ち込んでおり、垂直荷重に対する強度を向上している。このピン50を打ち込むため、中間材21と梁31の双方にピン穴27、37を加工してある。
図7は、本発明に基づいて組み立てられた門型フレームを用いた建物の骨格を示している。コンクリート製の基礎の上には、柱脚金物を介して三組の門型フレームが据え付けられている。個々の門型フレームは、梁31の両端を二本の柱11で支持している。また柱11と梁31との境界には中間材21が挟み込まれており、柱11の側面に作用する荷重を分散している。なお柱11を上から見ると長方形状だが、その幅広の側面が梁31と対向しており、柱11が室内側に突出することを抑制している。そのため室内空間を広く確保でき、内壁を平面状にできるなどの利点がある。
11 柱
13 軸孔
16 下孔
21 中間材
22 下面
23 軸孔
24 座グリ穴
26 下孔
27 ピン穴
31 梁
33 軸孔
37 ピン穴
41 外側ラグスクリュー
42 中孔
43 凸条
44 ネジ釘
45 ネジ山
46 ボルト
47 内側ラグスクリュー
48 内ネジ
49 凸条
50 ピン

Claims (3)

  1. 柱(11)の側面と梁(31)の端面との間に挟み込む中間材(21)と、
    前記柱(11)と前記中間材(21)とを一体化するため双方を貫通するようにねじ込む外側ラグスクリュー(41)と、
    前記梁(31)の端面にねじ込み且つ前記外側ラグスクリュー(41)と同心にそろう内側ラグスクリュー(47)と、
    前記外側ラグスクリュー(41)を貫通して前記内側ラグスクリュー(47)に螺合して前記梁(31)を前記中間材(21)に引き寄せるボルト(46)と、
    前記柱(11)と前記中間材(21)とを貫通するようにねじ込むネジ釘(44)と、
    を備え、
    前記両ラグスクリュー(41、47)の側周面には、螺旋状に延びる凸条(43、49)を設けてあり、
    前記外側ラグスクリュー(41)の凸条(43)と前記ネジ釘(44)のネジ山(45)は、前記柱(11)と前記中間材(21)の両方に食い込むように配置してあることを特徴とする連結構造。
  2. 前記中間材(21)の下面(22)は、前記梁(31)との接触面から前記柱(11)との接触面に向かうに連れて、下方に突出していることを特徴とする請求項1記載の連結構造。
  3. 前記柱(11)の側面には、複数本の前記梁(31)を横並びに据え付けてあることを特徴とする請求項1または2記載の連結構造。

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