JP2997999B2 - 建築部材用継手装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、木造家屋或いは鉄
骨構造建築物等を建築するのに好適な骨組を構築するた
めの建築部材用継手装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の建築物の建築方法として、軸組工
法と枠工法なるものが良く知られている。前者は、スケ
ルトンスキン工法やポスト＆ビーム工法とも称されるも
ので、柱、梁を主体として構成する架構方法である。

【０００３】後者は、ツーバイフォー工法やプラットフ
ォームフレーム工法とも称されるもので、根太で組まれ
た床の枠組に対して構造物用合板又はそれと同等以上の
性能を有する面材を打ち付けて形成した床に、枠材で組
まれた壁の枠組に対して構造用合板その他これに類する
ものを打ち付けて形成した壁体をくぎ及び金物で取りつ
けて建築物を建築するものである。

【０００４】これら工法の主たる違いを比較して述べる
と、まず、空間の構成は、前者は「軸（線）」、後者は
「版（面）」である。床面、壁面等の剛性付与構造は、
前者は「火打ちばり、筋かい」、後者は「構造用合板張
り」である。使用する木材は、前者は「正方形を主とし
た大断面・長尺材（通し柱）を含む」、後者は「小断面
・短尺材を主とする」である。施工時の工程は、前者は
「一階・二階軸，小屋連続建上げ，床」、後者は「一階
床→一階壁→二階床→二階壁→小屋（ステップ作業）」
である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、木造
家屋等の建築物の施工においては、基礎を構成した後、
木材等の建築部材を巧みに切断し切欠加工してこれらを
構造力学に沿って巧みに組み立て結合し、特に建築部材
の重要接続部分をボルト等で固定している。しかし、こ
のような古来の方法では、建築部材の結合等高度の技量
と熟練を要し、作業能率，建築部材の経済性，結合部分
の強度等に劣り、工期が長く、結局高価となる。

【０００６】一方、近年のプレハブ建築は大量生産によ
り上記の経済性の問題を幾分は解決するが、耐久性，強
度（特に結合部）に劣り、多様性に欠け、建築後使用す
る期間の経過に従ってみすぼらしくなり、長期の使用に
なると、建築の落ち着き感，重量感等の良さを醸し出す
ことができない。そこで、本願出願人は、上記の如き構
造部材の結合について永年鋭意研究の結果、従来の最も
簡単な結合方法、例えば鉄板とボルト・ナットを種々組
み合わせる方法に比して更に簡単であり、しかも、強度
において古来の木造刻み込み方式にも優る建築部材用継
手を開発した。

【０００７】これは、特開昭５１−１０７６２６号公報
によって明らかにされている。即ち、この継手は、立方
体若しくは直方体形状の基本継手本体に対し、該基本継
手本体表面から、該表面に略直交する平面内を外向きに
延びる板状部材を溶接固定したものであり、該板状部材
には、ボルト等の固定具が挿通し得る孔を設けたもので
ある。このものは、基本継手部材本体と板状部材の形
状，数及び方向を変えて組み合わせることにより多数の
種類の継手部材が得られる。

【０００８】しかしながら、かかる従来の継手にあって
は、次のような問題点があった。即ち、上記のような立
方体若しくは直方体形状の基本継手本体を適用した結
果、継手として重量がかなり嵩み、材料費も多く必要と
なって、コスト的に不利である。又、重量が重い結果、
取扱に苦慮し、建築部材の結合作業が難しい。又、継手
を製作するに当たって、溶接箇所が多い等工数が掛り、
製作性に劣るものである。

【０００９】更に、従来の継手にあっては、柱同士の結
合、梁同士の結合、柱と梁との結合等に、夫々異なる種
類の継手を使用する必要があるため、継手の製作に手間
が掛り、その管理も煩雑となる。本発明は以上のような
従来の問題点に鑑み、建築部材として、規格化されたプ
レカット部材を使用可能とし、これを結合して建築物の
骨組を形成するに好適な規格化された継手部材からなる
建築部材用継手装置であって、在来軸組工法と枠組壁工
法の両特徴を混合した建築物等に適した骨組を構築し得
る継手装置を提供することを課題とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】このため、請求項１に係
る発明は、以下のＡに示される締結手段と共に用いら
れ、Ｂに示される基本継手部材にＣ，Ｄ及びＥに示され
る第１，第２及び第３の応用継手部材の少なくとも１つ
を組み合わせて構成された建築部材用継手装置。

【００１１】Ａ 締結手段 Ｂ 板面が鉛直面内に延び、材軸が鉛直方向に延びる第
１の鉛直建築部材を連結するための第１の前記締結手段
が挿通される挿通孔が開設された第１の連結用板部であ
って、横長の板部と該板部上端中央部から上方に延びる
縦長の板部とからなる逆Ｔ字形の第１の連結用板部と、
板面が水平面内に延び、前記第１の連結用板部の上端に
固定可能な端板部と、を含んで構成された基本継手部
材。

【００１２】Ｃ 板面が鉛直面内に延び、前記基本継手
部材の端板部の上端に固定可能で、材軸が鉛直方向に延
びる第２の鉛直建築部材を連結するための第２の前記締
結手段が挿通される挿通孔が開設された第２の連結板部
を含んで構成された第１の応用継手部材。 Ｄ 前記第１の連結用板部と面一に延び、前記第１の鉛
直建築部材を連結するための第３の前記締結手段が挿通
される挿通孔と材軸が水平方向に延びる第１の水平建築
部材を連結するための第４の前記締結手段が挿通される
挿通孔とが開設された第３の連結用板部であって、縦長
の板部と、該板部上端の一側端から横方向に延び、前記
第１の連結用板部においてその横長の板部と縦長の板部
とがなす方形状凹部に挿入されて前記第１の連結用板部
と連らなる板部とからなる逆Ｌ字形の第３の連結用板部
を含んで構成された第２の応用継手部材。

【００１３】Ｅ 前記基本継手部材に連結される前記第
１の鉛直建築部材の端部のうち前記第１の連結用板部に
平行な少なくとも１つの側面に固定取付されるための第
５の前記締結手段が挿通される挿通孔が開設された側板
部と、該側板部の中央部に一側端が固定され、前記第１
の連結用板部に直角に延び、前記第１の水平建築部材に
対して直角方向に延び、材軸が水平方向に延びる第２の
水平建築部材を連結するための第５の前記締結手段が挿
通される挿通孔が開設された第４の連結用板部と、を含
んで構成された第３の応用継手部材。

【００１４】請求項２に係る発明は、前記第２の応用継
手部材の第３の連結用板部の縦長の板部下端に固定さ
れ、水平方向に配置される第１の受板部を設けるように
した。請求項３に係る発明は、前記第３の応用継手部材
の側板部下端と第４の連結用板部下端に固定され、水平
方向に配置される第２の受板部を設けるようにした。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。本発明に係る継手装置（以下、コネ
クタと言う）の一実施形態の構成を、図１及び図２に示
す。この実施形態のコネクタ１は、材軸が鉛直方向に延
びる鉛直建築部材としての柱と柱とを結合し、結合され
た柱に対して材軸が水平方向に延びる水平建築部材とし
ての梁を結合するものである。

【００１６】かかるコネクタ１は、夫々金属製の、基本
継手部材２とこれと選択的に組み付けられる第１〜第３
の応用継手部材３〜５とから構成される。かかる各種の
継手部材の構成を詳述する。前記基本継手部材２は、板
面が鉛直面内に延び、材軸が鉛直方向に延びる第１の鉛
直建築部材としての下側の柱６Ａを連結するための第１
の締結手段を構成するボルトとナットのうちボルトが挿
通される挿通孔７が開設された逆Ｔ字形の第１の連結用
板部２Ａと、板面が水平面内に延び、第１の連結用板部
２Ａの上端に固定可能な端板部２Ｂと、を含んで構成さ
れている。

【００１７】この場合、第１の連結用板部２Ａは、横長
の板部２ａと該板部２ａ上端中央部から上方に延びる縦
長の板部２ｂとから構成される。又、前記第１の連結用
板部２Ａのボルト挿通孔７は、横長の板部２ａにおいて
左右２ヵ所に開設される。更に、端板部２Ｂは方形状に
形成され、その下板面中央部に、第１の連結用板部２Ａ
の上端が溶接により固着される。

【００１８】第１の応用継手部材３は、板面が鉛直面内
に延び、前記基本継手部材２の端板部２Ｂの上端に固定
可能で、材軸が鉛直方向に延びる第２の鉛直建築部材と
しての上側の柱６Ｂを連結するための第２の締結手段を
構成するボルトとナットのうちボルトが挿通される挿通
孔８が開設された第２の連結板部３Ａを含んで構成され
ている。

【００１９】この場合、連結板部３Ａは方形状に形成さ
れ、その下端が、前記端板部２Ｂの上板面中央部に溶接
により固着され、挿通孔８は左右２ヵ所に開設される。
第２の応用継手部材４は、前記第１の連結用板部２Ａと
面一に延び、前記下側の柱６Ａを連結するための第３の
締結手段を構成するボルトとナットのうちボルトが挿通
される挿通孔９と材軸が水平方向に延びる第１の水平建
築部材としての第１の梁１０を連結するための第４の締
結手段を構成するボルトとナットのうちボルトが挿通さ
れる挿通孔１１とが開設された逆Ｌ字形の第３の連結用
板部４Ａを含んで構成される。

【００２０】前記第３の連結用板部４Ａは、縦長の板部
４ａと、該板部４ａ上端の一側端から横方向に延び、前
記基本継手部材２の第１の連結用板部２Ａにおいてその
横長の板部２ａと縦長の板部２ｂとがなす方形状凹部に
挿入されて前記第１の連結用板部２Ａと連らなる板部４
ｂとから構成される。この場合、第３の連結用板部４Ａ
において挿通孔１１は、縦長の板部４ａの長手方向の略
中間部に１つ開設され、挿通孔９は板部４ｂの左右２ヵ
所に開設される。

【００２１】尚、第２の応用継手部材４の第３の連結用
板部４Ａの縦長の板部４ａ下端に固定され、水平方向に
配置される第１の受板部１２が設けられており、梁１０
を受けることができるようになっている。第３の応用継
手部材５は、前記基本継手部材２に連結される前記下側
の柱６Ａの端部のうち前記第１の連結用板部２Ａに平行
な少なくとも１つの側面に固定取付されるための第５の
締結手段を構成するボルトとナットのうちボルトが挿通
される挿通孔１３が開設された側板部５Ａと、この側板
部５Ａの中央部に一側端が固定され、前記第１の連結用
板部２Ａに直角に延び、前記第１の梁１０に対して直角
方向に延び、材軸が水平方向に延びる第２の水平建築部
材としての第２の梁１４を連結するための第５の締結手
段を構成するボルトとナットのうちボルトが挿通される
挿通孔１５が開設された第４の連結用板部５Ｂと、を含
んで構成されている。

【００２２】この場合、側板部５Ａと連結用板部５Ｂ
は、夫々方形状に形成され、両者は溶接により固着され
る。又、側板部５Ａにおいて挿通孔１３は、第３の連結
用板部５Ｂを間に挟んだ両側２ヵ所に、第３の連結用板
部５Ｂにおいて挿通孔１５は、上下２ヵ所に、夫々開設
される。

【００２３】尚、第３の応用継手部材５には、その側板
部５Ａ下端と連結用板部５Ｂ下端に固定され、水平方向
に配置される第２の受板部１６が設けられており、梁１
４を受けることができるようになっている。又、第３の
応用継手部材５の側板部５Ａの上端には、水平方向に張
り出す柱受板部５Ｃが設けられており、側板部５Ａが締
結される柱６Ａの頭部を受けることができるようになっ
ている。

【００２４】かかる図１及び図２の実施形態において
は、基本継手部材２に対して、第１〜第３の応用継手部
材３〜５全てを組み付けて構成してあり、第２及び第３
の応用継手部材４，５は、基本継手部材２に連結された
柱６Ａの一側面に対応して夫々１つ設けられている。次
に、かかる構成のコネクタ１を使用した建築部材の結合
形態について説明する。

【００２５】図１及び図２は、コネクタ１を用いて、上
下の柱６Ｂ、６Ａ同士を結合すると共に、連結された柱
６Ｂ、６Ａに対して２つの梁１０，１４を結合する例で
ある。即ち、下側の柱６Ａの接合端部に予め切って形成
した一文字形状の溝に、基本継手部材２の連結用板部２
Ａが挿入されるようにして、下側の柱６Ａを基本継手部
材２にセットし、端板部２Ｂに柱頭部を受けさせる。

【００２６】ここで、第２の応用継手部材４の第３の連
結用板部４Ａを、下側の柱６Ａの接合端部に予め切って
形成した一文字形状の溝に挿入して、第１の連結用板部
２Ａにおいてその横長の板部２ａと縦長の板部２ｂとが
なす方形状凹部に挿入し、前記第３の連結用板部４Ａの
板部４ｂを、前記第１の連結用板部２Ａと連らなるよう
にセットする。

【００２７】そして、第３の応用継手部材５の側板部５
Ａの上部側の挿通孔１３から挿入したボルトを柱６Ａ、
第２の応用継手部材４の連結用板部４Ａ、柱６Ａの順に
通し、この柱６Ａからのボルトの突出端部にナットを締
め付ける。又、第３の応用継手部材５の側板部５Ａの下
部側の挿通孔１３から挿入したボルトを柱６Ａ、基本継
手部材２の連結用板部２Ａ、柱６Ａの順に通し、この柱
６Ａからのボルトの突出端部にナットを締め付ける。

【００２８】これによって、柱６Ａを基本継手部材２と
第２の応用継手部材４に締結すると同時に、柱６Ａに第
３の応用継手部材５を締結する。又、上側の柱６Ｂの接
合端部に予め切って形成した一文字形状の溝に、第１の
応用継手部材３の連結板部３Ａが挿入されるようにし
て、上側の柱６Ｂを基本継手部材２にセットし、ボルト
とナットを使用して締結する。

【００２９】そして、図４に示すように、梁１４の接合
端部に予め切って形成した一文字形状の溝１４Ａに、第
３の応用継手部材５の連結用板部５Ｂの端部が夫々挿入
されるようにして、梁１４を受板部１６上にセットし、
ボルトとナットを使用して締結する。更に、梁１４と同
様に、梁１０の接合端部に予め切って形成した一文字形
状の溝に、第２の応用継手部材４の連結用板部４Ａの端
部が夫々挿入されるようにして、梁１０を第１の受板部
１２上にセットし、ボルトとナットを使用して締結す
る。

【００３０】尚、上側の柱６Ｂや梁１４，１０を締結す
るためのボルトとナットとからなる締結手段に代えて、
図５（Ａ），（Ｂ）に示すようなドリフトピンＡ，Ｂ
や、同図（Ｃ）に示すようなコーチスクリュー（ラグス
クリュー）Ｃを用いても良い。ドリフトピンＡのａ部
は、抵抗を持つように溝が網目状に型押しにて形成され
ている。

【００３１】又、ドリフトピンＢの基端部には、２枚の
羽根ｂが固着されており、この羽根ｂが木部に食い込ん
で、ピンＢの打ち込み後に、該ピンＢが戻るのを防止す
るようにしている。尚、このドリフトピンＢは、本出願
人が先に出願したものである。尚、上述したように、図
１の実施形態のコネクタ１においては、基本継手部材２
に対して、第１〜第３の応用継手部材３〜５全てを組み
付けて構成してあり、第２及び第３の応用継手部材４，
５は、基本継手部材２に締結される柱６Ａの片方の側面
に対応して夫々１つ設けるようにしたが、基本継手部材
２に第１〜第３の応用継手部材３〜５の少なくとも１つ
を組み合わせてコネクタを構成すれば良く、その使用目
的に応じて、基本継手部材２に組み付ける応用継手部材
３〜５を適宜選択することにより、種々の形態のコネク
タを形成できる。

【００３２】例えば、図３のコネクタ１は、柱頭部に使
用されるもので、基本継手部材２に、第２の応用継手部
材４のみを組み合わせて構成したものであり、かかるコ
ネクタ１の使用に際しては、下側の柱を基本継手部材２
の連結用板部２Ａに締結し、柱を基本継手部材２にセッ
トし、端板部２Ｂに柱頭部を受けさせ、又、第２の応用
継手部材４の連結用板部４Ａに梁を締結する。

【００３３】尚、図３のコネクタ１の使用に際しては、
図１に示した第３の応用継手部材５を組み合わせても良
い。以上説明したコネクタによれば、単なるボルト締め
等の締結手段を用いるという単純な作業によるのみで、
建築部材の結合が完了できる。そして、建坪及び高さも
極少量の定尺品で自由に変えることができ、建築完了後
においても、予め増改築を予定して、それ用の継手装置
を用いておけば、その増改築も極めて容易であり、あた
かも色々な形状のブロック玩具を組み合わせる如く、少
数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種各様の家屋
を次々に構成することができる。又、継手装置及びこれ
によって接続される建築部材を規格化できるので、継手
装置を工場で全て用意し、使用する建築部材のみを工場
でプレカットして用意すれば良い。更に、継手装置を用
いて行う建築部材の結合は極めて強固であり、従来公知
の単なる鉄板やボルト・ナットを用いる方法に比して圧
倒的に強度が大である。

【００３４】上記継手装置の特記すべき特徴は、次の通
りである。即ち、従来の立方体若しくは直方体形状の継
手本体に代えて、２つの板部からなる単純形状の継手部
材を基本のものとして使用するので、継手装置として重
量並びに材料の低減を図れ、コストダウンを図れると共
に、重量が軽い結果、取扱も簡単で、建築部材の結合作
業が容易である。

【００３５】又、継手を製作するに当たって、溶接箇所
が少ない等工数が少なく、製作性に優れるものである。
尚、本実施形態においては、第２の応用継手部材の第３
の連結用板部の縦長の板部下端に固定され、水平方向に
配置される第１の受板部を設け、第３の応用継手部材の
側板部下端と第４の連結用板部下端に固定され、水平方
向に配置される第２の受板部を設けるようにしたから、
梁を安定して受けることができ、梁の結合状態を強固に
行うことができる。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１に係る発
明によれば、継手装置として重量並びに材料の低減を図
れ、コストダウンを図れると共に、建築部材の結合作業
の簡略化を図れ、作業能率をより向上できる。又、製作
性に優れ、建築部材間の寸法に誤差が生じ難い。

【００３７】更に、建築部材の縦横に捕らわれずに、建
築部材の締結が行え、アイテムを少なくすることがで
き、製作性の向上やコスト低減に貢献する。特に、本発
明の基本継手部材は、２つの板部のみからなる単純な形
状のものであるから、製作性に優れている。尚、本発明
の継手装置を使用した建築方法は、複雑な仕口、継手が
不要であり、構造上の強度のばらつきもなく、建築部材
の結合は極めて強固である。又、建築作業が非常に行い
易く、工期が著しく短縮でき、極めて経済的であり、少
数規格品を用いて需要者の要求に応じて各種各様の建築
物を次々に構造することができる。

【００３８】請求項２及び３に係る発明によれば、梁等
の水平建築部材を安定して受けることができ、水平建築
部材の結合状態を強固に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る建築部材用継手装置の一実施形
態を示す斜視図

【図２】 同上実施形態の正面図

【図３】 他の実施形態を示す斜視図

【図４】 梁の接合端部を示す斜視図

【図５】 締結手段の他の実施形態を示す図で、
（Ａ），（Ｂ）はドリフトピンを示し、（Ｃ）はコーチ
スクリュー（ラグスクリュー）を示す

【符号の説明】

１ コネクタ ２ 基本継手部材 ２Ａ 第１の連結用板部 ２Ｂ 端板部 ２ａ 横長の板部 ２ｂ 縦長の板部 ３ 第１の応用継手部材 ３Ａ 第２の連結板部 ４ 第２の応用継手部材 ４Ａ 第３の連結用板部 ４ａ 縦長の板部 ４ｂ 板部 ５ 第３の応用継手部材 ５Ａ 側板部 ５Ｂ 第４の連結用板部 ６Ａ 柱 ６Ｂ 柱 ７ 挿通孔 ８ 挿通孔 ９ 挿通孔 １０ 梁 １１ 挿通孔 １２ 第１の受板部 １３ 挿通孔 １４ 梁 １５ 挿通孔

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】以下のＡに示される締結手段と共に用いら
   れ、Ｂに示される基本継手部材にＣ，Ｄ及びＥに示され
   る第１，第２及び第３の応用継手部材の少なくとも１つ
   を組み合わせて構成された建築部材用継手装置。 Ａ 締結手段 Ｂ 板面が鉛直面内に延び、材軸が鉛直方向に延びる第
   １の鉛直建築部材を連結するための第１の前記締結手段
   が挿通される挿通孔が開設された第１の連結用板部であ
   って、横長の板部と該板部上端中央部から上方に延びる
   縦長の板部とからなる逆Ｔ字形の第１の連結用板部と、 板面が水平面内に延び、前記第１の連結用板部の上端に
   固定可能な端板部と、 を含んで構成された基本継手部材。 Ｃ 板面が鉛直面内に延び、前記基本継手部材の端板部
   の上端に固定可能で、材軸が鉛直方向に延びる第２の鉛
   直建築部材を連結するための第２の前記締結手段が挿通
   される挿通孔が開設された第２の連結板部を含んで構成
   された第１の応用継手部材。 Ｄ 前記第１の連結用板部と面一に延び、前記第１の鉛
   直建築部材を連結するための第３の前記締結手段が挿通
   される挿通孔と材軸が水平方向に延びる第１の水平建築
   部材を連結するための第４の前記締結手段が挿通される
   挿通孔とが開設された第３の連結用板部であって、縦長
   の板部と、該板部上端の一側端から横方向に延び、前記
   第１の連結用板部においてその横長の板部と縦長の板部
   とがなす方形状凹部に挿入されて前記第１の連結用板部
   と連らなる板部とからなる逆Ｌ字形の第３の連結用板部
   を含んで構成された第２の応用継手部材。 Ｅ 前記基本継手部材に連結される前記第１の鉛直建築
   部材の端部のうち前記第１の連結用板部に平行な少なく
   とも１つの側面に固定取付されるための第５の前記締結
   手段が挿通される挿通孔が開設された側板部と、 該側板部の中央部に一側端が固定され、前記第１の連結
   用板部に直角に延び、前記第１の水平建築部材に対して
   直角方向に延び、材軸が水平方向に延びる第２の水平建
   築部材を連結するための第５の前記締結手段が挿通され
   る挿通孔が開設された第４の連結用板部と、 を含んで構成された第３の応用継手部材。
2. 【請求項２】前記第２の応用継手部材の第３の連結用板
   部の縦長の板部下端に固定され、水平方向に配置される
   第１の受板部を設けるようにしたことを特徴とする請求
   項１記載の建築部材用継手装置。
3. 【請求項３】前記第３の応用継手部材の側板部下端と第
   ４の連結用板部下端に固定され、水平方向に配置される
   第２の受板部を設けるようにしたことを特徴とする請求
   項１又は２記載の建築部材用継手装置。