JPH0673791A - 木造建築物の建築工法及び該工法に使用する床構造体 - Google Patents

木造建築物の建築工法及び該工法に使用する床構造体

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JPH0673791A
JPH0673791A JP15850392A JP15850392A JPH0673791A JP H0673791 A JPH0673791 A JP H0673791A JP 15850392 A JP15850392 A JP 15850392A JP 15850392 A JP15850392 A JP 15850392A JP H0673791 A JPH0673791 A JP H0673791A
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JP
Japan
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floor
pin
frame
pillar
metal
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JP15850392A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Shiotani
嘉宏 塩谷
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Shokusan Jutaku Sogo Co Ltd
Original Assignee
Shokusan Jutaku Sogo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 建築物を金物で軸組みしながら枠組工法を併
用して強度性と耐久性を具え、非熟練者でも容易に且つ
短期間に建築可能な工法。 【構成】 柱14と土台4、梁などの横架材との軸組は
芯材金物で接合し、横架材を直角方向に接合するときは
梁受金物で接合し、横架材を材軸方向に継ぎ足すときは
継手金物で接合する。そして、壁部は筋違を枠体に固設
した耐力壁枠を上下の横架材に釘止めし、床部は根太を
固着した合板からなる床パネル8を配設する。斯かる接
合手段で下階側から順次上階側に建築施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木造建築物の建築工法に
関し、特に、構造材の軸組施工について土台、胴差、梁
などの横架材は比較的長尺物を使用して強度を保持しな
がら、接合箇所の特性に応じて単純で機能的な金物を用
い、更に、耐力壁枠や根太付構造用合板からなる枠材を
用いて下階側から上階側に順次架構してゆく建築工法に
関するものである。
【0002】
【従来技術】近時、木製構造材を金物で軸組しながら枠
材を併用して建築施工をする方法については、特開昭6
3−233137号公報(建築物の建築方法)が開示さ
れている。この公報の技術は柱脚と柱頭に割溝を設け、
割溝には金物の中間板部を嵌入し、中間板部の両側端縁
には柱の両側面を補強する側板部を溶接して断面H形状
に形成した基本金物を4個のボルトで締結する。
【0003】前記H形状金物に土台、胴差、桁などの横
架材を接合する場合は両側板部外面中央より連結用板部
を溶接し、梁材をL字状、T字状、十字状に接合すると
きは断面T字状金物を更に設ける。柱頭に上階側柱を起
立するときは上階側柱脚に配設する端板部を溶着したH
形状金物を装着する、そして、端板部には必要に応じて
横架材を支承する支持板部を延長突設する構成のもので
ある。これらの金物により順次下階側から上階側に架溝
してゆく工法である。
【0004】しかしながら、このような金物による建築
工法では柱頭及び柱脚部に割溝と4個ものボルト孔を設
けるので木材が欠損して強度が低減し、耐久性に欠ける
軸組構造となる。更に、金物は鋼板を多量に使用するの
で大きい形状となって嵩張り、重量も大で運搬・取付け
作業が煩雑で非能率であるばかりか高コストとなる。ま
た、土台、胴差、梁などの横架材は起立する柱と柱との
間隔の長さからなる短尺物のみしか使用できず、金物の
使用箇所が極めて多く煩雑な作業が強いられ、軸組工法
で施工するにも拘らず水平外力に対して容易に変形した
り傾斜するなどの欠点を有する。
【0005】本発明工法は上述した従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、柱と横架材を接合するときは柱
軸心線上に管状の芯材金物を埋没してピンで両者を係止
し、横架材をL字状、T字状、十字状など直角方向に接
合する場合は梁受金物や接続板を固設した芯材金物のよ
うな小形で単純軽量な金物を用いる。更に、柱は挿通孔
とピン孔を設け、横架材には切割溝とピン通孔を予め工
場で機械的に加工しておくもので、熟練作業員でなくも
容易に軸組作業が可能である。
【0006】上記構造材と金物を用いて敷地の布基礎上
に設けた土台には大引き、床梁などからなる1階床軸組
を形成する。この床軸組には、下面に根太を固設した床
パネルを敷設し、土台上には金物を用いて1階柱と2階
床軸組を架構し、土台と2階床軸組間には耐力壁枠を建
付ける。2階以上の階層は前記施工作業と同様の順序で
架構し、最上階の上部の小屋裏軸組においても金物で接
合することを目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は構造材の接合手段がすべて金物でなされ
る。柱に土台、梁など横架材を接合するときはピン孔を
有する芯材金物をピンで係止する。そのため柱頭、柱脚
や横架材には芯材挿通孔とピン通孔を設ける。1階の横
架材をL字状・T字状・十字状などの直角方向に接合す
るときは背板にU字状フランジを有する梁受金物を用い
て釘止めし、横架材を材軸方向に接合するときは両横架
材に切割溝とピン孔を設け、これに平板状継手金物を嵌
入してピンで係止する。2階以上の軸組架構をなすとき
は芯材金物を使用し、梁受金物の場合は一方の横架材に
背板をボルトで固定し、背板よりV字切欠とピン孔を有
する接続板を設けて、ピンで他方の横架材を係止する。
また横架材を材軸方向に接合するときは平板の一側部を
接続板状に形成する。更に柱頭の1側面上で梁材を材軸
方向に接続するときは芯材金物に接続板を固着したもの
を用いる。
【0008】上記の如く柱と横架材を接合するには各接
合構造の種類に応じて最適な種類の金物で軸組みする本
発明工法は、布基礎上に土台、大引きで1階床軸組をな
し、床軸組上には裏面に根太を釘止めした構造用合板か
らなる床パネルを根太受材を介して土台、大引に固着す
る。その後、柱と胴差、梁を架構して2階床軸組を形成
する。それから、1階の床軸組と2階床軸組を構成する
胴差、梁との間には筋違を設けた耐力壁枠を釘止め固定
する。上記のような施工順序で2階以上の階を施工す
る。
【0009】
【作用】土台に柱を起立するときは柱脚の挿通孔に芯材
金物の上部を挿入してピンを打込んでおき、それから土
台等の挿通孔に芯材下部を挿入してピンで係止してもよ
く、あるいは土台に芯材金物を挿入してピンで係止して
おき、その後柱脚挿通孔を芯材に介装してもよい。1階
柱頭に胴差、梁を接合するときは予め芯材金物の中央部
を胴差にピンで係止しておき、芯材金物の上部と下部は
胴差より上下方向に突出させておく、そして胴差をクレ
ーンで吊り下げながら芯材下部は1階柱頭の挿通孔に挿
入してピンで係止する。このように、芯材金物は構成が
極めて単純でありながら接合力が強く、構造材の欠損が
少なく、挿通孔に芯材金物を挿入してピンを打込むと係
止されて接合できるという極めて作業性の良好なもので
ある。土台の隅角部接合、大引きをT字形及び十字形状
に接合する場合は第1の梁受金物で釘止めするのみであ
り、接合作業が簡易で且強固である。
【0010】1階床軸組上に配設する床パネルは合板の
裏面に根太を接着し、この接着状態を保持するために釘
止めし、予め、土台、大引きの内側面に根太受材を固設
し、この根太受材に支承されながら土台上に釘止めし、
隣接床パネルとは両者が接着されて釘止めできる側端部
根太を更に設けて固定する。このように枠組工法からな
る床板の配設は極めて作業を簡易化し、工期を短縮し且
つ強固に設けられる。
【0011】1階床軸組上には柱と梁、胴差などで1階
と2階床軸組を前記各金物で架構する。そして1階の土
台・床梁などと2階の梁・胴差間の適所には枠体に筋違
を設けた耐力壁枠を釘止め固定する。この壁枠は筋違が
枠体に設けられているので、柱から離隔した位置に固定
しても水平外力の負荷に対して強度性がある。そして、
この耐力壁枠に構造用合板を張設すると更に強度性が増
加する。
【0012】2階以上の階層の軸組施工は前述した1階
の軸組施工と同様の順序で前記各金物により接合され且
つ枠体を釘止めして架構される。その際、2階の床パネ
ルを支承する根太受金物は木製の角形棒材を配設して簡
略化してもよい。
【0013】
【実施例】実施例につき図面を参照して説明する。図1
は敷地1の布基礎2上にアンカボルト3及び金物を介し
て土台4、5、大引き6とからなる1階床軸組7を形成
し、該軸組上に床パネル8を配設した状態を示すもので
ある。
【0014】1階床軸組を構成する土台、床梁、大引き
など横架材のL字状接合部A、T字状接合部B、十字状
接合部Cには第1の梁受金物9を用いる。この梁受金物
9は図3に示す如く一枚の板金を切断折曲して形成する
もので、底部10と両側部11とからなる角張ったU字
状フランジと両側板部11の端縁より内側方に折曲した
一対の背板12とから形成される。背板は必要に応じて
外側方に折曲してもよい。
【0015】図2、図4に示す如く、土台4などの1階
床軸組7より後の工程で柱14を起立する接合部Dには
予め管状乃至筒状の第1の芯材金物15を装着してお
く、芯材金物15は土台4の挿通孔16に挿入する下部
と柱脚の挿通孔16に挿入する上部とに夫々係止用ピン
17を貫挿する4個のピン孔18を穿設する。このピン
孔18は等間隔を有して4個宛設けられ、ピン17が直
交方向に貫挿されるようになっている。ピン17は同一
箇所に1個使用されるので芯材金物15は90°角度を
回動して使用することができる。このピン17を貫挿す
るため土台や柱には挿通孔16に対して直交する水平方
向のピン通孔19が穿設されている。このように、横架
材と柱とを接合する場合は芯材金物とピンが完全に構造
材内に埋設され、しかも極めて単純形状で強固に接合さ
れる。更に、芯材金物15は予め土台4に挿入してもよ
く、また、柱脚に挿入した後下部を土台に挿してもよ
い。接合作業は極めて容易で作業時間が短縮される。
【0016】図1、図5に示す如く1階の土台4や床梁
5を材軸方向に継ぎ足す接合部Eには第1の継手金物2
0を使用する。継手金物20は長方形の平らな板材21
の両側部にピン孔18を設け、上端縁中央部に切欠22
を形成したものである。一方、両土台4の仕口には切割
溝23と両切割溝の所定位置にピン通孔19を穿設す
る。更に両土台の仕口には段部24を形成することが好
ましい。そして、両土台4,4aの仕口を整合し、切割
溝に継手金物を挿入し、切欠22を接合する木口に整合
したのちピンをピン通孔に打込んで両者を係止接合す
る。
【0017】1階床軸組7には図1、図6、図7、に示
す如く床構造体を構成する床パネル8を配設する。床パ
ネルは構造用合板26の裏面に等間隔に合板の長さより
僅かに短かい2個の根太27を接着剤で接着したのち、
接着状態を保持するために釘止めし、床梁などがない位
置で隣接パネルと接続するときは一方の合板26の1側
縁に2分の1の幅だけ上場を露出した根太を釘止めして
おき、隣接する合板の側縁部を露出部に接着釘止めす
る。更に、柱14を起立するには現場で隅角部に切欠部
28を形成しておくものである。また、配設場所に応じ
て、2分の1の長さの床パネルを使用してもよい。この
床パネル8は規格材であるため外周土台4の上場の2分
の1の位置まで配設され、該土台上場外側の残余幅部分
には細長い板状埋木29を釘止めすることが作業性上好
適である。この床パネル8は配設する前に、予め、相対
向する土台、大引きの内側面に図2に示す如く軽量山形
鋼材からなる第1の根太受材30を釘止めし、これに根
太27の両端部を支持させ、合板26の両端部を土台や
大引きの上場に釘止めするものである。この床パネル8
は構造用枠体として建築物の鋼性を保持しながら作業を
簡略化している。尚、床パネルの構造用合板はパーチク
ルボードやオリエント・ストランドボードなど板材を用
いてもよい。このようにして床構造体が配設される。
【0018】上述した1階床軸組7と床構造体とを図2
により説明すれば、布基礎2上に基礎パッキン31を介
してアンカボルトで土台4などを配設したものである。
土台4の根太受材30に根太27が支承された床パネル
の合板26端部は土台上場の中央部位置まで配置し、土
台上場の外側面位置までは埋木29が配設され、その上
面は後述する耐力壁枠や敷居部が配設される。土台にピ
ン17で係止された芯材金物15の上部は柱14の脚部
が挿通孔を介して起立し、ピン17で係止接合されてい
る。柱14の内側面は壁仕上材32が設けられると共に
床パネル上面には床仕上材33が敷設される。構造用合
板26の下面には断熱材34が接着される。
【0019】その後1階床軸組7には既に装着し芯材金
物15の上部を介して柱14の脚部を装着しピンで係止
起立する。それから、柱14頭部には2階床軸組35を
架構する。
【0020】図8、図12に示す如く、柱14上に胴差
36や梁37、38とあとの工程である2階柱39をも
起立することを予期して接合部Fには上部・中央部・下
部の夫々にピン孔18を設けた第2の芯材金物15aを
用いる。芯材金物15aは中央部を胴差、梁に装着して
ピン17で係止したのち、該胴差などをクレーンで吊り
下げながら柱14頭部に芯材金物の下部を挿入してピン
で係止する。
【0021】図8に示す胴差36に梁38などを接合す
るL字状接合部G、梁48を接合するT字状接合部H、
梁48に更に2個の梁を接合する十字状接合部Iには、
図13に示す如く第2の梁受金物9aを用いる。梁受金
物9aは背板42の下端縁より水平に折曲した支持板4
1を突出し、背板42の中央部にはボルト43を挿通す
るボルト孔44を穿設する。背板42の中心線に沿って
基端側中央部を切欠した接続板45の基端縁を固着して
前方へ突出形成する。接続板45の上端縁よりV字状切
欠46とその下側に2個のピン孔18を穿設する。この
第2の梁受金物9aに取付ける胴差36には背板を嵌入
配置する凹所47を形成する。胴差36にL字状に接合
する梁38や、梁37に梁49を接合するには切割溝2
3とこれに直交方向の3個のピン通孔を穿設する。そし
て、胴差36の凹部に配置した背板42はボルト43で
胴差36に締結される。一方梁48は最上部のピン通孔
に予めピンを打込んでおき、クレーンで吊り下げなから
接続板45に切割溝を介装してゆくと、ピンがV字状切
欠46の傾斜部に到達したとき梁の自重でピンが傾斜部
に誘導されて切欠46の下端に係合する。このとき下側
のピン孔とピン通孔は整合するので2個のピン通孔にピ
ンを打込んで係止接合する。そして、支持板41は梁4
8の木口下端を支承する。接合部GまたはF位置に1階
と2階の柱14、39を設ける場合は芯材金物の中央部
のピン孔にボルト43を挿通することが好ましい。
【0022】図8に示す十字状接合部Iを第2の梁受金
物9aで接合する場合は図13に示すボルト43の他端
でもう1個の金物9aの背板42を相対向して締結す
る。そして、接続板45に他方の梁を接合すればよい。
【0023】図8、図14に示す如く、柱14、39に
介在した胴差36が柱の1側面位置より材軸方向に胴差
36aを継ぎ足し接合する接合部Jには第3の芯材金物
15bを用いる。芯材金物15bは芯材金物15aの中
央部下端部分に丈が低く細い連結板部49を固着し、連
結板部49から接続板45aを一体的に伸長形成する。
接続板45aは図13に示す接続板45と略同一構成の
ものである。この接続板45aに胴差36aを接合する
には梁38、48を接合する施工作業と全く同一の作業
でなされる。斯かる構成の接続板は梁材をL字状、T字
状に接合する場合に用いてもよい。
【0024】図8と図15に示す如く、梁37と38と
の材軸方向の接合部Kには第2の継手金物20aを用い
る。両梁37と38は接合木口に段部を設け、接合され
る梁37には切割溝と1個のピン通孔を設け、接合する
梁38には切割溝と2個のピン通孔を設けておく。継手
金物20aは一枚の長方形状平板材50の両側部に夫々
ピン孔18を設けると共に上端縁中央部には係合板部5
1を水平に折曲し、係合板部51の1側にはV字状切欠
46aを形成する。そして、既設梁37の切割溝に継手
金物20aの1側部を嵌入し、係合板部51の1端縁を
梁の木口に整合してピンを打込む、その後上側のピン通
孔にピンを打込んだ梁38をクレーンで吊り下げて平板
材50の他側部に切割溝を介して嵌挿してゆくと、ピン
がV字状切欠46a位置に達したとき自重でV字状切欠
下端に係合する。このとき梁38は接合位置に配置され
て、他側のピン孔とピン通孔が整合するのでピンを打込
んで係止することにより両梁37と38は材軸方向に接
合する、このようにして2階床軸組35を形成する。
【0025】2階床軸組35の胴差や梁と1階床軸組7
との間には図10、図11に示すような耐力壁枠53を
釘打ちして建付ける。耐力壁枠53は上下枠54、55
と左右の縦枠56、57とで方形の枠体58が形成さ
れ、上下枠間には複数の間柱59を設ける。枠体58の
4隅の金属板60で交叉した1対の筋違61、62を設
ける。両筋違の交叉部はネールプレート63で強固に釘
止め固設する。耐力壁枠は建築物の種類や配設箇所によ
り幅と高さの異なる規格された数種のものからなる。そ
して、縦枠56、57は柱14に接する必要がなく、適
宜の間隔を置いて建付けても強度性に変りはない。耐力
壁枠は大壁式壁体の壁仕上材を使用するが、壁仕上材の
有無に拘らず、構造用合板を耐力壁枠の片面に設けて強
度を増大させてもよい。
【0026】前記耐力壁枠53を建付けたあとに2階床
軸組35には図8、図9に示す如き2階床パネル8aを
敷設する。床パネル8aは床パネル8と全く同一構成の
ものであるが、根太受金物に変えて木製角棒からなる根
太受材30aを胴差や梁の内側面に釘止めし、2階床パ
ネルを敷設することが好ましい。床パネルは規格品であ
るため埋木29を配設する。また、あとの仕上工程で床
パネル上に床仕上材65や2階柱内側面に胴縁66と壁
仕上材67を設けることは勿論である。
【0027】2階床パネルを敷設すると床パネルを作業
台として既に起立している第1乃至、第3の芯材金物1
5、15a、15bを介して2階柱39を接合起立す
る。2階柱39頭部には3階床軸組を架構してもよい
が、本実施例の如く2階建建築物の場合は2階柱39上
に軒桁68、69、梁70、71などの小屋梁軸組72
を架構する。その後小屋梁軸組72と2階床軸組35と
の間には耐力壁枠53を建付け、それから、つか73、
74、隅合掌75などからなる小屋軸組76を架構す
る。
【0028】小屋梁軸組72については、図8、図16
に示す如く、接合部Lに芯材金物15Cを使用する。こ
れは2階柱39上に軒桁69を接合した構成のもので多
数箇所用いられる。この芯材金物15Cに替えて芯材金
物15を使用してもよい。
【0029】更に、図8、図17に示す如く、接合部M
には芯材金物15dを使用する。これは柱39上の軒桁
68に柱の1側面位置より軒桁68aを材軸方向に継ぎ
足し接合する場合である。芯材金物15dは芯材金物1
5の上部下端位置で直交方向に柱断面と同一形状の支持
基板77の中心部が固着され、支持基板77の1側より
支持板78が延長突出し、芯材より支持板方向に接続板
45bが配設されている。そして、軒桁68aを接続板
45bに介装すると軒桁68aの木口下面が支持板78
に支承されて安定した接合がなされる。軒桁68aの接
合操作は図14の胴差36aの接合操作と同様である。
【0030】図8に示す梁71上につか73を起立する
ことが予定されているときは該接合部Fに第2の芯材金
物15aを使用し、この接合部に梁70と78を接合す
るときは梁71の両側面に第2の梁受金物9aをボルト
で締結して両者を接合する。
【0031】梁71につか74を起立するときは図4に
示す第1の芯材金物15を用いる。
【0032】小屋梁軸組72に小屋軸組を76架構する
には既に梁70、71、78に起立した各種芯材金物の
起立した上部を介してつか73、74などを接合起立
し、必要に応じてつか上に小屋裏の二重梁79、80、
棟木(図示せず)を芯材金物や第2の梁受金物により接
合して架構する。更に隅合掌75その他の合掌はボルト
で締結することが好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。
【0034】建築物を構成する柱と必要に応じて長尺物
からなる胴差、梁などからなる横架材は接合箇所の種類
に対応する金物で軸組接合し、壁部や床部のみ枠部材を
釘止めし、順次下階から上階に小屋裏構造材まで構築施
工するもので、軸組工法により強度性を保持しながら、
金物と枠部材の使用により作業が単純化して非熟練作業
員でも容易に施工作業をなすことができ、工期が著しく
短縮可能である。
【0035】柱や横架材は芯材挿通孔とピン通孔と切割
溝からなる単純な加工を工場で機械的に多量生産し、建
築設計図に基づき選択して搬送組立作業ができるので、
材料の節減と仕口加工の複雑性が除去され、しかも仕口
の欠損がなく耐久性のある構造材を提供することができ
る。
【0036】構造材を軸組する金物は軸組箇所に極めて
適合する芯材金物、梁受金物、継手金物など、従来品に
比し、著しく単純で軽量に形成され、殆んど構造材中に
埋設されていて、構造材と金物の相剰的保持力により接
合部は強度性と耐久性を有する。そして、金物は露出部
分や突出部分が殆んどなく、仕上材の取付け作業に全く
支障がない。
【0037】耐力壁枠は筋違を間柱と枠体とに設けたも
ので、柱とは間隔を置いて配設してよく、また上下の梁
材に単に釘止めする簡単な作業で取付けることができ
る。
【0038】床部に用いる床パネルは下面に根太を固設
した構造用合板からなるもので作業工程を省略すると共
に隣接床パネルの継目も、一個の共通根太に釘止めする
ので、歩行荷重で床がきしむような欠陥がないなど多く
の有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】布基礎上に金物で1階床軸組を設け、該床軸組
に床パネルを配設した状態を示す全体斜視図である。
【図2】布基礎上に土台と柱を金物で接合し、土台には
床パネルに固設した根太を根太受金物で支持した状態を
示す部分拡大縦断面図である。
【図3】土台または床梁を直角方向に接合する梁受金物
の斜視図である。
【図4】土台または柱を接合起立する第1の芯材金物の
斜視図である。
【図5】土台または床梁を材軸方向に接合する継手金物
の斜視図である。
【図6】床パネルの平面図である。
【図7】床パネルの側面図である。
【図8】本発明により2階建小屋軸組まで施工した状態
を示す部分拡大傾斜図である。
【図9】2階床パネルを支持する根太受材を梁の内側面
に設けた縦断端面図である。
【図10】耐力壁枠の正面図である。
【図11】耐力壁枠の平面図である。
【図12】1階柱と胴差と2階柱を接合する第2の芯材
金物の斜視図である。
【図13】胴差に梁を接合する第2の梁受金物の斜視図
である。
【図14】上下階の柱間に配設した胴差を柱の1側面で
材軸方向に胴差を継ぎ足すため、接続板を設けた第3の
芯材金物の斜視図である。
【図15】梁を材軸方向に継ぎ足す第2の継手金物の斜
視図である。
【図16】柱上に桁材や梁を接合する第4の芯材金物の
斜視図である。
【図17】柱上に配設した桁や梁を柱の1側面位置で材
軸方向に継ぎ足し接合する接続板付き芯材金物の斜視図
である。 1 敷地 2 布基礎 4 土台 7 1階床軸組 A L字状接合部 B T字状接合部 C 十字状接合部 8 床パネル 9 第1の梁受金物 14 1階柱 15、15a、15b、15c 芯材金物 16 挿通孔 17 ピン 18 ピン孔 19 ピン通孔 20、20a 継手金物 23 切割溝 E 継手部 26 合板 27 根太 29 板状埋木 30 根太受金物 35 2階床軸組 36 胴差 39 2階柱 42 背板 45 接続板 46 V字状切欠 72 小屋梁軸組 73、74 つか 76 小屋軸組 79 二重梁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造建築物の柱と横架材の接合部は予め
    金物の挿通孔やピン通孔及び切割溝からなる仕口加工を
    なし、これを金物とピンで係止して軸組し、壁部や床部
    は枠部材を釘止めし、順次下階側から上階側に建築する
    方法であって;1階床軸組施工に際して、土台などの横
    架材を直角方向に接合するには背板とU字状フランジか
    らなる梁受金物9を釘打ち接合し、横架材を材軸方向接
    合するには板材の両側部にピン孔を有する継手金物20
    をピンで係止して接合し、横架材より柱を起立接合用す
    るため、 上下部にピン孔を有する芯材金物15の下部
    を横架材にピンで係止し、その後、根太を固着した構造
    用合板からなる床パネルを根太受材で支承しながら横架
    材に釘止めして敷設し;それから、前記芯材金物15を
    介する1階柱上起立し、該柱上に2階床軸組を架構する
    には1階柱上に横架材とあとの行程で予定された2階柱
    を接合すべくピン孔を上部と中央部と下部に有する芯材
    金物15aをピンで係止し、梁などの横架材を直角方向
    に接合するには上端縁よりV字状切欠とピン孔を有する
    接続板の基端を支持板を有する背板に固着してボルトで
    締結する梁受金物9aを用いてピンで係止し、梁などを
    材軸方向に接合するには両側部にピン孔を設けた板材の
    上端縁に係合板を設け、係合板の1側部にV字状切欠を
    形した継手金物20aを用いてピンで係止し、柱上端の
    1側面位置で梁などの横架材を継ぎ足し接合するには芯
    材金物15aに前記接続板を設けてピンで係止し;その
    後、1階と2階の床軸組間の所望位置には間柱付枠体に
    筋違を設け耐力壁枠53を上下の横架材に釘止めし、そ
    れから、2階床軸組35には根太受材で支承される床パ
    ネルを敷設し;上記の建築施工手順で順次上階側を施工
    し、小屋梁軸組72と小屋軸組も前記金物を使用して接
    合することを特徴とする木造建築物の建築工法。
  2. 【請求項2】 間隔を有して平行に配設された土台と大
    引や梁と梁などのように一対の横架材の相対向する内側
    面に沿って根太受材を固設し、両根太受材に両端部を支
    承される1個以上の根太は横架材の上場に固設される合
    板やパーチクルボードなどの構造用板材の下面に固着し
    た床パネルからなることを特徴とする木造建築物の建築
    工法に使用される床構造体。
  3. 【請求項3】 前記構造用板材の1側縁部下面には前記
    根太がその幅の半分を露出させて固着され、該根太の露
    出部には隣接して配設する構造用板材の他側縁部下面部
    分を固着するようにしたことを特徴とする請求項2記載
    の木造建築物の建築工法に使用する床構造体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101009810B1 (ko) * 2009-02-11 2011-01-19 홍창진 시설물 조립 구조
JP6202418B1 (ja) * 2017-04-20 2017-09-27 株式会社Office GABLE 構造物
JP2018076655A (ja) * 2016-11-07 2018-05-17 ロブレ 潤 漢那 木造建物

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JPH03140542A (ja) * 1989-10-24 1991-06-14 Sumitomo Ringyo Kk 床部の構造及びその施工方法

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