JPH053636Y2

JPH053636Y2 -

Info

Publication number: JPH053636Y2
Application number: JP1988011069U
Authority: JP
Priority date: 1988-01-29
Filing date: 1988-01-29
Publication date: 1993-01-28
Anticipated expiration: 2003-01-28
Also published as: JPH01118006U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は建物の屋内に設けられるプレフアブル
ームの基礎枠に関する。

（従来の技術）プレフアブ方式、即ち、予め工場等で製作して
おいたパネル物やユニツト類を現場に搬入して組
立てる仕方で構築される部屋状構造物としてのプ
レフアブルームは、これを建物の屋内に設ける場
合、一般には床躯体上に基礎枠を敷設し、この上
に壁パネルを建並べて側壁を形成すると共に、天
井を吊設して、所要の部屋空間を画成するように
している。

その際、基礎枠として、例えば溝形材等のラン
ナー部材を床躯体上に定着連設して部屋形状に敷
き廻したものを用いる場合があり、これによれ
ば、壁パネルの下縁部を基礎枠に嵌挿固定して建
付作業を行なえるので、支柱無工法での施工が楽
になる。

然るに、そうした場合のランナー部材として、
従来は、ストレートな平面視形状のものを用い、
これを継ぎ廻して基礎枠を形成するようにしてい
た。

（考案が解決しようとする問題点）この為、基礎枠の入隅や出隅で直角の隅角度を
出すのに手間取る結果となつていたし、また壁パ
ネル建付時に前後方向へのモーメントによりグラ
付き不安定でもあつた。

本考案は、斯かる従来のプレフアブルームの基
礎枠における問題点を有効に解決すべく為された
もので、その目的とする処は、現場で直角出しを
行う必要がなく、従つて角隅施工が楽なばかり
か、前後方向へのモーメントに対しても安定した
プレフアブルームの基礎枠を提供するにある。

（問題点を解決するための手段）上記問題点を解決すべく本考案は、ランナー部
材を、平面視略Ｌ形に一体に形成した。

（作用）上記手段によれば、Ｌ形のコーナー部を角隅に
位置させるだけで直角に隅出しできる。また、Ｌ
形の一辺が他辺の材芯廻りモーメントに対する反
力源となつて、前後方向へのグラ付きを防止す
る。

（実施例）以下、本考案の実施例に付き、添付図面に基い
て詳細な説明を行なう。

先ず、第２図を参照して、本実施例に係る基礎
枠が適用されたプレフアブルームの概要を説明し
ておく。

第２図はプレフアブルームの要部破断斜視図で
ある。

図中、Ｒはプレフアブルームの全体を表し、プ
レフアブルームＲは、ビルジングＢの屋内空間Si
を画成する壁躯体Wbの更に内側に組立構造の側
壁Wrを巡らすと共に、天井Crを吊設して所要の
ルームスペースSrを囲繞画成り、ここに不図示
の水廻り設備を施した略直方体形状の部屋構造物
で、床躯体Fb上に防水構造の下地層を設けてタ
イル仕上とした床Frを備えている。

側壁Wrは、部屋形状に敷き廻した基礎枠１上
に壁パネルPw…を建並べ、山形ジヨイント部財
Ｊ…等で相互に連結して形成され、基礎枠１のル
ームスペースSr側に幅木２が着設されている。
各壁パネルPwは、適宜な芯材の前面にタイルを
貼着したパネル状の壁装部３と、これを背面より
支持補強する壁軸組としての補強枠４とから成
り、補強枠４の框４ａの下縁部４ｂが基礎枠１に
嵌挿固定されている。

尚、天井Crは、各壁パネル補強枠４の框上縁
部４ｃに断面伏杓状の桁材５…を嵌着し、これを
チヤンネル状連結材６…でつなぐと共に、天井補
強用の横梁７…や火打梁８…を渡架して、天井枠
Fcを組上げ、これを支持枠として野縁受９…を
吊り、更に天井パネルPc…を吊持することによ
り形成されている。

以上において、基礎枠１は、字断面の溝形材
から成るランナー部材１０〜１３同志をアングル
形連結材１４…の起立片１４ａで鋲継ぎ形成さ
れ、同連結材１４…の水平片１４ｂをアンカーボ
ルト１４ｃ…と緊締することにより床躯体Fbに
定着せしめられている。

ここで、第１図を参照して、上記ランナー部材
１０〜１３の形状を述べる。

第１図は基礎枠の展開斜視図である。

基礎枠１を構成するランナー部材１０〜１３は
いずれも長辺部１０ａ〜１３ａと短辺部１０ｂ〜
１３ｂを直角に交差せしめ平面視Ｌ形に一体化し
た上向きチヤンネル材から成り、敷設時、各長辺
側端縁１０ｃ，１１ｃ，１２ｃ，１３ｃとこれに
対応する短辺側端縁１１ｄ，１２ｄ，１３ｄ，１
０ｄとを面一に合わせて連結される。

従つて、本実施例によれば、各ランナー部材１
０〜１３のコーナー部１０ｅ〜１３ｅをプレフア
ブルームＲ角隅に位置させるだけで、直角な隅出
しが可能となり、施工が楽である。

また、各ランナー部材１０〜１３は、平面視Ｌ
型に屈曲形成されているので、長辺部１０ａ〜１
３ａ、短辺部１０ｂ〜１３ｂいずれの側で材芯廻
りの回転モーメントを受けても、他方が反力源の
役割を果たし、グラ付きが防止される。

ところで、上記実施例に係る基礎枠１は、Ｌ形
のランナー部材１０〜１３のみで構成されている
が、平壁沿いの部分にストレートなランナー部材
を混在せしめることは差支えずこの点での変更実
施例を第３図に基き説明しておく。

第３図は変更実施例に係る基礎枠の展開斜視図
である。

図中、２０は変更実施例に係る基礎枠の全体を
表わし、基礎枠２０は、各隅に短寸のＬ形ランバ
ー部材２１〜２４を用い、平壁沿いの部分をスト
レートなランナー部材２５〜２８で繋いでいる
点、前記実施例と異なるが、角隅用ランナー部材
２１〜２４を平壁用ランナー部材２５〜２８より
先に定着して壁パネルを建付けるようにすれば、
前記同様の効果を享受できる。

尚、以上において、ランナー部材１０〜１３の
床躯体Fbへの定着は、必ずしもアングル形連結
材１４で外側から間接的に行う必要はなく、例え
ば、各ランナー部材の底部にボルト係合孔を穿
ち、アンカーボルトで直接床躯体Fbに定着せし
めるようにしても良い。

また、本考案に係る基礎枠を支持付工法、つま
り、天井枠を支柱で支えておき、これと基礎枠と
の間に壁パネルを建付けていくプレフアブ工法に
適用することは差支えない。

（考案の効果）以上の説明により明らかな如く、本考案によれ
ば、プレフアブルームの基礎枠を構成するランナ
ー部材として、平面視略Ｌ形の役物を使用するよ
うにしたので、角隅の現場施工が楽なばかりか、
前後方向へのモーメントを受けても安定してい
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係る基礎枠及びこれを
適用してプレフアブルームに付き示したもので、
第１図は基礎枠の展開斜視図、第２図はプレフア
ブルームの要部破断斜視図、第３図は変更実施例
に係る基礎枠の展開斜視図である。尚、図中、１，２０は基礎枠、１０〜１３は長
寸Ｌ形ランナー部材、１０ｅ〜１３ｅはその各コ
ーナー部、１４はアングル形連結材、２１〜２４
は寸法Ｌ形ランナー部材、２５〜２８はストレー
トランナー部材、Ｂはビルジング、Fbはその床
躯体、Pwは壁パネル、Ｒはプレフアブルーム、
Srはルームスペースを表している。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】所与の屋内空間を画成する床躯体上にランナー
部材を定着連設して基礎枠を形成し、該基礎枠上
に壁パネルを建並べて所要の部屋空間を画成する
ようにしたプレフアブルームの基礎枠において、前記ランナー部材を、平面視略Ｌ形に一体に形
成したこと、を特徴とするプレフアブルームの基礎枠。