JPH04247139A - ボックス型住宅ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プレファブ住宅を構成
するボックス型住宅ユニットに係わり、特に鉄骨フレー
ムからなる架構に木質パネルを組み込んだ住宅ユニット
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、一戸建て住宅等の建築にあっては
、例えば建築現場に建築用の角材等を搬入した上、作業
者が現場でかんななどをひいてこれを組み立てるいわゆ
る従来工法や矩形枠組みの両面に面板を貼設してなる木
質パネルを用いてこれを面方向に接合し、床、壁、天井
などを構成するパネル工法等が採られている。

【０００３】所定の規格に基づいて予め工場製作された
パネルを用いて構築されるプレファブ住宅にあっては、
各パネルを個別に組み立てていくことで構築されること
が従来一般的であるが、施工をより簡略化して工期の短
縮を図るため、それら各パネルを予め箱型のユニットに
組み立て、そのユニットを一括して吊り上げて所定位置
に設置するユニット工法も採用されている。そのような
ユニット工法による場合、ユニットを大形とするほど施
工が簡略化され、また、クレーンの稼動時間も短くて済
み、より効率的である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記、従来のボックス
型住宅ユニットの場合、以下のような不都合があった。

【０００５】第１に、住宅ユニットを構成するパネルは
、建材としての強度は十分に高いものであるが、パネル
をユニット化して大形化した場合には、重量が増すため
にパネルの上框を介してクレーンによりユニットを吊り
上げることが出来ない問題がある。

【０００６】すなわち、住宅ユニットをクレーンで吊り
上げるためには、一般に住宅ユニットの上面に位置する
パネルの胴差しボルト用のボルト孔の内、数箇所に吊り
上げ用金具を差し込んで芯材と係合させるとともに、こ
の吊り上げ用金具に固定されているワイヤをクレーンで
引き上げるようにしていることから、壁パネルの上框に
はユニットの重量が直接的に加わるものである。そして
、ユニットが比較的小形で軽量である場合には上框はそ
のような荷重に耐え得るが、ユニットが大形化してその
重量がたとえば２Ｔｏｎ以上にも及ぶような場合には上
框が曲げ変形してしまう恐れがある。

【０００７】したがって、そのような大形のユニットを
構成するための壁パネルには、上框の曲げ変形を防止す
るための補助金具を予め組み込んでおく等の対策が必要
となり、標準規格のパネルを用いることが出来ないので
ある。

【０００８】第２に、前記のようなユニット工法は、柱
などを用いず、木質パネルのみを面方向に接続して構築
し、完成時にその強度を期待するものであるため、構築
中の住宅ユニットは形状が安定せず、木質パネルの接続
に不便が生じていた。特に、木質パネルを立設した状態
で水平方向に接続して筒状に構成される壁部においては
、構築中の形状の安定しない状態で木質パネルを接続し
てなる壁体の重量が増すことから、ボルト接合する双方
の木質パネルの位置を調整して双方のボルト孔の位置を
一致させることが大変であり、構築作業に不便であると
いった問題がある。

【０００９】本発明は、前記事情に鑑みて提案されたも
ので、その目的とするところは、標準規格の壁パネルを
そのまま用いて十分に大形とした場合であっても支障な
く吊り上げることが可能なボックス型住宅ユニットを提
供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明のボックス型住宅ユニットは、床の外形を構
成する床枠組みと、この床枠組みの四隅に立設した柱体
と、この柱体に支持されて天井の外形を構成する天井枠
組みとからなるユニット架構を主体として構成し、かつ
、前記ユニット架構の床、壁、天井の各部位には、床面
、壁面、天井面を構成する木質パネルを組み込み、しか
も前記柱体は、壁面を構成する木質パネルの側部に接合
されるフランジ板を互いに直角に交差した断面Ｌ字型と
し、かつこれらフランジ板には、前記木質パネルの縦框
を連結するボルトの挿入孔を形成することを特徴とする
ものである。

【００１１】

【作用】本発明にかかるボックス型住宅ユニットでは、
床枠組みと柱体と天井枠組みとを互いに接続してなるユ
ニット架構に床面、壁面、天井面を構成する木質パネル
を組み込むことにより、吊り上げ時などにはユニット架
構を介してユニットを吊り上げるため、吊り上げ時ユニ
ットに働く外力をユニット架構全体に分散して支持する
ことができる。

【００１２】さらに、柱体は、断面Ｌ字型に形成するこ
とにより、柱体のフランジ板に木質パネルの縦框を当接
させてフランジ板のボルト孔にボルトを挿入、締結する
操作で簡単に木質パネルとユニット架構との組み付けを
行うことができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図８を
参照して説明する。

【００１４】図１に示す符号１は、本実施例のボックス
型住宅ユニットである。このボックス型住宅ユニット（
以下単に住宅ユニットと称する）１は、図１および図７
に示すように、床の外形を構成する枠組み２Ａと、この
床枠組み２Ａの四隅に立設された柱体２Ｂと、この柱体
２Ｂに支持されて天井の外形を構成する天井枠組み２Ｃ
とからなるユニット架構２を主体として構成されている
。このユニット架構２の床、壁、天井の各部位には、床
面３ａ、壁面３ｂ、天井面３ｃを構成する木質パネル４
が組み込まれている。なお、この木質パネル４は、矩形
に組まれた枠組みの両面に面材を貼設し、内部に断熱材
を充填した構成となっている。

【００１５】前記床枠組み２Ａは、図４に示すように、
断面Ｈ型の長尺の鉄骨２ａ、２ｂを四角枠状に配設し、
床枠組み２Ａの角において、それぞれの鉄骨２ａ、２ｂ
の端面の下端を略正方形板状の接続板５に溶接すること
によって一体に接続されている。

【００１６】鉄骨２ａは、木質パネル４の長さにほぼ等
しい長さに形成されており、また、鉄骨２ｂは、床枠組
み２Ａの中に前記木質パネル４を４枚組み込むことがで
きる大きさに形成されている。そして、これら鉄骨２ａ
、２ｂで組まれた床枠組み２Ａには、木質パネル４が互
いに長辺を当接させた状態で面方向に水平に四枚挿入さ
れて床面３ａが形成されている。

【００１７】また、床枠組み２Ａと木質パネル４とは、
図８に示すように、床枠組み２Ａの鉄骨２ａの上下のフ
ランジ部の間に木質パネル４を嵌合させ、木質パネル４
の縦框４ａにボルト６ａを挿入してパネル内部でナット
６ｂに締結することによって接続されている。なお、床
枠組み２Ａの下面には、住宅ユニット１を基礎７に設置
する際に、基礎上面のモルタル充填孔７ａに挿入される
アンカー鉄筋２ｃが溶接されている。

【００１８】前記柱体２Ｂとしては、図６に示すように
、壁面３ｂを構成する木質パネル４の側部に接合される
フランジ板２ｄ、２ｄが互いに直角に交差した断面Ｌ字
状のアングル材が用いられており、前記接続板５上に鉛
直に立設され、床枠組み２Ａに溶接して固定されている
。

【００１９】より具体的には、前記柱体２Ｂは、図６に
示すように、壁面３ｂを構成する木質パネル４の側部に
接合される鉄製のフランジ板２ｄ、２ｄが互いに直角に
端部を溶接して断面Ｌ字型とされ、かつこれらフランジ
板２ｄ、２ｄには、それぞれ前記木質パネル４の縦框４
ａを連結するボルト６ａのボルト挿入孔２Ｂａが形成さ
れている。そして、これらそれぞれの柱体２Ｂの間には
、木質パネル４が面方向で接続された状態で設置されて
壁面３ｂが構成されている。なお、フランジ板２ｄ、２
ｄの外面には、それぞれ壁面３ｂを構成する木質パネル
４の縦框４ａが当接され、ボルト６ａで固定されている
。

【００２０】天井枠組み２Ｃは、基本的には前記床枠組
み２Ａと同様に内部に木質パネル４を４枚組み込むこと
ができるように鉄骨２ｄ、２ｄを四角枠状に取り付けて
構成されたものであり、また、木質パネル４は、天井枠
組み２Ｃに対しボルト６ａでナット６ｂの締結手段によ
り固定されている。

【００２１】次に、以上のように構成された住宅ユニッ
ト１の作用について説明する。

【００２２】前記のように構成される住宅ユニット１は
、図２ないし図８に示す手順によって組み立てられる。 すなわち、まず、図２および図３に示すように鉄骨２ａ
、２ｂによりコ字状に床枠組み２Ａを組み立て、床枠組
み２Ａの開口部から床枠組み２Ａの内側に木質パネル４
を挿入して木質パネル４と床枠組み２Ａとを図８に示す
ようにボルト６ａ、ナット６ｂの締結により固定する。

【００２３】なお、この際木質パネル４同士の当接面に
は、予め接着剤を塗布しておき、パネル同士を接着接合
することは勿論である。そして、枠組み２ａの開口部に
鉄骨２ｄを固定して枠形の床枠組み２Ａを完成する。

【００２４】次いで、図４および図５に示すように、こ
の床枠組み２Ａの隅部の接続板５上に１本の柱体２Ｂを
立設するとともに、この柱体２Ｂの左右に床枠組み２Ａ
の鉄骨２ａ、２ｂに沿って木質パネル４を立設して固定
する。前記木質パネル４の立設後、壁面３ｂを構成する
木質パネル４の端部に柱体２Ｂを立設し、床枠組み２Ａ
上に立設した木質パネル４を柱体２Ｂではさむようにし
て固定する。

【００２５】さらに、前記柱体２Ｂを基準にして残りの
壁の部位に木質パネル４を面方向に接合しつつ立設し、
最後の柱体２Ｂを取り付けて壁面３ｂの施工を完了する
。そして、壁面３ｂを構成する木質パネル４の上端に鉄
骨２ａ、２ｂをコ字状に組み、天井面を形成する木質パ
ネル４を挿入固定し、その後、鉄骨２ａを取り付けて天
井枠組み２Ｃを構築すると図１に示される住宅ユニット
１が完成する。

【００２６】前記のように構成される住宅ユニット１は
、鉄骨２ａ、２ｂを溶接することによって構築されるユ
ニット架構２を主体に構成されているから、住宅ユニッ
ト１の吊り上げ時に躯体に加えられる外力をユニット架
構２全体で負担するので、木質パネル４に吊り上げ時の
荷重を加えることなく木質パネル４の変形を回避するこ
とができる。

【００２７】また、柱体２Ｂは、断面Ｌ字型のアングル
材とされ、床枠組み２Ａおよび天井枠組み２Ｃを構成す
る鉄骨２ａ、２ｂに、柱体２Ｂの出隅側を内方に向け、
入隅側を外側に向けて配されているから、ボルト挿入口
２Ｂａのあるフランジ板２ｄと木質パネル４の端面とを
当接させてボルトで締結する作業が簡単になり、木質パ
ネル４を柱体２Ｂに固定する作業能率を向上することが
できる。

【００２８】さらに、実施例の住宅ユニット１の床、壁
、天井の構築作業においては、前記のようにして床枠組
み２Ａ、柱体２Ｂ、天井枠組み２Ｃの構築を常に先行し
て進め、これら床枠組み２Ａ、柱体２Ｂ、天井枠組み２
Ｃに固定された鉄骨２ａ、２ｂの位置を基準にして、住
宅ユニット１の床面３ａ、壁面３ｂ、天井面３ｃとなる
木質パネル４を設置するので、その施工が容易で作業能
率が向上する利点がある。

【００２９】なお、実施例では、Ｌ字型の柱体２Ｂがそ
のままの状態で組み付けられているが、実際には柱体２
Ｂの入隅側に、この入隅側の面を覆うようにして化粧枠
が取り付けられ、柱体２Ｂを四角筒状に構成するように
なっている。

【００３０】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明のボック
ス型住宅ユニットによれば、床の外形を構成する床枠組
みと、この床枠組みの四隅に立設した柱体と、この柱体
に支持されて天井の外形を構成する天井枠組みとからな
るユニット架構を主体として構成し、かつ、前記ユニッ
ト架構の床、壁、天井の各部位には、床面、壁面、天井
面を構成する木質パネルを組み込み、しかも前記柱体は
、壁面を構成する木質パネルの側部に接合されるフラン
ジ板を互いに直角に交差した断面Ｌ字型とし、かつこれ
らフランジ板には、前記木質パネルの縦框を連結するボ
ルトの挿入孔を形成することを特徴とするから、次のよ
うな優れた効果を奏することができる。

【００３１】（１）　　ボックス型住宅ユニットをクレ
ーンなどで吊り上げる際に住宅ユニットにかかる負荷を
ユニット架構全体で負担することにより、木質パネルの
部分的な変形などを回避することができる。

【００３２】（２）　　また、本発明のボックス型住宅
ユニットは、柱体を断面Ｌ字型に形成することにより、
フランジ板と木質パネルの縦框とのボルト締結が簡単に
行うことができ、ボックス型住宅ユニットの構築の作業
能率の一層の向上を図ることができる。

【００３３】（３）　　そして、前記により、吊り上げ
時においても躯体を構成する木質パネルに部分的な破壊
を生じることなく、また木質パネルの接続の作業性を向
上可能なボックス型住宅ユニットを提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例のボックス型住宅ユニットを示す斜視
図である。

【図２】床枠組みの構成初期段階を示す斜視図である。

【図３】床枠組みに、床面を構成する木質パネルを接続
する手順を示す斜視図である。

【図４】床部に柱体を立設する初期段階を示す斜視図で
ある。

【図５】木質パネルを設置して壁面を構築する初期段階
を示す斜視図である。

【図６】前記木質パネルを柱体に固定する固定手段を示
す斜視図である。

【図７】壁面を構築する手順を示す斜視図である。

【図８】床枠組みの基礎への取り付け方法を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１　　ボックス型住宅ユニット ２　　ユニット架構 ２Ａ　　床枠組み ２Ｂ　　柱体 ２Ｃ　　天井枠組み ３ａ　　床面 ３ｂ　　壁面 ３ｃ　　天井面 ４　　木質パネル ４ａ　　縦框 ２ｄ、２ｄ　　フランジ板 ２Ｂａ　　ボルト挿入口 ６ａ　　ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　予め住宅の居住空間を構成する構造体
   をボックス型に組み立ててなるボックス型住宅ユニット
   であって、床の外形を構成する床枠組みと、この床枠組
   みの四隅に立設された柱体と、この柱体に支持されて天
   井の外形を構成する天井枠組みとからなるユニット架構
   を主体として構成され、かつ、前記ユニット架構の床、
   壁、天井の各部位には、床面、壁面、天井面を構成する
   木質パネルが組み込まれており、しかも前記柱体は、壁
   面を構成する木質パネルの側部に接合されるフランジ板
   が互いに直角に交差した断面Ｌ字型とされ、かつこれら
   フランジ板には、前記木質パネルの縦框を連結するボル
   トの挿入孔が形成されていることを特徴とするボックス
   型住宅ユニット。