JPH02248557A - 建築用断熱パネルと、それを使用する簡易建築物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、断熱性に優れた建築物、たとえば、コンク
リート二次製品の養生棟として最適な建築物を簡便に構
築するための建築用断熱パネルと、それを使用する簡易
建築物に関する。

従来技術 ］ンクリート二次製品は、所定の型枠に生コンクリート
を型込めした後、数時間の養生をした後、型ばらしを行
なって製造するが、このときの養生は、蒸気養生が普通
である。そこで、コンクリート二次製品の製造工場では
、養生棟が必要となるが、この養生棟は、全体熱効率を
高めるために、特に密閉性と断熱性とに優れた構造にす
る必要があり、したがって、その建築コストは、普通の
工場建築物よりも高くなり、また、その建築所要日数も
長くなるのが普通である。

一方、一般住宅や事務所等の建築物の場合は、いわゆる
パネル構造のプレハブ建築が広く普及しており、工場で
あらかじめ製造したパネル材を立て並べることによって
建物の外壁を構成し、短期間に、しかも、安価に建築工
事を完了させる工法が確立している。

発明が解決しようとする課題 而して、従来のプレハブ建築によるときは、パネルが木
質系であるので、一般住宅等の用途としてはともかく、
養生棟として使用するには、その密閉性と断熱性とが必
ずしも十分ではないという問題があった。

そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の実情に鑑
み、パネルを金属系とするとともに、その接合構造を工
夫することによって、養生棟として使用するに十分な密
閉性と断熱性とを有し、しかも、その建築コストが装置
で所要工期も極めて短くなるようにした、新規の、建築
用断熱パネルと、それを使用する簡易建築物を提供する
ことにある。

課題を解決するための手段 かかる目的を達成するためのこの出願に係る第１発明の
構成は、両面の鋼板パネルと、その間に介在する断熱材
と、少なくとも両側端面に配設した溝形部材とを備え、
溝形部材に嵌合する接合用部材を介し、隣接部材と連結
自在としたことをその要旨とする。

なお、鋼板パネルの両側端縁は、溝形部材の起立部を外
側から巻き込むようにして折曲げ加工することができる
。

第２発明の構成は、端柱材と横桁材とからなる門形の扉
枠と、扉枠に対し、開閉自在に取り付けた扉と、端柱材
の後方に立設する側壁と、側壁の後端を接続する後壁と
、上方を覆う天井とからなり、少なくとも扉と側壁と後
壁とは、第１発明に係る建築用断熱パネルを連結して形
成することをその要旨とする。

また、扉枠は、中間柱材を有し、中間柱材の後方に、後
壁に達する仕切り壁を立設し、この仕切り壁も、第１発
明に係る建築用断熱パネルを連結して形成するようにし
てもよい。

作用 而して、この第１発明の構成によるときは、建築用断熱
パネルは、鋼板パネルによって断熱材をサンドイッチ状
に挾み込んだ金属系パネルとなっており、しかも、隣接
する他の建築用断熱パネルや柱材等の隣接部材との接合
は、溝形部材に嵌合する接合用部材を介して、簡単に、
気密状態に連結することができる。

鋼板パネルの両側端縁を、溝形部材の起立部に対し、外
側から巻き込むようにして折曲げ加工すると、鋼板パネ
ルと溝形部材とは、溶接等を用いることなく、プレス加
工のみで堅固に組み立てることができるので、製造コス
トを一層低減することが可能である。

また、第２発明の構成によるときは、少なくとも扉と側
壁と後壁とを含むすべての壁面部分は、第１発明に係る
建築用断熱パネルを連結して形成されており、しかも、
門形の扉枠の他は、接合用部材を除いて何ら格別の柱材
等を必要としないので、その全体組立て作業は、極めて
簡単に行なうことができる。

扉枠に中間柱材を設け、その後方に仕切り壁を付設すれ
ば、仕切り壁によって仕切られた複数の内部空間を有す
る連棟式の建築物を形成することができる。ただし、こ
の場合の扉は、仕切り壁によって仕切られたそれぞれの
内部空間に対応して個別に設けるものとする。

以上のように作用するものである。

実施例 以下、図面を以って実施例を説明する。

簡易建築物は、門形の扉枠１０と、扉２０．２０と、側
壁３０．３０と、仕切り壁４０と、後壁５０．５０と、
天井６０．６０とを組み合わせてなる（第１図）。

扉枠１０は、端柱材１１．１１と、中間柱材１２と、上
部の横桁材１３とからなる。端柱材１１．１１と中間柱
材１２との各基部は、ベース板１４とアンカボルト１４
ａ、１４ａ・・・とを介し、コンクリート床面ＦＬに対
し、堅固に立設されている（第２図）。また、左側の端
柱材１１と中間柱材１２とには、それぞれ、扉２０を開
閉自在に取り付けるためのヒンジ１５．１５が固着され
ており（第１図）、中間柱材１２と右側の端柱材１１と
には、扉２０を閉鎖状態でロックするための回転ノブ１
６が装着されている。

扉２０は、上枠２１と下枠２２と室枠２３．２３と立桟
２４．２４とによって枠形に組み、その間に、卯月の建
築用断熱パネル（以下、卯月パネルという）２５．２５
・・・を嵌め込んでなる。左側の室枠２３は、ヒンジ１
５．１５を介して、扉枠１０の左側の端柱材１１または
中間柱材１２に連結されており、また、右側の室枠２３
には、把手２６と、ロック用の三角部材２７とが取り付
けである。ただし、三角部材２７は、回転ノブ１６によ
って上方から押されることにより、閉鎖した扉２０をロ
ックすることができるものとする。

扉２０のヒンジ側、反ヒンジ側は、それぞれ、戸当り２
０ａ１パツキン２０ｂによって気密にシールされるもの
とする（第３図、ただし、同図は、中間柱材１２の部分
を示す）。パツキン２０ｂとしては、弾力性のあるゴム
シート材、または、多重折りした厚手の帆布材等が好適
である。また、扉２０の上部は、横桁材１３に固定した
別の戸当り２０ａと、パツキン２０ｂとによってシール
する（第４図）。扉２０の下方には、可撓性のシート材
２８を床面ＦＬにまで垂下し、扉２０と床面ＦＬとの間
をシールしている（第１図）。

卯月パネル２５は、両面の鋼板パネル（ステンレススチ
ールパネルを含む、以下同じ）２５ａ、２５ａの間に、
断熱材２５ｂを挾み込んでなる（第５図）。

断熱材２５ｂとしては、発泡ポリウレタン、発泡ポリエ
チレン、ガラス繊維充填材等の多孔質断熱材を使用する
ものとし、その上下両端部には、鋼板パネル２５ａ、２
５ａに対してスポット溶接された一対の溝形部材２５ｃ
、２５ｃを装着し、また、左右の両側端部には、別の溝
形部材２５ｄ１２５ｄが装着されて、全体を１枚のパネ
ル状に仕上げである。ただし、同図においては、一方の
溝形部材２５ｄのみが図示されており、溝形部材２５ｄ
、２５ｄは、鋼板パネル２５　ａ　ｓ　２５　ａの両側
端縁を、それぞれの両側の起立部２５ｄｌ、２５ｄｌに
対して外側から巻き込むようにして折曲げ加工すること
により、組み立てられているものとする。

卯月パネル２５と、室枠２３、立桟２４との接合は、溝
形の接合部材２５に１を介して行なう（第６図）。すな
わち、接合部材２５ｋｌは、卯月パネル２５の側端面を
形成する溝形部材２５ｄに嵌合するサイズに仕上げ、こ
れを室枠２３、立桟２４の側面にあらかじめ固着してお
き、溝形部材２５ｄに嵌合することにより、卯月パネル
２５を固定することができる。また、卯月パネル２５と
上枠２１との接合も同様であり（第７図）、別の接合部
材２５に２と溝形部材２５ｃとを嵌合すればよく、下枠
２２との接合も全く同様である。

隣接する卯月パネル２５．２５の接合は、断面平角形の
接合部材２５に３による（第８図）。すなわち、接合部
材２５に３に対し、その両側から、溝形部材２５ｄ、２
５ｄを嵌合することにより、卯月パネル２５．２５を接
合し、連結することができる。

側壁３０．３０は、扉枠１０の端柱材１１．１１の後方
に、所定の奥行寸法に立設されている（第１図）０側壁
３０は、側壁用の建築用断熱パネル（以下、側壁用パネ
ルという）３１．３１・・・を連結してなり、各側壁用
パネル３１は、上端面に異なる形状の係合部材３１ａ、
３１ｂを密着して突設する以外は、雇用パネル２５と同
一構造に作られているものとする（第９図）。そこで、
最前列の側壁用パネル３１と、その隣接部材たる端柱材
１１との接合は、雇用パネル２５と室枠２３、立桟２４
との接合と全く同様に、溝形の接合部材２５ｋｌを介し
て行なうことができ（第６図）、また、隣接する側壁用
パネル３１．３１の接合は、平角形の接合部材２５に３
を介して行なうことができる（第８図）。

側壁用パネル３１の基部は、床面ＦＬに、アンカボルト
３２ａを介して溝形の基礎金具３２を敷設しく第１０図
）、側壁用パネル３１の下端面を形成する溝形部材３１
Ｃに基礎金具３２を嵌合することによって位置決めする
ことができる。ただし、基礎金具３２には、適当な間隔
ごとに、板片３２ｂを固着してあり、板片３２ｂのボル
ト孔に螺入した調節ボルト３２ｃの高さを調節すること
により、側壁用パネル３１の高さを調節し、傾きを修正
することができる。

側壁３０．３０の後端を接続するようにして、後壁用の
建築用断熱パネル（以下、後壁用パネルという）５１．
５１・・・を連結してなる後壁５０．５０が形成されて
いる（第１図）。後壁用パネル５１は、上端面が下向き
の溝形部材５１ａによって形成されている他は、雇用パ
ネル２５と全く同一構造であり（第１１図）、したがっ
て、隣接する後壁用パネル５１．５１の接合と、各後壁
用パネル５１の基部とは、それぞれ、第８図、第１０図
に準じて施工することができる。

側壁３０と後壁５０との接合は、直角方向に２個所の凸
部５２ａ、５２ａを有する変形断面の接合部材５２を介
して行なう（第１２図）。すなわち、側壁用パネル３１
と後壁用パネル５１との各側端面を形成する溝形部材３
１ｄ、５１ｂに対し、接合部材５２の凸部５２　ａｓ　
５２　ａを嵌合することにより、両者を直角に接合する
ことができる。

接合部材５２の外側は、アングル状のカバープレート５
３によって覆い、タッピングねじ５３ａ１５３ａにより
、側壁用パネル３１と後壁用パネル５１とを連結する。

扉枠１０の中間柱材１２の後方には、後壁５０．５０に
達する仕切り壁４０が立設されており（第１図）、仕切
り壁４０は、仕切り壁用の建築用断熱パネル（以下、仕
切り壁用パネルという）４１．４１・・・を連結してな
る。

仕切り壁用パネル４１は、上端面に、対称形の係合部材
４１　ａ　ｓ　４１　ａを突設する他は、雇用パネル２
５と同一構造となっており（第１３図）、したがって、
中間柱材１２との接合、隣接するもの相互間の接合、基
部の構造は、それぞれ、第６図、第８図、第１０図と同
一構造に施工することができる。また、仕切り壁４０と
後壁５０，５０との接合は、直角方向に３箇所の凸部５
４ａ、５４ａ・・・を有する変形断面の接合部材５４を
介して行ない（第１４図）、後壁用パネル５１．５１と
、仕切り壁用パネル４１との各溝形部材５１ｂ１５１ｂ
、４１ｂに対し、接合部材５４の凸部５４ａ　ｓ　５４
　ａ・・・を嵌合した上、カバープレート５５とタッピ
ングねじ５５　ａ　ｓ　５５　ａとを介して、後壁用パ
ネル５１．５１を連結する。

仕切り壁４０によって仕切られた内部空間Ｓ、Ｓは、天
井用の建築用断熱パネル（以下、天井用パネルという）
６１．６１・・・を接合して形成する天井６０．６０に
よって覆われている（第１図）。

天井用パネル６１は、上面の鋼板パネル６１ａと下面の
ＦＲＰパネル６１ｂとの間に、断熱材６１Ｃを介装して
なる（第１５図）。断熱材６１Ｃとしては、雇用パネル
２５の断熱材２５ｂと同材質のものを使用することがで
き、また、ＦＲＰパネル６１ｂの下面には、−面に砂粒
６１ｄを吹き付けることにより、微細な凹凸模様を形成
しであるものとする。天井用パネル６１の四周は、上面
側から、断面り形の枠材６１ｅによって縁取りがなされ
ており、鋼板パネル６１ａには、複数のスタッド６１ｆ
、６１ｆを内側に突設することにより、断熱材６１ｃと
の密着を図っている。

天井用パネル６１と、扉枠１０の横桁材１３との接続は
、前者の枠材６１ｅと後者の側面とを溶接することによ
り行ない（第１６図）、さらに、両者間の隙間は、下方
の内部空間Ｓ側から、コーキング剤Ｋによって、気密に
シールしである。隣接する天井用パネル６１．６１間の
接続部分も、枠材６１ｅｓ　６１ｅを溶接するとともに
、コーキング剤Ｋによる気密シールを行なう（第１７図
）。

天井用パネル６１と、側壁用パネル３１、仕切り壁用パ
ネル４１との各接続は、前者と、後者の各上端面の係合
部材３１ｂ、４１ａ、４１ａとをタッピングねじ６２を
介して連結した上、コーキング剤Ｋにより、内部空間Ｓ
側から気密シールすることによる（第９図、第１３図）
。また、後壁用パネル５１との接続部分は、タッピング
ねじ６２．６３ａによって固定されるカバープレート６
３を介し、外側から連結されている（第１１図、第１図
）。

かかる構成の簡易建築物は、内部空間Ｓ１８に型込め直
後のコンクリート二次製品を搬入し、適温の蒸気を充満
させることにより、コンクリート二次製品の蒸気養生の
ための養生様として使用することができる。このとき、
扉２０．２０、側壁３０．３０、仕切り壁４０、後壁５
０．５０の各壁面と、天井６０．６０とは、それぞれ、
扉側パネル２５．２５・・・、側壁用パネル３１．３１
・・・仕切り壁用パネル４１．４１・・・、後壁用パネ
ル５１．５１・・・、天井用パネル６１．６１・・・か
らなる建築用断熱パネルを連結して構成されており、し
かも、それらの各接合部分は、気密性に優れたものとな
っているから、全体としても、十分な密閉性と断熱性と
を実現することができる。

また、扉枠１０を除き、何ら格別の柱材を使用しないの
で、全体組立てが著しく簡便であり、所要工期も極端に
短くすることができる。なお、天井用パネル６１．６１
・・・は、下面に砂粒６１ｄを吹き付けであるので、内
部空間Ｓ、Ｓに蒸気を充満しても、天井６０の下面に大
粒の水滴が形成されることがな（、したがって、これが
落下して、養生中のコンクリート二次製品に有害な水滴
痕を形成するおそれがない。

以上の説明において、扉枠１０の中間柱材１２と、その
後方の仕切り壁４０とは、これを省略して、内部を単一
の内部空間Ｓとすることができ、また、２以上のｎ組を
設けることにより、内部を（ｎ＋１）個の内部空間Ｓ、
Ｓ・・・に区分した連棟式に形成することもできるもの
とする。ただし、これらのいずれの場合にも、扉２０．
２０・・・の面数は、内部空間Ｓ、Ｓ・・・と同一数と
し、各内部空間Ｓごとに養生工程を独立に遂行し得るよ
うにするのがよい。

また、扉枠１０は、天井６０よりも高く形成し、扉２０
は、ヒンジ１５．１５による開き戸式に代えて、上方へ
の吊上げ式に構成してもよい。このとき、扉２０は上下
に２分割し、上方に吊り上げたときには、その２枚が重
なり合い、下方に下ろしたときは、一方が床面ＦＬにま
で下がって下半部を閉じ、他方が上半部を閉じるように
するとよい。さらに、このときの扉２０の開閉操作は、
電動チェーンブロック等によるのが便利である。

天井用パネル６１は、ＦＲＰパネル６１ｂに代工、鋼板
ハネルやステンレススチールパネル等を使用してもよい
。このときは、鋼板等の熱伝導率が、ＦＲＰのそれより
も格段に良好であり、表面に水滴が形成され難いため、
砂粒６１ｄは必ずしも必要ではない。また、天井用パネ
ル６１の構造は、第１５図のものに代えて、扉側パネル
２５に準じた構造としてもよいことは勿論である。

なお、この簡易建築物は、コンクリート二次製品の養生
線以外にも、倉庫・無窓工場・食用菌の培養棟等の任意
の用途に対し、その優れた密閉性と断熱性とを有効に利
用することができる。

発明の詳細 な説明したように、この出願に係る第１発明によれば、
両面の鋼板パネルの間に断熱材を挾み込むとともに、両
側端面に溝形部材を配設することによって、全体が金属
系となり、隣接部材との接合は、極めて簡単に、高い気
密性を備えるものとすることができるので、たとえば養
生棟として使用する簡易建築物を構築するのに最適であ
り、また、第２発明によれば、門形の扉枠を立設し、こ
れに対し、それぞれの用途に応じた形状の建築用断熱パ
ネルからなる扉、壁面、天井を連結して組み立てること
により、全体構成を極めて簡素なものとすることができ
るから、建築コストを著しく低減することができ、しか
も、所要工期も極端に短縮することができるという優れ
た効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第１７図は実施例を示し、第１図は全体組
立斜視説明図、第２図は要部拡大断面図、第３図と第４
図は第１図のＡ−Ａ線、Ｂ−Ｂ線矢視拡大断面図、第５
図は扉側パネルの斜視説明図、第６図ないし第１４図は
、それぞれ、第１図のＣ−Ｇ線、Ｄ−Ｄ線、Ｅ−Ｅ線、
Ｆ−Ｆ線、Ｇ−Ｇ線、Ｈ−Ｈ線、Ｊ−Ｊ線、Ｌ−Ｌ線、
Ｍ−Ｍ線矢視拡大断面図、第１５図は天井用パネルの縦
断面図、第１６図と第１７図は第１図のＮ−Ｎ線、Ｐ−
Ｐ線矢視拡大断面図である。 １０・・・扉枠 １１・・・端柱材 １２・・・中間柱材 １３・・・横桁材 ２０・・・扉 ３０・・・側壁 ４０・・・仕切り壁 ５０・・・後壁 ６０・・・天井 ２５．３１．４１．５１・・・建築用断熱パネル２５ａ
・・・鋼板パネル ２５ｂ・・・断熱材 ２５ｄ、３１ｄ、４１ｂ、５１ｂ・・・溝形部材２５ｄ
ｌ・・・起立部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）両面の鋼板パネルと、該鋼板パネルの間に介在する
   断熱材と、少なくとも両側端面に配設した溝形部材とを
   備え、該溝形部材に嵌合する接合用部材を介し、隣接部
   材と連結自在としてなる建築用断熱パネル。 ２）前記鋼板パネルの両側端縁は、前記溝形部材の起立
   部を外側から巻き込むようにして折曲げ加工することを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の建築用断熱パネ
   ル。 ３）端柱材と上部の横桁材とからなる門形の扉枠と、該
   扉枠に対し、開閉自在に取り付けた扉と、前記端柱材の
   後方に立設する側壁と、該側壁の後端を接続する後壁と
   、上方を覆う天井とからなり、少なくとも前記扉と側壁
   と後壁とは、特許請求の範囲第１項または第２項記載の
   建築用断熱パネルを連結して形成することを特徴とする
   簡易建築物。 ４）前記扉枠は、中間柱材を有し、該中間柱材の後方に
   前記後壁に達する仕切り壁を立設し、該仕切り壁は、特
   許請求の範囲第１項または第２項記載の建築用断熱パネ
   ルを連結して形成することを特徴とする特許請求の範囲
   第３項記載の簡易建築物。