JPH0873693A - ゴム変性共重合樹脂組成物 - Google Patents
ゴム変性共重合樹脂組成物Info
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- JPH0873693A JPH0873693A JP15323495A JP15323495A JPH0873693A JP H0873693 A JPH0873693 A JP H0873693A JP 15323495 A JP15323495 A JP 15323495A JP 15323495 A JP15323495 A JP 15323495A JP H0873693 A JPH0873693 A JP H0873693A
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Abstract
タジエンブロック共重合体の存在下に、スチレン、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸ブチルをグラフト共重合し
たゴム変性グラフト共重合体(A)と、N−2−ヒドロ
キシエチル脂肪族アミンに代表される水酸基含有アミン
系化合物(B)とを含有。 【効果】 透明性、強度、制電性の持続性。
Description
し、かつ、透明性と耐衝撃性に優れた制電性樹脂組成物
であり、とりわけ機械的強度の低下もなく、持続的な帯
電防止性能を有する新規なゴム変性共重合樹脂組成物に
関する。
チレン系樹脂は機械的強度や寸法安定性に優れているこ
とで、多くの分野で成形材料として使用されている。
ところが、これらのプラスチックは絶縁体であるため摩
擦等による静電気で帯電し易いのが欠点である。そのた
めに、家庭用品などではゴミが付着して表面が汚れた
り、電子・電気機械部品では発生した静電気による障害
を起こしたりすることがある。
水性のポリマーであるポリアルキレンオキサイドやポリ
エーテルエステルアミドを界面活性剤と組み合わせて樹
脂にブレンドした技術が開示されている。
水性ポリマーは透明なスチレン系樹脂とは相溶性が悪
く、樹脂にブレンドしても透明性が失われるばかりか、
層状剥離を起こしたり、機械的強度が低下するために、
これらの開示された技術は透明性を有するスチレン系樹
脂の帯電防止には応用出来ないという課題を有する他、
成形品表面のブリードが著しく制電性の効果が長期に渡
って持続しないという課題を有していた。
果の持続性、透明性および耐衝撃性樹脂に優れたスチレ
ン系樹脂を提供することにある。また、原料合成も含め
て目的物の製造において煩雑な工程がなく、生産性とコ
ストの両面からも優位性がある樹脂組成物を提供するも
のである。
状況に鑑み鋭意研究した結果、特定のゴム質共重合体と
スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルとのグラフト共重合体と、帯電防止剤として水酸基
を含有するアミン系化合物とを必須成分としており、さ
らに分子骨格内に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルの共重合体を特定の割合で上記樹脂に混合するこ
とにより従来の課題を解決できることを見いだし本発明
を完成するに至った。
55重量%のスチレン系モノマーとジエン系モノマーと
のゴム質共重合体(a−1)と、スチレン系モノマー
(a−2)と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(a−3)とをゴム質ブロック共重合体(a−1)が1
〜20重量%となる割合で用いてグラフト重合して得ら
れる樹脂(A)と、水酸基を含有するアミン系化合物
(B)とを必須成分とすることを特徴とするゴム変性樹
脂組成物に関する。
(A)の製造に用いられるゴム質共重合体(a−1)を
構成するスチレン系モノマーとしては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、
イソブチルスチレン、ターシャリーブチルスチレン、o
−ブロムスチレン、m−ブロムスチレン、p−ブロムス
チレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p
−クロロスチレン等が挙げられるが、中でもスチレンが
ジエン系モノマーとの反応性に優れる点から好ましい。
る、ジエン系モノマーとしては、ブタジエン、クロロプ
レン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられ
るが、中でもブタジエンがスチレン系モノマーとの反応
性に優れる点から好ましい。
は、上述したスチレン系モノマーとジエン系モノマーと
を、スチレン成分含有率が5〜55重量%となる割合で
共重合したものであるが、スチレン成分含有率が5重量
%未満の場合は透明性が損なわれ、一方、スチレン成分
含有率が55重量%を越える場合には、透明性は良好で
あるものの、衝撃強度が低下する。これらのバランスに
優れる点から特にスチレン成分含有率30〜45重量%
であることが好ましい。
量%スチレン溶液粘度が5〜40センチポイズのもの
が、耐衝撃強度の向上効果が大きく、かつ製造に際して
ゴム粒子径のコントロールが容易な点で好ましく、特に
25℃での5重量%スチレン溶液粘度が10〜30セン
チポイズで、かつ100℃でのLローター使用によるム
ーニー粘度が20〜80のものが好ましい。また、ゴム質共
重合体(a−1)のスチレンとブタジエンの結合様式と
しては、ランダム結合とブロック結合とが挙げられ、い
ずれも使用できるが、なかでもブロック結合のものが好
ましい。
は、ジエン系モノマーに基づく不飽和結合のうちの1,
2−ビニル結合の割合が14〜35重量%のものが、ゴ
ム変性共重合樹脂中のトルエン不溶分含有率が上昇し、
更に、製造時の高温下での架橋の進行を抑制でき、グラ
フト化率と架橋の程度とのバランスが良好となってゴム
弾性が向上するために耐衝撃性が著しく向上する為に好
ましい。この場合、1,2−ビニル結合の残りはシスお
よびトランス結合を形成している。
製造において、前記ブロック共重合ゴム(a−1)にグ
ラフト重合させるスチレン系モノマー(a−2)として
は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチル
スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
エチルスチレン、イソブチルスチレン、ターシャリーブ
チルスチレン、o−ブロムスチレン、m−ブロムスチレ
ン、p−ブロムスチレン、o−クロロスチレン、m−ク
ロロスチレン、p−クロロスチレン等が挙げられ、なか
でも透明性とコストに優れる点からスチレンが好まし
い。
フト重合させる(メタ)アクリル酸アルキルエステル
(a−3)は、本発明のゴム変性共重合樹脂に透明性を
付与する必須成分であるが、例えば(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso-ブチル等が挙げ
られ、なかでもメタクリル酸メチルが主成分であること
が好ましい。
以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを併用して
もよく、メタアクリル酸メチルと併用する場合、例えば
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−
n−ブチル、アクリル酸−iso-ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル等が挙げられ、なかでも流動性と相溶
性の点からアクリル酸−n−ブチルが好ましい。
ル(a−3)として、メタクリル酸メチルを用いる場合
には、更にアクリロニトリルを併用してグラフト共重合
させることが、耐油性と強度がより良好となり好まし
い。
系モノマー(a−2)と(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル(a−3)の使用割合は、特に制限されるもので
はないが、通常、(a−1)/[(a−2)+(a−
3)] の重量比が1/99〜20/80で、かつ(a−2)/
(a−3)の重量比が 15/85〜70/30 となる範囲である
ことが透明性と耐衝撃性とに優れる点から好ましく挙げ
られるが、更に剛性も極めて高くなる点から(A)/[(B)+
(C)] の重量比が3/97〜15/85 で、かつ(a−2)/
(a−3)の重量比が30/70 〜60/40 となる範囲が好ま
しい。
ル(a−3)として、メタクリル酸メチルを用いる場合
は、上記共重合ゴム(a−1)とスチレン系モノマー
(a−2)と(メタ)アクリル酸アルキルアルキルエス
テル(a−3)の使用割合は、(a−1)/[(a−
2)+(a−3)]の重量比が3/97〜16/84
で、かつ、(a−2)/(a−3)の重量比が30/7
0〜60/40となる範囲が透明性と耐衝撃強度とが著
しく優れたものが得られる点で好ましく、更に、(a−
1)/[(a−2)+(a−3)]の重量比は、更に5
/95〜12/88となることが透明性と耐衝撃強度が
一層向上する点から好ましい。また、(a−3)の2〜
20重量%をその他のアクリル酸アルキルエステルに置
換しても良い。
要に応じて、ミネラルオイル等の可塑剤、酸化防止剤、
連鎖移動剤、長鎖脂肪酸、そのエステルもしくはその金
属塩等の離型剤、シリコンオイルなどの如き公知の添加
剤を併用しても良い。
重合体(A)は、25℃でのトルエン不溶分含有率が4
〜22重量%、トルエンによる膨潤指数が11〜19
で、かつトルエン不溶分含有率/膨潤指数が0.20〜
1.20重量%であることが好ましい。この数値範囲に
ある場合、ゴム変性共重合樹脂は、該樹脂内において該
共重合ゴムのグラフト化率と架橋の程度のバランスが良
好となり、透明性、耐衝撃性が著しく向上するものであ
る。
のグラフトされたブロック重合体(a−1)の平均ゴム
粒子径は0.05〜1.2μmであることが好ましく、
特にゴム変性共重合樹脂組成物の透明性と耐衝撃性とに
優れる点から0.15〜0.80μmのものが好まし
い。
の方法によって測定できる。即ち、樹脂の超薄切片法に
よる透過型電子顕微鏡写真をとり、写真中の粒子1000個
の粒子径を測定して次式により平均粒子径を求められ
る。
る。)
(a−2)、(a−3)との共重合体の重量平均分子量
(Mw)が10万〜18万で、かつ重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが1.8〜
2.5のものが好ましく、なかでも重量平均分子量(M
w)が12〜15万のもの耐衝撃性及び樹脂の流動性が
向上し透明性に優れる点から特に好ましい。
を製造するには、上記ゴム質重合体(a−1)の存在下
に、スチレン系モノマー(a−2)と(メタ)アクリル
酸アルキルエステル(a−3)を必須成分として用い、
必要に応じてその他の共重合能なモノマーと共に乳化重
合、塊状−懸濁重合、溶液重合又は連続塊状重合により
グラフト共重合させればよいが、なかでも連続塊状重合
が生産性とコスト面から好ましい。
のミキシングエレメントが内部に固定されている管状反
応器を組み込んだ連続塊状重合ライン中で、該管状反応
器による静的な混合を行いながら連続的に塊状重合を行
うと、ゴム粒子径が小さく、ポリマー組成を均一にコン
トロールでき、透明性と耐衝撃性の向上効果に著しく優
れる樹脂(A)が効率的に製造できる点で好ましい
数のミキシングエレメントが内部に固定されている管状
反応器(以下、「静的ミキシングエレメントを有する管
状反応器」と略す)を組み込んだ連続塊状重合ラインを
用いてのゴム変性グラフト共重合体(A)を製造する方
法を詳説する。
する管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ラインの一例
を示す工程図である。プランジャーポンプ(1)によっ
て供給される前記(a−1)、(a−2)および(a−
3)を必須成分として含む混合溶液は、まず撹拌式反応
器(2)へ送り、撹拌下で初期グラフト重合させた後、
ギアポンプ(3)により、静的ミキシングエレメントを
有する管状反応器(4),(5)および(6)とギアポ
ンプ(7)とを有する循環重合ライン(I)に送る。
重合と循環重合ライン(I)と組み合わせることで、ゴ
ム粒子に余分な剪断が加わらずゴム粒子のより効率的な
微細化が可能となり、重合工程でのポリマー組成を均一
化出来る点で好ましい。この場合の初期グラフト重合
は、スチレン系モノマー(a−2)と(メタ)アクリル
酸アルキルエステル(a−3)の合計の重合転化率が、
該反応器(2)の出口において10〜28重量%、好ま
しくは14〜24重量%となる様に実施される。
撹拌式槽型反応器、撹拌式塔型反応器等が挙げられ、撹
拌翼としては、例えばアンカー型、タービン型、スクリ
ュー型、ダブルヘリカル型等の撹拌翼が挙げられる。
性を低下させる為に溶剤を使用してもよく、その使用量
は原料モノマーの合計100重量部に対して5〜20重
量部である。溶剤の種類としては、通常、塊状重合法で
使用されているトルエン、エチルベンゼン、キシレン等
が適している。
溶液中にゴム変性グラフト共重合体の分子量調節のため
に連鎖移動剤を添加すると好ましい。該連鎖移動剤の添
加量は、通常原料モノマーの合計に100重量部に対し
て0.05〜0.5重量部の範囲である。上記の様に動
的撹拌下に初期グラフト重合された混合溶液は、次いで
循環重合ライン(I)内を循環しながらグラフト重合さ
れると共に、その一部は連続的に静的ミキシングエレメ
ントを有する管状反応器(8),(9)および(10)
が直列に組み込まれた非循環重合ライン(II)に送られ
る。
ゴム粒子は、該循環重合ライン(I)内を循環しながら
静的に混合されて安定化し、粒子径も固定化してくる。
この場合、該循環重合ライン(I)での混合溶液の還流
比(R)と(a−2)および(a−3)の合計の重合転
化率が重要な因子となる。 還流比Rは、非循環重合ラ
イン(II)に流出せずに循環重合ライン(I)内を還流
する混合溶液の流量をF1 (リットル /時間)とし、
循環重合ライン(I)から非循環重合ライン(II)に流
出する混合溶液の流量F2 (リットル/時間)とした場
合、通常R=F1/F2 が3〜15の範囲であり、なか
でも管状反応器での圧力損失が小さく、生成するゴム質
重合体粒子が安定で、粒径を小さくすることができ、か
つゴム変性共重合樹脂中のスチレン系モノマー(a−
2)と(メタ)アクリル酸エステルおよび(a−3)の
含有比率を一定に保つことができる点でR=5〜10の
範囲が特に好ましい。
ト重合は、該循環重合ライン(I)出口での(a−2)
及び(a−3)の合計の重合転化率が、通常35〜55
重量%、好ましくは40〜50重量%になる様に重合さ
せる。重合温度としては120〜135℃が適してい
る。
た混合溶液は、次いで非循環重合ライン(II)に供給さ
れ、通常140〜160℃の重合温度でスチレン系モノ
マー(a−2)および(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル(a−3)の合計の転化率が60〜80重量%とな
るまで連続的にグラフト重合される。
により予熱器、次いで脱揮発槽に送られ、減圧下にて未
反応単量体および溶剤を除去した後、ペレット化するこ
とにより目的とするゴム変性グラフト共重合体が得られ
る。この際、予熱器および脱揮発槽内での転化率の上昇
が7重量%以下になる条件で予熱および脱揮発を行うと
好ましい。
メントを有する管状反応器の内部に固定されている複数
のミキシングエレメントとしては、例えば管内に流入し
た重合液の流れの分割と流れ方向を変え、分割と合流を
繰り返すことにより重合液を混合するものが挙げられ
る。このような管状反応器としては、例えば、SMX
型、SMR型のスルザー式の管状ミキサー、ケニックス
式のスタティックミキサー、東レ式の管状ミキサー等が
好ましい。
(II)に組み込まれるこれらの管状反応器の数は、上記
の如き管状反応器の場合、その長さやミキシングエレメ
ントの構造等による異なるので特に限定されないが、ミ
キシングエレメントを4個以上有する該管状反応器を4
〜15個、好ましくは6〜10個組み合せて用いる。こ
のうち循環重合ライン(I)内に組み込む該管状反応器
の数は、通常1〜10個、好ましくは2〜6個である。
必要に応じて重合開始剤として分解した際にフリーラジ
カルを放出する有機過酸化物を添加すると、比較的低い
温度でのクラフト化と反応の促進が行えるので好まし
い。その添加量は原料モノマーの合計100重量部に対
して0.005〜0.04重量部の範囲である。
期が10時間になる温度が75〜170℃のものが好ま
しく、その具体例としては 1,1−ジ−t−ブチパーオキ
シシクロヘキサン、1,1-ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ジ−t−ブチルパ
ーオキシオクタン、n−ブチル−4,4-ジ−t−ブチルパ
ーオキシバレレート、2,2-ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン等のパーオキシケタール類;t−ブチルパーオキシ
アセテート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5-トリメチル
ヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルジパ
ーオキシイソフタレート、2,5-ジメチル−2,5-ジベンゾ
イルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイ
ン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー
ト、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジークミルパーオ
キサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド等のパーオキシエステル類等が
挙げられ、単独あるいは2種以上組み合せて用いられ
る。
モノマーとしては、例えば(メタ)アクリロニトリル等
のビニル・シアン化合物類;イタコン酸、マレイン酸、
フマル酸、クロトン酸、桂皮酸等の重合性不飽和脂肪
酸;N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−ブチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−イ
ソプロピルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
p−ブロモフェニルマレイミド、N−o−クロルフェニ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレ
イミド類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸等に代表される不飽和カルボン酸無水物類;ア
リルアミン、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メ
タ)アクリル酸−アミノプロピル等のアミノ基含有不飽
和化合物類;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メ
タ)アクリルアミド等(メタ)アクリルアミド系化合物
があげられる。
る水酸基を有するアミン系化合物(B)とは、特に限定
されるものではないが、脂肪族アミンであることが制電
性の持続性に優れる点から好ましい。なかでも、炭素原
子数が2〜22の脂肪族炭化水素基を有するものが前記
の効果が顕著となり好ましい。さらに、脂肪族アミンと
しては1級、2級、3級アミンのいずれでも良いが、特
に、初期的な制電効果の発現では官能基を含んだ脂肪族
炭化水素基の多い3級アミンが良いが、制電効果の持続
性という点からは2級アミンがより優れている。
分子構造内に水酸基を有するものであるが、当該水酸基
は脂肪族炭化水素基に置換していることが好ましい。水
酸基を有するアミン系化合物(B)は、水酸基の他に、
ポリオキシエチレン基、カルボニル基等を脂肪族炭化水
素基上に有していても良い。
(B)としては、例えば1,2−エポキシアルカンと
エタノールアミン若しくはジエタノールとの付加物であ
る、β−ヒドロキシアルキル−N−エタノールアミン若
しくはβ−ヒドロキシアルキル−N,N−ジエタノール
アミン、アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物
若しくはβ−ヒドロキシアルキルアミンのエチレンオキ
サイド付加物、およびポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド等が挙げられる。
ル−N−エタノールアミン若しくはβ−ヒドロキシアル
キル−N,N−ジエタノールアミンとしては下記一般式
1で表わされるものが挙げられ、例えば、β−ヒドロキ
シラウリル−N−エタノールアミン、β−ヒドロキシパ
ルミチル−N−エタノールアミン、β−ヒドロキシステ
アリル−N−エタノールアミン、β−ヒドロキシラウリ
ル−N,N−ジエタノールアミン、β−ヒドロキシパル
ミチル−N,N−ジエタノールアミン、β−ヒドロキシ
ステアリル−N,N−ジエタノールアミンが挙げられ
る。
Yは水素原子または−CH2CH2OHをそれぞれ表わ
す)
加物若しくはβ−ヒドロキシアルキルアミンのエチレン
オキサイド付加物としては、具体的には下記一般式2で
表され、例えば、ラウリルアミンのエチレンオキサイド
付加物、パルミチルアミンのエチレンオキサイド付加
物、ステアリルアミンのエチレンオキサイド付加物、β
−ヒドロキシラウリルアミンのエチレンオキサイド付加
物、β−ヒドロキシパルミチルアミンのエチレンオキサ
イド付加物、β−ヒドロキシステアリルアミンのエチレ
ンオキサイド付加物等が挙げられる。
素原子または水酸基、Yは水素原子または(CH2CH2
O)nH、nは2〜20の整数を表わす)
は、例えば、N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラ
ウリン酸アミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)パルミチン酸アミド、N,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)ステアリン酸アミド等のN,N−ビス(2−
ヒドロキシエチル)脂肪酸アミドが挙げられる。
る点からβ−ヒドロキシアルキル−N−エタノールア
ミン若しくはβ−ヒドロキシアルキル−N,N−ジエタ
ノールアミンが好ましい。
1種類使用しても良く、また二種類以上併用しても良
い。
骨格内に水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーと
該モノマと重合可能なモノマーとの共重合体であって、
かつ、ゴム変性グラフト共重合体(A)に対する屈折率
の差が±0.010であることが必要である。この様な
共重合樹脂(C)を用いることにより、(A)〜(C)
の各成分の相溶性が一層高まり、透明性を維持した上
で、制電効果が著しく向上する。
リル系モノマーと重合可能なモノマーとしてはスチレン
系モノマー、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ア
クリロニトリル等が代表例として挙げられるが、これら
に限定されるものでは無い。
質重合体に上記モノマーをグラフト重合させることによ
り、更に衝撃強度を一層向上できる。
ためには、スチレン系モノマー(c−1)、分子骨格内
に水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマー(c−
2)、その他の(メタ)アクリル酸アルキル(c−3)
を必須成分とした共重合化を行うのが好ましい。
特に制限されないが、例えばスチレン、α−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、エチルスチレン、イソブチルスチレ
ン、ターシャリーブチルスチレン、o−ブロムスチレ
ン、m−ブロムスチレン、p−ブロムスチレン、o−ク
ロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレ
ン等が挙げられ、なかでも透明性、相溶性に優れる点か
らスチレンが好ましい。
リル系モノマー(c−2)としては、特に制限されない
が、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシイソプロピル、ポリアル
キレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等が
挙げられる。
しては、メチル(メタ)クリレート、エチル(メタ)ク
リレート、エチル(メタ)クリレート、ブチル(メタ)
クリレート等のアルキルエステル類が挙げられるが、な
かでもメチル(メタ)クリレートが好ましいが、特にこ
れらに限定されるものではない。
重合体(C)を得る場合に使用するゴム質重合体として
は、例えば、例えば天然ゴム(NR)、スチレンブタジ
エンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプ
レンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチル
ゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPD
M、EPM)、アクリルゴム(ACM、ANM)、塩素
化ポリエチレンゴム(CSR)、フッ素ゴム(FK
M)、シリコーンゴム(Q)、ウレタンゴム(AU、E
U)、多硫化ゴム(T)、エピクロルヒドリンゴム(C
O、ECO)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、ノルボルネンゴムおよび/またそれらの加硫化さ
れた高分子材料が挙げられる。
点からスチレンブタジエンゴム(SBR)及びブタジエ
ンゴム(BR)が好ましい
用割合は特に制限されないが、分子骨格内に水酸基を有
する(メタ)アクリル系モノマーとその他のモノマーと
を、重量基準で前者/後者=0.1/99.9〜20/
80の割合で用いることが好ましく、特に、スチレン系
モノマー(c−1)と、水酸基含有(メタ)アクリル系
モノマー(c−2)と、その他の(メタ)アクリル系モ
ノマー(c−3)とを共重合させる場合には、スチレン
系モノマー(c−1)を30〜70重量%、水酸基含有
(メタ)アクリル系モノマー(c−2)を0.1〜20
重量%、その他のアクリル系モノマー(c−3)を20
〜60重量%となる割合で用いることが既述した効果が
顕著になる点から好ましい。また、更にゴム質重合体を
用いる場合には、当該ゴム質重合体の原料成分に対する
割合が、1〜20重量%となる割合で用いることが好ま
しい。
合体とグラフト重合させる場合には、マトリックス樹脂
の分子量)は、特に制限されるものではないが、共重合
体(A)およびアミン系化合物(B)との相溶性が極め
て良好となる点から重量平均分子量5,000〜50
0,000であることが好ましい。なかでもこの相溶性
の効果がより顕著になる点から100,000〜20
0,000であることが更に好ましい。
く、例えば溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等
により重合する方法が挙げられるが、なかでも懸濁重合
及び塊状重合が好ましい。
の攪拌式反応器と可動部分のない複数のミキシングエレ
メントが内部に固定されている管状反応器を組み込んだ
連続塊状重合ライン中で、該管状反応器による静的な混
合を行いながら連続的に塊状重合を行う、第1図に例示
される様な連続重合装置を用いて連続塊状重合を行なう
ことが、ゴム粒子径が小さく、ポリマー組成を均一にコ
ントロールできる点から好ましい。
る上記各成分の配合割合は特に制限されるものではない
が、組成物中アミン系化合物(B)が0.1〜10重量
%となる割合で用いることが透明性、強度の点から好ま
しく、更に、共重合樹脂(C)を用いる場合には、ゴム
変性グラフト共重合体(A)と共重合樹脂(C)との合
計に対する共重合樹脂(C)の配合割合が、重量基準で
1〜30重量%であることが、相溶性および透明性の点
から好ましい。
されるものではなく、公知慣用の方法で行なうことがで
きるが、押出機で溶融混合することが好ましい。混練機
としてはL/Dが30以上のものが混練効果が高くなり
好ましい。この際、(A)成分および(B)成分、また
は、(A)〜(C)成分を一度に溶融混練してもよい
が、(A)成分及び/または(C)成分の一部とアミン
系化合物(B)とを予め溶融混練してマスターバッチと
し、これを用いて残りの成分と溶融混練してもよい。
トリウム塩を置換基として有する有機化合物(D)を添
加することによって、成形品の制電性を著しく高めるこ
とができる。
基として有する有機化合物(D)としては、特に限定さ
れるものではないが、例えばドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムなど
の、スルホン酸基のナトリウム塩を置換基として有する
芳香族系化合物、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウムなどの、スルホン酸基
のナトリウム塩を置換基として有する脂肪族系化合物等
が挙げられるが、なかでも後者のスルホン酸基のナトリ
ウム塩を置換基として有する脂肪族系化合物が、制電性
のみならず更に優れた成形品の透明性を発現する点から
好ましく、特にジオクチルスルホコハク酸ナトリウムな
どの、スルホン酸基のナトリウム塩を置換基として有す
る脂肪族ジカルボン酸のジアルキルエステルが成形品の
制電性並びに透明性が著しく良好となり好ましい。更
に、シート成形品の用途においては、このスルホン酸基
のナトリウム塩を置換基として有する脂肪族ジカルボン
酸のジアルキルエステルを用いることにより、シート表
面の場所による制電性のムラを極めて小さくできる。
キサン(E)、脂肪酸亜鉛(F)或いはポリアルキレン
オキサイド(G)を添加することによって成形品の表面
の制電性をより高めることができる。
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジ
フェニルポリシロキサン等が挙げられるが、なかでも成
形品の透明性が良好である点からメチルフェニルポリシ
ロキサン、ジフェニルポリシロキサンが好ましい。ま
た、その粘度は、通常、10〜10,000cpsのも
のであるが透明性向上の点から50〜5,000cps
であることが好ましい。
ン酸亜鉛等の高級脂肪酸亜鉛が好ましい。
有する有機化合物(D)、有機ポリシロキサン(E)や
脂肪酸亜鉛(F)の添加量としては特に限定されるもの
ではないが、樹脂(A)と樹脂(C)との合計100重
量部に対して0.01〜2重量部であることが好まし
い。その添加時期としては、特に限定されず樹脂(A)
或いは樹脂(C)の製造時に予め添加しもよいし、ま
た、樹脂(A)と樹脂(C)とを混合する際に配合して
もよい。
しては、特に限定されるものではなく、ポリエチレンオ
キサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオ
キサイド、エチレンオキサイドとプロピレンとの共重合
体等の種々のものが挙げられる。また、分子量は特に限
定されるものではないが、重量平均分子量が50,00
0〜2,000,000であることが制電性の促進効果
の点から好ましい。これらの中でも制電性に優れる点か
らエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重
合体が好ましく、特に該共重合体中のエチレンオキサイ
ドユニットの含有率がモル比で55%以上、なかでも7
5%以上であることが好ましい。ポリアルキレンオキサ
イド(G)の使用量は、特に限定されないが、樹脂
(A)と樹脂(B)との合計100重量部に対して0.
5〜10重量部であることが好ましい。
共重合樹脂組成物は、上記した各成分に、さらに通常用
いられる酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、難
燃剤、帯電防止剤、発泡剤、補強材等を添加剤を配合す
ることが出来る。
えばミネラルオイル、エステル系可塑剤、ポリエステル
系可塑剤、高級脂肪酸及びその金属塩、ヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤、ガラス繊維等が挙げられ、それぞ
れ単独又は併用して用いることが出来る。特にエステル
系可塑剤およびポリエステル系可塑剤は、本発明のゴム
変性共重合樹脂の溶融時の流動性改良剤として有効であ
り、しかも透明性を低下させないという利点があるが、
なかでもフタル酸ジアルキルエステル、アジピン酸ジア
ルキルエステル、アジピン酸と脂肪族ジオールから得ら
れるポリエステル等が好ましい。
にその用途が限定されるものではないが、特に押出成形
でえられたフィルム、シート、板用として優れた透明性
および制電性を示すものとなる。 また、本発明のゴム
変性共重合樹脂は、射出成形、単軸押出成形、二軸延伸
押出成形、インフレ−ション押出成形、異形押出成形、
吹込成形などの成形方法により各種成形品にして使用す
ることが出来る。その用途は広範なものに及び、例えば
板、シート、フィルム等の成形品;ラジオカセット、オ
ーディオプレーヤー、ビデオテープレコーダなどの家庭
電気・器具類の部品;複写機、プリンター、ファクシミ
リ、パソコンなどのOA機器の各種部品;ICキャリア
−マガジン;食品容器;医療器具類の部品;ブリスター
パッケージ等として用いられる。
は、必要に応じ、本発明の効果を損なわない範囲でポリ
スチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂、AS樹脂、
ABS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合樹
脂、ゴム変性スチレン−メタクリル酸メチル共重合樹
脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン−無水マレイン酸
共重合樹脂、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹
脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂を適宜添加することもできる。
説明する。ただし、例中の部はすべて重量部を、また%
は全光線透過率と1,2-ビニル結合の割合を除きすべて重
量%を示す。
る5%スチレン溶液粘度(以下、5%SVと略す):1
0センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:18重量%、
スチレン/ブタジエン重量比:35/65 〕10部、スチレ
ン46部、メタクリル酸メチル54部、およびエチルベ
ンゼン10部から成る混合溶液を調製し、さらに、連鎖
移動剤として単量体混合物100部に対して0.1部の
n−ドデシルメルカプタンおよび有機過酸化物として単
量体混合物100部に対して0.02部のt−ブチルパ
ーオキシベンゾエートを加え、第1図に示すように配列
された装置を用いて連続塊状重合を行った。
ンジャーポンプ(1)によって20リットルの撹拌式反
応器(2)へ送り、撹拌翼による動的混合下に初期グラ
フト重合する。次いでこの混合溶液をギアポンプ(3)
によって循環重合ライン(I)に送る。循環重合ライン
(I)は入口から順に内径2.5インチ管状反応器(ス
イス国ゲブリューダー・ズルツァー社製SMX型スタテ
ィックミキサー・静的ミキシングエレメント30個内
蔵)(4)、(5)および(6)と混合溶液を循環させ
るためのギアポンプ(7)から構成されている。管状反
応器(6)とギアポンプ(7)の間には非循環重合ライ
ン(II)に続く出口が設けられている。非循環重合ライ
ン(II)には入口から順に上記と同様の管状反応器
(8)、(9)および(10)とギアポンプ(11)が
直列に連結されている。
た。 混合溶液の連続的な供給量:10リットル/時間 撹拌式反応器(2)での反応温度:120℃ 循環重合ライン(I)での反応温度:135℃ 非循環重合ライン(II)での反応温度:140〜160
℃ 重合させて得られた混合溶液を熱交換器で225 ℃まで加
熱し、50mmHgの減圧下で揮発性成分を除去した後、ペ
レット化してゴム変性共重合樹脂を得た。以下、これを
樹脂(A−1)と略記するが、この樹脂の屈折率は1.
540であった。
る5%スチレン溶液粘度(以下、5%SVと略す):1
0センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:22重量%、
スチレン/ブタジエン重量比:38/62 ]10部、スチレ
ン48部、メタクリル酸メチル47部、アクリル酸ブチ
ル5部、およびエチルベンゼン10部から成る混合溶液
を用いた以外は参考例1と同様にしてペレット化したゴ
ム変性共重合樹脂を得た。以下、これを樹脂(A−2)
とする。
る5%スチレン溶液粘度(以下、5%SVと略す):1
0センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:22重量%、
スチレン/ブタジエン重量比:38/62 ]10部、スチレ
ン48部、メタクリル酸メチル42部、アクリロニトリ
ル10部、およびエチルベンゼン10部から成る混合溶
液を用いた以外は参考例1と同様にしてペレット化した
ゴム変性共重合樹脂を得た。以下、これを樹脂(A−
3)とするが、この樹脂の屈折率は1.543であっ
た。
10センチポイズ、1,2-ビニル結合の割合:20重量
%、スチレン/ブタジエン重量比:35/65]10部、ス
チレン46部、メタクリル酸メチル50部、メタアクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル4部およびエチルベンゼン1
0部から成る混合溶液を用いた以外は参考例1と同様に
して本発明のゴム変性共重合樹脂を得た。 以下、これ
を樹脂(C−1)と略記する。
級燐酸カルシウム10g、ドデシルベンゼンスルホン酸
ソーダ0.03g、スチレン50部(695g)、メタクリ
ル酸メチル45部(625g)、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル5部(69g)、フタル酸ジイソノニル2部(28
g)、α−メチルスチレンダイマー0.2部(2.8g)、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.
4部(5.56g)、t−ブチルパーオキシベンゾエート
0.1部(1.39g)を仕込み、350rpm攪拌下80
℃で6時間懸濁重合させ、次いで110℃に昇温し、そ
の温度で2時間反応後、生成した共重合樹脂を洗浄、脱
水、乾燥させた。
220℃の押出機にてペレット化した。以下、これを樹
脂(C−2)と略記する。
(B)として「ダスパー125BN」(ミヨシ油脂株式
会社製、N−2−ヒドロキシエチル脂肪族アミン)及び
参考例4で得られた共重合体(C−1)、添加剤−1と
してメチルフェニルシロキサンを各比率で配合し、シリ
ンダ温度を200℃とした口径が50mmの2軸押出機
で混練押出してペレットを得た。
ことで2mm厚みのプレートを作製した。このプレートを
23℃、65%RHの恒温室で一定時間放置した後、表
面固有抵抗及び曇価を測定した結果を第1表に示す。
mmのシートを作成し、各種物性を測定した。物性デー
タを第1表に示す。
型30mm押出機 シリンダー温度:210℃ Tダイ設定温度:210℃ タッチロール設定温度:70℃ 引取速度 :1.4m/分 リップ開度 :0.45mm また、シートの巾方向について表面固有抵抗を測定した
結果、シートの中央部分に表面固有抵抗値1×10
14(Ω)と制電性の低下している箇所があった。
1)、アミン系化合物(B)として「ダスパー125
N」を用い、第1表に示す比率で配合し、実施例1と同
様に二軸押出機で混練押出してペレットを得た。
同様にプレートを作成し、物性、制電性の測定を行っ
た。その結果を第1表に示す。
た共重合体(C−2)、アミン系化合物(B)として
「ダスパー125N」を、更にステアリン酸亜鉛を用
い、第1表に示す比率で配合し、実施例1と同様に二軸
押出機で混練押出し、射出成形を行ない2mm厚みのプ
レートを作製した。
湿した後、物性、制電性の測定を行った。その結果を第
1表に示す。
物(B)として「ダスパー125BN」を用い、第1表
に示す比率で配合し、実施例1と同様に二軸押出機で混
練押出してペレットを得た。
同様にプレートを作成し、物性、制電性の測定を行っ
た。その結果を第1表に示す。
ー125BN」を、添加剤−2として「ゼオスパン81
00」(日本ゼオン(株)製、エチレンオキサイド/プ
ロピレンオキサイド=90/10(モル比)の共重合
体)を用い、第2表に示す比率で配合し、実施例1と同
様に二軸押出機で混練押出してペレットを得た。
同様にプレートを作成し、物性、制電性の測定を行っ
た。その結果を第2表に示す。
ー125BN」を、添加剤−D1としてジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウムを用い、第2表に示す比率で配合
し、実施例1と同様に二軸押出機で混練押出してペレッ
トを得た。
同様にプレートを作成し、物性、制電性の測定を行っ
た。その結果を第2表に示す。
ー125BN」を、添加剤−D2としてドデシルベンゼ
ンスルホンク酸ナトリウムを用い、第2表に示す比率で
配合し、実施例1と同様に二軸押出機で混練押出してペ
レットを得た。
同様にプレートを作成し、物性、制電性の測定を行っ
た。その結果を第2表に示す。
mmのシートを作成し、各種物性を測定した。物性デー
タを第2表に示す。
る。実施例2と同様にしてシートの巾方向について表面
固有抵抗を測定した結果、シートの中央部での制電性の
低下は見られなかった。
Nを用いた以外は、実施例1と同様にして口径が50m
mの2軸押出機で混練押出してペレットを得た。
度が230℃なるインラインスクリュー型射出成形機に
て、金型温度を60℃として、厚さが2mmなるプレー
トを成形した。得られた成形品の物性の測定結果を第2
表に示す。
ックス4011」(アトケム社製、ポリエーテルブロッ
クアミド)5部を配合し、シリンダ温度を200℃とし
た口径が50mmの二軸押出機で混練押出ペレットを得
た。
m厚みのプレートを作製した。プレートは不透明であ
り、23℃65%RHの恒温室で一週間放置した後、表
面固有抵抗を測定したところ、その値は>1016(Ω)
であった。
剤を一定の比率で溶融混合することで表面への異常なブ
リードも無く、制電効果の持続性に優れ、透明性と耐衝
撃性とに優れるゴム変性共重合樹脂の各種の射出成形
品、シート、フィルム、板、レール等の押出成形品が得
られる。
管状反応器を組み込んだ連続塊状重合ラインの1例を示
す工程図である。 (1):プラジャーポンプ (2):攪拌式反応器 (3):ギヤポンプ (4):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (5):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (6):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (7):ギヤポンプ (8):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (9):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器 (10):静的ミキシングエレメントを有する管状反応
器 (I):循環重合ライン (II):非循環重合ライン
Claims (21)
- 【請求項1】 スチレン成分含有率が5〜55重量%の
スチレン系モノマーとジエン系モノマーとのゴム質共重
合体(a−1)の存在下に、スチレン系モノマー(a−
2)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)
とをグラフト共重合したゴム変性グラフト共重合体
(A)と、水酸基を含有するアミン系化合物(B)とを
必須成分とすることを特徴とするゴム変性共重合樹脂組
成物。 - 【請求項2】 ゴム質共重合体(a−1)が、ジエン系
モノマーに基づく1,2−不飽和結合を14〜35重量
%含有するものである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 ゴム変性グラフト共重合体(A)が、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)とし
て、(メタ)アクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸ブ
チルとを併用してグラフト共重合したものである請求項
2記載の組成物。 - 【請求項4】 ゴム変性グラフト共重合体(A)が、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(a−3)とし
て、(メタ)アクリル酸メチルとアクリロニトリルとを
併用してグラフト共重合したものである請求項3記載の
組成物。 - 【請求項5】 アミン系化合物(B)が、2級アミンま
たは3級アミンである請求項1〜4の何れか1つに記載
の組成物。 - 【請求項6】 アミン系化合物(B)が、炭素原子数2
〜22の脂肪族炭化水素基を有するものである請求項5
記載の組成物。 - 【請求項7】 アミン系化合物(B)が、炭素原子数1
0〜20の脂肪族炭化水素基を有するものである請求項
5記載の組成物。 - 【請求項8】 アミン系化合物(B)が、窒素原子上に
ヒドロキシアルキル基を有する2級アミンであって、か
つ、該ヒドロキシアルキル基が炭素原子数2〜22の直
鎖型脂肪族炭化水素骨格を有するものである請求項7記
載の組成物。 - 【請求項9】 アミン系化合物(B)を組成物中0.1
〜10重量%含有する請求項1〜8の何れか1つに記載
の組成物。 - 【請求項10】 更に、分子骨格内に水酸基を有するア
クリルエステル系モノマーと、該モノマーと重合可能な
モノマーとの共重合体であって、かつ、ゴム変性グラフ
ト共重合体(A)に対する屈折率の差が±0.010の
範囲である共重合樹脂(C)を含有する請求項1〜9の
何れか1つに記載の組成物。 - 【請求項11】 共重合樹脂(C)が、スチレン系モノ
マー(c−1)と、水酸基含有アクリル系モノマー(c
−2)と、その他のアクリル系モノマー(c−3)との
三元共重合体である請求項10記載の組成物。 - 【請求項12】 共重合樹脂(C)が、スチレン系モノ
マー(c−1)と、水酸基含有アクリル系モノマー(c
−2)、その他のアクリル系モノマー(c−3)とを、
これらの合計に対し(c−1)が30〜70重量%、
(c−2)が0.1〜30重量%、(c−3)が20〜
60重量%となる割合で重合したものである請求項11
記載の組成物。 - 【請求項13】 共重合樹脂(C)が、重量平均分子量
5,000〜500,000のものである請求項12記
載の組成物。 - 【請求項14】 (c−2)が、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、(c−3)が、メチル(メタ)
アクリレートである請求項11、12または13記載の
組成物。 - 【請求項15】 ゴム変性グラフト共重合体(A)と共
重合樹脂(C)との合計に対する共重合樹脂(C)の配
合割合が、重量基準で1〜30重量%であって、かつ、
アミン系化合物(B)の含有量が組成物中0.1〜10
重量%である請求項10〜14の何れか1つに記載の組
成物。 - 【請求項16】 更に、スルホン酸基のナトリウム塩を
置換基として有する有機化合物(D)を含有する請求項
1〜15の何れか1つに記載の組成物。 - 【請求項17】 有機化合物(D)がスルホン酸基のナ
トリウム塩を置換基として有する脂肪族系化合物である
請求項16に記載の組成物。 - 【請求項18】 有機化合物(D)がスルホン酸基のナ
トリウム塩を置換基として有する脂肪族ジカルボン酸の
ジアルキルエステルである請求項17に記載の組成物。 - 【請求項19】 更に、有機ポリシロキサン(E)を含
有する請求項1〜15の何れか1つに記載の組成物。 - 【請求項20】 更に、脂肪酸亜鉛(F)を含有する請
求項1〜15の何れか1つに記載の組成物。 - 【請求項21】 更に、ポリアルキレンオキサイド
(G)を含有する請求項1〜15の何れか1つに記載の
組成物。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100387447B1 (ko) * | 1998-10-29 | 2003-09-29 | 주식회사 엘지화학 | 대전방지성이우수한투명수지조성물및그의제조방법 |
FR2863501A1 (fr) * | 2003-12-15 | 2005-06-17 | Goemar Lab Sa | Dispositifs pour les lavages oculaires, auriculaires et des fosses nasales |
JP2020066724A (ja) * | 2018-10-26 | 2020-04-30 | Psジャパン株式会社 | スチレン系樹脂組成物、シート及び成形品 |
-
1995
- 1995-06-20 JP JP15323495A patent/JP3591606B2/ja not_active Expired - Fee Related
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FR2863501A1 (fr) * | 2003-12-15 | 2005-06-17 | Goemar Lab Sa | Dispositifs pour les lavages oculaires, auriculaires et des fosses nasales |
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