JPH10292087A - エマルジヨンを含めない様式で製造した非常に高いノツチドバー衝撃強度を有する成形用abs組成物 - Google Patents

エマルジヨンを含めない様式で製造した非常に高いノツチドバー衝撃強度を有する成形用abs組成物

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JPH10292087A
JPH10292087A JP10112842A JP11284298A JPH10292087A JP H10292087 A JPH10292087 A JP H10292087A JP 10112842 A JP10112842 A JP 10112842A JP 11284298 A JP11284298 A JP 11284298A JP H10292087 A JPH10292087 A JP H10292087A
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Herbert Eichenauer
ヘルベルト・アイヘナウアー
Peter Dr Krueger
ペーター・クリユガー
Edgar Leitz
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Gisbert Dr Michels
ギスベルト・ミヘルス
Ralph Dr Ostarek
ラルフ・オスタレク
Richard Dr Weider
リヒヤルト・バイダー
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    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エマルジョンを含めない様式で製造した非常
に高いノッチドバー衝撃強度を有する成形用ABS組成
物の提供。 【解決手段】 A)溶液重合で生じさせたものでゴム含
有量が20から50重量%、ゴム相の平均粒子直径が8
0から600nmのグラフトポリマーを30から80重
量部。 B)塊状、溶液または懸濁重合で生じさせたものでゴム
含有量が3から18重量%、ゴム相の平均粒子直径が7
00から15,000nmのABSポリマーを5から5
0重量部、および C)ゴムを含めないでビニルモノマー単位から合成され
たもので塊状、溶液または懸濁重合で製造されたもので
ある少なくとも一種の熱可塑性樹脂を5から70重量部
を含有させたABS型の成形用グラフトポリマー組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】成形用ABS組成物は既に長年に渡って全
種類の成形品の製造で熱可塑性樹脂として多量に用いら
れてきている。このような樹脂の特性スペクトルは比較
的脆い性質から非常に粘り強い性質に及ぶ範囲である。
【0002】成形用ABS組成物の1つの特別な用途分
野は、特に低温における衝撃時のじん性に関する要求が
厳格でありかつまた他の特性、例えば弾性係数、表面硬
度および加熱時の寸法安定性が悪影響を受けるべきでな
い成形品の製造である。
【0003】このような特性組み合わせに近付けようと
する場合、今までは、乳化重合で製造した特殊なグラフ
トゴムを用いることでのみ可能であったが、この場合に
得ることができたのは高いじん性値のみであり、弾性係
数値が低下するといった犠牲を伴っていた(成形用組成
物の全ゴム含有量を多くすることにより)。
【0004】ABSポリマーを乳化重合で製造する場合
の他の欠点には、多量の廃水が製造または処理中に生じ
ることと、この様式で製造した製品は重合工程用材料
(例えば乳化剤)を含有することから未着色状態で本質
的に黄色がかった色を有することが含まれる。
【0005】従って、本目的は、非常に高いじん性値を
示すABS型成形用グラフトポリマー組成物(本明細書
では以降「成形用ABS組成物」と省略形で示す)を提
供することにあり、これの製造に乳化重合の影響を与え
るべきでない。
【0006】この目的を達成する本発明に従う解決法と
して、高いゴム含有量を有する特に微細なABSポリマ
ー類(これを特に溶液重合で生じさせる)と特殊な粗い
粒子状のABSポリマー類(塊状、溶液または懸濁重合
で生じさせる)を組み合わせると要求される特性を示す
成形用ABS組成物を得ることができることを見い出し
た。
【0007】塊状または溶液重合で製造したいろいろな
粒子サイズを有するABSポリマー類を組み合わせるこ
とは公知である。
【0008】このように、ヨーロッパ特許出願公開第4
12 801号には、とりわけ、ゴム/モノマー溶液を
2基の反応槽内で重合させることで二頂塊状ABSポリ
マー類を直接製造することが記述されており、その結果
としてもたらされる粒子サイズは0.05から1.5μ
mと0.7から10μmであり、このようなABSポリ
マー樹脂のゴム含有量は実際上7.4重量%である。従
って、このような手段を用いて高じん性のABS製品を
製造するのは不可能である。
【0009】ヨーロッパ特許出願公開第507 117
号には、二頂ゴム粒子サイズ分布(100−500nm
と600−10,000nm)を持たせた成形用ABS
組成物が記述されている。
【0010】用いられたABSポリマー樹脂のゴム含有
量は17重量%であり、そのような成形用組成物で使用
可能な最大量である30重量%の時でも、高じん性の成
形用ABS組成物を得るのは不可能である。
【0011】また、米国特許第5 286 792号に
もABS型の成形用二頂組成物が記述されており、そこ
での二頂性は1工程段階で得られている。このような手
段を用いてゴム粒子サイズが大きいか或は小さい成分を
目標とする様式で混合するのはもはや不可能であり、そ
の上、二頂性を得ることが可能であるとしてもコモノマ
ーを追加的に用いることでのみ可能であり、その結果と
して欠点が生じる可能性がある(例えば加熱時の寸法安
定性が低下する可能性がある)。
【0012】本発明はABS型の成形用グラフトポリマ
ー組成物に関し、この組成物に、 A)溶液重合で生じさせたものでゴム含有量が20から
50重量%、好適には22.5から45重量%、最も好
適には25から40重量%でゴム相の平均粒子直径が8
0から600nm、好適には150から400nm、最
も好適には200から350nmの少なくとも一種のグ
ラフトポリマーを30から80重量部、好適には35か
ら75重量部、最も好適には40から70重量部、 B)塊状、溶液または懸濁重合で生じさせたものでゴム
含有量が3から18重量%、好適には5から16.5重
量%、最も好適には7.5から15重量%でゴム相の平
均粒子直径が700から15,000nm、好適には8
00から10,000nm、最も好適には1000から
5000nmの少なくとも一種のABSポリマーを5か
ら50重量部、好適には7.5から45重量部、最も好
適には10から40重量部、および C)ゴムを含めないでビニルモノマー単位から合成され
たもので塊状、溶液または懸濁重合で製造されたもので
ある少なくとも一種の熱可塑性樹脂を5から70重量
部、好適には7.5から65重量部、最も好適には10
から60重量部含有させる。
【0013】ABSポリマー類B)の製造は公知であ
る。従って、上記ポリマー類は塊状もしくは溶液重合方
法でか或は懸濁重合で製造可能である(例えばドイツ特
許出願公開第3 100 785号、米国特許第4 0
12 462号、米国特許第4362 850号、ヨー
ロッパ特許出願公開第67 356号を参照)。
【0014】成分A)に相当するグラフトポリマーは、
好適には、単離熱可塑性成形用組成物がブタジエンポリ
マーを20から50重量%含むように D)芳香族モノアルケニル化合物を90から20重量
部、 E)エチレン系不飽和ニトリルを10から50重量部、 F)さらなる共重合性化合物を0から30重量部、含む
モノマー混合物を用いて重合をゲルを含まない可溶ブタ
ジエンポリマーまたはブタジエン/スチレンコポリマー
をモノマー100重量部当たり15から50重量部存在
させそして脂肪族(C1−C8)または環状脂肪族(C5
−C6)アルコール、ケトン、エーテル、エステル、ニ
トリル(A1)であるか或は(A1)と脂肪族(C4
10)、環状脂肪族または芳香族炭化水素(A2)のA
1:A2の重量比が100:0から30:70の混合物
である溶媒をモノマーD)とE)とF)の100重量部
当たり50から200重量部存在させて徹底的に混合し
ながら全混合物のポリマー含有量が30から70重量%
になるまで行いそしてその後任意に調節剤および開始剤
を計量して添加して重合させてもよいラジカル機構で重
合させたものである。
【0015】本発明に従う成形用組成物の全ゴム含有量
を、好適には5から30重量%、より好適には7.5か
ら25重量%、最も好適には10から20重量%にす
る。
【0016】更に、ABSポリマーA)を通して組み込
むゴムの比率を、好適には50から95重量%、より好
適には55から92.5重量%、最も好適には60から
90重量%にする(各場合とも成形用組成物中の全ゴム
量を基準)。
【0017】ABSポリマー類A)の製造を、特殊な適
合条件下、脂肪族または環状脂肪族C1−C8アルコー
ル、ケトン、エーテル、エステル、ニトリルから選択さ
れる少なくとも一種の溶媒または上記溶媒の少なくとも
1つと脂肪族または環状脂肪族C4−C10炭化水素およ
び/または芳香族炭化水素の混合物を用いた溶液重合で
行う。
【0018】ここで、上記混合物全体のポリマー含有量
を好適には30から60重量%、特に35から50重量
%にし、溶媒全体の含有量を25から60重量%にし、
そしてその残りが未反応のモノマーになるようにする。
【0019】成分A)の好適な製造中、グループ(A
1)と任意にグループ(A2)に属する溶媒もしくは溶
媒混合物を1:0から3:7の所定重量比で用いると、
ゴム含有量がより高いにも拘らず、迅速に相反転を通過
させることができる一方で満足される変換を達成するこ
とができる結果として、グラフトゴムが微分散している
相が生じる。
【0020】成分A)の製造はバッチ式、半連続式また
は連続式に実施可能である。連続式態様の場合、有利に
は、連続供給で徹底混合の撹拌タンク反応槽内でモノマ
ー類とゴムが溶媒に入っている溶液を重合させることで
第一段階における相反転後のモノマー変換率がモノマー
総量を基準にして10重量%以上で定常状態になった
後、少なくともさらなる一段階において、反応槽カスケ
ードの更に1基以上の連続運転撹拌槽または徹底混合の
グラフト用フロー反応槽および/または両方の種類の反
応槽の組み合わせ内でラジカルで開始させた重合をモノ
マー変換率がモノマー総量を基準にして30から70重
量%になるまで徹底的に混合しながら継続してもよい。
残存モノマー類および溶媒を通常技術(例えば熱交換蒸
発装置、フラッシュ蒸発装置、長管蒸発装置、薄膜また
は薄層蒸発装置、スクリュー型蒸発装置など)で取り出
して工程で再利用してもよい。また、連続重合を三段階
で実施するのも有利であり得、この場合には、第一段階
を相反転前で定常状態のモノマー変換率が10重量%未
満になるように行いそしてさらなる段階をこの上に記述
した変換方法で行う。
【0021】バッチ式および半連続式重合の場合、完全
混合の撹拌反応槽1基以上を直列で連結させてゴム用モ
ノマー類および溶媒を上記槽に入れて完全またはある程
度満たして重合を実施しそしてモノマー変換率が所定変
換率である30から70重量%になるまで重合を行って
もよい。
【0022】連続式およびバッチ式両方の様式の運転に
おいて、徹底的な混合とせん断効果を与える構成要素を
用いたポンプでポリマーシロップ(polymer s
yrup)を循環させてポンプ輸送することで全体を通
してより良い混合を達成しかつ供給するゴムの細分をよ
り良好にすることも可能である。「ループ運転(loo
p operations)」(最新技術のループ運転
の如き)はゴム粒子サイズの調節に役立つ可能性があ
る。しかしながら、逆混合(これが起こると結果として
粒子サイズ分布が広くなる)が起こらないようにするに
は2基の個別反応槽の間にせん断要素を配置するのがよ
り有利である。
【0023】平均滞留時間を1から10秒にする。重合
を有利には60から120℃、好適には溶媒/ポリマー
混合物の沸点で実施する。重合を有利には常圧で実施す
るが、6バールに及ぶ若干過剰な圧力下で重合を実施す
ることも可能である。
【0024】撹拌もしくは輸送する媒体の粘度を最大値
が150Pa.sの範囲内にする。
【0025】上記グラフトポリマーの単離は、公知様式
で、溶媒中で沈澱を起こさせるか、水および/または蒸
気を用いたストリッピング(stripping)を行
うか、或は例えばフラッシュ蒸発装置、長管蒸発装置、
螺旋管蒸発装置、薄膜蒸発装置、特定の薄層蒸発装置、
流下液膜式蒸発装置またはスクリュー型蒸発装置などを
用いて蒸発濃縮を行ってポリマー溶融物を生じさせるこ
とで実施可能である。
【0026】また、混練り装置とストリッピング装置が
備わっている撹拌多段階蒸発装置で溶媒および残存モノ
マー類を除去することも可能である。ガス発生および連
行剤(entrainment agents)、例え
ば蒸気などを協力させて用いることも可能であるが、し
かしながらまた、溶媒の量が多いにも拘らず、そのよう
な連行剤を利用しない簡潔な蒸発濃縮方法で非常に低い
残存モノマー含有量を得ることも可能である。
【0027】グループ(A1)の溶媒は、アルコール
類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第三ブ
タノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、
イソオクタノールおよびシクロヘキサノールなど、ケト
ン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソプロピルケトン、シクロペンタノンおよびシクロヘキ
サノンなど、エーテル類、例えばテトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールジメチル、−ジエチ
ル、−ジプロピルおよび−ジイソプロピルエーテル類な
ど、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチルなど、そしてニトリル類、例えばアセトニトリ
ル、プロピオニトリルまたはブチロニトリルなどであ
る。メチルエチルケトンおよびアセトンが好適である。
【0028】グループ(A2)の溶媒は、脂肪族炭化水
素、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタンまたはそれらのイソ誘導体など、環状脂肪族炭化
水素、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、アルキ
ル−シクロペンタンおよびアルキル−シクロヘキサンな
ど、そして芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン類およびエチルベンゼンなどである。トル
エンおよびエチルベンゼンが好適である。
【0029】アセトンとエチルベンゼンの混合物および
アセトンとトルエンの混合物が特に好適である。
【0030】また、グループ(A1)の溶媒のみを用い
ることも可能である。この場合、メチルエチルケトンが
好適である。
【0031】通常の分子量調節剤、例えばメルカプタン
類およびジオレフィン類、例えば第三ドデシルメルカプ
タン、n−ドデシルメルカプタン、シクロヘキセン、テ
ルピノール類、α−メチルスチレン二量体などを共重合
用モノマー類を基準にして0.05から1.0重量%の
量で用いて分子量を調整することも可能である。
【0032】重合をラジカルで誘発させる場合に用いる
に適切な開始剤は、分解してラジカルを発生するグラフ
ト活性(graft−active)パーオキサイド
類、例えばパーオキシカーボネート類、パーオキシジカ
ーボネート類、ジアシルパーオキサイド類、パーケター
ル類またはジアルキルパーオキサイド類など、および/
またはアゾ化合物、またはそれらの混合物である。その
例には、アゾジイソ酪酸ジニトリル、アゾイソ酪酸アル
キルエステルおよび過トリメチル酢酸t−ブチル、パー
オクトエート、パーベンゾエートおよびパーネオデカノ
エートなどが含まれる。このような開始剤をモノマー類
1から3を基準にして0.01から1重量%の量で用い
る。
【0033】重合中または処理前に通常の添加剤、例え
ば本技術分野の技術者に公知の着色剤、抗酸化剤、分断
剤(parting agents)または安定剤など
を添加することも可能である。
【0034】成分A)の製造で用いるに適切なゴムは、
好適にはゲルを含まない可溶ブタジエンポリマー類、例
えばポリブタジエンなどばかりでなく、1,2−ビニル
分率が高く、二重結合を基準にして2から40%、好適
には8から25%で、分子量が50,000から50
0,000の、ランダムおよび/またはブロック形態の
スチレン−ブタジエンコポリマー類などであり、これに
はゲル含有量が<1000ppmの分枝および星型ポリ
マー類が含まれる。
【0035】芳香族モノアルケニル化合物1は、好適に
はスチレン、α−メチルスチレン、核が置換されている
アルキルスチレン類、および核が置換されているクロロ
スチレン類である。
【0036】上記エチレン系不飽和ニトリル類は、好適
にはアクリロニトリルまたはメタアクリロニトリルであ
る。
【0037】共重合性化合物の例には、アクリル酸エス
テル、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、フマル
酸もしくはイタコン酸のエステル、マレイン酸誘導体、
例えば無水マレイン酸、マレイン酸エステル、N−置換
マレイミド類、例えば有利にはN−シクロヘキシル−も
しくはN−フェニル−マレイミドまたはN−アルキル−
フェニル−マレイミドなど、そしてまたアクリル酸、メ
タアクリル酸、フマル酸、イタコン酸、またはそれらの
アミド類が含まれる。
【0038】本発明に従って用いるに適切なABSポリ
マー類A)に20から50重量%、好適には22.5か
ら45重量%、最も好適には25から40重量%のゴム
含有量を持たせ、そしてそれの平均粒子直径を80から
600nm、好適には150から400nm、最も好適
には250から350nmにする。
【0039】加うるに、ABSポリマー類A)のグラフ
ト化度(degree of grafting)(M.
Hoffmann, H. Kroemer, R. Kuhn著 "Polymeranalytik
1",Georg Thieme Verlag Stuffgart 1977参照)を好適
には0.2から1にしそしてゲル含有量(メチルエチル
ケトン中で測定)を30から50重量%にする。
【0040】ABSポリマー類B)の製造は公知であ
る。従って、上記ポリマー類は塊状もしくは溶液重合方
法でか或は懸濁重合で製造可能である(例えばドイツ特
許出願公開第3 100 785号、米国特許第4 0
12 462号、米国特許第4362 850号、ヨー
ロッパ特許出願公開第67 536号を参照)。
【0041】本発明に従って用いるに適切なABSポリ
マー類B)に3から18重量%、好適には5から16.
5重量%、最も好適には7.5から15重量%のゴム含
有量を持たせ、そしてそれの平均粒子直径を700から
15,000nm、好適には800から10,000n
m、最も好適には1000から5000nmにする。
【0042】ゴムを含めないでビニルモノマー類を基に
して生じさせた熱可塑性樹脂C)として本発明に従って
好適に用いる適切な物質は、スチレン、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、無水マレイン酸、N−フェニ
ルマレイミドまたはメタアクリル酸メチルの重合で生じ
るホモ−、コ−もしくはターポリマー類である。この種
類のポリマー類の例には、スチレン/アクリロニトリル
のコポリマー類、スチレン/アクリロニトリル/メタア
クリル酸メチルのターポリマー類、スチレン/メタアク
リル酸メチルのコポリマー類、アクリロニトリル/メタ
アクリル酸メチルのコポリマー類、α−メチルスチレン
/アクリロニトリルのコポリマー類、スチレン/α−メ
チルスチレン/アクリロニトリルのターポリマー類、α
−メチルスチレン/メタアクリル酸メチル/アクリロニ
トリルのターポリマー類、スチレン/α−メチルスチレ
ン/メタアクリル酸メチルのターポリマー類、スチレン
/無水マレイン酸のコポリマー類、スチレン/メタアク
リル酸メチル/無水マレイン酸のターポリマー類、スチ
レン/アクリロニトリル/N−フェニルマレイミドのタ
ーポリマー類、スチレン/N−フェニルマレイミドのコ
ポリマー類、およびポリメタアクリル酸メチルなどが含
まれる。
【0043】好適な熱可塑性樹脂C)は、スチレン/ア
クリロニトリルのコポリマー類、α−メチルスチレン/
アクリロニトリルのコポリマー類、スチレン/N−フェ
ニルマレイミドのコポリマー類、およびスチレン/アク
リロニトリル/N−フェニルマレイミドのターポリマー
類である。
【0044】この種類のポリマー類は公知であり、ラジ
カルで誘発させる重合、特に塊状、溶液または懸濁重合
で製造可能である。それらに好適には20,000から
200,000の平均分子量Mwを持たせるか或は20
から110ml/gの限定された粘度[η](25℃の
ジメチルホルムアミド中で測定)を持たせる。
【0045】本発明に従う成形用ABS組成物は、例え
ばニーダー、シリンダーミルまたはスクリュー型機でそ
の成分A、BおよびCを互いに高温、特にT=100℃
から280℃で混合することで得ることができる。
【0046】本発明に従う成形用ABS組成物に、必要
とされるか或は推奨される添加剤をそれの製造中、処理
中、さらなる加工中および最終成形中に添加することも
可能である。その例には抗酸化剤、UV安定剤、過酸化
物分解剤、分断剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、顔
料、充填材または補強材(硝子繊維、炭素繊維など)お
よび着色剤などが含まれる。
【0047】最終的な成形操作は商業的に入手可能な加
工装置で実施可能であり、この操作には射出成形加工、
シート押出し加工(任意に後で加熱成形を伴ってもよ
い)、冷成形、管材およびセクションの押出し加工、お
よびカレンダー加工が含まれる。
【0048】
【実施例】特に明記しない限り、以下の実施例に示す部
は常に重量部であり、示すパーセントは常に重量パーセ
ントである。
【0049】ポリマー成分 ABSポリマーA1 アンカー撹拌機(anchor agitator)を
取り付けた100 lの反応槽に、40から50℃で、
257重量部のスチレンと120重量部のアクリロニト
リルと229重量部の2−ブタノンに72重量部のゴム
(スチレン中5%溶液の溶液粘度が27.5mPa.s
でスチレンが11重量%のポリ−シス−ブタジエン−コ
−ブロック−スチレン)が入っている溶液を0.95重
量部のt−ドデシルメルカプタンと0.15重量部の
2,5−ジ−t−ブチルフェノールと7.6重量部のパ
ラフィンオイルと一緒に入れた。75℃に加熱した後、
18重量部の2−ブタノンに0.57重量部の過トリメ
チル酢酸t−ブチル(炭化水素混合物中60%)と0.
16重量部の過カプリル酸t−ブチルが入っている溶液
を加えて相反転(トルクが低くなることで識別可能)が
終了するまで撹拌を約45分間継続した。次に、温度を
上昇させながら(84℃に1.5時間、87℃に1時
間、90℃に4.5時間)、t−ドデシルメルカプタン
を0.19重量部(37重量部の2−ブタノンに溶解さ
せて)加えてバッチを最終変換率になるまで重合させた
後、p−2,5−ジ−t−ブチルフェノール−プロピオ
ン酸オクチルエステル(Irganox 1076、C
iba−Geigy)を安定剤として2重量部(11重
量部の2−ブタノンに溶解させて)加えた。
【0050】反応終了後の重合シロップに入っている固
体の含有量は39重量%であった。次に、実験室用スク
リュー型ZSK蒸発濃縮装置で上記溶液の濃縮を250
℃の最終温度になるまで行うことで粒状にした。この粒
状材料はゴムを25重量%含有しており、ゲル含有量
(アセトン中で測定)は33重量%であり、そしてゴム
相の平均粒子サイズ(重量平均値)は約250nmであ
った。
【0051】ABSポリマーB1 懸濁重合で製造したABSポリマーであって、ゴム(ポ
リブタジエン)含有量が15重量%で、スチレン/アク
リロニトリルコポリマー相のアクリロニトリル含有量が
26重量%で、ゲル含有量(アセトン中で測定)が2
6.5重量%で、ゴム相の平均粒子サイズ(重量平均
値)が約1500nmのABSポリマー。
【0052】ABSポリマーB2 懸濁重合で製造したABSポリマーであって、ゴム(ポ
リブタジエン)含有量が13.5重量%で、スチレン/
アクリロニトリルコポリマー相のアクリロニトリル含有
量が26重量%で、ゲル含有量(アセトン中で測定)が
27重量%で、ゴム相の平均粒子サイズ(重量平均値)
が約8000nmのABSポリマー。
【0053】ABSポリマーV(比較材料) 乳化重合で製造したABSポリマーであって、ゴム(ポ
リブタジエン)含有量が55重量%で、スチレン/アク
リロニトリルコポリマー相のアクリロニトリル含有量が
27重量%で、ゲル含有量(アセトン中で測定)が89
重量%で、ゴム相の平均粒子サイズ(重量平均値)が約
450nmのABSポリマー。
【0054】熱可塑性樹脂C1 溶液重合で製造した平均分子量Mwが約85,000で
w/Mn−1≦2のスチレン/アクリロニトリルランダ
ムコポリマー(スチレン/アクリロニトリル重量比=7
2:28)。
【0055】成形用組成物 内部ニーダーを用いて、この上に記述したポリマー成分
を表1に挙げる比率で1重量部のペンタエリスリトール
テトラステアレートと一緒に混合して粒状にした後、射
出成形で加工して試験用棒材を成形しかつ平らなシート
(表面評価用)を成形した。
【0056】下記のデータを測定した:ISO 180
1/Aに従う室温(ak RT)および−40℃(ak -40
℃)におけるノッチドバー(notched bar)
衝撃じん性(単位:kJ/m2)、DIN 53 45
6に従う押し込み堅さHc(単位:N/mm2)、DIN
53 753に従うMVIフロー特性(単位:cm3
/10分)、およびDIN 67530に従う反射角6
0°における光沢特性(反射率計の値)。
【0057】本発明に従う成形用組成物は結果として室
温および低温の両方で優れたじん性値を示すと同時に良
好な硬度値と流動性を与えることが上記実施例から分か
るであろう。表面光沢を幅広い範囲に渡って変えること
ができ、なし地表面の成形品を製造する場合には表面光
沢を調整した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 101/00 C08L 101/00 // C08J 5/00 CEQ C08J 5/00 CEQ (72)発明者 エドガー・ライツ ドイツ41541ドルマゲン・ハレンベーク25 (72)発明者 ギスベルト・ミヘルス ドイツ51061ケルン・モルゲングラーベン 3 (72)発明者 ラルフ・オスタレク アメリカ合衆国マサチユセツツ州01106ロ ングメドウ・ドーバーロード81 (72)発明者 リヒヤルト・バイダー アメリカ合衆国マサチユセツツ州01106ロ ングメドウ・ブロツクランドドライブ85

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ABS型の成形用グラフトポリマー組成
    物であって、 A)溶液重合で生じさせたものでゴム含有量が20から
    50重量%でゴム相の平均粒子直径が80から600n
    mの少なくとも一種のグラフトポリマーを30から80
    重量部、 B)塊状、溶液または懸濁重合で生じさせたものでゴム
    含有量が3から18重量%でゴム相の平均粒子直径が7
    00から15,000nmの少なくとも一種のABSポ
    リマーを5から50重量部、および C)ゴムを含めないでビニルモノマー単位から合成され
    たもので塊状、溶液または懸濁重合で製造されたもので
    ある少なくとも一種の熱可塑性樹脂を5から70重量
    部、含有する成形用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成形用組成物であって、 A)溶液重合で生じさせたものでゴム含有量が22.5
    から45重量%でゴム相の平均粒子直径が150から4
    00nmの少なくとも一種のABSポリマーを35から
    75重量部、 B)塊状、溶液または懸濁重合で生じさせたものでゴム
    含有量が5から16.5重量%でゴム相の平均粒子直径
    が800から10,000nmの少なくとも一種のAB
    Sポリマーを7.5から45重量部、および C)ゴムを含めないでビニルモノマー単位から合成され
    たもので塊状、溶液または懸濁重合で製造されたもので
    ある少なくとも一種の熱可塑性樹脂を7.5から65重
    量部、含有する成形用ABS組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成形用組成物であって、 A)溶液重合で生じさせたものでゴム含有量が25から
    40重量%でゴム相の平均粒子直径が200から350
    nmの少なくとも一種のABSポリマーを40から70
    重量部、 B)塊状、溶液または懸濁重合で生じさせたものでゴム
    含有量が7.5から15重量%でゴム相の平均粒子直径
    が1000から5000nmの少なくとも一種のABS
    ポリマーを10から40重量部、および C)ゴムを含めないでビニルモノマー単位から合成され
    たもので塊状、溶液または懸濁重合で製造されたもので
    ある少なくとも一種の熱可塑性樹脂を10から60重量
    部、含有する成形用ABS組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3記載の成形用組成物であ
    って、成分Aに相当するグラフトポリマーが、単離熱可
    塑性成形用組成物がブタジエンポリマーを20から50
    重量%含むように D)芳香族モノアルケニル化合物を90から20重量
    部、 E)エチレン系不飽和ニトリルを10から50重量部、 F)さらなる共重合性化合物を0から30重量部、含む
    モノマー混合物の重合をゲルを含まない可溶ブタジエン
    ポリマーまたはブタジエン/スチレンコポリマーをモノ
    マー100重量部当たり15から50重量部存在させそ
    して脂肪族(C1−C8)または環状脂肪族(C5−C6
    アルコール、ケトン、エーテル、エステル、ニトリル
    (A1)であるか或は(A1)と脂肪族(C4
    10)、環状脂肪族または芳香族炭化水素(A2)のA
    1:A2の重量比が100:0から30:70の混合物
    である溶媒をモノマーD)とE)とF)の100重量部
    当たり50から200重量部存在させて徹底的に混合し
    ながら全混合物のポリマー含有量が30から70重量%
    になるまで行いそしてその後任意に調節剤および開始剤
    を添加して重合させてもよいラジカル機構で重合させた
    ものである成形用ABS組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1から4記載の成形用組成物であ
    って、成分(A)が、脂肪族または環状脂肪族C1−C8
    アルコール、ケトン、エーテル、エステル、ニトリルか
    ら選択される少なくとも一種の溶媒または上記溶媒の少
    なくとも1つと脂肪族または環状脂肪族C4−C10炭化
    水素および/または芳香族炭化水素の混合物を用いた溶
    液重合で生じさせたものであることを特徴とする成形用
    ABS組成物。
  6. 【請求項6】 成形品を製造するための請求項1から4
    記載成形用ABS組成物の使用。
JP10112842A 1997-04-15 1998-04-09 エマルジヨンを含めない様式で製造した非常に高いノツチドバー衝撃強度を有する成形用abs組成物 Pending JPH10292087A (ja)

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