JPH0854038A - 振動緩衝装置及びその製造方法 - Google Patents

振動緩衝装置及びその製造方法

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JPH0854038A
JPH0854038A JP7127975A JP12797595A JPH0854038A JP H0854038 A JPH0854038 A JP H0854038A JP 7127975 A JP7127975 A JP 7127975A JP 12797595 A JP12797595 A JP 12797595A JP H0854038 A JPH0854038 A JP H0854038A
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伸 竹原
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晴幸 谷口
Takahiko Tanaka
孝彦 田中
Hiroshi Hashino
浩 橋野
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/06Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
    • F16F13/20Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper characterised by comprising also a pneumatic spring

Abstract

(57)【要約】 【目的】バネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性
能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する
部品点数を削減する振動緩衝装置を提供する。 【構成】接続部材1の他端部には、弾性材料で構成され
た断面円形のゴム部材4を取付けるための固定部5が形
成されている。マウント本体2の下部には、車体のシャ
シ等に固定するための接続部材3が設けられている。ゴ
ム部材4が取付けられた固定部5は、このゴム部材4を
取付けることによって、マウント本体2の内部に液室1
0が形成される。液室10は、仕切部材7によって、上
部液室10aと下部液室10bに分割され、夫々に液体
Lが封入される。また、仕切り部材7には、封入された
液体Lが両液室間を流入及び流出できるように、ら旋状
に形成されたオリフィス8が形成されている。上部液室
10aには、所定量の気体Gが直接封入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、車両のエンジ
ンマウントとして用いる振動緩衝装置及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、エンジンマウントには、支
持、防振、制振という3つの機能が必要とされる。支持
機能とは、エンジン(パワーユニット)を静的/動的に
車体に搭載し、エンジンと車体とが干渉しないように支
持する機能である。また、防振機能とは、エンジンの発
生する音や振動を車体に伝達させないようにする機能で
ある。更に、制振機能とは、車両の加減速時のエンジン
振動や、路面やタイヤからの入力によるエンジン振動
(エンジンシェイク)等のエンジンの剛体振動を制限
し、車体の振動を防止する機能である。また、これら3
つの機能にはトレードオフの関係があり、全てを満足す
ることは不可能である。通常、支持機能については、伝
達特性を高く且つ減衰特性を高くする状態が理想的であ
り、以下、防振機能については、伝達特性を低くし、制
振機能については、減衰特性を高くできることが優れた
エンジンマウントの条件と言える。通常のラバー型のエ
ンジンマウントは、それらの諸元値を妥協できる範囲の
値に設定されている。
【0003】近年、車両のエンジンマウント等に用いる
振動緩衝装置として、従来のラバー型エンジンマウント
に代わって流体封入型のエンジンマウントが数多く採用
されている。この流体封入型のエンジンマウントは、現
在まで開発されてきた過程において、その構成の違いか
ら主として第1世代〜第3世代と呼ばれる3種類の型式
に分類される。以下に、それらの各構成について説明す
る。
【0004】<第1世代型>第1世代のエンジンマウン
トは、従来のラバー型エンジンマウントよりも高いレベ
ルで各機能をバランス良く設定するために開発された初
期のエンジンマウントであり、図17に示すように、流
体を封入する液室を仕切部材によって2室に仕切り、仕
切部材にオリフィスを形成して、エンジンに取付けられ
た部材1(又は車体に取付けられた部材2)の振動によ
り、オリフィス内を通って流体を移動させるものであ
る。この第1世代の構成では、封入された流体のオリフ
ィス内の移動による流体の共振現象を利用して、低周波
の特定領域において減衰特性を高め、高周波領域での伝
達特性を小さくすることができる。
【0005】図17において、部材1にXなる変位を与
えたとき、部材2に力Fが伝達されたとすると、振動の
伝達特性Ktと減衰特性Tdとは図18に示す式によっ
て表される。これらの式に基づいて、伝達特性Ktと減
衰特性Tdとを周波数で表すと図19、図20に示すグ
ラフを得ることができる。また、図19、図20とは、
従来のラバー型と第1世代型との各特性を比較した場合
の違いを示している。図19、図20に示すように、ラ
バー型エンジンマウントに比べると伝達、減衰の各特性
が著しく向上しているのがわかる。しかしながら、第1
世代のエンジンマウントでは、流体室の一部を形成する
ゴム部材で構成された弾性体には、エンジンを支持する
支持剛性(支持バネ、支持減衰)と、流体室の拡張に係
わる拡張剛性(拡張バネ、拡張剛性)という2つの働き
が必要となる。一般に、流体型エンジンマウントで減衰
特性を活かすためには、荷重の大きな部位に配置するの
が効果的であるが、荷重の大きな部位に配置するという
ことは、必然的にゴム部材の支持剛性が大きくなって、
流体室の拡張剛性が大きくなる。その結果、a)伝達特
性が大きくなり、騒音や振動が悪化する、b)減衰が極
大となる周波数が高くなり、効果的にエンジンを制振で
きない、という2つの問題点が発生する。
【0006】<第2世代型>第2世代のエンジンマウン
トでは、上記の第1世代の問題点を克服するために、図
21に示すような液室を仕切る仕切部材の一部に弾性部
材で形成されたゴム膜を設けて、液室1の拡張剛性を低
下させることによって対応した構成としている。この第
2世代の構成では、図22に示すように、高周波領域で
の伝達特性を第1世代の構成に比べて小さくできること
によって、エンジンの騒音や振動の車体への伝達を小さ
くすることができる。
【0007】<第3世代型>また、第3世代のエンジン
マウントは、第2世代のエンジンマウントの特性に加え
て、特定周波数の伝達特性を特に小さくする特性を付加
したものである。一般に、車体やブラケット等の共振現
象によって、車両は特定周波数において音や振動が大き
くなるという特徴がある。従来では、これらの音や振動
はダイナミックダンパ等を用いて対処していた。第3世
代のエンジンマウントでは、上記の第2世代の問題点を
克服するために、図23に示すように、第2世代の構成
に傘状の部材を設けることによって、高周波の特定周波
数領域において、伝達特性を小さくし、車両の騒音を低
減するようにした構成を採用している。この第3世代の
構成では、図24に示すように、第2世代の特性に加え
て、高周波領域の特定周波数の伝達特性を小さくできる
ことによって、特に問題となる騒音の車体への伝達を小
さくすることが可能となる。
【0008】以上説明したエンジンマウントの従来技術
として、例えば、実開昭60−65444号公報に開示
されているように、エンジンに対する固定用のアッパプ
レートとシャシに対する固定用のロアプレートとの間に
断面円形の防振ゴムが介設され、この防振ゴムの内部に
はオリフィスを形成された仕切板が設けられ、液室を上
部液室と下部液室に郭成している防振ゴム装置であっ
て、特に、上部液室の更に上部に小さなサブオリフィス
を有するサブ仕切板が設けられ、その上部に空気室が形
成されてサブオリフィス上にダンパ液とこのダンパ液の
上部に残留空気を蓄積させるようにした構造によって、
液室内に混入される空気による低周波領域での減衰性能
の低下を防止し、高周波領域での低いバネ定数を保証し
て高周波振動吸収を良くすると共に低周波領域では高い
減衰性能を得ることができるようにした防振ゴム装置が
提案されている。
【0009】また、実願昭54−067971号に開示
されているように、同一構造を有する一対の筒状部材
と、これら筒状部材の端板のない側の開放端を互いに対
向させて配置される連結部材とを備える緩衝装置であっ
て、この連結部材を筒状部材の夫々の対向端面に結合し
て一体化させ、筒状部材の内部に形成される中空室の隔
壁とすると共に、それら中空室を連通されるための連通
孔が形成され、中空室には、その最大総容積よりも少な
い量の液体が封入され、残りの空間には不活性ガスが充
填されている構造によって、中空室に封入された液体に
加わる外力のうち、小振幅のものは不活性ガスが圧縮さ
れることによって吸収され、大振幅のものは液体が連通
孔を通って一方の中空室から他方の中空室へ流入する際
のエネルギ消費によって減衰されるので、エアサスペン
ションと同じ機能を発揮させることができ、振動減衰効
果を向上させることができる緩衝装置が提案されてい
る。
【0010】また、特開昭59−166737号公報に
開示されているように、2つのゴム弾性体を対向させ、
その間に仕切板を介在させて液室を形成すると共に、仕
切板に小孔を穿孔して液室を連通させる構造において、
一方のゴム弾性体にストッパーを装設し、このゴム弾性
体が一定値以上変位したときに、ストッパーが他方のゴ
ム弾性体のフランジ部に当たって一体連係できるように
した構成とすることによって、低周波振動に対しては、
ストッパーがフランジに当たって大きなバネ定数を得る
ので、大きな減衰性能を発揮でき、高周波振動に対して
は、ストッパーがフランジ部に当たらないのでバネ定数
を小さくでき、低い減衰性能を維持できるようにした液
封入防振装置が提案されている。
【0011】また、特開昭60−139507号公報に
開示されているように、略同心状に配置される内筒及び
外筒と、これら内、外筒間に装填される弾性体とを備
え、この弾性体内に内筒を境にして対向配置される2つ
以上の液体室を形成し、これら各液体室を介して連通す
るようにした懸架アームを車体に支持する筒状ブッシュ
において、弾性体内の一部に気体を封入した構成とする
ことによって、液体室内の液圧変化が、封入された気体
の体積変化によって許容されるため、振動入力に対する
液体室内のバネ定数を低下させることができ、液柱共振
における振動遮断機能の周波数の設定自由度を向上させ
た筒状ブッシュが提案されている。
【0012】また、実開平4−97136号公報に開示
されているように、弾性ゴム周壁によって囲まれた液体
で満たされた2つの液体室が中間板に設けた絞り開口
(オリフィス)を介して互いに接続され、エンジン側の
液体室から空気で満たされた別の室が弾性ゴム膜によっ
て分離されている液圧式減衰機構を有するエンジン支持
体を、空気で満たされた別の室がエンジン支持板の中央
部に埋め込まれ、液体の全表面に衝撃を与えられる弾性
ゴム膜によってエンジン側の液体室に対して締め切ら
れ、この弾性ゴム膜の直径がエンジン側液体室の最大液
圧直径の約1/4〜1/3の大きさであって、弾性ゴム
膜のショアA硬さが下側液体室のカップ状に形成された
室壁のショアA硬さよりも大きく設定されている構成と
することにより、低周波領域の振動に対しては、オリフ
ィスによる高い減衰特性により制振機能を保障し、高周
波領域の振動に対しては、弾性ゴム膜によって液室と仕
切られた別の室(気体室)によりエンジン側の液体室の
拡張剛性を低くし、伝達特性を小さくすることにより、
制振機能を保障したものが提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成される各従来例において、特に、第2及び第
3世代の構成では、液室を仕切る仕切部材の一部に弾性
材料で構成されるゴム膜を形成したり、エンジン側に取
付けられる部材に傘状部材を設ける必要があり、製造コ
ストが上がるという問題がある。
【0014】また、上述の実開昭60−65444号に
開示される技術では、混入した空気の影響を除去するた
め小さなサブオリフィスを介して残留空気を蓄積する空
気室を形成した構造である。しかしながら、この構造で
は、騒音が問題となる周波数領域において、サブオリフ
ィス内は、流体共振より高い状態、即ち、目詰まりの状
態となっているため、この残留空気は騒音の低減にはほ
とんど効果を発揮しない構造である。
【0015】また、上述の特開昭59−166737号
に開示される技術は、図17に示す如く従来のダイヤフ
ラムの代替として気体を利用した構造である。しかしな
がら、この構造における気体室は、弾性体で構成される
液体室の一部を利用した構造であるため、装置が大型化
してしまうという欠点があった。また、上述の特開昭6
0−139507号に開示される技術は、一体的な構成
の筒状ブッシュであるため、両室を構成する弾性体はバ
ネとして作用するが、オリフィスが目詰まりした場合、
一方の液体室のみに気体を封入した構成では、弾性体の
バネ定数が高すぎて振動の低減を十分に行うことができ
ないという欠点がある。また、この欠点を回避するため
に、両室のバネ定数を小さくすることが考えられるが、
構造的に両室を夫々異なるバネ定数の弾性体で構成する
ことは困難である。更に、下室にも気体を封入すること
が考えられるが、この場合、車体への組み付け時や振動
等により、一方の液室に封入された気体がオリフィスを
介して他方の液室内に流入する恐れがあり、仮にこのよ
うな状態になった場合、上記の欠点を解消できず、封入
された気体の管理が極めて難しいという問題がある。
【0016】また、上述の実願昭54−067971号
に開示される技術では、筒状部材はどちらも伸縮可能な
材料で構成されているので、小振幅の高周波振動につい
ては封入されたガスが圧縮することによって吸収し、大
振幅の低周波振動については筒状部材の伸縮による液体
の移動によって吸収できる構造としている。しかしなが
ら、例えば、瞬間的に大きな力が加わる場合(大振幅且
つ高周波)、エンジンの振動を防止するためにはバネ定
数を大きく設定すればよいが、この場合、筒状部材の伸
縮量が少なくなり大振幅の振動を吸収できなくなる。逆
に、バネ定数を小さく設定すると、筒状部材の弾性によ
る変位量が大きくなり高周波振動を防止できなくなると
いう欠点がある。また、筒状部材の形状によって減衰特
性等を設定しているので、車両毎のチューニングが難し
いという問題点が生じる。
【0017】また、上述の実開平4−97136号に開
示される技術では、下側の室壁(ダイヤフラムの働きを
有すると思われる)よりも弾性ゴム膜のバネ定数を高く
設定すればよいと開示されているが、現実には、伝達特
性を小さくし、エンジン側の液体室の拡張剛性が低くな
るように気体室の気体の圧縮特性を考慮しつつ弾性ゴム
膜のバネ定数を設定することは非常に難しい。なぜなら
ば、封入される気体圧は弾性ゴム膜のバネ定数を決定す
る1つの要因となり、その液体室の拡張剛性に直接的に
影響するからである。例えば、弾性ゴム膜のバネ定数を
低く設定し、高い減衰特性と小さい伝達特性を得たい場
合には、封入する気体圧をある程度高圧に設定する必要
があるが、バネ定数の低い材料は一般的に強度や耐久性
が低いために装置寿命に影響がある。反対に、バネ定数
を高く設定し、高い減衰特性と低い伝達特性を得たい場
合には、ゴム膜のみの作用しかなく、謂わば第2世代の
構成と同様になるため、気体を入れた意味がなくなって
しまうからである。更に、弾性ゴム膜の形状は封入する
気体圧によって変わってくるので、形状の変化を考慮し
て適切なバネ定数を決定することは非常に困難なものと
なる。しかも、バネ定数に関係なく弾性ゴム膜は拡張や
収縮する性質上経年変化により劣化し、そのバネ定数が
変化することが想定され、所望の特性が得られなくなる
という問題がある。
【0018】また、製造する際には、気体室をなすため
に弾性ゴム膜を必要とし、このゴム膜のシール性を確保
するためにシール部材を必要となり、製造コストの上昇
する問題がある。従って、本発明の振動緩衝装置及びそ
の製造方法は、上記の事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、上述のようなバネ定数の
設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解
決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減し、
低コストな振動緩衝装置及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0019】また、気体の充填量のみで特性を変化させ
ることができ、個別車種への対応が容易となる振動緩衝
装置及びその製造方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の振動緩衝装置に係わる第
1の発明は、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁
部と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該第
1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入するた
めの液室とを備える振動緩衝装置であって、前記液室を
少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共に、該第1と
第2の部屋を連通するオリフィス通路を有する仕切部材
を具備し、前記第1の部屋には、予め決定された量の気
体が直接封入されている。
【0021】また、本発明の振動緩衝装置に係わる第2
の発明によれば、第1の隔壁部と、第2の隔壁部と、該
第1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入する
ための液室とを備える振動緩衝装置であって、前記液室
を少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共に、該第1
と第2の部屋を連通するオリフィス通路を有する仕切部
材を具備し、前記第1の部屋には、予め決定された量の
気体が直接封入され、前記第1の隔壁部は、弾性を有す
る部材で形成され、前記第1の隔壁部には、前記第1の
部屋側に開口する凹部が形成され、前記凹部には、該凹
部内面を覆い、前記気体を滞留させるための筒状部材が
設けられている。
【0022】また、本発明の振動緩衝装置に係わる第3
の発明によれば、第1の隔壁部と、第2の隔壁部と、該
第1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入する
ための液室とを備える振動緩衝装置であって、前記液室
を少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共に、該第1
と第2の部屋を連通するオリフィス通路を有する仕切部
材を具備し、前記第1の部屋には、予め決定された量の
気体が直接封入され、前記第1の隔壁部は、弾性を有す
る部材で形成され、前記第1の隔壁部には、前記第1の
部屋側に開口し、前記気体を滞留させるための柱状凹部
が設けられている。
【0023】また、本発明の振動緩衝装置の製造方法に
よれば、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁部
と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該第1、
第2の隔壁部とにより形成される流体を封入するための
液室とを備える振動緩衝装置の製造方法であって、前記
液室に前記流体を注入する流体注入工程と、前記液室の
内部に混入している不要な空気を排出する空気排出工程
と、予め決定された量の気体を前記液室に封入する気体
封入工程とを備える。
【0024】
【作用】以上のように、この発明に係わる振動緩衝装置
は構成されているので、請求項1に記載の発明によれ
ば、第1の部屋に予め決定された量の気体を直接封入す
ればよいので、従来のバネ定数の設定の煩わしさや経年
変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の
組立に要する部品点数を削減することができる。
【0025】また、請求項2に記載の発明によれば、第
1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、
第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔
壁部には第1の部屋側に開口する凹部が形成され、凹部
には、該凹部内面を覆い、気体を滞留させるための筒状
部材が設けられている構成であるので、液室内の所定位
置に所定量の気体を安定して保持できると共に、従来の
バネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下
の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数
を削減することができる。
【0026】また、請求項3に記載の発明によれば、第
1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、
第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔
壁部には気体を滞留させるための柱状凹部が設けられて
いる構成であるので、液室内の所定位置に所定量の気体
を安定して保持できると共に、従来のバネ定数の設定の
煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、
振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することが
できる。
【0027】また、請求項4に記載の発明によれば、第
1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部
の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構
成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、封入する気体を
空気とすることで、コスト高を抑え、また、空気又は不
活性ガスとすることによって、流体への溶解を防止で
き、特性を維持できる。
【0028】また、請求項6に記載の発明によれば、気
体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にす
ることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止でき
る。また、請求項7に記載の発明によれば、仕切部材
は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切部
材の構造を簡素化できる。また、請求項8に記載の発明
によれば、第1の隔壁部の内、第1の部屋の一部となる
隔壁部の有するバネ定数は、第2の部屋の一部となる隔
壁部の有するバネ定数より高い値に設定されているの
で、装置全体の伝達特性小さくすると共に及び減衰特性
を高めるることができる。
【0029】また、請求項9に記載の発明によれば、第
1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部
の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構
成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、支持部に、気
体を滞留させるための気体室を設けることによって、気
体室と液室との間に通路ができ、通路内の液体が特定高
周波数で共振して減衰特性を高くすることができる。
【0030】また、請求項11に記載の発明によれば、
気体室は、第1の隔壁部において凹状に形成されている
ので、気体を気体室に安定して保持することができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、気体室には、
所定の大きさの流体路が形成されているので、通路内に
おいて流体による液柱共振を利用して伝達特性を低くで
きる。
【0031】また、請求項13に記載の発明によれば、
流体路内における流体の共振周波数は、オリフィス通路
内における流体の共振周波数より大きい値に設定される
ことによって、流体路内は、特定高周波振動を吸収する
高周波デバイスとして機能させることができる。また、
請求項14に記載の発明によれば、支持部は、第1の隔
壁部の液室側の面を覆うように凹状の気体室を形成する
ので、気体を気体室に安定して保持できる。
【0032】また、請求項15に記載の発明によれば、
凹状の気体室は円筒状の流体路が形成されているので、
通路内において流体による液柱共振を利用して伝達特性
を低くできる。また、請求項16に記載の発明によれ
ば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑
え、また、不活性ガスとすることによって、流体への溶
解を防止でき、特性を維持できる。
【0033】また、請求項17に記載の発明によれば、
気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量に
することによって、従来用いられていたゴム膜を廃止で
きる。また、請求項18に記載の発明によれば、仕切部
材は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切
部材の構造を簡素化できる。
【0034】また、請求項19に記載の発明によれば、
第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に凹部が
形成されているので、気体を安定して保持できる。ま
た、請求項20に記載の発明によれば、気体室には、所
定の大きさの流体路が形成されているので、通路内にお
いて流体による液柱共振を利用して伝達特性を低くでき
る。
【0035】また、請求項21に記載の発明によれば、
流体路内における流体の共振周波数は、オリフィス通路
内における流体の共振周波数より大きい値に設定される
ことによって、流体路内は、特定高周波振動を吸収する
高周波デバイスとして機能させることができる。また、
請求項22に記載の発明によれば、気体室には、オリフ
ィス通路を形成された部材が装着されることによって、
オリフィスの形状を簡素化できる。
【0036】また、請求項23に記載の発明によれば、
オリフィス通路を形成された部材は、樹脂性であること
によって、部品コストを低減できる。また、請求項24
に記載の発明によれば、支持部に、気体を封入する少な
くとも2つの気体室を設けることによって、夫々の気体
室にガタ部材とダイヤフラムと同等の機能を付与するこ
とができ、ガタ部材を廃止できる。
【0037】また、請求項25に記載の発明によれば、
気体室の中で、一方の気体室は、他方の気体室より大き
い容積を有することによって、一方の気体室をダイヤフ
ラム、他方の気体室をガタ部材として夫々の働きを付与
することができる。また、請求項26に記載の発明によ
れば、2つの気体室は、これら気体室に形成された微小
な連通孔によって気体室間を通気可能であるので、振動
がない状態で、気体を均一に保ち、振動が付加されると
ダイヤフラム及びエアデバイスとして機能させることが
できる。
【0038】また、請求項27に記載の発明によれば、
気体室は、同一材料を用いて一体的に形成されるので、
製造コストを低減し、製造時における特性のバラツキを
抑えることができる。また、請求項28に記載の発明に
よれば、流体路内における流体の共振周波数は、オリフ
ィス通路内における流体の共振周波数より大きい値に設
定されることによって、流体路内は、特定高周波振動を
吸収する高周波デバイスとして機能させることができ
る。
【0039】また、請求項29に記載の発明によれば、
第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に柱状凹
部が形成されているので、気体を安定して保持できる。
また、請求項30に記載の発明によれば、支持部に、気
体を封入する少なくとも2つの気体室を設けることによ
って、夫々の気体室にガタ部材とダイヤフラムと同等の
機能を付与することができ、ガタ部材を廃止できる。
【0040】また、この発明に係わる振動緩衝装置の製
造方法は上述のような工程から成るので、その請求項3
1に記載の発明によれば、液室の内部に流体を注入する
流体注入工程と、液室の内部に混入している不要な空気
を排出する空気排出工程と、予め決定された量の気体を
支持部の内部に封入する気体封入工程とを備えるので、
製造工程が簡素化され、製品の特性のバラツキを抑える
ことができる。
【0041】また、請求項32に記載の発明によれば、
気体封入工程において封入される気体は、空気又は不活
性ガスであるので、空気の場合はコスト高を抑え、不活
性ガスの場合は液体への溶解を防止できる。また、請求
項33に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周
波数以上の振動を軽減する量にすることによって、製造
時に微量の気体を封入するだけでよいことになり、製造
工程を簡素化できる。
【0042】また、請求項34に記載の発明によれば、
液室は、仕切部材によって少なくとも2つの部屋に仕切
られていて、予め決定された量の気体は、いずれか一方
の部屋に封入されているので、気体の充填量に基づいて
特性を設定できる。また、請求項35に記載の発明によ
れば、空気排出工程は、気体封入工程の前に行われるの
で、不要な空気による特性の悪化を防止できる。
【0043】また、請求項36に記載の発明によれば、
仕切部材には、オリフィス通路のみが形成されているこ
とによって、仕切部材を簡素化でき、装置の組立時の部
品点数を減少させることができる。また、請求項37に
記載の発明によれば、気体室は、第1の部屋の上部に配
置されることによって、気体が安定して保持される。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例につき、添付の図面を
参照して詳細に説明する。 [第1実施例]図1Aは、本発明に基づく第1実施例の
振動緩衝装置の断面図である。また、図1Bは、図1A
の振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図であ
る。図1A、図1Bにおいて、本実施例で用いる振動緩
衝装置100は、エンジンルーム内の所定箇所において
エンジンを支持するエンジンマウントである。エンジン
マウント100は、エンジン側に取付けられる接続部材
1と、マウント本体2と、車体側に取付けられる接続部
材3とによりその外形を構成している。接続部材1は、
その一端部をエンジンにボルト等によって固定すると共
に、他端部には、弾性材料で構成された断面円形のゴム
部材4を取付けるための固定部5が形成されている。ま
た、固定部5の上部には、薄い円盤状のストッパ6が環
着されている。マウント本体2は、円筒形状のカップを
逆さまにした形状であり、上部が開口した形状の開口部
を備える。また、マウント本体2には、開口部から上部
に延設されたフランジ部2aが形成されている。マウン
ト本体2の下部には、車体のシャシ等に固定するための
接続部材3が設けられている。ゴム部材4が取付けられ
た固定部5は、マウント本体2の開口部の内面にゴム部
材4が密着するように嵌合され、固定される。このゴム
部材4を取付けることによって、マウント本体2の内部
に液室10が形成される。液室10は、マウント本体2
の内部に設けられた仕切部材7によって、上部液室10
aと下部液室10bに分割され、夫々に液体Lが封入さ
れる。また、仕切り部材7には、上部液室10aと下部
液室10bとの間を連通し、封入された液体Lが両液室
間を流入及び流出できるように、ら旋状に形成されたオ
リフィス8が形成されている。また、仕切部材7とマウ
ント本体2の低部との間には、弾性材料(例えば、ゴム
等)で構成されたドーム状のダイヤフラム9が設けら
れ、下部液室10bは、仕切部材7とダイヤフラム9と
によって構成される。マウント本体2の低部は大気開放
されていて、ダイヤフラム9が液室10b内の液体Lの
圧力によって、ある程度伸縮可能なように構成されてい
る。また、上部液室10aには、所定量の気体Gが直接
封入されている。この気体Gは、空気や液室10に封入
された液体Lに溶解しにくい特性を有する不活性ガス
や、ヘリウムガス等であり、約1〜3cc程度封入され
る。この気体の封入量は、エンジンの重量や車種によっ
て、夫々異なるものである。また、エンジンの振動によ
ってこのゴム部材4の変位量が必要以上に大きくなる
と、マウント本体2に設けられたフランジ部2aとスト
ッパ6とが当接して、ゴム部材4の変位を抑制する。
【0045】<第1実施例の構成での伝達特性>上記の
構成において、ゴム部材4は、エンジンを支持する支持
機能と共に、エンジンやシャシから発生する振動を吸収
する防振機能を備えている。従って、ゴム部材4はエン
ジンを支持する支持機能を備えるために、ダイヤフラム
9よりもバネ定数が高く設定されている(尚、この点
は、後述する第2実施例の構成においても同様であ
る。)。一般に、エンジンを支持する支持剛性が高くな
ると、液室の拡張しにくさを表す拡張剛性も大きな値と
なり、それに伴って伝達特性が大きな値となるため、制
振機能が悪化する(エンジン振動が伝わりやすくな
る)。この拡張剛性を低くするために気体が封入されて
いる。封入された気体Gは、その気体自身の圧縮特性に
よって、ゴム部材の変位による液室10aの拡張剛性を
低くする働きがあり、低周波領域及び高周波領域での伝
達特性を小さくしている。
【0046】<第1実施例の構成での減衰特性>低周波
振動では、各液室10a、10b内に封入された液体L
は、ゴム部材4の変位によってオリフィス8を介して上
部液室10aと下部液室10bとの間を移動するが、あ
る特定周波数になると、液体Lがオリフィス内で共振現
象による目詰まりを起こし、各液室間を移動しない状態
となる。即ち、オリフィス内の液体共振によって、特定
領域のみの減衰を高める働きがある。しかしながら、伝
達特性が高くなると減衰が極大値となる周波数が高くな
って、エンジンの制振機能に問題が生じる。従って、気
体Gを封入し、低周波の特定領域での伝達特性を低下さ
せる(即ち、拡張剛性を低くする)ことによって、高い
減衰特性が得られ、制振機能が向上するように構成され
ている。
【0047】[第2実施例]図2Aは、本発明に基づく
第2実施例の振動緩衝装置の断面図である。また、図2
Bは、図2Bの振動緩衝装置の要部を簡略化して示した
モデル図である。図2A、図2Bにおいて、第2実施例
で用いる振動緩衝装置200は、第1実施例のゴム部材
4を固定する固定部5が上部液室10aの一部となり、
エア室205を構成している。このエア室205は、コ
ップの開口部を逆さまに向けたような状態で取付けら
れ、開口部の断面積はオリフィス8の断面積より大き
く、且つ液室10aの断面積より小さく形成されてい
る。また、このエア室205は、上部に気体Gが注入さ
れ、液室10aとの通路となっている。エア室205内
の液体と気体とは、特定周波数において、液柱共振する
エアデバイス220として機能している。その他、上記
実施例と同一部材は、同一の機能を有するものとして同
一番号を付与しその説明は省略する。
【0048】<第2実施例での伝達特性>上記第2実施
例の構成において、エアデバイス部220に封入された
気体Gは、第1実施例の場合と同様に、その気体自身の
圧縮特性によって、ゴム部材の変位による液室10aの
拡張剛性を低くする働きがあり、低周波領域及び高周波
領域での伝達特性を小さくしている。しかしながら、車
両は、車体やブラケット等の共振現象によって、高周波
の特定周波数領域で音や振動が大きくなる特性があり、
従来では、ダイナミックダンパ等で対処していた。この
ダイナミックダンパに代わるものがエアデバイス部22
0である。エアデバイス部220内では、注入された気
体Gの圧縮特性によって、高周波の特定周波数領域で液
柱共振現象が発生する。エアデバイス部の通路内の液柱
共振周波数は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高
い値に設定されているので、この液柱共振現象を利用す
ることによって、高周波の特定周波数領域での伝達特性
を小さくできるのである。
【0049】<第2実施例の構成での減衰特性>第2実
施例の構成においても、第1実施例の場合と同様の作
用、即ち、気体Gをエア室205に注入し、液柱共振周
波数より低い低周波の特定領域での伝達特性を低下させ
る(即ち、拡張剛性を低くする)ことによって、高い減
衰特性が得られ、制振機能が向上するように構成されて
いる。
【0050】[第3実施例]図3Aは、本発明に基づく
第3実施例の振動緩衝装置の断面図である。また、図3
Bは、図3Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示した
モデル図である。図3A、図3Bにおいて、第3実施例
で用いる振動緩衝装置400は、第1及び第2実施例で
採用した仕切部材7とダイヤフラム9とを廃止し、第2
実施例におけるエア室205の周囲を延長し、新たにオ
リフィス408を設けたものである。また、エア室40
5の中央部には下部液室410と後述の上部液室42
0、430とを仕切る仕切部材が設けられている。更
に、エア室405を仕切板421、431で仕切って、
エア室420、430を形成している。但し、第3実施
例での下部液室410はその働きから第1、第2実施例
での上部液室10aに相当し、上部液室420、430
は第1、第2実施例での下部液室10bに相当する。ま
た、エア室405内部にあって、エア室420、430
以外の部分は、第2実施例の場合と同等の機能を有する
エアデバイス部450を形成している。仕切板421、
431には、微小な連通孔440が形成され、気体Gが
各エア室及びエアデバイス部において均一となるように
移動可能に構成されている。その他、上記各実施例と同
一部材は、同一の機能を有するものとして同一番号を付
与しその説明は省略する。
【0051】<第3実施例での伝達特性>上記第3実施
例の構成において、エアデバイス部450に注入された
気体Gは、第1、第2実施例の場合と同様に、その気体
自身の圧縮特性によって、ゴム部材の変位による液室4
10の拡張剛性を低くする働きがあり、低周波領域及び
高周波領域での伝達特性を小さくしている。エアデバイ
ス部450内では、注入された気体Gが圧縮特性によっ
て、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発生す
る。エアデバイス部450の通路内の液柱共振周波数
は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定
されているので、この液柱共振現象を利用することによ
って、高周波の特定周波数領域での伝達特性を小さくで
きるのである。また、液室420、430内とエアデバ
イス部450とを連通孔で連通しているので、気体Gが
各液室間を圧力が均一になるように移動する。この気体
の圧縮特性によって、ある程度伸縮するダイヤフラムの
働きを有している。
【0052】<第3実施例の構成での減衰特性>第1、
第2実施例の場合と同様に、エアデバイス450内部の
気体Gが、連通孔440を介してエア室420、430
間を移動することによって、低周波の特定領域での伝達
特性を低下させる(即ち、拡張剛性を低くする)ことが
でき、高い減衰特性が得られ、制振機能が向上するよう
に構成されている。
【0053】<流体マウントの原理>次に、上記各実施
例で用いる流体型エンジンマウントの原理について説明
する。図4は、第2実施例のエンジンマウントのモデル
図であり、図5は、図4の等価回路図である。また、図
25は、空気バネのモデル図であり、図25に示す空気
バネのバネ定数kは、体積V0、圧力P0、断面積Aとす
ると、ポリトロープ指数γを用いて、図26に示す式に
よって表すことができる。図4、図5及び図26におい
て、エアデバイス内の流体の質量Md及び液室内の流体
の質量Meは、下記に示す式1、2によって表されるの
で、 Md=ρbL…(1) Me=ρal…(2) ρ;流体密度、 L;エアデバイス部の長さ、 l;オリフィスの長さ、 上記式1、2によって定義される流体質量を用いて、図
5の等価回路図では、下記に示す数1の運動方程式が成
立する。
【0054】
【数1】
【0055】また、数1において、モデル図と等価な質
量MD、MEは、下記式3によって表される。 (式3) MD=(A/b)2d E=(A/a)2e また、モデル図と等価な減衰CD、CEは、下記式4によ
って表される。
【0056】(式4) CD=(A/b)2dE=(A/a)2e また、モデル図と等価なバネ定数KDは、図26によれ
ば、式5によって表される。
【0057】 KD=(A/b)2d=(A/b)2(γP02/V0)=γP02/V0 …( 5) また、モデル図における等価な変位量は、式6によって
表される。 (式6) YD=(b/A)ydE=(a/A)ye 以上の式3〜式6を用いて数1に示す運動方程式をラプ
ラス変換によって解くと、下記に示す数2が成り立つ。
【0058】
【数2】
【0059】図6に示すように、図5のモデル図におけ
る各パラメータを設定すると、図7、図8に示すような
結果が得られる。図7は、第2実施例のエンジンマウン
ト200の伝達特性を示している。また、図8は、減衰
特性を示している。尚、図6〜図8に示されているM0
とは、従来の第2世代の構成のエンジンマウントの特性
を示している。第2実施例で説明したように、エアデバ
イス部220に封入された気体Gを1ccとすると、エア
デバイス部220内では、注入された気体Gの圧縮特性
によって、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発
生する。エアデバイス部の通路内の液柱共振周波数は、
オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定され
ているので、この液柱共振現象を利用することによっ
て、高周波の特定周波数領域(図7の400Hz付近)
での伝達特性を小さくできるのである。また、気体Gを
エア室205に注入し、液柱共振周波数より低い低周波
の特定領域での伝達特性を低下させる(図7に示す10
〜20Hz付近)ことによって、高い減衰特性が得られ
(図8に示す10〜20Hz付近)、制振機能が向上す
るように構成されている。
【0060】図9は、第3実施例のエンジンマウントの
モデル図であり、図10は、図9の等価回路図である。
図9、図10において、エアデバイス内及び液室内の流
体の質量は、上記に示す式1、2によって表されるの
で、上記式1、2によって定義される流体質量を用い
て、図10の等価回路図では、下記に示す数3の運動方
程式が成り立つ。
【0061】
【数3】
【0062】また、数3において、モデル図と等価な質
量MD、MEは、下記式7によって表される。 (式7) MD=(A/b)2d E=(A/a)2e また、モデル図と等価な減衰CD、CEは、下記式8によ
って表される。
【0063】(式8) CD=(A/b)2dE=(A/a)2e また、モデル図と等価なバネ定数KDは、図26によれ
ば、式9によって表される。
【0064】 KD=(A/b)2d=(A/b)2(γP02/VD)=γP02/VD …( 9) また、モデル図における等価な変位量は、式10によっ
て表される。 (式10) YD=(b/A)ydE=(a/A)ye また、モデル図における等価なダイヤフラムのバネ定数
は、式11によって表される。
【0065】KB=γP02/VB …(11) 以上の式7〜式11を用いて数3に示す運動方程式をラ
プラス変換によって解くと、下記に示す数4が成り立
つ。
【0066】
【数4】
【0067】また、オリフィス部及びデバイス部の固有
振動数ωE、ωDは、下記に示す式12、13によって表
される。 ωE=[KA・KD/(KA+KD)+KB}/ME1/2/2π …(12) ωD=[(KA+KD)/MD1/2/2π …(13) 図11に示すように、第3実施例のエンジンマウント4
00の各パラメータを設定すると、図12、図13に示
すような結果が得られる。図12は、伝達特性を示して
いる。また、図13は減衰特性を示している。尚、図1
1〜図13において、M2のグラフは第3実施例の構成
によるエアデバイスにて制振しているものの各特性、M
3は制振部材が設けられていないものの各特性、M1ベ
ースはエアデバイスの代わりにダイナミックダンパを設
けることによって制振しているものの各特性を夫々表し
ている。第3実施例で説明したように、封入された気体
Gを100ccとすると、エアデバイス部450内では、
注入された気体Gの圧縮特性によって、高周波の特定周
波数領域で液柱共振現象が発生する。エアデバイス部4
50の通路内の液柱共振周波数は、オリフィス内の液体
共振周波数よりも高い値に設定されているので、この液
柱共振現象を利用することによって、高周波の特定周波
数領域(図12の150Hz付近)での伝達特性を小さ
くできるのである。また、気体Gが各エア室420、4
30間を移動し、液柱共振周波数より低い低周波の特定
領域での伝達特性を低下させる(図12に示す100〜
200Hz付近)ことによって、高い減衰特性(Tan
δ)が得られ(図13に示す20Hz及び200Hz付
近)、制振機能が向上するように構成されている。
【0068】<ダイナミックダンパとの比較>第3実施
例の構成を基本として、エアデバイスをダイナミックダ
ンパ(D/D)に置き換えた場合、図14に示すような
等価モデルとなる。尚、図14において、ksは、流体
マウントとダイナミックダンパとの接続に用いるゴム部
材のバネ定数、CSは、流体マウントとダイナミックダ
ンパとの接続に用いるゴム部材の減衰力を表す定数、M
Tは、流体マウントとダイナミックダンパとの接続に用
いるゴム部材の質量、md/dは、ダイナミックダンパの
質量、kd/dは、ダイナミックダンパのバネ定数、Cd/d
は、ダイナミックダンパの減衰力を表す定数、xTは、
流体マウントの変位、FTは、流体マウントに付与され
る力、Z0は、流体マウントとダイナミックダンパとの
接続に用いるゴム部材の変位を夫々表している。図14
の等価モデルに基づいて、運動方程式を作り、ラプラス
変換を用いて下記式17、18に示す等価バネKF、等
価減衰CFを用いてラプラス変換により求める。
【0069】KF=Re(F/x0) …(17) CF=Im(F/x0)/ω…(18) 求められた等価式を解き、図15に示す各パラメータを
代入することによって、図16に示すような結果を得る
ことができる。図16からわかるように、第3実施例の
エアデバイスを備えた構成(図16に示すM2)は、D
/Dを備えた構成のもの(図16に示すM1ベース)に
非常に近い伝達特性を備えている。即ち、第3実施例の
エアデバイスの代わりに、ダイナミックダンパを設けた
構成にしも同様の効果を発揮することができる。
【0070】<従来技術との比較>一般に、流体マウン
トでは、連通孔(オリフィス)内での液柱共振の発生や
流体の粘性抵抗等に影響される外力の振幅や周波数によ
って流体の流れ方が変化する。例えば、ゆっくりとした
スピードで外力が付与されると、液柱共振や粘性抵抗の
影響が小さく、流体は高圧側から低圧側へ移動する。一
方、液柱共振周波数よりも高い周波数で外力が付与され
ると、ほとんど流体がオリフィス内を流れない状態(目
詰まりの状態)となる。
【0071】従って、本発明の振動緩衝装置と、従来技
術例として挙げた特開昭59−166737号及び特開
昭60−139507号に開示された構造との異なる点
は、ゆっくりとしたスピードで外力を付与した場合、本
発明の装置では、液体の流出する側に気体を充填してい
るのに対し、従来技術では、流体の流入する側に気体を
充填している点である。即ち、その構造が根本的に異な
っているのである。
【0072】これらを性能面から比較すると、流体の流
入や流出という現象は、気体室を形成する拡張バネのバ
ネ定数の大きさの違いから生じるものである。即ち、流
体は、拡張バネのバネ定数の大きい側から小さい側へ移
動すると考えられる。従って、騒音が発生する領域とな
る高周波領域では、オリフィスは、目詰まりの状態にな
っているため拡張バネのバネ定数が大きいほど騒音を伝
えやすくなる。即ち、本発明の振動緩衝装置では、拡張
バネのバネ定数の大きい側に気体を充填しているため、
この大きい側のバネ定数を低下させる(伝達特性を小さ
く設定する)ことにより大きな騒音低減効果を発揮する
のに対し、従来技術に開示された構成では、拡張バネの
バネ定数の小さい側に気体を充填しているため、騒音低
減効果が小さいものとなるという性能面での違いがあ
る。
【0073】また、本発明の振動緩衝装置と、従来技術
例として挙げた実開平4−97136号に開示された構
造との異なる点は、従来技術が液体室と気体室とを弾性
ゴム膜により仕切っている点である。即ち、実開平4−
97136号に開示される構造では、気体はその封入圧
力によって弾性ゴム膜のバネ定数を適正化させるために
封入されるもので、その減衰特性や伝達特性に直接関係
するのはゴム膜なのである(即ち、第2世代の構成と同
じである)。この理由は、実開平4−97136号明細
書の気体室を大気開放してもよいし、外気に対して密閉
してもよいという記載からも明らかである。即ち、本発
明の振動緩衝装置では、気体量が液室内の共振周波数に
よって決定される量であって、液室内の流体に対して直
接作用することにより拡張剛性を低下させる(伝達特性
を小さく設定する)ことにより大きな騒音低減効果を発
揮するのに対し、従来技術に開示された構成(特に気体
室を密閉した構成のもの)では、気体室を構成するゴム
膜及び気体の圧力によりその拡張剛性を低下させる構成
のため、気体を直接的に液室内の流体に作用させるもの
に比べて騒音低減効果が小さいものとなるという性能面
での違いがある。
【0074】[製造方法]次に、上記各実施例で説明し
たエンジンマウントの製造方法を説明する。尚、上記各
実施例で説明した部材は、夫々構成部材としてすでに製
造されているものとする。 <第1〜第3実施例の製造方法> 先ず、マウント本体の内部に流体を注入する。
【0075】マウント本体の内部に混入している不要
な空気を遮断又は排出する。 予め決定された量の気体をマウント本体の内部に封入
する。但し、封入される気体は、空気又は不活性ガスで
あり、予め決定された量とは、所定周波数以上の振動を
軽減する量である。 この状態で、マウントを圧縮し、密封する。
【0076】このようにマウントに圧力を付与すること
によって、無負荷時での液室内の負圧によって気体を封
じ込めておき、エンジン搭載時には液室内部が大気圧と
なりガスバネとして作用させる。尚、での気体の封入
では、予め封入する量の気体が内部に注入された風船玉
のようなものをマウント本体の内部に投入してもよい。
【0077】以上説明したように、上記各実施例のエン
ジンマウントによれば、液室内に所定の気体を封入する
ことによって、従来のように第2世代のマウントに用い
ていたゴム膜の機能(拡張剛性の設定)を気体に付与す
ることができる。従来、第3世代の傘状部材により行っ
ていた特定周波数での伝達特性の低下を、適量の気体を
封入し、且つ液柱共振を利用することによって実現でき
る。
【0078】封入された気体の圧縮性を利用することに
よって、ダイヤフラムを廃止でき、部品点数の削減と低
コスト化を実現できる。気体の充填量に基づいて特性を
変化させられるため、開発段階での個別車種への対応が
容易となる。尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で上記実施例を修正又は変形したものに適用可能であ
る。例えば、本実施例では、液室内に封入する気体とし
て、空気又は不活性ガスを用いたが、封入される流体と
気体との組み合わせは、互いに溶解しにくいものであれ
ば、空気や不活性ガスに限定されるものではない。
【0079】
【発明の効果】以上説明のように、本発明の振動緩衝装
置に係わる請求項1に記載の発明によれば、請求項1に
記載の発明によれば、第1の部屋に予め決定された量の
気体を直接封入すればよいので、従来のバネ定数の設定
の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決
し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減するこ
とができる。
【0080】また、請求項2に記載の発明によれば、第
1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、
第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔
壁部には第1の部屋側に開口する凹部が形成され、凹部
には、該凹部内面を覆い、気体を滞留させるための筒状
部材が設けられている構成であるので、液室内の所定位
置に所定量の気体を安定して保持できると共に、従来の
バネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下
の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数
を削減することができる。
【0081】また、請求項3に記載の発明によれば、第
1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、
第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔
壁部には気体を滞留させるための柱状凹部が設けられて
いる構成であるので、液室内の所定位置に所定量の気体
を安定して保持できると共に、従来のバネ定数の設定の
煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、
振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することが
できる。
【0082】また、請求項4に記載の発明によれば、第
1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部
の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構
成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、封入する気体を
空気とすることで、コスト高を抑え、また、空気又は不
活性ガスとすることによって、流体への溶解を防止で
き、特性を維持できる。
【0083】また、請求項6に記載の発明によれば、気
体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にす
ることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止でき
る。また、請求項7に記載の発明によれば、仕切部材
は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切部
材の構造を簡素化できる。また、請求項8に記載の発明
によれば、第1の隔壁部の内、第1の部屋の一部となる
隔壁部の有するバネ定数は、第2の部屋の一部となる隔
壁部の有するバネ定数より高い値に設定されているの
で、装置全体の伝達特性小さくすると共に及び減衰特性
を高めるることができる。
【0084】また、請求項9に記載の発明によれば、第
1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部
の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構
成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、支持部に、気
体を滞留させるための気体室を設けることによって、気
体室と液室との間に通路ができ、通路内の液体が特定高
周波数で共振して減衰特性を高くすることができる。
【0085】また、請求項11に記載の発明によれば、
気体室は、第1の隔壁部において凹状に形成されている
ので、気体を気体室に安定して保持することができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、気体室には、
所定の大きさの流体路が形成されているので、通路内に
おいて流体による液柱共振を利用して伝達特性を低くで
きる。
【0086】また、請求項13に記載の発明によれば、
流体路内における流体の共振周波数は、オリフィス通路
内における流体の共振周波数より大きい値に設定される
ことによって、流体路内は、特定高周波振動を吸収する
高周波デバイスとして機能させることができる。また、
請求項14に記載の発明によれば、支持部は、第1の隔
壁部の液室側の面を覆うように凹状の気体室を形成する
ので、気体を気体室に安定して保持できる。
【0087】また、請求項15に記載の発明によれば、
凹状の気体室は円筒状の流体路が形成されているので、
通路内において流体による液柱共振を利用して伝達特性
を低くできる。また、請求項16に記載の発明によれ
ば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑
え、また、不活性ガスとすることによって、流体への溶
解を防止でき、特性を維持できる。
【0088】また、請求項17に記載の発明によれば、
気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量に
することによって、従来用いられていたゴム膜を廃止で
きる。また、請求項18に記載の発明によれば、仕切部
材は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切
部材の構造を簡素化できる。
【0089】また、請求項19に記載の発明によれば、
第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に凹部が
形成されているので、気体を安定して保持できる。ま
た、請求項20に記載の発明によれば、気体室には、所
定の大きさの流体路が形成されているので、通路内にお
いて流体による液柱共振を利用して伝達特性を低くでき
る。
【0090】また、請求項21に記載の発明によれば、
流体路内における流体の共振周波数は、オリフィス通路
内における流体の共振周波数より大きい値に設定される
ことによって、流体路内は、特定高周波振動を吸収する
高周波デバイスとして機能させることができる。また、
請求項22に記載の発明によれば、気体室には、オリフ
ィス通路を形成された部材が装着されることによって、
オリフィスの形状を簡素化できる。
【0091】また、請求項23に記載の発明によれば、
オリフィス通路を形成された部材は、樹脂性であること
によって、部品コストを低減できる。また、請求項24
に記載の発明によれば、支持部に、気体を封入する少な
くとも2つの気体室を設けることによって、夫々の気体
室にガタ部材とダイヤフラムと同等の機能を付与するこ
とができ、ガタ部材を廃止できる。
【0092】また、請求項25に記載の発明によれば、
気体室の中で、一方の気体室は、他方の気体室より大き
い容積を有することによって、一方の気体室をダイヤフ
ラム、他方の気体室をガタ部材として夫々の働きを付与
することができる。また、請求項26に記載の発明によ
れば、2つの気体室は、これら気体室に形成された微小
な連通孔によって気体室間を通気可能であるので、振動
がない状態で、気体を均一に保ち、振動が付加されると
ダイヤフラム及びエアデバイスとして機能させることが
できる。
【0093】また、請求項27に記載の発明によれば、
気体室は、同一材料を用いて一体的に形成されるので、
製造コストを低減し、製造時における特性のバラツキを
抑えることができる。また、請求項28に記載の発明に
よれば、流体路内における流体の共振周波数は、オリフ
ィス通路内における流体の共振周波数より大きい値に設
定されることによって、流体路内は、特定高周波振動を
吸収する高周波デバイスとして機能させることができ
る。
【0094】また、請求項29に記載の発明によれば、
第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に柱状凹
部が形成されているので、気体を安定して保持できる。
また、請求項30に記載の発明によれば、支持部に、気
体を封入する少なくとも2つの気体室を設けることによ
って、夫々の気体室にガタ部材とダイヤフラムと同等の
機能を付与することができ、ガタ部材を廃止できる。
【0095】また、本発明の振動緩衝装置の製造方法に
係わる請求項31に記載の発明によれば、液室の内部に
流体を注入する流体注入工程と、液室の内部に混入して
いる不要な空気を排出する空気排出工程と、予め決定さ
れた量の気体を支持部の内部に封入する気体封入工程と
を備えるので、製造工程が簡素化され、製品の特性のバ
ラツキを抑えることができる。
【0096】また、請求項32に記載の発明によれば、
気体封入工程において封入される気体は、空気又は不活
性ガスであるので、空気の場合はコスト高を抑え、不活
性ガスの場合は液体への溶解を防止できる。また、請求
項33に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周
波数以上の振動を軽減する量にすることによって、製造
時に微量の気体を封入するだけでよいことになり、製造
工程を簡素化できる。
【0097】また、請求項34に記載の発明によれば、
液室は、仕切部材によって少なくとも2つの部屋に仕切
られていて、予め決定された量の気体は、いずれか一方
の部屋に封入されているので、気体の充填量に基づいて
特性を設定できる。また、請求項35に記載の発明によ
れば、空気排出工程は、気体封入工程の前に行われるの
で、不要な空気による特性の悪化を防止できる。
【0098】また、請求項36に記載の発明によれば、
仕切部材には、オリフィス通路のみが形成されているこ
とによって、仕切部材を簡素化でき、装置の組立時の部
品点数を減少させることができる。また、請求項37に
記載の発明によれば、気体室は、第1の部屋の上部に配
置されることによって、気体が安定して保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明に基づく第1実施例の振動緩衝装置の
断面図である。
【図1B】図1Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示
したモデル図である。
【図2A】本発明に基づく第2実施例の振動緩衝装置の
断面図である。
【図2B】図2Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示
したモデル図である。
【図3A】本発明に基づく第3実施例の振動緩衝装置の
断面図である。
【図3B】図3Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示
したモデル図である。
【図4】第2実施例のエンジンマウントのモデル図であ
る。
【図5】図4の等価回路図である。
【図6】図5のモデル図における各パラメータの設定例
を示す図である。
【図7】図5の仕様での第2実施例のエンジンマウント
200の伝達特性を示す図である。
【図8】図5の仕様での第2実施例のエンジンマウント
200の減衰特性を示す図である。
【図9】第3実施例のエンジンマウントのモデル図であ
る。
【図10】図9の等価回路図である。
【図11】図10のモデル図における各パラメータの設
定例を示す図である。
【図12】図11の仕様での第3実施例のエンジンマウ
ント400の伝達特性を示す図である。
【図13】図11の仕様での第3実施例のエンジンマウ
ント400の減衰特性を示す図である。
【図14】第3実施例の構成を基本として、エアデバイ
スをダイナミックダンパ(D/D)に置き換えた場合の
等価回路図である。
【図15】図14のモデル図における各パラメータの設
定例を示す図である。
【図16】図15の仕様での第3実施例の構成のエンジ
ンマウントの伝達特性を示す図である。
【図17】第1世代のエンジンマウントの構成を示す断
面図である。
【図18】振動の伝達特性及び減衰特性を定義する図で
ある。
【図19】第1世代のエンジンマウントの構成による伝
達特性を示す図である。
【図20】第1世代のエンジンマウントの構成による減
衰特性を示す図である。
【図21】第2世代のエンジンマウントの構成を示す断
面図である。
【図22】第2世代のエンジンマウントの構成による伝
達特性を示す図である。
【図23】第3世代のエンジンマウントの構成を示す断
面図である。
【図24】第3世代のエンジンマウントの構成による伝
達特性を示す図である。
【図25】空気バネのモデル図である。
【図26】図25に示す空気バネのバネ定数kをポリト
ロープ指数γを用いた式によって表した図である。
【符号の説明】
1…接続部材 2…マウント本体 3…接続部材 4…ゴム部材 5…固定部 6…ストッパ 7…仕切部材 8…オリフィス 9…ダイヤフラム 10a、10b…液室 205…エア室 220…エアデバイス部 410、420、430…エア室 440…連通孔 450…エアデバイス部 G…空気又は不活性ガス L…液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋野 浩 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有する部材で形成された第1の隔
    壁部と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該第
    1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入するた
    めの液室とを備える振動緩衝装置であって、 前記液室を少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共
    に、該第1と第2の部屋を連通するオリフィス通路を有
    する仕切部材を具備し、 前記第1の部屋には、予め決定された量の気体が直接封
    入されていることを特徴とする振動緩衝装置。
  2. 【請求項2】 第1の隔壁部と、第2の隔壁部と、該第
    1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入するた
    めの液室とを備える振動緩衝装置であって、 前記液室を少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共
    に、該第1と第2の部屋を連通するオリフィス通路を有
    する仕切部材を具備し、 前記第1の部屋には、予め決定された量の気体が直接封
    入され、 前記第1の隔壁部は、弾性を有する部材で形成され、 前記第1の隔壁部には、前記第1の部屋側に開口する凹
    部が形成され、 前記凹部には、該凹部内面を覆い、前記気体を滞留させ
    るための筒状部材が設けられていることを特徴とする振
    動緩衝装置。
  3. 【請求項3】 第1の隔壁部と、第2の隔壁部と、該第
    1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入するた
    めの液室とを備える振動緩衝装置であって、 前記液室を少なくとも第1と第2の部屋に仕切ると共
    に、該第1と第2の部屋を連通するオリフィス通路を有
    する仕切部材を具備し、 前記第1の部屋には、予め決定された量の気体が直接封
    入され、 前記第1の隔壁部は、弾性を有する部材で形成され、 前記第1の隔壁部には、前記第1の部屋側に開口し、前
    記気体を滞留させるための柱状凹部が設けられているこ
    とを特徴とする振動緩衝装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の隔壁部は、支持部を有し、該
    支持部を介して伝わる振動を吸収することを特徴とする
    請求項1に記載の振動緩衝装置。
  5. 【請求項5】 前記気体は、空気又は不活性ガスである
    ことを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝装置。
  6. 【請求項6】 前記予め決定された量とは、特定高周波
    数以上の振動を軽減する量であることを特徴とする請求
    項1に記載の振動緩衝装置。
  7. 【請求項7】 前記仕切部材は、前記オリフィス通路の
    みを備えることを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝
    装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性を有する部材で形成された第1
    の隔壁部は、弾性隔壁として前記第1、第2の部屋の各
    々の一部を構成し、該第1の部屋の一部となる隔壁部の
    有するバネ定数は、該第2の部屋の一部となる隔壁部の
    有するバネ定数より高い値に設定されることを特徴とす
    る請求項1に記載の振動緩衝装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の隔壁部は、支持部を有し、該
    支持部を介して伝わる振動を吸収することを特徴とする
    請求項8に記載の振動緩衝装置。
  10. 【請求項10】 前記支持部は、前記気体を滞留させる
    ための気体室を有することを特徴とする請求項4又は請
    求項9に記載の振動緩衝装置。
  11. 【請求項11】 前記気体室は、前記第1の隔壁部にお
    いて、凹状に形成されることを特徴とする請求項10に
    記載の振動緩衝装置。
  12. 【請求項12】 前記気体室には、所定形状を有する円
    筒状の流体路が形成されていることを特徴とする請求項
    11に記載の振動緩衝装置。
  13. 【請求項13】 前記流体路内における流体の共振周波
    数は、前記オリフィス通路内における流体の共振周波数
    より大きい値に設定されることを特徴とする請求項11
    に記載の振動緩衝装置。
  14. 【請求項14】 前記支持部は、前記第1の隔壁部の液
    室側の面を覆うように凹状の気体室を形成することを特
    徴とする請求項13に記載の振動緩衝装置。
  15. 【請求項15】 前記凹状の気体室は、円筒状の流体路
    が形成されていることを特徴とする請求項14に記載の
    振動緩衝装置。
  16. 【請求項16】 前記気体は、空気又は不活性ガスであ
    ることを特徴とする請求項2に記載の振動緩衝装置。
  17. 【請求項17】 前記予め決定された量とは、特定高周
    波数以上の振動を軽減する量であることを特徴とする請
    求項2に記載の振動緩衝装置。
  18. 【請求項18】 前記仕切部材は、前記オリフィス通路
    のみを備えることを特徴とする請求項2に記載の振動緩
    衝装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の隔壁部には支持部が設けら
    れ、該支持部に前記凹部が形成されていることを特徴と
    する請求項2に記載の振動緩衝装置。
  20. 【請求項20】 前記気体室には、所定形状を有する円
    筒状の流体路が形成されていることを特徴とする請求項
    19に記載の振動緩衝装置。
  21. 【請求項21】 前記流体路内における流体の共振周波
    数は、前記オリフィス通路内における流体の共振周波数
    より大きい値に設定されることを特徴とする請求項20
    に記載の振動緩衝装置。
  22. 【請求項22】 前記気体室の前記第1の部屋に通じる
    開口部には、前記オリフィス通路が形成された部材を装
    着することを特徴とする請求項19に記載の振動緩衝装
    置。
  23. 【請求項23】 前記オリフィス通路が形成された部材
    は、樹脂製であることを特徴とする請求項22に記載の
    振動緩衝装置。
  24. 【請求項24】 前記支持部には、前記気体を封入する
    少なくとも2つの気体室を設けることを特徴とする請求
    項19に記載の振動緩衝装置。
  25. 【請求項25】 前記気体室の中で、前記オリフィスで
    連通された一方の気体室は、他方の気体室より大きい容
    積を有することを特徴とする請求項24に記載の振動緩
    衝装置。
  26. 【請求項26】 前記気体室は、該気体室に形成された
    微小な連通孔によって、該気体室間を通気可能であるこ
    とを特徴とする請求項25に記載の振動緩衝装置。
  27. 【請求項27】 前記気体室は、同一材料を用いて一体
    的に形成されることを特徴とする請求項26に記載の振
    動緩衝装置。
  28. 【請求項28】 前記流体路内における流体の共振周波
    数は、前記オリフィス通路内における流体の共振周波数
    より大きい値に設定されることを特徴とする請求項3に
    記載の振動緩衝装置。
  29. 【請求項29】 前記第1の隔壁部には支持部が設けら
    れ、該支持部に前記柱状凹部が形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載の振動緩衝装置。
  30. 【請求項30】 前記支持部には、前記気体を封入する
    少なくとも2つの気体室を設けることを特徴とする請求
    項29に記載の振動緩衝装置。
  31. 【請求項31】 弾性を有する部材で形成された第1の
    隔壁部と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該
    第1、第2の隔壁部とにより形成される流体を封入する
    ための液室とを備える振動緩衝装置の製造方法であっ
    て、 前記液室に前記流体を注入する流体注入工程と、 前記液室の内部に混入している不要な空気を排出する空
    気排出工程と、 予め決定された量の気体を前記液室に封入する気体封入
    工程とを備えることを特徴とする振動緩衝装置の製造方
    法。
  32. 【請求項32】 前記気体は、空気又は不活性ガスであ
    ることを特徴とする請求項31に記載の振動緩衝装置の
    製造方法。
  33. 【請求項33】 前記予め決定された量とは、特定高周
    波数以上の振動を軽減する量であることを特徴とする請
    求項31に記載の振動緩衝装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記液室は、仕切部材によって少なく
    とも第1と第2の部屋に仕切られていて、前記気体は、
    前記第1と第2の部屋のいずれか一方に封入されること
    を特徴とする請求項31に記載の振動緩衝装置の製造方
    法。
  35. 【請求項35】 前記空気排出工程は、前記気体封入工
    程の前に行われることを特徴とする請求項31に記載の
    振動緩衝装置の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記仕切部材には、オリフィス通路の
    みが形成されていることを特徴とする請求項34に記載
    の振動緩衝装置の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記気体は、前記第1の部屋の上部に
    封入されることを特徴とする請求項34に記載の振動緩
    衝装置の製造方法。
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