JP3734099B2 - 振動緩衝装置 - Google Patents

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    • F16F13/20Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper characterised by comprising also a pneumatic spring

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、車両のエンジンマウントとして用いる振動緩衝装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、エンジンマウントには、支持、防振、制振という3つの機能が必要とされる。支持機能とは、エンジン(パワーユニット)を静的/動的に車体に搭載し、エンジンと車体とが干渉しないように支持する機能である。また、防振機能とは、エンジンの発生する音や振動を車体に伝達させないようにする機能である。更に、制振機能とは、車両の加減速時のエンジン振動や、路面やタイヤからの入力によるエンジン振動(エンジンシェイク)等のエンジンの剛体振動を制限し、車体の振動を防止する機能である。また、これら3つの機能にはトレードオフの関係があり、全てを満足することは不可能である。通常、支持機能については、伝達特性を高く且つ減衰特性を高くする状態が理想的であり、以下、防振機能については、伝達特性を低くし、制振機能については、減衰特性を高くできることが優れたエンジンマウントの条件と言える。通常のラバー型のエンジンマウントは、それらの諸元値を妥協できる範囲の値に設定されている。
【0003】
近年、車両のエンジンマウント等に用いる振動緩衝装置として、従来のラバー型エンジンマウントに代わって流体封入型のエンジンマウントが数多く採用されている。この流体封入型のエンジンマウントは、現在まで開発されてきた過程において、その構成の違いから主として第1世代〜第3世代と呼ばれる3種類の型式に分類される。以下に、それらの各構成について説明する。
【0004】
<第1世代型>
第1世代のエンジンマウントは、従来のラバー型エンジンマウントよりも高いレベルで各機能をバランス良く設定するために開発された初期のエンジンマウントであり、図17に示すように、流体を封入する液室を仕切部材によって2室に仕切り、仕切部材にオリフィスを形成して、エンジンに取付けられた部材1(又は車体に取付けられた部材2)の振動により、オリフィス内を通って流体を移動させるものである。この第1世代の構成では、封入された流体のオリフィス内の移動による流体の共振現象を利用して、低周波の特定領域において減衰特性を高め、高周波領域での伝達特性を小さくすることができる。
【0005】
図17において、部材1にXなる変位を与えたとき、部材2に力Fが伝達されたとすると、振動の伝達特性Ktと減衰特性Tdとは図18に示す式によって表される。これらの式に基づいて、伝達特性Ktと減衰特性Tdとを周波数で表すと図19、図20に示すグラフを得ることができる。また、図19、図20とは、従来のラバー型と第1世代型との各特性を比較した場合の違いを示している。図19、図20に示すように、ラバー型エンジンマウントに比べると伝達、減衰の各特性が著しく向上しているのがわかる。しかしながら、第1世代のエンジンマウントでは、流体室の一部を形成するゴム部材で構成された弾性体には、エンジンを支持する支持剛性(支持バネ、支持減衰)と、流体室の拡張に係わる拡張剛性(拡張バネ、拡張剛性)という2つの働きが必要となる。一般に、流体型エンジンマウントで減衰特性を活かすためには、荷重の大きな部位に配置するのが効果的であるが、荷重の大きな部位に配置するということは、必然的にゴム部材の支持剛性が大きくなって、流体室の拡張剛性が大きくなる。その結果、a)伝達特性が大きくなり、騒音や振動が悪化する、b)減衰が極大となる周波数が高くなり、効果的にエンジンを制振できない、という2つの問題点が発生する。
【0006】
<第2世代型>
第2世代のエンジンマウントでは、上記の第1世代の問題点を克服するために、図21に示すような液室を仕切る仕切部材の一部に弾性部材で形成されたゴム膜を設けて、液室1の拡張剛性を低下させることによって対応した構成としている。この第2世代の構成では、図22に示すように、高周波領域での伝達特性を第1世代の構成に比べて小さくできることによって、エンジンの騒音や振動の車体への伝達を小さくすることができる。
【0007】
<第3世代型>
また、第3世代のエンジンマウントは、第2世代のエンジンマウントの特性に加えて、特定周波数の伝達特性を特に小さくする特性を付加したものである。一般に、車体やブラケット等の共振現象によって、車両は特定周波数において音や振動が大きくなるという特徴がある。従来では、これらの音や振動はダイナミックダンパ等を用いて対処していた。第3世代のエンジンマウントでは、上記の第2世代の問題点を克服するために、図23に示すように、第2世代の構成に傘状の部材を設けることによって、高周波の特定周波数領域において、伝達特性を小さくし、車両の騒音を低減するようにした構成を採用している。この第3世代の構成では、図24に示すように、第2世代の特性に加えて、高周波領域の特定周波数の伝達特性を小さくできることによって、特に問題となる騒音の車体への伝達を小さくすることが可能となる。
【0008】
以上説明したエンジンマウントの従来技術として、例えば、実開昭60−65444号公報に開示されているように、エンジンに対する固定用のアッパプレートとシャシに対する固定用のロアプレートとの間に断面円形の防振ゴムが介設され、この防振ゴムの内部にはオリフィスを形成された仕切板が設けられ、液室を上部液室と下部液室に郭成している防振ゴム装置であって、特に、上部液室の更に上部に小さなサブオリフィスを有するサブ仕切板が設けられ、その上部に空気室が形成されてサブオリフィス上にダンパ液とこのダンパ液の上部に残留空気を蓄積させるようにした構造によって、液室内に混入される空気による低周波領域での減衰性能の低下を防止し、高周波領域での低いバネ定数を保証して高周波振動吸収を良くすると共に低周波領域では高い減衰性能を得ることができるようにした防振ゴム装置が提案されている。
【0009】
また、実願昭54−067971号に開示されているように、同一構造を有する一対の筒状部材と、これら筒状部材の端板のない側の開放端を互いに対向させて配置される連結部材とを備える緩衝装置であって、この連結部材を筒状部材の夫々の対向端面に結合して一体化させ、筒状部材の内部に形成される中空室の隔壁とすると共に、それら中空室を連通されるための連通孔が形成され、中空室には、その最大総容積よりも少ない量の液体が封入され、残りの空間には不活性ガスが充填されている構造によって、中空室に封入された液体に加わる外力のうち、小振幅のものは不活性ガスが圧縮されることによって吸収され、大振幅のものは液体が連通孔を通って一方の中空室から他方の中空室へ流入する際のエネルギ消費によって減衰されるので、エアサスペンションと同じ機能を発揮させることができ、振動減衰効果を向上させることができる緩衝装置が提案されている。
【0010】
また、特開昭59−166737号公報に開示されているように、2つのゴム弾性体を対向させ、その間に仕切板を介在させて液室を形成すると共に、仕切板に小孔を穿孔して液室を連通させる構造において、一方のゴム弾性体にストッパーを装設し、このゴム弾性体が一定値以上変位したときに、ストッパーが他方のゴム弾性体のフランジ部に当たって一体連係できるようにした構成とすることによって、低周波振動に対しては、ストッパーがフランジに当たって大きなバネ定数を得るので、大きな減衰性能を発揮でき、高周波振動に対しては、ストッパーがフランジ部に当たらないのでバネ定数を小さくでき、低い減衰性能を維持できるようにした液封入防振装置が提案されている。
【0011】
また、特開昭60−139507号公報に開示されているように、略同心状に配置される内筒及び外筒と、これら内、外筒間に装填される弾性体とを備え、この弾性体内に内筒を境にして対向配置される2つ以上の液体室を形成し、これら各液体室を介して連通するようにした懸架アームを車体に支持する筒状ブッシュにおいて、弾性体内の一部に気体を封入した構成とすることによって、液体室内の液圧変化が、封入された気体の体積変化によって許容されるため、振動入力に対する液体室内のバネ定数を低下させることができ、液柱共振における振動遮断機能の周波数の設定自由度を向上させた筒状ブッシュが提案されている。
【0012】
また、実開平4−97136号公報に開示されているように、弾性ゴム周壁によって囲まれた液体で満たされた2つの液体室が中間板に設けた絞り開口(オリフィス)を介して互いに接続され、エンジン側の液体室から空気で満たされた別の室が弾性ゴム膜によって分離されている液圧式減衰機構を有するエンジン支持体を、空気で満たされた別の室がエンジン支持板の中央部に埋め込まれ、液体の全表面に衝撃を与えられる弾性ゴム膜によってエンジン側の液体室に対して締め切られ、この弾性ゴム膜の直径がエンジン側液体室の最大液圧直径の約1/4〜1/3の大きさであって、弾性ゴム膜のショアA硬さが下側液体室のカップ状に形成された室壁のショアA硬さよりも大きく設定されている構成とすることにより、低周波領域の振動に対しては、オリフィスによる高い減衰特性により制振機能を保障し、高周波領域の振動に対しては、弾性ゴム膜によって液室と仕切られた別の室(気体室)によりエンジン側の液体室の拡張剛性を低くし、伝達特性を小さくすることにより、制振機能を保障したものが提案されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成される各従来例において、特に、第2及び第3世代の構成では、液室を仕切る仕切部材の一部に弾性材料で構成されるゴム膜を形成したり、エンジン側に取付けられる部材に傘状部材を設ける必要があり、製造コストが上がるという問題がある。
【0014】
また、上述の実開昭60−65444号に開示される技術では、混入した空気の影響を除去するため小さなサブオリフィスを介して残留空気を蓄積する空気室を形成した構造である。しかしながら、この構造では、騒音が問題となる周波数領域において、サブオリフィス内は、流体共振より高い状態、即ち、目詰まりの状態となっているため、この残留空気は騒音の低減にはほとんど効果を発揮しない構造である。
【0015】
また、上述の特開昭59−166737号に開示される技術は、図17に示す如く従来のダイヤフラムの代替として気体を利用した構造である。しかしながら、この構造における気体室は、弾性体で構成される液体室の一部を利用した構造であるため、装置が大型化してしまうという欠点があった。
また、上述の特開昭60−139507号に開示される技術は、一体的な構成の筒状ブッシュであるため、両室を構成する弾性体はバネとして作用するが、オリフィスが目詰まりした場合、一方の液体室のみに気体を封入した構成では、弾性体のバネ定数が高すぎて振動の低減を十分に行うことができないという欠点がある。また、この欠点を回避するために、両室のバネ定数を小さくすることが考えられるが、構造的に両室を夫々異なるバネ定数の弾性体で構成することは困難である。更に、下室にも気体を封入することが考えられるが、この場合、車体への組み付け時や振動等により、一方の液室に封入された気体がオリフィスを介して他方の液室内に流入する恐れがあり、仮にこのような状態になった場合、上記の欠点を解消できず、封入された気体の管理が極めて難しいという問題がある。
【0016】
また、上述の実願昭54−067971号に開示される技術では、筒状部材はどちらも伸縮可能な材料で構成されているので、小振幅の高周波振動については封入されたガスが圧縮することによって吸収し、大振幅の低周波振動については筒状部材の伸縮による液体の移動によって吸収できる構造としている。しかしながら、例えば、瞬間的に大きな力が加わる場合(大振幅且つ高周波)、エンジンの振動を防止するためにはバネ定数を大きく設定すればよいが、この場合、筒状部材の伸縮量が少なくなり大振幅の振動を吸収できなくなる。逆に、バネ定数を小さく設定すると、筒状部材の弾性による変位量が大きくなり高周波振動を防止できなくなるという欠点がある。また、筒状部材の形状によって減衰特性等を設定しているので、車両毎のチューニングが難しいという問題点が生じる。
【0017】
また、上述の実開平4−97136号に開示される技術では、下側の室壁(ダイヤフラムの働きを有すると思われる)よりも弾性ゴム膜のバネ定数を高く設定すればよいと開示されているが、現実には、伝達特性を小さくし、エンジン側の液体室の拡張剛性が低くなるように気体室の気体の圧縮特性を考慮しつつ弾性ゴム膜のバネ定数を設定することは非常に難しい。なぜならば、封入される気体圧は弾性ゴム膜のバネ定数を決定する1つの要因となり、その液体室の拡張剛性に直接的に影響するからである。例えば、弾性ゴム膜のバネ定数を低く設定し、高い減衰特性と小さい伝達特性を得たい場合には、封入する気体圧をある程度高圧に設定する必要があるが、バネ定数の低い材料は一般的に強度や耐久性が低いために装置寿命に影響がある。反対に、バネ定数を高く設定し、高い減衰特性と低い伝達特性を得たい場合には、ゴム膜のみの作用しかなく、謂わば第2世代の構成と同様になるため、気体を入れた意味がなくなってしまうからである。更に、弾性ゴム膜の形状は封入する気体圧によって変わってくるので、形状の変化を考慮して適切なバネ定数を決定することは非常に困難なものとなる。しかも、バネ定数に関係なく弾性ゴム膜は拡張や収縮する性質上経年変化により劣化し、そのバネ定数が変化することが想定され、所望の特性が得られなくなるという問題がある。
【0018】
また、製造する際には、気体室をなすために弾性ゴム膜を必要とし、このゴム膜のシール性を確保するためにシール部材を必要となり、製造コストの上昇する問題がある。
従って、本発明の振動緩衝装置は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上述のようなバネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減し、低コストな振動緩衝装置を提供することにある。
【0019】
また、気体の充填量のみで特性を変化させることができ、個別車種への対応が容易となる振動緩衝装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明の振動緩衝装置に係わる第1の発明は、振動源を支持し、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁部と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該第1、第2の隔壁部とにより形成される液体を封入するための液室とを備える振動緩衝装置であって、前記液体が常に封入され、その一方の面が前記第2の隔壁部で構成され、他方の面が前記第1の隔壁部で構成された第1の部屋と、前記液体が常に封入され、かつ前記第1の部屋の上部で仕切部材を介して前記第1の部屋から独立するように構成された第2の部屋と、前記液体を通すことにより前記第1の部屋と前記第2の部屋とを連通するオリフィス通路と、前記第1の部屋及び前記第2の部屋内に直接封入された気体とを備え、前記第1の部屋と前記第2の部屋は、前記仕切部材に形成された微小な連通孔によって通気可能とされ、前記連通孔は、前記第1の部屋内に残る気体が予め決定された量となるように当該予め決定された量以上の余剰気体を前記第2の部屋に移動させる。
【0021】
また、本発明の振動緩衝装置に係わる第2の発明によれば、振動源を支持し、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁部と、大気から遮断するためのダイヤフラムからなる第2の隔壁部と、該第1、第2の隔壁部とにより形成される液体を封入するための液室とを備える振動緩衝装置であって、前記液室を上下2つの第1の部屋と第2の部屋とに仕切ると共に、前記液体を通すことにより該第1の部屋と第2の部屋とを連通するオリフィス通路が形成された仕切部材を備え、前記第1の部屋には液体が常に封入され、その下面が前記仕切部材で構成され、その上面が前記第1の隔壁部で構成され、前記第2の部屋には前記液体が常に封入され、その上面が前記仕切部材で構成され、その下面が前記第2の隔壁部で構成され、前記第1の部屋内には、前記オリフィスの目詰まり時に前記第1の部屋の変位を許容するような予め決定された量の気体が直接封入されている。
【0024】
【作用】
以上のように、この発明に係わる振動緩衝装置は構成されているので、請求項1及び2に記載の発明によれば、第1の部屋に予め決定された量の気体を直接封入するだけで、低周波領域での減衰特性を保持し、特定高周波領域で液体がオリフィス内で共振現象による目詰まりを起こしても、振動を伝えにくくする制振機能を向上できる。また、従来のバネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することができる。
【0025】
特に、請求項1に記載の発明によれば、第1の部屋と第2の部屋とは微小な連通孔によって通気可能であるので、振動がない状態で、気体を均一に保ち、振動が付加されるとダイヤフラム及びエアデバイスとして機能させることができる。
【0026】
また、請求項3に記載の発明によれば、第1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔壁部には気体を滞留させるための柱状凹部が設けられている構成であるので、液室内の所定位置に所定量の気体を安定して保持できると共に、従来のバネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することができる。
【0027】
また、請求項4に記載の発明によれば、第1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑え、また、空気又は不活性ガスとすることによって、流体への溶解を防止でき、特性を維持できる。
【0028】
また、請求項6に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にすることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、仕切部材は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切部材の構造を簡素化できる。
【0029】
また、請求項に記載の発明によれば、第1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項に記載の発明によれば、支持部に、気体を滞留させるための気体室を設けることによって、気体室と液室との間に通路ができ、通路内の液体が特定高周波数で共振して減衰特性を高くすることができる。
【0030】
また、請求項10に記載の発明によれば、気体室は、第1の隔壁部において凹状に形成されているので、気体を気体室に安定して保持することができる。
また、請求項11に記載の発明によれば、気体室には、所定の大きさの液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
【0031】
また、請求項12に記載の発明によれば、液体路内における液体の共振周波数は、オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることによって、液体路内は、特定高周波振動を吸収する高周波デバイスとして機能させることができる。
また、請求項13に記載の発明によれば、支持部は、第1の隔壁部の液室側の面を覆うように凹状の気体室を形成するので、気体を気体室に安定して保持できる。
【0032】
また、請求項14に記載の発明によれば、凹状の気体室は円筒状の液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
また、請求項15に記載の発明によれば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑え、また、不活性ガスとすることによって、液体への溶解を防止でき、特性を維持できる。
【0033】
また、請求項16に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にすることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止できる。
【0034】
また、請求項17に記載の発明によれば、第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に凹部が形成されているので、気体を安定して保持できる。
また、請求項18に記載の発明によれば、気体室には、所定の大きさの液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
【0035】
また、請求項19に記載の発明によれば、液体路内における液体の共振周波数は、オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることによって、液体路内は、特定高周波振動を吸収する高周波デバイスとして機能させることができる。
【0044】
【実施例】
以下に本発明の実施例につき、添付の図面を参照して詳細に説明する。
[第1実施例]
図1Aは、本発明に基づく第1実施例の振動緩衝装置の断面図である。また、図1Bは、図1Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。図1A、図1Bにおいて、本実施例で用いる振動緩衝装置100は、エンジンルーム内の所定箇所においてエンジンを支持するエンジンマウントである。エンジンマウント100は、エンジン側に取付けられる接続部材1と、マウント本体2と、車体側に取付けられる接続部材3とによりその外形を構成している。接続部材1は、その一端部をエンジンにボルト等によって固定すると共に、他端部には、弾性材料で構成された断面円形のゴム部材4を取付けるための固定部5が形成されている。また、固定部5の上部には、薄い円盤状のストッパ6が環着されている。マウント本体2は、円筒形状のカップを逆さまにした形状であり、上部が開口した形状の開口部を備える。また、マウント本体2には、開口部から上部に延設されたフランジ部2aが形成されている。マウント本体2の下部には、車体のシャシ等に固定するための接続部材3が設けられている。ゴム部材4が取付けられた固定部5は、マウント本体2の開口部の内面にゴム部材4が密着するように嵌合され、固定される。このゴム部材4を取付けることによって、マウント本体2の内部に液室10が形成される。液室10は、マウント本体2の内部に設けられた仕切部材7によって、上部液室10aと下部液室10bに分割され、夫々に液体Lが封入される。また、仕切り部材7には、上部液室10aと下部液室10bとの間を連通し、封入された液体Lが両液室間を流入及び流出できるように、ら旋状に形成されたオリフィス8が形成されている。また、仕切部材7とマウント本体2の低部との間には、弾性材料(例えば、ゴム等)で構成されたドーム状のダイヤフラム9が設けられ、下部液室10bは、仕切部材7とダイヤフラム9とによって構成される。マウント本体2の低部は大気開放されていて、ダイヤフラム9が液室10b内の液体Lの圧力によって、ある程度伸縮可能なように構成されている。また、上部液室10aには、所定量の気体Gが直接封入されている。この気体Gは、空気や液室10に封入された液体Lに溶解しにくい特性を有する不活性ガスや、ヘリウムガス等であり、約1〜3cc程度封入される。この気体の封入量は、エンジンの重量や車種によって、夫々異なるものである。また、エンジンの振動によってこのゴム部材4の変位量が必要以上に大きくなると、マウント本体2に設けられたフランジ部2aとストッパ6とが当接して、ゴム部材4の変位を抑制する。
【0045】
<第1実施例の構成での伝達特性>
上記の構成において、ゴム部材4は、エンジンを支持する支持機能と共に、エンジンやシャシから発生する振動を吸収する防振機能を備えている。従って、ゴム部材4はエンジンを支持する支持機能を備えるために、ダイヤフラム9よりもバネ定数が高く設定されている(尚、この点は、後述する第2実施例の構成においても同様である。)。一般に、エンジンを支持する支持剛性が高くなると、液室の拡張しにくさを表す拡張剛性も大きな値となり、それに伴って伝達特性が大きな値となるため、制振機能が悪化する(エンジン振動が伝わりやすくなる)。この拡張剛性を低くするために気体が封入されている。封入された気体Gは、その気体自身の圧縮特性によって、ゴム部材の変位による液室10aの拡張剛性を低くする働きがあり、低周波領域及び高周波領域での伝達特性を小さくしている。
【0046】
<第1実施例の構成での減衰特性>
低周波振動では、各液室10a、10b内に封入された液体Lは、ゴム部材4の変位によってオリフィス8を介して上部液室10aと下部液室10bとの間を移動するが、ある特定周波数になると、液体Lがオリフィス内で共振現象による目詰まりを起こし、各液室間を移動しない状態となる。即ち、オリフィス内の液体共振によって、特定領域のみの減衰を高める働きがある。しかしながら、伝達特性が高くなると減衰が極大値となる周波数が高くなって、エンジンの制振機能に問題が生じる。従って、気体Gを封入し、周波の特定領域での伝達特性を低下させる(即ち、拡張剛性を低くする)ことによって、高い減衰特性が得られ、制振機能が向上するように構成されている。
【0047】
[第2実施例]
図2Aは、本発明に基づく第2実施例の振動緩衝装置の断面図である。また、図2Bは、図2Bの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。図2A、図2Bにおいて、第2実施例で用いる振動緩衝装置200は、第1実施例のゴム部材4を固定する固定部5が上部液室10aの一部となり、エア室205を構成している。このエア室205は、コップの開口部を逆さまに向けたような状態で取付けられ、開口部の断面積はオリフィス8の断面積より大きく、且つ液室10aの断面積より小さく形成されている。また、このエア室205は、上部に気体Gが注入され、液室10aとの通路となっている。エア室205内の液体と気体とは、特定周波数において、液柱共振するエアデバイス220として機能している。その他、上記実施例と同一部材は、同一の機能を有するものとして同一番号を付与しその説明は省略する。
【0048】
<第2実施例での伝達特性>
上記第2実施例の構成において、エアデバイス部220に封入された気体Gは、第1実施例の場合と同様に、その気体自身の圧縮特性によって、ゴム部材の変位による液室10aの拡張剛性を低くする働きがあり、低周波領域及び高周波領域での伝達特性を小さくしている。しかしながら、車両は、車体やブラケット等の共振現象によって、高周波の特定周波数領域で音や振動が大きくなる特性があり、従来では、ダイナミックダンパ等で対処していた。このダイナミックダンパに代わるものがエアデバイス部220である。エアデバイス部220内では、注入された気体Gの圧縮特性によって、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発生する。エアデバイス部の通路内の液柱共振周波数は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定されているので、この液柱共振現象を利用することによって、高周波の特定周波数領域での伝達特性を小さくできるのである。
【0049】
<第2実施例の構成での減衰特性>
第2実施例の構成においても、第1実施例の場合と同様の作用、即ち、気体Gをエア室205に注入し、液柱共振周波数より高い高周波の特定領域での伝達特性を低下させる(即ち、拡張剛性を低くする)ことによって、高い減衰特性が得られ、制振機能が向上するように構成されている。
【0050】
[第3実施例]
図3Aは、本発明に基づく第3実施例の振動緩衝装置の断面図である。また、図3Bは、図3Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。図3A、図3Bにおいて、第3実施例で用いる振動緩衝装置400は、第1及び第2実施例で採用した仕切部材7とダイヤフラム9とを廃止し、第2実施例におけるエア室205の周囲を延長し、新たにオリフィス408を設けたものである。また、エア室405の中央部には下部液室410と後述の上部液室420、430とを仕切る仕切部材が設けられている。更に、エア室405を仕切板421、431で仕切って、上部液室420、430を形成している。但し、第3実施例での下部液室410はその働きから第1、第2実施例での上部液室10aに相当し、上部液室420、430は第1、第2実施例での下部液室10bに相当する。また、エア室405内部にあって、上部液室420、430以外の部分は、第2実施例の場合と同等の機能を有するエアデバイス部450を形成している。仕切板421、431には、微小な連通孔440が形成され、気体Gが各エア室及びエアデバイス部において均一となるように移動可能に構成されている。その他、上記各実施例と同一部材は、同一の機能を有するものとして同一番号を付与しその説明は省略する。
【0051】
<第3実施例での伝達特性>
上記第3実施例の構成において、エアデバイス部450に注入された気体Gは、第1、第2実施例の場合と同様に、その気体自身の圧縮特性によって、ゴム部材の変位による下部液室410の拡張剛性を低くする働きがあり、低周波領域及び高周波領域での伝達特性を小さくしている。エアデバイス部450内では、注入された気体Gが圧縮特性によって、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発生する。エアデバイス部450の通路内の液柱共振周波数は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定されているので、この液柱共振現象を利用することによって、高周波の特定周波数領域での伝達特性を小さくできるのである。また、上部液室420、430内とエアデバイス部450とを連通孔で連通しているので、気体Gが各液室間を圧力が均一になるように移動する。この気体の圧縮特性によって、ある程度伸縮するダイヤフラムの働きを有している。
【0052】
<第3実施例の構成での減衰特性>
第1、第2実施例の場合と同様に、エアデバイス450内部の気体Gが、連通孔440を介して上部液室420、430間を移動することによって、高周波の特定領域での伝達特性を低下させる(即ち、拡張剛性を低くする)ことができ、高い減衰特性が得られ、制振機能が向上するように構成されている。
【0053】
<流体マウントの原理>
次に、上記各実施例で用いる流体型エンジンマウントの原理について説明する。
図4は、第2実施例のエンジンマウントのモデル図であり、図5は、図4の等価回路図である。また、図25は、空気バネのモデル図であり、図25に示す空気バネのバネ定数kは、体積V0、圧力P0、断面積Aとすると、ポリトロープ指数γを用いて、図26に示す式によって表すことができる。図4、図5及び図26において、エアデバイス内の流体の質量Md及び液室内の流体の質量Meは、下記に示す式1、2によって表されるので、
Md=ρbL…(1)
Me=ρal…(2)
ρ;流体密度、
L;エアデバイス部の長さ、
l;オリフィスの長さ、
上記式1、2によって定義される流体質量を用いて、図5の等価回路図では、下記に示す数1の運動方程式が成立する。
【0054】
【数1】
Figure 0003734099
【0055】
また、数1において、モデル図と等価な質量MD、MEは、下記式3によって表される。
(式3)
D=(A/b)2d
E=(A/a)2e
また、モデル図と等価な減衰CD、CEは、下記式4によって表される。
【0056】
(式4)
D=(A/b)2d
E=(A/a)2e
また、モデル図と等価なバネ定数KDは、図26によれば、式5によって表される。
【0057】
D=(A/b)2d=(A/b)2(γP02/V0)=γP02/V0 …(5)
また、モデル図における等価な変位量は、式6によって表される。
(式6)
D=(b/A)yd
E=(a/A)ye
以上の式3〜式6を用いて数1に示す運動方程式をラプラス変換によって解くと、下記に示す数2が成り立つ。
【0058】
【数2】
Figure 0003734099
【0059】
図6に示すように、図5のモデル図における各パラメータを設定すると、図7、図8に示すような結果が得られる。図7は、第2実施例のエンジンマウント200の伝達特性を示している。また、図8は、減衰特性を示している。尚、図6〜図8に示されているM0とは、従来の第2世代の構成のエンジンマウントの特性を示している。第2実施例で説明したように、エアデバイス部220に封入された気体Gを1ccとすると、エアデバイス部220内では、注入された気体Gの圧縮特性によって、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発生する。エアデバイス部の通路内の液柱共振周波数は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定されているので、この液柱共振現象を利用することによって、高周波の特定周波数領域(図7の400Hz付近)での伝達特性を小さくできるのである。また、気体Gをエア室205に注入し、液柱共振周波数より低い低周波の特定領域での伝達特性を低下させる(図7に示す10〜20Hz付近)ことによって、高い減衰特性が得られ(図8に示す10〜20Hz付近)、制振機能が向上するように構成されている。
【0060】
図9は、第3実施例のエンジンマウントのモデル図であり、図10は、図9の等価回路図である。図9、図10において、エアデバイス内及び液室内の流体の質量は、上記に示す式1、2によって表されるので、上記式1、2によって定義される流体質量を用いて、図10の等価回路図では、下記に示す数3の運動方程式が成り立つ。
【0061】
【数3】
Figure 0003734099
【0062】
また、数3において、モデル図と等価な質量MD、MEは、下記式7によって表される。
(式7)
D=(A/b)2d
E=(A/a)2e
また、モデル図と等価な減衰CD、CEは、下記式8によって表される。
【0063】
(式8)
D=(A/b)2d
E=(A/a)2e
また、モデル図と等価なバネ定数KDは、図26によれば、式9によって表される。
【0064】
D=(A/b)2d=(A/b)2(γP02/VD)=γP02/VD …(9)
また、モデル図における等価な変位量は、式10によって表される。
(式10)
D=(b/A)yd
E=(a/A)ye
また、モデル図における等価なダイヤフラムのバネ定数は、式11によって表される。
【0065】
B=γP02/VB …(11)
以上の式7〜式11を用いて数3に示す運動方程式をラプラス変換によって解くと、下記に示す数4が成り立つ。
【0066】
【数4】
Figure 0003734099
【0067】
また、オリフィス部及びデバイス部の固有振動数ωE、ωDは、下記に示す式12、13によって表される。
ωE=[KA・KD/(KA+KD)+KB}/ME1/2/2π …(12)
ωD=[(KA+KD)/MD1/2/2π …(13)
図11に示すように、第3実施例のエンジンマウント400の各パラメータを設定すると、図12、図13に示すような結果が得られる。図12は、伝達特性を示している。また、図13は減衰特性を示している。尚、図11〜図13において、M2のグラフは第3実施例の構成によるエアデバイスにて制振しているものの各特性、M3は制振部材が設けられていないものの各特性、M1ベースはエアデバイスの代わりにダイナミックダンパを設けることによって制振しているものの各特性を夫々表している。第3実施例で説明したように、封入された気体Gを100ccとすると、エアデバイス部450内では、注入された気体Gの圧縮特性によって、高周波の特定周波数領域で液柱共振現象が発生する。エアデバイス部450の通路内の液柱共振周波数は、オリフィス内の液体共振周波数よりも高い値に設定されているので、この液柱共振現象を利用することによって、高周波の特定周波数領域(図12の150Hz付近)での伝達特性を小さくできるのである。また、気体Gが各上部液室420、430間を移動し、液柱共振周波数より低い低周波の特定領域での伝達特性を低下させる(図12に示す100〜200Hz付近)ことによって、高い減衰特性(Tanδ)が得られ(図13に示す20Hz及び200Hz付近)、制振機能が向上するように構成されている。
【0068】
<ダイナミックダンパとの比較>
第3実施例の構成を基本として、エアデバイスをダイナミックダンパ(D/D)に置き換えた場合、図14に示すような等価モデルとなる。尚、図14において、ksは、流体マウントとダイナミックダンパとの接続に用いるゴム部材のバネ定数、CSは、流体マウントとダイナミックダンパとの接続に用いるゴム部材の減衰力を表す定数、MTは、流体マウントとダイナミックダンパとの接続に用いるゴム部材の質量、md/dは、ダイナミックダンパの質量、kd/dは、ダイナミックダンパのバネ定数、Cd/dは、ダイナミックダンパの減衰力を表す定数、xTは、流体マウントの変位、FTは、流体マウントに付与される力、Z0は、流体マウントとダイナミックダンパとの接続に用いるゴム部材の変位を夫々表している。図14の等価モデルに基づいて、運動方程式を作り、ラプラス変換を用いて下記式17、18に示す等価バネKF、等価減衰CFを用いてラプラス変換により求める。
【0069】
F=Re(F/x0) …(17)
F=Im(F/x0)/ω…(18)
求められた等価式を解き、図15に示す各パラメータを代入することによって、図16に示すような結果を得ることができる。図16からわかるように、第3実施例のエアデバイスを備えた構成(図16に示すM2)は、D/Dを備えた構成のもの(図16に示すM1ベース)に非常に近い伝達特性を備えている。即ち、第3実施例のエアデバイスの代わりに、ダイナミックダンパを設けた構成にしも同様の効果を発揮することができる。
【0070】
<従来技術との比較>
一般に、流体マウントでは、連通孔(オリフィス)内での液柱共振の発生や流体の粘性抵抗等に影響される外力の振幅や周波数によって流体の流れ方が変化する。例えば、ゆっくりとしたスピードで外力が付与されると、液柱共振や粘性抵抗の影響が小さく、流体は高圧側から低圧側へ移動する。一方、液柱共振周波数よりも高い周波数で外力が付与されると、ほとんど流体がオリフィス内を流れない状態(目詰まりの状態)となる。
【0071】
従って、本発明の振動緩衝装置と、従来技術例として挙げた特開昭59−166737号及び特開昭60−139507号に開示された構造との異なる点は、ゆっくりとしたスピードで外力を付与した場合、本発明の装置では、液体の流出する側に気体を充填しているのに対し、従来技術では、流体の流入する側に気体を充填している点である。即ち、その構造が根本的に異なっているのである。
【0072】
これらを性能面から比較すると、流体の流入や流出という現象は、気体室を形成する拡張バネのバネ定数の大きさの違いから生じるものである。即ち、流体は、拡張バネのバネ定数の大きい側から小さい側へ移動すると考えられる。従って、騒音が発生する領域となる高周波領域では、オリフィスは、目詰まりの状態になっているため拡張バネのバネ定数が大きいほど騒音を伝えやすくなる。即ち、本発明の振動緩衝装置では、拡張バネのバネ定数の大きい側に気体を充填しているため、この大きい側のバネ定数を低下させる(伝達特性を小さく設定する)ことにより大きな騒音低減効果を発揮するのに対し、従来技術に開示された構成では、拡張バネのバネ定数の小さい側に気体を充填しているため、騒音低減効果が小さいものとなるという性能面での違いがある。
【0073】
また、本発明の振動緩衝装置と、従来技術例として挙げた実開平4−97136号に開示された構造との異なる点は、従来技術が液体室と気体室とを弾性ゴム膜により仕切っている点である。即ち、実開平4−97136号に開示される構造では、気体はその封入圧力によって弾性ゴム膜のバネ定数を適正化させるために封入されるもので、その減衰特性や伝達特性に直接関係するのはゴム膜なのである(即ち、第2世代の構成と同じである)。この理由は、実開平4−97136号明細書の気体室を大気開放してもよいし、外気に対して密閉してもよいという記載からも明らかである。即ち、本発明の振動緩衝装置では、気体量が液室内の共振周波数によって決定される量であって、液室内の流体に対して直接作用することにより拡張剛性を低下させる(伝達特性を小さく設定する)ことにより大きな騒音低減効果を発揮するのに対し、従来技術に開示された構成(特に気体室を密閉した構成のもの)では、気体室を構成するゴム膜及び気体の圧力によりその拡張剛性を低下させる構成のため、気体を直接的に液室内の流体に作用させるものに比べて騒音低減効果が小さいものとなるという性能面での違いがある。
【0074】
[製造方法]
次に、上記各実施例で説明したエンジンマウントの製造方法を説明する。尚、上記各実施例で説明した部材は、夫々構成部材としてすでに製造されているものとする。
<第1〜第3実施例の製造方法>
▲1▼先ず、マウント本体の内部に流体を注入する。
【0075】
▲2▼マウント本体の内部に混入している不要な空気を遮断又は排出する。
▲3▼予め決定された量の気体をマウント本体の内部に封入する。但し、封入される気体は、空気又は不活性ガスであり、予め決定された量とは、所定周波数以上の振動を軽減する量である。
▲4▼この状態で、マウントを圧縮し、密封する。
【0076】
このようにマウントに圧力を付与することによって、無負荷時での液室内の負圧によって気体を封じ込めておき、エンジン搭載時には液室内部が大気圧となりガスバネとして作用させる。尚、▲3▼での気体の封入では、予め封入する量の気体が内部に注入された風船玉のようなものをマウント本体の内部に投入してもよい。
【0077】
以上説明したように、上記各実施例のエンジンマウントによれば、液室内に所定の気体を封入することによって、従来のように第2世代のマウントに用いていたゴム膜の機能(拡張剛性の設定)を気体に付与することができる。
従来、第3世代の傘状部材により行っていた特定周波数での伝達特性の低下を、適量の気体を封入し、且つ液柱共振を利用することによって実現できる。
【0078】
封入された気体の圧縮性を利用することによって、ダイヤフラムを廃止でき、部品点数の削減と低コスト化を実現できる。
気体の充填量に基づいて特性を変化させられるため、開発段階での個別車種への対応が容易となる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で上記実施例を修正又は変形したものに適用可能である。例えば、本実施例では、液室内に封入する気体として、空気又は不活性ガスを用いたが、封入される流体と気体との組み合わせは、互いに溶解しにくいものであれば、空気や不活性ガスに限定されるものではない。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明の振動緩衝装置に係わる請求項1及び2に記載の発明によれば、第1の部屋に予め決定された量の気体を直接封入するだけで、低周波領域での減衰特性を保持し、特定高周波領域で液体がオリフィス内で共振現象による目詰まりを起こしても、振動を伝えにくくする制振機能を向上できる。また、従来のバネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することができる。
【0080】
特に、請求項1に記載の発明によれば、第1の部屋と第2の部屋とは微小な連通孔によって通気可能であるので、振動がない状態で、気体を均一に保ち、振動が付加されるとダイヤフラム及びエアデバイスとして機能させることができる。
【0081】
また、請求項3に記載の発明によれば、第1の部屋には予め決定された量の気体が直接封入され、第1の隔壁部は弾性を有する部材で形成され、第1の隔壁部には気体を滞留させるための柱状凹部が設けられている構成であるので、液室内の所定位置に所定量の気体を安定して保持できると共に、従来のバネ定数の設定の煩わしさや経年変化による性能の低下の問題を解決し、振動緩衝装置の組立に要する部品点数を削減することができる。
【0082】
また、請求項4に記載の発明によれば、第1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑え、また、空気又は不活性ガスとすることによって、流体への溶解を防止でき、特性を維持できる。
【0083】
また、請求項6に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にすることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止できる。
また、請求項7に記載の発明によれば、仕切部材は、オリフィス通路のみを備えることによって、仕切部材の構造を簡素化できる。
【0084】
また、請求項に記載の発明によれば、第1の隔壁部は、支持部を有しているので、第1の隔壁部の強度を向上させ、支持部からのみ振動を入力させる構成となり、振動の吸収を効率よく行なうことができる。
また、請求項に記載の発明によれば、支持部に、気体を滞留させるための気体室を設けることによって、気体室と液室との間に通路ができ、通路内の液体が特定高周波数で共振して減衰特性を高くすることができる。
【0085】
また、請求項10に記載の発明によれば、気体室は、第1の隔壁部において凹状に形成されているので、気体を気体室に安定して保持することができる。
また、請求項11に記載の発明によれば、気体室には、所定の大きさの液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
【0086】
また、請求項12に記載の発明によれば、液体路内における液体の共振周波数は、オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることによって、液体路内は、特定高周波振動を吸収する高周波デバイスとして機能させることができる。
また、請求項13に記載の発明によれば、支持部は、第1の隔壁部の液室側の面を覆うように凹状の気体室を形成するので、気体を気体室に安定して保持できる。
【0087】
また、請求項14に記載の発明によれば、凹状の気体室は円筒状の液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
また、請求項15に記載の発明によれば、封入する気体を空気とすることで、コスト高を抑え、また、不活性ガスとすることによって、液体への溶解を防止でき、特性を維持できる。
【0088】
また、請求項16に記載の発明によれば、気体の封入量を特定高周波数以上の振動を軽減する量にすることによって、従来用いられていたゴム膜を廃止できる。
【0089】
また、請求項17に記載の発明によれば、第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部に凹部が形成されているので、気体を安定して保持できる。
また、請求項18に記載の発明によれば、気体室には、所定の大きさの液体路が形成されているので、通路内において液体による液柱共振を利用して伝達特性を低くできる。
【0090】
また、請求項19に記載の発明によれば、液体路内における液体の共振周波数は、オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることによって、液体路内は、特定高周波振動を吸収する高周波デバイスとして機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明に基づく第1実施例の振動緩衝装置の断面図である。
【図1B】 図1Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。
【図2A】 本発明に基づく第2実施例の振動緩衝装置の断面図である。
【図2B】 図2Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。
【図3A】 本発明に基づく第3実施例の振動緩衝装置の断面図である。
【図3B】 図3Aの振動緩衝装置の要部を簡略化して示したモデル図である。
【図4】 第2実施例のエンジンマウントのモデル図である。
【図5】 図4の等価回路図である。
【図6】 図5のモデル図における各パラメータの設定例を示す図である。
【図7】 図5の仕様での第2実施例のエンジンマウント200の伝達特性を示す図である。
【図8】 図5の仕様での第2実施例のエンジンマウント200の減衰特性を示す図である。
【図9】 第3実施例のエンジンマウントのモデル図である。
【図10】 図9の等価回路図である。
【図11】 図10のモデル図における各パラメータの設定例を示す図である。
【図12】 図11の仕様での第3実施例のエンジンマウント400の伝達特性を示す図である。
【図13】 図11の仕様での第3実施例のエンジンマウント400の減衰特性を示す図である。
【図14】 第3実施例の構成を基本として、エアデバイスをダイナミックダンパ(D/D)に置き換えた場合の等価回路図である。
【図15】 図14のモデル図における各パラメータの設定例を示す図である。
【図16】 図15の仕様での第3実施例の構成のエンジンマウントの伝達特性を示す図である。
【図17】 第1世代のエンジンマウントの構成を示す断面図である。
【図18】 振動の伝達特性及び減衰特性を定義する図である。
【図19】 第1世代のエンジンマウントの構成による伝達特性を示す図である。
【図20】 第1世代のエンジンマウントの構成による減衰特性を示す図である。
【図21】 第2世代のエンジンマウントの構成を示す断面図である。
【図22】 第2世代のエンジンマウントの構成による伝達特性を示す図である。
【図23】 第3世代のエンジンマウントの構成を示す断面図である。
【図24】 第3世代のエンジンマウントの構成による伝達特性を示す図である。
【図25】 空気バネのモデル図である。
【図26】 図25に示す空気バネのバネ定数kをポリトロープ指数γを用いた式によって表した図である。
【符号の説明】
1…接続部材
2…マウント本体
3…接続部材
4…ゴム部材
5…固定部
6…ストッパ
7…仕切部材
8…オリフィス
9…ダイヤフラム
10a、10b…液室
205、405…エア室
220…エアデバイス部
410、420、430…液室
440…連通孔
450…エアデバイス部
G…空気又は不活性ガス
L…液体

Claims (19)

  1. 振動源を支持し、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁部と、非弾性部材で形成された第2の隔壁部と、該第1、第2の隔壁部とにより形成される液体を封入するための液室とを備える振動緩衝装置であって、
    前記液体が常に封入され、その一方の面が前記第2の隔壁部で構成され、他方の面が前記第1の隔壁部で構成された第1の部屋と、
    前記液体が常に封入され、かつ前記第1の部屋の上部で仕切部材を介して前記第1の部屋から独立するように構成された第2の部屋と、
    前記液体を通すことにより前記第1の部屋と前記第2の部屋とを連通するオリフィス通路と、
    前記第1の部屋及び前記第2の部屋内に直接封入された気体とを備え、
    前記第1の部屋と前記第2の部屋は、前記仕切部材に形成された微小な連通孔によって通気可能とされ、
    前記連通孔は、前記第1の部屋内に残る気体が予め決定された量となるように当該予め決定された量以上の余剰気体を前記第2の部屋に移動させることを特徴とする振動緩衝装置。
  2. 振動源を支持し、弾性を有する部材で形成された第1の隔壁部と、大気から遮断するためのダイヤフラムからなる第2の隔壁部と、該第1、第2の隔壁部とにより形成される液体を封入するための液室とを備える振動緩衝装置であって、
    前記液室を上下2つの第1の部屋と第2の部屋とに仕切ると共に、前記液体を通すことにより該第1の部屋と第2の部屋とを連通するオリフィス通路が形成された仕切部材を備え、
    前記第1の部屋には液体が常に封入され、その下面が前記仕切部材で構成され、その上面が前記第1の隔壁部で構成され、
    前記第2の部屋には前記液体が常に封入され、その上面が前記仕切部材で構成され、その下面が前記第2の隔壁部で構成され、
    前記第1の部屋内には、前記オリフィスの目詰まり時に前記第1の部屋の変位を許容するような予め決定された量の気体が直接封入されていることを特徴とする振動緩衝装置。
  3. 前記第1の隔壁部には、前記第1の部屋側に開口し、前記気体を滞留させるための柱状凹部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の振動緩衝装置。
  4. 前記第1の隔壁部は、前記振動源に連結される支持部を有し、該支持部を介して伝わる振動を吸収することを特徴とする請求項に記載の振動緩衝装置。
  5. 前記気体は、空気又は不活性ガスであることを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝装置。
  6. 前記予め決定された量とは、特定高周波数以上の振動を軽減する量であることを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝装置。
  7. 前記仕切部材は、前記オリフィス通路のみを備えることを特徴とする請求項に記載の振動緩衝装置。
  8. 前記第1の隔壁部は、前記振動源に連結される支持部を有し、該支持部を介して伝わる振動を吸収することを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝装置。
  9. 前記支持部は、前記気体を滞留させるための気体室を有することを特徴とする請求項に記載の振動緩衝装置。
  10. 前記気体室は、前記第1の隔壁部において、凹状に形成されることを特徴とする請求項9に記載の振動緩衝装置。
  11. 前記気体室には、所定形状を有する円筒状の液体路が形成されていることを特徴とする請求項10に記載の振動緩衝装置。
  12. 前記液体路内における液体の共振周波数は、前記オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることを特徴とする請求項11に記載の振動緩衝装置。
  13. 前記支持部は、前記第1の隔壁部の液室側の面を覆うように凹状の気体室を形成することを特徴とする請求項12に記載の振動緩衝装置。
  14. 前記凹状の気体室には、前記円筒状の液体路が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の振動緩衝装置。
  15. 前記気体は、空気又は不活性ガスであることを特徴とする請求項2に記載の振動緩衝装置。
  16. 前記予め決定された量とは、特定高周波数以上の振動を軽減する量であることを特徴とする請求項2に記載の振動緩衝装置。
  17. 前記第1の隔壁部には支持部が設けられ、該支持部には凹状の気体室が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の振動緩衝装置。
  18. 前記気体室には、所定形状を有する円筒状の液体路が形成されていることを特徴とする請求項17に記載の振動緩衝装置。
  19. 前記液体路内における液体の共振周波数は、前記オリフィス通路内における液体の共振周波数より大きい値に設定されることを特徴とする請求項18に記載の振動緩衝装置。
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