JP4330437B2 - 流体封入式防振装置 - Google Patents

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    • F16F13/264Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions comprising means for acting dynamically on the walls bounding a working chamber

Description

本発明は、例えば自動車のエンジンマウント等に好適に用いられる防振装置に係り、特に、内部に封入された流体の流動作用に基づく防振効果を、複数種類の振動に対して有効に得ることの出来る、新規な構造のエンジンマウントに関するものである。
従来から、例えば自動車の車両ボデーとパワーユニットの間に介装されるエンジンマウントのように振動伝達系を構成する部材間に装着される防振装置の一種として、それぞれ非圧縮性流体が封入された受圧室と平衡室を形成すると共に、それら受圧室と平衡室を相互に連通するオリフィス通路を形成することにより、振動入力時にオリフィス通路を流動せしめられる非圧縮性流体の共振作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体封入式の防振装置が、提案されている。
ところで、このような流体封入式防振装置において、非圧縮性流体の流動作用に基づく防振効果を有効に得ることの出来る振動周波数域は、オリフィス通路の長さや断面積などによって決定された、予めチューニングされた比較的に狭い周波数域であることが、知られている。
一方、多くの防振装置では、複数の乃至は広い周波数域に亘る振動に対して防振効果が要求されることとなる。そこで、例えば特許文献1(特許第2516487号公報)には、受圧室と平衡室を仕切る隔壁部分にゴム弾性板を配設せしめて、受圧室と平衡室を接続するオリフィス通路のチューニング周波数よりも高周波数域の振動入力時に、かかるゴム弾性板の弾性変形に基づいて受圧室の圧力変動を平衡室に逃がすことによって、高周波数域の振動入力時における高動ばね化を回避せしめて高周波振動に対する防振性能を向上せしめたものが提案されている。
ところが、かかる特許文献1に開示された構造の流体封入式防振装置では、オリフィス通路のチューニング周波数域を超えた高周波数域の防振性能の悪化が或る程度改善されるものの、オリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用を積極的に利用して防振効果を得ることの出来るのが低周波大振幅振動だけであって、未だ有効な防振効果の発揮される周波数域が狭く、満足出来る防振効果を得ることが難しかった。それ故、例えば、走行状態下で問題となるエンジンシェイク等の低周波大振幅振動と走行こもり音等の高周波小振幅振動とに対する防振性能がそれぞれ要求されることに加えて、車両停車状態下で問題となるアイドリング振動に相当する中周波中振幅振動に対しても優れた防振性能が要求される自動車用エンジンマウントでは、未だ、要求される防振特性を十分に達成することが困難であったのである。
特許第2516487号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、より多くの乃至は広い周波数域の振動に対して、流体の流動作用に基づいて優れた防振効果を得ることが出来、例えば自動車用エンジンマウント等に好適に採用され得る、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組合せで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書および図面に記載された内容、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(本発明の態様1)
本発明の態様1は、(a)相互に離隔配置されて、防振すべき部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、(b)それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、(c)該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、(d)可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室と、(e)前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、(f)前記受圧室に対して直接の流体流動が生ぜしめられない独立状態で形成されて非圧縮性流体が封入された中間室と、(g)前記第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされて、該中間室と前記平衡室を相互に連通する第二のオリフィス通路と、(h)前記受圧室と前記中間室の間に設けられて、制限的に許容される変位乃至は変形によって該受圧室と該中間室の間で圧力変動を制限的に伝達する圧力変動伝達手段と、(i)前記中間室の壁部の一部を構成するように配設されて、弾性変形により該中間室の圧力変動を調節する調圧用ゴム板とを、有しており、略板状の可動板部材を前記受圧室と前記中間室の間に位置して板厚方向の変位量を制限された状態で配設して、該可動板部材の一方の面に該受圧室の圧力が及ぼされると共に他方の面に該中間室の圧力が及ぼされるようにし、該可動板部材の変位制限により該受圧室と該中間室の間での流体流動を阻止して該中間室の該受圧室からの前記独立状態を生ぜしめる前記圧力変動伝達手段が構成されていると共に、前記中間室の壁部の一部を構成する前記調圧用ゴム板を挟んで、該中間室と反対側に前記平衡室が形成されている流体封入式防振装置を、特徴とする。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、圧力変動伝達手段と調圧用ゴム板の作用によって、振動入力時に受圧室に惹起される圧力変動の中間室への伝達特性や中間室の圧力吸収特性などを適当に設定することが出来るのであり、それによって、第一及び第二のオリフィス通路を通じての流体流動状態や中間室による受圧室の圧力変動吸収特性などを適当に調節して、複数の乃至は広い周波数域の振動に対して有効な防振効果を得ることが可能となる。
特に、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路が相互に異なる周波数域にチューニングされており、第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果と、第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、互いに異なる周波数域の振動に対して有効な防振効果が発揮されるのであり、また、それら第一及び第二のオリフィス通路のチューニング周波数域よりも更に高周波数域の振動に対しては、受圧室に惹起される圧力が圧力変動伝達手段を通じて中間室に及ぼされて、この中間室の圧力が調圧用ゴム板の弾性変形で吸収等されることにより、良好な防振性能が発揮されることとなる。
それ故、本発明に係る流体封入式防振装置にあっては、前述の特許文献1に開示されているような従来構造の流体封入式防振装置に比して、一層広い周波数域の振動またはより多くの周波数域の振動に対して、一層優れた防振効果を得ることが可能となるのであり、例えば複数種類の振動に対して防振効果が要求される自動車用のエンジンマウント等に対して有利に適用され得るのである。
また、本態様の流体封入式防振装置では、可動板部材が板厚方向への変位に基づいて受圧室から中間室への圧力伝達が及ぼされることから、可動板部材の許容変位量の領域では、可動板部材の変位抵抗を十分に小さく抑えることが出来るのであり、それ故、例えば外周縁部が固定的に拘束されて中央部分の弾性変形に基づいて受圧室から中間室への圧力伝達が及ぼされるようにした圧力伝達用のゴム板部材等を採用する場合に比して、入力振動の振幅が比較的小さい場合に、受圧室の圧力変動を可動板部材を介して中間室に高効率で伝達することが可能となる。しかも、可動板部材の変位量が制限されることで受圧室から中間室に圧力伝達されることによって受圧室から中間室に逃げる圧力変動の大きさを確実に制限することも可能となるのであり、それによって、受圧室からの必要以上の圧力の逃げを防止することが出来る。
それ故、第一のオリフィス通路のチューニング周波数域の振動入力時には、受圧室に対して有効な圧力変動を生ぜしめて第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体流量を十分に確保することにより優れた防振効果を得ることが出来る一方、第一のオリフィス通路のチューニング周波数域よりも高くて振幅が小さい振動の入力時には、受圧室から中間室に対して圧力変動を効率的に伝達せしめることにより、第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果や、調圧用ゴム板の弾性変形に基づく防振効果を、何れも一層効果的に得ることが可能となるのである。
さらに、本態様に係る流体封入式防振装置では、第一及び第二のオリフィス通路のチューニング周波数よりも更に高周波で小振幅の振動入力時において、圧力変動伝達手段を介して受圧室から中間室に逃がされた圧力変動が、更に、調圧用ゴム板の弾性変形に基づいて平衡室に逃がされることとなる。特に、本態様では、中間室における受圧室および平衡室との各隔壁を、圧力変動伝達手段と調圧用ゴム板とを利用して構成することも可能であり、それによって、装置構造の簡略化と装置全体のコンパクト化も有利に実現可能となる。
(本発明の態様
本発明の態様は、前記態様1に従う構造とされた流体封入式防振装置であって、低周波大振幅振動と、中周波中振幅振動と、高周波小振幅振動との、少なくとも3種類の振動が入力されるものであり、前記第一のオリフィス通路が低周波大振幅振動にチューニングされており、該第一のオリフィス通路を通じて流動する流体の流動作用に基づいて低周波大振幅振動に対する防振効果が発揮されるようになっていると共に、前記圧力変動伝達手段が中周波中振幅振動にチューニングされており、中周波中振幅振動に伴う前記受圧室の圧力変動は前記中間室に伝達するが低周波大振幅振動に伴う該受圧室の圧力変動は変位乃至は変形が制限されることによって該中間室に伝達しないで該受圧室から逃げないようにされている一方、前記第二のオリフィス通路が中周波中振幅振動にチューニングされており、該第二のオリフィス通路を通じて流動する流体の流動作用に基づいて中周波中振幅振動に対する防振効果が発揮されるようになっていると共に、前記調圧用ゴム板が高周波小振幅振動にチューニングされており、前記受圧室から前記圧力変動伝達手段を通じて前記中間室に及ぼされた高周波小振幅振動に伴う該中間室の圧力変動は吸収するが、同様にして該中間室に及ぼされた中周波中振幅振動に伴う該中間室の圧力変動は変形が制限されることによって吸収しないで該中間室から逃げないようにされているものである。
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、低周波大振幅振動に対する防振効果が第一のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効に発揮されることとなり、中周波中振幅振動に対する防振効果が第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効に発揮されることとなり、高周波小振幅振動に対する防振効果が調圧用ゴム板の弾性変形に基づいて有効に発揮されることとなる。なお、高周波小振幅振動に対する防振効果は、例えば、空気室を大気に連通せしめることにより調圧用ゴム板の弾性変形に基づく液圧吸収作用による低動ばね効果として受動的な防振効果を得るようにする他、例えば、空気室に対して振動に対応した空気圧変動を及ぼすことにより調圧用ゴム板の加振による弾性変形に基づいて能動的な防振効果を得るようにしても良い。
(本発明の態様
本発明の態様は、前記態様に従う構造とされた流体封入式防振装置であって、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材の一方が自動車のパワーユニットに取り付けられると共に、他方が自動車の車両ボデーに取り付けられることにより、該パワーユニットを該車両ボデーに対して防振支持せしめるエンジンマウントとして用いられるものであり、前記低周波大振幅振動がエンジンシェイクに相当し、前記中周波中振幅振動がアイドリング振動に相当し、前記高周波小振幅振動が走行こもり音に相当するように、防振特性が設計されているものである。
本態様に従えば、一般に問題となり易いエンジンシェイクと走行こもり音、およびアイドリング振動に対して、何れも有効な防振効果を発揮し得る自動車用のエンジンマウントが有利に実現可能となる。
(本発明の態様
本発明の態様は、前記態様1乃至の何れかに従う構造とされた流体封入式防振装置であって、前記第二の取付部材を筒体形状とし、該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を前記可撓性膜で流体密に覆蓋する一方、該第二の取付部材によって支持せしめた仕切部材を該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間に配設して、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に前記受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該可撓性膜の対向面間に前記平衡室を形成し、更に、該仕切部材の内部に前記中間室を形成して、該仕切部材を利用して前記第一のオリフィス通路および前記第二のオリフィス通路を形成すると共に、該仕切部材に対して前記圧力変動伝達手段および前記調圧用ゴム板を組み込んだものである。
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、筒体形状を有する第二の取付部材の中心軸方向において、受圧室と中間室および平衡室を略直列的に配列せしめて、良好なスペース効率をもって形成することが出来る。それ故、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置が、全体としてコンパクトに実現可能となるのである。
上述の説明からも明らかなように、本発明に従う構造とされた流体封入式防振装置では、圧力変動伝達手段と調圧用ゴム板の各特性を適当に設定することにより、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路においてそれぞれチューニングされた周波数域での流体流動量を有利に確保することが出来るのであり、それによって、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通路を流動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果が互いに異なる周波数域の振動に対して何れも有効に発揮され得ると共に、それら第一及び第二のオリフィス通路のチューニング周波数よりも更に高周波数域の振動に対しては、圧力変動伝達手段を通じて中間室に及ぼされる受圧室の圧力変動が調圧用ゴム板によって受動的乃至は能動的に調圧されることによって有効な防振効果が発揮されることとなる。
従って、本発明に従えば、3つ以上の異なる周波数域の振動や広い周波数域に亘る振動に対して有効な防振効果を得ることが出来るのであり、例えば自動車用のエンジンマウントなどに適用することにより、要求される防振特性を高度に達成することが可能となる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1〜3には、本発明に関連した第一の参考例としての自動車用エンジンマウント10が示されている。このエンジンマウント10は、第一の取付部材としての第一の取付金具12と第二の取付部材としての第二の取付金具14が離隔配置されていると共に、それら第一の取付金具12と第二の取付金具14が本体ゴム弾性体16で弾性連結された構造を有しており、図示はされていないが従来のエンジンマウントと同様に、第一の取付金具12が自動車のパワーユニット側に取り付けられる一方、第二の取付金具14が自動車のボデー側に取り付けられることによって、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、防振すべき主たる振動の略入力方向となる図1中の上下方向をいうものとする。
より詳細には、第一の取付金具12は、略逆円錐台形状を有しており、その大径側端部には、軸方向上方に向かって突出するナット部15が一体形成されている。そして、ナット部15に螺着される図示しないボルトにより、第一の取付金具12がパワーユニット側に取り付けられるようになっている。
また、第一の取付金具12には、本体ゴム弾性体16が加硫接着されている。かかる本体ゴム弾性体16は、下方に向かって拡径する全体として大径の略円錐台形状を呈していると共に、大径側端面に開口する逆すり鉢形状の凹部18を有している。そして、本体ゴム弾性体16の小径側端面から第一の取付金具12が軸方向下方に差し込まれた状態で、第一の取付金具12が本体ゴム弾性体16と同一中心軸上に配されて加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体16の大径側端部外周面には、大径円筒形状の金属スリーブ20が重ね合わされて加硫接着されている。
一方、第二の取付金具14は、大径の略段付き円筒形状を有しており、軸方向中間部分に形成された段差部24を挟んで、軸方向上部が大径部26とされていると共に、軸方向下部が小径部28とされている。また、これら大径部26および小径部28の内周面には、それぞれ、略全面を覆う薄肉のシールゴム層30が設けられて加硫接着されていると共に、小径部28側の開口部には、薄肉の弛みをもった略円板形状を有する薄肉ゴム膜からなるダイヤフラム32が配されており、このダイヤフラム32の外周縁部が第二の取付金具14の開口周縁部に加硫接着されることによって、第二の取付金具14の下側開口部が流体密に閉塞されている。なお、本参考例では、ダイヤフラム32が、シールゴム層30と一体成形されており、かかるダイヤフラム32によって可撓性膜が構成されている。
そして、第二の取付金具14は、その大径部26が金属スリーブ20に外挿されて、圧入や絞り加工等で嵌着固定されることによって、本体ゴム弾性体16の外周面に固着されている。これにより、第一の取付金具12と第二の取付金具14が、防振すべき振動の主たる入力方向に延びる略同一の中心軸上に位置するようにして、相互に離間して配設されており、本体ゴム弾性体16によって弾性的に連結されている。また、第二の取付金具14の大径部26が本体ゴム弾性体16に固着されることにより、第二の取付金具14の上側開口部が本体ゴム弾性体16によって流体密に閉塞されている。
さらに、第二の取付金具14には、一回り大きな略有底円筒形状を有するブラケット31が被せられて固定的に組み付けられている。このブラケット31の外周面には、軸方向下方に延び出す複数の脚部33が溶着されており、これらの脚部33が、図示しない自動車のボデーに対してボルト固定されることにより、第二の取付金具14が車両ボデーに対して固定的に取り付けられるようになっている。なお、ブラケット31の底壁部とダイヤフラム32の間には、ダイヤフラム32の膨出変形を許容する十分な容積の空間が形成されていると共に、この空間は、ブラケット31の底壁部に貫設された通孔によって大気中に解放されている。また、ブラケット31の上側開口部には軸方向上方に向かって延びる円筒形状のストッパ金具がかしめ固定されており、このストッパ金具と第一の取付金具12の相対的な当接により、第一の取付金具12と第二の取付金具14の軸方向離隔方向(リバウンド方向)の相対変位量が緩衝的に制限されるようになっている。
また、第二の取付金具14には、その小径部28に仕切部材34が収容されており、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の対向面間に配されている。この仕切部材34は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されており、略厚肉円板状のブロック形状を有している。そして、かかる仕切部材34は、第二の取付金具14の小径部28に嵌め込まれて、小径部28への圧入組付けや、小径部28の絞り加工等によって、その円筒状外周面が、小径部28に対して、シールゴム層30を挟んで流体密に固定されている。このように仕切部材34が第二の取付金具14内に組み付けられることによって、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム32の対向面間に形成されて、外部空間に対して密閉された領域が、仕切部材34によって流体密に二分されており、以て、仕切部材34の上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧室としての主液室36が形成されている一方、仕切部材34の下側には、壁部の一部がダイヤフラム32で構成されて、該ダイヤフラム32の変形に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室38が形成されている。
そして、これら主液室36と平衡室38には、それぞれ、水やアルキレングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等の非圧縮性流体が充填されて封入されている。特に、本参考例では、後述する流体の共振作用に基づく防振効果を有利に得るために、0.1Pa・s以下の粘度を有する低粘性流体が好適に採用される。なお、仕切部材34の軸方向下端面には、中央部分に開口する下側凹所39が形成されており、平衡室38の容積がこの下側凹所39で有利に確保されるようになっている。
また、仕切部材34には、上面中央に開口する円形の中央凹所40が形成されている。そして、所定厚さの円板形状を有する調圧用ゴム板としてのゴム弾性板44が、中央凹所40に配設されている。ゴム弾性板44の外周面には嵌着リング43が加硫接着されており、この嵌着リング43が中央凹所40に圧入固定されることにより、ゴム弾性板44が、中央凹所40の底部近くで軸直角方向に広がるようにして配されている。これにより、中央凹所40の底部近くがゴム弾性板44によって流体密に仕切られており、以て、中央凹所40内の底部には、ゴム弾性板44と中央凹所40の底面の間に、主液室36や平衡室38から流体密に仕切られた空気室としての作用空気室50が形成されている。
更にまた、仕切部材34には空気通路52が形成されており、この空気通路52の一方の開口端部が作用空気室50に開口連通せしめられている一方、空気通路52の他方の端部が、仕切部材34の外周面に形成されたポート部において開口せしめられている。また、かかるポート部は、第二の取付金具14とブラケット31の各筒壁部に設けられた貫通窓を通じて外部に露出せしめられている。そして、マウント装着状態下では、このポート部に対して外部の空気管路54が接続されることにより、空気管路54から空気通路52を通じて作用空気室50の圧力を外部から調節することができるようになっている。
さらに、仕切部材34の上端面には、圧力変動伝達手段としての圧力変動伝達機構56が組み付けられている。この圧力変動伝達機構56は、上下の支持板金具58,60と、可動板部材としての可動板ゴム62を含んで構成されている。即ち、略円板形状を有する薄肉の下支持板金具60の上に、略ハット形状を有する薄肉の上支持板金具58が重ね合わされて、上支持板金具58の下側開口が下支持板金具60で覆蓋されることによって、内部に拘束配設領域が形成された拘束支持ハウジングが形成されている。なお、上下の支持板金具58,60には、拘束配設領域の上下壁部を構成する各中央部分において、板厚方向に貫通する複数の連通孔68が形成されている。
そして、この拘束支持ハウジングの拘束配設領域内に、略円板形状を有する可動板ゴム62が収容配置されている。可動板ゴム62は、その肉厚寸法が拘束配設領域の上下内法寸法よりも小さく、且つその外形寸法が拘束配設領域の径方向内法寸法よりも小さくされていることにより、拘束配設領域内で上下方向に変位可能とされているが、上下の支持板金具58,60に当接することにより、その軸方向(厚さ方向)での変位量が所定量に制限されるようになっている。
このような構造とされた圧力変動伝達機構56は、仕切部材34の上端面に重ね合わされており、相互に密着して重ね合わされた上下の支持金具58,60の外周縁部が、仕切部材34の上端面に対して密着状態でボルト固定されている。これにより、仕切部材34の中央凹所40の開口部が、圧力変動伝達機構56で覆蓋された状態となっており、可動板ゴム62が収容された拘束配設領域の形成部分が中央凹所40の開口部に位置決めされている。
これにより、圧力変動伝達機構56が、主液室36の壁部の一部を構成しており、かかる圧力変動伝達機構56を挟んで主液室36と反対側には、中央凹所40内において、中間室70が形成されている。即ち、この中間室70は、中央凹所40内で、圧力変動伝達機構56とゴム弾性板44の対向面間に形成されており、その内部には、主液室36と同様に非圧縮性流体が封入されている。そして、圧力変動伝達機構56における拘束配設領域内で可動板ゴム62が板厚方向に変位せしめられることにより、上下の支持板金具58,60の連通孔68を通じての流体流動に基づいて、主液室36と中間室68の間で、圧力の伝達が行われるようになっている。ここにおいて、かかる圧力伝達量は、可動板ゴム62の変位量が上下の支持板金具58,60に対する当接に伴う変位拘束で制限されるようになっている。
さらに、仕切部材34には、第一のオリフィス通路72と第二のオリフィス通路74が形成されている。第一のオリフィス通路72は、仕切部材34の外周面に開口して周方向に一周弱の長さで延びる周溝を第二の取付金具14で流体密に覆蓋し、その一方の周方向端部を上方に開口させて主液室36に連通せしめると共に、他方の周方向端部を下方に開口させて平衡室38に連通せしめることによって形成されている。即ち、第一のオリフィス通路72によって、主液室36と平衡室38が相互に接続されており、それら両室36,38間で、第一のオリフィス通路72を通じての流体流動が許容されるようになっている。
また一方、第二のオリフィス通路74は、仕切部材34の外周面に開口して軸方向中間部分から下端部に至る長さで軸方向に延びる凹溝を第二の取付金具14で流体密に覆蓋し、その上端部をトンネル状に内方に延び出させて中間室70に連通せしめると共に、下端部を下方に開口させて平衡室38に連通せしめることによって形成されている。即ち、第二のオリフィス通路74によって、中間室70と平衡室38が相互に接続されており、それら両室70,38間で、第二のオリフィス通路72を通じての流体流動が許容されるようになっている。
特に本実施携帯では、第一のオリフィス通路72が、エンジンシェイク等に相当する10Hz前後の低周波数域にチューニングされている。これにより、低周波数域の入力振動に対して、第一のオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果(高減衰効果)が発揮されるようになっている。
また、本参考例では、第二のオリフィス通路74が、アイドリング振動等に相当する20〜40Hz程度の中周波数域にチューニングされている。そして、中周波数域の振動入力時に、第二のオリフィス通路74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて有効な防振効果(低動ばねによる振動絶縁効果)が発揮されるようになっている。
なお、第一及び第二のオリフィス通路72,74のチューニングは、例えば、主液室36や平衡室38,中間室70の各壁ばね剛性(単位容積だけ変化させるのに必要な圧力変化量に対応する特性値)等を考慮しつつ、それぞれのオリフィス通路72,74の通路長さと通路断面積を調節することによって行うことが可能であり、一般に、オリフィス通路72,74を通じて伝達される圧力変動の位相が変化して略共振状態となる周波数を、当該オリフィス通路72,74のチューニング周波数として把握することが出来る。
さらに、上述の如き構造とされた本参考例のエンジンマウント10は、自動車への装着状態下において、仕切部材34に形成された空気通路52のポート部に対して空気管路54が接続され、この空気管路54を通じて、中間室70が切換バルブ76に接続されている。この切換バルブ76は、例えば電磁バルブ等によって構成されており、中間室70を、大気中78と、所定の負圧源80とに択一的に連通せしめるようになっている。そして、この切換バルブ76を、自動車の走行状態等に応じて適当に切換制御することにより、エンジンマウント10において、各種条件下で入力される振動に対して有効な防振効果を得ることが出来るのである。
ここにおいて、本参考例のエンジンマウント10の概略構成をモデル的に表したものが、図4である。図4中の82は、切換バルブ76の切換作動制御装置であり、図中には示されていないが、自動車に備えられた各種センサ等から、自動車の速度やエンジン回転数、減速機選択位置、スロットル開度など、自動車の状態を表す各種情報のうち、必要なものが入力されるようになっており、かかる情報に基づいて、予め設定されたプログラムに従って、マイクロコンピュータのソフトウエア等により、切換バルブ76を切換作動させるようになっている。
具体的な作動態様を一つを示す。即ち、防振すべき振動として、(I)低周波大振幅振動であるエンジンシェイクと、(II) 中周波中振幅振動であるアイドリング振動、(III)高周波小振幅振動である走行こもり音の3種類の振動を考慮することとし、各振動に対する防振効果を以下に説明する。
(I)エンジンシェイクに対する防振効果
エンジンシェイク等の低周波大振幅振動の入力時には、主液室36に対して非常に大きな振幅の圧力変動が惹起されることとなる。この圧力変動に際して圧力変動伝達機構56の可動板ゴム62が変位するが、可動板ゴム62の拘束された可動距離範囲の変位では主液室36の圧力変動が有効には吸収され得ないように、可動板ゴム62の可動距離が設定されている。これにより、圧力変動伝達機構56は実質的に機能し得ず、主液室36の圧力変動は中間室70には殆ど伝達されないこととなる。
従って、低周波大振幅振動の入力に際しては、圧力変動伝達機構56や中間室70は、殆ど機能し得ないこととなり、勿論、第二のオリフィス通路74を通じての流体流動も殆ど発生しない。この状態下におけるエンジンマウント10の機能的構成をモデル的に示したのが、図5である。
すなわち、かかる状態下では、振動が入力される主液室36と容積可変の平衡室38が、低周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通路72を通じて接続された構成となる。それ故、振動入力時に主液室36と平衡室38の間に生ぜしめられる相対的な圧力変動により第一のオリフィス通路72を通じての流体流動量が効果的に確保され得て、第一のオリフィス通路を72を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、エンジンシェイクに対して有効な防振効果(高減衰効果)が発揮されるのである。なお、低周波大振幅振動に対する防振効果に関しては、中間室70の作用が殆どないことから、作用空気室50は、大気中78と負圧源80の何れに接続されていても良い。
因みに、低周波大振幅振動であるエンジンシェイクの領域における防振特性として、絶対ばね定数:K1と減衰係数:C1の値を、図6に示しておく。かかる図からも、特にシェイク領域において大きな減衰係数:C1の値が発揮されることが認められる。
(II) アイドリング振動に対する防振効果
アイドリング振動等の中周波中振幅振動の入力時には、主液室36に対して或る程度の振幅の圧力変動が惹起されることとなる。この圧力変動に際して圧力変動伝達機構56の可動板ゴム62は有効に変位して、可動板ゴム62の可動距離範囲の変位によって、主液室36の圧力変動が中間室70に対して効率的に伝達されるようになっている。要するに、中周波中振幅振動の入力時には、圧力変動伝達機構56が有効に機能し得て、主液室36の圧力が伝達される中間室70において、有効な圧力変動が惹起されることとなる。
なお、中周波中振幅振動の入力に際して、それよりも低周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通路72は、反共振的な作用によって流体流通抵抗が著しく大きくなって、実質的に閉塞状態とされる。この状態下におけるエンジンマウント10の機能的構成をモデル的に示したのが、図7である。
すなわち、かかる状態下では、主液室36と同様に有効な圧力変動が惹起される中間室70と容積可変の平衡室38が、中周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通路74を通じて接続された構成となる。それ故、振動入力時に主液室36および中間室70と平衡室38の間に生ぜしめられる相対的な圧力変動により第二のオリフィス通路74を通じての流体流動量が効果的に確保され得て、第二のオリフィス通路を74を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、エンジンシェイクに対して有効な防振効果(低動ばね特性に基づく振動絶縁効果)が発揮されるのである。
ここにおいて、作用空気室50が大気中78に接続されている場合と負圧源80のに接続されている場合とで、中間室70の壁部を構成するゴム弾性板44のばね特性が変化する。即ち、作用空気室50を大気中78に接続した状態下では、図7に示されているように、ゴム弾性板44が非拘束状態とされて、柔らかいばね特性が発揮される一方、作用空気室50を負圧源80に接続した状態下では、図8にモデル的に示されているように、ゴム弾性板44が作用空気室50側に負圧吸引変形されたり、更に強く吸引されてゴム弾性板44が中央凹所40の底面に重ねあわされることによって変形拘束されて硬いばね剛性が発揮される。このため、作用空気室50が大気中78に接続されている場合と負圧源80のに接続されている場合では、中間室70の壁ばね剛性が異なり、その結果、第二のオリフィス通路74のチューニング周波数が変化して、有効な防振効果が発揮される周波数が変化する。なお、このことから明らかなように、ゴム弾性板44のばね特性は、ダイヤフラム32ほどには柔らかくなく、その弾性変形に基づいてアイドリング振動等の中周波中振幅の振動の入力時に惹起される中間室70の圧力変動は吸収し得ずに中間室70に対して、第二のオリフィス通路74を通じての流体流動を生ぜしめ得るに十分な圧力変動が惹起され得る程度のばね剛性を有している。
従って、例えば通常のアイドリング状態と、始動時やエアコン作動時等のファートアイドリング状態とで、切換バルブ76を切り換えて、作用空気室50を大気中78と負圧源80とに選択的に接続することにより、中周波数域の領域でも数Hz〜数十Hzの範囲で周波数の異なるアイドリング振動に対して、より高度に第二のオリフィス通路74をチューニングさせて、一層優れた防振効果を得ることが可能となるのである。
因みに中周波中振幅振動であるアイドリング振動の領域における防振特性として、作用空気室50を大気中78に接続せしめた状態下での絶対ばね定数:K2と減衰係数:C2の値と、作用空気室50を負圧源80に接続せしめた状態下での絶対ばね定数:K3と減衰係数:C3の値を、図6に示しておく。かかる図からも、作用空気室50を大気中78と負圧源80に切り換えることによって、アイドリング振動周波数域で、低動ばね特性が最も有効に発揮される周波数が変更調節されて、有効な防振効果が発揮され得ることが認められる。
尤も、このようにアイドリング振動の発生周波数域で、車両状態に応じて切換バルブ76を切換作動させて第二のオリフィス通路74のチューニングを変更設定することは、本発明において必須ではない。例えば、アイドリング振動の変化量が比較的小さい場合等においては、アイドリング状態下で、常時、作用空気室50が負圧源80に接続されるようにして、かかる状態下で、第二のオリフィス通路74が、アイドリング振動に対して有効な防振効果を発揮し得るようにチューニングしておくことにより、有効な防振効果を得ることが可能である。因みに、そのようなチューニングを施したもののアイドリング状態下での防振特性として、絶対ばね定数:K4の値を、図6に示しておく。
(III)走行こもり音等に対する防振効果
走行こもり音等の高周波小振幅振動の入力時には、主液室36に対して小さな振幅の圧力変動が惹起されることとなる。この圧力変動に際しても圧力変動伝達機構56の可動板ゴム62は有効に変位して、可動板ゴム62の可動距離範囲の変位によって、主液室36の圧力変動が中間室70に対して効率的に伝達されるようになっている。要するに、高周波小振幅振動の入力時には、圧力変動伝達機構56が有効に機能し得て、主液室36の圧力が中間室70に伝達されて逃がされることとなる。
なお、高周波小振幅振動の入力に際して、それよりも低周波数域にチューニングされた第一のオリフィス通路72や第二のオリフィス通路74は、何れも、反共振的な作用によって流体流通抵抗が著しく大きくなって、実質的に閉塞状態とされる。この状態下におけるエンジンマウント10の機能的構成をモデル的に示したのが、図9である。
すなわち、かかる状態下では、主液室36とその圧力が逃がされた中間室70は、何れも、平衡室38から独立した遮断状態となるが、中間室70の壁部の一部を構成するゴム弾性板44は、その背後に形成された作用空気室50が大気中78に解放されていることにより、弾性変形が比較的容易に許容された状態とされる。特に、このゴム弾性板44は、走行こもり音等の高周波小振幅振動の入力時に惹起される中間室70の圧力変動の程度は、その弾性変形に基づいて十分に吸収せしめ得る程度に柔らかいばね特性が設定されている。
それ故、振動入力時に主液室36から中間室70に逃がされた圧力変動が、中間室70において、ゴム弾性板44の弾性変形に基づいて吸収されて消失されることとなるのであり、その結果、第一及び第二のオリフィス通路72,74の実質的な閉塞化に起因する高動ばね化が軽減乃至は回避されて、高周波小振幅振動に対する良好な防振効果(低動ばね特性に基づく振動絶縁効果)が発揮されるのである。
なお、高周波小振幅振動である走行時こもり音の領域における防振特性として、作用空気室50を大気中78に接続せしめた状態下での絶対ばね定数:K2と減衰係数:C2の値は、図6に示されたとおりである。かかる図において、走行時こもり音領域(走行時領域)において作用空気室50を負圧源80に接続してゴム弾性板44を拘束した状態下での絶対ばね定数:K3又はK4と、ゴム弾性板44を機能させた状態下での絶対ばね定数:K2との差が、ゴム弾性板44による圧力吸収作用に基づいて発揮される低動ばね効果である。
従って、上述の如き構造とされたエンジンマウント10においては、自動車の状態に応じて切換バルブ76を切換制御することにより、低周波大振幅振動と、中周波中振幅振動と、高周波小振幅振動との、何れに対しても、優れた防振効果を得ることが可能となるのである。
なお、上述の第一の参考例では、切換バルブ76によって作用空気室50を大気中78と負圧源80に選択的に接続することでマウント防振特性を切り換えるようになっていたが、図10にモデル的に示されている第二の参考例としてのエンジンマウント88の如く、第一の参考例と実質的に同じ構造とされたエンジンマウントにおいて、その作用空気室50を、空気通路52を通じて、常時、大気中78に接続せしめたままの状態でも、低周波大振幅振動と、中周波中振幅振動と、高周波小振幅振動との、何れに対しても、有効な防振効果が発揮され得ることは、上述の説明から明らかである。即ち、その場合には、図8に示された状態が発現しないだけであり、アイドリング状態下では、図7に示された状態が発現されることにより、図6中の絶対ばね定数:K4に示されているように、アイドリング振動の周波数域では、第二のオリフィス通路74による低動ばね効果を有効に得るとこが出来るのである。
次に、図11には、本発明の第の実施形態としてのエンジンマウント90が、示されている。なお、本実施形態では、第一の参考例と同様な構造とされた部材および部位について、それぞれ、図中に、第一の参考例と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
すなわち、本実施形態のエンジンマウント90においては、ゴム弾性板44を挟んで、中間室70の背後に形成された領域92が、第一の参考例において形成されていた作用空気室50に代えて、連通孔94を通じて平衡室38に接続されており、それによって、かかる領域92が、実質的に平衡室38の一部とされている。
このような構造とされた本実施形態のエンジンマウント90の概略構成は、図12にモデル的に示されているとおりである。
本実施形態のエンジンマウント90では、中間室70の壁部の一部を構成するゴム弾性板44が、その背後(下側)に形成された平衡室38により弾性変形を許容されていることによって、実質的に、図10に示されてきいる如き、第二の参考例のエンジンマウント90と同様な防振効果を発揮し得るのである。
要するに、かかるエンジンマウント90の機能的構成をモデル的に表すと、低周波大振幅振動に対しては図5に示されているものと同じであり、中周波中振幅振動に対しては図13に示されている通りであって、図7や図10に示されているものと略等価であり、高周波小振幅振動に対しては図9に示されているものと同じである。
次に、図14には、本発明の第参考例としてのエンジンマウント98が、機能的構成をモデル的に表す図面によって示されている。なお、本参考例においても、第一の参考例と同様な構造とされた部材および部位について、それぞれ、図中に、第一の参考例と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
すなわち、本参考例のエンジンマウント98においては、ゴム弾性板44を挟んで、中間室70の背後に形成された作用空気室50に対して、外部から動的な空気圧変動100が及ぼされるようになっている。なお、この空気圧変動は、例えば、第一の参考例のエンジンマウント10において、点火パルス等の防振すべき振動に対応した位相を有する制御用振動を用いて制御装置82により切換バルブ76の制御信号を生成し、切換バルブ76を高速で切換作動させて、作用空気室50を大気中78と負圧源80とに交互に切換接続することなどによって及ぼすことが可能である。なお、負圧源80としては、負圧ポンプの他、自動車の内燃機関における吸気系に生ぜしめられる負圧を利用することが可能であり、かかる負圧をアキュムレータ等に貯蔵して利用することも可能である。
ここにおいて、かかる空気圧変動として、防振を目的とする振動に対応した周波数と位相を採用して、防振すべき振動に対応する負圧変動を作用空気室50に及ぼし、この作用空気室50の圧力変動でゴム弾性板44を積極的乃至は能動的に弾性変形させて加振変形させる。これにより、中間室70の圧力を、積極的に制御することが出来るのであり、この中間室70の圧力を、例えば圧力変動伝達機構56を介して、主液室36に及ぼすことによって、主液室36の圧力を積極的乃至は能動的に制御することが出来るのである。
従って、本参考例のエンジンマウント98においては、能動的な防振効果を得ることが可能となり、例えば、図6に能動制御によって発揮される絶対ばね定数:K5が示されているように、入力振動による主液室36の圧力変動を相殺的に抑えること等により、所謂ばねゼロ制御等を実現することも可能となる。即ち、前記第一、第二の参考例及び第一の実施形態のエンジンマウント10,88,90は、何れも、受動型の防振効果を発揮し得るものであり、特に第一の参考例のエンジンマウント10にあっては、大気圧78と負圧源80と共に圧力調節手段を構成する制御装置82や切換バルブ76を備えるも、作用空気室50の静的圧力レベルを調節するだけであり、静圧切換手段が構成されているものであったが、本参考例のエンジンマウント98においては、大気圧78と負圧源80と共に圧力調節手段を構成する制御装置82や切換バルブ76によって、作用空気室50の動的圧力レベルを調節する動圧制御手段が構成されており、一層優れた防振性能を発揮し得るようになっているのである。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これらは、あくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
例えば、前記実施形態では、圧力変動伝達手段が、変位量が制限される可動板部材である可動板ゴム62によって構成されており、この可動板ゴム62が、制限ストローク範囲で実質的にフリーに板圧方向で変位許容されていたが、本発明に関連する参考例としては、かかる可動板ゴム62に代えて、部分的に固定的に保持されたゴム弾性膜の弾性変形に基づいて、主液室36と中間室70の間での圧力伝達を許容するゴム弾性膜を採用することも可能である。
その具体的な一例を、図15に示す。なお、本図では、その理解を容易とするために、第一の参考例と同様な構造とされた部材及び部位に対して、それぞれ、第一の参考例と同一の符号を付しておく。本参考例のエンジンマウント102では、略円板形状のゴム弾性膜104が採用されており、このゴム弾性膜104は、外周面に加硫接着された圧入リング105を介して、外周面が仕切部材34における中央凹所40の開口部位に対して固定的に取り付けられている。そして、主液室36と中間室70の間での圧力変動の伝達が、ゴム弾性膜104の両側に及ぼされる両室36,70の圧力差に伴うゴム弾性膜104の中央部分の弾性変形に基づいて実現されるようになっている。
なお、ゴム弾性膜104は、それ自体の弾性に基づいて変形量が制限されることにより、主液室36と中間室70の間での圧力伝達量を制限するようになっていても良いし、ゴム弾性膜104の弾性変形許容量を一層確実に制限するために帆布等をゴム弾性膜104に接着しても良いが、本参考例では、第一の参考例と同様に、ゴム弾性膜104の上下に所定距離を隔てて上下の支持板金具58,60を配設して、ゴム弾性膜104の弾性変形に伴う変位を、これら支持板金具58,60に対する当接で制限するようになっている。
また、本参考例では、ゴム弾性膜104として、可動板ゴム62と同様な構造のものが採用されており、製造が容易となっている。そこにおいて、ゴム弾性膜104では、上下の支持板金具58,60を配して弾性変形量を制限すると共に、ゴム材料を調節すること等によって、可動板ゴム62よりも変形し易い(動的ばね定数の小さい)ものとすることが望ましい。それによって、中周波中振幅振動の入力時には、作用空気室50を大気中に解放せしめた状態下でも、主液室36に惹起された圧力変動をゴム弾性膜104を介して中間室70に対して有効に及ぼし、且つ中間室70では、可動板ゴム62の壁ばね剛性に基づいて、該可動板ゴム62の圧力吸収を回避して中間室70に有効な圧力変動を生ぜしめ、以て、第二のオリフィス通路74を通じての流体流動量を十分に確保することで第二のオリフィス通路74による防振効果を有効に享受することが可能となる。
さらに、前記第の実施形態において示された受動型のエンジンマウント90においても、本発明に関連する参考例としては、ゴム弾性板44に代えて、上述の如きゴム弾性膜104を採用することが可能であり、その具体的構造が、図16に示されている。なお、図16では、第の実施形態と同様な構造とされた部材及び部位に対して、それぞれ、同一の符号を付しておく。
さらに、上述の実施形態において、第一及び第二のオリフィス通路72,74の具体的構造やチューニング周波数、更に圧力変動伝達手段の具体的構造や、前記実施形態において圧力変動伝達手段を構成していたゴム弾性板44における圧力伝達量の拘束構造やその拘束の程度、および、調圧用ゴム板の具体的構造などは、前記実施形態に制限されるものでなく、要求される防振特性やマウントサイズ等に応じて、適宜に変更されることは、言うまでもない。
加えて、前記実施形態では、本発明を自動車用のエンジンマウントに適用したものの具体例を示したが、その他、本発明は、特に複数の乃至は広い周波数域に亘る振動に対して防振効果が要求される各種振動部材における防振装置に対して、何れも、有効に適用され得る。
本発明に関連した第一の参考例としての自動車用エンジンマウントを示す縦断面説明図であって、図2におけるI−I断面に相当する図である。 図1におけるII−II断面図である。 図2における III−III 断面図である。 図1に示されたエンジンマウントの機能的構成のモデル図である。 図1に示されたエンジンマウントにおける低周波大振幅振動に対する防振作用を表す機能的構成のモデル図である。 図1に示されたエンジンマウントにおける防振特性としての減衰係数と絶対ばね定数の周波数特性を表すグラフである。 図1に示されたエンジンマウントにおける中周波中振幅振動に対する防振作用を表す機能的構成のモデル図である。 図1に示されたエンジンマウントにおける中周波中振幅振動に対する防振作用を表す別の機能的構成のモデル図である。 図1に示されたエンジンマウントにおける高周波小振幅振動に対する防振作用を表す機能的構成のモデル図である。 本発明の第二の参考例としての自動車用エンジンマウントの機能的構成を表す、図4に対応するモデル図である。 本発明の第の実施形態としての自動車用エンジンマウントの縦断面図である。 図11に示されたエンジンマウントの機能的構成のモデル図である。 図11に示されたエンジンマウントにおける高周波小振幅振動に対する防振作用を表す機能的構成のモデル図である。 本発明の第参考例としての自動車用エンジンマウントの機能的構成を表す、図4に対応するモデル図である。 本発明の第参考例としての自動車用エンジンマウントの縦断面図である。 本発明の第参考例としての自動車用エンジンマウントの縦断面図である。
10 エンジンマウント
12 第一の取付金具
14 第二の取付金具
16 本体ゴム弾性体
32 ダイヤフラム
34 仕切部材
36 主液室
38 平衡室
44 ゴム弾性板
50 作用空気室
56 圧力変動伝達機構
62 可動板ゴム
70 中間室
72 第一のオリフィス通路
74 第二のオリフィス通路
76 切換バルブ
78 大気中
80 負圧源
82 制御装置
88 エンジンマウント
90 エンジンマウント
98 エンジンマウント
100 動的圧力変動
102 エンジンマウント
104 ゴム弾性膜
106 エンジンマウント

Claims (4)

  1. 相互に離隔配置されて、防振すべき部材にそれぞれ取り付けられる第一の取付部材および第二の取付部材と、
    それら第一の取付部材と第二の取付部材を弾性連結する本体ゴム弾性体と、
    該本体ゴム弾性体で壁部の一部が構成されて振動入力時に圧力変動が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された受圧室と、
    可撓性膜で壁部の一部が構成されて容積変化が許容される、非圧縮性流体が封入された平衡室と、
    前記受圧室と前記平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路と、
    前記受圧室に対して直接の流体流動が生ぜしめられない独立状態で形成されて非圧縮性流体が封入された中間室と、
    前記第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチューニングされて、該中間室と前記平衡室を相互に連通する第二のオリフィス通路と、
    前記受圧室と前記中間室の間に設けられて、制限的に許容される変位乃至は変形によって該受圧室と該中間室の間で圧力変動を制限的に伝達する圧力変動伝達手段と、
    前記中間室の壁部の一部を構成するように配設されて、弾性変形により該中間室の圧力変動を調節する調圧用ゴム板と
    を、有しており、
    略板状の可動板部材を前記受圧室と前記中間室の間に位置して板厚方向の変位量を制限された状態で配設して、該可動板部材の一方の面に該受圧室の圧力が及ぼされると共に他方の面に該中間室の圧力が及ぼされるようにし、該可動板部材の変位制限により該受圧室と該中間室の間での流体流動を阻止して該中間室の該受圧室からの前記独立状態を生ぜしめる前記圧力変動伝達手段が構成されていると共に、
    前記中間室の壁部の一部を構成する前記調圧用ゴム板を挟んで、該中間室と反対側に前記平衡室が形成されている
    ことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 低周波大振幅振動と、中周波中振幅振動と、高周波小振幅振動との、少なくとも3種類の振動が入力されるものであり、
    前記第一のオリフィス通路が低周波大振幅振動にチューニングされており、該第一のオリフィス通路を通じて流動する流体の流動作用に基づいて低周波大振幅振動に対する防振効果が発揮されるようになっていると共に、前記圧力変動伝達手段が中周波中振幅振動にチューニングされており、中周波中振幅振動に伴う前記受圧室の圧力変動は前記中間室に伝達するが低周波大振幅振動に伴う該受圧室の圧力変動は変位乃至は変形が制限されることによって該中間室に伝達しないで該受圧室から逃げないようにされている一方、前記第二のオリフィス通路が中周波中振幅振動にチューニングされており、該第二のオリフィス通路を通じて流動する流体の流動作用に基づいて中周波中振幅振動に対する防振効果が発揮されるようになっていると共に、前記調圧用ゴム板が高周波小振幅振動にチューニングされており、前記受圧室から前記圧力変動伝達手段を通じて前記中間室に及ぼされた高周波小振幅振動に伴う該中間室の圧力変動は吸収するが、同様にして該中間室に及ぼされた中周波中振幅振動に伴う該中間室の圧力変動は変形が制限されることによって吸収しないで該中間室から逃げないようにされている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
  3. 前記第一の取付部材と前記第二の取付部材の一方が自動車のパワーユニットに取り付けられると共に、他方が自動車の車両ボデーに取り付けられることにより、該パワーユニットを該車両ボデーに対して防振支持せしめるエンジンマウントとして用いられるものであり、前記低周波大振幅振動がエンジンシェイクに相当し、前記中周波中振幅振動がアイドリング振動に相当し、前記高周波小振幅振動が走行こもり音に相当するように、防振特性が設計されている請求項に記載の流体封入式防振装置。
  4. 前記第二の取付部材を筒体形状とし、該第二の取付部材の一方の開口部側に前記第一の取付部材を離隔配置せしめて、それら第一の取付部材と第二の取付部材を前記本体ゴム弾性体で連結することにより該第二の取付部材の一方の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を前記可撓性膜で流体密に覆蓋する一方、該第二の取付部材によって支持せしめた仕切部材を該本体ゴム弾性体と該可撓性膜の対向面間に配設して、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に前記受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該可撓性膜の対向面間に前記平衡室を形成し、更に、該仕切部材の内部に前記中間室を形成して、該仕切部材を利用して前記第一のオリフィス通路および前記第二のオリフィス通路を形成すると共に、該仕切部材に対して前記圧力変動伝達手段および前記調圧用ゴム板を組み込んだ請求項1乃至の何れかに記載の流体封入式防振装置。
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