JPH08505886A - 原料中の金属イオンの低減 - Google Patents

原料中の金属イオンの低減

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、金属イオン含有量が非常に低く、本質的に一定した分子量を有する、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂の製造法を提供する。その様なノボラック樹脂からフォトレジスト組成物を製造する方法およびその様なフォトレジスト組成物を使用して半導体デバイスを製造する方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 原料中の金属イオンの低減発明の背景 本発明は、原料、例えばクレゾール、ホルムアルデヒド、およびシュウ酸、中 の金属イオンを低減させる方法、金属イオン、特にナトリウムおよび鉄、の含有 量が非常に低く、分子量が一定しているノボラック樹脂の製造法、およびその様 なノボラック樹脂の感光性組成物への使用法に関する。また本発明は、ポジ型フ ォトレジスト組成物に有用な感光性組成物の製造法にも関する。さらに本発明は 、基材をこれらの感光性組成物で被覆する方法、ならびに基材上にこれらの感光 性混合物を塗布し、画像形成し、現像する方法にも関する。 フォトレジスト組成物は、小型の電子部品の製造、例えばコンピュータチップ および集積回路の製造、のためのマイクロ平版印刷に使用される。一般的に、こ れらの方法では、まずフォトレジスト組成物の薄い被膜を基材、例えば集積回路 の製造に使用するシリコンウエハー、に施す。次いで被覆した基材を焼き付け、 フォトレジスト組成物中の溶剤をすべて蒸発させ、被覆を基材上に固定する。次 に、基材の焼き付けた被覆表面を、放射線で像様露光する。 この放射線露光により、被覆表面の露光区域で化学的な変換が起こる。可視光 、紫外(UV)光、電子線およびX線の放射エネルギーが、現在のマイクロ平版 印刷製法で一般的に使用されている種類の放射線である。この像様露光の後、被 覆された基材を現像剤溶液で処理し、基材の被覆表面の、放射線に露出された、 または露出されていない区域を溶解し、除去する。 高密度集積回路およびコンピュータチップの製造では金属汚染が以前から問題 になっており、欠陥の増加、生産性の低下、劣化および性能低下を引き起こすこ とが多い。プラズマ製法では、金属、例えばナトリウムおよび鉄、がフォトレジ スト中に存在すると、特にプラズマ剥離の際に汚染を引き起こすことがある。し かし、これらの問題は製造工程中で大幅に改善されている。例えば高温アニール サイクルの際に汚染物のHClゲッタリングを採用することにより。 半導体デバイスがより高度化するにつれて、これらの問題は解決するのがより 困難になっている。シリコンウエハーを液体ポジ型フォトレジストで被覆し、続 いて、例えば酸素マイクロ波プラズマで剥離する場合、半導体デバイスの性能お よび安定性が低下することが多い。プラズマ剥離工程を繰り返すと、デバイスが さらに劣化することが多い。その様な問題の主な原因は、フォトレジスト中の金 属汚染、特にナトリウムおよび鉄イオン、で あることが分かっている。フォトレジスト中0.1ppm未満の量の金属がその様 な半導体デバイスの特性に悪影響を及ぼすことが分かっている。 ノボラック樹脂は、液体フォトレジスト組成物に使用されることが多い重合体 状バインダーである。これらの樹脂は一般的に、酸触媒、例えばシュウ酸、の存 在下で、ホルムアルデヒドおよび1種またはそれより多い多置換フェノール間の 縮合反応を行なうことにより製造される。複雑な半導体デバイスの製造では、分 子量が本質的に一定しており、金属汚染物の量が1.0ppmよりはるかに低いノ ボラック樹脂を得ることが益々重要になっている。金属を除去するための原料精 製の際、少量のルイス塩基も除去される。驚くべきことに、ルイス塩基の量が低 くなり過ぎると、その製法の高温蒸留工程における樹脂の解重合のために、ノボ ラック樹脂が製造できなくなることが分かった。 2種類のフォトレジスト組成物、ネガ型およびポジ型、がある。ネガ型フォト レジスト組成物を放射線で像様露光する場合、レジスト組成物の放射線に露出さ れた区域が現像剤溶液に対して難溶性になる(例えば架橋反応が起こる)のに対 し、フォトレジスト被覆の非露光区域はその様な溶液に対して比較的可溶性のま まである。この様に、露光したネガ型レジストを現像剤で処理することにより、 フォトレジスト被覆の非露光区域が除去され、 被覆中に陰画像が形成される。それによって、フォトレジスト組成物が載ってい た下側基材表面の所望の部分がむき出しになる。 一方、ポジ型フォトレジスト組成物を放射線で像様露光する場合、フォトレジ スト組成物の放射線に露出された区域が現像剤溶液に対してより可溶性になる( 例えば転位反応が起こる)のに対し、フォトレジスト被覆の非露光区域は現像剤 溶液に対して比較的不溶性のままである。この様に、露光したポジ型フォトレジ ストを現像剤で処理することにより、被覆の露光区域が除去され、フォトレジス ト被覆中に陽画像が形成される。やはり、下側基材表面の所望の部分がむきだし になる。 この現像作業の後、部分的に保護されていない基材を基材エッチング剤溶液ま たはプラズマガス、等で処理することができる。エッチング剤溶液またはプラズ マガスは、基材の、現像の際にフォトレジスト被覆が除去された部分を腐食させ る。フォトレジスト被覆がまだ残っている基材区域は保護され、したがって放射 線の像様露光に使用したフォトマスクに対応する、エッチングされたパターンが 基材中に形成される。その後、フォトレジスト被覆の残留区域が剥離作業の際に 除去され、清浄なエッチングされた基材表面が残る。場合により現像工程の後で 、エッチング工程の前に、残留するフォトレジスト層を加熱処理し、その基材に 対する密着性およびエッチ ング溶液に対する耐性を強化することが望ましい場合がある。 ポジ型フォトレジスト組成物は、一般的に解像度およびパターン転写特性がよ り優れているので、現時点ではネガ型レジストよりも好まれている。フォトレジ ストの解像度は、露光および現像の後に、レジスト組成物がフォトマスクから基 材に高度の画像縁部の鋭さをもって転写できる最小の形状として定義される。今 日の多くの製造用途で、1ミクロン未満のオーダーのレジスト解像度が必要であ る。その上、現像されたフォトレジスト壁の輪郭は基材に対して垂直に近いこと がほとんど常に望まれる。レジスト被覆の現像された区域と現像されていない区 域のその様な境界により、マスク画像が基材上に精確にパターン転写される。発明の概要 本発明は、本質的に一定した分子量を有し、金属イオン、特にナトリウムおよ び鉄、の含有量が非常に少ないノボラック樹脂の製造法に関する。また本発明は その様なノボラック樹脂を含有するフォトレジストにも関する。本発明はさらに 、その様な本質的に一定した分子量を有するノボラック樹脂の製造法における、 ルイス塩基の量の調整に関する。本発明はさらに、これらのノボラック樹脂およ び光増感剤を含むその様なフォトレジストを使用する、半導体デバイスの製造法 に関する。 本発明の製法は、ホルムアルデヒドと1種またはそれより多いフェノール性化 合物、例えばメタ−クレゾール、パラ−クレゾール、3,5−ジメチルフェノー ルまたは2,4−ジメチルフェノール、との縮合により得られる、水に不溶で、 水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を提供する。得られるノボラック樹脂は、 金属イオン、例えば鉄、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、銅 および亜鉛、の含有量が非常に低い。総金属イオン量は好ましくは1ppm未満、 より好ましくは500ppb未満である。ナトリウムおよび鉄は、最も一般的な金 属イオン汚染物であり、最も容易に検出できる。これらの金属イオンの量は、他 の金属イオン量の指針として役立つ。ナトリウムおよび鉄イオンの量は、それぞ れ100ppbおよび400ppb未満、好ましくは75ppbおよび300ppb未満、よ り好ましくは50ppbおよび200ppb未満、さらに好ましくは30ppbおよび1 30ppb未満、最も好ましくは10ppbおよび10ppb未満である。 金属イオン含有量が非常に低い、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラッ ク樹脂は、金属の量が非常に少ないホルムアルデヒドを、金属の量が非常に少な い1種またはそれより多いフェノール性化合物、例えばm−クレゾール、p−ク レゾール、2,4および3,5ジメチルフェノール、と縮合させることにより得 られる。縮合 反応は、好ましくは触媒、例えばシュウ酸、の存在下で行なう。本発明の方法の 好ましい実施態様では、シュウ酸の金属イオン含有量も非常に低い。 本発明の方法では、分子量を安定させるために、縮合の前または後に存在する ルイス塩基の量を調節する必要がある。好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、本質的に一定した分子量を有し、金属イオン、特にナトリウムおよ び鉄、の含有量が非常に低いノボラック樹脂の製造法を提供する。本方法は酸性 イオン交換樹脂を使用し、ホルムアルデヒドを精製し、好ましい実施態様では、 同じ種類のイオン交換樹脂を使用して触媒、例えばシュウ酸、を精製する。好ま しい実施態様では、本方法は同じ種類のイオン交換樹脂を使用してクレゾール原 料、例えばメチルフェノール、ジメチルフェノール、またはそれらの混合物、を 精製する。本方法は、下記の工程を含んでなる。 a)酸性イオン交換樹脂を水、好ましくは脱イオン水、で、続いて鉱酸溶液(例 えば、硫酸、硝酸または塩酸の5〜98%溶液)で、処理して、イオン交換樹脂 中のナトリウムおよび鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好ましくは10 0ppb未満、より好ましくは50ppb未満、最も好ましくは20ppb以下、に下げ ること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通し て、溶液中のナトリウムおよび鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好まし くは375ppb未満、より好ましくは250ppb未満、さらに好ましくは100pp b未満、最も好ましくは40ppb未満、に下げること、 c)ナトリウムおよび鉄イオンの含有量がそれぞれ400ppb未満、好ましくは 200ppb未満、より好ましくは50ppb未満、最も好ましくは30ppb未満であ る1種またはそれより多いこのフェノール性化合物を製造すること、 d)このホルムアルデヒドを1種またはそれより多いこのフェノール性化合物と 、好ましくは触媒(好ましくは酸触媒、より好ましくはシュウ酸)の存在下で、 縮合させ、縮合の前および/または後のルイス塩基濃度を約10〜約1000pp m、好ましくは20〜500ppm、最も好ましくは30〜300ppm、の水準に調 節して、所望の、本質的に一定した分子量を有し、ナトリウムおよび鉄イオン含 有量がそれぞれ500ppb未満、好ましくは375ppb未満、より好ましくは25 0ppb未満、さらに好ましくは100ppb未満、最も好ましくは40ppb未満、で ある、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を製造すること。 本発明はさらに、ナトリウムおよび鉄イオンの総含有量が非常に低いポジ型フ ォトレジストの製造法を提供する。本方法は、下記の工程を含んでなる。 a)酸性イオン交換樹脂を水、好ましくは脱イオン水、で、続いて鉱酸溶液(例 えば、硫酸、硝酸または塩酸)で処理して、イオン交換樹脂中のナトリウムおよ び鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好ましくは100ppb未満、より好ま しくは50ppb未満、最も好ましくは20ppb以下、に下げること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、ナトリウムおよび鉄 イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好ましくは375ppb未満、より好ましく は250ppb未満、さらに好ましくは100ppb未満、最も好ましくは40ppb未 満、に下げること、 c)ナトリウムおよび鉄イオンの含有量がそれぞれ400ppb未満、好ましくは 200ppb未満、より好ましくは50ppb未満、最も好ましくは30ppb未満、で ある1種またはそれより多いフェノール性化合物を製造すること、 d)このホルムアルデヒドを1種またはそれより多いこのフェノール性化合物と 、触媒、好ましくは酸触媒、より好ましくはシュウ酸、の存在下で、縮合させ、 縮合の前および/または後のルイス塩基濃度を約10〜約1000ppm、好まし くは20〜500ppm、最も好ましくは30〜300ppmの水準に調節して、所望 の、本質的に一定した分子量を有し、ナトリウムおよび鉄イオン含有量がそれぞ れ500ppb未満、好ましくは 375ppb未満、より好ましくは250ppb未満、さらに好ましくは100ppb未 満、最も好ましくは40ppb未満、である、水に不溶で、水性アルカリに可溶な ノボラック樹脂を製造すること、 e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) このナトリウムおよび鉄イオンの総含有量が低く、所望の、本質的に一定した分 子量を有する、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3) 適当な溶剤、の混合物を用意すること。 本発明はさらに、適当な基材を下記の工程によるポジ型フォトレジスト組成物 で被覆し、基材上に光画像を形成することにより半導体デバイスを製造する方法 を提供する。 a)酸性イオン交換樹脂を水、好ましくは脱イオン水、で、続いて鉱酸溶液(例 えば、硫酸、硝酸または塩酸)で、処理して、イオン交換樹脂中のナトリウムお よび鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好ましくは100ppb未満、より好 ましくは50ppb未満、最も好ましくは20ppb以下、に下げること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、ナトリウムおよび鉄 イオンの量をそれぞれ500ppb未満、好ましくは375ppb未満、より好ましく は250ppb未満、さらに好ましくは100ppb未満、最も好ましくは40ppb未 満、に下げること、 c)ナトリウムおよび鉄イオンの含有量がそれぞれ400ppb未満、好ましくは 200ppb未満、より好ましくは50ppb未満、最も好ましくは30ppb未満、で ある1種またはそれより多いフェノール性化合物を製造すること、 d)このホルムアルデヒドを1種またはそれより多いこのフェノール性化合物と 、触媒、好ましくは酸触媒、より好ましくはシュウ酸、の存在下で、縮合させ、 縮合の前および/または後のルイス塩基濃度を約10〜約1000ppm、好まし くは20〜500ppm、最も好ましくは30〜300ppmの水準に調節して、所望 の、本質的に一定した分子量を有し、ナトリウムおよび鉄イオン含有量がそれぞ れ500ppb未満、好ましくは375ppb未満、より好ましくは250ppb未満、 さらに好ましくは100ppb未満、最も好ましくは40ppb未満、である、水に不 溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を製造すること、 e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) この、ナトリウムおよび鉄イオンの総含有量が低く、所望の、本質的に一定した 分子量を有する、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3 )適当な溶剤、の混合物を用意すること、f)被覆された基材を、本質的にすべ ての溶剤が除去されるまで加熱処理し、感光性組成物を像様露光し、 その様な組成物の像様露光された区域を適当な現像剤、例えば水性アルカリ現像 剤で除去すること。所望により、除去工程のすぐ前または後に基材の焼付けを行 なうことができる。 驚くべきことに、触媒の存在下でホルムアルデヒドを1種またはそれより多い フェノール性化合物と縮合させても、ルイス塩基を加えるか、または除去するこ とにより、1)縮合前のルイス塩基の濃度を調節し、2)縮合後のルイス塩基の 濃度を調節するか、あるいは3)縮合の前ならびに後のルイス塩基の濃度を調節 するか、あるいは4)原料、例えばクレゾール、中のルイス塩基の濃度を調節し ない限り、金属イオン汚染物の含有量が非常に低く、ならびに所望の分子量を有 するノボラック樹脂は得られないことが分かった。 本発明の方法では、酸性イオン交換樹脂、例えばスチレン/ジビニルベンゼン 陽イオン交換樹脂、を使用する。その様なイオン交換樹脂には、例えばRohm and Haas社から市販のAMBERLYST 15樹脂がある。これらの樹脂は一般的に80,0 00〜200,000ppbものナトリウムおよび鉄を含む。本発明の方法に使用 する前に、イオン交換樹脂は水で、次いで鉱酸溶液で処理し、金属イオン含有量 を低くしなければならない。好ましくは、イオン交換樹脂を最初に脱イオン水で 、続いて鉱酸溶液、例えば10%硫酸溶液、ですすぎ、再度脱イオン水ですす ぎ、再度鉱酸溶液で処理し、もう一度脱イオン水ですすぐ。 ホルムアルデヒドは、好ましくはイオン交換樹脂を含むカラムに溶液、例えば 水およびメタノール中約38%ホルムアルデヒドの溶液、として通す。その様な 溶液は一般的にそれぞれ250〜1000ppbのナトリウムおよび鉄イオンを含 む。本発明の方法により、これらの量は10ppb位まで下げられる。 精製したホルムアルデヒドと縮合させるフェノール性化合物も金属イオンの含 有量が低くなければならない。その様な低含有量は、ナトリウムおよび鉄の総含 有量が50ppb以下まで下がる様に、その様なフェノール性化合物を蒸留するこ とにより達成される。その様な低含有量は、ナトリウムおよび鉄の総含有量が3 0ppb以下まで下がる様に、汚染されていないイオン交換樹脂カラムに通すこと によっても得られる。その様な低含有量を得るためのもう一つの方法は、溶剤抽 出である。フェノール性化合物は、10%酸水溶液で抽出して、金属をそれぞれ 30ppb以下になる様に除去することができる。 驚くべきことに、フェノール性化合物の精製工程の際に、イオン交換、蒸留、 および/または溶剤抽出により金属イオンを除去することにより、少量のルイス 塩基も除去されることが分かった。ルイス塩基が存在しないか、またはその濃度 が低過ぎるために、製造中にノボラック 樹脂が部分的に解重合した。解重合した樹脂の物理特性は分解のために変化し、 フォトレジスト組成物には不適当なものになる。この問題は、ノボラック製造の 縮合工程の前および/または後におけるルイス塩基の量を調節することにより、 本質的に避けることができる。ルイス塩基は、約10〜1000ppm、好ましく は約20〜500ppm、最も好ましくは約30〜300ppm、の範囲内で存在する ことができる。使用可能なルイス塩基には、反応混合物に固体または液体として そのまま加えるか、あるいは塩として、または水または適当な有機溶剤、または 有機溶剤と水の混合物に入れた溶液として使用する、有機対イオンの水酸化物、 例えば四置換水酸化アンモニウム(式1)、または他の有機塩基(式2〜4)が ある。 [式中、置換基A、B、CおよびDは、C1〜C10アルキルまたはアルケニル( 直鎖ならびに分枝鎖)、特に好ましくはアルキル鎖が必要に応じて1個またはそ れより多いNまたはOで異原子置換されていてよいC1〜C2アルキル、C3〜C1 0 シクロアルキル、好ましくは必要に応じて1個またはそれより多いNまたはO で異原子置 換されたC5〜C6、C6〜C12アリールまたはアルキルアリール(C1〜C10アル キル、C6〜C12アリール)置換基、C1〜C10アルキルオキシ、C3〜C10シク ロアルキルオキシ、C6〜C12アリールオキシ、C1〜C10アルキルまたはC6〜 C12アリールカルボン酸またはエステル−COORおよびケト−置換基−C(= O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリール、特にアル キルとしてメチルであり、1個またはそれより多いNまたはOで異原子置換され た、特にアザおよびオキサ置換、C6〜C12アリール残基を含む)、アミノ、C1 〜C10アルキルおよびジアルキルアミノ、好ましくはC1〜C5アルキル、最も好 ましくはC1〜C2、C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルア ミノ、好ましくはC5〜C6シクロアルキル、置換基A〜Dの2個以上が、必要に 応じて1個またはそれより多いNまたはOにより異原子置換されていてよい環ま たは多環系の一部であるC3〜C10シクロアルキル、でよい。] 最も好ましいのは、水溶液としての水酸化テトラメチルアンモニウムである。 他の好ましいルイス塩基を式2〜4に示す。 式中、X=NまたはCR6、ただしX=CR6である場合、少なくとも1個の塩 基中心があり、式2ではXはPでよく、R1〜R6は、水素、アルキル鎖が必要に 応じて1個またはそれより多いNまたはOにより異原子置換されていてよいC1 〜C10アルキル(直鎖および分枝鎖の両方)、好ましくはC1〜C5アルキル、最 も好ましくはC1〜C2アルキル、C3〜C10シクロアルキル、好ましくは必要に 応じて1個またはそれより多いNまたはOにより置換された異原子C5〜C6シク ロアルキル、アザ−シクロアルキル置換基の場合、アリール環への付加は好まし くはアザ箇所を介して行なわれ、ヒドロキシ、C1〜C10アルキルオキシまたは C3〜C10シクロアルキルオキシ、C6〜C12アリールオキシ、C1〜C10アルキ ルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−COORおよびケト置 換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキルまたは、C6〜C12アリ ール、特にアルキルとしてメチルであり、1個またはそれより多いNまたはOで 異原子置換された、特 にアザおよびオキサ置換、C6〜C12アリール残基を包含する)、ハロゲンまた はニトロ、アミノ、C1〜C10アルキルまたはジアルキルアミノ、好ましくはC1 〜C5アルキル、最も好ましくはC1〜C2、C3〜C10シクロアルキルアミノおよ びジシクロアルキルアミノ、好ましくはC5〜C6シクロアルキル、置換基R1〜 R5の2個以上が、必要に応じて1個またはそれより多いNまたはOにより異原 子置換されていてよい環または多環系の一部であるC3〜C10シクロアルキルで よく、隣接するR基はC5〜C12の、好ましくはC5〜C7の、環状基の一部であ る。) 分子量の一定性は、ボイド粘度(「V.V」)、最終ノボラック樹脂のGPC 分子量および蒸留前のノボラック樹脂のGPC分子量の測定により決定される。 本発明の方法により製造される、所望の、一定した分子量を有するノボラック樹 指は、V.Vが10.0を超え、40.0未満、好ましくは約12〜約32.0 、より好ましくは約14.0〜約24.0、最も好ましくは約16.0〜約22 .0、であり、最終分子量(「MW」)の蒸留前分子量[「MW(BD)」]に 対する比率[比率=MW/MW(BD)]が約0.6を超え、約1.7未満、好 ましくは約0.7〜約1.5、より好ましくは約0.8〜約1.3、最も好まし くは約0.9〜約1.1、である。 ボイド粘度およびGPC分子量は下記の手順により測定する。ボイド粘度方法 樹脂の26%溶液(磁気攪拌棒およびキャップを備えた100mlジャー中に樹 脂6.50グラムを入れる)をつくり25.00グラムまでのAz Thinner Solve ntを加える。5ミクロン薄膜シリンジフィルターを通して溶液を濾過する。ビス コメーター(サイズ#200)を逆位置で第二線まで充填する。このビスコメー ターを粘度浴中に25℃(一定温度)で15〜20分間入れる。樹脂溶液の流動 時間(秒)を計り、2つの一定した読みが得られるまで繰り返す。計算:ボイド 粘度=25℃における流動時間(秒)x定数(センチストークス/秒) 分子量(MW) 重合体の分子量は、重量平均分子量MWであれ、数平均分子量MNであれ、重 合体のテトラヒドロフラン(THF)希釈溶液中で行なうゲル・パーミエーショ ン・クロマトグラフィー(GPC)により測定した。実際に使用した装置は、Wa ters(Millipore Corporation)のプログラム化できる自動試料採取装置、真空 ポンプ、クロマトグラフィーカラムおよびヒーター、およびShimadzu CR 30Aデ ータリダクションシステムおよび関連のソフトウエア(バージョン1.1、Shim adzu部品番号T/N22301309-91)に接続された示差屈折計からなる。使用し た屈折計は、Watersのモデル410であり、4本のクロマトグラフィーカラム、 500オングストローム、1000オングストローム、10,000オングスト ロームおよび100,000オングストローム(Watersから市販)を直列接続し た。このシステムを、分子量が下記の通りである、複数の市販ポリスチレン標準 を使用して校正した。 標準品は実質的に単分散であり、実質的に単一分子量からなる。この様に校正 したシステムで、下記の諸例により製造した重合体に対して、分子量MWを得た 。 本発明の特に好ましい実施態様では、酸触媒、例えば無水マレイン酸またはシ ュウ酸、も溶液中(例えば水中)で酸性イオン交換樹脂に通した。未処理シュウ 酸は一般 的にナトリウムおよび鉄の金属イオン含有量がそれぞれ約1000〜2000pp b以上である。10%シュウ酸の脱イオン水溶液でイオン交換樹脂を通して処理 した後、金属含有量は10ppb以下に低下する。本発明の好ましい実施態様では 触媒量としての約1%のシュウ酸しか使用しないが、金属イオン濃度の影響は高 いことがある。 本発明は、ノボラック樹脂の製造法、その様なノボラック樹脂を含むフォトレ ジスト組成物の製造法およびその様なフォトレジスト組成物を使用する半導体デ バイスの製造法に関する。フォトレジスト組成物は、光増感剤、水に不溶で水性 アルカリに可溶なノボラック樹脂および適当な溶剤を混合することにより形成さ れる。その様なフォトレジストおよびノボラック樹脂に適当な溶剤には、プロピ レングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキル(例えば メチル)エーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、乳酸エチ ル、エチル−3−エトキシプロピオネートと乳酸エチルの混合物、酢酸ブチル、 キシレン、ジグライム、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートがあ る。好ましい溶剤は、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGM EA)およびエチル−3−エトキシプロピオネート(EEP)である。 フォトレジスト組成物を基材に塗布する前に、必要に応じて使用する他の成分 、例えば着色剤、染料、縞防止 剤、レベリング剤、可塑剤、接着促進剤、速度増加剤、溶剤、および界面活性剤 、例えば非イオン系界面活性剤、をノボラック樹脂、増感剤および溶剤の溶液に 加えることができる。本発明のフォトレジスト組成物と共に使用できる染料添加 剤の例は、ノボラックおよび増感剤の合計重量に対して1〜10重量%の量の、 メチルバイオレット2B(C.I.No.42535)、クリスタルバイオレット (C.I.42555)、マラカイトグリーン(C.I.No.42000)およ びニュートラルレッド(C.I.No.50040)である。染料添加剤は、基材 による光の後方散乱を防止することにより、解像度を増加するのに役立つ。 縞防止剤は、ノボラックと増感剤の合計重量に対して約5重量%まで使用する ことができる。使用可能な可塑剤には、例えば、リン酸トリー(ベータ−クロロ エチル)−エステル、ステアリン酸、ジカンファー、ポリプロピレン、アセター ル樹脂、フェノキシ樹脂、およびアルキル樹脂があり、ノボラックと増感剤の合 計重量に対して約1〜10重量%の量で使用する。可塑剤は材料の被覆特性を改 良し、平滑で均一な厚さの被膜を基材に塗布できる様にする。 使用可能な接着促進剤には、例えばベータ−(3,4−エポキシ−シクロヘキ シル)−エチルトリメトキシシラン、p−メチル−ジシラン−メチルメタクリレ ート、 ビニルトリクロロシラン、およびガンマ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン があり、ノボラックと増感剤の合計重量に対して約4重量%までの量で使用する ことができる。使用可能な現像速度増加剤には、例えばピクリン酸、ニコチン酸 またはニトロケイ皮酸があり、ノボラックと増感剤の合計重量に対して約20重 量%までの量で使用することができる。これらの増加剤は、露光区域と非露光区 域の両方でフォトレジスト被覆の溶解性を増加する傾向があり、したがって、コ ントラストをある程度犠牲にしても現像速度の方が重要である場合に使用され、 すなわち現像剤により、フォトレジスト被覆の露光区域がより急速に溶解するが 、速度増加剤により、非露光区域からもフォトレジスト被覆が大量に失われる。 溶剤は組成物全体の中に、フォトレジスト組成物の95重量%までの量で存在 することができる。溶剤は、無論、フォトレジストを基材上に塗布した後、乾燥 により実質的に除去される。使用可能な非イオン系界面活性剤としては、例えば ノニルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール、オクチルフェノキシエタ ノールがあり、ノボラックと増感剤の合計重量に対して約10重量%までの量で 使用する。 製造されたフォトレジスト組成物溶液は、浸し塗り、吹き付け、回転、および スピンコーティングを包含する、フォトレジスト分野で使用される通常の方法に より、基 材に塗布することができる。例えば、スピンコーティングする場合、使用するス ピニング装置の種類およびスピニング工程に許される時間に対して、所望の厚さ の被覆を得るために、レジスト溶液を固体含有量の百分率に関して調整すること ができる。適当な基材には、シリコン、アルミニウム、重合体状樹脂、二酸化ケ イ素、ドーピングされた二酸化ケイ素、窒化ケイ素、タンタル、銅、ポリシリコ ン、セラミック、アルミニウム/銅混合物、ヒ化ガリウム、および他の、III/V 族化合物がある。 上記の手順により製造されたフォトレジスト組成物は、マイクロプロセッサー 、その他の小型集積回路部品の製造に使用されている様な、熱的に成長させたケ イ素/二酸化ケイ素被覆したウエハーの被覆に特に適当である。アルミニウム/ 酸化アルミニウムウエハーも使用できる。基材は、各種の重合体状樹脂、特に透 明重合体、例えばポリエステル、でもよい。基材は適当な組成物、例えばヘキサ −アルキルジシラザンを含む組成物、の接着促進層を有することができる。 次いで、フォトレジスト組成物溶液を基材上に塗布し、基材を約70℃〜約1 10℃の温度で、ホットプレート上で約30秒間から約180秒間、あるいは対 流加熱炉中で約15〜約90分間処理する。この温度処理は、フォトレジスト中 の残留溶剤の濃度を下げるが、光増感剤の著しい熱劣化を引き起こさない様に選 択する。一般的 に、溶剤の濃度を最少にすることが望ましく、この最初の熱処理は、実質的にす べての溶剤が蒸発し、厚さ1ミクロンのオーダーのフォトレジスト組成物の薄い 被覆が基材上に残るまで行なう。好ましい実施態様では、温度は約85℃〜約9 5℃である。この処理は、溶剤除去の変化率が比較的問題にならなくなるまで行 なう。温度と時間の選択は、使用者が望むフォトレジストの特性、ならびに使用 する装置および商業的に望ましい被覆時間により異なる。次いで、被覆基材を化 学放射線、例えば約300nm〜約450nmの波長の紫外線、X線、電子線、イオ ン線またはレーザー放射線、に、適当なマスク、ネガ、ステンシル、テンプレー ト、等を使用して形成した所望のパターンで露光することができる。 次いで、フォトレジストに必要に応じて、現像の前または後に、露光後の第二 焼き付けまたは熱処理を行なう。加熱温度は約90℃〜約120℃、より好まし くは約100℃〜約110℃である。加熱はホットプレート上で約30秒間〜約 2分間、より好ましくは約60秒間〜約90秒間、または対流加熱炉中で約30 〜約45分間、行なう。 露光したフォトレジスト被覆基材は、アルカリ性現像溶液に浸漬するか、ある いはスプレー現像工程で現像し、像様露光した区域を除去する。溶液は、例えば 窒素噴流攪拌により攪拌するのが好ましい。基材は、露光区域か らすべての、または本質的にすべてのフォトレジスト被覆が溶解するまで、現像 剤中に入れておく。現像剤は、アンモニウムまたはアルカリ金属の水酸化物の水 溶液を含むことができる。好ましい水酸化物は、水酸化テトラメチルアンモニウ ムである。被覆したウエハーを現像溶液から取り出した後、必要に応じて現像後 の熱処理または焼付けを行ない、被覆の密着性、およびエッチング溶液、その他 の物質に対する耐薬品性を向上させることができる。現像後の熱処理は、被覆の 軟化点より低い温度で被覆および基材を加熱炉焼付けすることができる。工業用 途、特にケイ素/二酸化ケイ素型基材上の微小回路装置の製造では、現像した基 材を、緩衝したフッ化水素酸系のエッチング溶液で処理することができる。本発 明のフォトレジスト組成物は、酸を基剤とするエッチング溶液に耐性があり、基 材の非露光フォトレジスト被覆区域を効果的に保護する。 下記の諸例により、本発明の組成物を製造および使用する方法を詳細に説明す る。しかし、これらの例は、本発明の範囲を制限または限定するものではなく、 本発明を実行するために必ず使用しなければならない条件、パラメータ、または 値を与えるものではない。 例1 乾燥したAMBERLYSTR15イオン交換樹脂ビーズ30グラムをコニカルフラスコに 入れ、すべてのビーズが水の 下になる様に脱イオン(DI)水を加えた。このフラスコを密封し、一晩放置し て樹脂ビーズを膨潤させた。次の朝、水をデカンテーションし、再度脱イオン水 を加えて樹脂ビーズを覆い、フラスコをゆっくり振とうした。水を再度デカンテ ーションした。脱イオン水によるすすぎ、およびデカンテーションの工程をさら に3回繰り返した。得られたイオン交換樹脂のスラリーを、多孔質のディスクお よび止め栓を備えた、長さ22cm、直径2cmのガラスカラムの中に注ぎ込んだ。 樹脂を底に沈降させ、カラムを脱イオン水で25分間バックフラッシュした。樹 脂を再度底に沈降させた。 床の長さを測定し、床体積は72mlと計算された。樹脂床を通して10%硫酸 溶液を毎分約16ml(毎時14.1床体積)の速度で下方に通過させた。6床体 積の酸溶液を樹脂床に通した。次いで脱イオン水60床体積をほぼ同じ流量で樹 脂床を下方に通過させた。溶出液のpHを測定し、新しい脱イオン水のpH約6に等 しいことを確認した。 約ナトリウム1000ppbおよび鉄約500ppbおよび窒素塩基30ppmを含む Ca−28クレゾール混合物(クレゾール酸)500グラムを同じ流量で樹脂床 に通した。得られたクレゾール酸は、金属イオン含有量が非常に低く、ナトリウ ム<10ppb、鉄<20ppbであり、窒素塩基は検出限界未満であった。 例2 ナトリウム1000ppbおよび鉄500ppbおよび窒素塩基200ppmを含むク レゾール酸(Ca28)200グラムを20mm圧の真空下で蒸留した。得られた クレゾール酸は金属イオンおよび窒素の量が非常に低く、ナトリウム<10ppb 、鉄<10ppbであり、窒素塩基は検出限界未満であった。 例3 ナトリウム10ppbおよび鉄150ppbおよび窒素塩基100ppmを含むクレゾ ール酸(Ca28)100グラムを10%HCl溶液(4x100ml)で抽出し た。クレゾール酸をDI水(2x100ml)で洗浄し、HClを除去した。得ら れたクレゾール酸を金属および窒素塩基について試験したところ、ナトリウム< 10ppb、鉄80ppbであり、窒素塩基は検出限界未満であった。 例4 湿ったAMBERLYST 15イオン交換樹脂ビーズ48lbs.(乾燥38lbs.)を、圧力 定格40psigの1.2ft.3の樹脂缶に入れた。圧力定格100psig、攪拌機およ び3インチの101psigラプチャーディスクを有する500gal.のガラスライニ ングした原料容器にDI水100.0gal.を入れた。この原料容器を窒素を使用 して20psigに加圧し、水を徐々に底部出口弁を通し、樹脂缶を通し、供給弁を 通し、圧力定格150psigおよび 2インチの100/100psig二重ラプチャーディスクを有するガラスライニン グした生成物容器中に移行させた。次いで両容器共排水した。すべての弁を閉じ 、DI水55gal.および98%硫酸55lbs.を原料容器に入れた。攪拌機を60 rpmに設定し、温度を20〜30℃に維持した。窒素を使用して原料容器を20p sigに加圧し、底部出口弁を開き、硫酸溶液を徐々に樹脂缶を通し、開いた入り 口弁を通し、生成物容器に移行させた。入り口弁は、液体流量が約0.35gal. /minになる様に開いた。次いで原料容器および生成物容器を排水し、樹脂缶へ通 じる原料容器の弁を閉じ、原料容器をDI水で洗浄した。 原料容器にDI水450gal.を入れ、温度を20〜30℃に維持し、攪拌機を 60rpmに設定した。窒素を使用して原料容器を20psigに加圧し、底部出口弁 を開き、水を徐々に樹脂缶を通し、入り口弁を通し、生成物缶に液体流量約1. 8gal./minで移動させた。生成物容器中の水のpHを試験し、新しいDI水のpHに 適合することを確認した。攪拌機を停止し、すべての弁を閉じた後、原料および 生成物缶の内容物を完全に排出させた。 ナトリウム280ppbおよび鉄280ppbを有する、DI水および7%メタノー ル中37%ホルムアルデヒドの溶液110gal.を原料缶中に入れ、温度を20〜 30℃に維持した。底部出口弁を開き、ホルムアルデヒド溶 液を徐々に樹脂缶を通して移動させた。生成物容器の入り口弁は、生成物容器へ の液体流量約0.7gal./minになる様に開いた。得られたホルムアルデヒドは金 属イオン含有量が非常に低く、ナトリウム<20ppb、鉄<45ppbであった。 例5 湿ったAMBERLYST 15イオン交換樹脂ビーズ248lbs.(乾燥196lbs.)を、 圧力定格40psigの6.2ft.3の樹脂缶に入れた。例2に記載の洗浄方法によ り洗浄した樹脂缶中に、ナトリウム789ppbおよび鉄547ppb、クロム118 ppb、およびカルシウム1487ppbを有する、DI水および7%メタノール中3 7%ホルムアルデヒドの溶液として9500lbs.のホルムアルデヒドを入れた。 毎分約33.3lbs.の溶液の流量でホルムアルデヒド溶液を徐々に樹脂缶を通し て移動させた。得られたホルムアルデヒドは金属イオン含有量が非常に低く、ナ トリウム12ppb、鉄4ppb、クロム118ppb、およびカルシウム11ppbであっ た。 例6 例5の手順を繰り返し、DI水およびメタノール中37%溶液としてホルムア ルデヒド3050lbs.を樹脂缶に通した。得られたホルムアルデヒドは金属イオ ン含有量が非常に低く、ナトリウム12ppb、鉄4ppb、クロム118ppb、およ びカルシウム11ppbであった。 例7 例5の手順を繰り返し、DI水およびメタノール中37%溶液としてホルムア ルデヒドを樹脂缶に通した。得られたホルムアルデヒドは下記の表に示す通りで あり、金属イオン含有量が非常に低くかった。 例8 冷却器、温度計、および滴下漏斗を備えた4つ口フラスコ中に例1から得たク レゾール(Ca−28)100グラムを入れた。シュウ酸1グラム(クレゾール の1%)およびDI水4グラムおよび3−ピコリン0.02グラム(クレゾール の0.02%)を加え、フラスコを95℃に加熱した。例5から得たホルムアル デヒド52.97g(クレゾール/ホルムアルデヒドのモル比1/0.72)を 3時間かけて滴下して加えた。縮合反応は95℃で8時間行ない、GPC分析用 の試料を採取して分子量を測定した。段階的蒸留技術を使用し、温度を一定に1 40℃に1時間、190℃に2時間および215℃に1時間維持し、次いで減圧 にして未反応原料を留去した。フラスコの温度が235℃で、真空圧が20mmに なった時、溶融した樹脂をアルミニウムトレーに放出した。ボイド粘度および溶 解度は無機および有機溶剤中で測定され、下記の表1に示す通りである。 例9〜14 異なった量の3−ピコリン(縮合前に加える)およびシュウ酸を使用して例8 の手順を繰り返し、下記の表1に示す例9〜14のノボラック樹脂を製造した。 例15〜23 異なった量の3−ピコリン(縮合後に加える)およびシュウ酸を使用して例8 の手順を繰り返し、下記の表2に示す例15〜23のノボラック樹脂を製造した 。 例23および24 3−ピコリンの代わりにピペリジンおよびピリジンを加えて(含有量の前に) 例8の手順を繰り返し、下記の表3に示す例23〜26のノボラック樹脂を製造 した。 比較例25および26 例8の手順を繰り返し、例17および19の樹脂と同等のノボラック樹脂を製 造した。下記の表4に示す通り、得られる樹脂が解重合することを示すために、 ルイス塩基は加えなかった。 例27〜32 圧力定格300psigおよび3インチの115psigラプチャーディスクを有する 2000gal.のステンレス鋼ライニングした反応容器に、ボールバルブを備えた 口を通して、粉末状の未精製シュウ酸61.3lbs.およびDI水5gal.を加えた 。46.2%m−クレゾール、40.5%p−クレゾール、5.6%2,5−キ シレノール、および6.8%2,4−キシレノールの混合物(金属含有量が非常 に低く、ルイス塩基が10ppm未満)6131lbs.を加えた。 反応容器の攪拌機を約110rpmに設定し、温度を92〜96℃に維持した。 3時間かけて、例5のホルム アルデヒド溶液3211lbs.を質量流量約18lbs/minで加えた。次いで、温度 を92〜96℃に8時間維持した。3−ピコリン3lbs.を加え、溶剤の大気圧蒸 留を開始した。反応混合物の温度を6時間かけて約215℃に上げた。120℃ および190℃における試料を採取し、GPCにより樹脂の分子量を比較した。 温度約235℃および真空20mmHgになるまでさらに熱および真空を反応容器 にかけ、それを約30分間維持した。次いで、真空を解除して、反応を完了させ た。試料を採取し、PGMEA7208lbs.を約35分間かけて反応容器中に加 えた。生成物をPGMEAに溶解させ、得られたノボラック樹脂溶液を0.4ミ クロンのCunoカートリッジフィルターに通した。得られた40%ノボラックのP GMEA溶液はナトリウムイオン64 ppb、カリウムイオン28ppb、鉄イオン 47ppb、クロムイオン43ppb、カルシウムイオン47ppbおよびアルミニウム イオン30ppbを含んでいた。 下記の表5は、得られた樹脂の特性を示す。 比較例33および34 同じ純度のクレゾールおよびホルムアルデヒドを使用して例19を繰り返した が、3−ピコリンは加えなかった。生成物は約7500lbs.のPGMEAに溶解 させた。表6に生成物の特性を示す。 例35 下記の様にフォトレジスト溶液を製造した。PGMEA73.88グラムに、 例13から得たノボラック樹脂19.58グラムを加えた。次の通りの光増感剤 の混合物を加えた。2,3,4,4´−テトラヒドロキシベンゾフェノンの2, 1,5−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル(40%〜80%エステル化) 3.26グラム、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの2,1,5−ジ アゾナフトキノンスルホン酸エステル(40%〜80%エステル化)2.61グ ラム、および2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンの2,1,5−ジアゾ ナフトキノンスルホン酸エステル(82%〜91%エステル化)0.651グラ ム。光増感剤およびFC−430界面活性剤(3M Corp.から市販のフルオロ脂 肪族重合体状エステル)を溶解させ、薄膜フィルター(細孔径0.2um)を通し て濾過した。標準的な技術を使用してフォトレジスト溶液を石英プレート上に一 定速度でスピンコーティングし、初期厚さ1.5umのフォトレジスト層を得た。 プレートを循環加熱炉中、90℃で30分間焼き付けた。 このフォトレジストを比較用フォトレジスト(Hoechst Celanese Corp.の電 子製品事業部から市販のAZ 6212)と、フォトスピード、コントラスト、暗被膜 損失(dark film loss)、熱的安定性およびエージングに ついて比較した。フォトスピードは2.6%速く、コントラストは差がなく、暗 被膜損失は4%速く、熱的安定性は差がなく、エージング(50℃で5日間)は 差がなかった。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月9日 【補正内容】 例8〜32は本発明を説明する。 例8 冷却器、温度計、および滴下漏斗を備えた4つ口フラスコ中に例1から得たク レゾール(Ca−28)100グラムを入れた。シュウ酸1グラム(クレゾール の1%)およびDI水4グラムおよび3−ピコリン0.02グラム(クレゾール の0.02%)を加え、フラスコを95℃に加熱した。例5から得たホルムアル デヒド52.97g(クレゾール/ホルムアルデヒドのモル比1/0.72)を 3時間かけて滴下して加えた。縮合反応は95℃で8時間行ない、GPC分析用 の試料を採取して分子量を測定した。段階的蒸留技術を使用し、温度を一定に1 40℃に1時間、190℃に2時間および215℃に1時間維持し、次いで減圧 にして未反応原料を留別した。フラスコの温度が235℃で、真空圧が20mmに なった時、溶融した樹脂をアルミニウムトレーに放出した。ボイド粘度および溶 解度を無機および有機溶剤中で測定し、下記の表1に示す。 例9〜14 異なった量の3−ピコリン(縮合前に加える)およびシュウ酸を使用して例8 の手順を繰り返し、下記の表1に示す例9〜14のノボラック樹脂を製造した。 請求の範囲 1. 下記のa)〜d)を含んでなることを特徴とする、水に不溶で、水性ア ルカリに可溶なノボラック樹脂の製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄して、イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄し て、それによってイオン交換樹脂中のナトリウムおよび鉄イオンをそれぞれ50 0ppb未満に減少させること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによって溶液の ナトリウムおよび鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 c)1種またはそれより多いフェノール性化合物をイオン交換樹脂に通し、それ によってナトリウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ200ppb未満に下げる か、または 1種またはそれより多いフェノール性化合物を蒸留し、それによってナトリ ウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ200ppb未満に下げるか、または 1種またはそれより多いフェノール性化合物から鉱酸溶液で金属イオンを抽 出し、それによってナトリウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ200ppb未 満に下げること、および d)ルイス塩基を加えるか、または除去することにより、 1)縮合前にルイス塩基の濃度を調節するか、2)縮合後にルイス塩基の濃度を 調節するか、あるいは3)縮合の前ならびに後にルイス塩基の濃度を調節するか 、あるいは4)原料中のルイス塩基の濃度を調節することにより、ルイス塩基の 塩基濃度を10〜1000ppmの水準に調節し、酸触媒の存在下で、このホルム アルデヒドをこの1種またはそれより多いフェノール性化合物と縮合させ、それ によって本質的に一定した分子量を有し、ナトリウムおよび鉄イオン量がそれぞ れ500ppb未満である、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を 製造すること。 2. ルイス塩基濃度を縮合の後にのみ調節する、請求項1に記載の方法。 3. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項1に記載の方法。 4. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項3に記載の方法。 5. ルイス塩基が、1)固体または液体としてそのまま、あるいは2)塩と して、または水、適当な有機溶剤、または有機溶剤と水の混合物に入れた溶液と して加えられる有機塩基であり、ルイス塩基が、下記の式の一つを有する有機化 合物である、請求項1に記載の方法。 式中、X=NまたはCR6、ただしX=CR6である場合は分子中に少なくとも1 個の塩基中心がある。式2では、XはPですることができる。R1〜R6は、下記 1)〜9)のいずれかでありうる。 1)水素、アルキル鎖が異原子置換されていてよいC1〜C10アルキル(直鎖お よび分枝鎖の両方)、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)ヒドロキシ、 4)C1〜C10アルキルオキシ、C3〜C10シクロアルキルオキシおよびC6〜C1 2 アリールオキシ、 5)C1〜C10カルボン酸またはエステル−COORおよびケト置換基−C(= O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールである)、 6)ハロゲンまたはニトロ、 7)アミノ、C1〜C10アルキル−またはジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、および 9)置換基R1〜R5の少なくとも2個が単環または多環系の一部であるC3〜C1 0 シクロアルキル。 6. ルイス塩基が下式を有する、有機対イオンの四置換水酸化アンモニウム である、請求項1に記載の方法。 式中、置換基A、B、CおよびDが、下記の1)〜9)でありうる。 1)C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)C6〜C12アリールまたはアルキルアリール(C1〜C10アルキル、C6〜C1 2 アリール)置換基、 4)C1〜C10アルキルオキシまたはC3〜C10シクロアルキルオキシ、 5)C6〜C12アリールオキシ、 6)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト−置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキル またはC6〜C12アリールである)、 7)アミノ、C1〜C5アルキル−およびジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、 9)置換基A〜Dの少なくとも2個が、C3〜C10単環または多環系の一部であ るC3〜C10シクロアルキル。 7.下記のa)〜e)を含んでなることを特徴とする、ポジ型フォトレジスト 組成物の製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄し、前記イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄 して、それによってイオン交換樹脂中の金属イオンをそれぞれ500ppb未満に 減少させること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによって溶液の 金属イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 c)金属イオン含有量がそれぞれ200ppb未満である1種またはそれより多い フェノール性化合物を用意すること、 d)ルイス塩基を加えるか、または除去することにより、1)縮合前にルイス塩 基の濃度を調節するか、2)縮合後にルイス塩基の濃度を調節するか、あるいは 3)縮合の前ならびに後にルイス塩基の濃度を調節するか、あるいは4)原料中 のルイス塩基の濃度を調節することにより、ルイス塩基の濃度を10〜1000 ppmの水準に調節し、酸触媒の存在下で、このホルムアルデヒドを前記の1種ま たはそれより多いフェノール性化合物と縮合させて、それによって本質的に一定 した分子量を有し、金属イオン量がそれぞれ500ppb未満である、水に不溶 で、水性アルカリに可溶なノボラック樹詣を製造すること、 e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) この水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3)適当な溶剤 、の混合物を用意すること。 8. ルイス塩基濃度を縮合の後に調節する、請求項7に記載の方法。 9. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項7に記載の方法。 10. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項9に記載の方法。 11. ルイス塩基が、1)固体または液体としてそのまま、あるいは2) 塩として、または水、適当な有機溶剤、または有機溶剤と水の混合物に入れた溶 液として、反応混合物に加えられる有機塩基であり、ルイス塩基が、下記の式の 一つを有する有機化合物である、請求項7に記載の方法。 式中、X=NまたはCR6、ただしX=CR6である場 合は分子中に少なくとも1個の塩基中心がある。式2では、XはPであることが できる。R1〜R6は、下記の1)〜9)のいずれかでありうる。 1)水素、C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)ヒドロキシ、 4)C1〜C10アルキルオキシ、C3〜C10シクロアルキルオキシおよびC6〜C1 2 アリールオキシ、 5)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキルま たはC6〜C12アリールである)、 6)ハロゲンまたはニトロ、 7)アミノ、C1〜C10アルキル−またはジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、および 9)置換基R1〜R7の少なくとも2個が単環または多環系の一部であるC3〜C1 0 シクロアルキル。 12. ルイス塩基が下式を有する、有機対イオンの四置換水酸化アンモニウ ムである、請求項7に記載の方法。 式中、置換基A、B、CおよびDが、下式1)〜9)でありうる。 1)C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)C6〜C12アリールまたはアルキルアリール(C1〜C10アルキル、C6〜C1 2 アリール)置換基、 4)C1〜C10アルキルオキシまたはC3〜C10シクロアルキルオキシ、 5)C6〜C12アリールオキシ、 6)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト−置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキル またはC6〜C12アリールである)、 7)アミノ、C1〜C5アルキル−およびジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、 9)置換基A−Dの少なくとも2個が、C3〜C10単環または多環系の一部であ るC3〜C10シクロアルキル。 13. 溶剤が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチ ルおよびエチル−3−エトキシプロピオネートからなる群から選択される、請求 項7または8に記載の方法。 14. 下記のa)〜i)を含んでなることを特徴とする、適当な基材上に光 画像を形成することによる、半導体デバイスの製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄し、イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄して、 それによってイオン交換樹脂中の金属イオンをそれぞれ500ppb未満に減少さ せること、b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによ って溶液の金属イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 c)金属イオン含有量がそれぞれ200ppb未満である1種またはそれより多い フェノール性化合物を用意すること、 d)ルイス塩基を加えるか、または除去することにより、1)縮合前のルイス塩 基の濃度を調節するか、2)縮合後のルイス塩基の濃度を調節するか、あるいは 3)縮合の前ならびに後のルイス塩基の濃度を調節するか、あるいは4)原料中 のルイス塩基の濃度を調節することにより、ルイス塩基の濃度を10〜1000 ppmの水準に調節し、酸触媒の存在下で、このホルムアルデヒドをこの1種また はそれより多いフェノール性化合物と縮合させ て、それによって本質的に一定した分子量を有し、金属イオン量がそれぞれ50 0ppb未満である、水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を製造す ること e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) この水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3)適当な溶剤 、の混合物を用意し、それによってポジ型フォトレジスト組成物を製造すること 、 f)適当な基材をフォトレジスト組成物で被覆すること、 g)本質的にすべての溶剤が除去されるまで、被覆された基材を加熱処理するこ と、 h)フォトレジスト組成物を像様露光すること、および i)フォトレジスト組成物の像様露光した区域を適当な現像剤で除去すること。 15. ルイス塩基濃度を縮合の後に調節する、請求項14に記載の方法。 16. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項14に記載の方 法。 17. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項16に記載の方法。 18. 溶剤が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチ ルおよびエチル−3−エトキシプロピオネートからなる群から選択される、請求 項14に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オーバン,ダニエル ピー. アメリカ合衆国ニュージャージー州、オッ クスフォード、バックレイ、アベニュ、ア ールアール2、ボックス、177シー (72)発明者 ダメル,ラルフ アール. アメリカ合衆国ロードアイランド州、コベ ントリィ、ウッド、コウブ、ドライブ、70

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記のa)〜d)を含んでなることを特徴とする、水に不溶で、水性アル カリに可溶なノボラック樹脂の製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄し、イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄して 、それによってイオン交換樹脂中のナトリウムおよび鉄イオンをそれぞれ500 ppb未満に減少させること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによって溶液の ナトリウムおよび鉄イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 次いで、 c)1種またはそれより多いフェノール性化合物をイオン交換樹脂に通して、そ れによってナトリウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ200ppb未満に下げ るか、または 1種またはそれより多いフェノール性化合物を蒸留して、それによってナト リウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ 200ppb未満に下げるか、または 1種またはそれより多いフェノール性化合物から鉱酸溶液で金属イオンを抽 出して、それによってナトリウムおよび鉄イオンの含有量をそれぞれ200ppb 未満に 下げること、および d)縮合前にルイス塩基濃度を約10〜1000ppmの水準に調節し、触媒の存 在下で、このホルムアルデヒドをこの1種またはそれより多いフェノール性化合 物と縮合させて、それによって所望の、本質的に一定した分子量を有し、ナトリ ウムおよび鉄イオン量がそれぞれ500ppb未満である、水に不溶で、水性アル カリに可溶なノボラック樹脂を製造すること。 2. ルイス塩基濃度を縮合の後にのみ調節する、請求項1に記載の方法。 3. 触媒が酸触媒である、請求項1に記載の方法。 4. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項1に記載の方法。 5. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項4に記載の方法。 6. ルイス塩基が、1)固体または液体としてそのまま、あるいは2)塩と して、または水、適当な有機溶剤、または有機溶剤と水の混合物に入れた溶液と して加えられる有機塩基であり、ルイス塩基が、下記の式の一つを有する有機化 合物である、請求項1に記載の方法。 式中、X=NまたはCR6ただしX=CR6である場合は分子中に少なくとも1 個の塩基中心があり、式2では、XはPであるこてができる。R1〜R6は、下記 の1)〜9)のいずれかでありうる。 1)水素、アルキル鎖が異原子置換されていてよいC1〜C10アルキル(直鎖お よび分枝鎖の両方)、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)ヒドロキシ、 4)C1〜C10アルキルオキシ、C3〜C10シクロアルキルオキシおよびC6〜C1 2 アリールオキシ、 5)C1〜C10カルボン酸またはエステル−COORおよびケト置換基−C(= O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールである)、 6)ハロゲンまたはニトロ、 7)アミノ、C1〜C10アルキル−またはジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、および 9)置換基R1〜R5の少なくとも2個が単環または多環系の一部であるC3〜C1 0 シクロアルキル。 7. ルイス塩基が下式を有する、有機対イオンの四置換水酸化アンモニウム である、請求項1に記載の方法。 [式中、置換基A、B、CおよびDは、下記の1)〜9)でありうる。 1)C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)C6〜C12アリールまたはアルキルアリール(C1〜C10アルキル、C6〜C1 2 アリール)置換基、 4)C1〜C10アルキルオキシまたはC3〜C10シクロアルキルオキシ、 5)C6〜C12アリールオキシ、 6)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト−置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキル またはC6〜C12アリールである)、 7)アミノ、C1〜C5アルキル−およびジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、 9)置換基A〜Dの少なくとも2個がC3〜C10単環ま たは多環系の一部である、C3〜C10シクロアルキル。 8. 下記のa)〜e)を含んでなることを特徴とする、ポジ型フォトレジス ト組成物の製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄し、前記イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄し て、それによってイオン交換樹脂中の金属イオンをそれぞれ500ppb未満に減 少させること、 b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによって溶液の 金属イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 c)金属イオン含有量がそれぞれ200ppb未満である1種またはそれより多い フェノール性化合物を用意すること、 d)縮合前にルイス塩基濃度を約10〜1000ppmの水準に調節し、触媒の存 在下で、このホルムアルデヒドを前記の1種またはそれより多いフェノール性化 合物と縮合させて、それによって所望の、本質的に一定した分子量を有し、金属 イオン量がそれぞれ500ppb未満である、水不溶性で、水性アルカリ可溶性の ノボラック樹脂を製造すること、 e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) この水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3)適当な溶剤 、の混合物を用意すること。 9. ルイス塩基濃度を縮合の後に調節する、請求項8に記載の方法。 10. 触媒が酸触媒である、請求項8に記載の方法。 11. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項8に記載の方法 。 12. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項11に記載の方法。 13. ルイス塩基が、1)固体または液体としてそのまま、あるいは2)塩 として、または水、適当な有機溶剤、または有機溶剤と水の混合物に入れられた 溶液として、反応混合物に加えられる有機塩基であり、ルイス塩基が、下記の式 の一つを有する有機化合物である、請求項8に記載の方法。 式中、X=NまたはCR6、ただしX=CR6である場合は分子中に少なくとも 1個の塩基中心がある。式2では、XはPであることができる。R1〜R6は、下 記1)〜9)のいずれかでありうる。 1)水素、C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)ヒドロキシ、 4)C1〜C10アルキルオキシ、C3〜C10シクロアルキルオキシおよびC6〜C1 2 アリールオキシ、 5)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1−C10アルキルま たはC6〜C12アリールである)、 6)ハロゲンまたはニトロ、 7)アミノ、C1〜C10アルキル−またはジアルキルアミノ、 8)C3−C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、および 9)置換基R1〜R7の少なくとも2個が単環または多環系の一部であるC3〜C1 0 シクロアルキル。 14.ルイス塩基が下式を有する、有機対イオンの四置換水酸化アンモニウムで ある、請求項8に記載の方法。 式中、置換基A、B、CおよびDは、下記の1)〜9)でありうる。 1)C1〜C10アルキル、 2)C3〜C10シクロアルキル、 3)C6〜C12アリールまたはアルキルアリール(C1〜C10アルキル、C6〜C1 2 アリール)置換基、 4)C1〜C10アルキルオキシまたはC3〜C10シクロアルキルオキシ、 5)C6〜C12アリールオキシ、 6)C1〜C10アルキルまたはC6〜C12アリールカルボン酸またはエステル−C OORおよびケト−置換基−C(=O)R(式中、RはH、C1〜C10アルキル またはC6〜C12アリールである)、 7)アミノ、C1〜C5アルキル−およびジアルキルアミノ、 8)C3〜C10シクロアルキルアミノおよびジシクロアルキルアミノ、 9)置換基A〜Dの少なくとも2個が、C3〜C10単環または多環系の一部であ るC3〜C10シクロアルキル。 15. 溶剤が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチ ルおよびエチル−3−エトキシプロピオネートからなる群から選択される、請求 項8または9に記載の方法。 16. 下記のa)〜i)を含んでなることを特徴とする、適当な基材上に画 像を形成することによる、半導体デバイスの製造法。 a)酸性イオン交換樹脂を水で洗浄し、イオン交換樹脂を鉱酸溶液で洗浄して、 それによってイオン交換樹脂中の金属イオンをそれぞれ500ppb未満に減少さ せること、b)水/ホルムアルデヒド溶液をイオン交換樹脂に通して、それによ って溶液の金属イオンの量をそれぞれ500ppb未満に下げること、 c)金属イオン含有量がそれぞれ200ppb未満である1種またはそれより多い フェノール性化合物を用意すること、 d)縮合前にルイス塩基濃度を約10〜1000ppmの水準に調節し、触媒の存 在下で、このホルムアルデヒドをこの1種またはそれより多いフェノール性化合 物と縮合させて、それによって金属イオン量がそれぞれ500ppb未満である、 水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂を製造すること、 e)1)フォトレジスト組成物を感光性にするのに十分な量の感光性成分、2) この水に不溶で、水性アルカリに可溶なノボラック樹脂、および3)適当な溶剤 、の混合物を用意し、それによってポジ型フォトレジスト組成物を製造すること 、 f)適当な基材をフォトレジスト組成物で被覆すること、 g)本質的にすべての溶剤が除去されるまで、被覆された基材を加熱処理するこ と、 h)フォトレジスト組成物を像様露光すること、および i)フォトレジスト組成物の像様露光した区域を適当な現像剤で除去すること。 17. ルイス塩基濃度を縮合の後に調節する、請求項16に記載の方法。 18. 触媒が酸触媒である、請求項16に記載の方法。 19. ルイス塩基が有機対イオンの水酸化物である、請求項16に記載の方 法。 20. ルイス塩基が水酸化アンモニウムである、請求項19に記載の方法。 21. 溶剤が、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチ ルおよびエチル−3−エトキシプロピオネートからなる群から選択される、請求 項16に記載の方法。
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