JPH0673148A - フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂の製造方法

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JPH0673148A
JPH0673148A JP29067892A JP29067892A JPH0673148A JP H0673148 A JPH0673148 A JP H0673148A JP 29067892 A JP29067892 A JP 29067892A JP 29067892 A JP29067892 A JP 29067892A JP H0673148 A JPH0673148 A JP H0673148A
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JP
Japan
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resin
reaction
catalyst
phenol
exchange resin
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JP29067892A
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English (en)
Inventor
Shoichi Hirooka
正一 広岡
Shoji Tsugi
昭次 都木
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Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、イオン性不純物の含有量の少ない半
導体封止材料等の電子材料に使用されるフェノール樹脂
の製造方法の提供を目的とする。 【構成】本発明のイオン性不純物の含有量の少ないフェ
ノール樹脂はフェノール類及びホルムアルデヒド類をイ
オン交換樹脂を触媒として反応することにより得られる
ものである。 【効果】本発明のフェノール樹脂はフェノール類及びホ
ルムアルデヒド類をイオン交換樹脂を触媒として反応す
るので、樹脂中にイオン性不純物が残存しないので、半
導体封止材料用等幅広く電子材料用として使用出来る。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明はイオン交換樹脂を触媒と
した新規な応用技術によるフェノール樹脂の製造方法に
関するものであり更に詳しくはイオン性不純物の含有量
の少ない半導体封止材料用等の電子材料用に使用される
フェノール樹脂の製造方法に関する。
【従来の技術】フェノール樹脂はフェノール類とアルデ
ヒド類との反応により得られるものであるが、最も代表
的な原料は3官能性モノマーであるフェノールと2官能
性モノマーであるホルムアルデヒドによる反応である。
このフェノールとホルムアルデヒドの反応において、生
成物の特性に大きな影響を及ぼすのは温度と同時に触媒
およびそのpHである。従来、アルカリ性条件下でのフ
ェノールとホルムアルデヒドの反応には、水酸化ナトリ
ウム、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、炭酸ナ
トリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水
酸化バリウム、トリエチルアミンなどが用いられてい
た。また、酸性条件下でのフェノールとホルムアルデヒ
ドの反応には、シュウ酸、硫酸、リン酸、塩酸、パラト
ルエンスルホン酸、マレイン酸などがもちいられてい
た。これらの触媒は、溶解あるいは、溶融状態で反応に
関与し、反応終了後の触媒除去に関しては、水酸化ナト
リウム、炭酸ナトリウムの例のように、除去による工程
の煩雑さを考慮して、反応混合物より除去しないことを
前提とする方法もあるが、一般的には反応混合物より触
媒除去することが望ましいものである。この触媒を除去
する方法としては、シュウ酸の例のように高温で昇華
させ、反応系より除去する方法、水酸化カルシウム
や、水酸化バリウムなどの例のように、硫酸塩あるいは
炭酸塩として沈澱、分離して反応系より除去する方法、
トリエチルアミンの例のように蒸留によって分離して
反応系より除去する方法などがある。しかしながら、一
般にこれらの方法においても触媒として用いられたイオ
ン性不純物を反応系より完全に除去することは困難であ
るため、誘電特性、耐老化性、耐湿性などが要求される
半導体封止材料等の電子材料の分野においては、反応混
合物より如何に触媒を除去するかは大きな課題であっ
た。
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
実情において、反応系より触媒を容易に分離して、しか
も反応生成物の後処理が簡略で、イオン性不純物の含有
量の少ない高純度フェノール樹脂の効率的、経済的な工
業的製造方法を提供するものである。
【発明の構成】
【問題点を解決するための手段】本発明はイオン交換樹
脂を触媒とした新規な反応技術によってこの問題の解決
に成功したものである。このイオン交換樹脂を触媒とし
て利用することは、例えば、エステルの合成および加水
分解、蛋白質・ペプチド等の加水分解、アセトアルデヒ
ドの重合および解重合、加水および脱水、アルドール縮
合など数多くの例があり公知であるが、イオン交換樹脂
を触媒としてイオン性不純物の含有量の少ないフェノー
ル樹脂を生産することは本発明が最初の提示である。イ
オン交換樹脂は工業的に広く利用されているものであ
り、例えば一般には、水処理、排水処理、薬液の精製、
貴金属の回収、糖類の脱色、脱塩、アミノ酸や核酸構成
物および抗生物質の分離など多分野で利用されている
が、このイオン交換樹脂は三次元構造の基体に交換基を
結合したものである。この基体は一般にスチレンやアク
リル酸のようなビニル基のあるモノマーとジビルベンゼ
ンとを共重合して製造される。このジビニルベンゼンの
割合によって低架橋度、高架橋度のイオン交換樹脂とな
り、これをゲル型樹脂としている。またマクロポアーを
有するものをポーラス型樹脂、更にマクロポアーの発達
したハイポーラス型樹脂に分けられている。この基体に
スルホン酸基(−SO3H)やカルボン酸基(−COO
H)などの交換基を結合した樹脂はこの酸基のH+が他
の陽イオンと交換するので陽イオン交換樹脂であり、4
級アンモニウム基や1〜3級アミンなどの交換基を結合
した樹脂はこのOH- が他の陰イオンと交換するので陰
イオン交換樹脂に分類される。これらはpHの作用領域
において強酸性および弱酸性陽イオン交換樹脂、あるい
は強塩基性および弱塩基性隠イオン交換樹脂に分けられ
る。イオン交換樹脂はイオン交換性を利用する用途が主
体であるが、この他に種々の特性を有している。この中
でイオン交換樹脂の溶剤の吸着性も大きな特徴である。
イオン交換樹脂のミクロポアーは極性溶剤を吸着するが
非極性溶剤は吸着しない。イオン交換樹脂のマクロポア
ーは非極性溶剤に親和性が高い。これらの性質を基礎と
してイオン交換樹脂を触媒として利用することが可能で
ある。すなわちイオン交換現象は伴わないが、吸着性を
利用する事によりH型の陽イオン交換樹脂は酸触媒の代
わりに、OH型の陰イオン交換樹脂は塩基触媒の代わり
に有機合成の触媒として使用することができる。このイ
オン交換樹脂の触媒作用は樹脂相の対立イオンで行われ
るもので、強酸性陽イオン交換樹脂、強塩基性陰イオン
交換樹脂が、最も強く、また反応物質は樹脂相に拡散し
てはじめて作用を発揮するもので、マクロポアーのもの
が比較的触媒作用が高いものである。また触媒能には粒
度が影響し、粒度の小さい樹脂ほど反応が速くなる傾向
があるが、通常粒度15〜50メッシュの球状形のもの
が利用される。本発明に使用するイオン交換樹脂は常法
によって合成することも出来るが、市販のイオン交換樹
脂を用いてもよい。市販の陽イオン交換樹脂、陰イオン
交換樹脂としてはアンバーライトのイオン交換樹脂(オ
ルガノ社製商品名)、ダイヤイオンのイオン交換樹脂
(三菱化成社製商品名)、ダウエックスのイオン交換樹
脂(ダウケミカル社製商品名)レバチットのイオン交換
樹脂(バイエル社製商品名)などがある。これらのイオ
ン交換樹脂を触媒として使用した本発明のフェノール樹
脂製造の大きな特徴は、反応終了後、触媒を反応生成物
と容易に分離することが出来ると同時に反応生成物中に
酸やアルカリが出ないのでイオン性不純物の含有量の少
ない高純度のフェノール樹脂製造が可能となることであ
る。このように反応生成物の精製が容易になることに加
えて、バッチまたはカラム方式で触媒の連続使用が出来
る事、イオン交換樹脂のポアーサイズにより反応に選択
性を持たせられる事、酸、アルカリが出ないので装置を
腐食しない事などイオン性不純物を含有しない高純度フ
ェノール樹脂の製造のためには好ましい特徴がある。本
発明に使用するフェノール類は、フェノール、クレゾー
ル類、キシレノール類等フェノール性水酸基を有する化
合物から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。アルデ
ヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等
が挙げられる。フェノール類とアルデヒド類の反応モル
比は通常のフェノール樹脂反応のものが用いられる。反
応温度は80〜110℃が好ましく、反応時間は5〜1
0時間が好ましい。反応終了後、得られた反応物よりイ
オン交換樹脂をフィルターにて除去し、開放濃縮、減圧
濃縮を行なうことにより本発明のフェノール樹脂を得る
ことが出来る。
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明は
かかる実施例に限定されるものではない。 [実施例1]撹拌機、冷却管及び温度計を備えた1l三
口フラスコにフェノール300g(3.19モル)、5
0%ホルマリン水溶液155g(2.58モル)、ダイ
ヤイオンSK1B(三菱化成(株)製)69.2mlを
仕込み、加熱し、還流温度で7時間反応した後、この反
応物を60メッシュの金網で濾過し、ダイヤイオンSK
1Bを除去した。ついでこの反応物を蒸発皿に移し常圧
にて反応物の内温が160℃になるまで、4時間かけて
濃縮し、さらに内温を160℃に保持しながら圧力ゲー
ジ650mmHgで留出物が出なくなるまで減圧濃縮
し、これを取り出した。得られた樹脂の軟化点は80℃
であった。 [実施例2]実施例1と同様な装置に、フェノール30
0g(3.19モル)、50%ホルマリン水溶液155
g(2.58モル)、ダイヤイオンSK1B173ml
を仕込み、加熱し、還流温度にて7時間反応した後、こ
の反応物を60メッシュの金網で濾過し、ダイヤイオン
SK1Bを除去した。ついでこの反応物を蒸発皿に移し
常圧にて反応物の内温が160℃になるまで5時間かけ
て濃縮し、さらに内温を160℃に保持しながら圧力ゲ
ージ650mmHgで留出物が出なくなるまで減圧濃縮
し、これを取り出した。得られた樹脂の軟化点は82℃
であった。 [比較例1]実施例1と同様な装置に、フェノール30
0g(3.19モル)、50%ホルマリン水溶液155
g(2.58モル)、シュウ酸1.5gを仕込み、加熱
し還流温度にて3時間反応した後、常温で160℃まで
3時間かけて濃縮し、さらに160℃に保持したまま留
出物が出なくなるまで減圧濃縮し、これを取り出した。
得られた樹脂の軟化点は83℃であった。 [比較例2]実施例1と同様な装置に、フェノール30
0g、50%ホルマリン水溶液155g、10%硫酸
3.0gを仕込み、加熱し還流温度にて3時間反応した
後、常温で160℃まで3時間かけて濃縮し、さらに1
60℃に保持したまま留出物が出なくなるまで減圧濃縮
し、これを取り出した。得られた樹脂の軟化点は86℃
であった。上記にて得られた樹脂の純度を示す各特性を
表1に示した。
【表1】 各樹脂の電気伝導度としては抽出水の電気伝導度を測定
した。即ち、樹脂10gにイオン交換水100gを加
え、95℃、20時間抽出後、上澄み液を濾過し、これ
を電気伝導度計にて測定した。各樹脂のイオン濃度とし
ては抽出水のイオン濃度を測定した。即ち、上記抽出水
のイオン濃度をイオンクロマトグラフィーにて測定し
た。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば樹脂中の
イオン性不純物の含有量の少ない半導体封止材料等の電
子材料用として好適な、高純度フェノール樹脂を提供で
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類及びホルムアルデヒド類をイ
    オン交換樹脂を触媒として反応することを特徴とするフ
    ェノール樹脂の製造方法。
JP29067892A 1992-07-03 1992-07-03 フェノール樹脂の製造方法 Pending JPH0673148A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07502295A (ja) * 1991-12-18 1995-03-09 クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド ノボラック樹脂中の金属イオンの低減
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JP2008514769A (ja) * 2004-10-01 2008-05-08 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ ポリマー状のヒドロキシアルキル末端ポリスルフィドの製造法

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