JPH08501010A - 液体受け入れ、搬送、保持構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は使い捨て吸収材（２０）に使用する液体受け人れ搬送保持構造体を提供する。使用において、このような構造体を使用する使い捨て吸収材に放出された液体は、繊維間及び繊維内の搬送を介して液体が放出された点から離れた液体保持領域に移動される。液体を放出点から離すように移動させることによって、着用者にとってきれいで乾燥した表面（２２）を提供する吸収コアの有効使用が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 液体受け入れ、搬送、保持構造体 発明の分野 本発明は、液体を受け入れ、搬送及び保持する構造体に関し、特に、繊維の内 側と繊維の間の双方で液体の搬送を行うことができる不織布に関する。 発明の背景 体液を収集するための広範な使い捨て吸収材用の構造体はこの技術分野で公知 である。市販されている吸収材は、おしめ、大人用失禁用品、生理帯を含む。こ のタイプの使い捨て製品は、液体を受けて搬送、保持するいくつかの機能的な部 材を有する。通常、このような吸収材は、主にセルロース繊維を有する吸収材料 のコアを有する。典型的にはこのような吸収材は、液体透過性トップシートと、 吸収コアと、液体不透過性のバックシートとを有する。 使い捨て吸収材の場合においては、使用者は、着け心地、適合感、液体の保持 性及び漏れが最小限であることについて高度な性能を期待するようになって来た 。すなわち、吸収材からの液体の漏れは、承諾することができないものと見なさ れる。 通常、使い捨て吸収材に不織布を使用するとき、液体 を吸収する性能だけでは製品の最適な性能を保証するには十分ではない。例えば 、多数の吸収材は、使用中に、液体が何度もかけられる。液体の最初の放出を吸 収するだけでなく、好ましくは、放出点から離れた、液体を保持する領域まで吸 収材内を搬送することが望ましい。 吸収材において不織布を使用するとき、不織布を液体受け入れ材料に接触させ ることが望ましい。このような液体受け入れ材料は、当業者において公知であり 、それらの重量の何倍かの液体を吸収することができ、それを毛管作用に対して 保持することができる。もし、収納材料に接触する不織布が液体の放出点から液 体を搬送することができない場合には、すべての受け入れ材料を放出が行われた 領域全体に配置しなければならない。しかしながら、これは常に望ましいもので はない。 特に、液体は、通常吸収材の中央部分近傍に放出される。すべての液体受け入 れ材料を製品の中央部分に配置しなければならないとすると、製品は着け心地が 悪くなり、製品の設計上のオプションが制限される。従って、製品全体にわたっ て液体収容材料をさらに均一に配分することが望ましい。 吸収材に不織布を使用するとき、ウエブが液体を迅速に受け入れることが望ま しい。しかしながら、液体の受け入れ及び搬送を同時に行うことは困難である。 発明の要約 好ましい実施例において、本発明は、液体を受け入れ、搬送し保持する構造体 に関する。本構造体は、繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことができ る複数の親水性毛管通路繊維を有する不織布を有する。繊維は基部から形成され た少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの壁とを有す る。高吸収性吸収コアが不織布と液体連通している。 好ましくは、不織布の毛管通路繊維のほぼ平行な壁の広がりが約４０゜未満で ある。好ましくは、不織布を形成する前記毛管通路繊維のスレンダネス比は少な くとも約９である。吸収コアの毛管吸引は少なくとも約６ｃｍである。好ましく は、不織布の毛管通路繊維の毛管通路幅は、約１０ミクロン乃至約２００ミクロ ンである。不織布の前記毛管通路繊維のデニールは約５以上である。 好ましくは、本構造体は、繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことが できる複数の親水性毛管通路繊維を有する不織布を有する。繊維は基部から形成 された少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの壁とを 有する。好ましくは、構造体は第１の不織布に重ねられた第２の不織布と、不織 布に液体連通した高吸収性の吸収コアとを有する。 好ましくは、第２の不織布は、繊維間及び繊維の液体受け入れ搬送を行うこと ができる親水性毛管繊維を有す る。この繊維は、基部から形成された少なくとも１つの毛管通路と、基部から伸 びている２つのほぼ平行な壁とを有する。 他の好ましい実施例において、本発明は吸収材に関する。吸収材は、液体透過 性トップシートとトップシートに結合された液体不透過性バックシートとを有す る。トップシートとバックシートとの間に高吸収性コアが配置されている。コア はトップシートに面する最上面と、バックシートに面する最下面とを有する。ト ップシートと吸収コアとの間に不織布が配置されている。不織布は、繊維内及び 繊維間に液体を受け入れ搬送することができる複数の親水性毛管通路繊維を有す る。繊維は、基部から形成された少なくとも１つの毛管通路と、基部から伸びて いるほぼ平行な２つの壁とを有する。 他の好ましい実施例において、本発明は吸収コアに関する。吸収コアは液体透 過性トップシートを有する。トップシートは、繊維内及び繊維間に液体を受け入 れ搬送することができる複数の親水性毛管通路繊維を有する。繊維は、基部から 形成された少なくとも１つの毛管通路と、基部から伸びているほぼ平行な２つの 壁とを有する。トップシートに液体不透過性バックシートが結合されている。ト ップシートとバックシートとの間に高吸収性吸収コアが配置されている。コアは トップシートに面する最上面と、バックシートに面する最下面とを有する。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を特に指摘し明瞭に権利請求する請求の範囲で終了してい るが、本発明は添付図面に関連した次の説明からさらによく理解できるであろう 。図面においては同じ部品には同じ参照符号が付されている。 第１図は、生理用ナプキンの構造をさらにはっきりと示すために破断された部 分を有する本発明の好ましい生理用ナプキンの平面図である。 第２図は、線２−２に沿って切った第１図の生理用ナプキンの断面図である。 第３図は、本発明の生理用ナプキンの他の実施例の断面図である。 第４図は、生理用ナプキンの他の実施例の断面図である。 第５図は、生理用ナプキンの他の実施例の断面図である。 第６図は、平坦な基部（４）と、壁（５）の間の幅、壁の厚さ（６）を有する 対称的な「Ｈ」形状の毛管通路繊維の断面図である。 第７図は、毛管通路繊維の断面の顕微鏡写真（１５０倍）である。 第８図は、湾曲した基部（４）と、壁の間の幅（５）と、壁の深さ（６）とを 有する対称的な「Ｕ」形状の毛管通路繊維の断面図である。 第９図は、毛管通路繊維の断面の顕微鏡写真（１５０倍）である。 第１０図は、特定の毛管表面積と特定の毛管容量を計算する手順の種々の見地 を例示する毛管通路繊維の断面図である。 第１１図は、壁の平行性を計算する手順の種々の観点を例示する毛管通路繊維 の断面図である。 発明の詳細な説明 １．吸収材の説明 ここに使用するような、用語の「吸収材」は、体液を吸収して収容する装置を 言い、特に、着用者の身体に対してまたはその近傍に配置され身体からの種々の 排泄物を吸収して収容する装置を言う。用語の「吸収材」は、用語の「吸収材」 は、おしめ、生理パッド、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁パッド等を含 む。用語の「使い捨て」は、洗濯するか、さもなければ吸収材として再生される か、または再使用されるようには意図されていない吸収材を言うように使用され る（すなわち、それらは一回使用したら廃棄されるか、または肥料とされるか、 または環境的に矛盾のない方法で廃棄されることを意図するものである）。「１ つの」吸収材は、別のホルダ及びパッドのような別々に組み立てる部材を必要と しないように調整され、単一性を形成するように一体になった別の部品から形成 された吸収材を言う 本発明の一体的な吸収材の好ましい実施例は、第１図に示すような生理パッド 、生理用ナプキン２０である。ここに使用するような、生理用ナプキンは、尿性 器の外側の外陰部領域に隣接するように婦人によって着用され、メンス液及び着 用者の身体からの膣の排出液（例えば、血液、メンス及び尿）を吸収して保持す るようになっている吸収材を言う。着用者の前室の内側に、また一部が外側に存 在する陰唇器官も本発明の範囲にある。ここに使用するような用語の「外陰部」 は外側から見える女性の性器を言う。しかしながら、本発明は、パンティライナ のような女性用の他の生理用品または生理パッド、失禁パッド等のような他の吸 収材にも適用可能であることを理解すべきである。 生理用ナプキン２０は、２つの面、すなわち、身体接触面または「身体面」２ ０ａ及ひ下着面２０ｂを有する。生理用ナプキン２０は、身体面２０ａから見た ように第１図に示される。身体面２０ａは着用者の身体に隣接するように着用さ れるようになっている。（第２図に示す）生理用ナプキン２０の下着面２０ｂは 、その反対側にあり、生理用ナプキン２０を着用したときに、着用者の下着に面 するように配置されるようになっている。 生理用ナプキン２０は、２つの中心線、長手方向の中心線「Ｌ」及び横断方向 の中心線「Ｔ」を有する。ここで使用するような用語の「長手方向」は、生理用 ナプキ ン２０を着用したときに、直立した着用者を左と右の身体に分割する垂直方向の 平面に整合した（例えば、ほぼ平行な）生理用ナプキン２０の平面のライン、軸 線または方向を言う。ここに使用するような「横」または「側方」は互換性があ り、長手方向にほぼ垂直な生理用ナプキン２０の平面内にあるライン、軸線また は方向を言う。 第１図は、本発明の生理用ナプキン２０及び包装体３０が平坦な状態で示され た平面図であり、その構造の一部は、生理用ナプキン２０の構造をさらによく示 すように破断されており、着用者２０ａに面するか、または接触する生理用ナプ キン２０の部分は、見る者に向いている。第１図に示すように、生理用ナプキン ２０は、液体透過性トップシート２２と、トップシート２２に接続した液体不透 過性バックシート２３と、トップシート２２とバックシート２３との間に配置さ れた吸収コア２４と、トップシート２２と吸収コア２４との間に配置された液体 受け入れ及び搬送層２７とを有する。 また、第１図は生理用ナプキン２０が生理用ナプキン２０の外縁によって規定 された周縁部３０を有し、周縁部３０は、長手方向の縁部（すなわち、「側縁」 ）が参照符号３１で示され、端縁（すなわち、「端部」）が参照符号３２で示さ れる。 生理用ナプキン２０は着用者のパンティのクロッチ部分の周りに折り曲げるサ イドフラップまたは「ウイング」 ３４を有することが好ましい。サイドフラップ３４は、多数の目的を果たし、着 用者のパンティが汚れることを防止し、着用者のパンティに固定された生理用ナ プキンを保持することを含むがそれには制限されない。 第２図は第１図の断面線２−２に沿って切った生理用ナプキン２０の断面図で ある。第２図で分かるように、生理用ナプキン２０は、生理用ナプキン２０を着 用者の下着に取り付けるために接着性の固定装置３６を有することが好ましい。 取り外し可能なリリースライナ３７は、接着性固定装置３６をカバーして使用前 に下着のクロッチ部分以外の表面に接着剤が張り付くことを防止する。 第３図は、本発明の生理用ナプキン２０の他の実施例の断面図である。第３図 から分かるように、生理用ナプキン２０は、液体受け入れ及び搬送層２７と、液 体受け入れ及び搬送層２７に結合された液体不透過性バックシート２３と、液体 受け入れ及び搬送層２７と液体不透過性バックシート２３との間に配置された吸 収コア２４とを有する。 第４図は本発明の生理用ナプキン２０の他の実施例の断面図である。第４図か ら分かるように、生理用ナプキン２０は、液体透過性トップシート２２と、液体 透過性トップシートに結合された液体不透過性バックシート２３と、トップシー ト２２と液体不透過性バックシート２３との間に配置された吸収コア２４と、ト ップシート２ ２と吸収コア２４との間に配置されたひだ付き液体受け入れ搬送層２７と、液体 受け入れ搬送層２７と吸収コア２４との間に配置されたひだ付きティッシュ３８ とを有する。好ましくは、ひだ付き組織体３８は、約０．０２５ｇ／ｉｎ２乃至 約０．０４５ｇ／ｉｎ２の基礎重量と約０．０６乃至約０．ｌｌｇ／ｃｍ³の密 度を有する。例としての組織体は、ウイスコンシン州グリーンベイのホートホワ ード社によって製造されている。 第５図は本発明の生理用ナプキン２０の他の実施例の断面図である。第５図か ら分かるように、生理用ナプキン２０は、液体受け入れ及び搬送層２７と、液体 受け入れ及び搬送層２７に結合された液体不透過性バックシート２３と、液体受 け入れ及び搬送層２７と液体不透過性バックシート２３との間に配置された吸収 コア２４とを有する。 生理用ナプキン２０は、長手方向及び横方向に加えて、Ｚ方向軸を有し、これ は、身体接触層、例えば、トップシート２２または液体受け入れ搬送層２７を通 って、液体収容装置、例えば配置された吸収コアに向かって下方に進む方向であ る。この目的は、液体が「ｚ」方向に吸収材の身体接触層から離れる方向に収容 層まで均等に引かれるように身体接触層と吸収材の下の層との間に毛管吸引勾配 を形成することである。 外方毛管通路を有する複数の繊維から成る液体受け入 れ及び搬送層を使用することによって、液体は、製品全体の有効な吸収性を向上 するために液体の放出点から液体が保持される領域まで搬送される。 生理用ナプキンの個々の部材をさらに詳細に説明する。 ２．生理用ナプキンの個々の部材 Ａ．トップシート 卜ップシート２２は着用者の皮膚に対して柔軟で柔らかく刺激のないものであ る。さらにトップシート２２は、液体（例えばメンス液及び尿）がその厚さを容 易に通ることができるように液体透過性である。織物及び不織布材料、開口を有 する熱可塑性フィルム、開口を有するプラスティック製のフィルム及びヒドロフ ォーム熱可塑性フィルム、多孔性発泡体、網状発泡体及び網状熱可塑性フィルム 及び熱可塑性綿布のような広範な材料から適当なトップシート２２が製造される 。適当な織物及び不織布材料は、天然繊維（例えば、木または木綿繊維）、合成 繊維（例えば、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリエチレン繊維のようなポ リマー繊維）または天然及び合成繊維の組み合わせから成る。 好ましいトップシート２２は、有孔フィルムを有する。有孔フィルムはトップ シート２２に好ましい。なぜならば、それらは、体液に対して透過性で非吸収性 であり、液体が逆流して着用者の皮膚を再び濡らす傾向を低減する。従って、身 体に接触する成形フィルムの表面は、乾 燥したままになり、それによって身体が汚れることを少なくし、着用者にさらに よい心地を与える。適当な成形フィルムは、１９７５年１２月３０日にトンプソ ンに発行された米国特許第３，９２９，１３５号、１９８２年４月１３日にムラ ネ等に発行された米国特許第４，３２４，２４６号、１９８２年８月３日のラデ ル等に発行された米国特許第４，３４２，３１４号、１９８４年７月３１日にア ール等に発行された米国特許第４，４６３，０４５号、１９８６年１２月１６日 にクロ等に発行された米国特許第４，６２９，６４３号及び１９９１年４月９日 にバードに発行された米国特許第５，００６，３９４号に示されている。これら の特許は言及によりここに組み込まれている。本発明の好ましいトップシート２ ２は、１つまたはそれ以上の特許に示された成形フィルムであり、「ＤＲＩ−Ｗ ＥＡＶＥ」としてシンシナチ州のプロクター＆ギャンブル社によって生理用ナプ キンで市販されている。 本発明の好ましい実施例において、成形フィルムトップシート２２の身体面は 、もしその身体面が親水性でない場合よりも液体がトップシート２２をさらに迅 速に通過する助けとなるように親水性である。これはメンス液が吸収コア２４に 流れて吸収されないでトップシート２２から流れ出る可能性を小さくする。好ま しい実施例において、１９９１年１１月１９日にアジズ等によって出 願された「不織布及び開口フィルムカバーシートを有する吸収材」と題された米 国特許出願第０７／７９４，７４５号に示されているように成形フィルムトップ シート２２のポリマー材料に表面活性材が組み込まれる。別の案としてトップシ ート２２の身体面を１９９１年８月２１日にオズボーンに発行された米国特許第 ４，９５０，２６４号及び１９９１年４月２３日にオズボーンに発行された米国 特許第５，００９，６５３号に示されているような表面活性剤で処理することに よって親水性とすることができる。これらの特許の双方は言及によりここに組み 込まれている。 第３図及び第５図に示す他の実施例において、液体受け入れ搬送層２７は、生 理用ナプキン２０のトップシートとして使用する。液体受け入れ搬送層２７は、 以下に詳細に説明する。 Ｂ．吸収コア 吸収コア２４は、液体（例えば、メンス液及び／または尿）を吸収して保持す ることができる吸収装置である。第１図及び第２図に示すように、吸収コア２４ は、身体面と、下着面と、側縁と、端縁とを有する。吸収コア２４は、広範な大 きさ及び形状（例えば、矩形、楕円形、砂時計、犬の骨の形状、非対称形等）で 形成され、生理用ナプキンで使用される広範な液体吸収材料及び通常エアフェル トと称される細かい木のパルプのような他の吸 収材から製造される。他の適当な吸収材の一例は、クリープセルロースワディン グ、溶融吹き付けポリマーを含むコフォーム、化学的に硬化され変形されまたは クロスリンク加工されたセルロース繊維、毛管繊維、クリンプポリエステル繊維 のような合成繊維、ピートモス、組織ラップ及び組織薄層を含むティッシュ、吸 収発泡体、吸収スポンジ、超吸収ポリマー、吸収ゲル材料または等価材料または 材料の組み合わせまたは、毛管吸引に対して液体を吸収して保持すると仮定すれ ば、これらの混合物をも含む。 吸収コア２４の構成及び構造は、変化する（例えば、吸収コアは厚み領域（例 えば、中央が厚くなるような輪郭）、親水性勾配、超吸収性勾配または低い濃度 及び低い平均基礎重量の獲得領域を有し、１つまたはそれ以上の層または構造を 有する）。しかしながら、吸収コア２４の全体の吸収容量は、生理用ナプキン２ ０の設計負荷及び使用目的に依存する。さらに、吸収コア２４の大きさ及び吸収 容量は、失禁パッド、パンティライナ、通常の生理用ナプキンまたは夜用生理用 ナプキンのような異なる使用に対応するために変化する。 本発明の吸収コア２４のような使用のための例示的な吸収構造は、１９９０年 ８月２１日にオズボーンに発行された米国特許第４，９５０，２６４号、１９８ ６年９月９日にイースマン等に発行された米国特許第４，６１ ０，６７８号、１９８９年５月３０日にアレメニー等に発行された米国特許第４ ，８３４，７３５号、１９９１年４月２３日にオズボーンに発行された米国特許 第５，００９，６５３号、デュンク等の名で１９８６年１０月２２日に発行され たプロクター＆ギャンブル社のヨーロッパ特許出願第０１９８６８３号に示され ている。これらの特許の各々は言及によりここに組み込まれている。本発明の吸 収コア２４として使用される他の例示的な吸収構造は、発明者ブエンガ等により １９９１年７月２３日に出願された「生理用品に使用する吸収コア」と題された 米国特許出願第０７／７３４，４０５号に示されている。 吸収コア２４の好ましい実施例は第３図に示す薄層構造を有する。この薄層は 、超吸収ポリマー（または吸収ゲル材料）の層と、クロスリンクされたセルロー ス繊維の１つまたはそれ以上のシートまたはウエブから成る。別の案として第２ 図、第４図及び第５図に示す吸収コア２４は、クロスリンク加工されたセルロー ス繊維の一枚のシートを有する。吸収コア２４の適当なクロスリンクセルロース 繊維は、１９８９年１２月１９日にクック等に発行された米国特許第４，８８８ ，０９３号、１９８９年４月１８日にディーン等に発行された米国特許第４，８ ２２，５４３号、１９８９年１２月２６日にショゲン等に発行された米国特許第 ４，８８９，５９５号、１９ ９０年２月６日のムーア等に発行された米国特許第４，８９８，６４２号、ラッ シュ等に１９９０年６月１９日に発行された米国特許第４，９３５，０２２号、 １９９１年５月１５日にへロン等の名で発行されたＥＰＯ出願公開ｎｏｓ．０４ ２７３１６Ａ２及び０４２７３１７Ａ２及びここに言及により組み込まれた１９ ９１年５月２９日へロン等の名で発行されたＥＰＯ出願公開ｎｏ．０４２９１１ ２Ａ２に示されている。 第３図に示すような実施例のクロスリンクセルロース繊維は、吸収ゲル材料４ ０の粒子の層を包む単一のシートを有する。このシートは、端部から見たときに 、「ｃ」形状になるように包まれる。包まれたシートは、上層４１と下層４２を 形成する。他の実施例において、薄層は一枚のシートではなく異なる層の吸収コ アの薄層のクロスリンクセルロース材料（または他の吸収材料）の別のウエブを 提供することによって、また追加層を提供することによって多くの他の方法で形 成される。 巻かれねじられ、好ましくは化学的に拘束され及びクロスリンク加工されたこ のタイプのコアにおいて、セルロース繊維は、吸収コアとしてシート形態に使用 することができるように精製される。巻かれ化学的に拘束され及びクロスリンク 加工されたセルロース繊維は、米国特許第４，８８８，９０３号、米国特許第４ ，８２２，５４３号、４，８８９，５９５号、４，８８９，５９７号 及び４，８９８，６４２号に詳細に示されている。 吸収ゲル材料と組み合わせられたこのような繊維の使用、及びこのような組み 合わせを製造する装置は、米国特許第４，９３６，０２２号に示されている。こ のような準備は、典型的には、クロスリンク剤としてグルタルアルデヒドのよう なアルデヒドの使用を含む。さらにポリカルボキシル酸をクロスリンク剤として 使用することができる。他のクロスリンクセルロース繊維を準備する方法は公知 であり、このような繊維は、ここに使用することができるが、液体吸収特性は、 上述した繊維と比較して準適性である。これに関しては他の繊維のタイプにおい て米国特許第４，８９８，６４２号及びＰＣＴ米国特許第８９０１５８１号を参 照することができる。カールセルロース繊維は、本発明に使用される好ましい吸 収コアを準備するために使用される繊維を提供するために精製される。 好ましくは、液体受け入れ搬送層２７で支持された繊維間及び繊維内の液体搬 送（以下に詳細に説明する）を行うために、吸収コア２４は、毛管吸引性及び液 体保持容量のようなある性能特性を有する。好ましくは、吸収コア２４の毛管吸 引性は、液体受け入れ搬送層２７の毛管通路繊維２５より大きく、吸収材によっ て扱われる特定の液体について少なくとも６ｃｍの垂直方向の吸引が行われなけ ればならない。好ましくは、吸収コア２４の 液体保持性能は、少なくとも５ｇ／ｇである。上述した性能特性は、典型的には 約０．ｌｇ／ｃｃ乃至０．２ｇ／ｃｃの濃度の吸収コアにおいて達成される。 Ｃ．バックシート バックシート２３は、液体（例えば、メンス液及び／または尿）に対して不透 過性であり、薄いプラスティックフィルムから製造されるが、他の可撓性液体不 透過性材料も使用することができる。ここに使用する、用語の「可撓性」は、柔 軟で人体の形状及び輪郭に容易に適合する材料を言う。バックシート２３は、パ ンツ、パジャマ及び下着のような生理用ナプキン２０に接触する衣服を吸収材コ ア２４に含まれ吸収された排泄物が濡らすことを防止する。バックシート２３は 、ポリエチレンまたはポリプロピレンの熱可塑性フィルムのような織物または不 織材料またはフィルムコート不織材料のような複合材料から成る。好ましくは、 バックシート２３は、約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（ ２．０ミル）の厚さを有するポリエチレンフィルムである。例示的なポリエチレ ンフィルムは、オハイオ州シンシナチのクロペイ社によって製造されるＰ１８− ０４０１及びインディアナ州テレホートのエチル社のビスクイーン部門で製造さ れるＸＰ−３９３８５である。バックシート２３は好ましくは、さらに布のよう な外観を得るためにエンボス加工及び／またはマット仕上げが好ましい。 さらに、バックシート２３は吸収コア２４から蒸気を逃がすようにすることがで きるが（すなわち、ブリーサブル）、体液が通過することを防止する。 Ｄ．液体受け入れ搬送層 液体受け入れ搬送層２７は、液体の放出点から液体保持材料、すなわち、吸収 コア２４に液体を搬送する。好ましくは、液体受け入れ搬送層２７は、それらの 外面に外側の毛管通路２９を有する毛管通路２５から成る不織布である。毛管通 路繊維２５は、繊維の中に、好ましくは、繊維の外面に通路２９が形成された繊 維である。第６図乃至第９図は、あるタイプの毛管通路繊維２５の例を示す。適 切な毛管通路繊維は以下に説明する、１９９１年７月２３日に出願された次の特 許出願に示されている。トンンプソン等の名称で出願された米国特許出願第０７ ／７３４，４０４号、トンプソン等により出願された米国特許出願第０７／７３ ４，３９２号、ブエンガ等の名称で出願された米国特許出願第０７／７３４，４ ０５号及び発明者フィリップス等によって１９９２年７月２３日に出願された「 スピナオリフィス及び安定レグを備えたフィラメント断面」と題された米国特許 出願第０７／９１８，１７４号に示されている。これらの特許出願は、まとめて 「毛管通路繊維」特許出願として称する。また、適当な毛管通路繊維は１９９０ 年１０月１０日に発行されたＥＰＯ特許出願０３９１８１４号に示されて いる。 不織布の液体受け入れ搬送層２７は、当業者に公知の不織布を形成することが できる多くの方法で形成することができる。例えば、不織布２７は、カーディン グ工程、ランド工程、スパンボンド工程、ニードルパンチ工程またはヒドロエン タングリング工程を通して形成することができる。不織布２７は、安定毛管通路 繊維２５で形成することが好ましい。不織布の液体受け入れ搬送層２７は、互い に重なった１つまたはそれ以上の不織布を有する。 不織布の液体受け入れ搬送層２７は、毛管通路繊維２５の重量の少なくとも約 ２５％、さらに好ましくは、少なくとも約５０％であることが好ましい。不織布 の液体受け入れ搬送層２７において毛管通路繊維２５の量を最小限にすることが 有利であるが、層２７の毛管通路繊維２５以外の材料を有することが有利である 。例えば、層２７の引っ張り強度を改良するために熱可塑性結合剤繊維または熱 可塑性粉末のような結合剤を使用することができる。繊維の外面、例えば断面繊 維の周りに毛管通路を有しない繊維を液体受け入れ搬送層２７に組み入れること ができる。例えば、毛管通路繊維及び非毛管通路繊維の双方を有する不織構造を 液体受け入れ搬送層２７として使用することができる。仮にこれらの材料が液体 受け入れ搬送層２７の重量の７５％を越えないならば、層 ２７の物理的特性を向上するために他の非毛管通路材料を選択することができる 。 液体受け入れ搬送層２７は、液体の放出点から吸収コア２４に液体を移動する ために繊維間及び最も重要な繊維内の液体搬送の双方を活用する。繊維内の液体 搬送を向上させることによって、吸収コア２４をさらに有効に使用することがで きる。例えば、繊維内液体搬送を向上させることによって、液体受け入れ搬送層 ２７は複数回の液体の放出に耐え、着用者にきれいで乾燥した感じを与えること ができる。 ここで種々の毛管通路繊維を使用するが、次の説明は、この発明の吸収材に組 み入れた毛管通路繊維２５のいくつかの好ましい特性を説明する。 （ｉ）繊維の形態 上述した毛管通路繊維２５は、外面に毛管通路２９を有する。毛管通路繊維２ ５はポリマー組成を有し、少なくとも１つの毛管通路を有する。毛管通路は、基 部と、基部から伸び、典型的には基部部材の長さ全体に沿った少なくとも２つの 壁とを有し、基部部材と壁は前記毛管通路を規定する。毛管通路繊維は１つの毛 管通路または複数の毛管通路を有するが、便宜上複数の形態の「通路」は、繊維 において１つの「通路」を言う。このような繊維は、１つのこのような通路、ま たは１つ以上の複数の通路を有する場合がある。さらに繊維は、毛管通路の断 面がこのような通路の外側から液体を受けることができるように、通路の軸線方 向に構造体のかなりの長さに沿って開いていることを特徴とする。本発明の繊維 の毛管通路壁は互いにほぼ平行である。壁の断面の平行性に関してここで使用す る平行性は、隣接する毛管壁の整合の差が４０゜以下、好ましくは、約３０゜以 下、さらに好ましくは、約２０゜以下であることを意味する。壁の平行性を決定 する手順はテスト手順において述べる。本発明を必要以上に制限するものではな いが、ほぼ平行な壁は、毛管の液体搬送速度及び繊維の単位重量当たりの毛管吸 引性を向上させる。 本発明の毛管通路繊維は、毛管通路の幅に比較して比較的薄い壁及び基部を有 することを特徴とする。要するに、本発明の繊維は、比較的に細い壁を有するこ とを特徴とする。毛管通路構造の壁及び基部の細い程度は、「スレンダネス比」 によることが特徴であり、その計算は、以下に示すテスト方法の章で説明する。 本発明の毛管通路繊維は、少なくとも約９さらに好ましくは、少なくとも約１５ のスレンダネス比を有する。 毛管通路繊維は、約１０乃至２００μＭ、好ましくは、約２０乃至１００μＭ の平均毛管通路を有する。実際には、上述した明細書に合致した毛管通路繊維は 、フィラメント当たり約５デニール以上である。液体の迅速で経済的な搬送を行 うために、毛管通路繊維２５は、典型的 には、少なくとも約１．０ｃｃ／ｇ、好ましくは、少なくとも約２．０ｃｃ／ｇ の特定の毛管容量（ＳＣＶ）及び少なくとも約１０００ｃｍ²／ｇ、好ましくは 、少なくとも約２０００ｃｍ²／ｇの特定の毛管表面積（ＳＣＳＡ）を有する。 通常、ＳＣＶは単位基礎重量での毛管通路繊維の液体容量の値であり、従って 、毛管通路繊維の経済的な性能を示す。しかしながら、高いＳＶＣを有する繊維 において、高い毛管吸引性（すなわち、容積的な速度で、構造の単位基礎重量の 繊維内の毛管搬送において液体を吸収する高い性能）を有するように、繊維の設 計は、固体構造の材料と搬送する液体との間の比較的に高度な毛管通路表面積の 接触を形成するようにしなければならない。なぜならば、毛管吸引性は一部が固 体構造と液体との間で相互に対面する接触面積の量に依存するからである。ＳＣ ＳＡは、液体に接触するために利用可能な繊維の毛管通路の繊維の単位重量毎の 表面積の値である。ここで説明する必要なＳＣＶ及びＳＣＳＡの組み合わせは有 効な毛管通路設計及び毛管通路壁及び／または通路基部を毛管通路を比較的に薄 くすることによって達成される。 特定の毛管容積及び特定の毛管表面積を決定するために使用される手順は、テ スト方法の部分で説明する。 ここに使用する毛管通路繊維２５は濡れたときに膨張しない有利なポリマーか ら準備することができる。上述 したような外方の毛管通路を形成することができるように、それらが紡ぐことが 可能である限り、このようなポリエチレン、ポリプロピレン、（好ましくは）ポ リエステル等のポリマーを使用することができる。ポリマーは溶融押し出し可能 であれば有利である。典型的には、ここに使用する毛管通路繊維は、約０．６乃 至０．９の固有の粘度（iv）を有する合成ポリエチレンテレフタレートポリマー 溶融体から準備される。（（iv）は、技術用語であり、公知の方法で決定される 。例えば米国特許第４，８２９，７６１号のコラム８参照。）ポリマー溶融体の は、毛管通路壁の形状を保持するためにポリマーの性能に対していくつかの関 係を有し、ポリマーの平均分子量に関する。例えば、ここにおいて約０．７の粘 度を有するポリマーを使用することが有利であるが、約０．９の粘度を有するポ リマーを使用することがさらに有利である。なぜならば、毛管の壁を薄くするこ とができ、使用中の圧力においてつぶれることを防止するために十分に強い。 ここに使用する毛管通路の深さ対幅の比は約２．０が好ましいが、上述したよ うな処理上の制限並びに経済的な理由から典型的には約１．３以上の深さ対幅の 比を使用する。ここに使用するに十分に満足のゆく典型的で容易に生産可能な毛 管通路繊維は、約３８ミクロンの壁の深さと、約２１ミクロンの壁の間の幅とフ ィラメント毎 に約１５デニールとを有する。壁自身は、典型的には約３乃至１５ミクロンの厚 さである。これらの寸法における変化は受け入れることができるが、ポリエステ ルから準備されこれらの特性を有する毛管通路繊維は、意図する目的のために非 常に有利である。このような繊維は従来の作業設備を使用して準備することがで き、生理用品、特に生理用ナプキン及びパンティライナで生じる圧力に耐えるこ とができ、それらの毛管作用を失う程度にまで毛管通路壁がつぶれ広がることが ない。 毛管通路２９は、上述した要求に合致する限り種々の形状である。ある形状は 、特別の適用において特別の利点を有する。例えば「Ｕ」形状、「Ｈ」形状、安 定脚部を有する「Ｃ」形状である。さらに、基本的な形状が繰り返され、複数の 通路を有する繊維をつくるために分岐されるが、約３つ以上の繰り返し形状を使 用するときに、繊維においてある堅さが追加的に付加されることに留意すべきで ある。 ここに使用するタイプの毛管通路繊維２５の製造は、イーストマンコダック社 の発明者フィリップーンズによる１９９１年７月２３日に出願された「液体を搬 送することができる繊維」と題されたＥＰＯ出願３９１，８１４号、また、発明 者フィリップ等により１９９２年７月２３日に出願された「スピネットオリフィ ス及び安定レッグを有するフィラメント断面」と題された米国特許出 願第０７／９１８，１７４号、発明者トンプソン及びクラウタにより１９９０年 ２月２０日に出願された「オープン毛管通路構造、毛管通路コウゾウを製造する 方法及びそれに使用する押し出しダイ」と題された米国特許出願第０７／４８２ ，４４６号に示されている。 ここに使用する毛管通路繊維を準備するために使用するポリマーはそれ自身は 水を吸収しないが（またそれらは尿またはメンス液のような血液を含んだ液体を 吸収しないが）、繊維それ自体は親水性であることが好ましい。ほとんどの合成 ポリマーは疎水性であるが、毛管通路繊維はそれらを親水性とするために表面処 理が行われている。 ポリマー繊維の表面処理は、繊維技術分野で公知の方法を含む。通常、このよ うな方法は、「親水性化剤」、特に表面活性剤で繊維の表面を処理することを含 む。（水によって繊維が濡れる性質の親水性化は、例えば、接触角度測定を使用 することによって測定される。通常、９０゜未満の接触角度は、親水性面を示す 。親水性を測定するためにＣＡＨＮ表面力の分析機（ＳＦＡ２２２）を使用する が、この技術分野で公知の他の装置も使用することができる。）このような方法 で使用する典型的な表面活性剤は、洗剤の技術分野で公知の種々の非イオン及び イオン化洗浄性表面活性剤である。親水性化剤は、ポリエチレングリコールモノ ラウリン（例えば、米国、 ＰＡウイリアムスポー卜のロンザ社から市販されているＰＥＧＯＳＰＥＲＳＥ２ ００ＭＬ，ポリエチレングリコール２００モノラウリン）と、エトキシレートオ レイルアルコール（例えば、米国ニューヨークのクロダ社から市販されているＶ ＯＬＰＯ−３）とのようなウエティング剤を有する。吸収性能を改良して汚れを 解放する特性等を改良するために繊維及び織物技術における当業者に公知の技術 を含む他のタイプの親水性化剤及び親水性化技術も使用することができる。例え ば、適切な完成品は、イーストマンＬＫ５４８３， ＬＫ５５６３，及び最も好 ましくは、イーストマンＬＫ５５７０並びにＩＣＩアメリカから入手可能な繊維 コートエチレンテレフタレート／ポリエチレンテレフタレート汚れ解放ポリマー として洗剤技術分野で知られたＭＩＬＥＡＳＥＴとして入手可能なポリマー（米 国特許第４，１３２，６８０号参照）を含む。使用前に、好ましくは、毛管通路 繊維を最終的な大きさに引く前に種々の段階で親水性化材料をポリマーに付加す ることができる。例えば、親水性化材料を溶融の前にポリマーに付加するか、溶 融の次にポリマーに混合することができる。また添加親水性化剤を成形に続いて ポリマーに添加することができ、例えば、溶融ウエット、または乾燥工程におい て押し出しダイから出た後、好ましくは、繊維を小径になるように引く前に親水 性化材料に添加してもよい。もちろん、ここの品物は、身体 の感応領域に接触するように意図されているので、毛管通路繊維の表面を親水性 にし、無害にし人の皮膚に刺激を与えないことが好ましい。以下の例において、 毛管通路繊維を親水性にするために種々の表面処理を以下の例において説明する 。繊維の表面を親水性にする他の方法は、例えば、プラズマで、前記表面にイオ ン化放射を行う方法があるが、このような方法は、繊維の表面に表面活性剤が残 留しない利点を有する。方法はどのようなものであれ、全体の目的は、搬送しよ うとする液体によって同時に濡らすことができる毛管通路繊維を固定することで ある。 この目的は、液体がＺ方向に引かれ、品物の表面から離れてその最終的な収容 層に搬送されるようにトップシート２２と品物の下の層との間に毛管吸引の勾配 を形成することである。経験的には、毛管吸引は材料の接触角度と開口部の大き さに逆に比例し、すなわち、トップシートの開口部は繊維内毛管通路より大きく 、これは繊維収容コアの繊維間毛管開口部より大きい。各層の部品の表面親水性 は、理論的に毛管吸引勾配に影響を与える。 Ｅ．種々の層の間の液体流 姶めに液体は第２図及び第４図の生理用ナプキン２０のトップシート２２に当 たる。液体はトップシート２２を通って不織布液体受け入れ搬送層２７に向かっ て移動する。不織布２７において液体が繊維の間に受け入れら れる。液体が不織層２７に配置された毛管通路繊維２５に接触すると、繊維内液 体搬送が始まる。要するに、不織布層２７は、毛管通路繊維の間に液体を受け、 繊維内通路を通って液体を搬送する。さらに、ある液体は、毛管通路繊維の間を 搬送される。次に液体は、高吸収吸収コア２４によって不織布層２７の繊維内通 路２９から排出される。液体が繊維内通路から排出されるとき、不織布層２７の 繊維間の空隙から液体を排出して次の液体放出のために不織布層２７が準備され る。不織布層２７が第３図及び第５図に示すようにトップシートとして使用され るとき、最初に液体は不織布層２７に衝突し、上述したように不織布層２７の周 りに移動する。 Ｆ．追加的な保持装置 使用申に、生理用ナプキン２０は、このような目的のためによく知られた支持 装置または取付装置によって所定の位置に保持される。好ましくは、生理用ナプ キンは、接着剤によって使用者の下着またはパンティの所定の位置に配置されそ れに固定される。接着剤３６は、パンティのクロッチ部分に生理用ナプキン２０ を固定する装置を提供する。従って、バックシート２３の外面の一部または全部 は接着剤でコートされる。この目的のために技術分野で使用される接着剤または のりを接着剤と使用することができるが、圧力感応接着剤が好ましい。適切な接 着剤は、オハイオ州コロンバスのセンチュリー接着剤 コーポレーションによって製造されたセンチュリーＡ−３０５− ，及びニュジ ャージー州ブリッジウオータのナショナルスターチ及びケミカル社によって製造 されるインスタントロック３４−２８２３である。また適当な接着剤ファスナは 米国特許第４，９１７，６９７号に示されている。使用する際に生理用ナプキン を配置する前に、接着剤３６が乾燥することを防止し、使用前にパンティのクロ ッチ部分以外の表面に張り付くことを防止するために典型的には圧力感応接着剤 ３６を取り外し可能なリリースライナ３７でカバーする。適当なリリースライナ ３７は上述した米国特許第４，９１７，６９７号に示されている。このような目 的のために通常使用される市販されているリリースライナを使用することができ る。適当なリリースライナの非制限的な例は、ＢＬ３０ＭＧ−ＡシロックスＥ１ ／０及びＢＬ３０ＭＧ−Ａシロックス４Ｐ／０であり、これらの双方は、ウイス コンシン州のメナシャのアクロシル社によって製造される。本発明の生理用ナプ キン２０はリリースライナ３７を外し、接着剤３６がパンティに接触するように パンティに生理用ナプキン２０を配置することによって使用される。接着剤３６ は使用中、生理用ナプキンをパンティの所定の位置に維持する。 Ｇ．テスト方法 次の手順はこの発明の毛管通路構造を規定し評価する ために使用されるパラメータを決定するために実施される。この手順に説明され たパラメータの測定及び／または計算に関連して特定の単位が使用される。これ らの単位は例示を目的とするだけである。本発明の意図及び目的に矛盾しない他 の単位を使用することができる。 （ｉ）特定の毛管表面積及び特定の毛管 容量手順 この手順は、毛管通路構造体の特定の毛管表面積（ＳＣＳＡ）及び特定に毛管 容積（ＳＣＶ）を決定するために使用される。この手順は毛管通路構造の各断面 を示す顕微鏡写真に適用される。構造体の断面はこの技術分野の当業者に知られ ているエンベッティング及びマイクロトームによって顕微鏡写真のために準備さ れる。次の等式が使用される。 ここで ρ＝固体（すなわち、ポリマー）の密度 Ａ_ｓ＝基準（ａ）及び（ｂ）の範囲内でこれらの毛管通路を境界付ける毛 管通路の軸線に垂直な毛管通路固体の断面積 の周囲の合計、ここで各周縁部Ｐｘは境界通路を境界付けＣｘによって形成され る理論的な閉鎖体内にある。 各Ａｖｘは、通路を形成する固体の周縁によって、またＣｘによって境界付けら れた領域として計算され、ここでｉは、繊維内の毛管通路の数であり、ｘは、毛 管通路繊維の特定の毛管通路を表し、Ｃｘは通路の内側に向かって凸状であり、 各毛管通路ｘを閉じる選択された直径を有する円形部分に対応し、円Ｃｘは次の 基準による大きさ及び位置に配置される。 （ａ）円Ｃｘは、円が壁に出合う点で毛管通路ｘの双方の壁に接している。 （ｂ）各毛管通路ｘにおいて、（ａ）に合致する円Ｃｘは各通路ｘにおいてＡ ｖｘを最大にし次のような制限を与える。 （ｉ）Ｃｘと毛管通路壁の交差点に正接するラインは交差して１２０゜または それ以下の角度を形成する。 （ii）Ｃｘは、毛管通路構造体の実際の大きさに関して約０．０２５ｃｍ以下 の半径を有する（円の半径は、 顕微鏡写真の実際の構造に適用される同じ大きさの要因によって拡大される）。 上述したように最大の半径の円が正接する複数の点を有する毛管通路において 、円は通路の断面積（Ａｖ）を最大限にするように配置される。断面の大きさま たは形状において変化する毛管通路繊維において、十分な断面は、代表的な重量 化平均ＳＣＶ及び／またはＳＣＳＡを提供するために評価することができる。 上述したようなＳＣＶ及びＳＣＳＡの目的は、開いた毛管通路を特徴とする構 造の定量分析を行うことである。このような構造は、固体部分、付属物等を有す ることができるように考慮され、これは、この手順において毛管通路の定義には 寄与しない。上述した基準は、周縁部を排除し、計算から構造の非作用部分に対 応する面積を除外したものである。また、非作用の固体部材の断面積はＡＳの計 算には含まれない。このような周縁部及び断面積は以下にさらに詳細に例示する 。 第１０図は、毛管通路構造部材８００及びＳＣＶ及びＳＣＳＡ手順の適用を示 す。毛管通路周縁Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３，Ｐ４及び理論的な閉鎖円Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３ 及びＣ４に対応して面積Ａｓ、毛管通路空所面積Ａｖ１，Ａｖ２，Ａｖ３，Ａｖ ４を有する固体（すなわち、ポリマー）の部分８００が示されている。また円Ｃ ５，Ｃ６及びＣ７が示されている。半径ｒ１′，ｒ１″，ｒ２′，ｒ２ ″ ，ｒ３′，ｒ３″，ｒ４′，ｒ４″，ｒ５，ｒ６，ｒ７の各々は、対応する 円Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３，Ｃ４，Ｃ５，Ｃ６，Ｃ７と部分８００の固体材料との間で 交差する点ｍ１′，ｍ１″，ｍ２′，ｍ２″，ｍ３′，ｍ３″，ｍ４′，ｍ４′ ，ｍ５，ｍ６，ｍ７に正接する線に直角である。 上述した基準に合致するように円Ｃ１ Ｃ２ Ｃ３ Ｃ４が引かれる。分かる ように、円ＣＩ，Ｃ２，は、半径ｒ１，ｒ２において、接線ｔ１′，ｔ１″の間 とｔ２′，ｔ２″との間の交点の１２０゜の角度を示す角γ１，γ２によって制 限される。Ａｖ１，Ａｖ２，Ａｖ３，Ａｖ４は、周縁部Ｐ１，Ｐ２，Ｐ３及びＰ ４及び曲線ｃｃ１，ｃｃ２，ｃｃ３及びｃｃ４によって境界付けられた領域であ る。円Ｃ３及びＣ４は毛管通路において最大の大きさの円を表し、点ｍ３′ｍ３ ″ｍ４′ｍ４″で円に接するように引かれたラインの交点の角度は１２０゜未満 である。従って、この例示的な図面に表されるように、円Ｃ３及びＣ４は、拡大 効果が小さくなった後に０．０２５ｃｍの半径を有する。周縁は、各通路におい て円と固体との間の交点の間の通路の内側の固体境界の長さとして決定される。 Ｃ５，Ｃ６及びＣ７は、この手順の基準によって毛管通路として資格のない構造 の部分に適用される最大半径の円を表す。従ってこれらの円のＰ及びＡｖはゼロ である。分かるように、ｍ４′とｍ４″との間の固体 の領域はＡｓ内に含まれる。なぜならば、このような固体はＳＣＶ及びＳＣＳＡ の計算においてＡｖの基準内の毛管通路壁境界通路に対応するからである。半径 ｒ３′，ｒ３″の直線的な延長部によって境界づけられている領域Ａｘ３′及び Ａｘ３″（前記半径は、円Ｃ３と通路の壁との間の接線に垂直である）はＡｓを 含まない。同様に、半径ｒ４′は円Ｃ４のｒ４′の延長部に基づいた計算Ａｓか ら領域Ａｘ４を切る。 （ii）垂直方向吸引手順 この手順は、吸収コアと毛管通路繊維の垂直吸引高さを決定するために使用す るために使用される。通常、この手順の目的は、液体の垂直方向の位置を目で観 察して記録することである。この手順は吸収コアのストリップまたは１つの毛管 通路繊維に適用される。垂直方向の吸引高さの評価のために使用される液体は、 使用中吸収製品によって吸収される液体に対応しなければならない。テスト液体 は測定を容易にするために染められる。水溶液は、０．０５％のＦＤ＆Ｃブルー ［１を有する染料である（以降「染料蒸留水」と称する）。適切なＦＤ＆Ｃブル ー［１は、（例えば、米国ＮＹ，Ｈ．コーンスタム社から）市販されている。血 液ベース液体は、染める必要はない。 ほぼ２５ｃｍの高さの閉鎖したボトムガラスが準備される。十分なテスト液体 が約２．５ｃｍの深さまで入れ られる。ミリメートル単位でマークされた定規が管の外側に取り付けられる。ゴ ムのストッパが管の頭部を閉鎖するために準備される。ストッパは、ゴムのスト ッパの下の所定の位置にサンプルを懸架するためクランプ装置を管に挿入する。 この穴は、ゴムストッパ穴に配置するときにツイーザまたは適用可能な他のクラ ンプ装置が固定位置に残るような大きさである。ツイーザはクランプ装置として 使用することができる。クランプ装置は、サンプルの高さを調整することができ るようにゴムストッパの穴に適合しなければならない。別の案として、１つの毛 管通路繊維を頭部及び底部から垂直方向に保持するようにロッドに取り付けるこ とができる。 この手順を始めるために、吸収コアまたは毛管通路繊維のサンプルが浸けられ 、タイマがスタートされる。２時間後に液体の高さが測定される。 （iii）スレンダネス比及び毛管通路幅のための手順 次の手順によってスレンダネス比（Ｓ）が決定される。この手順は、前述した ように、毛管通路構造の代表的なミクロトーム断面の顕微鏡写真に基づいて実施 される。毛管通路の軸線方向のスレンダ比の変化を有する毛管通路構造において 、代表的な重量化された平均スレンダネス比を形成するために十分な断面が評価 されなければならない。 次の等式が使用される。 Ｓ＝Ｌ^２／４Ａｓｔ ｔａｖｅ＝２Ａｓｔ／Ｌ ここで：Ｌ＝この構造体の断面の固体の周縁部全体及び Ａｓｔ＝毛管通路軸に直角な構造を形成する固体の全断面積。 前のスレンダネス比の等式はそれが１つの通路形成壁を有するかのように繊維 を取り扱う。１つまたはそれ以上の通路が存在する機能的な部分を有する通路繊 維において、スレンダネス比（ｓ）の公式は、 ｓ＝Ｌ^２／４ＡｓｔＮとして与えられ、 ここでＬ及びＡｓｔは先に定義されたものと同様であり、 Ｎ＝構造体の通路の壁の数であり、前記壁は一方または双方の壁に直線閉鎖弦 によって閉鎖可能な通路を有する。 毛管の通路幅は、毛管通路を形成する壁の距離である。毛管通路幅は、繊維断 面の顕微鏡写真を参考にして決定される。 （iv）壁の平行性を決定する手順 毛管通路繊維の代表的な断面は前述したように薄く切られ、断面の顕微鏡写真 が準備される。手順の種々の観点を例示する第１１図を参照する。毛管通路繊維 の毛管通路において、閉鎖通路内の面積を最大限にするために 通路の毛管通路壁に正接して接触する直線通路閉鎖弦を通路を閉鎖するように引 く。実際には、これは、通路を形成する壁の各々の遠位端に正接するように、通 路の最も広い部分を越えた所定の長さの直線的な縁部を配置することによって行 われる。弦の長さは弦と２つの壁の各々との間の交点の間の最小限の距離として 決定される。各々が閉鎖弦Ｗｘの長さの７５％の長さに等しい長さを有するライ ン部分ＬＳｘ１，ＬＳｘ２は、このようなライン部分ＬＳｘ１，ＬＳｘ２の両端 が毛管通路の境界として作用する通路壁の内面ＣＷｘ，ＣＷｘｙに接触するよう に配置される。同様に、ライン部分ＬＳｙ１，ＬＳｙ２は、閉鎖弦Ｗｙの長さの ７５％の長さに等しい長さを有し、通路壁の内面ＣＷｘ，ＣＷｘｙに接触する。 ライン部分は、ライン部分の両端の中間点で通路壁の境界と交差する。もし、ラ イン部分がライン部分の間の拡散角度が０゜から約４０゜であれば、通路壁はほ ぼ平行であると言える。 本発明の特定の実施例を説明したが、本発明に精神及び範囲から逸脱せずに種 々の変更及び変形が行われることは明らかである。従って、請求の範囲は本発明 の観点内にあるこれらの変形及び変更のすべてをカバーすることを意図するもの である。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年８月４日 【補正内容】 請求の範囲 １． （ａ）繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことができ、基部か ら形成された少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの 壁とを有し、所定の毛管吸引性を有する複数の親水性毛管通路繊維を備えた不織 布を有する液体透過性トップシートと、 （ｂ）前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、 （ｃ）トップシートとバクシートとの間に配置され、前記トップシートに面す る最上面及び前記バックシートに面する最下面を有し、前記トップシートより大 きい毛管吸引性を有する高吸収性吸収コアとを有することを特徴とする吸収材。 ２． 前記トップシートは、前記第１の不織布に重ねられた第２の不織布を有 することを特徴とする請求項１に記載の構造体。 ３． 前記第２の不織布は、繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うこと ができる複数の親水性毛管通路繊維を有し、前記繊維は、基部から形成された少 なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの壁とを有し、前 記不織布は所定の毛管吸引性を有する請求項２に記載の構造体。 ４． 前記不織布の毛管通路繊維のほぼ平行な壁の広 がりが約４０゜未満である請求項１乃至３のいずれか１項に記載の構造体。 ５． 前記不織布を形成する前記毛管通路繊維のスレンダネス比は少なくとも 約９である請求項１乃至３のいずれか１項に記載の構造体。 ６． 前記吸収コアの毛管吸引は少なくとも約６ｃｍである請求項１乃至３の いずれか１項に記載の構造体。 ７． 前記不織布の毛管通路繊維の毛管通路幅は、約１０ミクロン乃至約２０ ０ミクロンである請求項１乃至３のいずれか１項に記載の構造体。 ８． 前記不織布の前記毛管通路繊維のデニールは約５以上である請求項１乃 至３のいずれか１項に記載の構造休。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｍ Ｇ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＫ，ＵＡ，ＶＮ (72)発明者 イングリン，トーマス アルフレッド アメリカ合衆国オハイオ州、ハミルトン、 イートン、ロード、4061

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． （ａ）繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことができ、基部か ら形成された少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの 壁とを有する複数の親水性毛管通路繊維を有する不織布と、 （ｂ）前記不織布と液体連通する高吸収性吸収コアとを有することを特徴とす る液体受け入れ搬送保持構造体。 ２． （ａ）トップシートとバクシートとの間に配置され、前記トップシート に面する最上面及び前記バックシートに面する最下端面を有する高吸収性吸収コ アと、 （ｂ）前記トップシートと前記吸収コアとの間に配置された不織布とを有し、 前記不織布は、繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことができ、基部か ら形成された少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの 壁とを有する複数の親水性毛管通路繊維を有することを特徴とする液体透過性ト ップシート及び前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートを有す る吸収材。 ３． （ａ）繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うことができ、基部か ら形成された少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの 壁とを有する複数の親水性毛管通路繊維を備えた不織布を有する液体透過性トッ プシートと、 （ｂ）前記トップシートに結合された液体不透過性バックシートと、 （ｃ）トップシートとバクシートとの間に配置され、前記トップシートに面す る最上面及び前記バックシートに面する最下面を有する高吸収性吸収コアとを有 することを特徴とする吸収材。 ４． 前記不織布の毛管通路繊維のほぼ平行な壁の広がりが約４０゜未満であ る請求項１乃至３のいずれか１項に記載の構造体。 ５． 前記不織布を形成する前記毛管通路繊維のスレンダネス比は少なくとも 約９である請求項１乃至４のいずれか１項に記載の構造体。 ６． 前記吸収コアの毛管吸引性は少なくとも約６ｃｍである請求項１乃至５ のいずれか１項に記載の構造体。 ７． 前記不織布の毛管通路繊維の毛管通路幅は、約１０ミクロン乃至約２０ ０ミクロンである請求項１乃至６のいずれか１項に記載の構造体。 ８． 前記不織布の前記毛管通路繊維のデニールは約５以上である請求項１乃 至７のいずれか１項に記載の構造体。 ９． 前記第１の不織布に重ねられた第２の不織布を特徴とする請求項１に記 載の構造体。 １０． 前記第２の不織布は、繊維内及び繊維間の液体受け入れ搬送を行うこ とができ、基部から形成された 少なくとも１つの毛管通路と基部から伸びているほぼ平行な２つの壁とを有する 複数の親水性毛管通路繊維を有する請求項９に記載の構造体。