JPH11504839A - きれいな外見及び吸収能力信号手段を有する吸収体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 表面シートと、バックシートと、そして吸収性コアと、を備えている衛生ナプキンの如き吸収体が記載されている。吸収性コアは、受入れ部材と、貯蔵／分配部材と、そして表示部材と、を備えている。吸収体はさらに、貯蔵／分配部材により画定されている長手方向に向いた中間部位と、そして中間部位から側方の外側にある１対の長手方向に向いたサイド部位と、を有している。受入れ部材は貯蔵／分配部材の上に配置され、表示部材はサイド部位中に少なくとも部分的に配置されている。貯蔵／分配部材は受入れ部材よりも高い毛管吸水力を有していて、これにより吸収された人体から排出された液体は、受入れ部材から貯蔵／分配部材内に引き込まれてきれいな外見を生じさせる。貯蔵／分配部材の毛管吸水力はまた表示部材の毛管吸水力より高く、その結果として表示部材は、貯蔵／分配部材の吸収能力が実質的に尽きるまで目立って汚れず、従ってこのような汚れが顕著になった時が衛生ナプキンを交換すべき時であるという信号を出す。

Description

【発明の詳細な説明】 きれいな外見及び吸収能力信号手段を有する吸収体 発明の分野 本発明は吸収体、特に衛生ナプキンに関する。より詳しくは本発明は、衛生ナ プキンであって、吸収された体内からの液体を多量にその中間部分に貯蔵し、衛 生ナプキンの吸収能力が終わりに近づいている時に信号を出す手段を備えた衛生 ナプキンに関する。 発明の背景 吸収体、例えば衛生ナプキン、パンティーライナー、及び失禁用パッドであっ て、人体から生じる液体及びその他の排出物を吸収かつ保持し、体及び衣服が汚 れるのを防ぐように設計された、様々な異なる構成を有する吸収体はよく知られ ている。 最近の傾向としては、ますます薄く、よりよく体にフィットするような吸収体 、例えば衛生ナプキンが開発されている。最近、中程度〜多量の月経排出物を吸 収して封じ込める能力を有する衛生ナプキンを、ますます薄くするような開発努 力がなされている。以前にはこのような排出物は、比較的厚い衛生ナプキンによ ってのみ処理することができた。中程度〜多量の月経分泌物流を処理するのに十 分な能力を有する薄い衛生ナプキンの例は、各々１９９０年８月２１日及び１９ ９１年４月２３日に、オズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対して発行された米国特許 第４，９５０，２６４号、及び米国特許第５，００９，６５３号に開示されてい る。 吸収体の開発における主な目的の１つは、吸収体の全能力を活用することであ る。オズボーンの文献に記載された薄い衛生ナプキンにおける、月経分泌物及び その他の体内からの滲出物の吸収能力の使用は、少なくとも一部は、「ワイプ受 入れシート（ｗｉｐｅ ａｃｑｕｉｓｉｔｉｏｎ ｓｈｅｅｔ）」の存在によっ て達成されている。このシートは、滲出物を、下にある吸収性コアの上により均 等に分配するものである。一般に、前記特許に記載されたワイプ受入れシートの ような構造を備えていない製品は、一般的に液体を円形状に分配するので、その 結果液体は、吸収体の末端部位が使用される前に、吸収体の長手方向サイド縁部 に到達することになる。液体が吸収体の長手方向サイド縁部の近くに来る時、吸 収体の末端部位に利用できる吸収能力があるにもかかわらず、この製品のサイド から漏れる可能性は増す。たとえ末端部位の吸収能力がさらに十分に活用された としても、漏れた結果として汚れが生じる前に、使用者が吸収体を交換すること ができるように、使用者にとっては、吸収体の吸収能力が終わりに近づいている という信号は望ましいものである。さらには使用者は、吸収体の吸収能力の多く が使い果たされた後でさえ、きれいで乾いた外見を有する吸収体を望んでいる。 以前には、吸収体の吸収能力をよりよく利用しようとして、滲出物の方向付け を行なういくつかの努力がなされた。これらの努力のいくつかは、吸収手段又は 吸収手段の緻密化を利用していた。このような努力のいくつかは、１９８７年７ 月７日付けでホルトマン（Ｈｏｌｔｍａｎ）に対し発行された米国特許第４，６ ７８，４５３号及び１９８６年１１月２５日付けでドロセットその他（ＤｅＲｏ ｓｓｅｔｔ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４，６２４，６６６ 号に記載されている。しかしながら液体流の方向付けをするために吸収手段を用 いる吸収体は一般に、吸収手段が飽和すると液体の方向付けをする能力を妨害す る傾向があるという欠点を有する。 もう１つの一連の特許は、そらせ板、障壁、及び液体移動のための移動部材の 利用について教示している。例えば１９７７年６月１４日付けでチェスキーその 他（Ｃｈｅｓｋｙ， ｅｔ ａｌ．）に対して発行された米国特許第４，０２９ ，１０１号は、パッドの基底部の近くに細長いそらせ板を用いることを開示して いる。１９７３年６月５日付けでグラスマン（Ｇｌａｓｓｍａｎ）に対して発行 された米国特許第３，７３６，９３１号は、パッドに湿分不透過層を用いること を開示している。しかしながらこれらの例のどちらの場合も、液体はそらせ板あ るいは湿分不透過層に到達する前に、側面方向に滲み出る。このことから、特に パッドが装着中に撚れ（ｂｕｎｃｈｉｎｇ）たときにサイド欠陥（すなわちサイ ド漏れ）を引起こす傾向が生じるであろう。このような場合、障壁又は移動部材 は、パッドの撚れによって妨害され、体内からの液体は障壁又は移動部材を迂回 し、製品の長手方向サイド縁部の方へ直接流れることになろう。 吸収体を交換すべき時であるという信号を与える努力もなされた。例えば１９ ９５年３月２８日付けでクーチュア−ドーシュナー（Ｃｏｕｔｕｒｅ−Ｄｏｒｓ ｃｈｎｅｒ）に対して発行された米国特許第５，４０１，２６７号は、高い吸上 げ能力を備えた第一部材と第三部材、及び低い吸上げ能力を備えた第二部材を有 する吸収体について記載している。第二部材は、第一部材又は第三部材のどちら かと同じ幅又はこれより大きい幅を有しており、汚れているように見える時に、 吸収体を交換すべき時だという視覚信号を出すと言われている。しかしながらこ れの第一部材は、カバーシートのすぐ下にあり、従って吸収能力が活用されてい なくても、このような吸収体の体と接触する表面は、汚れているように見えるこ ともある。 従って体内からの滲出物を吸収体の表面から引き出し、滲出物を分配し、従っ て吸収体の吸収能力が実質的に尽きる前に滲出物が吸収体の長手方向サイド縁部 に到達せず、従って吸収体の装着サイクルの大部分に関して比較的きれいな外見 を維持するような改良手段を備えた吸収体、例えば衛生ナプキン、に対する需要 が存在する。 従って液体を吸収体の表面から吸収体の真中まで引き出し、液体がナプキンの 長手方向サイド縁部に達する前に、衛生ナプキンの吸収能力が実質的に尽きるの を保証する手段を備えた吸収体、例えば衛生ナプキン、を提供することが本発明 の目的である。 吸収体の吸収能力が実質的に尽きて、交換すべき時であると使用者に信号を出 すことが本発明のもう１つの目的である。 発明の概要 本発明は吸収体、例えば衛生ナプキン、を対象とする。より好ましくは本発明 は、装着サイクルの大部分について比較的きれいな外見を維持し、かつ衛生ナプ キンの吸収能力が終わりに近づいていることを装着者に知らせるための手段を備 えた衛生ナプキンを対象とする。 本発明の衛生ナプキンは、長手方向中心線、横断方向中心線、体側表面、及び 衣服側表面を有する。この衛生ナプキンは、液体透過性表面シート、表面シート に結合された液体不透過性バックシート、及び表面シートとバックシートとの間 に配置されている吸収性コアを備えている。本発明の好ましい実施態様において 、吸収性コアは、受入れ部材、貯蔵／分配部材、及び表示部材を備えている。吸 収性コアを構成するこれらの要素は、衛生ナプキンの吸収能力の大きさが、衛生 ナプキンの中間部分に配置された貯蔵／分配部材によって生じるように共同作用 する。この部材は、毛管が比較的多いので、液体をその他の部材から引き出して 、液体をその容積内で分配し、従って吸収された液体の大部分が、体側表面及び その縁部から離れた衛生ナプキンの真中に貯蔵される。貯蔵／分配部材の吸収能 力が実質的に尽きた時、表示部材は汚れ始め、使用者に衛生ナプキンを交換すべ き時であることを知らせる。 図面の簡単な説明 明細書は、本発明を構成すると見做される主題を特に指摘し、かつ明確に請求 する請求の範囲で結論付けてはいるが、本発明は、添付図面と共に以下の記載を 考慮することによりよく理解されると考えられる。 図１は、本発明の好ましい衛生ナプキンの実施態様の上部平面図であり、下部 構造を示すために表面シートの一部が除去されているものである。 図２は、図１の線２−２に沿う、図１に示された好ましい衛生ナプキンの実施 態様の拡大横断面図である。 図３は、図１の線３−３に沿う、図１に示された好ましい衛生ナプキンの実施 態様の横断面図である。 図４は、（人工的な月経分泌液での「滴定（ｔｉｔｒａｔｉｏｎ）」により） シミュレートされた装着サイクルにおける初期の、本発明の衛生ナプキンの概略 図である。吸収性コアは、平面に沿って、これの受入れ部材と貯蔵／分配部材と の間で分離されており、コアを構成する部材間の人工月経液の区分けを示す。 図５は、図４と同様なものであり、装着サイクルの後期の人工月経液の区分け を示す。 図６も、図４及び図５と同様なものであり、衛生ナプキンの吸収能力が実質的 に尽きた時の装着サイクルの終り近くの人工月経液の区分けを示す。 図７は、本発明のもう１つの実施態様の、図２に似た拡大横断面図である。 好ましい実施態様の詳細な説明 １．吸収体の一般的特徴 図１は、本発明の使い捨て吸収体の特に好ましい実施態様である衛生ナプキン ２０を示す。 ここで用いられている「吸収体」という用語は、体内からの滲出物を吸収して 封じ込める装置のことを言う。より特定すれば、体内から排出される様々な滲出 物を吸収して封じ込めるために、装着者の体に対して、あるいは体の近くに配置 される装置のことを言う。「使い捨て」という用語はここでは、洗濯されたり、 修復されたり、あるいは吸収体として再使用されたりするためのものではない吸 収体を表わすために用いられている（すなわちこれらは、ただ一回の使用後に捨 てられ、好ましくはリサイクルされ、堆肥にされるか、あるいは環境に優しい方 法で廃棄されるためのものである）。 ここで用いられている「衛生ナプキン」という用語は、女性が外陰部の近くに 、一般に泌尿生殖器部位の外側に装着する吸収体であって、体内からの液体、例 えば血液、月経分泌物、及び尿を吸収かつ封じ込めるための吸収体のことである 。ここで用いられている「流体」、「液体」等の用語は、相互交換できるもので あり、約１００°Ｆの温度にある時に、液体状態である物質のことである。しか しながら、本発明はまた、その他の女性用衛生パッド又は月経用パッド、例えば パンティーライナー、あるいはその他の吸収体、例えば失禁用パッド等にも適用 できると理解すべきである。 衛生ナプキン２０は、２つの表面、すなわち体と接触する表面又は「体側表面 」２０Ａ及び衣服側表面２０Ｂを有する。衛生ナプキン２０は、図１に、その体 側表面２０Ａから見たものが示されている。体側表面２０Ａは、装着者の体の近 くに装着するためのものであるが、衣服側表面２０Ｂは反対側にあり、衛生ナプ キン２０が装着された場合、装着者の下着に隣接して配置されるためのものであ る。 衛生ナプキン２０は、２つの中心線、すなわち長手方向中心線Ｌと横断方向中 心線Ｔとを有している。ここで用いられている「長手方向」という用語は、衛生 ナプキン２０が装着された時に、立っている装着者を左半身と右半身に２分する 垂直平面と大体一直線になっている（すなわちほぼ平行な）衛生ナプキン２０の 平面における線、軸、又は方向のことである。ここで用いられている「横断方向 」又は「側面方向」という用語は相互交換でき、長手方向に大体垂直な衛生ナプ キン２０の平面内にある線、軸、又は方向のことを言う。衛生ナプキン２０は、 長手方向中心線Ｌの方向に大体延びている長手方向の大きさ又は長さと、横断方 向中心線Ｔの方向に大体延びている（一般に短い方の）横断方向の大きさ又は幅 を有している。 衛生ナプキン２０は、周辺シール２５によって画定された周辺部２６を有する 本体部分２１を備えている。本体部分２１の長手方向縁部（又は「サイド縁部」 ）は２２として示され、末端縁部（又は「末端部」）は２４として示され、本体 部分２１の隅は２７として示されている。衛生ナプキン２０の本体部分２１は、 ２つの末端部位を有している。これらは第一末端部位２８と、第二末端部位３０ として示されている。中央部位３２は、末端部位２８と末端部位３０との間に配 置されている。末端部位２８と末端部位３０は、中央部位３２の縁部から外側に 衛生ナプキンの長さの約１２％〜約３３％延びている。中央部位３２と、２つの 末端部位２８、３０を有する衛生ナプキンの詳細な説明は、１９８７年９月１日 付けでヒギンス（Ｈｉｇｇｉｎｓ）に対し発行された米国特許第４，６９０，６ ８０号に含まれている。本体部分２１はまた、長手方向に向いた中間部位３４と 、長手方向に向いた２つのサイド部位３６とを有している。中間部位３４は、長 手方向中心線Ｌによって２分されており、横断方向中心線Ｔにおいて測定された 場合、本体部分２１の側面方向幅の約２５％と約６７％との間である。好ましく は中間部位３４は、横断方向中心線Ｔにおいて、本体部分２１の側面方向幅の約 ５０％より大きい。サイド部位３６は、本体部分２１の中間部位３４の各サイド からサイド２２まで側面方向に外側に延びている。図１に示されている衛生ナプ キン２０の好ましい実施態様はまた、一対のフラップ５４を備えており、これら は、中央部位３２におけるこれの各長手方向縁部２２に沿って、本体部分２１か ら側面方向に外側に延びている。 図２で最も明白に分るように、衛生ナプキン２０は好ましくは、液体透過性表 面シート３８、液体不透過性バックシート４０、表面シート３８とバックシート ４０との間に位置する吸収性コア４２を備えている。同様に図２に示されている ように、吸収性コア４２は、３つの部材を備えている。すなわち表面シート３８ を通って透過した体内からの排出物を受け取る受入れ部材４４；体内からの排出 物を受け入れ部材４４から引き出して、これらを長手方向の長さに分配し、これ らを封じ込める貯蔵／分配部材４６；及び衛生ナプキン２０の吸収能力が実質的 に尽きた時に、装着者へ視覚的信号を出す表示部材４８である。これらの要素の 各々の好ましい実施態様は、次に詳細に考察される。 ２．衛生ナプキンの個々の要素 Ａ．表面シート 同様に図１及び図２を参照して、衛生ナプキンの要素をさらに詳細に検討する と、表面シート３８は、装着者の体の方へ向き、体と接触し、体内からの排出物 を受取る要素である。 表面シート３８は、液体透過性であり、柔軟で、皮膚に刺激を与えないものの 方がよい。ここで用いられている「柔軟性がある」という用語は、柔軟で体の形 に沿いやすいか、あるいは外力の存在下に容易に変形して適応しやすい材料のこ とを言う。表面シート３８は、良好な滲み通りを示し、再湿潤特性が低く、体内 からの排出物が、表面シート３８の厚みに素早く浸透して受入れ部材４４へと移 動し、ついで貯蔵／分配部材４６内に移動するが、表面シート３８を通って装着 者の皮膚まで逆流しないようなものである方がよい。表面シート３８は、音が騒 々しくなく、装着者に対して行動の自由を与えるものであるのが好ましい。表面 シート３８は、衛生的で外見がきれいであり、受入れ部材４４及び貯蔵／分配部 材４６によって集められ、かつ吸収された体内からの排出物を隠すために、幾分 不透明であるのがよい。 図２では、表面シート３８は、２つの側（すなわち面又は表面）を有している 。すなわち体側３８Ａと衣服側（すなわちコア側）３８Ｂである。表面シート３ ８の体側３８Ａは、衛生ナプキン２０の体と接触する表面（「体側表面」）２０ Ａの少なくとも一部を構成する。表面シート３８は、図１に示されているように 、２つの長手方向縁部３８Ｃ及び２つの末端縁部３８Ｄを有する。 同様な番号付けシステムを、衛生ナプキンのその他の要素にも用いることがで きる。すなわち装着者の体に面した要素の側は、要素の番号と参照文字「Ａ」で 示すことができる。装着者の下着に向いた要素の側は、要素の番号と文字「Ｂ」 で示すことができる。サイド縁部及び末端縁部は、要素の番号と、各々、参照文 字「Ｃ」及び「Ｄ」で示すことができる。 適切な表面シート３８は、広い範囲の材料から製造することができる。例えば 織布及び不織布材料；ポリマー材料、例えば開口成形熱可塑性フィルム、開口プ ラスチックフィルム、及び油圧成形熱可塑性フィルム；多孔質フォーム；網状化 フォーム；網状化熱可塑性フィルム；及び熱可塑性スクリムである。適切な織布 及び不織布材料は、天然繊維（例えば木材繊維又は綿繊維）、合成繊維（例えば ポリマー繊維、例えばポリエステル、ポリプロピレン、又はポリエチレン繊維） から成っていてもよく、あるいは天然繊維と合成繊維との組合わせから成ってい てもよい。 好ましい表面シート３８は、開口成形フィルムである。開口成形フィルムは表 面シート用として好ましいが、その理由は、これらが体内からの滲出物に対して 透過性があるのに、非吸収性であり、液体が逆流して、装着者の皮膚を再び濡ら す傾向が少ないからである。従って体と接触する成形フィルムの表面は乾燥した ままであり、これによって体が汚れるのを減らし、装着者にとってより快適な感 触を作り出す。適切な成形フィルムは次の特許に記載されている。すなわち、１ ９７５年１２月３０日付けでトンプソン（Ｔｈｏｍｐｓｏｎ）に対し発行された 米国特許第３，９２９，１３５号；１９８２年４月１３日付けでムランその他（ Ｍｕｌｌａｎｅ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４，３２４，２ ４６号；１９８２年８月３日付けでラデルその他（Ｒａｄｅｌ， ｅｔ ａｌ． ）に対し発行された米国特許第４，３４２，３１４号；１９８４年７月３１日付 けでアールその他（Ａｈｒ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４， ４６３，０４５号；１９８６年１２月１６日付けでカロその他（Ｃｕｒｒｏ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４，６２９，６４３号；１９９１年 ４月９日付けでベアード（Ｂａｉｒｄ）に対し発行された米国特許第５，００６ ，３９４号；及び１９９４年８月３０日付けでトンプソンその他（Ｔｏｍｐｓｏ ｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，３４２，３３４号である 。１９９４年１０月４日付けでカロ（Ｃｕｒｒｏ）に対し発行された米国特許第 ５，３５２，２１７号に記載されているこのような成形フィルム表面シートの組 合わせもまた、本発明に適している。 好ましくは表面シート３８は複数の開口部を有しており、この上に付着した液 体をコア４２へ通すことができる。約５％乃至約６０％の孔面積、一般には約２ ５％の孔面積を有し、開口前の厚さが約０．０１乃至約０．０５ｍｍであり、開 口後の厚さが約０．４２乃至約０．５１ｍｍである開口ポリオレフィンフィルム 表面シート３８が適切である。特に適切な表面シート３８は、１９８２年８月３ 日付けでラデルその他（Ｒａｄｅｌ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特 許第４，３４２，３１４号及び１９８４年７月３１日付けでアールその他（Ａｈ ｒ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４，４６３，０４５号に従っ て製造されたものであろう。インディアナ州テール・オート（Ｔｅｒｒｅ Ｈａ ｕｔｅ）のトレデガー社（Ｔｒｅｄｅｇａｒ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）によっ て販売されているモデルＸ−３２６５、モデルＸ−８３１８−８、又はモデルＰ １５５２開口成形フィルムから製造された表面シート３８が、良好な機能を有 することが分っている。 好ましくは表面シート３８は、受入れ部材４４及びその下にある貯蔵／分配部 材４６への液体の浸透を強化するために、界面活性剤を噴霧されるか、あるいは これで処理されている。表面シートを界面活性剤で処理する適切な方法は、オズ ボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対し発行された米国特許第４，９５０，２６４号及び 第５，００９，６５３号に記載されている。界面活性剤は一般に非イオン性（ｎ ｏｎｉｏｎｉｃ）であり、皮膚に刺激を与えないものである方がよい。表面シー ト３８の面積１平方センチメートルあたり約０．０１ｍｇの界面活性剤密度が適 切である。適切な界面活性剤は、コネチカット州グリニッジ（Ｇｒｅｅｎｗｉｃ ｈ）のグリコ・ケミカル社（ＧｌｙｃｏＣｈｅｍｉｃａｌ，Ｉｎｃ．）によって ペゴスパーセ（Ｐｅｇｏｓｐｅｒｓｅ） ２００ＭＬとして販売されている。 あるいはまた表面シートは、第一表面又は装着者と接触する表面と、第二表面 又は衣服側表面を有する液体透過性ウエブを備えていてもよい。第一表面及び第 二表面は、中間部分によって互いに分離されている。ウエブの第一表面は、中間 部分の界面エネルギーより小さい界面エネルギーを示す構造を備えている。好ま しい実施態様において、ウエブは、比較的低い界面エネルギーの複数の部位を有 する。これらの部位は、より高い界面エネルギーウエブ表面と接触する界面エネ ルギー勾配を画している。このような界面エネルギー勾配を有するウエブは、ウ エレットその他（Ｏｕｅｌｌｅｔｔｅ， ｅｔ ａｌ．）の名前で１９９５年５ 月３１日に出願された米国特許出願番号第０８／４４２，９３５号に十分に記載 されている。 表面シート３８のいくつかの部分もまた、複合表面シートであってもよい。例 えば中間部位３４に位置する開口成形フィルムは、サイド部位３６に位置する開 口成形フィルムとは異なる特性を有していてもよい。このような複合表面シート の１つの特に好ましい例は、前記米国特許第４，３４２，３１４号に記載されて いる開口成形フィルムであって、中間部位３４に位置するフィルムと、前記米国 特許第４，６２９，６４３号に記載されている微孔ポリマーウエブであって、サ イド部位３６に配置されているウエブを有する構造を備えている。このような構 造は、吸収された体内からの液体が、衛生ナプキン２０の真中に吸い出されたと いう視覚的信号を出すが、これは表示手段４８（次に考察する）によって出され る視覚的信号を強化する。 本発明に適したもう１つの複合表面シートは、中央領域と、この中央領域の両 側から外側に側面方向に延びている一対の長手方向に延びているサイド領域を備 えている。複合表面シートは、次の２つの層を備えている。すなわちサイド領域 の両方にある不織布層と、少なくとも中央領域にある下部開口フィルム層である 。このような複合表面シートの１つは、スガハラ（Ｓｕｇａｈａｒａ）の名前で １９９２年１１月６日に出願されているとともに１９９３年５月２７日にＰＣＴ 出願第ＷＯ ９３／０９７４４号として公開されている米国特許出願番号第０８ ／２３２，２４２号（これの開示はここに引用して組込まれる）に記載されてい る。 衛生ナプキン２０のもう１つの実施例はまた、１９９０年８月２１日付けでオ ズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対し発行された米国特許第４，９５０，２６４号に 記載されているようなワイプ受入れ層又は第二表面シートを備えていてもよい。 この特許の開示は、ここに引用して組込まれる。このような層は、吸収性コア４ ２によって吸収された体内からの液体の改良されたマスキングを与えるために用 いられ、表面シート３８と受入れ層４４との間に配置されよう。このような層に 適した材料は、親水性の熱接着されたカードポリプロピレン不織布材料であり、 このステープルデニールは、２．５ｄｐｆより小さく、坪量は１平方メートルあ たり約２３グラム（ｇｓｍ）である。この材料は、ペンシルベニア州ルイスバー グ（Ｌｅｗｉｓｂｕｒｇ）のインターナショナル・ペーパー社（Ｉｎｔｅｒｎａ ｔｉｏｎａｌ Ｐａｐｅｒ）のベラテック部（Ｖｅｒａｔｅｃ Ｄｉｖｉｓｉｏ ｎ）から入手することができる。 Ｂ．吸収性コア （１）吸収性コアの一般的特性 吸収性コア４２は、その上に付着した、あるいは液体透過性表面シート３８を 通過した体内からの排出物、特に月経分泌物を集めて封じ込めるための手段の１ つである。前記のように吸収性コアは、次の３つの部材を備えている。すなわち 受入れ部材４４、貯蔵／分配部材４６、及び表示部材４８であり、これらの各々 については次に詳細に説明される。 吸収性コア４２は、広範囲の寸法及び形状（例えば長方形、卵形、砂時計形、 イヌの骨形、非対称形等）で製造されてもよい。吸収性コア４２は、体側表面４ ２Ａ、衣服側表面４２Ｂ，サイド縁部４２Ｃ、及び末端縁部４２Ｄを有している 。コア４２は、好ましくは形に沿いやすく、皮膚に刺激を与えない。図１乃至図 ３に示されている好ましい衛生ナプキン２０の吸収性コア４２は、変形され砂時 計形である。図１において最も明白に示されているように、吸収性コア４２の形 状は、表示手段４８のサイド縁部４８Ｃ及び末端縁部４８Ｄによって、及び受入 れ部材４４の末端縁部４４Ｄによって画定される。 （２）受入れ部材 図１乃至図３に示されている受入れ部材４４は、表面シート３８と貯蔵／分配 部材４６との間に配置されている。受入れ部材４４は、その上に付着した、ある いは表面シート３８を通過した体内からの排出物、特に月経分泌物を素早く集め て、一時的に保持し、これらの体内からの排出物を下にある貯蔵／分配部材４６ へ送るためのものである。排出された液体の一部は、装着者の位置によって、受 入れ部材４４に透過し、排出物の近くの区域にある貯蔵／分配部材４６によって 吸収される。しかしながら液体は、貯蔵／分配部材４６の吸収率より速い速度で 排出されることが多いので、受入れ部材４４はまた、吸収された液体を、体側表 面２０Ａから引き出して、液体が貯蔵／分配部材４６によって吸収されるまで一 時的にこのような液体を封じ込めておくことができる。受入れ部材４４の液体処 理機能は特に重要である。受入れ部材４４は、体内からの液体を表面シート３８ を通して引き出すのに十分な毛管吸水力を有していなければならないのに、貯蔵 ／分配部材４６が受入れ部材４４を脱着するのが難しくなるほど過度の液体保持 力を有しないものでなければならない。様々な層の相対的な液体処理能力の側面 については次により詳細に考察するものとする。 受入れ部材４４の中心は、好ましくは衛生ナプキン２０の長手方向中心線Ｌに 沿っており、好ましくは平面図においては実質的に長方形である。受入れ部材４ ４の中心はまた、横断方向中心線に沿っているか、あるいは横断方向中心線から 外れていてもよい（すなわち、横断方向中心線の前方又は後方に位置している） 。受入れ部材４４が横断方向中心線から外れている場合、この部材は少なくとも 一部、衛生ナプキン２０の中央部位３２にあるように配置されるのが好ましい。 しかしながら好ましくは、図１及び図３に見られるように、受入れ部材は、衛生 ナプキン２０の長手方向の長さの実質的に全体に延びている。受入れ部材４４は 、衛生ナプキン２０の設計に適したあらゆる横断面形状を有していてもよい。す なわち正方形、長方形、卵形（図１に示されているようなもの）、あるいは不規 則な横断面形状でさえ、すべて適している。 受入れ部材４４は、排出物が体側表面２０Ａから「引き出され」て、衛生ナプ キン２０の真中に入ったという信頼感を使用者に与えるのに十分な覆い隠す能力 を有する方がよい。ここで用いられている「覆い隠す能力」という用語は、吸収 された体内からの液体の視覚的衝撃を最小限にする材料の能力のことを意味する ものである。すなわち、吸収性コア４２の下にある層によって吸収された体内か らの液体が、受入れ部材４４の好ましい実施態様を通って実質的に視覚的に識別 できないということである。一般に材料の覆い隠す能力は、材料の不透明度によ る。逆に言えば受入れ部材４４は、吸収性コア４２を構成するその他の部材と組 み合わされた場合、衛生ナプキン２０が装着者にとって不快なほど硬いものでな い方がよい。従って材料の不透明度が増すにつれて、材料の使いやすさ（ｕｓａ ｇｅ）が減り、材料の硬さが減るにつれて、材料の使いやすさが増しうる。受入 れ部材４４としての使用に適した材料は、不透明性と剛性との適切な釣り合いを 備える必要がある。例えば本発明の受入れ部材４４が微粉砕木材パルプを含む場 合、少なくとも約１２ｍｍの受入れ部材４４の厚さなら必要な覆い隠す能力を生 じるのに十分な不透明性があり、約１７ｍｍより大きい受入れ部材４４の厚さな ら吸収性コア４２を構成するその他の部材に関する好ましい実施態様と組合わせ て用いられる場合に潜在的不快感の原因になるのに十分なほど硬くなり始める。 これは、受入れ部材４４のこの好ましい実施態様の厚さが、好ましくは約１２ｍ ｍと約１７ｍｍとの間であるということを意味する。より好ましくは、厚さは約 １４ｍｍと約１６ｍｍとの間である。この範囲の厚さを有する微粉砕木材パルプ 繊維集成体に匹敵しうる不透明性と剛性を有するその他の材料も、吸上げ率及び 受け入れ率（この明細書の他の個所で考察される）も適切である限りは、受け入 れ部材４４としての使用に適するものであろう。厚さの測定は、長手方向中心線 Ｌと横断方向中心線Ｔとの交点において行なうべきであろう。厚さの適切な測定 方法は、次の試験方法の節において示される。 受入れ部材４４は好ましくは形に沿いやすく、皮膚に刺激を与えない。図１乃 至図３に示されている好ましい実施態様において、受入れ部材４４は繊維集成体 である。受入れ部材４４が体内からの液体を素早く受入れられるように、受入れ 部材４４は低密度を有するのが好ましい（受入れ率は構造密度と逆比例すること がこの技術においてよく知られている）。好ましくは受入れ部材４４の密度は、 １立方センチメートルあたり約０．０４グラム（ｇ／ｃｃ）と約０．１０ｇ／ｃ ｃとの間である。より好ましくは受入れ部材４４の密度は、約０．０４ｇ／ｃｃ と約０．０７ｇ／ｃｃとの間である。 衛生ナプキン２０の体側表面２０Ａの外見が、衛生ナプキン２０の有効寿命の 間比較的きれいなままであるためには、受入れ部材４４の吸上げ能力は低い方が よい（すなわち、受入れ部材４４の構造は、液体をその容積を通して吸い上げる よりは、貯蔵／分配部材４６へ液体を送ることができるように設計される方がよ い）。次の試験方法の節に記載された人工月経液（ＡＭＦ）の場合の約７センチ メートルより小さい垂直吸上げ高さを有する材料は、適切な程度に低い吸上げ能 力を有することが分った。垂直吸上げ高さの測定方法も、次の試験方法の節に記 載されている。 受入れ部材４４として適切な繊維材料には、架橋セルロース繊維、合成ステー プル繊維、ポリマー繊維、あるいはあらゆる同等の材料、又は材料の組合わせが あるが、これらに限定されるわけではない。このような繊維は、この技術におい てよく知られた手段、例えばカード（ｃａｒｄｉｎｇ）、エアレイ（ａｉｒ ｌ ａｙｉｎｇ）、スパンボンディング（ｓｐｕｎ ｂｏｎｄｉｎｇ）、及びメルト ブローイング（ｍｅｌｔ ｂｌｏｗｉｎｇ）などを用いて、繊維集成体に成形す ることができる。図１、２、及び３に示されている好ましい実施態様において、 受入れ部材は、微粉砕木材パルプ（一般にはエアフェルトと呼ばれるもの）のエ アレイ繊維集成体を含んでいる。 受入れ部材４４は、表面シート３８（あるいは上にあるその他の層、例えばワ イプ受入れ層）と効率的に液体が流れる関係にあるものでなければならず、表面 シート３８と結合されていてもよい。ここで用いられている「効率的に液体が流 れる関係にある」という用語は、体内からの液体が、衛生ナプキンの２つの要素 間で毛管又はその他の手段により移動することができるという意味である。好ま しくは受入れ部材４４は、表面シート３８と密接に接触しているか、あるいはこ れに接着されている。このことによって、表面シート３８を通る体内からの滲出 物の輸送が促進される（すなわち受入れ部材４４は、滲出物を表面シート３８を 通して引き出す）。これは受入れ部材４４の比較的多い毛管によるものである。 受入れ部材４４は、あらゆる適切な方法で、上にある要素へ結合することができ る。この方法とは、接着剤、例えばホットメルト接着剤、熱及び／又は圧力接着 、超音波接着、あるいはこの技術において知られたその他のあらゆる方法である が、これらに限定されるわけではない。好ましくは受入れ部材４４は、フィラメ ントのオープンパターンネットワークによって表面シートに接着される。これは 、渦巻状に螺旋パターンにされたいくつかのラインの接着剤フィラメントを含ん でいるものである。これは例えば次の特許に示された装置及び方法によって例証 されている：すなわち１９７５年１０月７日付けでスプラーグ・ジュニア（Ｓｐ ｒａｇｕｅ．Ｊｒ．）に対し発行された米国特許第３，９１１，１７３号；１９ ７８年１１月２２日付けでスィッカーその他（Ｚｉｅｃｋｅｒ， ｅｔ ａｌ． ）に対して発行された米国特許第４，７８５，９９６号；及び１９８９年６月２ ７日付けでウエレニッツ（Ｗｅｒｅｎｉｃｚ）に対し発行された米国特許第４， ８４２，６６６号である。これらの各特許の開示はここに引用して組込まれる。 あるいはまた受入れ部材４４は、表面シートに取り付けられていなくてもよい。 受入れ部材４４はまた、貯蔵／分配部材４６と効率的に液体が流れる関係にあ るものでなければならない。受入れ部材４４と貯蔵／分配部材４６は取り付けら れていなくてもよく、あるいは好ましくは受入れ部材４４は、受入れ部材４４と 表面シート３８とを結合させるために用いられているのと同様な手段を用いて、 貯蔵／分配部材４６に結合される。 受入れ部材４４はまた、必要な毛管特性を有する発泡材料を含んでいてもよい 。適切な発泡材料は、高内部相エマルジョン（Ｈｉｇｈ Ｉｎｔｅｒｎａｌ Ｐ ｈａｓｅ Ｅｍｕｌｓｉｏｎ−ＨＩＰＥ）技術を用いて調製することができる。 適切なＨＩＰＥフォームは、約８ミクロンと約２０ミクロンとの間の孔寸法を有 しており、体内からの液体、例えば月経排出物からの赤血球を濾過しないように なっており、従って発泡は詰まる。このようなＨＩＰＥフォームは１９９５年１ 月１０日にダイヤー（Ｄｙｅｒ）の名前で出願された米国特許出願番号第０８／ ３７０，６９７号に記載されている。これの開示は、ここに引用して組込まれる 。 （２）貯蔵／分配部材 貯蔵／分配部材４６は、図１乃至図３に示されているように、受入れ部材４４ の下に配置されている構造である。貯蔵／分配部材４６は、次の二重の目的に用 いられる。すなわち、この部材が受け取る体内からの液体を封じ込めることと、 この受け取った液体を、その長手方向の長さに沿って方向付け、これらを分配し てその貯蔵能力を最大限に活用し、コア４２のその他の部分に封じ込められる液 体の量を最小限にする。すなわち貯蔵／分配部材４６は好ましくは、吸収された 液体を本体部分２１の中間部分３４に貯蔵する。 図１及び図３に示されているように、貯蔵／分配部材４６の中心は長手方向中 心線Ｌ上及び横断方向中心線Ｔ上にあり、衛生ナプキン２０の長手方向長さの実 質的に全体に沿って延びている。残る２つの大きさは、吸収性コア４２の吸収能 力が考慮される時、貯蔵／分配部材４６が衛生ナプキン２０に満足すべき有効寿 命を与えるのに十分な容積を有するようなものでなければならない。好ましくは 貯蔵／分配部材４６の側面方向幅は、横断方向中心線Ｔにおいて本体部分２１の 側面方向幅の約２５％と約６７％との間である。より好ましくは貯蔵／分配部材 ４６は、横断方向中心線Ｔにおいて本体部分２１の側面方向幅の少なくとも約５ ０％である。貯蔵／分配部材４６は、これの貯蔵能力の必要条件を保持し続けな がら衛生ナプキン２０の柔軟性を最大限にするには、できるだけ薄いのが好まし い。 貯蔵／分配部材４６は、当業者によく知られた手段を用いて、衛生ナプキンの 下にある要素に結合してもよい。例えば貯蔵／分配部材４６は、均一連続接着剤 層、パターン接着剤層、あるいは一列の別々の接着剤ライン、接着剤螺旋、又は 接着剤スポットによって結合されてもよい。満足すべきものであることが分って いる接着剤は、ミネソタ州セント・ポール（Ｓｔ．Ｐａｕｌ）のエイチ・ビー・ フラー社（Ｈ．Ｂ．Ｆｕｌｌｅｒ Ｃｏｍｐａｎｙ）によって、ＨＬ−１２５８ という名称で製造されている。取り付け手段は、好ましくは１９８６年３月４日 付けでミネトーラその他（Ｍｉｎｅｔｏｌａ ｅｔ ａｌ．）に対し発行された 米国特許第４，５７３，９８６号に開示されているような接着剤フィラメントの オープンパターンネットワークを含んでいる。これの開示はここに引用して組込 まれる。フィラメントのオープンパターンネットワークの接着剤手段の例は、渦 巻かれて螺旋パターンにされた接着剤フィラメントのいくつかの列を含んでいる 。これは次の特許に示された装置及び方法によって例証されている：すなわち１ ９７５年１０月７日付けでスプラーグ・ジュニア（Ｓｐｒａｇｕｅ，Ｊｒ）に対 し発行された米国特許第３，９１１，１７３号；１９７８年１１月２２日付けで ツェッカーその他（Ｚｉｅｃｋｅｒ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特 許第４，７８５，９９６号；及び１９８９年６月２７日付けでウェレニッツ（Ｗ ｅｒｅｎｉｃｚ）に対し発行された米国特許第４，８４２，６６６号である。こ れらの特許の各々はここに引用して組込まれる。あるいはまた取り付け手段には 、熱接着、圧力接着、超音波接着、動力学的接着、あるいはその他のあらゆる適 切な取り付け手段、又はこの技術で知られたこれらの取り付け手段の組み合わせ が含まれる。 貯蔵／分配部材４６の１つの重要な目的は、体内からの液体を受入れ部材４４ から受け取り、これらを、衛生ナプキン２０の体側表面２０Ａから離れた位置に 貯蔵することである。すなわち、貯蔵／分配部材４６は、体内からの液体を受入 れ部材４４からその構造内に「引き入れ」て、液体をその部材の中に貯蔵する。 好ましくはこのような液体は、受入れ部材４４から貯蔵／分配部材４６の中へ「 Ｚ」方向に（すなわち衛生ナプキン２０の平面に垂直な方向に）引き出され、従 って衛生ナプキン２０の体側表面２０Ａで見える体内からの液体の量が最小限に なる。貯蔵／分配部材４６が受入れ部材４４から「Ｚ」方向に体内からの液体を 引き出すことになるならば、貯蔵／分配部材４６の毛管吸水力は、受入れ部材４ ４の毛管吸水力より高い方がよいことが分った。毛管吸水力は、いくつかの方法 （例えば細孔サイズ、密度、坪量等）で規定することができるが、垂直吸上げ高 さは、受入れ部材４４と貯蔵／分配部材４６との間の相対的毛管吸水力の差を規 定するための好ましいパラメータである。従って受入れ部材４４と貯蔵／分配部 材４６が繊維構造を含む場合、貯蔵／分配部材４６は、液体を受入れ部材４４か ら引き出すために、より高い平均垂直吸上げ高さを有する方がよいであろう。好 ましくは受入れ部材４４の垂直吸上げ高さに対する貯蔵／分配部材４６の垂直吸 上げ高さの比は、約１．５：１であるかあるいはこれより大きく、より好ましく は約２：１であるかあるいはこれより大きい。例えば下記の特に好ましいウエッ トレイ（ｗｅｔ ｌａｉｄ）された三成分部材は、「試験方法」の節に記載され ているように測定された場合、ＡＭＦについては約１６ｃｍと約２８ｃｍとの間 の垂直吸上げ高さを有する。このような材料が貯蔵／分配部材４６に用いられる 場合、７ｃｍの垂直吸上げ高さを有する受入れ部材４４の為に結果として生じる 吸上げ高さの比は、約２．３：１と約４：１との間であろう。 しかしながら貯蔵／分配部材４６の総吸収能力は、衛生ナプキン２０の設計負 荷及び使用目的と相容れるものでなければならない。すなわち貯蔵／分配部材４ ６は、使用者が、表示部材４６が視覚的に汚れ始めた時、長手方向縁部２６に沿 って漏れる危険が実質的に増しており、衛生ナプキンを交換すべき時が来たと認 識できるように、吸収性コア４２の吸収能力を実質的に全部発揮するように設計 される方がよい。さらには貯蔵／分配部材４６の寸法及び吸収能力は、種々の使 用法、例えば失禁用パッド、パンティライナー、普通の衛生ナプキン、あるいは 夜用衛生ナプキンに合うように、様々なものであってもよい。 貯蔵／分配部材４６はまた、吸収された体内からの液体であって、例えば貯蔵 ／分配部材４６から受取った血液、月経分泌物、及び尿を、吸収性コア４２の末 端部４２Ｄの方へ向ける。貯蔵／分配部材４６は、体内からの排出物を側面方向 に向けることができるが、これは好ましくはこのような排出物を、貯蔵／分配部 材４６のサイド縁部４６Ｃまでずっと方向付けるわけではない。むしろ貯蔵／分 配部材４６は、体内からの滲出物を、衛生ナプキン２０の末端部２４の方へ優先 的に分配するためのものである。滲出物は好ましくは、少なくとも滲出物が衛生 ナプキン２０の末端部位２８、３０において利用できる吸収能力を実質的にすべ て活用するように運ばれるまで、滲出物が衛生ナプキン２０の末端縁部２６に到 達しないように分配される。 前記のように、本発明の好ましい貯蔵／分配部材４６は毛管特性を有しており 、この特性は体内からの液体を受入れ部材４４から引き出すように機能する。こ のような毛管特性を有している貯蔵／分配部材４６は、衛生ナプキンおよびその 他の吸収体に通常用いられている広範囲の液体吸収性材料、例えば一般にエアフ ェルトと呼ばれる微粉砕木材パルプから製造することができる。その他の適切な 吸収性材料の例には、例えばコフォーム（ｃｏｆｏｒｍ）を含むメルトブローン ポリマー；化学的剛化、変性、又は架橋セルロース繊維；合成繊維、例えばクリ ンプポリエステル繊維；ピートモス；ティシューラップ及びティシューラミネー トを含むティシュー；吸収性発泡体；吸収性スポンジ；超吸収性ポリマー；吸収 性ゲル化材料；多孔質、吸収性、ポリマーマクロ構造；あるいはその他のあらゆ る同等の材料、又は材料の組合わせ、あるいはこれらの混合物がある。好ましく は貯蔵／分配部材４６は、必要な毛管特性を有する繊維集成体を含んでいる。こ のような繊維集成体には、前記のような垂直吸上げ高さを備えることによって、 例えば繊維集成体に所望の坪量を備えさせ、ついでこれを緻密化して、必要な垂 直吸上げ高さを備えさせることによって、必要な毛管特性を備えることができる 。適切な繊維集成体は、熱接着されたエアレイ集成体であり、これらはリチャー ズその他（Ｒｉｃｈａｒｄｓ， ｅｔ ａｌ．）の名前で１９９３年１０月２１ 日に出願された米国特許出願番号第０８／１４１，１５６号に記載されている（ これは許可されているが、まだ番号は付与されていない。これはＰＣＴ出願番号 第ＷＯ９５／１０９９６号として公開されている）。 本発明の貯蔵／分配部材４６用としてさらに好ましい繊維集成体は、ウエット レイ（ｗｅｔ ｌａｉｄ）三成分部材であって、ホーネイその他（Ｈｏｒｎｅｙ ， ｅｔ ａｌ．）の名前で、１９９５年２月３日に出願された本願と同時に継 続している米国特許出願番号第０８／３８２，８１７号に記載されているもので ある。この特許の開示は、ここに引用して組込まれる。この特許に記載されてい るように、この好ましい繊維集成体は、化学的剛化繊維、撚り繊維、及びカール した繊維を約２０％から約８０％含んでいる。これらは例えば次の特許に記載さ れているものである。すなわち、１９８９年４月１８日付けでディーンその他（ Ｄｅａｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４，８２２，４５３号 、１９８９年１２月１９日付けでディーンその他（Ｄｅａｎ， ｅｔ ａｌ．） に対し発行された米国特許第４，８８８，０９３号、１９９０年２月６日付けで ムーアその他（Ｍｏｏｒｅ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４， ８９８，６４２号、及び１９９３年２月２日付けでヘロンその他（Ｈｅｒｒｏｎ ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，１８３，７０７号であって 、これらの特許の各々の開示はここに引用して組込まれている。また高表面面積 繊維、例えばユーカリ材パルプ繊維約１０％から約８０％と、ウエブの物理的一 体性を増すための熱可塑性結合手段０％から約５０％と、を含んでいる。ここに 記載されたパーセントはすべて、総乾燥ウエブ重量を基礎とした重量パーセント である。好ましくは繊維集成体は、化学的剛化繊維、撚り繊維、及びカールされ た繊維を約４５％と約６０％との間、ホットメルト繊維結合手段を約５％と約１ ５％との間、及び高表面面積セルロース繊維を約３０％と約４５％との間を含む ものとする。より好ましくは繊維集成体は、熱可塑性結合手段約１０％、化学的 剛化繊維、撚り繊維、及びカールされた繊維約６０％、そして高表面面積繊維約 ３０％を含んでいる。化学添加剤はまた結合手段として用いることができ、乾燥 ウエブ重量を基礎として、一般に約０．２％から約２．０％の水準で、受入れ層 ／分配層に組込まれる。この好ましい繊維集成体の各成分に関する適切な繊維の 種類は、前記米国特許出願番号第０８／３８２，８１７号に記載されている。 本発明のもう１つの実施態様において、浸透性手段を用いて体内からの液体を 保持する材料、例えば超吸収性ポリマー、吸収性ゲル化材料等は、貯蔵／分配部 材４６とバックシート４０との間に備えられてもよい。あるいは貯蔵／分配部材 ４６はさらに、衛生ナプキン２０の末端部位２８、３０にある末端部分を含んで いてもよい。衛生ナプキン２０では、末端部位は、このような浸透性保持材料と 繊維材料との混合物を含んでいる。この型のもう１つの実施態様はさらに、単に 毛管手段によってだけでなく、このような浸透性吸収性手段の膨張によっても、 吸収された液体を封じ込めるというもう１つの利点を有する。 本発明のもう１つの第二実施態様において、貯蔵／分配部材４６は、必要な毛 管特性を有する発泡材料を含んでいてもよい。適切な発泡材料は、１９９４年６ 月７日付けでヤングその他（Ｙｏｕｎｇ ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国 特許第５，３１８，５５４号、及び前記米国特許出願番号第０８／３７０，６９ ７号に記載されている。これらの特許の開示はここに引用して組込まれる。 （３）表示部材 表示部材４８は、衛生ナプキン２０が、その設計された能力に近づきつつあり 、交換すべき時であるという視覚信号を使用者に与える。貯蔵／分配部材の吸収 能力が実質的に尽きるまで、表示部材４８が体内からの液体を吸収し始めない（ すなわち視覚的に顕著に汚れない）ように、貯蔵／分配部材４６と表示部材との 相対的毛管度を設計することによって、この信号を生じさせる。前記のように貯 蔵／分配部材４６は、体内からの液体を優先的に受入れ部材４４から引き出す毛 管特性をこの部材に備えさせるような密度と坪量との組み合わせを有するように 設計される。従って貯蔵／分配部材４６の吸収能力が実質的に尽きるまで、表示 部材４８が体内からの液体を吸収し始めないことを保証するように、受入れ部材 ４４の毛管と同様な毛管（すなわち密度及び垂直吸上げ高さ）を、表示部材４８ が有するのが好ましい。対応する毛管間にはこのような関係があるので、表示部 材４８は、貯蔵／分配部材４６の吸収能力が実質的に尽きるまで、体内からの液 体を吸収し始めない。貯蔵／分配部材４６の吸収能力が実質的に尽きないならば 、この対応する毛管によって、貯蔵／分配部材４６は、表示部材４８に思いがけ ず付着するかもしれない体内からのあらゆる液体を、本体部分２１の中間部位３ ４の中に引き入れ、この表示部材４８から引き離す傾向が生じるであろう。 図４乃至図６は、吸収された体内からの液体が、衛生ナプキン２０の装着サイ クルの大部分の間に中間部位３４に止まるようことを保証するために、吸収性コ ア４２の３つの要素がどのように共同作用を行なうことになるかを概略的に示し ている。図４乃至図６はさらに、貯蔵／分配部材４６の吸収能力が実質的に尽き た時に、交換すべき時であることを示す視覚信号を与えるように、表示部材４８ がどのように設計されているかを概略的に示している。この一連の図面は、図１ 乃至図３に示されている衛生ナプキン２０の好ましい実施態様の、１時間あたり ２ミリリットルの割合でのその吸収能力に至るまでのＡＭＦでの「滴定（ｔｉｔ ｒａｔｉｏｎ）」に基づいている。これは、衛生ナプキンの装着サイクルによる 負荷をシミュレートしたものである。図４は衛生ナプキン２０の装着サイクルの 初期に現われるこのナプキンの状況を示す。この段階では衛生ナプキン２０は、 ＡＭＦに対するその設計能力の約１０％を吸収した。ここで用いられている「設 計能力」とは、衛生ナプキンが有効な装着サイクルを有することを保証するため に、本発明の衛生ナプキン２０に備えられている吸収能力を意味するためのもの である。本発明の技術の衛生ナプキンは一般に、設計能力が約２０グラムと約４ ０グラムとの間である。図４における「汚れ」パターン６０、６２によって明白 に示されているように、吸収された液体の大部分は、サイド部位３６から十分に 離れた、本体部分２１の中間部位３４に位置している。図４はまた、ＡＭＦが表 面から受入れ部材４４を通って貯蔵／分配部材４６の中に引き入れられることを 示している（受入れ部材４４の「汚れた」部分６０は、貯蔵／再分配部材４６の 「汚れた」部分６２より小さい）。表面からのこのような引き出しによって、体 側表面２０Ａがきれいで乾燥した外見を維持することができる。図５は、装着サ イクルの中間段階を示している。ここでは衛生ナプキン２０は、ＡＭＦに対して その理論的能力の約３０％を吸収している。貯蔵／分配部材４６の「汚れた」部 分６２から分るように、追加の液体は主に長手方向に分配され、実質的に中間部 位３４に封じ込められる。受入れ部材４４の「汚れた」部分６０は、ＡＭＦがど のように表面から引き出されるかを同様に示している。図６は、貯蔵／分配部材 ４６の吸収能力が実質的に尽きた時の衛生ナプキン２０の外見を示す。ここで分 るように、「汚れ」６２は、貯蔵／分配部材４６の長手方向末端部４６Ｄに近づ いており、サイド部位３６の中に広がり始めている。このようにサイド部位３６ の中に広がることによって、能力が実質的に尽きて、交換すべき時であるという 信号を出す。 図２に最も明白に示されているように、表示部材４８は、表面シート３８及び 貯蔵／分配部材４６と効率的に液体が流れる関係にある。このことは、サイド部 位３６にある表面シート３８に思いがけず付着した体内からのあらゆる液体は、 受入れ部材４４が表面シート３８から液体を引き去るのと同様な方法で表面シー ト３８から引き去られること、及び貯蔵／分配部材４６がこのような液体を、表 示部材４８から中間部位３４へと引き入れることを意味している。このことはま た、貯蔵／分配部材４６の吸収能力が実質的に尽きて、衛生ナプキン２０を交換 する必要があるという信号を出す時に、表示部材４８は、体内からの液体を貯蔵 ／分配部材４６から受け取ることができるということを意味する。 表示部材４８は、受入れ部材４４に関して前記されたような、当業者に知られ た手段を用いて、表面シート３８（あるいはその他の上部層）及び／又はバック シート４０へ結合させることができる。好ましくは表示部材４８は、受入れ部材 ４４を表面シート３８及び貯蔵／分配部材４６に結合するために用いられるのと 本質的に同じ手段を用いて、表面シート３８及びバックシート４０に結合される 。すなわち表示部材４８は好ましくは、渦巻かれて螺旋パターンにされた接着剤 フィラメントのいくつかの列を含むオープンパターンネットワークによって、表 面シート３８及びバックシート４０に結合される。 図１において最も明白に示されているように、表示部材４８は好ましくは、２ つの間隔をあけて配置された部分を備えている。すなわちサイド部位３６の各々 を画定する部分と吸収性コアの一般的な形状を画定する部分である。ここで見ら れるように、サイド２２に隣接する縁部４８Ｃは、中央部位３２において内向き のアーチ形状をしており、第一末端部位２８、第二末端部位３０において外向き のアーチ形状をしている。これによって、吸収性コア４２に変形された砂時計形 状が与えられる。各表示部材４８の反対側の長手方向縁部は、貯蔵／分配部材４ ６の長手方向縁部と並置されている。同様に各表示部材４８は、衛生ナプキン２ ０の長手方向の長さ全体に実質的に延びている。表示部材４８の横断面は、図２ では卵形として示されている。但しその他の横断面、例えば正方形、長方形、あ るいは不規則な横断面も適している。表示部材４８の厚さは好ましくは、貯蔵／ 分配部材４６と受入れ部材４４との組合わされた厚さより薄く、衛生ナプキン２ ０の吸収能力が中間部位３４に集中しているという視覚的な印象を使用者に与え る方がよい。好ましくは表示部材４８の厚さは、貯蔵／分配部材４６と受入れ部 材４４との組合わされた厚さの約３０％と約６０％との間である。吸収能力が中 間部位３４に集中しているという視覚的な印象をさらに強く使用者に与えるため に、表面シート３８には、受入れ部材４４と表示部材４８との間の並置線に沿っ て「プリーツ」３９が備えられている。これは図１では、受入れ部材のサイド縁 部４４Ｃに沿っている。 前記のように表示部材４８は、好ましくは受入れ部材４４と同様な毛管を有し ている。このことは、受入れ部材４４に適した材料及び特性は、表示部材４８に も適していることを意味する。従って図１及び図２に示されている好ましい表示 部材４８は、微粉砕木材パルプ（一般にエアフェルトと呼ばれるもの）のエアレ イ繊維集成体を含んでいる。好ましくは表示部材４８を成す繊維集成体の密度は 、約０．０４ｇ／ｃｃと約０．１０ｇ／ｃｃとの間であり、より好ましくは約０ ．０４ｇ／ｃｃと約０．０７ｇ／ｃｃとの間であり、垂直吸上げ高さはＡＭＦの 為の約７センチメートルより少ない。毛管のこの差は、表示部材４８と貯蔵／分 配部材４６との間に、側面方向に向いた毛管勾配を作る。これによって、吸収さ れた体内からの液体は、貯蔵／分配部材４６の能力が実質的に尽きるまで、主と して貯蔵／分配部材４６に保持される。ついで表示部材４８は、体内からの液体 を吸収し始め、前記のように汚れ、衛生ナプキン２０を交換すべき時であるとい う視覚信号を出す。 本発明のもう１つの実施態様である、図７に示されている衛生ナプキン１２０ において、表示部材１４８の一部は、貯蔵／分配部材１４６とバックシート１４ ０との間に配置される。この実施態様において、表示部材１４８の一部分１４７ は、中間部位１３４にあり、一部分１４９は、サイド部位１３６の各々にある。 本発明のこのような実施態様は、比較的厚い衛生ナプキンを好む使用者に適して いるものであろう。 Ｃ．バックシート バックシート４０は、吸収性コア４２に吸収され、かつ封じ込められた滲出物 が、衛生ナプキン２０と接触しているもの、例えばズボン、パジャマ、及び下着 を濡らすのを防ぐ。バックシート４０は、体内からの液体（例えば月経分泌物及 び／又は尿）に対して不透過性である。バックシート４０は好ましくは、薄いプ ラスチックフィルムから製造される。但し、その他の柔軟性のある液体不透過性 材料も用いることができる。 バックシート４０は、織布又は不織布材料、ポリマーフィルム、例えばポリエ チレン又はポリプロピレンの熱可塑性フィルム、あるいは複合材料、例えばフィ ルム被覆された不織布材料を含んでいてもよい。好ましくはバックシート４０は 、厚さが約０．０１２ｍｍ（０．５ミル）から約０．０５１ｍｍ（２．０ミル） のポリエチレンフィルムである。ポリエチレンフィルムは例えば、オハイオ州シ ンシナティ（Ｃｉｎｃｉｎｎａｔｉ）のクローペイ社（Ｃｌｏｐａｙ Ｃｏｒｐ ｏｒａｔｉｏｎ）によってＰ１８−１４０１という名称で、及びインディアナ州 テール・オート（Ｔｅｒｒｅ Ｈａｕｔｅ）のトレデガー・フィルム・プロダク ツ社（Ｔｒｅｄｅｇａｒ Ｆｉｌｍ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ）によって、ＸＰ−３９ ３８５という名称で製造されている。 バックシート４０は、より布様な外見を与えるように、好ましくはエンボス及 び／又はマット仕上げされている。さらにバックシート４０によって、蒸気を吸 収性コア４２から逃がすことができる（すなわちバックシート４０は通気性があ ってもよい）が、一方で滲出物がバックシート４０を通過するのを防ぐ。例えば ここに記載されたパンティライナー装置の場合、トイレに流すことができるバッ クシート又は生物分解できるバックシートを用いることもできる。 Ｄ．フラップ 図１乃至図３に示された衛生ナプキン２０の好ましい実施態様にはまた、一対 のフラップ５４が備えられている。フラップの各々は、衛生ナプキンの本体部分 ２１のサイド縁部２２に隣接しており、これから側面方向に外側へ中央部位３２ の中に延びている（本体部分２１は、フラップが付いていない衛生ナプキンの部 分であり、周辺シール２５によって画定されている）。フラップ５４は好ましく は、装着者のパンティーの股部の縁部を覆うような形状であり、従ってこれらは 装着者のパンティーと、装着者の大腿部との間に配置されている。 このようなフラップは、少なくとも２つの目的に用いられる。第一に、フラッ プ５４によって、装着者の体とパンティーが月経液又はその他の体内からの滲出 物によって汚れるのを防ぐことができる。第二に、フラップ５４は好ましくは、 その衣服側表面にフラップ取り付け手段５６を備えており、従ってフラップ５４ は、パンティーの下に折り返すことができ、パンティーの衣服側へ取り付けるこ とができる。このようにして、フラップ５４によって、衛生ナプキン２０をパン ティーの適切な位置に配置させておくことができる。あるいはまたフラップ５４ は取り付け手段５６によってパンティーに付着させて、あるいはまた付着させず に、パンティーの下側で互いに取り付けてもよい。 本発明の衛生ナプキン２０と共に用いるのに適した、又は適応したフラップを 備えたいくつかの衛生ナプキンは公知である。このようなフラップは、次の特許 に開示されている。すなわち、１９８１年８月２５日付けでマクネアー（ＭｃＮ ａｉｒ）に対し発行された米国特許第４，２８５，３４３号；１９８６年５月２ ０日付けでヴァン・ティルバーグ（Ｖａｎ Ｔｉｌｂｕｒｇ）に対し発行された 米国特許第４，５８９，８７６号；１９８６年８月２６日付けでマッティングリ ー（Ｍａｔｔｉｎｇｌｙ）に対し発行された米国特許第４，６０８，０４７号； １９８７年８月１８日付けでヴァン・ティルバーグ（Ｖａｎ Ｔｉｌｂｕｒｇ） に対し発行された米国特許第４，６８７，４７８号；及び１９９３年４月２７日 に発行された再審査特許第Ｂ１ ４，５８９，８７６号である。フラップのいく つかの特に好ましいものは、次の特許に記載されている。すなわち１９９４年１ 月２５日付けでオズボーンその他（Ｏｓｂｏｒｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行 された米国特許第５，２８１，２０９号；１９９４年９月６日付けでラバッシュ その他（Ｌａｖａｓｈ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，３４ ４，４１６号；及び１９９４年１０月１１日付けでラバッシュその他（Ｌａｖａ ｓｈ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，３５４，４００号であ る。 フラップ５４は、様々な材料から構成されていてもよい。例えばティシュー、 織布又は不織布材料、表面シート３８及びバックシート４０と同様の材料、ある いはこれらの材料のあらゆる組合わせである。さらにフラップ５４は、衛生ナプ キン２０の本体に取り付けられた別の要素であってもよく、あるいは表面シート ３８及びバックシート４０の延長部（すなわち一体的）であってもよい。好まし くは図２に最も明白に示されているように、フラップ５４は、表面シート３８及 びバックシート４０の延長部である。延長された表面シート３８及びバックシー ト４０は、当業者に知られた手段を用いて結合される。好ましくは延長された表 面シート３８及びバックシート４０は、接着剤によって結合されている。 Ｅ．衛生ナプキンを装着者のパンティーに取り付けための留め具 バックシート４０の外側に向いた面は、図１及び図２に示されているように、 さらに衛生ナプキン２０を装着者の下着に取り付ける手段、例えば留め具手段５ ０及びフラップ取り付け手段５６を備えている。 接着剤を含む取り付け手段（すなわち留め具手段５０及びフラップ取り付け手 段５６）は、この目的のために十分な機能を果たすことが分っている。このよう な目的のために、この技術において用いられるあらゆる接着剤又はグルー（ｇｌ ｕｅ）を用いることができるが、感圧接着剤が好ましい。適切な接着剤は、オハ イオ州コロンバス（Ｃｏｌｕｍｂｕｓ）のセンチュリー・アドヒーシブ社（Ｃｅ ｎｔｕｒｙ Ａｄｈｅｓｉｖｅｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）によって製造され たセンチュリー（Ｃｅｎｔｕｒｙ） Ａ−３０５−ＩＶ、ニュージャージー州ブ リッジウオーター（Ｂｒｉｄｇｅｗａｔｅｒ）のナショナル・スターチ社（Ｎａ ｔｉｏｎａｌ Ｓｔａｒｃｈ Ｃｏｍｐａｎｙ）によって製造されたインスタン ト ロック（Ｉｎｓｔａｎｔ Ｌｏｃｋ） ３４−２８２３、及びミネソタ州セ ントポール（Ｓｔ．Ｐａｕｌ）のエイチ・ビー・フラー社（Ｈ．Ｂ．Ｆｕｌｌｅ ｒ）によって製造されたフラー（Ｆｕｌｌｅｒ） ＨＬ−２２３８ＺＰである。 適切な接着剤留め具はまた米国特許第４，９１７，６９７号に記載されている。 留め具手段５０は、衛生ナプキンに求められる特徴によって、多くの可能な形 状にあってもよい。図２は１つの好ましい配列を示す。これは１つずつ長手方向 中心線Ｌの両側にある２つの長手方向に向いた接着剤ストリップを用いるもので ある。特に適切な留め具形状は、１９９２年３月１９日付けでパパその他（Ｐａ ｐａ， ｅｔ ａｌ．）の名前で公開されたＰＣＴ公開番号第ＷＯ ９２／０４ ０００号に示されている。フラップ取り付け手段５６はまた、多くの形状で配置 されていてもよい。この形状は例えば卵形、長方形、正方形、あるいはフラップ ５４の特別な設計によって規定されるその他のあらゆる形状である。図１及び図 ２に示されている好ましい実施態様において、フラップ取り付け手段５６は、各 フラップの遠位縁部の近くでは長方形パターンで配置されている。 さらにはその他の種類の留め具も、接着剤の代りに、あるいは接着剤に加えて 用いることができる。これらのその他の種類の留め具は好ましくは、前記の特許 公開のパターンと同様なパターンで配列される。このような留め具には、例えば 通常のベルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）フック材料であって、次の特許すなわち１９９ ０年８月７日付けでバットレル（Ｂａｔｔｒｅｌｌ）に対し発行された米国特許 第４，９４６，５２７号；１９９１年１０月２２日及び１９９２年５月２６日付 けでトーマスその他（Ｔｈｏｍａｓ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特 許第５，０５８，２４７号及び第５，１１６，５６３号；及び１９９４年６月７ 日付けでトーマス（Ｔｈｏｍａｓ）に対し発行された米国特許第５，３１８，７ ４１号に記載された留め具；あるいは高摩擦係数発泡体（ｈｉｇｈ ｃｏｅｆｆ ｉｃｉｅｎｔ ｏｆ ｆｒｉｃｔｉｏｎ ｆｏａｍｓ）、及びその他の高摩擦係 数材料（ｈｉｇｈ ｃｏｅｆｆｉｃｉｅｎｔ ｏｆ ｆｒｉｃｔｉｏｎ ｍａｔ ｅｒｉａｌｓ）などがあるが、これらに限定されるわけではない。 衛生ナプキン２０が使用状態に配置される前に、接着剤留め具が用いられる場 合、留め具手段５０は一般に、接着剤を使用前にパンティーの股部とは異なる表 面に接着しないようにするために、除去可能な覆いストリップ又は剥離ライナー ５２で覆われている。同様にフラップ接着手段５６は、フラップ剥離ライナー５ ８で覆われている。適切な剥離ライナーはまた、前述した米国特許第４，９１７ ，６９７号に記載されている。このような目的のために通常用いられている商品 として入手可能な剥離ライナーもここで用いることができる。適切な剥離ライナ ーの非限定的な例は、ＢＬ３０ＭＧ−Ａ シクソン（Ｓｉｌｏｘ）Ｅ１／０及び ＢＬ２５ＭＧ−Ａ シクソン（Ｓｉｌｏｘ）４Ｒ／０であり、これらはどちらも 、ウイスコンシン州メナシャ（Ｍｅｎａｓｈａ）のアクロジル社（Ａｋｒｏｓｉ ｌ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ）によって製造されている。 １つの特に好ましい実施態様において、留め具手段５０は、包みで保護されて いる。これは接着剤を覆っているだけではなく、衛生ナプキンの個別包装と、使 用後に衛生ナプキンを捨てるための容器を生み出す。例えばこれは１９８５年１ ２月３日付けでスワンソンその他（Ｓｗａｎｓｏｎ、 ｅｔ ａｌ．）に対し発 行された米国特許第４，５５６，１４６号に記載されている。 本発明の衛生ナプキン２０は、剥離ライナー５２、５８をすべて除去し、その 後に留め具手段５０がパンティーの体側表面と接触し、フラップ５４がパンティ ーの脚開口部の縁部を覆い、フラップ取り付け手段５６がパンティの衣服側表面 と接触し、衛生ナプキンを使用中パンティの定位置に維持するように、衛生ナプ キン２０をパンティーに配置することによって使用する。 Ｆ．衛生ナプキンの要素の組立て 衛生ナプキンの要素、例えば表面シート、バックシート、吸収性コア、及びそ の他のあらゆる要素は、よく知られた多様な形状で組立てられてもよい（例えば いわゆる「チューブ型」製品又はサイドフラップ製品）。 衛生ナプキンの要素は好ましくは、各々が１つの層を含む表面シート、バック シート、及び吸収性コア、及び吸収性コアが表面シートとバックシートとの間に 配置されている「サンドイッチ」形状として組立てられている。表面シート３８ とバックシート４０は、既知の技術を用いて周辺シール２５によって好ましくは 周辺が結合されている。表面シート３８とバックシート４０は、本体部分２１の 周辺部全体２６とフラップ５４の縁部が要素の結合体によって周りに境界線が描 かれるように周辺部全体が結合されるか、あるいはこれら２つの要素が外辺部に おいて周辺の一部だけが結合されていてもよい。図１乃至図３に示されている好 ましい実施態様において、表面シート３８とバックシート４０は周辺シール２５ によって周辺部２６全体の周りとフラップ５４の縁部の周りで結合されている。 衛生ナプキン２０の要素は、接着剤、縫い合わせ、熱及び／又は圧力接着、動 的機械的接着、超音波接着、繊維の絡み合い又はエンタングルメント（ｅｎｔａ ｎｇｌｅｍｅｎｔ）、あるいは衛生ナプキンの要素を含むその他の構造要素によ って、例えば構成繊維を１つの要素を含む繊維をもう１つの要素の上に溶融吹き 付け（ｍｅｌｔｂｌｏｗｉｎｇ）することにより、１つの要素をもう１つの要素 の上に押し出すことにより、あるいはこの技術で知られたその他のあらゆる手段 によって互いに固定することができる。 Ｆ．これに代る実施態様及び任意部材 （１）リフト部材 リフト部材は、体と衛生ナプキンとの改良された接触を得るために、この技術 において用いられて来た１つの手段である。ここで用いられている「リフト部材 」という用語は、体との接触を改良するために、衛生ナプキンに「Ｚ」方向の高 さを与えるための衛生ナプキンの構造の１つの要素を意味するものである。１つ の型のリフト部材が、１９９４年４月８日にマクフォール（ＭｃＦａｌｌ）の名 前で出願され１９９５年６月２９日付けでＰＣＴ出願第ＷＯ ９５／１７１５０ 号として公開された米国特許出願番号第０８／２２５，４０５号に記載されてい る。ここに記載されているのは、長手方向に延びているリフト部材であり、この リフト部材は、「Ｚ」方向の高さを有する複数の襞を備えている。リフト部材は 好ましくは衛生ナプキンのコアとバックシートとの間に、衛生ナプキンの長手方 向中心線に沿って配置されており、バックシートに対して表面シートの一部の「 Ｚ」方向弾性移動を生じ、これによって、体との接触を改善するために、上向き の凸型形状になる。 ２つ目の種類のリフト部材は、１９９４年４月８日にバーグマン（Ｂｅｒｇｍ ａｎ）の名前で出願され１９９５年６月２９日にＰＣＴ出願第ＷＯ ９５／１７ １４９号として公開された米国特許出願番号第０８／２２５，４１１号に記載さ れている。このリフト部材はフィラメントスプリングであり、これはコアとバッ クシートとの間に配置されている。このスプリングは、バックシートに対して表 面シートの弾性的な移動を生じ、表面シートの体側表面に、凸状の形状を与える 。さらにもう１つの種類のリフト部材は、１９９４年４月５日付けでブエル（Ｂ ｕｅｌｌ）に対し発行された米国特許第５，３００，０５５号に記載されている 。このリフト部材は、屈曲抵抗変形要素である。この変形要素は、装着者の大腿 部の側面方向の圧縮力によって、このような部材を備えている衛生ナプキンが装 着された時に、上向きの凸状の形状を創り出し、この形状を維持する。さらに、 本発明に適した３つ目のリフト部材は、表面シートとバックシートとの間に配置 された湿分不感受性繊維の集成体を含んでいてもよい。ここで用いられている「 湿分不感受性繊維」という用語は、体内からの液体に暴露された時に、実質的に その構造的一体性を維持する繊維集成体について説明するものである。例えば湿 分不感受性繊維、例えばポリエステル繊維の如き湿分不感受性繊維の粗糸（ｔｏ ｗ）が、本発明の貯蔵／分配部材４６の少なくとも一部の下に配置され、衛生ナ プキンへ追加の厚みを与え、従って貯蔵／分配部材４６及び上に載っている受入 れ部材４４は、体との接触が改良されている。このようなリフト部材は、湿分不 感受性繊維から成っているので、衛生ナプキンの装着サイクルの実質的に全体に 渡りこのように改良された体との接触が維持される。これらのリフト部材及びそ の他の種類のリフト部材はすべて、リフト部材が本発明のコア４２を備える種々 の部材間の効率的な液体の流れを妨げない限り、本発明の衛生ナプキン２０と共 に使用するのに適しているか、あるいは適合している。 （２）弾性部材 特に衛生ナプキンが体内からの液体で濡れた時に、衛生ナプキンの捩れへの抵 抗を改良するため（すなわち捩れ抵抗を改良するため）に、本発明の衛生ナプキ ンに弾性部材が備えられていてもよい。このような弾性部材に関する弾性を測定 する方法は、１９９４年５月１１日にオルセンその他（Ｏｌｓｅｎ， ｅｔ ａ ｌ．）の名前で出願された本願と同時に継続している米国特許出願番号第０８／ ２４１，４３０号に見られる。これの開示はここに引用して組込まれる。一般に このような部材は、体内からの液体に対して抵抗性のある材料を含んでいる。従 って生理用ナプキンがこのような液体で濡れても、弾性部材は捩れ抵抗を与え続 ける。弾性部材は、例えば１９８０年４月１日付けでディサルボ（ＤｉＳａｌｖ ｏ）に対し発行された米国特許第４，１９５，６３４号及び１９８９年１２月１ ２日付けでメイスン・ジュニアその他（Ｍａｓｏｎ， Ｊｒ． ｅｔ ａｌ．） に対し発行された米国特許第４，８８６，５１３号に開示されている。弾性部材 が本発明の生理用ナプキンに備えられる場合、吸収性コア４２と、バックシート ４０との間に配置される。多くの幾何学形状（卵形、正方形、不規則形等）が適 切であるが、このような弾性部材は好ましくは形状が長方形であり、長手方向の 長さが中央部位３２の長さと実質的に同じであり、横断方向の幅が横断方向中心 線Ｔにおいて、本体部分２１の幅より小さい。このような弾性部材は好ましくは 、下にある要素へ貯蔵／分配部材４６を結合させるための前記の手段と同様の手 段を用いて吸収性コア４２とバックシート４０のうちの１つ又は両方に結合され ている。 前記のように、弾性部材は好ましくは体内からの液体に抵抗性があり、従って これらによって、衛生ナプキンの装着サイクルの間中、必要な捩れ抵抗が与えら れる。適切な材料には、架橋セルロース繊維、メルトブローンウエブ（ｍｅｌｔ ｂｌｏｗｎ ｗｅｂｓ）、熱可塑性ポリエチレン又はポリプロピレン、合成発泡 体、フィルム、又はここに記載された材料のいくつかの種類の適切な混合がある 。特に好ましいものは、マサチューセッツ州ローレンス（Ｌａｗｒｅｎｃｅ）の ボルテック社（Ｖｏｌｔｅｋ Ｃｏｒｐ．）ら入手できる、ボララ（ＶＯＬＡＲ Ａ）として知られている放射線架橋ポリエチレン発泡体である。 （３）その他の適切な衛生ナプキン構造 本発明の好ましい衛生ナプキンの実施態様が記載されたが、その他の数多くの 衛生ナプキンの実施態様も文献に記載されている。これらはまた、本発明のきれ いな外見と、能力表示信号手段を備えるよう適合させることもできよう。このよ うな衛生ナプキンのいくつかは、次の特許に開示されている。すなわち１９８４ 年１月１０日付けでデスマレイス（Ｄｅｓｍａｒａｉｓ）に対し発行された米国 特許第４，４２５，１３０号；１９８２年３月３０日付けでアール（Ａｈｒ）に 対し発行された米国特許第４，３２１，９２４号；１９９０年８月２１日付けで オズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対し発行された前述の米国特許第４，９５０，２ ６４号；１９９１年４月１６日付けでオズボーンその他（Ｏｓｂｏｒｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，００７，９０６号；１９９１年４月 ２３日付けでオズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対し発行された前述の米国特許第５ ，００９，６５３号；１９９０年４月１７日付けでオズボーンその他（Ｏｓｂｏ ｒｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された前述の米国特許第４，９１７，６９７ 号；１９９２年１２月１５日付けでブエル（Ｂｕｅｌｌ）に対し発行された米国 特許第５，１７１，３０２号；１９９３年３月３０日付けでブエル（Ｂｕｅｌｌ ）に対し発行された米国特許第５，１９７，９５９号；及び１９９４年６月２８ 日付けでビッシャーその他（Ｖｉｓｓｃｈｅｒ， ｅｔ ａｌ．）の名前で発行 された米国特許第５，３２４，２７８号；１９９０年１２月１９日にオズボーン その他（Ｏｓｂｏｒｎ， ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国特許出願番号 第０７／６３０，４５１号（１９９２年７月９日に公開されたＰＣＴ公開第９２ ＷＯ／１０９８４号）；オズボーンその他（Ｏｓｂｏｒｎ， ｅｔ ａｌ．）に 対し発行された米国特許第５，３４６，４８６号；及び１９９２年４月２８日に オズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）の名前で出願された米国特許出願番号第０７／８７ ４，８７２号である。 ここに記載されている衛生ナプキンはまた、１つ又はそれ以上の延伸性要素を 備えていてもよい。好ましい１つの実施態様において、要素の大部分又は全部に 延伸性があり、衛生ナプキンにある程度（１５％乃至４０％程度）の全体的延伸 性を与える。この延伸性は、使用中のよりよい適合及び快適性を与えることがで きる。特に好ましいもう１つの実施態様において、衛生ナプキンは、衛生ナプキ ンが装着された時に特に長手方向に延伸性がある（好ましくは伸縮しうる）要素 から成っている。適切な延伸性吸収体は、１９９２年７月２３日にオズボーンそ の他（Ｏｓｂｏｒｎ， ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国特許出願番号第 ０７／９１５，１３３号（１９９３年２月４日に公開されたＰＣＴ公開第ＷＯ９ ３／０１７８５号）に記載されている。 さらには、本発明のきれいな外見及び能力表示信号手段を備えることができる その他の衛生ナプキンは、１９９２年７月２３日に出願された以下の出願中の米 国特許出願に記載されている。すなわち、テレサ・エル・ジョンソンその他（Ｔ ｈｅｒｅｓａ， Ｌ．Ｊｏｈｎｓｏｎ ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国 特許出願番号第０７／９１５，２０２号（ＰＣＴ公開第ＷＯ９３／０１７８１号 ）；トーマス・ダブリュー・オズボーンその他（Ｔｈｏｍａｓ Ｗ． Ｏｓｂｏ ｒｎ， ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国特許出願番号第０７／９１５， ２８５号（ＰＣＴ公開第ＷＯ９３／０１７８２号）；ロッブ・イー・オルセンそ の他（Ｒｏｂｂ Ｅ．Ｏｌｓｅｎ， ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国特 許出願番号第０７／９１５，２０１号（ＰＣＴ公開第ＷＯ９３／０１７８３号） ；及びハインズその他（Ｈｉｎｅｓ， ｅｔ ａｌ．）の名前で出願された米国 特許出願番号第０７／９１５，１３４号（ＰＣＴ公開第ＷＯ９３／０１７８４号 ）である。 「パンティーライナー」又は「パンティライナー」という用語は、一般的に女 性が月経期間中に装着する衛生ナプキンよりかさが小さい吸収体のことを言う。 本発明の能力表示信号手段を備えうるパンティライナーの形態にある吸収体の基 本的構造は、１９８８年４月１９日付けでオズボーン（Ｏｓｂｏｒｎ）に対し発 行された米国特許第４，７３８，６７６号に開示されている。例えば前述の米国 特許第４，７３８，６７６号に記載されている弾性部材は、このようなパンティ ライナーの中間部位にのみ配置することができ、好ましくは貯蔵／分配部材に関 して前記されたウエットレイ（ｗｅｔ ｌａｉｄ）三成分部材を備えているもの であろう。ティシュー、例えばエアレイ（ａｉｒ ｌａｉｄ）又はウエットレイ （ｗｅｔ ｌａｉｄ）ティシューは、前述の米国特許第４，７３８，６７６号に 記載された底部オーバーラップと、前述の変形された弾性部材との間に配置する ことができ、従ってこれは変形されたオズボーンのパンティライナーのサイド部 位の中へ側面方向に延びているものであった。前述のように配置されたこのよう なティシューは、本発明のこのもう１つの実施態様用の表示部材として用いるの にも適するであろう。特に好ましいティシューは、エアレイティシューであり、 これの坪量は約３５ｇｓｍであり、これは例えばカナダ国ブリティッシュコロン ビア州デルタ（Ｄｅｌｔａ）のマーフィン・ハイジーン・プロダクツ社（Ｍｅｒ ｆｉｎ Ｈｙｇｉｅｎｅ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ Ｌｔｄ．）から入手できるもので ある。 「失禁用製品」という用語は、大人が装着するか、その他の失禁のある人々が 装着するかにかかわらず、パッド、下着（同じ種類の、例えばベルトなどの懸垂 装置によって配置されるパッド）、吸収体用インサート、吸収体用容量増大装置 （ｃａｐａｃｉｔｙ ｂｏｏｓｔｅｒ）、ショーツ、ベッドパッド等のことを言 う。ここに記載されたきれいな外見及び能力表示信号手段を有することができる 適切な失禁用製品は、次の特許に開示されている。すなわち１９８１年３月３日 付けでストリックランドその他（Ｓｔｒｉｃｋｌａｎｄ， ｅｔ ａｌ．）に対 し発行された米国特許第４，２５３，４６１号；ブエル（Ｂｕｅｌｌ）に対し発 行された米国特許第４，５９７，７６０号及び第４，５９７，７６１号；米国特 許第４，７０４，１１５号；アールその他（Ａｈｒ， ｅｔ ａｌ．）に対し発 行された米国特許第４，９０９，８０２号；１９９０年１０月２３日付けでギプ スンその他（Ｇｉｐｓｏｎ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第４， ９６４，８６０号；１９９４年４月１９日付けでノエルその他（Ｎｏｅｌ， ｅ ｔ ａｌ．）に対し発行された米国特許第５，３０４，１６１号；及び１９９４ 年４月５日付けでフェイストその他（Ｆｅｉｓｔ， ｅｔ ａｌ．）に対し発行 された米国特許第５，３００，０５４号である。 ３．試験方法 特殊な試験方法として示されていなければ、試験はすべて７３°Ｆ、相対湿度 ５０％で実施される方がよく、すべての標本は試験前の少なくとも２時間、この 温度及び湿度で状態を調節されなければならない。 Ａ．厚さ 本発明の目的のために、厚み（ｃａｌｉｐｅｒ）すなわち厚さの測定は、標本 ０．１ｐｓｉ（３５０Ｐａ）の閉込め圧力（ｃｏｎｆｉｎｉｎｇ ｐｒｅｓｓｕ ｒｅ）下にある時に実施される。 厚さ測定用の標本を準備する。１ｉｎ²（６．５ｃｍ²）の円形表面積を有する 円筒形を、尖った円形ダイを用いて標本から打ち抜く。厚さ測定を行なうのに適 したダイアル型ゲージを、標本上に配置する。円形表面積が少なくとも１ｉｎ² （６．５ｃｍ²）の脚部を備えたゲージであって、厚みの大きさを０．００１イ ンチ（０．０２５ｍｍ）まで測定できるあらゆるゲージを用いることができる。 このようなゲージの例は、アムス（Ａｍｅｓ）モデル４８２（マサチューセッツ 州ウオールサム（Ｗａｌｔｈａｍ）のエイムズ社（Ａｍｅｓ Ｃｏ．））、又は オノソッキ（Ｏｎｏ−Ｓｏｋｋｉ）モデルＥＧ−２２５（日本国オノソッキ社（ Ｏｎｏ−Ｓｏｋｋｉ Ｃｏ．Ｌｔｄ．））である。３つの別々の標本の厚さ測定 を行なう。報告された厚さは、測定値の平均である。 Ｂ．密度 密度（１立方センチメートルあたりのグラム−ｇ／ｃｃ）は、一定の閉込め圧 力（ｃｏｎｆｉｎｉｎｇ ｐｒｅｓｓｕｒｅ）下、例えば０．１０ｐｓｉ下、で 測定された坪量（１平方メートルあたりのグラム−ｇｓｍ）及び厚さ（センチメ ートル−ｃｍ）から、次の式を用いて計算することができる： 密度（ｇ／ｃｃ）＝坪量（ｇｓｍ）／［１０，０００×厚さ（ｃｍ）］ Ｃ．垂直吸上げ高さ １．人工月経液の調製 人工月経液（ＡＭＦ）は、胃のムチン溶液と新鮮な滅菌かつ脱繊維素されたヒ ツジの血液（オハイオ州バス（Ｂａｔｈ）のクリーブランド・サイエンティフィ ック・アメリカン・バイオメディカル社（Ｃｌｅｖｅｌａｎｄ Ｓｃｉｅｎｔｉ ｆｉｃ，Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｂｉｏｍｅｄｉｃａｌ））を等容積で組合わせて調 製する。胃のムチン溶液は、示されている割合及び順序で次のものを組合わせて 調製する： ｐＨ７．２±０．１に調節された塩化ナトリウム（０．８５重量％）を含 む水性燐酸二水素ナトリウム（ａｑｕｅｏｕｓ ｓｏｄｉｕｍ ｄｉｈｙｄｒｏ ｇｅｎ ｐｈｏｓｐｈａｔｅ）（０．１３８重量％）溶液４５０ｍｌ； 水酸化カリウム水性溶液（ｐｏｔａｓｓｉｕｍ ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ ａ ｑｕｅｏｕｓ ｓｏｌｕｔｉｏｎ）７．５ｍｌ； 滅菌胃ムチン３１ｇ（オハイオ州クリーブランド（Ｃｌｅｖｅｌａｎｄ） のアイ・シー・エヌ・バイオメディカル社（ＩＣＮ Ｂｉｏｍｅｄｉｃａｌ Ｉ ｎｃ．））；これを２．５時間加熱して、胃ムチンを完全に溶解する。溶液を４ ０℃より低くなるまで冷ます。 ８重量％水性乳酸溶液２．０ｍｌ。 この混合物を１２１℃で１５分間オートクレーブし、ついで室温まで冷ます。 この混合物を冷蔵し、７日間以内に使用すべきである。 ２．標本の調製 標本を２．５４ｃｍ幅、長さ約２５ｃｍのストリップに切断する。試験される 各材料について、２つの標本を切断する。標本をＴ−バーシーラー（カリフォル ニア州サンタモニカ（Ｓａｎｔａ Ｍｏｎｉｃａ）のハーウイル社（Ｈａｒｗｉ ｌ Ｃｏｍｐａｎｙ）のモデルＴ−７、１１５ＶＡＣ、６５Ｗ））を用いて、上 部及び長い両サイドをプラスチックで密封し、底部は０．５ｃｍ被覆しないまま にする。材料ストリップの底部におけるこの０．５センチメートルは、露出され たままである。プラスチックの外側は、プラスチックの底部から出発して（標本 の底部ではなく）、標本の長さに沿って１センチごとに印を付けて目盛り付けす る。 ３．装置の準備 ＡＭＦを２２℃で３０分間攪拌する。平衡ＡＭＦ約３００ｍｌを、５００ｍｌ の再結晶皿に注ぐ。この満たされた皿を、磁気によって低速度で攪拌する。 円筒プレキシグラスバー（少なくとも２つの取り付けられたプレキシグラスプ レート（２５ｃｍ×０．５ｃｍ×３ｃｍ）を備えている３０．５ｃｍ円筒棒であ り、これらのプレートは調節できる間隔をあけて末端部で取り付けられている） をリングスタンド上に圧締めする。クランプは、プレキシグラスプレートの長い 方の寸法を垂直方向に向けてスタンドの基底部の上約１８乃至２０インチに仮に セットすべきである。円筒棒の末端部のプレキシグラスプレート間に十分な空間 を許容することで、標本をこれらの間に配置して試験を行なうことが許容される 。 ４．試験手順 標本の密封された表面側を、プレキシグラスプレートの２つの間に配置し、つ いで標本が完全に吊り下げられるまでプレートを互いに締め付ける。プレートの 幅に沿って２〜３の標本を互いに触れることなくセットするのに十分な余地があ る方がよい。さもなければ、標本をもう１つの標本の後に配置するために、追加 のプレートを用いてもよい。すべての標本を吊り下げた後、標本の底部と上部は すべて、プレキシグラスに対し、及び相互に水平になる方がよい。 ＡＭＦの攪拌プレート及び皿を、吊り下げられた標本の真下に配置する。標本 を下げて、各標本の０．５ｃｍがＡＭＦ中に沈められるようにする。（標本のプ ラスチックで覆われた部分は沈めない方がよい。これは、液体が標本の内部では なく密封部位の界面において吸上げられる傾向があるからである）。必要であれ ば、棒と標本とを水平にするために調節を行ない、各標本底部が等しくＡＭＦ中 に沈められるようにする。 サンプルは、攪拌ＡＭＦ中でプラスチックの底部まで吊るされる。液体の前面 （この前縁）が平衡高さ（約１２時間の平衡時間）に達した後の液体の高さを記 録する。これらの標本における液体前面の平均の高さの概算を出す。標本内部の 不均一性によって、明確な前縁のない吸上げられた液体の通路が生じる。その場 合、吸上げ高さの中間点は、記録されるべき値として考えられる。標本（ｎ＝２ ）に関して記録された最終垂直吸上げ値の平均が材料についての垂直吸上げ値と して用いられる。 すべての特許、特許出願（及びこれに関して許可されたあらゆる特許、及びこ れらに対応する公開された外国特許出願）、及びこの特許出願全体において挙げ られた出版物の開示は、ここに引用して組込まれる。しかしながらここに引用し て組込まれた文献のどれも、本発明を教示又は開示しているとは明らかに認めら れない。同様に、ここに記載された商品として入手しうる材料又は製品のどれも 、本発明を教示又は開示しているとは明らかに認められない。 本発明の特別な実施態様が例証され、かつ記載されてはいるが、様々なその他 の変更及び修正も、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、実施しうるこ とは当業者には明白であろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，Ｈ Ｕ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ， ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 マーティン・ジュニア、アルビン・ドイル アメリカ合衆国、オハイオ州 45243、シ ンシナチ、カーマーゴー・ウッズ・コート 8133

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．長手方向中心線、横断方向中心線と、長手方向に向いたサイド、横断方向 に向いた末端部、一対の長手方向に向いたサイド部位、及びこれらの間にある長 手方向に向いた中間部位を有する本体部分とを備えた、体内からの液体を吸収す るための衛生ナプキンは： 液体透過性表面シートと； 液体不透過性バックシートと；そして、 前記表面シートと前記バックシートとの間に配置された吸収コアと； を備えていて、 前記吸収コアは： 前記表面シートと効率的に液体が流れる関係にあり、かつ前記中間部位に おいて前記表面シートの下に配置されていて、受入れ層が十分に覆い隠す能力を 有しているので前記吸収性コアの下にある部材を視覚的に実質的に識別できない ようにする受入れ部材と； 吸収能力を有していて、前記受入れ部材と効率的に液体が流れる関係にあ り、かつ前記中間部位を画定する前記長手方向中心線に沿って前記受入れ部材の 下に配置されている貯蔵／分配部材部材と；そして、 前記貯蔵／分配部材と効率的に液体が流れる関係にあり、少なくとも一部 が前記サイド部位の少なくとも１つにおいて前記表面シートと前記バックシート との間に配置されているる表示部材部材と； を備えており、 ここにおいて前記貯蔵／分配部材は前記受入れ部材又は前記表示部材のどち らかよりも高い毛管吸水力を有し、好ましくは前記貯蔵／分配部材，前記受入れ 部材，及び前記表示部材の各々は垂直吸上げ高さを有しており、前記貯蔵／分配 部材の垂直吸上げ高さは前記受入れ部材又は前記表示部材のどちらかの垂直吸上 げ高さより大きく、より好ましくは前記受入れ部材又は前記表示部材のどちらか の垂直吸上げ高さに対する前記貯蔵／分配部材の垂直吸上げ高さの比が約１．５ ：１又はこれより大きい。 ２．請求項１に従った衛生ナプキンにおいては、前記本体部分が、前記横断方 向に向いた末端部に隣接した第一末端部位及び第二末端部位と、これらの間にあ る中間部位と、をさらに備えており、前記生理用ナプキンが前記中央部位におい て前記本体部分に結合された一対のフラップをさらに備えていて、前記フラップ の１つが前記サイドの各々から側方に外側へ延びている。 ３．請求項１又は２に従った衛生ナプキンにおいては、前記貯蔵／分配部材が ウエットレイ三成分部材を備えている。 ４．請求項３に従った衛生ナプキンにおいては、前記ウエットレイ三成分部材 が前記本体部分の前記末端部位にある末端部分をさらに備えていて、前記末端部 分が繊維材料と浸透性手段によって液体を保持する材料との混合物を備えている 。 ５．請求項１乃至請求項４のいずれか１項に従った衛生ナプキンにおいては、 前記受入れ部材及び前記表示部材がエアレイ繊維集成体を備えている。 ６．請求項１乃至請求項５のいずれか１項に従った衛生ナプキンにおいては、 前記表面シートが開口成形フィルムを備えている。 ７．請求項１乃至請求項６のいずれか１項に従った衛生ナプキンにおいては、 前記受入れ部材の厚さが約１２ｍｍと約１７ｍｍとの間である。 ８．長手方向中心線、横断方向中心線、及び衣服側表面を有する、体内からの 液体を吸収するための衛生ナプキンは： 長手方向に向いたサイドと、横断方向に向いた末端部と、一対の長手方向に 向いたサイド部位と、及びこれらの間にある長手方向に向いた中間部位と、を有 している本体部分を備えていて； 前記本体部分は、 液体透過性表面シートと、 液体不透過性バックシートと、そして 前記表面シートと前記バックシートとの間に配置された吸収性コアと、 を備えており、 前記吸収性コアが、 前記サイドの各々に隣接して前記表面シートと前記バックシートとの間に 配置されていて前記サイド部位を画定しているとともにエアレイ繊維集成体を備 えている１対の表示部材と、そして、 前記中間部位において前記表面シートと前記バックシートとの間に配置さ れた受入れ部材と、 を備えいて、 前記表面シートもまた前記受入れ部材と前記表示部材との間に配置されてい る。 ９．前請求項８に従った衛生ナプキンにおいては、前記衛生ナプキンが前記中 間部位に配置されて前記受入れ部材の下にある貯蔵／分配部材をさらに備えてお り、前記貯蔵／分配部材は前記受入れ部材又は前記表示部材のどちらかより毛管 吸水力が大きく、前記受入れ部材は吸収された体内からの液体の視覚的衝撃を少 なくとも部分的に小さくする。