JPH0837292A - 電界効果型半導体装置 - Google Patents

電界効果型半導体装置

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JPH0837292A
JPH0837292A JP6192944A JP19294494A JPH0837292A JP H0837292 A JPH0837292 A JP H0837292A JP 6192944 A JP6192944 A JP 6192944A JP 19294494 A JP19294494 A JP 19294494A JP H0837292 A JPH0837292 A JP H0837292A
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semiconductor layer
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semiconductor
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    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/778Field effect transistors with two-dimensional charge carrier gas channel, e.g. HEMT ; with two-dimensional charge-carrier layer formed at a heterojunction interface
    • H01L29/7782Field effect transistors with two-dimensional charge carrier gas channel, e.g. HEMT ; with two-dimensional charge-carrier layer formed at a heterojunction interface with confinement of carriers by at least two heterojunctions, e.g. DHHEMT, quantum well HEMT, DHMODFET
    • H01L29/7783Field effect transistors with two-dimensional charge carrier gas channel, e.g. HEMT ; with two-dimensional charge-carrier layer formed at a heterojunction interface with confinement of carriers by at least two heterojunctions, e.g. DHHEMT, quantum well HEMT, DHMODFET using III-V semiconductor material

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高寄生抵抗、高信頼性、高電荷密度、高耐圧
のHEMTを提供すること。 【構成】 半絶縁性GaAs基板1上に、アンドープG
aAsバッファ層2、アンドープIn0.35Ga0.65As
チャネル層3、アンドープGaAsスペーサ層4、N型
In0.15Ga0.85As電子供給層5、アンドープGaA
sバリア層6、N型GaAsキャップ層7を順次成長さ
せる。その上に、Alによるゲート電極8G、AuGe
/Ni/Auによるソース電極8S及びドレイン電極8
Dを形成する。つまり、チャネル層3及び電子供給層5
にInを添加し、チャネル層3のIn組成比を電子供給
層5のIn組成比より大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電界効果型半導体装置
(FET)に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs等の化合物半導体FETを用い
た高周波素子、高速かつ低消費電力の集積回路(LS
I)が開発されている。特に、N型AlGaAs電子供
給層とGaAsチャネル層との間のヘテロ接合界面に蓄
積された高移動度の2次元電子ガス層をキャリアとして
用いる高電子移動度トランジスタ(HEMT)が注目さ
れ、既に実用化されている。このHEMTにおいては、
ヘテロ接合界面のバンド不連続量を大きくすれば、2次
元電子ガス層の電子密度を大きくでき、また、電子供給
層の平行伝導が開始するしきい値を大きくできるので、
デバイス性能の向上に有利である。このために、電子供
給層のAl組成比を大きくしてきたが、Al組成が20
%以上のN型AlGaAsは寄生抵抗が増大し、またそ
の中にはDXセンタと呼ばれる深い不純物凖位が形成さ
れ、デバイスの信頼性の低下を招くことが次第に分かっ
てきた。
【0003】上述のDXセンタによる信頼性低下を防止
するために、DXセンタを形成せず電子濃度を大きくで
きるGaAsを電子供給層とし、移動度の高いInGa
Asをチャネル層とし、電子供給層とチャネル層の間に
AlGaAsをスペーサ層としたシュードモルフィック
(pseudomorphic)HEMTが知られている(参照:特
開平−187878号公報)。また、N型AlGaAs
電子供給層を、AlGaAs/N+型GaAs/AlG
aAsを繰り返して積層した超格子構造で置換したHE
MTが知られている(参照:特公平3−15334号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
シュードモルフィックHEMTでは、構造上、低い寄生
抵抗、高い信頼性、高い電荷密度を効率よく満足させる
ことはできないという課題があった。なお、AlGaA
s/N型GaAs/AlGaAs超格子構造は、構造が
複雑であり、その上、熱処理によって特性が変化し易い
という欠点を有している。
【0005】従って、本発明の目的は、低い寄生抵抗、
高い信頼性、高い電荷密度を効率よく満足させるHEM
Tを提供することにある。また、他の目的は、高い耐圧
のHEMTを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明のNチャネルHEMTは、第1の電子電子親
和力χ1を有する第1の半導体層と、第1の半導体層上
に形成され、第1の電子親和力より小さい第2の電子電
子親和力χ2を有するアンドープもしくは低不純物密度
の第2の半導体層と、第2の半導体層上に形成され、第
1の電子親和力より小さく第2の電子親和力より大きい
第3の電子親和力χ3を有する高ドナー不純物密度の第
3の半導体層5とを具備し、第1、第3の半導体層はI
nを添加物として含み、かつ第1の半導体層のIn組成
比を第3の半導体のIn組成比より大きくしたものであ
る。
【0007】さらに、本発明のNチャネルHEMTは、
第3の半導体層上に形成され、第3の電子親和力より小
さい第4の電子電子親和力χ4を有するアンドープもし
くは低不純物密度の第4の半導体層と、第4の半導体層
上に形成された制御電極と、この制御電極を挟んで第4
の半導体層上に形成された第1、第2のオーミック電極
とを設け、第1の半導体層に形成された電子チャネルの
電荷量を制御電極の電圧により変化させて第1、第2の
オーミック電極間に流れる電流を制御するようにしたも
のである。
【0008】また、本発明のPチャネルHEMTは、第
1の電子電子親和力及び第1の禁制帯幅を有する第1の
半導体層と、第1の半導体層上に形成され、第1の電子
電子親和力と第1の禁制帯幅との和(χ1+Eg1)より
大きい第2の電子電子親和力χ2と第2の禁制帯幅Eg2
との和(χ2+Eg2>χ1+Eg1)を有するアンドープも
しくは低不純物蜜度の第2の半導体層と、第3の半導体
層上に形成され、第1の電子電子親和力と第1の禁制帯
幅との和(χ1+Eg1)より大きくかつ第2の電子電子
親和力と第2の禁制帯幅との和(χ2+Eg2)より小さ
い第3の電子電子親和力χ3と第3の禁制帯幅Eg3との
和(χ1+Eg1<χ3+Eg3<χ2+Eg2)を有するアク
セプタ不純物密度の第3の半導体層とを設け、第1、第
3の半導体層はInを添加物として含み、かつ第1の半
導体層のIn組成比を第3の半導体層のIn組成比より
大きくしたものである。
【0009】さらに、本発明のPチャネルHEMTは、
第3の半導体層上に形成され、前記第3の電子電子親和
力と第3の禁制帯幅との和より大きい第4の電子電子親
和力χ4と第4の禁制帯幅Eg4との和(χ4+Eg4>χ3
+Eg3)を有するアンドープもしくは低不純物密度の第
4の半導体層と、第4の半導体層上に形成された制御電
極と、制御電極を挟んで第4の半導体層上に形成された
第1、第2のオーミック電極とを設け、第1の半導体層
に形成された正孔チャネルの電荷量を制御電極の電圧に
より変化させて第1、第2のオーミック電極間に流れる
電流を制御するようにしたものである。
【0010】
【作用】上述の手段によれば、第1、第3の半導体層に
は、寄生抵抗の増大及び信頼性低下(DXセンタの発
生)の原因となるAlの代わりに、Inを添加している
ので、寄生抵抗は低下し、信頼性も向上する。また、第
1の半導体層のIn組成比を第3の半導体層のIn組成
比より大きくしたので、第1、第3の半導体層間には、
大きな電子電子親和力の差もしくは電子電子親和力と禁
制帯幅との和の差を実現でき、第3の半導体層の高い電
荷密度が得られる。また、制御電極下にアンドープもし
くは低不純物密度の第4の半導体層を設けたので、高耐
圧化が図れる。
【0011】
【実施例】図1は本発明に係わる電界効果型半導体装置
の第1の実施例を示す断面図であって、NチャネルHE
MTを示す。図1において、半絶縁性GaAs基板1上
に、膜厚約500nmのアンドープGaAsバッファ層
2、膜厚約10nmのアンドープIn0.35Ga0.65Asチ
ャネル層3、膜厚約2nmのアンドープGaAsスペーサ
層4、膜厚約5nm、ドナー密度約1×1019/cm3 のN
型In0.15Ga0.85As電子供給層5、膜厚約20nmの
アンドープGaAsバリア層6、膜厚約50nm、ドナー
密度約5×1018/cm3 のN型GaAsキャップ層7を
順次成長させる。その上に、Alによるゲート電極8
G、AuGe/Ni/Auによるソース電極8S及びド
レイン電極8Dを形成する。
【0012】図1のNチャネルHEMTにおいては、寄
生抵抗の増大、DXセンタ等による信頼性低下の原因と
なるAlを全く含まないので、寄生抵抗の大幅な低減、
信頼性の向上が図れる。実際に、寄生のソース抵抗はA
lを含む従来のHEMTに比較して1/2以下に低減
し、また、光応等での特性不安定も観測されず、信頼性
が向上した。
【0013】また、In添加の電子供給層5には高い密
度でN型不純物(ドナー)をドープすることができる。
さらに、In0.35Ga0.65Asチャネル層3、GaAs
スペーサ層4、N型In0.15Ga0.85As電子供給層5
及びGaAsバリア層6の各電子電子親和力をχ1
χ2,χ3,χ4とすれば、チャネル層3のIn組成比が
電子供給層5のIn組成比より大きいので、 χ1>χ2 χ2<χ3<χ1 χ3>χ4=χ2 なる関係を満足する。すなわち、チャネル層3と電子供
給層5との間には、大きな電子電子親和力の差を実現で
きる。この結果、チャネル層3の電子面密度が高めら
れ、電流駆動能力が向上する。また、電子供給層5の薄
膜化を可能にし、電子供給層5の膜厚を小さくした場
合、その活性化率は高くなる。従って、ゲート電極8G
下のチャネル層3、スペーサ層4及び電子供給層5の総
膜厚を小さくしても、チャネル層3内に動作上十分な電
子を供給できる。この結果、チャネルアスペクト比を大
きくでき、また、ゲート長を短くしても、短チャネル効
果を抑制でき、従って、高性能なデバイスが得られる。
【0014】また、チャネル層3に形成される電子ガス
層は、スペーサ層4によって不純物から空間的に離れて
いるので、大きな移動度が得られている。
【0015】さらに、チャネル層3及び電子供給層5に
はInが添加されているので、オーミック接触抵抗を生
成できる。
【0016】さらにまた、ゲート電極8G下にはアンド
ープGaAsバリア層6を設けたので、高耐圧化が図ら
れ、また、ゲート耐圧の劣化を抑制できる。
【0017】また、チャネル層3がInを含む格子歪層
となっているので、上層の電子供給層5の格子歪層は容
易に成長できる。
【0018】図2は本発明に係わる電界効果型半導体装
置の第2の実施例を示す断面図であって、PチャネルH
EMTを示す。図2において、半絶縁性GaAs基板1
上に、膜厚約500nmのアンドープGaAsバッファ層
2、膜厚約10nmのアンドープIn0.5Ga0.5Asチャ
ネル層3'、膜厚約2nmのアンドープGaAsスペーサ
層4、膜厚約5nm、アクセプタ密度約1×1019/cm3
のP型In0.15Ga0.85As正孔供給層5'、膜厚約2
0nmのアンドープGaAsバリア層6、膜厚約50nm、
アクセプタ密度約5×1018/cm3 のP型GaAsキャ
ップ層7'を順次成長させる。その上に、WSiによる
ゲート電極8G'、AuZnによるソース電極8S'及び
ドレイン電極8D'を形成する。
【0019】図2のPチャネルHEMTにおいても、寄
生抵抗の増大、DXセンタ等による信頼性低下の原因と
なるAlを全く含まないので、寄生抵抗の大幅な低減、
信頼性の向上が図れる。実際に、寄生のソース抵抗はA
lを含む従来のHEMTに比較して1/2以下に低減
し、また、光応等での特性不安定も観測されず、信頼性
が向上した。
【0020】また、In添加の正孔供給層5'には高い
密度でP型不純物(アクセプタ)をドープすることがで
きる。さらに、In0.5Ga0.5Asチャネル層3'、G
aAsスペーサ層4、N型In0.15Ga0.85As電子供
給層5及びGaAsバリア層6の各電子電子親和力をχ
1,χ2,χ3,χ4とし、禁制帯幅をEg1,Eg2,Eg3
g4とすれば、チャネル層3'のIn組成比が正孔供給
層5'のIn組成比より大きいので、 χ1+Eg1<χ2+Eg2 χ1+Eg1<χ3+Eg3<χ2+Eg2 χ3+Eg3<χ4+Eg4=χ2+Eg2 なる関係を満足する。すなわち、チャネル層3'と正孔
供給層5'との間には、大きな電子電子親和力+禁制帯
幅の差を実現できる。この結果、チャネル層3'の正孔
面密度が高められ、電流駆動能力が向上する。また、正
孔供給層5'の薄膜化を可能にし、正孔供給層5'の膜厚
を小さくした場合、その活性化率は高くなる。従って、
ゲート電極8G'下のチャネル層3'、スペーサ層4及び
正孔供給層5'の総膜厚を小さくしても、チャネル層3'
内に動作上十分な正孔を供給できる。この結果、チャネ
ルアスペクト比を大きくでき、また、ゲート長を短くし
ても、短チャネル効果を抑制でき、従って、高性能なデ
バイスが得られる。
【0021】また、チャネル層3'に形成される正孔ガ
ス層は、スペーサ層4によって不純物から空間的に離れ
ているので、大きな移動度が得られている。
【0022】さらに、チャネル層3'及び正孔供給層5'
にはInが添加されているので、オーミック接触抵抗を
作成できる。
【0023】さらにまた、ゲート電極8'G下にはアン
ドープGaAsバリア層6を設けたので、高耐圧化が図
られ、また、ゲート耐圧の劣化を抑制できる。
【0024】また、チャネル層3'がInを含む格子歪
層となっているので、上層の正孔供給層5'の格子歪層
は容易に成長できる。
【0025】上述の実施例におけるチャネル層3及び電
子供給層5あるいは正孔供給層5'のIn組成比は、チ
ャネル層3のIn組成比が電子供給層5(あるいは正孔
供給層5')In組成比より大きい条件のもとで他の他
になし得る。また、耐圧改善、チャネル電子面密度の向
上に有利であるGaAs層以外のものを用いることもで
きるが、この場合、寄生抵抗の増大を伴うことがあるの
で適宜選択する。さらに、電子供給層5へのドナーもし
くは正孔供給層5'へのアクセプタのドーピング方法と
して、一様なドーピング方法以外に、原子レベルでの不
純物をドーピングするプレーナドーピング方法を用いて
高い不純物密度を可能にする。この場合、ドナー(もし
くはアクセプタ)の電気的活性化率向上のために、電子
供給層5(もしくは正孔供給層5')の膜厚を10nm
以下、特に、3nm近傍とすることが好ましい。さらに
また、GaAsスペーサ4、GaAsバリア層6はアン
ドープとする以外に、チャネル電子(もしくはチャネル
正孔)の移動度の劣化及びゲート耐圧の劣化を抑制する
ために、ドナー密度(もしくはアクセプタ密度)を約5
×1015/cm3 とすることもできる。さらにまた、本発
明はAlInAs/InGaAs等の他のヘテロ接合半
導体にも適用できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、寄
生抵抗を低下させることができると共に信頼性を向上で
きる。また、電子供給層もしくは正孔供給層の高い電荷
密度をえることができる。さらに、制御電極の高耐圧化
を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電界効果型半導体装置の第1の
実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係わる電界効果型半導体装置の第2の
実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半絶縁性GaAs基板 2 アンドープGaAsバッファ層 3 アンドープIn0.35Ga0.65Asチャネル層 3' アンドープIn0.5Ga0.5Asチャネル層 4 アンドープGaAsスペーサ層 5 N型In0.15Ga0.85As電子供給層 5' P型In0.15Ga0.85As正孔供給層 6 アンドープGaAsバリア層 7 N型GaAsキャップ層 7' P型GaAsキャップ層 8S,8S' ソース電極 8D,8D' ドレイン電極 8G,8G' ゲート電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年8月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項8
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 上述のDXセンタによる信頼性低下を防
止するために、DXセンタを形成せず電子濃度を大きく
できるGaAsを電子供給層とし、移動度の高いInG
aAsをチャネル層とし、電子供給層とチャネル層の間
にAlGaAsをスペーサ層としたシュードモルフィッ
ク(pseudomorphic)HEMTが知られている(参照:
特開平−187878号公報)。また、N型AlGa
As電子供給層を、AlGaAs/N+型GaAs/A
lGaAsを繰り返して積層した超格子構造で置換した
HEMTが知られている(参照:特公平3−15334
号公報)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】 上述の課題を解決する
ために本発明のNチャネルHEMTは、第1の電子親和
力χ1を有する第1の半導体層と、第1の半導体層上に
形成され、第1の電子親和力より小さい第2の電子親和
力χ2を有するアンドープもしくは低不純物密度の第2
の半導体層と、第2の半導体層上に形成され、第1の電
子親和力より小さく第2の電子親和力より大きい第3の
電子親和力χ3を有する高ドナー不純物密度の第3の
導体層とを具備し、第1、第3の半導体層はInを添加
物として含み、かつ第1の半導体層のIn組成比を第3
の半導体のIn組成比より大きくしたものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 さらに、本発明のNチャネルHEMT
は、第3の半導体層上に形成され、第3の電子親和力よ
り小さい第4の電子親和力χ4を有するアンドープもし
くは低不純物密度の第4の半導体層と、第4の半導体層
上に形成された制御電極と、この制御電極を挟んで第4
の半導体層上に形成された第1、第2のオーミック電極
とを設け、第1の半導体層に形成された電子チャネルの
電荷量を制御電極の電圧により変化させて第1、第2の
オーミック電極間に流れる電流を制御するようにしたも
のである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 また、本発明のPチャネルHEMTは、
第1の電子親和力及び第1の禁制帯幅を有する第1の半
導体層と、第1の半導体層上に形成され、第1の電子
和力と第1の禁制帯幅との和(χ1+Eg1)より大きい
第2の電子親和力χ2と第2の禁制帯幅Eg2との和(χ2
+Eg2>χ1+Eg1)を有するアンドープもしくは低不
純物密度の第2の半導体層と、第3の半導体層上に形成
され、第1の電子親和力と第1の禁制帯幅との和(χ1
+Eg1)より大きくかつ第2の電子親和力と第2の禁制
帯幅との和(χ2+Eg2)より小さい第3の電子親和力
χ3と第3の禁制帯幅Eg3との和(χ1+Eg1<χ3+E
g3<χ2+Eg2)を有するアクセプタ不純物密度の第3
の半導体層とを設け、第1、第3の半導体層はInを添
加物として含み、かつ第1の半導体層のIn組成比を第
3の半導体層のIn組成比より大きくしたものである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 さらに、本発明のPチャネルHEMT
は、第3の半導体層上に形成され、前記第3の電子親和
力と第3の禁制帯幅との和より大きい第4の電子親和力
χ4と第4の禁制帯幅Eg4との和(χ4+Eg4>χ3+E
g3)を有するアンドープもしくは低不純物密度の第4の
半導体層と、第4の半導体層上に形成された制御電極
と、制御電極を挟んで第4の半導体層上に形成された第
1、第2のオーミック電極とを設け、第1の半導体層に
形成された正孔チャネルの電荷量を制御電極の電圧によ
り変化させて第1、第2のオーミック電極間に流れる電
流を制御するようにしたものである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【作用】 上述の手段によれば、第1、第3の半導体層
には、寄生抵抗の増大及び信頼性低下(DXセンタの発
生)の原因となるAlの代わりに、Inを添加している
ので、寄生抵抗は低下し、信頼性も向上する。また、第
1の半導体層のIn組成比を第3の半導体層のIn組成
比より大きくしたので、第1、第3の半導体層間には、
大きな電子親和力の差もしくは電子親和力と禁制帯幅と
の和の差を実現でき、第3の半導体層の高い電荷密度が
得られる。また、制御電極下にアンドープもしくは低不
純物密度の第4の半導体層を設けたので、高耐圧化が図
れる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【実施例】 図1は本発明に係る電界効果型半導体装置
の第1の実施例を示す断面図であって、NチャネルHE
MTを示す。図1において、半絶縁性GaAs基板1上
に、膜厚約500nmのアンドープGaAsバッファ層
2、膜厚約10nmのアンドープIn0.35Ga0.65Asチ
ャネル層3、膜厚約2nmのアンドープGaAsスペーサ
層4、膜厚約5nm、ドナー密度約1×1019/cm3 のN
型In0.15Ga0.85As電子供給層5、膜厚約20nmの
アンドープGaAsバリア層6、膜厚約50nm、ドナー
密度約5×1018/cm3 のN型GaAsキャップ層7を
順次成長させる。その上に、Alによるゲート電極8
G、AuGe/Ni/Auによるソース電極8S及びド
レイン電極8Dを形成する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 図1のNチャネルHEMTにおいては、
寄生抵抗の増大、DXセンタ等による信頼性低下の原因
となるAlを全く含まないので、寄生抵抗の大幅な低
減、信頼性の向上が図れる。実際に、寄生のソース抵抗
はAlを含む従来のHEMTに比較して1/2以下に低
減し、また、光応での特性不安定も観測されず、信頼
性が向上した。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 また、In添加の電子供給層5には高い
密度でN型不純物(ドナー)をドープすることができ
る。さらに、In0.35Ga0.65Asチャネル層3、Ga
Asスペーサ層4、N型In0.15Ga0.85As電子供給
層5及びGaAsバリア層6の各電子親和力をχ1
χ2,χ3,χ4とすれば、チャネル層3のIn組成比が
電子供給層5のIn組成比より大きいので、 χ1>χ2 χ2<χ3<χ1 χ3>χ4=χ2 なる関係を満足する。すなわち、チャネル層3と電子供
給層5との間には、大きな電子親和力の差を実現でき
る。この結果、チャネル層3の電子面密度が高められ、
電流駆動能力が向上する。また、電子供給層5の薄膜化
を可能にし、電子供給層5の膜厚を小さくした場合、そ
の活性化率は高くなる。従って、ゲート電極8G下のチ
ャネル層3、スペーサ層4及び電子供給層5の総膜厚を
小さくしても、チャネル層3内に動作上十分な電子を供
給できる。この結果、チャネルアスペクト比を大きくで
き、また、ゲート長を短くしても、短チャネル効果を抑
制でき、従って、高性能なデバイスが得られる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】 図2は本発明にる電界効果型半導体装
置の第2の実施例を示す断面図であって、PチャネルH
EMTを示す。図2において、半絶縁性GaAs基板1
上に、膜厚約500nmのアンドープGaAsバッファ層
2、膜厚約10nmのアンドープIn0.5Ga0.5Asチャ
ネル層3'、膜厚約2nmのアンドープGaAsスペーサ
層4、膜厚約5nm、アクセプタ密度約1×1019/cm3
のP型In0.15Ga0.85As正孔供給層5'、膜厚約2
0nmのアンドープGaAsバリア層6、膜厚約50nm、
アクセプタ密度約5×1018/cm3 のP型GaAsキャ
ップ層7'を順次成長させる。その上に、WSiによる
ゲート電極8G'、AuZnによるソース電極8S'及び
ドレイン電極8D'を形成する。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 図2のPチャネルHEMTにおいても、
寄生抵抗の増大、DXセンタ等による信頼性低下の原因
となるAlを全く含まないので、寄生抵抗の大幅な低
減、信頼性の向上が図れる。実際に、寄生のソース抵抗
はAlを含む従来のHEMTに比較して1/2以下に低
減し、また、光応での特性不安定も観測されず、信頼
性が向上した。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 また、In添加の正孔供給層5'には高
い密度でP型不純物(アクセプタ)をドープすることが
できる。さらに、In0.5Ga0.5Asチャネル層3'、
GaAsスペーサ層4、N型In0.15Ga0.85As電子
供給層5及びGaAsバリア層6の各電子親和力を
χ1,χ2,χ3,χ4とし、禁制帯幅をEg1,Eg2
g3,Eg4とすれば、チャネル層3'のIn組成比が正
孔供給層5'のIn組成比より大きいので、 χ1+Eg1<χ2+Eg2 χ1+Eg1<χ3+Eg3<χ2+Eg2 χ3+Eg3<χ4+Eg4=χ2+Eg2 なる関係を満足する。すなわち、チャネル層3'と正孔
供給層5'との間には、大きな電子親和力+禁制帯幅の
差を実現できる。この結果、チャネル層3'の正孔面密
度が高められ、電流駆動能力が向上する。また、正孔供
給層5'の薄膜化を可能にし、正孔供給層5'の膜厚を小
さくした場合、その活性化率は高くなる。従って、ゲー
ト電極8G'下のチャネル層3'、スペーサ層4及び正孔
供給層5'の総膜厚を小さくしても、チャネル層3'内に
動作上十分な正孔を供給できる。この結果、チャネルア
スペクト比を大きくでき、また、ゲート長を短くして
も、短チャネル効果を抑制でき、従って、高性能なデバ
イスが得られる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】 上述の実施例におけるチャネル層3、
3’及び電子供給層5あるいは正孔供給層5'のIn組
成比は、チャネル層3のIn組成比が電子供給層5(あ
るいは正孔供給層5')In組成比より大きい条件のも
とで他になし得る。また、耐圧改善、チャネル電子面密
度の向上に有利であるGaAs層以外のものを用いるこ
ともできるが、この場合、寄生抵抗の増大を伴うことが
あるので適宜選択する。さらに、電子供給層5へのドナ
ーもしくは正孔供給層5'へのアクセプタのドーピング
方法として、一様なドーピング方法以外に、原子レベル
での不純物をドーピングするプレーナドーピング方法を
用いて高い不純物密度を可能にする。この場合、ドナー
(もしくはアクセプタ)の電気的活性化率向上のため
に、電子供給層5(もしくは正孔供給層5')の膜厚を
10nm以下、特に、3nm近傍とすることが好まし
い。さらにまた、GaAsスペーサ4、GaAsバリ
ア層6はアンドープとする以外に、チャネル電子(もし
くはチャネル正孔)の移動度の劣化及びゲート耐圧の劣
化を抑制するために、ドナー密度(もしくはアクセプタ
密度)を約5×1015/cm3 とすることもできる。さら
にまた、本発明はAlInAs/InGaAs等の他の
ヘテロ接合半導体にも適用できる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電子電子親和力(χ1)を有する
    第1の半導体層(3)と、 該第1の半導体層上に形成され、前記第1の電子親和力
    より小さい第2の電子電子親和力(χ2)を有するアン
    ドープもしくは低不純物密度の第2の半導体層(4)
    と、 該第2の半導体層上に形成され、前記第1の電子親和力
    より小さく前記第2の電子親和力より大きい第3の電子
    親和力(χ3)を有する高ドナー不純物密度の第3の半
    導体層(5)とを具備し、前記第1、第3の半導体層は
    Inを添加物として含み、かつ前記第1の半導体層のI
    n組成比を前記第3の半導体層のIn組成比より大きく
    した電界効果型半導体装置。
  2. 【請求項2】 さらに、 前記第3の半導体層上に形成され、前記第3の電子親和
    力より小さい第4の電子電子親和力(χ4)を有するア
    ンドープもしくは低不純物密度の第4の半導体層(6)
    と、 該第4の半導体層上に形成された制御電極(8G)と、 該制御電極を挟んで前記第4の半導体層上に形成された
    第1、第2のオーミック電極(8S,8D)とを具備
    し、前記第1の半導体層に形成された電子チャネルの電
    荷量を前記制御電極の電圧により変化させて前記第1、
    第2のオーミック電極間に流れる電流を制御するように
    した請求項1に記載の電界効果型半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層とが格子不整合であり、該第2の半導体層と前記第3
    の半導体層とが格子不整合であり、該第3の半導体層と
    前記第4の半導体層とが格子不整合である請求項2に記
    載の電界効果型半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第3の半導体層の膜厚が10 nm以
    下である請求項1に記載の電界効果型半導体装置。
  5. 【請求項5】 半絶縁性GaAs基板(1)と、 該基板上に形成されたアンドープGaAsバッファ層
    (2)と、 該バッファ層上に形成されたIny Ga1-y Asチャネ
    ル層(3)と、 該チャネル層上に形成されたアンドープもしくは低不純
    物密度のGaAsスペーサ層(4)と、 該スペーサ層上に形成されたN型InzGa1-ZAs電子
    供給層(5)とを具備し、前記チャネル層のIn組成比
    yを前記電子供給層のIn組成比zより大きくした電界
    効果型半導体装置。
  6. 【請求項6】 さらに、 前記電子供給層上に形成されたアンドープもしくは低不
    純物密度のGaAsバリア層(6)と、 該バリア層上に形成されたゲート電極(8G)と、 前記バリア層に形成されたN型GaAsキャップ層
    (7)と、 該キャップ層上に形成されたソース電極(8S)及びド
    レイン電極(8D)とを具備し、前記チャネル層に形成
    された電子チャネルの電荷量を前記ゲート電極の電圧に
    より変化させて前記ソース電極と前記ドレイン電極との
    間に流れる電流を制御するようにした請求項5に記載の
    電界効果型半導体装置。
  7. 【請求項7】 第1の電子電子親和力(χ1)及び第1
    の禁制帯幅(Eg1)を有する第1の半導体層(3')
    と、 該第1の半導体層上に形成され、前記第1の電子電子親
    和力と前記第1の禁制帯幅との和(χ1+Eg1)より大
    きい第2の電子電子親和力(χ2)と第2の禁制帯幅
    (Eg2)との和(χ2+Eg2>χ1+Eg1)を有するアン
    ドープもしくは低不純物蜜度の第2の半導体層(4)
    と、 該第3の半導体層上に形成され、前記第1の電子電子親
    和力と前記第1の禁制帯幅との和(χ1+Eg1)より大
    きくかつ前記第2の電子電子親和力と前記第2の禁制帯
    幅との和(χ2+Eg2)より小さい第3の電子電子親和
    力(χ3)と第3の禁制帯幅(Eg3)との和(χ1+Eg1
    <χ3+Eg3<χ2+Eg2)を有するアクセプタ不純物密
    度の第3の半導体層(5')とを具備し、前記第1、第
    3の半導体層はInを添加物として含み、かつ前記第1
    の半導体層のIn組成比を前記第3の半導体層のIn組
    成比より大きくした電界効果型半導体装置。
  8. 【請求項8】 さらに、 前記第3の半導体層上に形成され、前記第3の電子電子
    親和力と前記第3の禁制帯幅との和より大きい第4の電
    子電子親和力(χ4)と第4の禁制帯幅(Eg4)との和
    (χ4+Eg4>χ3+Eg3)を有するアンドープもしくは
    低不純物密度の第4の半導体層(6)と、 該第4の半導体層上に形成された制御電極(8G')
    と、 該制御電極を挟んで前記第4の半導体層上に形成された
    第1、第2のオーミック電極(8S',8D')とを具備
    し、前記第1の半導体層に形成された正孔チャネルの電
    荷量を前記制御電極の電圧により変化させて前記第1、
    第2のオーミック電極間に流れる電流を制御するように
    した請求項7に記載の電界効果型半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層とが格子不整合であり、該第2の半導体層と前記第3
    の半導体層とが格子不整合であり、該第3の半導体層と
    前記第4の半導体層とが格子不整合である請求項8に記
    載の電界効果型半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記第3の半導体層の膜厚が10 nm
    以下である請求項1に記載の電界効果型半導体装置。
  11. 【請求項11】 半絶縁性GaAs基板(1)と、 該基板上に形成されたアンドープGaAsバッファ層
    (2)と、 該バッファ層上に形成されたIny Ga1-y Asチャネ
    ル層(3')と、 該チャネル層上に形成されたアンドープもしくは低不純
    物密度のGaAsスペーサ層(4)と、 該スペーサ層上に形成されたP型InzGa1-ZAs正孔
    供給層(5')とを具備し、前記チャネル層のIn組成
    比yを前記正孔供給層のIn組成比zより大きくした電
    界効果型半導体装置。
  12. 【請求項12】 さらに、 前記正孔供給層上に形成されたアンドープもしくは低不
    純物密度のGaAsバリア層(6)と、 該バリア層上に形成されたゲート電極(8G')と、 前記バリア層に形成されたP型GaAsキャップ層
    (7')と、 該キャップ層上に形成されたソース電極(8S')及び
    ドレイン電極(8D')とを具備し、前記チャネル層に
    形成された正孔チャネルの電荷量を前記ゲート電極の電
    圧により変化させて前記ソース電極と前記ドレイン電極
    との間に流れる電流を制御するようにした請求項11に
    記載の電界効果型半導体装置。
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