JPH08295756A - 発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造法 - Google Patents

発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造法

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JPH08295756A
JPH08295756A JP10213395A JP10213395A JPH08295756A JP H08295756 A JPH08295756 A JP H08295756A JP 10213395 A JP10213395 A JP 10213395A JP 10213395 A JP10213395 A JP 10213395A JP H08295756 A JPH08295756 A JP H08295756A
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圭二 住谷
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 成型品としたときより高発泡となり、高い強
度を示す発泡性スチレン系樹脂粒子及びこれを構成する
ためのスチレン系樹脂粒子の製造法。また、通常使用さ
れる範囲を越えて低密度な成型品としても、その強度を
維持することが可能な、発泡性スチレン系樹脂粒子及び
その製造法の提供。 【構成】 スチレン系樹脂からなり、粒子最表層部と粒
子中心部が低分子量であり、粒子中間部が高分子量であ
る樹脂粒子に易揮発性発泡剤を含浸させてなる発泡性ス
チレン樹脂粒子及び低分子量スチレン系樹脂粒子及び重
合触媒の存在下にスチレン系単量体を重合させて、高分
子量スチレン系樹脂からなる粒子中間部表層部及び低分
子量スチレン系樹脂粒子からなる最表層を形成し、この
重合の途中又はその後に易揮発性発泡剤を含浸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品容器、梱包材、緩衝
材等として有用な発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品容器や梱包材、緩衝材に用い
られる発泡プラスチックとしては、優れた断熱性、経済
性、衛生性をもつ発泡スチロールが多く使用されてい
る。しかしながら、使用済み発泡スチロールの再利用の
問題、経済性の追求から、より優れた発泡性を示し、成
型品としたときより大きな強度を示す発泡性スチレン系
樹脂粒子が求められている。
【0003】一般に、工業的に行われている発泡スチロ
ール成型品の製造は、発泡性スチレン系樹脂粒子をスチ
ーム等により加熱し、所望の嵩密度まで発泡(予備発
泡)し、熱成工程を経た後、成形金型に充填され再度加
熱発泡成形する方法によりおこなわれている。このと
き、得られる発泡スチロール成型品の密度はほぽ予備発
泡での嵩密度と同じとなる。嵩密度の設定は、発泡スチ
ロール成型品に要求される強度と、発泡性スチレン系樹
脂粒子が持つ発泡性能によって決定される。例えば、家
電品等の梱包材や魚箱等の食品容器に用いられるもの
は、おおよそ0.02〜0.0179g/ml、建材等に用
いられる通称「プロック」と呼ばれる大型成型品では
0.02〜0.01g/ml、構造部材等に用いられる成型
品では0.2〜0.02g/mlの密度で市場に供されてい
る。
【0004】従来公知の技術により、発泡スチロール成
形品を低密度とする方法としては、予備発泡のシステム
による方法と、材料面での工夫による方法がある。前者
の方法としては、特公昭58−58374号に記載され
ている予備発泡時に2段発泡することによる低密度化が
ある。後者の方法としては、特公昭58−58374号
に記載されたスチレン系単量とジアリルフタレート及ぴ
アクリル酸もしくはメタクリル酸エステルとの共重合体
を樹脂成分として使用する方法、特開昭63−2216
10号に示されたスチレン−アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体を樹脂成分として使用する方法等がある。
しかしながら、これらの技術は成形品の低密度化を目的
しており、成形品の強度の向上を図ることは困難であっ
た。
【0005】そのほか、成形品の低密度化のための方法
としては、発泡性スチレン系樹脂粒子に発泡剤を多く含
有させる方法、発泡性スチレン系樹脂粒子を構成する樹
脂の可塑性を増し発泡し易くする方法が知られている。
発泡性スチレン系樹脂粒子に発泡剤を多く含有させるこ
とは可能であるが、流通過程等で発泡剤の逸散があるた
め工業的規模で発泡剤を多く含む発泡性スチレン系樹脂
粒子の供給には困難な問題がある。一方、樹脂の可塑性
を増すことは成型品とした時の強度の低下につながるほ
か、発泡体としての気泡分布の不均一化につながり良好
な成型品を得ることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発泡スチロ
ール成型品としたときより高発泡となる性質を有し、し
かも高発泡となったとき高い強度を示す発泡性スチレン
系樹脂粒子及びこれを構成するためのスチレン系樹脂粒
子の製造法を供することを目的するものである。本発明
は、主に梱包材や食品容器用に用いる発泡性スチレン系
樹脂粒子に関し通常使用される範囲を越えて低密度な成
型品としても、成型品としての強度を維持することが可
能な、発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造法を供す
ることを目的するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における発泡性ス
チレン系樹脂粒子は、スチレン系樹脂からなり、粒子最
表層部と粒子中心部が低分子量であり、粒子中間部が高
分子量である樹脂粒子に易揮発性発泡剤を含浸させてな
るものである。
【0008】本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子
の製造法は、低分子量スチレン系樹脂粒子及び重合触媒
の存在下にスチレン系単量体を重合させて、高分子量ス
チレン系樹脂からなるの粒子中間部表層部及び低分子量
スチレン系樹脂粒子からなる最表層を形成し、この重合
の途中又はその後に易揮発性発泡剤を含浸することを特
徴とする。高分子量の層を形成するスチレン系単量体の
重合に供される重合触媒の少なくとも一部に多官能有機
過酸化物を使用することが好ましい。
【0009】また、本発明における発泡性スチレン系樹
脂粒子の製造法は、少なくとも2段階の懸濁重合でスチ
レン系樹脂粒子を製造するに際し、第1の段階で生成さ
れたスチレン系樹脂粒子の重量平均分子量が10万以上
30万以下であり、第2の段階で得られたスチレン系樹
脂粒子の重量平均分子量が第1の段階で生成されたスチ
レン系樹脂粒子の重量平均分子量より大きくなるように
し、第2段階の以降の懸濁重合の途中で又はその後に易
揮発性発泡剤を含浸することを特徴とする。最終段階で
重合を完結させたときに最表層に形成されたスチレン系
樹脂の重量平均分子量が10万以上30万以下であるこ
とが好ましい。最終段階の懸濁重合に供される重合触媒
の少なくとも一部に多官能有機過酸化物を使用すること
が好ましい。
【0010】スチレン系樹脂は、スチレン系単量体を重
合させて得られるものである。スチレン系単量体とは、
スチレンもしくはスチレンを主成分とし、α−メチルス
チレン、クロルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン
誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメ
タクリル酸エステル類、との混合単量体である。
【0011】スチレン系樹脂を得るためのスチレン系単
量体の重合法は懸濁重合法が好ましく、これは従来既知
の方法を採用することができる。すなわち、分散剤を含
む水性媒体中に有機過酸化物等の触媒を溶解したスチレ
ン系単量体を分散させ、ラジカルを発生させて重合を行
う方法である。
【0012】表層部と内部で分子量が異なるスチレン系
樹脂粒子を懸濁重合で製造する方法は、少なくとも2段
階の懸濁重合により行うことができる。第1の懸濁重合
では低分子量のスチレン系樹脂粒子を得、最終の懸濁重
合では、高分子量重合体を形成するための単量体等を重
合系へ導入し、懸濁重合する。最終の懸濁重合は、細か
く見て単量体等を重合系へ導入する第1工程、重合を完
結させる第2工程に分けることができる。
【0013】第1の懸濁重合での低分子量スチレン系樹
脂粒子の合成は、通常の懸濁重合を採用することがで
き、分子量の調整は懸濁重合で使用する有機過酸化物等
の触媒の濃度を調整するか、連鎖移動剤を併用するか、
これらの両方を行うことにより行われる。懸濁重合に際
して使用される分散剤は、難溶性無機塩と界面活性剤と
の併用する方法や、PVA等の有機分散剤など従来公知
のものが通用できる。
【0014】上記の有機過酸化物は、10時間半減分解
温度か50〜100℃である従来公知の物を使用するこ
とができる。例えばラウロイルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイド、t−ブチルパ一オキシベンゾエー
ト、t−ブチルバーオキシイソプロピルカーボネイト等
がある。有機過酸化物は、重合性単量体に対して0.0
01〜0.5重量%使用されるのが好ましい。
【0015】また、連鎖移動剤としては、オクチルメル
カプタン、ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレン
ダイマー等従来既知のものが使用できる。連鎖移動剤
は、重合性単量体に対して20〜100ppm使用するこ
とが好ましい。
【0016】前記低分子量スチレン系樹脂粒子として
は、溶液重合等の他の重合方法で得られた重合体又は懸
濁重合で得られた重合体であって、押出機等でペレット
等の粒子状に加工したものを使用してもよい。
【0017】最終の懸濁重合では、第1の懸濁重合で得
られた(又は第1の懸濁重合の後、さらに適宜懸濁重合
を行って得た)低分子量スチレン系樹脂粒子の表皮に、
高分子量の樹脂層を形成する。形成される表皮層の比率
又は最終の段階で重合させるスチレン系単量体の使用量
は、最終的に得られるスチレン系樹脂粒子に対して5重
量%以上50重量%以下であることが好ましい。これが
少なすぎると成形品の強度が低下する傾向があり、多す
ぎると発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡性能の向上が図
れない傾向がある。最終の懸濁重合させるスチレン系単
量体は、おおよそ0.1重量%/分〜1.0重量%/分
の速度で連続的に重合系内に投入される。ここでの重量
割合(重量%)は、最終的に得られるスチレン系樹脂粒
子に対する重量割合である。表皮層の分子量調整は有機
過酸化物の種類及び濃度によって決定される。最終の懸
濁重合での有機過酸化物の重合系への投入は、単量体に
溶解して行っても、水性分散液として単量体とは別々に
行ってもよい。第1の懸濁重合での重合率50%以上に
なった時点で最終の懸濁重合を始めてもよい。
【0018】最終の懸濁重合で使用される有機過酸化物
は、前述の有機過酸化物に加え多官能性有機過酸化物が
適用できる。このような、多官能性有機過酸化物として
は、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタ
レート、ジ−t−ブチルパーオキシドリメチルシクロヘ
キサン、ピス(ジ−t−ブチルパーオキシシクロペクシ
ル)プロパン等がある。これら多官能性有機過酸化物
は、単独又は2種以上組み合わせて使用される。有機過
酸化物を水性分散液として使用する場合は、懸濁重合で
使用するのと同種の分散剤を用いることが好ましい。有
機過酸化物は、添加するスチレン系単量体に対して0.
001〜0.5重量%使用されるのが好ましく、多官能
性有機過酸化物は、添加する重合性単量体に対して0.
1重量%以下で使用されるのが好ましい。
【0019】最終の懸濁重合では、重合を完結させる際
して、重合温度を高くし最終の懸濁重合までに投入され
た有機過酸化物の分解を促進し重合を完了せしめるが、
このとき並行して易揮発性発泡剤を圧入することもでき
る。このような最終の懸濁重合により高分子量の中間部
と低分子量の最表層が形成される。
【0020】易揮発性発泡剤としては、プロパン、イソ
ブタン、ノルマルブタン、イソペンタン、ノルマルペン
タン、シクロペンタン等の脂肪族炭化水素の中から適宜
選ばれる。
【0021】また、発泡助剤として、脂肪族炭化水素の
他に、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素や芳香族炭化
水素を易揮発性発泡剤と併用することもできる。
【0022】本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子
の平均粒子径は0.05〜2.0mmであることが好ま
しい。一般に、平均粒子径が0.05mm未満又は2.
0mmを越えるような粒径分布のスチレン系樹脂粒子を安
定的に懸濁重合で得ることは因難である。
【0023】スチレン系樹脂粒子の中間部の樹脂の分子
量が大きすぎると高い発泡性を維持することは因難にな
る傾向があり、中間部のスチレン系樹脂の重量平均分子
量は特に60万以下であることが好ましい。逆に小さく
なりすぎると成形品の強度が低下する傾向があるため重
量平均分子量が特に30万以上であることが好ましい。
本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子の最表層部ス
チレン系樹脂が低分子量であることにより、発泡成形に
おいて熱融着を促進する。最表層スチレン系樹脂の重量
平均分子量は、30万以下が好ましい。また、最表層部
スチレン系樹脂の分子量が小さくなりすぎると粒子がブ
ロッキングしやすくなるのでその重量平均分子量は10
万以上が好ましい。中心部のスチレン系樹脂が低分子量
であることにより粒子に高い発泡性を付与することがで
きる。しかし、中心部のスチレン系樹脂の分子量が少な
すぎると発泡剤の保持能力が低下するためその重量平均
分子量が10万以上であることが好ましく、高い発泡性
を維持するためにはその重量平均分子量が30万以下で
あることが好ましい。
【0024】中間部の樹脂成分と最表層及び中心部の樹
脂成分との重量比率は前者/後者で1.5/1〜6/1
の範囲内にあることが好ましい。
【0025】発泡性スチレン系樹脂粒子に含有される発
泡剤量は3〜10重量%が好ましい。3重量%未満では
スチレン系樹脂粒子に発泡性を付与することは因難にな
る傾向がある。
【0026】本発明による発泡性スチレン系樹脂粒子は
発泡剤が含浸され脱水乾燥後、必要に応じて表面被覆剤
を被覆される。かかる被覆剤は従来から発泡性ポリスチ
レン粒子に適用されるものが使用できる。例えば、ジン
クステアレート、ステアリン酸トリグリセライト、ステ
アリン酸モノグリセライト、ひまし硬化油、アミド化合
物、シリコーン類、静電気防止剤などである。
【0027】
【実施例】次に実施例を示し本発明を更に詳しく説明す
る。 実施例1 <第1工程>撹拌機付属の16リットルオートクレーブ
中に、純水6000g、燐酸三カルシウム9g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ0.30g、硫酸ソーダ
4.2gを入れ、200回転/分で撹拌しながら仕込ん
だ。つづいて、スチレン4800g、ベンゾイルパーオ
キサイド16.8g、t−ブチルパーオキシイソプロピ
ルカーボネイト2.4g、エチレンビスアミド3gを撹
拌しながら仕込んだ。仕込み完了後90℃まで昇温し
た。昇温完了後2時間後及び3時間後、それぞれ燐酸三
カルシウムを3g及び6g追加した。引き続き90℃で
1.5時間保温し重合率85%まで進んだ時点で第1工
程を終了した。
【0028】<第2工程>引き続き、90℃で保温しな
がら、ベンゾイルパーオキサイド2.4g、ジ−t−ブ
チルパーオキシトリメチルシクロヘキサン0.6g、ス
チレン10gを純水2Og、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ0.12gに分散させ、重合系に仕込んだ。引
き続きスチレン1200gを1時間かけて連続的に滴下
した。適下完了後30分経過したとき重合率は93%で
あった。
【0029】<第3工程>引き続き、105℃まで昇温
し、昇温完了後1時間でシクロヘキサン90g、さらに
1時間後に、ブタン(イソブタン/ノルマルブタン比=
4/6)を420gを30分間で圧入し、更に4時間
後、室温まで冷却しオートクレーブより取り出した。
【0030】<後処理>取り出したスラリーを洗浄、脱
水、乾燥を行ったのち、14メッシュ通過、22メッシ
ュ残で分級し、更にジンクステアレート0.08%、ひ
まし硬化油0.05%、ジメチルシリコーン0.02%
を表面被覆し発泡性スチレン系樹脂体粒子を得た。得ら
れた発泡性スチレン系樹脂粒子の重量平均分子量、残留
単量体量、発泡性、成形品強度を表1に示した。表1中
で第1工程終了時点での分子量は、第1工程終了後、懸
濁重合系より少量サンプリングして測定した。
【0031】実施例2〜3、比較例1 表1に示した項目以外は実施例1と同様に懸濁重合、発
泡剤含浸を実施した。試験結果を表1に示した。比較例
1は、第2工程を行わず、実施例1と同様に懸濁重合、
発泡剤含浸を実施した。
【0032】表1に示す特性評価方法は以下の通り行っ
た。重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ(GPC)法で標準ポリスチレンによる検量線を用
いて測定した。球状粒子の中心を通る軸に沿って3mm角
に切り、外層部から中心部にかけてミクロトーム(REIC
HERT-NISSEI S 、ライカ株式会社商品名)により5分割
し、最外層部分を粒子表層部、最外層部分から3個目の
1個を粒子中間部、さらに最内部の1個を粒子中心部と
してそれぞれ重量平均分子量を測定した。残留単量体の
定量は厚生省告示昭和57年第20号に準じて測定し
た。ただし、スチレン以外は合計より除外した。単位は
重合体に対する重量%である。
【0033】発泡成形は、ダイセン工業(株)製VS−5
00発泡成形装置を利用し、加熱時間12秒、スチーム
圧を変えて測定した。ただし、曲げ強度を測定するスチ
ーム圧は0.8kg/cm2とした。発泡性能は揮発性成分量
が6.5重量%のとき、100℃沸騰水中に3分間保持
したときの嵩密度で表した。成型品曲げ強度は、密度6
0ml/gの発泡成形体をJIS−A−9511に準じて曲
げ強度を測定した。発泡性は発泡性樹脂粒子を2分間沸
騰水に保持したときの発泡倍数(ml/g)で表わした。重
合率は、合成中の油滴を比重液に入れて比重を求め、こ
の値を測定値として数1により求めた。
【数1】 本実施例では、単量体スチレンの比重1.06、重合体
ポリスチレンの比重0.91とした。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】請求項1における発泡性スチレン系樹脂
粒子は、発泡性能に優れると共にそれを加熱発泡成形し
て得られる発泡成形体の強度も優れる。請求項2におけ
る発泡性スチレン系樹脂粒子の製造法により、発泡性能
に優れると共にそれを加熱発泡成形して得られる発泡成
形体の強度も優れる発泡性スチレン系樹脂粒子を効率よ
く得ることができる。請求項3における発泡性スチレン
系樹脂粒子の製造法により、発泡性能に優れると共にそ
れを加熱発泡成形して得られる発泡成形体の強度も優れ
る発泡性スチレン系樹脂粒子を効率よくより確実に得る
ことができる。請求項4における発泡性スチレン系樹脂
粒子の製造法により、発泡性能に優れると共にそれを加
熱発泡成形して得られる発泡成形体の強度も優れる発泡
性スチレン系樹脂粒子を効率よく得ることができる。請
求項5における発泡性スチレン系樹脂粒子の製造法によ
り、発泡性能に優れると共にそれを加熱発泡成形して得
られる発泡成形体の強度も優れる発泡性スチレン系樹脂
粒子を効率よくより確実に得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 住谷 圭二 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 ▲吉▼川 徹 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂からなり、粒子最表層部
    と粒子中心部が低分子量であり、粒子中間部が高分子量
    である樹脂粒子に易揮発性発泡剤を含浸させてなる発泡
    性スチレン樹脂粒子。
  2. 【請求項2】 低分子量スチレン系樹脂粒子及び重合触
    媒の存在下にスチレン系単量体を重合させて、高分子量
    スチレン系樹脂からなるの粒子中間部表層部及び低分子
    量スチレン系樹脂粒子からなる最表層を形成し、この重
    合の途中又はその後に易揮発性発泡剤を含浸することを
    特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の製造法。
  3. 【請求項3】 重合触媒の少なくとも一部に多官能有機
    過酸化物を使用する請求項2記載の発泡性スチレン系樹
    脂粒子の製造法。
  4. 【請求項4】 少なくとも2段階の懸濁重合でスチレン
    系樹脂粒子を製造するに際し、第1の段階で生成された
    スチレン系樹脂粒子の重量平均分子量が10万以上30
    万以下であり、最終的に得られたスチレン系樹脂粒子の
    重量平均分子量が第1の段階で生成されたスチレン系樹
    脂粒子の重量平均分子量より大きくなるようにし、最終
    段階の懸濁重合の途中で又はその後に易揮発性発泡剤を
    含浸することを特徴とする発泡性スチレン系樹脂粒子の
    製造法。
  5. 【請求項5】 最終の懸濁重合に供される重合触媒の少
    なくとも一部に多官能有機過酸化物を使用する請求項4
    記載の発泡性スチレン系樹脂粒子の製造法。
JP10213395A 1995-04-26 1995-04-26 発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造法 Expired - Lifetime JP3551277B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999054391A1 (en) * 1998-04-17 1999-10-28 Nova Chemicals (International) S.A. Process for the preparation of expandable polymer particles
US6797733B2 (en) 2002-05-08 2004-09-28 Hitachi Chemical Co., Ltd. Expandable styrene resin particles, expandable beads, and foamed article

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KR100924898B1 (ko) * 2002-05-08 2009-11-02 가부시키가이샤 제이에스피 스티렌계 발포성 수지입자, 발포 비즈 및 발포 성형품

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