JPH08283355A - 樹脂組成物並びに樹脂硬化物の製造方法 - Google Patents

樹脂組成物並びに樹脂硬化物の製造方法

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JPH08283355A
JPH08283355A JP9227195A JP9227195A JPH08283355A JP H08283355 A JPH08283355 A JP H08283355A JP 9227195 A JP9227195 A JP 9227195A JP 9227195 A JP9227195 A JP 9227195A JP H08283355 A JPH08283355 A JP H08283355A
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resin
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meth
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JP9227195A
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Minoru Kobayashi
稔 小林
Minoru Aoki
稔 青木
Yoshinobu Asako
佳延 浅子
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 樹脂組成物は、ビニル基を含有する単量体5
重量%〜95重量%、および該単量体に溶解する重合体95
重量%〜5重量%からなる樹脂と、(メタ)アクリル酸
金属塩と、含窒素有機化合物および/または水とからな
る。また、樹脂硬化物は、上記樹脂組成物を重合してな
る。 【効果】 樹脂硬化物は、その耐熱性が改良されると共
に、他の物性、例えば、透明性、表面硬さ(または非粘
着性)、曲げ強さ、耐有機溶剤性等に優れた性能を発揮
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、注型用材料、
SMC(シートモールディングコンパウンド)、BMC
(バルクモールディングコンパウンド)等の成形材料や
コーティング材料等として好適な樹脂組成物並びに樹脂
硬化物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、メタクリル酸メチルを主成分と
するメタクリル系樹脂は、耐候性および透明性に優れて
おり、また、機械的性質、熱的性質および成形加工性の
バランスが良好であるため、照明用部品、自動車用部
品、電気機器部品等に広く使用されている。しかしなが
ら、その耐熱性は十分とは言えない。このため、近年、
メタクリル系樹脂の耐熱性を改善する試みが数多くなさ
れている。例えば、特開昭43−9753号公報には、
メタクリル酸メチルとN−アリールマレイミドとを共重
合させる方法が、また、特開昭56−43242号公報
には、メタクリル酸メチル、スチレンおよび無水マレイ
ン酸を共重合させる方法が、特開昭62−109811
号公報、特開昭62−156115号公報、および特開
昭62−177009号公報には、メタクリル酸メチル
とN−シクロヘキシルマレイミドとを共重合させる方法
がそれぞれ開示されている。しかし、これらの方法によ
ってメタクリル系樹脂に耐熱性を付与する場合、メタク
リル酸メチルと共重合させる共重合成分を多量に用いな
ければならず、メタクリル系樹脂が本来有する諸性能を
十分発揮させることができないという問題点を有してい
る。
【0003】また、メタクリル酸メチルと脂溶性のジビ
ニル化合物とを共重合させることにより、メタクリル系
樹脂の耐熱性を改良する方法も行われている。しかしこ
の場合にも、メタクリル酸メチルに対する脂溶性のジビ
ニル化合物の使用量が少量であれば、耐熱性への効果が
小さく、多量に使用すると、耐熱性は向上するものの、
他の物性、例えば機械的物性等が極端に低下したり、コ
スト高になるという問題点を有している。
【0004】また、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛をメタク
リル酸メチルに溶解させた後、両者を共重合させると、
透明なメタクリル系樹脂が製造できることは既に知られ
ている。しかし、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛はメタクリ
ル酸メチルに対する溶解性が低い。このため、ジ(メ
タ)アクリル酸亜鉛の使用量が極端に少なくなってしま
い、該ジ(メタ)アクリル酸亜鉛に由来する特性を、メ
タクリル系樹脂に十分に付与することができないという
問題点を有している。尚、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛を
溶解するアルコール等の溶媒を使用して重合を行うと、
透明なメタクリル系樹脂が得られない、あるいは樹脂中
にジ(メタ)アクリル酸亜鉛を均一に導入できないとい
う新たな問題点が生じる。
【0005】そこで、上記問題点を解決する方法とし
て、特開昭62−265317号公報には、(メタ)ア
クリル酸と長鎖あるいは脂環式炭化水素を含むカルボン
酸とを可溶化剤として、メタクリル酸メチルとジ(メ
タ)アクリル酸金属塩とを共重合させる方法が、また、
特開平3−197517号公報には、チオール基を含む
化合物を可溶化剤として、(メタ)アクリル酸エステル
および/またはスチレンとジ(メタ)アクリル酸金属塩
とを共重合させる方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法を用いる場合、ジ(メタ)アクリル酸金属塩に対
して可溶化剤を等モル以上用いる必要がある。このた
め、該可溶化剤により、得られるメタクリル系樹脂の性
能の低下、特に耐熱性や機械的強度が低下するという問
題点を有している。また、メタクリル系樹脂の性能の低
下を抑えるために、添加する可溶化剤の使用量を制限す
ると、透明なメタクリル系樹脂が得られなかったり、ジ
(メタ)アクリル酸金属塩に由来する特性をメタクリル
系樹脂に十分付与することができない。このため、耐熱
性や透明性等の諸性能に優れたメタクリル系樹脂、即ち
樹脂組成物が求められている。
【0007】尚、本願発明者等は、以前に、耐熱性およ
び透明性を改良するために、特開平6−145255号
公報および特開平6−145256号公報で、メタクリ
ル酸メチルを主成分とするビニル化合物とジ(メタ)ア
クリル酸亜鉛とからなる重合性混合物を、含窒素有機化
合物および水を重合系に共存させて共重合させることに
よって、耐熱性や機械的強度、透明性に優れたメタクリ
ル系樹脂を製造する方法を提案した。
【0008】しかし、上記方法では、例えば、(メタ)
アクリル酸亜鉛の使用量を増やすと、重合性混合物を透
明に保つために、含窒素有機化合物および水を多量に使
用する必要があり、メタクリル系樹脂の用途によって
は、充分な物性が得られない場合がある。また、上記方
法では、重合性混合物の粘度が低いために、注型や塗工
等の作業での取り扱いが困難となる場合がある。本発明
の目的は、(メタ)アクリル酸金属塩の溶解性に優れる
と共に、安定性に優れ、注型や塗工等の作業での取り扱
いが容易な粘度を有する樹脂組成物並びにこれを用い
た、耐熱性や透明性に優れる樹脂硬化物を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、耐熱
性、透明性およびその他の物性に優れた樹脂組成物、並
びにこれを用いた樹脂硬化物を提供すべく鋭意検討した
結果、ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量%、
および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂と、(メ
タ)アクリル酸金属塩と、少量の含窒素有機化合物およ
び/または水とからなる樹脂組成物が(メタ)アクリル
酸金属塩の樹脂への溶解性を高めることを見いだすと共
に、注型や塗工等の作業での取り扱いが容易で、かつ、
耐熱性や透明性等に優れた樹脂硬化物を得ることができ
ることを見いだして、本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、請求項1記載の発明にかかる樹脂組
成物は、ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量
%、および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂と、
(メタ)アクリル酸金属塩と、含窒素有機化合物および
/または水とからなることを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明にかかる樹脂組成物
は、樹脂100 重量部に対する(メタ)アクリル酸金属塩
の割合が0.1 重量部〜40重量部であり、含窒素有機化合
物および/または水の割合が0.05重量部〜30重量部であ
ることを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明にかかる樹脂組成物
は、上記重合体が、不飽和ポリエステル、ポリビニルエ
ステル、および(メタ)アクリル系重合体からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の化合物であることを特徴と
している。
【0013】請求項4記載の発明にかかる樹脂組成物
は、上記含窒素有機化合物がアミン化合物および/また
は含窒素複素環化合物であることを特徴としている。
【0014】また、請求項5記載の発明にかかる樹脂硬
化物は、ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量
%、および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂と、
(メタ)アクリル酸金属塩とを、含窒素有機化合物およ
び/または水の存在下で共重合させることを特徴として
いる。
【0015】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
かかる樹脂組成物(以下、説明の便宜上、樹脂組成物A
と称する)の原料として用いられる樹脂(以下、説明の
便宜上、樹脂aと称する)は、ビニル基を含有する単量
体に重合体を溶解させることにより得ることができる。
【0016】上記の重合体は、単量体に溶解可能な化合
物であれば、特に限定されるものではないが、不飽和ポ
リエステル、ポリビニルエステル、および(メタ)アク
リル系重合体が、より好ましい。
【0017】上記の不飽和ポリエステルは、特に限定さ
れるものではなく、酸成分とアルコール成分とを縮合さ
せて得られる従来公知のものが使用できる。また、その
反応条件も特に限定されるものではない。不飽和ポリエ
ステルを構成する酸成分としては、具体的には、例え
ば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、アジピン
酸等の飽和多塩基酸またはその無水物;マレイン酸、フ
マル酸等の不飽和多塩基酸またはその無水物等が挙げら
れる。また、不飽和ポリエステルを構成するアルコール
成分としては、具体的には、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール等の2官能性のアルコール
類;トリメチロールプロパン等の3官能性のアルコール
類;エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のモノエ
ポキシド等が挙げられる。また、ジシクロペンタジエン
等のジエン化合物や、末端官能性ブタジエン・アクリロ
ニトリル共重合体等のゴム成分等の種々の成分により変
性された不飽和ポリエステルも使用することができる。
【0018】また、上記のポリビニルエステルとして
は、特に限定されるものではなく、従来公知のエポキシ
系ビニルエステル、ウレタン系ビニルエステル、ポリエ
ステル系ビニルエステル等が使用できる。エポキシ系ビ
ニルエステルは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を
反応させたものであり、該エポキシ樹脂としては、具体
的には、例えば、ビスフェノール類やノボラックフェノ
ール類のグリシジルエーテル等が挙げられる。また、ウ
レタン系ビニルエステルは、ポリイソシアネート化合物
に(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類を
反応させたものであり、該ポリイソシアネート化合物と
しては、具体的には、例えば、トルエンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。ま
た、ポリエステル系ビニルエステルとしては、両末端基
がカルボキシル基であるオリゴエステルに(メタ)アク
リル酸グリシジルエステル類を反応させたものや、両末
端基がヒドロキシル基であるオリゴエステルに(メタ)
アクリル酸を反応させたもの等が挙げられる。
【0019】上記の(メタ)アクリル系重合体として
は、特に限定されるものではなく、(メタ)アクリル酸
エステル類を主成分とするビニル化合物の混合物を従来
公知の溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の方
法でビニル重合して得られる重合体が使用できる。(メ
タ)アクリル酸エステル類としては、具体的には、例え
ば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。(メ
タ)アクリル酸エステル類以外のビニル化合物として
は、具体的には、例えば、スチレン、アクリロニトリ
ル、マレイミド類、(メタ)アクリル酸等が挙げられ
る。更に、例えば、カルボキシル基を含有する(メタ)
アクリル系重合体に(メタ)アクリル酸グリシジルエス
テル類を反応させて得られるような、側鎖に不飽和基を
有する(メタ)アクリル系重合体等も使用できる。
【0020】尚、上記不飽和ポリエステル、ポリビニル
エステル、および(メタ)アクリル系重合体は、一種類
のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して
用いてもよい。また、重合体が( メタ) アクリル系重合
体等のビニル系重合体の場合は、ビニル基を含有する単
量体を塊状重合し、該重合を途中で中断して得られるポ
リマーシロップを用いることもできる。
【0021】また、上記重合体を合成する際の反応条件
は、特に限定されるものではなく、得られる重合体の重
合度も特に限定されるものでない。但し、上記重合体を
単量体に溶解させて樹脂aを調製するので、該重合体
は、単量体に溶解する性質を備えていなければならな
い。
【0022】上記の単量体は、ビニル基を含有する化合
物であれば、特に限定されるものではない。該単量体と
しては、具体的には、例えば、スチレン、ビニルトルエ
ン等の芳香族ビニル化合物;アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル
類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタク
リル酸エステル類;ジビニルベンゼン、ジエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート等の多官能ビニル化合物;アクリロニト
リル、酢酸ビニル、フェニルマレイミド等が挙げられ
る。これら化合物は一種類のみを用いてもよく、また、
二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0023】本発明において用いられる樹脂aは、前記
ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量%、および
該単量体に溶解する重合体95重量%〜5重量%から構成
されている。該樹脂aにおける単量体の割合が5重量%
未満であると、後に詳述する(メタ)アクリル酸金属塩
の樹脂aへの溶解が困難になると共に、最終的に得られ
る樹脂組成物Aの粘度が増加して注型や塗工等の作業で
の取り扱い性が低下するため、好ましくない。一方、該
樹脂aにおける単量体の割合が95重量%を越えると、
(メタ)アクリル酸金属塩の樹脂a中での溶解安定性が
低下し、凝集や沈降が起こりやすくなる。また、最終的
に得られる樹脂組成物Aの粘度が低くなりすぎ、注型や
塗工等の作業での取り扱い性が低下すると共に、該樹脂
組成物Aの成形時における硬化収縮が大きくなりすぎ
る。その結果、樹脂組成物Aを硬化させて得られる樹脂
硬化物の外観や物性が低下するため、好ましくない。
【0024】本発明にかかる樹脂組成物Aの原料として
用いられる(メタ)アクリル酸金属塩は、特に限定され
るものではなく、(メタ)アクリル酸の1価金属塩また
は多価金属塩が挙げられる。上記1価金属としては、具
体的には、例えば、ナトリウム、カリウム等が挙げられ
る。また、多価金属としては、具体的には、例えば、亜
鉛、アルミニウム、マグネシウム等が挙げられる。この
うち、亜鉛、つまり、ジ(メタ)アクリル酸亜鉛が上記
樹脂aとの反応性や重合性等が良好であるので好まし
い。尚、これら(メタ)アクリル酸金属塩は一種類のみ
を用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用い
てもよい。
【0025】上記(メタ)アクリル酸金属塩は、樹脂a
100重量部に対して 0.1重量部〜40重量部の範囲内で用
いるのが好ましい。(メタ)アクリル酸金属塩の使用量
が 0.1重量部未満では、樹脂硬化物における耐熱性の向
上等の効果が得られないため、好ましくない。一方、
(メタ)アクリル酸金属塩の使用量が40重量部を越える
と、樹脂硬化物の物性、例えば、耐水性や透明性が低下
するため、好ましくない。
【0026】含窒素有機化合物および/または水は、前
記の(メタ)アクリル酸金属塩を樹脂aに均一に溶解さ
せることによって、透明で、かつ均一な樹脂組成物Aを
得るために用いられる。
【0027】上記含窒素有機化合物としては、具体的に
は、例えば、アミン化合物、イミン化合物、アンモニウ
ム化合物、アミド化合物、イミド化合物、ニトリル化合
物、ヒドロキシルアミン化合物、オキシム化合物、アミ
ンオキシド化合物、ニトロおよびニトロソ化合物、アゾ
およびアゾキシ化合物、ヒドラジン誘導体、ジアゾニウ
ム化合物、尿素およびチオ尿素誘導体、含窒素複素環化
合物等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0028】これら化合物のうち、アミン化合物および
含窒素複素環化合物が、樹脂aに対する(メタ)アクリ
ル酸金属塩の可溶化能に優れているため好ましい。更
に、アミン化合物および含窒素複素環化合物の中でも、
重合性二重結合を有する化合物が、得られる樹脂硬化物
の耐熱性や機械的強度をより一層向上させることができ
るので特に好適である。
【0029】上記アミン化合物としては、具体的には、
例えば、ブチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシ
ルアミン、アニリン、ベンジルアミン等の1級モノアミ
ン化合物;エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、
1,2,4 −ブタントリアミン等の1級ポリアミン化合物;
ジプロピルアミン、ジブチルアミン、N−メチルアニリ
ン、ジベンジルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン、トリフェニルアミン等の2級または3
級アミン化合物が挙げられる。また、重合性二重結合を
有するアミン化合物としては、例えば、2−(N,N−
ジメチルアミノ) エチルアクリレート、2−(N,N−
ジメチルアミノ) エチルメタクリレート、2−(N,N
−ジエチルアミノ) エチルアクリレート、2−(N,N
−ジエチルアミノ) エチルメタクリレート等が挙げられ
る。
【0030】また、含窒素複素環化合物としては、具体
的には、例えば、ピリジン、キノリン、ピペラジン、ピ
ペリジン、モルホリン、カルバゾール、トリアジン等が
挙げられる。さらに、重合性二重結合をもつ含窒素複素
環化合物としては、例えば、2−ビニルピリジン、2−
ビニルキノリン、1−ビニルカルバゾール、1−ビニル
イミダゾール、4−ビニルピリミジン、1−メタクリロ
イルアジリジン、2−(1-アジリジニル)エチルメタク
リレート、4-アクリロイルオキシ−2,2,6,6-テトラメチ
ルピペリジン、4-メタクリロイルオキシ−2,2,6,6-テト
ラメチルピペリジン、4-アクリロイルオキシ−1,2,2,6,
6-ペンタメチルピペリジン、4-メタクリロイルオキシ−
1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン、9-アザ−3-アクリ
ロイルオキシメチル−3-エチル−8,8,10,10-テトラメチ
ル−1,5-ジオキサ−スピロ[5,5]ウンデカン等が挙げ
られる。
【0031】尚、これら含窒素有機化合物は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用
いてもよい。
【0032】上記含窒素有機化合物および/または水
は、樹脂a100 重量部に対して0.05重量部〜30重量部の
範囲内で用いるのが好ましい。含窒素有機化合物および
/または水の使用量が0.05重量部未満では、(メタ)ア
クリル酸金属塩の樹脂aへの均一な溶解が困難となり、
好ましくない。一方、含窒素有機化合物および/または
水の使用量が30重量部を越えると、得られる樹脂硬化物
の性能、例えば、透明性、耐水性、耐汚染性等に悪影響
を与えるため、好ましくない。
【0033】含窒素有機化合物を単独で用いる場合、含
窒素有機化合物と水とを併用する場合、あるいは水を単
独で用いる場合のいずれの場合においても、これらの使
用量は、(メタ)アクリル酸金属塩を樹脂aに均一に溶
解させることができるように、使用する樹脂aおよび
(メタ)アクリル酸金属塩の種類や使用量等に応じて適
宜設定すればよい。尚、含窒素有機化合物と水とを併用
することにより、(メタ)アクリル酸金属塩の溶解性を
増大させる効果が生ずるので、好ましい。
【0034】尚、含窒素有機化合物および/または水を
用いて(メタ)アクリル酸金属塩を樹脂aに均一に溶解
させる方法としては特に限定されるものではないが、含
窒素有機化合物および/または水を樹脂aに混合し、そ
の後、(メタ)アクリル酸金属塩を混合する方法が好ま
しい。これにより、(メタ)アクリル酸金属塩の凝集を
防止することができる。
【0035】本発明においては、(メタ)アクリル酸金
属塩を使用することにより、得られる樹脂硬化物の物
性、例えば、耐熱性、表面硬さ(または非粘着性)、曲
げ強さ、耐有機溶剤性等が著しく向上する。物性が向上
する詳細な理由は明らかではないが、(メタ)アクリル
酸金属塩に含まれる金属成分による樹脂a同士の金属架
橋が関係しているものと思われる。このため、(メタ)
アクリル酸金属塩と相互作用の大きい反応性基、例えば
カルボキシル基やヒドロキシル基等を有する単量体や重
合体を樹脂aの成分として用いることは、上記の金属架
橋効果を助長し、樹脂硬化物の物性を向上させる有効な
方法である。その中でも、カルボキシル基を有する単量
体や重合体を樹脂aの成分として用いることは効果的で
ある。具体的には、例えば、樹脂aの酸価が 0.5mgKO
H/g〜 200mgKOH/gの範囲内となるように、カル
ボキシル基やヒドロキシル基等を有する単量体や重合体
を該樹脂aとして用いることにより、樹脂組成物Aおよ
び樹脂硬化物の上記物性を著しく向上させることができ
る。尚、上記の反応性基は、例えば、重合体では、不飽
和ポリエステルやポリビニルエステルの末端カルボキシ
ル基やヒドロキシル基、(メタ)アクリル系重合体の側
鎖カルボキシル基やヒドロキシル基等として導入され
る。また、単量体では、上記反応性基は、(メタ)アク
リル酸やイタコン酸等の不飽和カルボン酸のカルボキシ
ル基や、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ル等のヒドロキシル基として導入される。
【0036】また、本発明においては、(メタ)アクリ
ル酸金属塩を使用することによって、得られる樹脂組成
物Aの粘度を増大させることが可能である。従って、
(メタ)アクリル酸金属塩を、成形加工性や塗工性を改
良するための増粘剤として用いることもできる。上記増
粘性は前述の金属架橋効果によるものと思われ、その程
度は、(メタ)アクリル酸金属塩の種類や使用量、樹脂
aの酸価、特に、樹脂aを構成する重合体の酸価等を選
択することによって適宜調節することができる。
【0037】本発明の樹脂硬化物は、樹脂aと上記(メ
タ)アクリル酸金属塩とを、含窒素有機化合物および/
または水の存在下で共重合させることにより製造される
が、樹脂aと(メタ)アクリル酸金属塩との反応方法
は、特に限定されるものではない。例えば、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、あるいは (メタ)
アクリル系シロップ等のビニル重合性樹脂の硬化方法と
同様の硬化方法を用いて樹脂aと(メタ)アクリル酸金
属塩とを反応させることができる。即ち、加熱による重
合方法;紫外線や電子線等の放射線を照射する重合方
法;ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いる方法
等、従来公知の種々の方法を転用することができる。上
記ラジカル重合開始剤としては、具体的には、例えば、
ベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキ
シド、ターシャリーアミルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニト
リル等の有機アゾ化合物;ベンゾフェノン、アセトフェ
ノン類、アシルホスフィンオキシド等が挙げられる。
【0038】また、オクテン酸コバルト等の有機金属
塩;ジメチルアニリン等の芳香族3級アミン類;トリフ
ェニルホスフィン等の重合促進剤を上記ラジカル重合開
始剤と併用して用いてもよい。さらに、その他の添加剤
として、前述の重合防止剤や、光増感剤等を用いること
もできる。尚、重合方法は、例えば樹脂硬化物の用途等
に応じて適宜選択すればよい。
【0039】本発明にかかる樹脂組成物Aは、例えば炭
酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の充填剤や、ガラ
スファイバー等の強化繊維等の補強剤を配合した組成物
として用いることができる。また、酸化マグネシウム等
の金属(水)酸化物や、イソホロンジイソシアネート等
のポリイソシアネート化合物等の増粘剤、熱可塑性樹脂
等の低収縮化剤や顔料、ワックス、シリコン、界面活性
剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を配合して用いること
もできる。
【0040】尚、上記各添加剤の添加量は特に限定され
るものではない。また、樹脂aや樹脂硬化物を得る際の
反応圧力、反応時間並びに反応温度等の反応条件は、原
料の種類や組み合わせ、使用量等に応じて上記反応が完
結するように、適宜設定すればよく、特に限定されるも
のではない。また、得られる樹脂硬化物の重合度も特に
限定されるものではない。
【0041】以上のように、本発明にかかる樹脂硬化物
は、樹脂aと、(メタ)アクリル酸金属塩とを、含窒素
有機化合物および/または水の存在下で共重合させるこ
とにより、即ち、樹脂組成物Aを重合させることによ
り、容易に製造できる。また、樹脂組成物Aは、ビニル
基を含有する単量体5重量%〜95重量%、および該単量
体に溶解する重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂a
と、(メタ)アクリル酸金属塩と、含窒素有機化合物お
よび/または水とからなる。これにより、(メタ)アク
リル酸金属塩の該樹脂aへの溶解性や、安定性がよく、
しかも得られる樹脂組成物Aの粘度を適正に調節するこ
とにより、注型や塗工等の作業での取り扱い性を高める
ことができる。該樹脂組成物Aは、注型用材料、SMC
(シートモールディングコンパウンド)、BMC(バル
クモールディングコンパウンド)等の各種成形用途の材
料やコーディング材料等として用いることができる。つ
まり、従来公知の各種の成形方法や塗工方法、例えば、
注型、RTM(レジントランスファーモールディング)
、RIM(反応射出成形)、プレス成形、射出成形、
積層、スプレー塗工等の方法により成形、塗工、硬化す
ることにより、注型物、ゲルコート、ガラス繊維強化成
形品、塗料、化粧板、ホットメルト粘着剤、熱可塑エラ
ストマー等の広範囲の用途に用いることができる。ま
た、該樹脂組成物A、および樹脂組成物から得られる樹
脂硬化物の性能は、耐熱性が改良されると共に、他の物
性、例えば、透明性、表面硬さ(または非粘着性)、曲
げ強さ、耐有機溶剤性等に優れている。このため、上記
の各種用途で優れた性能を発揮することができる。
【0042】
【作用】本発明にかかる樹脂硬化物は、ビニル基を含有
する単量体5重量%〜95重量%、および重合体95重量%
〜5重量%からなる樹脂と、(メタ)アクリル酸金属塩
とを、含窒素有機化合物および/または水の存在下で共
重合させることにより、即ち、樹脂組成物を重合させる
ことにより、容易に製造できる。また、樹脂組成物A
は、ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量%、お
よび重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂aと、(メ
タ)アクリル酸金属塩と、含窒素有機化合物および/ま
たは水とからなる。これにより、(メタ)アクリル酸金
属塩の該樹脂aへの溶解性や安定性がよく、しかも得ら
れる樹脂組成物Aの粘度を適正に調節することにより、
注型や塗工等の作業での取り扱い性を高めることができ
る。
【0043】また、本発明における樹脂組成物は、注型
用材料、SMC、BMC等の各種成形用途の材料やコー
ディング材料等として、用いることができる。つまり、
従来公知の各種の成形方法や塗工方法、例えば、注型、
RTM、RIM、プレス成形、射出成形、積層、スプレ
ー塗工等の方法により、成形、塗工、硬化することによ
り、注型物、ゲルコート、ガラス繊維強化成形品、塗
料、化粧板、ホットメルト粘着剤、熱可塑エラストマー
等の広範囲の用途に用いることができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、樹脂硬化物の物性は以下に
示す方法により測定した。
【0045】耐熱性は、厚さ1mmの試験片について所定
の方法によりガラス転移温度等の熱転移温度や熱変形温
度を測定して評価した。上記測定には、熱機械測定機(
島津製作所株式会社製;商品名TMA−50)を用い
た。表面硬さは、厚さ1mmの試験片について所定の方法
により測定した。上記測定には、電動式鉛筆硬度試験機
(安田精機製作所株式会社製)を用いた。引張強さ、引
張弾性率、引張伸び率、引張破壊伸び率、曲げ強さ、曲
げ弾性率、耐薬品(耐トルエン)性、およびアイゾット
衝撃値の測定は、25℃にて、何れもJIS−K−691
1に準じて行った。尚、アイゾット衝撃値の測定は、い
わゆるフラットワイズ衝撃で行った。光沢度の測定は、
JIS−K−7105に準じて行った。
【0046】〔実施例1〕攪拌機、精留管、温度計、ガ
ス導入管を備えた3000mlの反応容器に、エチレングリコ
ール 155重量部、プロピレングリコール 304重量部、ジ
エチレングリコール 424重量部、無水フタル酸 963重量
部および無水マレイン酸 343重量部を仕込んだ。この反
応溶液を攪拌しながら 180〜210 ℃に保ち、窒素雰囲気
下で8時間エステル化させ、重合体としての不飽和ポリ
エステルを得た。所定の方法により測定した不飽和ポリ
エステルの酸価は30.0mgKOH/g であった。また、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によ
り測定した上記不飽和ポリエステルの平均分子量は、数
平均分子量(Mn) 2,700、重量平均分子量(Mw)4,
400であった。
【0047】次に、得られた不飽和ポリエステル 100重
量部に、単量体としてのスチレン54重量部、重合防止剤
としてのヒドロキノン 0.015重量部を加えて攪拌し、樹
脂溶液、即ち、樹脂aを得た。得られた樹脂aは透明
で、酸価は18.6mgKOH/gであった。また、所定の方
法により測定した25℃における樹脂aの粘度は4.8 ポイ
ズであった。
【0048】続いて、この樹脂a 100重量部に、水0.75
重量部、および含窒素有機化合物としての4-メタクリロ
イルオキシ−1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン 1.8重
量部を溶解させた後、(メタ)アクリル酸金属塩として
のジメタクリル酸亜鉛 2.5重量部を加え、攪拌、混合し
て樹脂溶液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹脂
組成物Aは透明、均一で、25℃における粘度は11.5ポイ
ズであった。
【0049】次に、上記樹脂組成物Aを、以下に示す方
法を用いて硬化させて樹脂硬化物を得た。
【0050】即ち、樹脂組成物A 100重量部に対し、ラ
ジカル重合開始剤であるメチルエチルケトンパーオキシ
ド溶液(55 %ジメチルフタレート溶液)1.0重量部、およ
び重合促進剤であるオクテン酸コバルト( コバルト分8.
0 %)0.5 重量部を添加し、混合してコンパウンドを得
た。得られたコンパウンドを、2枚のガラスと、フッ素
樹脂製ガスケットとを用いて組み立てたセル中に注入
し、室温で24時間放置後、110 ℃で2時間加熱して硬化
させた。
【0051】得られた樹脂硬化物(以下、説明の便宜
上、硬化物A’と称する)について所定の方法により、
その性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0052】〔実施例2〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部について、水の添加量を0.75重量部から1.5重
量部に、4-メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6-ペンタメ
チルピペリジンの添加量を 1.8重量部から 3.6重量部
に、ジメタクリル酸亜鉛の添加量を 2.5重量部から 5.0
重量部に変更した以外は実施例1と同様の反応・操作を
行って樹脂溶液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた
樹脂組成物Aは透明、均一で、25℃における粘度は16.6
ポイズであった。
【0053】また、上記樹脂組成物Aを実施例1と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表1に示す。
【0054】〔実施例3〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部について、水の添加量を0.75重量部から1.5 重
量部に、4-メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6-ペンタメ
チルピペリジンの添加量を 1.8重量部から 3.6重量部に
変更し、ジメタクリル酸亜鉛の代わりに(メタ)アクリ
ル酸金属塩としてのジアクリル酸亜鉛2.5 重量部を用い
た以外は、実施例1と同様の反応・操作を行って樹脂溶
液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹脂組成物A
は透明、均一で、25℃における粘度は11.3ポイズであっ
た。
【0055】また、上記樹脂組成物Aを実施例1と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表1に示す。
【0056】〔実施例4〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部について、水の添加量を0.75重量部から1.9 重
量部に変更し、4-メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6-ペ
ンタメチルピペリジンの代わりに含窒素有機化合物とし
ての2−(N,N−ジメチルアミノ) エチルメタクリレ
ート7.6 重量部に変更し、ジメタクリル酸亜鉛の代わり
にジアクリル酸亜鉛10.0重量部を用いた以外は、実施例
1と同様の反応・操作を行って樹脂溶液、即ち、樹脂組
成物Aを得た。得られた樹脂組成物Aは透明、均一で、
25℃における粘度は34.2ポイズであった。
【0057】また、上記樹脂組成物Aを実施例1と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表1に示す。
【0058】〔実施例5〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部について、水の添加量を0.75重量部から1.5 重
量部に、4-メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6-ペンタメ
チルピペリジンの添加量を 1.8重量部から 3.8重量部に
変更し、ジメタクリル酸亜鉛の代わりに(メタ)アクリ
ル酸金属塩としてのジメタクリル酸マグネシウム 2.5重
量部を用いた以外は、実施例1と同様の反応・操作を行
って樹脂溶液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹
脂組成物Aは透明、均一で、25℃における粘度は11.2ポ
イズであった。
【0059】また、上記樹脂組成物Aを実施例1と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表1に示す。
【0060】〔実施例6〕攪拌機、冷却管、温度計を備
えた5000mlの反応容器に、エピコート154(シェル社製、
エポキシ等量178 のノボラック型エポキシ樹脂) 2492重
量部、メタクリル酸 603重量部、重合防止剤としてのヒ
ドロキノン 0.4重量部を仕込んだ。この反応溶液を攪拌
しながら105 ℃まで昇温させた後、該温度で1時間反応
させた。次いで、反応溶液にメタクリル酸 603重量部を
追加し、105 ℃で8時間反応させて重合体としてのエポ
キシ系ビニルエステルを得た。得られたエポキシ系ビニ
ルエステルの酸価は2.1mg KOH/gであり、GPCに
より測定した平均分子量は、数平均分子量(Mn)830
、重量平均分子量(Mw)913 であった。
【0061】次に、得られたエポキシ系ビニルエステル
100重量部に、単量体としてのスチレン54重量部を加え
て攪拌し、樹脂溶液、即ち、樹脂aを得た。得られた樹
脂aは透明で、酸価は1.4 mgKOH/gであり、25℃に
おける粘度は3.2 ポイズであった。
【0062】続いて、上記樹脂a 100重量部に、水1.0
重量部、および含窒素有機化合物としての2− (N,N
−ジメチルアミノ) エチルメタクリレート 3.6重量部を
溶解させた後、(メタ)アクリル酸金属塩としてのジア
クリル酸亜鉛 5.0重量部を加え、攪拌、混合して樹脂溶
液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹脂組成物A
は透明、均一で、25℃における粘度は 4.3ポイズであっ
た。
【0063】また、樹脂組成物Aを実施例1と同様の硬
化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得られた
硬化物A’についてその性能を測定した。その結果を表
1に示す。
【0064】〔比較例1〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部に、(メタ)アクリル酸金属塩としてのジメタ
クリル酸亜鉛 2.5重量部を加え、攪拌、混合したとこ
ろ、ジメタクリル酸亜鉛は樹脂aに溶解せず沈降、分離
した。
【0065】〔比較例2〕後述する実施例9で得られた
樹脂a 100重量部に、(メタ)アクリル酸金属塩として
のジメタクリル酸亜鉛 2.5重量部を加え、攪拌、混合し
たところ、ジメタクリル酸亜鉛は樹脂aに溶解せず沈
降、分離した。
【0066】〔比較例3〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部に、単量体としてのジエチレングリコールジメ
タクリレート 2.5重量部を加え、攪拌、混合し、樹脂溶
液、即ち、比較組成物(以下、説明の便宜上、樹脂組成
物Bと称する)を得た。得られた樹脂組成物Bは透明、
均一で、25℃における粘度は 4.5ポイズであった。
【0067】上記樹脂組成物Bを実施例1と同様の硬化
方法を用いて硬化させて樹脂硬化物(以下、説明の便宜
上、硬化物B’と称する)を得た。得られた硬化物B’
について、その性能を測定した。その結果を表1に示
す。
【0068】〔比較例4〕実施例1で得られた樹脂a 1
00重量部に、ジエチレングリコールジメタクリレート
5.0重量部を加え、攪拌、混合し、樹脂溶液、即ち、樹
脂組成物Bを得た。得られた樹脂組成物Bは透明、均一
で、25℃における粘度は 4.2ポイズであった。
【0069】上記樹脂組成物Bを実施例1と同様の硬化
方法を用いて硬化させて硬化物B’を得た。得られた硬
化物B’について、その性能を測定した。その結果を表
1に示す。
【0070】〔比較例5〕実施例1で得られた樹脂aを
実施例6、つまり実施例1と同様の硬化方法を用いて硬
化させて樹脂硬化物(以下、説明の便宜上、硬化物a’
と称する)を得た。得られた硬化物a’について、その
性能を測定した。その結果を表1に示す。
【0071】〔比較例6〕実施例6で得られた樹脂aを
実施例1と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物
a’を得た。得られた硬化物a’について、その性能を
測定した。その結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】〔実施例7〕攪拌機、冷却管、温度計、ガ
ス導入管を備えた2000mlの反応容器に、単量体としての
メタクリル酸メチル 100重量部、重合防止剤としてのn
−ドデシルメルカプタン 0.3重量部を仕込んだ。この反
応溶液を攪拌しながら95℃に保ち、窒素雰囲気下で9時
間反応させて重合を行った後、直ちに室温に冷却して樹
脂溶液、即ち、樹脂aを得た。つまり、メタクリル酸メ
チルのホモポリマーを本発明にかかる重合体とした。得
られた樹脂aは透明で、所定の方法により測定した不揮
発分(重合率)は20.9%であった。また、樹脂aの酸価
は0.1mg KOH/gであり、25℃における粘度は 4.5ポ
イズであった。また、GPCにより測定した不揮発成分
の平均分子量は、数平均分子量(Mn)33,000、重量平
均分子量(Mw)119,000 であった。
【0074】続いて、この樹脂a 100重量部に、水 1.5
重量部を溶解させた後、(メタ)アクリル酸金属塩とし
てのジメタクリル酸亜鉛 2.5重量部を加え、攪拌、混合
して樹脂溶液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹
脂組成物Aは透明、均一で、25℃における粘度は29.0ポ
イズであった。
【0075】次に、上記樹脂組成物Aを、以下に示す方
法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。
【0076】即ち、樹脂組成物A 100重量部に対し、ラ
ジカル重合開始剤であるベンゾイルパーオキシドペース
ト(50 %ジブチルフタレートペースト)2.0重量部、およ
び重合促進剤であるトリフェニルホスフィン0.5 重量部
を添加し、混合してコンパウンドを得た。得られたコン
パウンドを、2枚のガラスと、フッ素樹脂製ガスケット
とを用いて組み立てたセル中に注入し、60℃で3時間、
次いで 100℃で2時間、さらに 150℃で1時間加熱して
硬化させた。
【0077】得られた硬化物A’についてその性能を測
定した。その結果を表2に示す。
【0078】〔実施例8〕実施例7におけるメタクリル
酸メチルの仕込み量を 100重量部から97重量部に変更す
ると共に、単量体としてのメタクリル酸3重量部を仕込
んだ以外は実施例7と同様の反応・操作を行って樹脂溶
液、即ち、樹脂aを得た。得られた樹脂aは透明で、不
揮発分(重合率)は20.0%であり、酸価は20.0mgKOH
/gであり、25℃における粘度は 5.7ポイズであった。
また、GPCにより測定した不揮発成分の平均分子量
は、数平均分子量(Mn)37,000、重量平均分子量(M
w)128,000 であった。
【0079】次に、上記樹脂aについて、実施例7と同
様の反応・操作を行って樹脂溶液、即ち、樹脂組成物A
を得た。得られた樹脂組成物Aは透明、均一で、25℃に
おける粘度は64.5ポイズであった。
【0080】また、上記樹脂組成物Aを実施例7と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表2に示す。
【0081】〔実施例9〕実施例7におけるメタクリル
酸メチルの仕込み量を 100重量部から94重量部に変更す
ると共に、単量体としてのメタクリル酸6重量部を仕込
んだ以外は実施例7と同様の反応・操作を行って樹脂溶
液、即ち、樹脂aを得た。得られた樹脂aは透明で、不
揮発物(重合率)は22.1%であり、酸価は40.8mgKOH
/gであり、25℃における粘度は 6.0ポイズであった。
また、GPCにより測定した不揮発成分の平均分子量
は、数平均分子量(Mn)38,000、重量平均分子量(M
w)127,000 であった。
【0082】次に、上記樹脂aについて、実施例7と同
様の反応・操作を行って樹脂溶液、即ち、樹脂組成物A
を得た。得られた樹脂組成物Aは透明、均一で、25℃に
おける粘度は 101ポイズであった。
【0083】また、上記樹脂組成物Aを実施例7と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’についてその性能を測定した。その結果
を表2に示す。
【0084】〔実施例10〕実施例9で得られた樹脂a
100重量部について、ジメタクリル酸亜鉛の添加量を
2.5重量部から 5.0重量部に変更した以外は、実施例
9、つまり実施例7と同様の反応・操作を用いて樹脂溶
液、即ち、樹脂組成物Aを得た。得られた樹脂組成物A
は透明、均一で、25℃における粘度は 320ポイズであっ
た。
【0085】また、上記樹脂組成物Aを実施例9、つま
り実施例7と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物
A’を得た。得られた硬化物A’についてその性能を測
定した。その結果を表2に示す。
【0086】〔実施例11〕実施例9で得られた樹脂a
100重量部について、水の添加量を1.5 重量部から1.6
重量部に変更し、含窒素有機化合物としての2−(N,
N−ジメチルアミノ) エチルメタクリレート3.8 重量部
を添加し、ジメタクリル酸亜鉛の代わりに、ジアクリル
酸亜鉛10.0重量部を用いた以外は、実施例9、つまり実
施例7と同様の反応・操作を用いて樹脂溶液、即ち、樹
脂組成物Aを得た。得られた樹脂組成物Aは透明、均一
で、25℃における粘度は 126ポイズであった。また、得
られた樹脂組成物Aは、1ヵ月間、25℃で放置した後も
透明、均一であった。
【0087】また、上記樹脂組成物Aを実施例9、つま
り実施例7と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物
A’を得た。得られた硬化物A’についてその性能を測
定した。その結果を表2に示す。
【0088】〔比較例7〕実施例11、即ち、実施例7
と同様の反応容器に、単量体としてのメタクリル酸メチ
ル94重量部とメタクリル酸6重量部との混合物 100重量
部、水1.6 重量部、および含窒素有機化合物としての2
−(N,N−ジメチルアミノ) エチルメタクリレート
3.8重量部を仕込み、攪拌、混合して溶解させた後、ジ
アクリル酸亜鉛10.0重量部を添加し、再び攪拌、混合し
て、樹脂組成物Bを得た。得られた樹脂組成物Bは、攪
拌、混合直後は透明、均一であったが、25℃で1時間放
置したところ、ジアクリル酸亜鉛の凝集、沈降が始ま
り、最終的には分離した。
【0089】〔比較例8〕実施例7で得られた樹脂aを
実施例7と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物
a’を得た。得られた硬化物a’について、その性能を
測定した。その結果を表2に示す。
【0090】〔比較例9〕実施例8で得られた樹脂aを
実施例8、つまり実施例7と同様の硬化方法を用いて硬
化させて硬化物a’を得た。得られた硬化物a’につい
て、その性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0091】〔比較例10〕実施例9で得られた樹脂a
を実施例9、つまり実施例7と同様の硬化方法を用いて
硬化させて硬化物a’を得た。得られた硬化物a’につ
いて、その性能を測定した。その結果を表2に示す。
【0092】〔比較例11〕実施例9で得られた樹脂a
100 重量部に、ジエチレングリコールジメタクリレート
2.5重量部を加え、攪拌、混合し、樹脂溶液、即ち、樹
脂組成物Bを得た。得られた樹脂組成物Bは透明、均一
で、25℃における粘度は 5.7ポイズであった。
【0093】上記樹脂組成物Bを実施例9、つまり実施
例7と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物B’を
得た。得られた硬化物B’について、その性能を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0094】〔比較例12〕実施例9で得られた樹脂a
100 重量部に、ジエチレングリコールジメタクリレート
5.0重量部を加え、攪拌、混合し、樹脂溶液、即ち、樹
脂組成物Bを得た。得られた樹脂組成物Bは透明、均一
で、25℃における粘度は 5.5ポイズであった。
【0095】上記樹脂組成物Bを実施例9、つまり実施
例7と同様の硬化方法を用いて硬化させて硬化物B’を
得た。得られた硬化物B’について、その性能を測定し
た。その結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】〔実施例12〕実施例7の反応容器と同様
の構成を備えた反応容器に、単量体としてのアクリル酸
エチル97重量部およびメタクリル酸3重量部、重合防止
剤としてのn−ドデシルメルカプタン 0.3重量部を仕込
んだ。この反応溶液を攪拌しながら90℃に保ち、窒素雰
囲気下で7時間反応させて重合を行った後、直ちに室温
に冷却して樹脂溶液、即ち、樹脂aを得た。
【0098】得られた樹脂aは透明で、不揮発分(重合
率)は23.7%であり、酸価は19.5mgKOH/gであり、
25℃における粘度は 3.9ポイズであった。また、GPC
により測定した不揮発成分の平均分子量は、数平均分子
量(Mn)42,000、重量平均分子量(Mw)148,000 で
あった。
【0099】次に、上記樹脂aについて、実施例7と同
様の反応・操作を行って樹脂溶液、即ち、樹脂組成物A
を得た。得られた樹脂組成物Aは透明、均一で、25℃に
おける粘度は38.1ポイズであった。
【0100】また、上記樹脂組成物Aを実施例7と同様
の硬化方法を用いて硬化させて硬化物A’を得た。得ら
れた硬化物A’について、その性能を測定した。その結
果を表3に示す。
【0101】〔比較例13〕実施例12で得られた樹脂
aを実施例12、つまり実施例7と同様の硬化方法を用
いて硬化させて硬化物a’を得た。得られた硬化物a’
について、その性能を測定した。その結果を表3に示
す。
【0102】
【表3】
【0103】〔実施例13〕実施例10で得られた樹脂
組成物Aを使用し、以下に示す方法を用いてコンパウン
ドを得た。
【0104】即ち、樹脂組成物A 100重量部に対して、
ラジカル重合開始剤であるトリゴノックス121-LS-50(化
薬アクゾ株式会社製、ターシャリーアミルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート50%溶液)2重量部、重合促
進剤であるステアリン酸亜鉛4重量部、および充填剤で
ある炭酸カルシウム 100重量部を加え、ホモミキサーで
1時間攪拌、混合してコンパウンドを得た。25℃におけ
る該コンパウンドの粘度は 325ポイズであった。
【0105】次に、上記コンパウンドを、以下に示す方
法を用いて硬化させて樹脂硬化物(以下、説明の便宜
上、硬化物A”と称する)を得た。
【0106】即ち、上記コンパウンドの全量 100重量部
に対して25%量、つまり25重量部のガラス繊維(1イン
チチョップ)を含浸させ、24時間熟成させることにより
SMC(シートモールディングコンパウンド)用の成形
材料を作成した。次いで、上記SMC用の成形材料を、
箱型の金型(縦28cm、横39cm、高さ8cm)に入れ、金型温
度を上型110 ℃、下型100 ℃とし、成形圧70kg/cm
2 (ゲージ圧)で5分間プレス成形することにより硬化
させた。得られた硬化物A”について、その性能を測定
した。その結果を表4に示す。
【0107】〔比較例14〕実施例10で得られた樹脂
組成物Aの代わりに、実施例9で得られた樹脂aを使用
し、実施例13と同様の反応・操作を行ってコンパウン
ドを得た。次いで、このコンパウンドに、25℃における
コンパウンドの粘度が 300ポイズになるように、増粘剤
である酸化マグネシウムを攪拌・混合して増粘操作を行
った。増粘後のコンパウンドを実施例13と同様の硬化
方法を用いて硬化させて樹脂硬化物(以下、説明の便宜
上、硬化物a”と称する)を得た。得られた硬化物a”
について、その性能を測定した。その結果を表4に示
す。
【0108】
【表4】
【0109】上記実施例1〜12に示すように、本発明
で得られた樹脂組成物Aは、透明・均一なものであっ
た。一方、比較例1および比較例2に示すように、含窒
素有機化合物および/または水を使用しない場合には、
(メタ)アクリル酸金属塩は樹脂aに溶解せず、沈降・
分離した。また、実施例11と比較例7とを対比すれば
明らかなように、含窒素有機化合物および/または水を
使用する場合でも、本発明における樹脂組成物Aは、
(メタ)アクリル酸金属塩の溶解安定性が優れているの
に対し、単量体のみからなる樹脂組成物Bの(メタ)ア
クリル酸金属塩の溶解安定性は、極端に低下した。
【0110】また、表1〜4に示すように、本発明にお
ける樹脂組成物Aから得られた樹脂硬化物(硬化物
A’、硬化物A”)の外観および性能は、樹脂aから得
られた樹脂硬化物(硬化物a’、硬化物a”)、並びに
樹脂組成物Bから得られた樹脂硬化物(硬化物B’)に
比べ、耐熱性、強度、耐溶剤性等において優れたもので
あった。このことから、本発明における樹脂組成物Aが
優れた効果を発揮することがわかった。
【0111】
【発明の効果】本発明にかかる樹脂硬化物は、ビニル基
を含有する単量体5重量%〜95重量%、および重合体95
重量%〜5重量%からなる樹脂と、(メタ)アクリル酸
金属塩とを、含窒素有機化合物および/または水の存在
下で共重合させることにより、即ち、樹脂組成物Aを重
合させることにより、容易に製造できる。また、樹脂組
成物Aは、ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重量
%、および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂a
と、(メタ)アクリル酸金属塩と、含窒素有機化合物お
よび/または水とからなる。これにより、(メタ)アク
リル酸金属塩の該樹脂aへの溶解性や安定性がよく、し
かも得られる樹脂組成物Aの粘度を適正に調節すること
ができ、注型や塗工等の作業での取り扱い性を高めるこ
とができるという効果を奏する。
【0112】また、本発明における樹脂組成物は、注型
用材料、SMC、BMC等の各種成形用途の材料やコー
ディング材料等として用いることができる。つまり、従
来公知の各種の成形方法や塗工方法、例えば、注型、R
TM、RIM、プレス成形、射出成形、積層、スプレー
塗工等の方法により、成形、塗工、硬化することによ
り、注型物、ゲルコート、ガラス繊維強化成形品、塗
料、化粧板、ホットメルト粘着剤、熱可塑エラストマー
等の広範囲の用途に用いることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重
    量%、および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂
    と、(メタ)アクリル酸金属塩と、含窒素有機化合物お
    よび/または水とからなることを特徴とする樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】樹脂100 重量部に対する(メタ)アクリル
    酸金属塩の割合が0.1 重量部〜40重量部であり、含窒素
    有機化合物および/または水の割合が0.05重量部〜30重
    量部であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】上記重合体が、不飽和ポリエステル、ポリ
    ビニルエステル、および(メタ)アクリル系重合体から
    なる群より選ばれる少なくとも一種の化合物であること
    を特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】上記含窒素有機化合物がアミン化合物およ
    び/または含窒素複素環化合物であることを特徴とする
    請求項1、2または3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ビニル基を含有する単量体5重量%〜95重
    量%、および重合体95重量%〜5重量%からなる樹脂
    と、(メタ)アクリル酸金属塩とを、含窒素有機化合物
    および/または水の存在下で共重合させることを特徴と
    する樹脂硬化物の製造方法。
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