JP2867086B2 - アクリル系シラップ組成物 - Google Patents

アクリル系シラップ組成物

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JP2867086B2
JP2867086B2 JP23795791A JP23795791A JP2867086B2 JP 2867086 B2 JP2867086 B2 JP 2867086B2 JP 23795791 A JP23795791 A JP 23795791A JP 23795791 A JP23795791 A JP 23795791A JP 2867086 B2 JP2867086 B2 JP 2867086B2
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宗和 荒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築、土木(道路を含
む)分野で塗床材、壁面コーティング材、道路舗装材、
レジンモルタル(コンクリート)等のバインダーとして
使用されるアクリル系シラップ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】道路舗装材、壁面コーティング材等のバ
インダーとしては、従来から、エポキシ系、ウレタン
系、ポリエステル系及びアクリル系のものが知られてい
る。これらの中でも、アクリル系のものは硬化速度が速
いこと、耐薬品性が良いこと、可とう性があることや大
型トラック等に対する耐荷重性が優れていることから注
目されており、食品工場床材、厨房床材、鉄道駅床材、
アスファルトコンクリート面およびコンクリート面の舗
装材、道路表示材等として広く使われている。(特開昭
58−196268号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のア
クリル系シラップは下地表面温度が−20〜30℃程度
の空気中では正常に硬化するものの、下地表面温度が3
5〜60℃に達する夏場の屋外においては硬化が困難で
あった。即ち、たとえ硬化したとしても硬化物表面がべ
とつく、通常の硬化物に較べて硬化物が柔らかい、本来
の強度が出ない等の問題点を有していた。
【0004】このため、従来品では直射日光の当たらな
い夜間に施工せざるを得ない状況にあり、労務コストの
上昇や工期の長期化が避けられず、夏場の日中の屋外で
正常に硬化する常温硬化型アクリル系シラップが強く求
められていた。本発明の目的は、下地温度35〜60℃
程度の夏場の屋外空気中においても正常に硬化するアク
リル系シラップを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(A)、下記の一般式
で示されるアルコキシ(ポリ)アルキレングリコール
(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアルキルフェノ
キシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリル酸
エステル(B)、前記の(A)と(B)に可溶な(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体(C)、
分子中に2個以上の重合性二重結合を有する単量体
(D)、融点が68〜80℃のパラフィンワックス
(E)及び重合禁止剤(F)、硬化剤、硬化促進剤を含
有し、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の合計1
00重量部に占める(A)と(B)の合計量が60〜9
0重量部であり、成分(B)の含有量が30重量部以下
であり、成分(C)の含有量が10〜40重量部であ
り、成分(D)の含有量が0.1〜10重量部であり、
成分(E)の含有量が成分(A)〜(D)の合計100
重量部に対して0.15〜1.0重量部であり、成分
(F)の含有量が成分(A)〜(D)の合計100重量
部に対して0.001〜0.2重量部であり、硬化剤の
含有量が成分(A)〜(F)の合計100重量部に対し
て0.1〜10重量部であり、硬化促進剤の含有量が成
分(A)〜(D)の合計100重量部に対して0.2〜
0.6重量部であるシラップ組成物にある。
【0006】
【化2】
【0007】(但し、R1 はH又はCH3 、R2 はアル
キレン基、R3 はアルキル基又はアルキルフェニル基、
nは1〜40の整数である。)本発明のアクリル系シラ
ップ組成物を構成する成分(A)の(メタ)アクリル酸
アルキルエステルとしては、具体的には、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t
−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸ノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル等の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル等の
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げ
られる。これらの成分(A)は単独で用いてもよく、二
種以上を併用してもよいが、アクリル酸2−エチルヘキ
シル(Tg=−70℃)のようなガラス転移温度(T
g)が低い成分は単独で用いると硬化性が悪くなるので
メタクリル酸メチルのようなTgの高い成分と併用する
ことが好ましい。
【0008】成分(B)はシラップの硬化特性を損うこ
となく硬化生成物に可撓性を与えるために用いられるも
のであり、具体的には、メトキシテトラエチレングリコ
ールメタクリレート、エトキシトリエチレングリコール
メタクリレート、ノニルフェノキシトリエチレングリコ
ールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアク
リレート、n−ブトキシエチルメタクリレート、2−フ
ェノキシエチルメタクリレート、フェノキシテトラエチ
レングリコールアクリレート、ノニルフェノキシテトラ
エチレングリコールアクリレート、ノニル2−エチルエ
トキシジエチレングリコールアクリレート、ブトキシジ
エチレングリコールアクリレート等が例示される。成分
(B)は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよ
い。
【0009】シラップ組成物における成分(A)と
(B)の含有量は特に限定されないが、シラップの粘度
等を考慮すると成分(A)、(B)、(C)及び(D)
の合計100重量部に占める(A)と(B)の合計量は
60〜90重量部であることが好ましい。又、成分
(B)の含有量は30重量部以下であることが好まし
く、場合によっては0重量部であってもよい。
【0010】成分(C)はシラップ組成物の粘度調節、
硬化性の向上、硬化物の伸度や強度の調節を目的として
添加されるものである。その分子量や含有量は特に限定
されないが、前述の目的を達成するためには重量平均分
子量は1,000〜150,000程度であることが好
ましく、又、成分(A)〜(D)の合計量100重量部
に占める含有量は10〜40重量部程度であることが好
ましい。尚、シラップの粘度を適度にするためには分子
量が大きいときは含有量を少なめに、分子量が小さいと
きは含有量を多めにすることが好ましい。
【0011】成分(C)の重合体または共重合体を得る
ためのモノマーとしては、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸
i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル
酸2−エチルヘキシルがあげられる。好ましくは、メタ
クリル酸メチルの重合体およびメタクリル酸メチルと、
ポリマーのガラス転移温度の低いモノマー、例えばアク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ラウリルとの共重合体が挙げ
られる。
【0012】成分(D)は、硬化に際して成分(A)や
(B)を架橋させるものであり、硬化性の向上、塗膜へ
の強じん性の附与、耐薬品性の向上等の目的で用いられ
る。成分(D)の添加量が多すぎると硬化物の柔軟性を
悪くするので成分(A)〜(D)の合計100重量部に
占める成分(D)の含有量は0.1〜10重量部程度で
あることが好ましい。
【0013】成分(D)としては、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレートのようなアルカンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ト
リアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、
ジアリルフマレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート等があげられ、これらは単独で用いて
もよく、二種以上を併用してもよい。
【0014】成分(E)のパラフィンワックスは塗膜形
成中に塗膜表面に移行し硬化反応時の空気遮断の役割を
果たすものである。
【0015】夏場の気温が40℃程度のときアスファル
ト道路の表面温度は60℃程度に上昇するが、塗工前の
シラップ温度は40℃であるので、塗工時の塗膜温度は
その中間の50℃程度となる。
【0016】本発明で用いられる融点68〜80℃のパ
ラフィンワックスはこのような温度条件下において空気
遮断可能なパラフィンワックス層を形成して、シラップ
組成物の正常硬化を達成させるものであり、この温度範
囲のもの一種以上が成分(A)〜(D)の合計100重
量部に対して0.15〜1.0重量部程度添加される。
【0017】尚、シラップ組成物を20〜35℃程度の
温度でも硬化可能(即ち使用可能)なものとするために
は必要に応じて融点が47〜67℃のパラフィンワック
スを併用することができる。この場合両融点(範囲)の
パラフィンワックスの混合比は使用目的に応じて適宜変
更可能であるが、合計の添加量は成分(A)〜(D)の
合計100重量部に対して0.4〜2.0重量部程度で
ある。
【0018】融点が68〜80℃のパラフィンワックス
としては例えば日本精蝋株式会社製のパラフィンワック
スHNP−9(融点75℃)、HNP−10(同75
℃)、155(同69℃)やマイクロクリスタリンワッ
クスHi−Mic−2065(同75℃)、Hi−Mi
c−1070(同79℃)等を、又、融点が47〜67
℃のパラフィンワックスとしては例えば日本精蝋株式会
社製のパラフィンワックス150(融点66℃)、13
5(同58℃)、125(同53℃)、115(同47
℃)やSP−0145(同63℃)等を挙げることがで
きる。
【0019】成分(F)の重合禁止剤は、貯蔵安定性、
硬化速度の調整のために用いられる。具体的には、ハイ
ドロキノン、モノメトキシ−ハイドロキノン、2,6−
ジ−t−ブチル−P−クレゾール、2−t−ブチル−P
−クレゾール等が挙げられるが、添加量の制御の容易さ
の点から添加効果がマイルドな後二者が好ましく用いら
れる。重合禁止剤の添加量は成分(A)〜(D)合計1
00重量部に対し0.001〜0.2重量部程度である
ことが好ましい。
【0020】本発明のシラップ組成物は、前記(A)〜
(F)の成分に対して炭酸カルシウム、アルミナ、シリ
カ、亜鉛白、ガラスビーズ等の無機フィラーを添加した
ものであってもよい。
【0021】成分(A)〜(F)の合計100重量部に
対して平均粒子径100μm以下の無機充填剤を10〜
400重量部程度添加することによって塗膜表面の硬化
性を向上させることができる。一般的には粒径が小さい
場合は添加量を少なめとし、粒径が大きい場合は添加量
を多めにすることが好ましい。
【0022】本発明のシラップ組成物は硬化剤と硬化促
進剤との組み合せからなるレドックス系触媒によって硬
化させることができる。
【0023】硬化剤としてはベンゾイルパーオキサイド
やメチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化物
が用いられるが、シラップ組成物100重量部当たりの
添加量は0.1〜10重量部程度である。
【0024】硬化促進剤としては、ナフテン酸コバル
ト、オクテン酸コバルトなどのコバルト塩、または芳香
族3級アミンが挙げられる。これらのコバルト塩や芳香
族3級アミンは単独であるいは組み合わせで用いられ
る。芳香族3級アミンとしては、N,N−ジメチルアニ
リン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジエチル
トルイジン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジ
エチルアニシジン、N,N−ジメチル−P−クロルアニ
リン、N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、N,
N−ジ(ヒドロキシエチル)−P−トルイジン、N,N
−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−P−トルイジン、
N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−ジ
(2−ヒドロキシプロピル)アニリンなどが用いられ
る。このうちN,N−ジ(ヒドロキシエチル)−P−ト
ルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−P
−トルイジン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリ
ン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)アニリンが
好ましく、成分(A)〜(D)の合計100重量部に対
して0.2〜0.6重量部程度の範囲で用いられる。
【0025】硬化促進剤が0.6重量部より多いと、塗
工温度50℃条件でラジカルが一度に多く発生して最高
発熱温度が高くなるため、20〜35℃条件と比べ分子
量の低いポリマーが生成し、物性的にも低引張強度とな
り、残存モノマーも多くなる傾向を示す。
【0026】また、硬化促進剤が0.2重量部より少な
いとラジカルの発生量が少なく、発熱も小さく、ラジカ
ル反応が進まないので硬化不良となる。
【0027】これらの硬化剤や硬化促進剤は通常は塗工
作業等の硬化反応の直前にシラップ組成物に添加混合さ
れるが、硬化促進剤として芳香族三級アミンを用いる場
合はそれ単独では硬化反応を進行させないため予めシラ
ップ組成物に添加混合して貯蔵することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって説明する。
【0029】(実施例1) メタクリル酸メチル 32部 アクリル酸2−エチルヘキシル 26部 メトキシポリエチレングリコール♯230メタクリレート 10部 (新中村化学工業(株)製NKエステルM−40G) トリエチレングリコールジメタクリレート 2部 N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−P−トルイジン 0.3部 2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール 0.05部 パラフィンワックス融点74〜76℃ 0.3部 〃 〃 65〜68℃ 0.3部 〃 〃 54〜57℃ 0.3部 の混合物を撹拌機、温度計、冷却管を備えた1lフラス
コに仕込み、撹拌しながらメタクリル酸メチル(MM
A)とアクリル酸n−ブチル(BMA)の共重合体(M
MA/BMA=60/40、重量平均分子量42,00
0)30部を少量ずつ添加した。次いでこれらの混合物
をウォーターバスで60℃に昇温した。MMA/BMA
共重合体、パラフィンワックスが完全に溶解したのち混
合物を冷却した。このようにして20℃における粘度約
450cpsの組成物を得た。
【0030】この組成物100部に、50℃条件下(組
成物、下地温度、雰囲気温度とも50℃)、硬化剤とし
て純度50%の過酸化ベンゾイル粉末(以下BPOパウ
ダーと略す)1部を添加し、良く混合してPETフィル
ム上2mm厚に施工したところ20分で最大発熱ピーク
を示し、正常な硬化物が得られた。この硬化物をJIS
K6301に準じて引張試験したところ破断強度54
kg/cm2 、破断伸度170%を示した。
【0031】また、この組成物100部に20℃条件下
(組成物、下地温度、雰囲気温度とも20℃)、硬化剤
としてBPOパウダー3部を添加し、良く混合してPE
Tフィルム上約2mm厚に施工したところ45分で最大
発熱ピークを示し、正常な硬化物を得た。この硬化物を
JIS K6301に準じて引張試験したところ破断強
度55kg/cm2 、破断伸度181%を示した。
【0032】(実施例2) メタクリル酸メチル(MMA) 40部 アクリル酸2−エチルヘキシル(2−EHA) 26部 トリエチレングリコールジメタクリレート 2部 N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−P−トルイジン 0.3部 2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール 0.04部 パラフィンワックス融点74〜76℃ 0.2部 〃 〃 65〜68℃ 0.4部 〃 〃 54〜57℃ 0.5部 の混合物を、撹拌機、温度計、冷却管を備えた1lフラ
スコに仕込み、撹拌しながらMMA/BMAの共重合体
(MMA/BMA=60/40、重量平均分子量42,
000)30部を少量ずつ添加した。次いでこれらの混
合物をウォーターバスで60℃に昇温した。MMA/B
MA共重合体、パラフィンワックスが完全に溶解したの
ち混合物を冷却した。このようにして20℃における粘
度約400cpsの組成物を得た。この組成物のMMA
モノマーと2−EHAモノマーの重量比は60/40で
ある。
【0033】この組成物100部に50℃条件下、硬化
剤としてBPOパウダー1部を添加し、良く混合して2
mm厚に施工したところ18分で最大発熱ピークを示
し、正常に硬化した。この硬化物は破断強度116kg
/cm2 、破断伸度76%を示した。
【0034】また、この組成物100部に対し、BPO
パウダー1部、粒径0.5〜1.0mmのセラミック骨
材250部を良く混ぜ、50℃条件下、PETフィルム
上、3mm厚にコテ塗りしたところ22分で最大発熱ピ
ークを示し、正常に硬化した。
【0035】(実施例3) メタクリル酸メチル 36部 アクリル酸2−エチルヘキシル 24部 フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(n≒4) 7部 (東亜合成化学工業(株)製アロニックスM−102) トリエチレングリコールジメタクリレート 2部 N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−P−トルイジン 0.3部 2,6−ジ−t−ブチル−P−クレゾール 0.04部 パラフィンワックス融点74〜76℃ 0.2部 〃 〃 65〜67℃ 0.4部 〃 〃 54〜57℃ 0.5部 の混合物を、撹拌機、温度計、冷却管を備えた1lフラ
スコに仕込み、撹拌しながらメタクリル酸メチル(MM
A)とアクリル酸n−ブチル(BMA)の共重合体(M
MA/BMA=60/40、重量平均分子量42,00
0)30部を少量ずつ添加した。次いでこれらの混合物
をウォーターバスで60℃に昇温し、MMA/BMA共
重合体およびパラフィンワックスが完全に溶解したのち
混合物を冷却した。このようにして20℃における粘度
約470cpsの組成物を得た。
【0036】この組成物100部に50℃条件下、硬化
剤としてBPOパウダー1部を添加し、良く混合し、P
ETフィルム上2mm厚に施工したところ16分で最大
発熱ピークを示し、正常な硬化物を得た。この硬化物は
破断強度99kg/cm2 、破断伸度136%を示し
た。
【0037】また、この組成物100部に対し、BPO
パウダー1部、粒径1.0〜0.5mm(美州興産
(株)製セラサンドB粒)のセラミック骨材240部を
良く混ぜ50℃条件下、PETフィルム上3mm厚に施
工したところ21分で最大発熱ピークを示し、正常な硬
化物が得られた。
【0038】(実施例4)MMAを33部、2−EHA
を33部とし、それ以外は実施例2と同様にして20℃
における粘度約460cpsの組成物を得た。
【0039】この組成物に対して竹原化学工業(株)製
SL−700(平均粒子径4.5μmの炭酸カルシウ
ム)100部を高速分散機で撹拌したところ20℃で粘
度7000cpsの配合物を得た。
【0040】この配合物に50℃条件下、BPOパウダ
ー1部を添加し、良く混ぜ、PETフィルム上2mm厚
に施工したところ17分で最大発熱ピークを示し、正常
な硬化物を得た。
【0041】(比較例1)パラフィンワックスとして融
点65〜68℃のもの0.5部、融点54〜57℃のも
の0.5部を用い、それ以外は実施例1と同様にして2
0℃における粘度約450cpsの組成物を得た。
【0042】この組成物に50℃条件下、硬化剤として
BPOパウダー1部を添加し、良く混合し、PETフィ
ルム上に2mm厚に施工した。最大発熱ピークは18分
を示したが、塗膜表面は「べとつき」があり、塗膜は通
常より軟かく、正常な硬化物は得られなかった。
【0043】(比較例2)N,N−ジ(2−ヒドロキシ
プロピル)−P−トルイジンを1.0部とし、それ以外
は実施例1と同様にして20℃における粘度約420c
psの組成物を得た。
【0044】この組成物に50℃条件下硬化剤としてB
POパウダー1部を添加し、良く混合し、PETフィル
ム上に2mm厚に施工した。最大発熱ピークは11分を
示したが塗膜表面は「べとつき」があり、塗膜は極度に
軟かく、正常な塗膜は得られなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明のシラップ組成物は高温下におけ
る硬化性が優れており、下地表面温度が35〜60℃程
度の空気中においても塗工作業を行なうことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 191/06 C09D 191/06 E04F 13/02 E04F 13/02 A 15/12 15/12 A (56)参考文献 特開 平3−281676(JP,A) 特開 平3−287618(JP,A) 特開 平4−363359(JP,A) 特開 平4−96976(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 33/04 - 33/14 C08F 290/06,2/44 C09D 4/00,4/02,4/06 C04B 26/04 - 26/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル
    (A)、 下記の一般式で示されるアルコキシ(ポリ)アルキレン
    グリコール(メタ)アクリル酸エステル及び/又はアル
    キルフェノキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)
    アクリル酸エステル(B)、 前記の(A)と(B)に可溶な(メタ)アクリル酸アル
    キルエステル(共)重合体(C)、 分子中に2個以上の重合性二重結合を有する単量体
    (D)、 融点が68〜80℃のパラフィンワックス(E)及び重
    合禁止剤(F)、硬化剤、硬化促進剤を含有し、 成分(A)、(B)、(C)及び(D)の合計100重
    量部に占める(A)と(B)の合計量が60〜90重量
    部であり、成分(B)の含有量が30重量部以下であ
    り、成分(C)の含有量が10〜40重量部であり、成
    分(D)の含有量が0.1〜10重量部であり、成分
    (E)の含有量が成分(A)〜(D)の合計100重量
    部に対して0.15〜1.0重量部であり、成分(F)
    の含有量が成分(A)〜(D)の合計100重量部に対
    して0.001〜0.2重量部であり、硬化剤の含有量
    が成分(A)〜(F)の合計100重量部に対して0.
    1〜10重量部であり、硬化促進剤の含有量が成分
    (A)〜(D)の合計100重量部に対して0.2〜
    0.6重量部である シラップ組成物。 【化1】 (但し、R1 はH又はCH3 、R2 はアルキレン基、R
    3 はアルキル基又はアルキルフェニル基、nは1〜40
    の整数である。)
  2. 【請求項2】 成分(B)の含有量が零である請求項1
    記載のシラップ組成物。
  3. 【請求項3】 硬化促進剤として芳香族三級アミンを
    有する請求項1又は2記載のシラップ組成物。
  4. 【請求項4】 更に無機充填剤を成分(A)〜(F)の
    合計100重量部に対して10〜400重量部含有する
    請求項1〜3記載のシラップ組成物。
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