JP6622574B2 - 点字タイル用硬化性樹脂組成物及びそれを硬化した点字タイル - Google Patents

点字タイル用硬化性樹脂組成物及びそれを硬化した点字タイル Download PDF

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Description

本発明は、点字タイル用硬化性樹脂組成物、その硬化物及び点字タイルに関する。
視覚障害者の安全かつ快適な移動を支援することを目的として、駅のホームや歩行者通路、公共施設、商業施設などの地面や床面には、点字ブロックや点字タイルなどの誘導表示が敷設されている。点字状誘導表示の施工方法は数種存在するが、その1つとして、樹脂製点字シートを接着剤で下地に貼り付けて点字タイルとする工法が挙げられる。点字シートを用いる工法は、下地を選ばないため容易に施工でき、成形済みのシートを現場で貼り付けるだけで済むので比較的短時間で施工できるなどの特長がある。
点字シートは、アクリル樹脂液とその硬化剤である過酸化物、骨材、顔料などを混練した後、型に流し込んで成形される。アクリル樹脂液としては、アクリル系モノマーにアクリル系ポリマーを溶解したアクリルシロップに、レドックス重合触媒として第3級アミン、硬化剤としてジベンゾイルパーオキサイドを配合したものを使用する場合が多い。例えば、特許文献1には、特定の多官能モノマーを配合したアクリルシロップを用いて成形した樹脂製シートが、施工現場で型枠を使用することなく、寸法性よくかつ敷設面に強固に貼り付けられるため、点字タイルとして好適であると記載されている。
特開2012−97561号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている点字タイル用の樹脂製シートは、使用している樹脂が硬質であるため、気温が低下すると点字タイルの柔軟性がなくなり、下地に貼り付けにくくなる。下地に貼り付けやすくするためには、樹脂製シートを加温するなどの処置を行う必要があるため、施工性が落ちてしまう。また、樹脂製シートを無理矢理下地に貼り付けようとすると、樹脂の伸度が不十分であるため、点字タイルに割れが発生する場合もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、成形に適した粘度及びゲル化時間を有し、低硬度で強度と伸度に優れる点字タイル用硬化性樹脂組成物と、その硬化物、並びにその硬化物を用いた点字タイルを提供することを目的とする。
前記課題は、以下の本発明〔1〕〜〔7〕のいずれかによって解決される。
〔1〕 メチルメタクリレート(a−1)単位5〜95質量%、アルキル基の炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(a−2)単位5〜95質量%、(a−1)および(a−2)以外のラジカル重合性単量体(a−3)単位0〜20質量%を含有する(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)、炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、還元剤(E)及び硬化剤(F)を含有し、前記(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)及びアルキル(メタ)アクリレート(C)の総量100質量%中、(メタ)アクリル系重合体(A)の含有量が5〜30質量%である点字タイル用硬化性樹脂組成物。
〔2〕 前記多官能(メタ)アクリレート(D)が、アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである前記〔1〕に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
〔3〕 前記(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)及びアルキル(メタ)アクリレート(C)の総量100質量%中、メチルメタクリレート(B)が20〜60質量%、アルキル(メタ)アクリレート(C)が20〜60質量%であり、該総量100質量部に対して、前記多官能(メタ)アクリレート(D)が0.1〜20質量部、前記還元剤(E)が0.1〜10質量部、前記硬化剤(F)が0.1〜10質量部が含有された前記〔1〕に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
〔4〕 前記アルキル(メタ)アクリレート(a−2)が、n−ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである前記〔1〕に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
〔5〕 前記アルキル(メタ)アクリレート(C)が、n−ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである前記〔1〕に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
〔6〕 前記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物を硬化した点字タイル。
本発明によれば、成形に適した粘度及びゲル化時間を有し、低硬度で強度と伸度に優れる点字タイル用硬化性樹脂組成物と、その硬化物、並びにその硬化物を用いた点字タイルを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルの総称である。「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの総称である。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基の総称であり、一般式:CH=C(R)−C(=O)−[Rは水素原子またはメチル基を示す。]で表される。
本発明の点字タイル用硬化性樹脂組成物(以下、単に「硬化性樹脂組成物」という。)は、メチルメタクリレート(a−1)単位5〜95質量%、アルキル基の炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(a−2)単位5〜95質量%、(a−1)および(a−2)以外のラジカル重合性単量体(a−3)単位0〜20質量%を含有する(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)、炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、還元剤(E)及び硬化剤(F)を含有する。
以下、(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)、炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、還元剤(E)及び硬化剤(F)を、それぞれ(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分及び(F)成分という場合がある。また、メチルメタクリレート(a−1)、アルキル基の炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(a−2)、並びに、(a−1)および(a−2)以外のラジカル重合性単量体(a−3)を、それぞれ、(a−1)成分、(a−2)成分及び(a−3)成分という場合がある。
〔(A)成分〕
(A)成分は、メチルメタクリレート(a−1)単位5〜95質量%、アルキル基の炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(a−2)単位5〜95質量%、並びに、(a−1)および(a−2)以外のラジカル重合性単量体(a−3)単位0〜20質量%を含有する単量体成分を重合してなる(メタ)アクリル系重合体である。(A)成分は、硬化性樹脂組成物の粘度を成形に適した値に調整し、また、硬化物を低硬度、高伸度とする役割を有する。(A)成分は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(a−2)成分の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなど。これら(a−2)成分は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(a−3)成分の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環式構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェニルフェニル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、(1−ナフチル)メチル(メタ)アクリレート等の芳香環構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のヘテロ環構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリロイルモルフォリンなど等のその他の(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等のその他のビニル基含有モノマー。これら(a−3)成分は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(a−2)成分としては、硬化物を高伸度とする観点から、アルキル基の炭素数3〜10のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、硬化物を高強度とする観点から、n−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(A)成分中における(a−1)単位の含有量は、5〜95質量%であり、15〜85質量%であることが好ましく、25〜75質量%であることがさらに好ましい。(a−1)単位の含有量が多いほど,硬化物を高強度にできる。(a−1)単位の含有量が少ないほど、硬化物を低硬度かつ高伸度にできる。
(A)成分中における(a−2)単位の含有量は、5〜95質量%であり、15〜85質量%であることが好ましく、25〜75質量%であることがさらに好ましい。(a−2)単位の含有量が多いほど,硬化物を低硬度かつ高伸度にできる。(a−2)単位の含有量が少ないほど、硬化物を高強度にできる。
(A)成分中における(a−3)単位の含有量は、0〜20質量%であり、0〜10質量%であることが好ましく、0〜5質量%であることがさらに好ましい。(a−3)成分により、硬化物の強度、伸度、硬度などの特性を調整することができるが、(a−3)単位の含有量が多いほど、(A)成分は(B)および(C)成分との相溶性が低下する。
(A)成分の質量平均分子量は、特に限定されないが、1,000〜300,000であることが好ましく、5,000〜200,000であることがより好ましく、10,000〜150,000であることがさらに好ましい。質量平均分子量を上記範囲内とすることで、硬化性樹脂組成物の粘度が低くなるため、型内へ流し込みやすくなり、成形性が向上する。
(A)成分のガラス転移点は、特に限定されないが、30〜100℃が好ましく、35〜90℃がより好ましく、40〜80℃がさらに好ましい。ガラス転移点が高くなるほど、硬化物の強度を向上できる。ガラス転移点が低いほど、硬化物を低硬度かつ高伸度にできる。
(A)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量%中、5〜35質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%がさらに好ましい。(A)成分の含有量が多いほど、硬化性樹脂組成物の粘度を増加できるため、骨材の沈降を防止することができる。(A)成分の含有量が少ないほど、硬化物を高伸度にできる。
(A)成分を得るための重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、部分重合法等の公知の方法で重合することができる。本発明においては、重合反応の制御や生成した重合体の分離が比較的容易であることから、懸濁重合法が好ましい。
〔(B)成分〕
(B)成分であるメチルメタクリレートは、硬化性樹脂組成物の粘度を成形に適した値に調整し、また、硬化物の強度を向上する役割を有する。(B)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量%中、20〜60質量%が好ましく、25〜55質量%がより好ましく、30〜50質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が多いほど、硬化物を高強度にできる。(B)成分の含有量が少ないほど、硬化物を低硬度にできる。
〔(C)成分〕
(C)成分は、炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレートである。(C)成分は、硬化性樹脂組成物の粘度を成形に適した値に調整し、また、硬化物を低硬度とする役割を有する。
(C)成分の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなど。これら(C)成分は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(C)成分としては、硬化物を高伸度にする観点から、アルキル基の炭素数3〜10のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、硬化物を高強度にする観点から、n−ブチル(メタ)アクリレート及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(C)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量%中、20〜60質量%が好ましく、25〜55質量%がより好ましく、30〜50質量%がさらに好ましい。(C)成分の含有量が多いほど、硬化物を低硬度にできる。(C)成分の含有量が少ないほど、硬化物を高強度にできる。
〔(D)成分〕
(D)成分である多官能(メタ)アクリレートは、硬化性樹脂組成物のゲル化時間を短縮することで硬化物の生産性を高め、また、硬化物の強度を向上させる役割を有する。
(D)成分の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等);ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等);アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート(例えば、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート等);トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート;ポリカーボネートジオールジ(メタ)アクリレート;ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート;ポリウレタンジ(メタ)アクリレート等の2官能の(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート;ε−カプロラクトン変性トリス((メタ)アクロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能の(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能の(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能の(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能の(メタ)アクリレートなど。これら(D)成分は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(D)成分としては、硬化性樹脂組成物の撹拌・注入などの作業を行うのに十分な時間を確保可能な長ゲル化時間とする観点から、2官能の(メタ)アクリレートがより好ましい。また(D)成分としては、硬化物を低硬度で高強度かつ高伸度とする観点から、アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートおよびポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(D)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜15質量部であることがより好ましく、1〜10質量部であることがさらに好ましい。(D)成分の含有量が多いほど、硬化物を高強度にできる。(D)成分の含有量が少ないほど、硬化物を高伸度にできる。
〔(E)成分および(F)成分〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、レドックス系重合開始剤から発生するラジカルによって、重合反応が進行し、硬化物となる。レドックス系重合開始剤は、(E)成分である還元剤と、(F)成分である硬化剤とを併用した重合開始剤である。レドックス系重合開始剤に用いられる(E)成分と(F)成分の組み合わせの例として、以下の(1)〜(4)が挙げられる。
(1)芳香族3級アミン類((E)成分)とジベンゾイルパーオキサイド((F)成分)の組み合わせ。
芳香族3級アミン類としては、例えば以下ものが挙げられる。N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N−(2−ヒドロキシエチル)N−メチル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン;N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジンまたはN,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジンのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等。これらの芳香族3級アミン類は、p(パラ)体に限定されず、o(オルト)体、m(メタ)体でもよい。
(2)金属石鹸類((E)成分)とハイドロパーオキサイド((F)成分)との組み合わせ。
金属石鹸類の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、ナフテン酸マンガン、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、コバルトアセチルアセトネート、亜鉛アセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、バナジルアセチルアセトネート、バナジウムアセチルアセトネート等。ハイドロパーオキサイドの具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−アミルハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド等。
(3)チオ尿素化合物((E)成分)とハイドロパーオキサイド((F)成分)との組み合わせ。
チオ尿素化合物の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。チオ尿素、エチレンチオ尿素、N,N´−ジメチルチオ尿素、N,N´−ジエチルチオ尿素、N,N´−ジプロピルチオ尿素、N,N´−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N´−ジラウリルチオ尿素、N,N´−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、1−アセチル−2−チオ尿素、1−ベンゾイル−2−チオ尿素等。
(4)チオ尿素化合物((E)成分)とモノカーボネート型過酸化物((F)成分)との組み合わせ。
モノカーボネート型過酸化物の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニロキシ)ヘキサン等。
これら(E)成分及び(F)成分は、それぞれ、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
硬化性樹脂組成物のゲル化時間を短くして生産性を向上する観点から、「(1)芳香族3級アミン類((E)成分)とジベンゾイルパーオキサイド((F)成分)の組み合わせ」が特に好ましい。硬化物を高強度かつ高伸度とする観点から、芳香族3級アミン類としては、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジンが特に好ましい。
硬化性樹脂組成物中における(E)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましく、0.3〜3質量部がさらに好ましい。(E)成分の含有量が多いほど、硬化性が良好となるため、硬化物を高強度かつ高伸度にできる。(E)成分の含有量が少ないほど、ゲル化時間が長くなり、硬化性樹脂組成物の撹拌・注入などの作業を行いやすくなる。
硬化性樹脂組成物中における(F)成分の含有量は、(A)〜(C)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましく、0.3〜3質量部がさらに好ましい。(F)成分の含有量が多いほど、硬化性が良好となるため、硬化物を高強度かつ高伸度にできる。(F)成分の含有量が少ないほど、ゲル化時間が長くなり、硬化性樹脂組成物の撹拌・注入などの作業を行いやすくなる。
〔その他のラジカル重合性単量体〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記(B)〜(D)成分以外の重合性単量体として、その他のラジカル重合性単量体(以下、「単量体(G)」という場合がある。)を含有することができる。硬化性樹脂組成物は、単量体(G)を含有することで粘度や硬度をより調整しやすくなる。
単量体(G)の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。(B)〜(D)成分以外の(メタ)アクリル系重合性単量体、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー;アクリロニトリル等のシアン化ビニル系モノマー;酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマーなど。単量体(G)は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
(B)〜(D)成分以外の(メタ)アクリル系重合性単量体の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の脂環式構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェニルフェニル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、(1−ナフチル)メチル(メタ)アクリレート等の芳香環構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のヘテロ環構造を含有する(メタ)アクリルモノマー;2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリロイルモルフォリンなど等のその他の(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等のその他のビニル基含有モノマー。これらの単量体(G)は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
単量体(G)の含有量は、硬化性樹脂組成物の総量100質量%中、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。上述したように、硬化性樹脂組成物が単量体(G)を含有することで粘度や硬度をより調整しやすくなるが、単量体(G)の含有量が多いほど硬化物の伸度が低下する傾向にある。単量体(G)の含有量が、硬化性樹脂組成物の総量100質量%中、15質量%以下であれば、硬化物の伸度を維持しつつ、硬化性樹脂組成物の粘度や硬化物の硬度を調整できる。
〔その他の成分〕
本発明の硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上述した(A)〜(F)成分、及び単量体(G)以外の他の成分(以下、「その他成分(H)」という場合がある。)を含有してもよい。
その他成分(H)としては、例えばパラフィンワックス、ゴム、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、揺変剤、消泡剤、重合禁止剤、シランカップリング剤等の各種添加剤;熱重合開始剤、光重合開始剤などのラジカル重合開始剤等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、酸素による硬化阻害を抑制するために、パラフィンワックスを加えてもよい。パラフィンワックスは、融点の異なる2種以上を併用することが好ましい。パラフィンワックスの融点は、40〜80℃が好ましい。パラフィンワックスの具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。パラフィン115(カタログ記載の融点:47℃、日本精鑞株式会社製)、パラフィン130(カタログ記載の融点:55℃、日本精鑞株式会社製)、パラフィン150(カタログ記載の融点:66℃、日本精鑞株式会社製)など。融点が40℃以上であれば、硬化性樹脂組成物を硬化させる際に十分な空気遮断作用が得られ、表面硬化性が良好となる。一方、融点が80℃以下であれば、樹脂組成物を調製する際、パラフィンワックスの硬化性樹脂組成物への溶解性が良好となる。また、融点の異なるパラフィンワックスを併用することによって、温度が変わったときであっても、十分な空気遮断作用が得られ、表面硬化性が良好となる。併用する際には、融点の差が5℃〜20℃程度のものを併用することが好ましい。パラフィンワックスとしては、表面硬化性を向上させる点で、有機溶剤に分散したワックスを使用しても良い。ワックスが有機溶剤に分散状態にあり、分散状態のワックスの粒子径が0.1μm〜50μmに微粒子化されていることにより、空気遮断作用を効果的に発現する。分散状態のパラフィンワックスは、市販されており、該ワックスをそのまま添加することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化物の強度、伸度を向上するために、ゴムを加えてもよい。ゴムの具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化物の酸化劣化を防止するために、酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のフェノール系酸化防止剤;トリフェニルホスファイト、トリスイソデシルホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のリン系酸化防止剤;ジヘキシルスルフィド、ジラウリルー3,3’−チオジプロピオネート、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチルー3,3’−チオジプロピオネート、ジステリアルー3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)等の硫黄系酸化防止剤など。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化物の硬度を低下するために可塑剤を加えてもよい。可塑剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。フタル酸ジブチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸エステル類、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート等のセバシン酸エステル類、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、オクチルアゼレート等のアゼラインエステル類等の2塩基性脂肪酸エステル類;塩素化パラフィン等のパラフィン類。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化物の光劣化を抑制するために、紫外線吸収剤を加えてもよい。紫外線吸収剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4,4’−ジブトキシベンゾフェノンなどの2―ヒドロキシベンゾフェノンの誘導体或いは2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジターシャリイブチルフェニル)ベンゾトリアゾール或いはこれらのハロゲン化物或いはフェニルサリシレート、p−ターシャリイブチルフェニルサリシレート等。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物に骨材を配合した際の沈降を抑制するために、揺変剤を加えてもよい。揺変剤の具体例としては、ウレタンウレア系、脂肪酸アマイド、有機ベントナイト、酸化ポリエチレンワックス、有機変性セピオライトなど有機系揺変剤や微粒子シリカなど無機系揺変剤等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物中の気泡を取り除くために、消泡剤を加えてもよい。消泡剤の具体例としては、特殊アクリル系重合物を溶剤に溶解させたアクリル系消泡剤、特殊ビニル系重合物を溶剤に溶解させたビニル系消泡剤等が挙げられる。消泡剤の具体的な製品名としては、例えば以下ものが挙げられる。楠本化成社製ディスパロンシリーズ(製品名:OX−880EF、OX−881、OX−883、OX−77EF、OX−710、OX−8040、1922、1927、1950、P−410EF、P−420、P−425、PD−7、1970、230、230HF、LF−1980、LF−1982、LF−1983、LF−1984、LF−1985等。)等やビックケミー・ジャパン社製BYK−052、BYK−1752等。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性を向上するために、重合禁止剤を加えてもよい。重合禁止剤の具体例としては、ヒドロキノン、2−メチルヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2−6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物と骨材との密着性を向上するために、シランカップリング剤を加えてもよい。シランカップリング剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物の硬化性を向上するために、熱重合開始剤を加えてもよい。熱重合開始剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド;1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等のパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド;ジラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド;ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキシエステル等の過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロライド等のアゾ化合物等。
本発明の硬化性樹脂組成物には、硬化性樹脂組成物の硬化性を向上するために、光重合開始剤を加えてもよい。光重合開始剤の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン型化合物;t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン等のアントラキノン型化合物;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン等のアルキルフェノン型化合物;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン型化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド型化合物;フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル等のフェニルグリオキシレート型化合物など。
<硬化性樹脂組成物の製造方法>
硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、(A)〜(E)成分を混合してシラップ状混合液を調製し、硬化反応を行う直前に(F)成分を該シラップ状混合液中に配合する方法が好ましい。尚、シラップ状混合液の調製の際には、必要に応じて単量体(G)及び/またはその他成分(H)併用することができる。
(A)〜(E)成分を、または更に必要に応じて使用される単量体(G)及び/またはその他成分(H)を、混合する方法としては、常温で撹拌混合する方法や、これらを加熱混合する方法などが挙げられる。加熱混合により混合する場合は、相溶性が良好となり、より均一に混合できる観点から、40〜100℃の加熱下で混合することが好ましく、混合の攪拌時間は0.1〜5時間の範囲内にあることが好ましい。
<硬化性樹脂組成物の粘度>
硬化剤である(F)成分以外を配合した硬化性樹脂組成物(シラップ状混合液)の粘度は、23℃においてB型粘度計を用いた測定値が2〜1,000mPa・sの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは3〜500mPa・sであり、さらに好ましくは5〜300mPa・sである。硬化性樹脂組成物の粘度が上記範囲内であれば、骨材の沈降を防止することができ、型内へ流し込みやすい。
<硬化性樹脂組成物のゲル化時間>
硬化性樹脂組成物のゲル化時間は、23℃において、(F)成分以外の成分を混合したシラップ状混合液に(F)成分を追加した時間を起点とした場合、3〜45分間であることが好ましく、5〜40分間であることがより好ましく、8〜35分間であることがさらに好ましい。硬化性樹脂組成物のゲル化時間が上記範囲内であれば、生産性や作業性が良好となる。
〔硬化物〕
本発明の硬化物は、本発明の硬化性樹脂組成物が硬化したものである。上述したように、(A)〜(E)成分を、更に必要に応じて単量体(G)及び/またはその他成分(H)を、予め混合したシラップ状混合液を調製し、(F)成分を追加で配合する方法によって重合反応を開始し、硬化物を得る方法が好ましい。(F)成分を追加で配合した後の養生温度は、5〜65℃であることが好ましく、10〜60℃であることがより好ましく、15〜55℃であることがさらに好ましい。5〜65℃とすることで、硬化性樹脂組成物の硬化反応が十分に進行し、硬化物の特性が良好となる。養生時間は、養生温度によって異なるが、10分間〜24時間が好ましい。
硬化物中の気泡を抑制するために、(F)成分を追加で配合した後に、真空脱泡や振動脱泡等を実施してもよい。硬化性樹脂組成物を型内に流し込むなどの手法で、凹凸や特定形状を有する硬化物が得られる。
<硬化物の硬度>
本発明の硬化物からなる厚さ約3mmのシートを2枚重ねて約6mm厚とし、JISK6253に記載のタイプDデュロメータで23℃における硬度を測定した場合、硬化物の硬度は、D20〜D65であることが好ましく、D25〜D60であることがより好ましく、D30〜D55であることがさらに好ましい。上記範囲とすることで、点字シート同士が貼り付かない硬さと、低温で点字シートが変形しない柔らかさとなる。
<硬化物の引張強さ、破断点伸度>
本発明の硬化物からなる厚さ約3mmのシートから、JISK6251に記載のダンベル状3号形を打ち抜き、「チャック間距離:20mm、引張速度:500mm/min.」で引張試験を実施した場合の引張強さは、7MPa以上であることが好ましく、8MPa以上であることがより好ましく、9MPa以上であることがさらに好ましい。硬化物の引張強さが、7MPa以上であれば、点字タイルとしての実使用時に亀裂などの不具合を抑制できる。
上記引張試験における破断点伸度は、130%以上であることが好ましく、160%以上であることがより好ましく、190%以上であることがさらに好ましい。硬化物の破断点伸度が、130%以上であれば、点字シートを下地に貼り付ける際の割れを抑制できる。
<作用効果>
以上説明した本発明の硬化性樹脂組成物は、上述した(A)〜(F)成分を含む。よって、本発明の硬化性樹脂組成物は成形に適した粘度やゲル化時間を有する。また、本発明の硬化性樹脂組成物からは、低硬度で強度及び伸度に優れる硬化物が得られる。
〔点字タイル〕
本発明の点字タイルは本発明の硬化性樹脂組成物が硬化した硬化物を含有する。点字タイルとしては、成形時の硬化収縮の抑制や、強度の向上、さらには摩耗など耐久性向上を目的として、更に骨材を含有することが好ましい。
骨材の具体例としては、例えば以下ものが挙げられる。砂、硅砂、川砂、寒水石、エメリー、大理石、炭酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、マイカ、タルク、炭化珪素粉、窒化珪素粉、窒化ほう素粉、アルミナ、スラグ、ガラス粉末、セラミック骨材、陶器屑、着色骨材など。これら骨材は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
また、骨材の粒径は点字タイルの厚みにもよるが、ふるい分けによる粒径で5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。骨材の粒子径が5mm以下であると点字タイルを薄くすることができるため、柔軟性が得られやすい。骨材の粒度分布は、硬化性樹脂組成物の粘度、骨材の形状、成形する点字タイルの厚さなどに起因するため、特に規定されるものではなく、適宜調整すればよい。
硬化性樹脂組成物100質量部に対する骨材の配合量は、50〜400質量部が好ましく、75〜350質量部がより好ましく、100〜300質量部がさらに好ましい。骨材の配合量が50質量部以上であると、点字タイルの強度や耐摩耗性を向上することができる。骨材の配合量が400質量部以下では、点字タイルの強度や耐摩耗性を向上できるだけでなく、割れを生じ難くできる。
本発明の点字タイルは、着色のために、顔料を配合してもよい。顔料としては、アゾ顔料やフタロシアニン顔料等の有機顔料;セラミック顔料、酸化鉄、酸化チタン等の無機顔料等が挙げられる。これら顔料は、1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。硬化性樹脂組成物100質量部に対する顔料の配合量は、0〜40質量部が好ましく、0.5〜35質量部がより好ましく、1〜30質量部がさらに好ましい。
点字タイルの製造方法としては、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物と骨材や顔料の混合物をポリプロピレン製またはシリコーン製の型内に流し込み、5〜65℃で10分間〜24時間養生硬化後、脱型する方法が例示できる。得られた点字シートを敷設する方法としては、接着剤で下地に接着する方法が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例中「部」は「質量部」を意味する。実施例に先立って、各種測定方法及び、ポリマーの製造例を説明する。
〔測定方法〕
<1.質量平均分子量の測定>
ポリマー1〜6をそれぞれ溶剤(テトラヒドロフラン)に溶解し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーを用いて分子量を測定した。測定した分子量をポリスチレンにより換算した値を質量平均分子量とした。
<2.ガラス転移点の測定>
ポリマー1〜6のそれぞれについて、ガラス転移点を示差走査熱量計(DSC8230、(株)リガク製)により測定した。
<3.粘度の測定>
硬化剤である(F)成分以外の成分を配合した硬化性樹脂組成物(シラップ状混合液)の液温を23℃とし、B型粘度計を用いて粘度を測定した。
<4.ゲル化時間>
23℃において(F)成分以外の成分を配合した硬化性樹脂組成物に(F)成分を追加した時間を起点として、硬化性樹脂組成物の流動性がなくなるまでの時間を測定し、その時間をゲル化時間とした。
<5.硬度>
厚さ約3mmのシート状硬化物を2枚重ねて約6mm厚とし、JISK6253に記載のタイプDデュロメータを用いて23℃における硬度を測定した。
<6.引張強さ、破断点伸度>
厚さ約3mmのシート状硬化物から、JISK6251に記載のダンベル状3号形を打ち抜き、「チャック間距離:20mm、引張速度:500mm/min.」で引張試験を実施し、引張強さと破断点伸度を測定した。
〔製造例1〕 ポリマー1の製造
撹拌機、冷却管、温度計を備えた重合装置内に、脱イオン水145部、分散安定剤として、ポリビニルアルコール(ケン化度:80%、重合度:1,700)0.5部を加えて撹拌した。ポリビニルアルコールを完全に溶解した後、撹拌を停止し、メチルメタクリレート60部、n−ブチルメタクリレート40部、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル0.1部、n−オクチルメルカプタン0.5部を加えて再度撹拌した。撹拌下で重合装置内の雰囲気を窒素置換し、70℃に昇温して重合を行った。重合発熱のピークを検出後、98℃に昇温して、さらに0.5時間反応を行い、40℃に冷却した。得られた水性懸濁液を目開き45μmのナイロン製濾過布で濾過し、濾過物を脱イオン水で洗浄した。脱水後、40℃で20時間乾燥して、粒状の(メタ)アクリル系重合体(以下、「ポリマー1」という。)を得た。ポリマー1の質量平均分子量(Mw)は42,000、ガラス転移点(Tg)は65℃であった。
〔製造例2〜6〕 ポリマー2〜6の製造
原料の種類及び使用量を表1に示す条件に変更した以外は、製造例1と同様の方法で、ポリマー2〜6を製造し、質量平均分子量及びガラス転移点の測定を行った。尚、表1中の記号・略表示の詳細は、表3に示す通りである。
Figure 0006622574
〔実施例1〕
1.硬化性樹脂組成物の製造
冷却器を備えた反応容器内に、(B)成分としてメチルメタクリレート40部、(C)成分として2−エチルヘキシルアクリレート40部、(D)成分としてエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(第一工業製薬社製、「商品名:ニューフロンティアBPE−4」)5部、(E)成分としてN,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン(日本乳化剤社製、「商品名:PTEO」)1部を加えた。反応容器内のこれらの成分を撹拌しながら、(A)成分として製造例1で製造したポリマー1を20部で加えた。次いで、反応容器内の溶液を60℃に昇温し、温度を維持したまま2時間撹拌した。ポリマー1が完全に溶解したことを確認した後、冷却し、シラップ状混合液を得た。
得られたシラップ状混合液に、(F)成分としてナイパーNS(ジベンゾイルパーオキサイドのサスペンジョン(純度40%)、日油社製、「商品名:ナイパーNS」)3部((F)成分としては1.2部)を加えた後、撹拌することで硬化性樹脂組成物を得た。
2.シート状硬化物の製造
この硬化性樹脂組成物を真空脱泡した後、PETフィルムで被覆した2枚の板ガラスと、塩化ビニル製のガスケットで作製したガラスセルに流し込み、12時間23℃で養生した。養生後、両面のガラスおよびPETフィルムを取り除き、縦250mm、横250mm、厚さ約3mmのシート状硬化物を得た。
3.評価
前記シラップ状混合液の粘度を測定し、前記硬化性樹脂組成物のゲル化時間を測定し、また前記シート状硬化物の硬度、引張強さ及び破断点伸度を測定した。これらの測定結果を表2−1に示す。尚、表2−1中の記号・略表示の詳細は、表3〜表6に示す通りである。
〔実施例2〜25〕
表2−1または表2−2に記載の配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、シラップ状混合液、硬化性樹脂組成物、シート状硬化物を作製し、各種測定を実施した。これらの測定結果を表2−1または表2−2に示す。
〔比較例1および2〕
表2−2に記載の配合組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、シラップ状混合液、硬化性樹脂組成物、シート状硬化物を作製し、各種測定を実施した。これらの結果を表2−2に示す。
Figure 0006622574
Figure 0006622574
Figure 0006622574
Figure 0006622574
Figure 0006622574
Figure 0006622574
表2―1及び表2−2の結果より、各実施例の硬化性樹脂組成物からは、低硬度で強度および伸度に優れる硬化物が得られることが分かる。一方、(A)成分を含有しない硬化性樹脂組成物から得られた比較例1の硬化物は、硬度が高く、伸度も低位であった。比較例2の硬化物は、硬化性樹脂組成物中に可塑剤を配合したことで低硬度となったが、比較例1と同様に、(A)成分を含有しない硬化性樹脂組成物から得られた硬化物であるため、伸度が低位であった。
〔実施例31〕
1.点字タイルシートの製造
温度23℃において、実施例1で製造した硬化性樹脂組成物100部に、骨材A20部、骨材C50部、骨材D20部、骨材E10部、さらに着色剤α3部、着色剤β2部を添加し、ホモミキサーで2分間撹拌混合(回転数:1000rpm)し、硬化性配合物を得た。得られた硬化性配合物を長さ60cm、幅30cm、厚さ2mmの警告用型枠内に流し込んだ後、バイブレータにて脱泡処理し、酸素による硬化阻害を抑制するために、該型枠の上面をPETフィルムで覆った。温度23℃で24時間養生し、硬化性配合物を硬化した。更に24時間養生後に脱型し、点字タイルシート(長さ60cm、幅30cm、厚さ2mm)を得た。
2.柔軟性の評価
前記点字タイルシートを23℃において、平らな机面上に置き、1辺を机に手で固定し、固定した辺の向かい側の辺をゆっくりと持ち上げることで、点字タイルシートを曲げた。以下の基準で柔軟性を評価した。評価結果を表7に示す。尚、表7中の記号・略表示の詳細は、表8に示す通りである。
○:机面を0°として、割れずに45°以上、点字タイルシートを曲げることができた。
×:机面を0°として、割れずに45°以上、点字タイルシートを曲げることができなかった。
〔実施例32〜35及び比較例11〕
表7に記載の配合組成に変更した以外は、実施例31と同様にして点字タイルシートを作製し、柔軟性の評価を実施した。これらの結果を表7に示す。
Figure 0006622574
Figure 0006622574
表7の結果より、実施例で作製した硬化性樹脂組成物を用いた実施例31〜35の点字タイル用シートは、良好な柔軟性を示した。一方、比較例で作製した硬化性樹脂組成物を使用した比較例11の点字タイル用シートは、硬質であるため、45°まで曲げることができなかった。

Claims (6)

  1. メチルメタクリレート(a−1)単位5〜95質量%、アルキル基の炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(a−2)単位5〜95質量%、(a−1)および(a−2)以外のラジカル重合性単量体(a−3)単位0〜20質量%を含有する(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)、炭素数2〜20のアルキル(メタ)アクリレート(C)、多官能(メタ)アクリレート(D)、還元剤(E)及び硬化剤(F)を含有し、前記(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)及びアルキル(メタ)アクリレート(C)の総量100質量%中、(メタ)アクリル系重合体(A)の含有量が5〜30質量%である点字タイル用硬化性樹脂組成物。
  2. 前記多官能(メタ)アクリレート(D)が、アルコキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである請求項1に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(メタ)アクリル系重合体(A)、メチルメタクリレート(B)及びアルキル(メタ)アクリレート(C)の総量100質量%中、メチルメタクリレート(B)が20〜60質量%、アルキル(メタ)アクリレート(C)が20〜60質量%であり、該総量100質量部に対して、前記多官能(メタ)アクリレート(D)が0.1〜20質量部、前記還元剤(E)が0.1〜10質量部、前記硬化剤(F)が0.1〜10質量部が含有された請求項1に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
  4. 前記アルキル(メタ)アクリレート(a−2)が、n−ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである請求項1に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
  5. 前記アルキル(メタ)アクリレート(C)が、n−ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである請求項1に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかの一項に記載の点字タイル用硬化性樹脂組成物を硬化した点字タイル
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