JP2861054B2 - 樹脂組成物、塗料、舖装材及び舖装構造体 - Google Patents

樹脂組成物、塗料、舖装材及び舖装構造体

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JP2861054B2
JP2861054B2 JP1135719A JP13571989A JP2861054B2 JP 2861054 B2 JP2861054 B2 JP 2861054B2 JP 1135719 A JP1135719 A JP 1135719A JP 13571989 A JP13571989 A JP 13571989A JP 2861054 B2 JP2861054 B2 JP 2861054B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、歴青系材料適合樹脂組成物に関し、更に詳
しくは、アスファルト等の歴青系材料に対する接着力の
向上した常温硬化可能な樹脂組成物、塗料、舗装材及び
その舗装構造体に関する。
〔従来の技術〕
従来歴青系材料に対して接着性の良い材料としては、
エポキシ樹脂やウレタン樹脂のアスファルト変性樹脂等
がよく知られている。
アスファルトエポキシ樹脂は、高機能の舗装材とし
て、1965年頃より、床版との接着性、曲げ疲労に対する
抵抗性などに優れる点に着目して、長大橋の橋面舗装に
用いられている。このアスファルト変性エポキシ樹脂
は、主剤のエポキシ樹脂A液と、アミン等硬化剤と石油
アスファルトの混合物B液の2液型を混合する形で通常
用いられる。混合時の温度は100〜180℃で、加熱によっ
て硬化が進む。
アスファルト変性ウレタン樹脂もエポキシと同様の考
え方で生産し、使用されている。アスファルト変性ウレ
タン樹脂はその伸び特性を利用して道路継目のシーリン
グ材等に用いられている。
しかしいずれの材料もアスファルトとの混合物である
ため、製造時にアスファルトを熱溶融させる工程が必要
である為色調が黒色に限定される。又、硬化時間が常温
の場合、長くなる等の諸々の欠点がある。
一方、アスファルトを混入せず、エポキシ樹脂やウレ
タン樹脂等の熱硬化性樹脂を単独で使用する場合基本的
に次の様な問題がある。
1.これらの樹脂は無溶剤タイプの為、非常に粘度が高
い。従って、無溶剤タイプのものを塗料として使用する
ことは困難である。
2.これらは、粘度は下げるためにキシレン等の溶剤に溶
かして使用した場合には、接着性に劣る。公知の様にア
スファルトはその主成分がn−ペンタン不溶分のアスフ
ァルテン、可溶分のレジン、オイルの三成分から成立し
ているが、個々の組成については複雑多岐で、生産地に
よって大巾に異なる。いずれにしても、炭素と水素が主
成分であるが、その中にパラフィン・ワックスの様な離
型材の役割を果す物質が存在する。従って何等かの方法
でこの成分を除去してやる必要がある。
3.又、これらの樹脂は、ラジカル硬化型樹脂ではない
為、非常に性能発現までの時間がかかる。特にアスファ
ルト材料は屋外現場での、土木建設作業を中心とした用
途が多いので、硬化途中で降雨等になれば、種々問題が
生ずる。これらの問題を解決するため、不飽和ポリエス
テルやビニルエステル樹脂等の重合性モノマー架橋型熱
硬化性樹脂の利用が考えられるが、これらの樹脂にアス
ファルトが混入した場合硬化に悪影響を及ぼす組成物し
か得られないという問題がある。
更にアスファルト舗装材やアスファルト防水シートの
様な歴青材料は、前記樹脂を塗装すると、一般的に重合
性モノマーとして使用されているスチレンによってカッ
トバック現象を発生し、界面が水あめ状となり、接着性
が著しく劣るという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者等は前記した課題に鑑み重合性モノマー架橋
型熱硬化性樹脂と歴青系材料との接着性を向上すべく、
鋭意研究の結果本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(イ)不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
ステル樹脂から選択される重合性モノマー架橋型熱硬化
性樹脂、(ロ)下記式で算出されるα値が60以下の重合
性モノマーであり、ビニルモノマー、アクリルモノマ
ー、アリルモノマー、硬質モノマー、アクリル酸エステ
ルモノマーから選択される1種以上からなる重合性モノ
マー、 とからなることを特徴とする瀝青系材料適合樹脂組成
物を提供するものであり、好ましくは重合性モノマー
(ロ)が、(A)α値が95以上のもの、(B)α値が5
〜95(5及び95を含まない)のもの、(C)α値が5以
下のものから選ばれ、かつ(A)と(B)、(A)と
(C)、(B)と(C)、(A)と(B)と(C)の組
み合わせか、(B)又は(C)の単独であること、それ
を用いた塗料、舗装材、瀝青系材料からなる基盤上に舗
装材を設けたことを特徴とする舗装構造体を提供するも
のである。
〔構成〕
本発明で使用する歴青系材料とは“二硫化炭素に溶け
る炭化水素の混合物で、常温で固体または半固体状のも
のをいい、代表的物質としてはJISK 2207に規定する石
油アスファルトである。
本発明で使用する重合性モノマー(ロ)とは、不飽和
ポリエステル樹脂やビニルエステル樹脂等の重合性モノ
マー架橋型熱硬化性樹脂の溶剤となり、分子鎖中に不飽
和結合を有し、樹脂中の不飽和結合と共重合し、三次元
架橋するものを指称する。
本発明で使用する重合性モノマー(ロ)は、前記式で
規定されるJIS K-2207に規定のアスファルトの重合性モ
ノマーへの溶解度、即ちα値で類別される。この中には
各種ビニルモノマー、アリルモノマー、アクリル酸エス
テル等が含まれるが後述する様にこれらはアスファルト
を溶解する性質が各々違い、最高は、100%溶解(α=1
00)するものから、最低は、0%の溶解度(α=0)の
ものまで巾広く存在する。
本発明で使用するα値(アスファルト溶解度)60以下
の重合性モノマー(ロ)は、重合性モノマー単独でもよ
いし、2種類以上の重合性モノマーを組み合わせα値を
60以下にしたものでもよい。
本発明で使用する重合性モノマー(ロ)をα値で分類
するとα値が95以上のもの(Aグループ、Aと称す)、
α値が5より大きく95より小さいもの(Bグループ、B
と称す)、α値が5以下のもの(Cグループ、Cと称
す)の三種類に分けられる。
重合性モノマーは、これらの中から選択され、好まし
くはB、Cの単独、AとB、AとC、BとC、AとBと
Cの組合せのもので、α値が60以下のものである。
具体例をあげれば、Aグループ(95≦α)の重合性モ
ノマーとは、スチレン、メチルメタクリレート、酢酸ビ
ニル、エチルアクリレート、ビニルトルエン、αメチル
スチレン、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、イソブチルアクリレート、エチルアクリレート等が
挙げられる。
Bグループ(5<α<95)の重合性モノマーとは、2
−エチルヘキシルメタクリレート(α=60)、2−エチ
ルヘキシルアクリレート(α=75)、ラウリルメタクリ
レート(α=48)、シクロヘキシルメタクリレート(α
=67)、n−ブチルメタクリレート(α=93)等が挙げ
られる。
Cグループの重合性モノマー(α≦5)とは、ジアリ
ルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイ
ソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート等の
アリルモノマー類;アクリルニトリル、グリシジルメタ
クリレート、n−メチロールアクリルアミド−ブチルエ
ーテル、n−メチロールアクリルアミド、アクリルアミ
ド等の硬化モノマー類;2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、フェノキシエチルアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート等のアクリル酸エステルモノマーなどの単
官能性モノマー及び多官能性モノマーが挙げられる。
本発明で使用する重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂
(イ)としては、硬化反応がラジカル重合である樹脂で
例えば不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、
アリル樹脂が挙げられる。
重合性モノマー架橋型熱硬化性不飽和ポリエステル樹
脂(イ)としては、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸
無水物と、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物と、グ
リコール類の重縮合によって製造され、場合によって酸
成分として脂肪族或いは脂環族飽和二塩基酸を併用して
製造されたものである。この不飽和ポリエステル樹脂30
〜80重量部を、該架橋用重合性モノマー(ロ)として
α,β−不飽和単量体70〜20重量部に溶解して得られる
ものが挙げられる。また、重合性モノマー架橋型熱硬化
性ビニルエステル樹脂(イ)としては、不飽和ポリエス
テルの末端をビニル変性したものと架橋用重合性モノマ
ー(ロ)からなるもの、及びエポキシ骨格(エポキシ樹
脂)の末端をビニル変性したエポキシビニルエステル樹
脂(イ)と架橋用重合性モノマー(ロ)からなるものが
挙げられる。これらには必要により硬化触媒、硬化促進
剤のほか、増粘剤、充填剤、低収縮化剤等を添加する
が、特に硬化触媒、硬化促進剤の添加は硬化を速くする
点で好ましい。
上記α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物として
は、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸、及びこれらのエ
ステル等があり、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物
としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲ
ン化無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、脂肪
族或いは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン
酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれら
のエステル等があり、それぞれ単独或いは併用して使用
される。グリコール類としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオ
ペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノ
ールA、エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−
(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が
挙げられ、単独或いは併用して使用されるが、その他に
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の酸化物
も同様に使用できる。また、グリコール類と酸成分の一
部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使
用できる。さらにグリコールと酸より合成される不飽和
アルキッド樹脂の末端カルボキシル基とグリシジル基を
有する反応性モノマーを反応させて得られる樹脂も使用
できる。グリシジル基を有する反応性モノマーの代表的
なものとしてグリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート等がある。
上記した重合性モノマー架橋型熱硬化性エポキシビニ
ルエステル樹脂とは、さらに詳細には、ビスフェノール
タイプのエポキシ樹脂単独又はビスフェノールタイプの
エポキシとノボラックタイプのエポキシ樹脂とを混合し
た樹脂であって、その平均エポキシ当量が250から450の
範囲にあるエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とをエステル
化触媒の存在下で反応して得られるエポキシビニルエス
テルを、重合禁止剤とともに重合性ビニルモノマーに溶
解して得られた樹脂をいう。
ここで、上記ビスフェノールタイプのエポキシ樹脂と
して代表的なものを挙げれば、エピクロルヒドリンとビ
スフェノールA若しくはビスフェノールFとの反応によ
り得られる実質的に1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、メチルエ
ピクロヒドリンとビスフェノールA若しくはビスフェノ
ールFとの反応により得られるジメチルグリシジルエー
テル型のエポキシ樹脂あるいはビスフェノールAのアル
キレンオキサイド付加物とエピクロルシドリン若しく
は、メチルエピクロルシドリンとから得られるエポキシ
樹脂などである。また、前記ノボラックタイプのエポキ
シ樹脂として代表的なものには、フェノールノボラック
又はクレゾールノボラックと、エピクロルシドリン又は
メチルエピクロルヒドリンとの反応により得られるエポ
キシ樹脂などがある。
他方、上記不飽和一塩基酸として代表的なものには、
アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロトン酸、モノ
メチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチルマ
レート、ソルビン酸あるいはモノ(2−エチルヘキシ
ル)マレートなどがある。なお、これらの一塩基酸は単
独でも、2種以上の混合においてでも使用できるのは勿
論である。
これらのエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸との反応は、
60〜140℃、好ましくは80〜120℃の温度においてエステ
ル化触媒を用いて行われる。かかるエステル化触媒とし
ては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン若しくはジアザビシクロオ
クタンなどの如き三級アミン;あるいはジエチルアミン
塩酸塩、ジメチル酢酸塩、若しくはジメチルアミン硫酸
塩などの如き、公知の触媒がそのまま使用できる。
また、これらに併用される重合性モノマー(ロ)の濃
度は、特に制限を設けるものではないが、作業性や含浸
性及び硬化物の性能上からは10〜60重量%が好ましい。
さらに上記重合性モノマー架橋型熱硬化性エポキシビ
ニルエステル樹脂組成物を製造する際には、ゲル化を防
止する目的や、生成樹脂の保存安定性あるいは硬化性の
調整の目的で重合禁止剤を使用することが推奨されて
る。ここで、使用される上記重合禁止剤として代表的な
ものを挙げれば、ハイドキノン、p−t−ブチルカテコ
ール若しくはモノ−t−ブチルハイドノキノンなどのハ
イドノキノン類;ハイドロキノンモノメチルエーテル若
しくはジ−t−ブチル−p−クレゾールなどのフェノー
ル類:p−ベンゾキノン、ナフトキノン若しくはp−トル
キノンなどのキノン類:あるいはナフテン酸銅の如き銅
塩などである。
上記架橋用重合性モノマーと被架橋ポリマー混合物の
合成に占める架橋用重合性モノマーの割合は30〜60重量
%が好ましく、これら架橋用重合性モノマーと被架橋ポ
リマー混合物の好ましい粘度は、0.5〜20ポイズで、よ
り好ましくは0.5〜5ポイズの範囲である。粘度が高い
場合には後述する他の成分との混練が難しくなり、低い
場合には配合成分の分離を生じ易くなる。
重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂組成物には、その
硬化を速めるために硬化剤を含有することも好ましく、
これには有機過酸化物が挙げられる。具体的にはジアシ
ルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロ
パーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケト
ンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキル
パーエステル系、パーカーボネート系等公知のものが使
用され、混練条件、養生温度等で適宜選択される。
添加量は通常使用されている量であり、好ましくは重
合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂組成物100重量部に対
して0.01〜4重量部である。上記硬化剤は組合わせて使
用されても良い。
また硬化促進剤、すなわち硬化剤の有機過酸化物をレ
ドックス反応によって分解し、活性ラジカルの発生を容
易にする作用のある物質は、例えばコバルト系、バナジ
ウム系、マンガン系等の金属石鹸類、第3級アミン類、
第4級アンモニウム塩、メルカプタン類等がある。
本発明の組成物には、硬化収縮を低減する目的で、低
収縮化剤を添加することができる。
低収縮化剤としては、熱可塑性樹脂で、具体例として
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアク
リレートなどのアクリル酸又はメタクリル酸の低級アル
キルエステル類、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニルな
どの単量体の単独重合体又は共重合体類、前記ビニル単
量体の少なくとも1種と、ラウリルメタクリレート、イ
ソビニルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリル
アミド、ヒドロキシルアルキルアクリレート又はメタク
リレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ア
クリル酸、メタクリル酸、セチルステアリルメタクリレ
ートよりなる単量体の少なくとも1種の共重合体などの
他、セルロースアセテートブチレート及びセルロースア
セテートプロピオネート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、等がある。
本発明の組成物を塗料として用いるには、前記添加剤
以外に充填剤、骨材、顔料、着色剤、染料等が添加して
用いられる。
本発明の組成物を舗装材とするには、一般に骨材その
他の充填剤と混合した配向物として施工に用いられる。
本発明で使用される骨材とは、シリカを主成分とする
砂、砂利、砕石その他これに類似する材料をいう。粒径
の大きさは5mmふるいを重量で85%以上通過する細粒の
細骨材と、5mmふるいに重量で85%以上とどまる粗粒の
粗骨材があるが、細粒と粗粒の混合物が好ましい。
骨材には天然骨材と、人工骨材がある。前者として川
砂利・川砂、山砂利・山砂、海砂利・海砂がある。後者
は、岩石、粘土、産業副産物等を原料としこれを加工し
たものであって、砕石・砕砂、珪砂、スラグ砕石・砕
砂、人工軽量骨材等がある。
また、骨材の一部に充填材として用いられる微粉粉末
を併用しても良い。この充填剤としては、クレー、アル
ミナ粉、珪石粉、タルク、硫酸バリウム、シリカパウダ
ー、ガラス粉、ガラスビーズ、マイカ、水酸化アルミニ
ウム、セルロース系、寒水石、大理石膏など公知のもの
が挙げられる。
本発明の組成物には、強度向上、ひび割れ防止、導電
性附与、その他の機能を付与するために、各種繊維を混
入することができる。具体的には金属繊維、ガラス繊
維、有機繊維、石綿繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が
ある。
本発明の組成物中に、耐候性を向上させる目的で、公
知慣用の紫外線吸収剤を添加することができる。
また本発明の組成物中に、下地に対する接着性の安定
化や充填剤との接着強度の耐久性を向上させる目的で公
知慣用のシランカップリング剤を添加することができ
る。
塗料や舗装材料として用いる時、配合物に揺変性を付
与するために、充填剤としてアスベストやカビオライ
ト、アエロジルの様なシリカパウダーなどを添加するこ
とも出来る。
充填剤としては、前記の外に着色顔料や染料を用いる
ことも出来、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、カー
ボンブラック、クロムバーミッホン、ベンガラ、群青、
コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ングリーン等が用いられる。一般には本発明の組成物10
0重量部に対し、これらの充填剤0〜900重量部を配合し
て塗工に供する。
本発明の組成物、硬化剤、促進剤その他添加剤、骨材
その他の充填剤を混合した配合物は塗料(床材、壁
材)、塗装材、プライマーなどとしてアスファルト、コ
ンクリート、鋼板等の舗装面、床面、または壁面の被覆
に用いられる。好ましくはアスファルト等の歴青材料で
ある。このとき施工に際しては、施工面が歴青材料でな
い場合必要に応じて舗装面、床面、壁面等の下地にプラ
イマー処理を施工した後、その上にこの配合物を施工す
ることが好ましい。
又本組成物は、アスファルト混合物との適合性に優れ
ているので、アスファルト駆体に塗工する場合は、その
ままプライマーとして使用し、上塗りは他の材料を用い
る組合せも可能である。
施工方法としては、スプレー方式、金ゴテ仕上げ、刷
毛塗り、ローラーコーティング等の方法を用いることが
できる。
骨材をあらかじめ混合する舗装材等の配合物において
は骨材の種類と量は塗工の目的に応じて選択される。ス
プレー、刷毛塗り、ローラーコーティングなどの塗工方
法によれば比較的薄い塗膜即ち0.2〜1mmの塗膜を塗工す
ることができるが、この様な目的に対する配合に際して
は骨材量や充填剤量は、本発明の組成物100重量部に対
し30〜100重量部が好ましい。
より厚い塗膜即ち1〜50mmの塗膜を施工する場合には
金ゴテ仕上げが好ましく、骨材量、充填剤量は本発明の
組成物100重量部に対し100〜900重量部が好ましい。こ
の場合滑らかな塗膜表面を目的とする場合には骨材量10
0重量部に近いことが好ましく、塗膜厚みの厚い場合に
は経済的観点から骨材量900重量部に近い量が好まし
い。しかし900重量部以上添加すると、粘度が高くなり
過ぎ施工性の面から問題になるとともに、硬化性も悪く
なるので好ましくない。
〔効果〕
この様にして得られる、本発明の樹脂組成物は歴青系
材料との接着性に優れかつ、硬化時間が短く施工性に優
れているので、種々の用途がある。
輪立ち掘れ等のアスファルト舗装面の変形流動問題の
発生している道路舗装面補修用舗装材料として利用出来
る。特にアスファルトの様に熱を用いて合材を製造する
ことなく、常温で簡単に製造出来しかも、剛性材料であ
るため変形を起こしにくい。又硬化が速いので、交通規
制等の時間が短時間ですむ。
また本発明を塗料として、アスファルト舗装材等の上
に道路標示等のマーク塗布を実施する場合、現状ホット
メルト型のトラフィックペイント等が使用されている
が、これも常温で、短時間に、自由な色調のものを塗布
出来、耐摩耗性に優れたエメリー等の骨材と併用するこ
とで、耐久性に優れた道路上の標示材となる。
また塗料としてタールエポキシ樹脂やアスファルト塗
料等の防腐塗料の上にも、それをはがすことなく直接塗
布出来る。
又、屋上防水材としては、アスファルトシート材が非
常に多く使用されているが、これらの上にもプライマー
としてあるいは被覆防水材としていずれにも利用出来
る。
実施例 次に実施例について詳細に説明する。
(a)重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂組成物の調
製。
公知の合成法で重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂を
合成し、下記に示すA〜Bを得た。以下にその具体的製
造法を示す。
A樹脂の調製 プロピレングリコール3.15モル、オルソフタル酸1.5
モル、フマル酸1.5モル、トルハイドロキノン50ppmを20
0〜205℃で加熱縮合し、酸価26になった時点で反応を終
了させて重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂として不飽
和ポリエステルを合成した。
B樹脂の調製 重合性モノマー架橋型熱硬化性エポキシビニルエステ
ル樹脂組成物としてB樹脂を次のようにして調製した。
ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によ
り得られたエポキシ当量189のエピクロン(大日本イン
キ化学工業(株)製)485g、メタクリル酸215G、ハイド
ロキノン0.35g及びトリエチルアミン2.1gを加えて、110
℃まで昇温して6時間反応を続け、酸価6重合性モノマ
ー架橋型熱硬化性樹脂としてのビニルエステル樹脂を得
た。
重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂A,Bへの重合性モ
ノマーのシレニングは、重合性モノマーの沸点以下の温
度で実施例および比較例の配合組成で実施した。
(b)α値の測定 重合性モノマーに溶解するアスファルト溶解度測定試
験は次の様に実施した。
すなわちJIS K 2207-1980石油アスファルトの5.6三塩
化エタン可溶分試験を参考にして、三塩化エタンの代替
として各種重合性モノマー類を、またアスファルトはJI
S K 2207ストレートアスファルト40〜60を用い、他は全
てJIS K 2207と同一で実施した。そして次の算出式より
α値(溶解度)を求めた。
(c)アスファルト合材の作製法 密粒度アスコン(13mm) (社)日本道路協会のアスファルト舗装要綱の密粒度
アスコン配合(アスファルト量5.5%)で同要綱のホイ
ールトラッキング試験方法で用いる器具、装置一式を用
いて、300×300×50(mm)の試験体を作製した。
グースアスファルト 同上の要綱に基き、密粒度アスコンと同様の製造方法
で作製した。尚使用したアスファルトはセミブローンア
スファルト、アスファルト量は9.5%であった。
(2)接着性試験法 樹脂とアスファルトとの接着性は次の様に実施した。
すなわちアスファルトはアスコン合材の形とし、その上
に重合性モノマー架橋型熱硬化性樹脂組成物とガラスチ
ョップドストランドマットでFRPライニング層を作製す
る。
接着性試験は阪神高速道路公団のコンクリートの補修
用樹脂(塗り材)試験方法の「2−C一体性試験建研
式、単軸引張り試験」に準拠し行った。尚、接着力の測
定個所は一試験体6ヶ所(n=6)とし、その平均値を
接着力として評価し、その採取データーの精度を評価す
るため、変動率を算出した。
実施例−1〜34 比較例1〜11 ステンレス容器中で110℃に加熱し溶融させた前記樹
脂A,Bに重合性モノマーとして表−1〜4に示すスチレ
ン、N-MAM-BE、HPMA、GMA、2-HEMA、2-EHMA等を表中の
割合で添加し、金属攪拌棒で急速に攪拌させ架橋型熱硬
化性樹脂と重合性モノマーを一体にし樹脂組成物を作成
する。
次に密粒アスコン、グースアスファルトの上に450g/m
2ガラスマットをのせ、前記樹脂を含浸脱泡させてFRP層
を作成した。尚樹脂には硬化促進剤として6%ナフテン
酸コバルトを0.4%、硬化剤としてメチルエチルケトン
パーオキサイド(MEKPOと称す、商品名パーメックW、
日本油脂)を1.5%添加して行った。硬化後の接着性試
験は、前記した方法で実施した。
実施例1〜5、比較例1〜3の結果を基にして、重合
性モノマーα値(アスファルト溶解度)と歴青材料への
接着力との関係を第1図に示した。この図より明らかに
α値60より大きくなると接着力が急激に低下することが
わかる。
実施例−35 道路マーキング用塗料(道路標示材)として次の様な
配合物を作成 上記配合物を約20℃において密粒アスコン路面に厚さ
が約2mmになる様に塗工機を用いて、塗工したとき約15
分で硬化した。接着力試験を初期と6ヶ月後実施したと
ころ、表−5の様な数値であった。
比較例−12 実施例−35の配合中、使用する樹脂組成物のみを比較
例−3を用いて同様の配合組成物を作成。接着力は表−
5の数値をしめした。6ヶ月後屋外暴露で、自然剥離し
ていた。
実施例−36 床材として次の様な配合物を製造した。
この配合物を5℃において金ゴテを用いて一液湿気硬
化型ウレタンプラマーを施したコンクリート床上に30mm
厚みに塗布した。配合物の作業性は良好であり、可使時
間は約30分であったが、この時間内に十分作業が可能で
あった。硬化時間約60分で硬化し、JIS A 1182により測
定した圧縮強度450kg/cm2、JIS A 1184によって測定し
た曲げ強度180kg/m2の耐久性のあるモルタル床を作るこ
とが出来た。
実施例−37 常温舗装材としての性能を評価するため、次の様な試
験を実施した。
上記配合物の物性データーを表−6に示した。尚試験
は(社)日本道路協会“アスファルト舗装要綱”に基い
て実施した。
比較例−13 アスファルト系常温舗装材料として(社)日本道路協
会“簡易舗装要綱”の常温混合物の標準配合、アスファ
ルト乳剤混合物の密粒型で行った。試験結果を表−6に
示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、重合性モノマーのα値と歴青系材料への樹脂
組成物の接着力との関係を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 283/00 - 283/14 C08F 290/00 - 290/14 C09D 1/00 - 201/10 E01C 7/00 - 7/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエ
    ステル樹脂から選択される重合性モノマー架橋型熱硬化
    性樹脂、 (ロ)下記式で算出されるα値が60以下の重合性モノマ
    ーであり、ビニルモノマー、アクリルモノマー、アリル
    モノマー、硬質モノマー、アクリル酸エステルモノマー
    から選択される1種以上からなる重合性モノマー、 とからなることを特徴とする瀝青系材料適合樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】重合性モノマー(ロ)が、(A)α値が95
    以上のもの、(B)α値が5〜95(5及び95を含まな
    い)のもの、(C)α値が5以下のものから選ばれ、か
    つ(A)と(B)、(A)と(C)、(B)と(C)、
    (A)と(B)と(C)の組み合わせか、(B)又は
    (C)の単独であることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1〜2いづれか記載の樹脂組成物を
    含むことを特徴とする塗料。
  4. 【請求項4】請求項1〜2いづれか記載の樹脂組成物と
    骨材とを含むことを特徴とする舗装材。
  5. 【請求項5】瀝青系材料からなる基盤上に請求項4記載
    の舗装材を設けたことを特徴とする舗装構造体。
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