JP3047425B2 - 土木建築材用被覆組成物、これを用いた土木建築材及び土木建築物 - Google Patents

土木建築材用被覆組成物、これを用いた土木建築材及び土木建築物

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JP3047425B2 JP2088144A JP8814490A JP3047425B2 JP 3047425 B2 JP3047425 B2 JP 3047425B2 JP 2088144 A JP2088144 A JP 2088144A JP 8814490 A JP8814490 A JP 8814490A JP 3047425 B2 JP3047425 B2 JP 3047425B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特にアスファルト、コンクリート等の床、
壁面コーティングや道路マーキング等に用いられる土木
建築物用被覆組成物、これを用いた土木建築材及び土木
建築物に関する。
〔従来の技術〕
土木建築物のコンクリート、アスファルト、金属など
の床面あるいは壁面の塗装被覆に用いられる塗料として
溶剤系、あるいはエマルジョン系の各種塗料があるが、
これらは厚塗りが困難であり、耐久性には限界がある。
そこで、耐久性、耐薬品性などの要求の特に大きい例え
ば床用塗料には、従来からエポキシ樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂などの液状樹脂を施工後
に硬化させる合成樹脂塗料が用いられている。
エポキシ樹脂は耐アルカリ性や機械的強度が大きい等
を活かして多方面に使用されているが、一般に柔軟性に
劣るためクラックを生じ易く、耐候性にも劣る。ポリエ
ステル樹脂は耐酸性を活かした工場床用塗料に用いられ
ているが、やはり柔軟性に欠けるのみならず、硬化時の
収縮量が大きい欠点があり、耐候性も劣る。ポリウレタ
ン樹脂は弾力性、柔軟性を備えており、軽荷重床用塗料
に広く使用されているが、耐薬品性、耐候性に劣ってい
る。また、これらは軟化時間が長いため施工生産性が悪
く、特に冬期、5℃以下の施工においては硬化性が極端
に悪くなる。
一方、コンクリートやアスファルトなどの路面への白
線、黄線標示用の道路マーキング剤としては溶剤系の塗
料タイプや、石油樹脂、ロジン系樹脂なとのホットメル
トタイプが常用されている。塗料タイプは塗膜の膜厚が
薄く、耐久性はあまりない。他方膜の膜厚の厚いホット
メルトタイプも柔軟性に欠けるためクラックが発生し易
く、耐摩耗性にも劣る。特に交通頻繁な道路における摩
耗、あるいは冬期寒冷地の道路におけるスパイクタイ
ヤ、チエーンをつけたタイヤなどによる摩耗は著しく、
極めて短時間の耐久性しかない。また、ホットメルトタ
イプは塗工時に200〜250℃に加熱する必要があるため安
全性に乏しく、作業も煩雑であるという問題がある。
床や壁のコーティング、あるいは道路マーキング用材
料の上記の欠点を補う材料として、特公平1−36508号
公報には(メタ)アクリル酸エステル系の組成物が提案
され、その組成は下記(a)〜(e)よりなっている。
(a) 少なくとも一種のアクリル酸エステル及び/又
はメタクリル酸エステル51〜85重量% (b) 少なくとも1種のアクリル酸エステル及び/又
はメタクリル酸エステルの上記(a)に可溶な重合体樹
脂又は非重合体樹脂10〜24重量% (c) 上記(a)に可溶な可塑剤5〜25重量% (d) 一分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を
有する化合物を上記(a)、(b)、(c)の合計100
重量部に対して0.1〜10重量部 (e) 40℃以上の融点を有するパラフィン及び/又は
ワックスを上記(a)、(b)、(c)の合計100重量
部に対して0.1〜5重量部。
この組成物は、一般にはこのほかに硬化剤,硬化促進
剤及びその他必要な添加剤を加え、骨材などの充填材と
混合され、コテ、ローラー、刷毛等の適切な道具、塗工
機を用いて塗工に供されている。
この組成物は耐候性に優れ、耐薬品性(耐酸、耐アル
カリ性)にも優れ、適度な強度と柔軟性を有することに
より耐久性にも優れた塗膜を与える。また、硬化時間が
施工時の作業性を損わない程度に短く、また、5℃以下
の低温においても硬化性が良く、施工生産性が優れてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、次のような欠点を有する。
〔(メタ)アクリル酸エステル+樹脂〕/骨材の重
量比が1/3より骨材の量が多くなると、硬化不良を発生
する。なお、〔(メタ)アクリル酸エステル+樹脂〕の
比重を1とすると、骨材比重は2.55となる。外気温が高
くなった場合、上記重量比が1/2程度でも不良が発生す
る。この原因は、(メタ)アクリル酸エステル樹脂組成
物の空気による硬化障害、すなわち嫌気性を防止するた
めに、混合したパラフィン及び/又はワックスが骨材等
の存在のために表面に均一に浮き出ず、空気を遮断でき
ないため酸素による硬化障害が発生するものと考えられ
ている。
アスファルト舗装材上に塗布した場合、カットバッ
ク現象が発生し、接着力が弱くなる。アスファルト舗装
材やアスファルト防水シートの様な瀝青材料は、不飽和
ポリエステルやアクリルシラップ樹脂を塗布すると、一
般に重合性モノマーとして使用されている(メタ)アク
リル酸エステルやスチレンによってカットバック現象を
発生し、界面が水あめ状となり、接着性が著しく劣ると
いう問題を生じる。
アクリルシラップ樹脂のレジンモルタル組成物をア
スファルト舗装材に塗布し、その上に上記組成物を塗布
した場合変形を生じる。その原因としては硬化発熱温度
が高く、硬化物が固いことがあげられ、これは多官能モ
ノマーと(メタ)アクリル酸エステル重合体の影響と考
えられる。
本発明の目的は、特に硬化障害を生ぜず、基材に対し
て接着性が良い土木建築材用被覆組成物、これを用いた
土木建築材及び土木建築物を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を解決するために、 (A)重合性単量体で架橋可能でありかつ二重結合力価
が800〜6500である空乾性を有する不飽和ポリエステル
重合体 (B)少なくとも1種のアクリル酸エステル及び/又は
メタクリル酸エステル単量体を含有する重合性単量体 (C)骨材 を含有する土木建築材用被覆組成物を提供する。
この際、不飽和ポリエステル重合体が二重結合力価80
0〜6500であり、アリルエーテル基(CH2=CH−CH2−O
−)を含有することも好ましく、また、少なくとも1種
のアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル
単量体が水酸基を含有すること、二官能以上の単量体を
含有すること、さらにこれらの単量体はその重合体又は
スチレンとの共重合体のガラス転移点が0℃以下である
ことも好ましい。また、本発明の組成物はパラフィン及
び/又はワックスを含有することも好ましい。
また、本発明は上記土木建築材用被覆組成物を用いて
土木建築材及び土木建築物を提供するものである。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される空乾性を有する重合性単量体架橋
不飽和基含有重合体としては、空気乾燥性(空気硬化
性)と熱によるラジカル重合架橋性の両方を有する被架
橋重合体であって、重合性単量体で架橋可能である不飽
和ポリエステル重合体、ビニルエステル重合体等に空乾
性基を導入したものが挙げられる。
空乾性基導入前の不飽和ポリエステル重合体として
は、α、β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物と、芳香
族飽和二塩基酸又はその酸無水物と、グリコール類の重
縮合によって製造され、場合によって酸成分として脂肪
族あるいは脂肪族飽和二塩基酸を併用して製造される。
この不飽和ポリエステル重合体30〜80重量部に対し、後
述の重合性単量体70〜20重量部混合して用いられる。ま
た、ビニルエステル重合体としては、不飽和ポリエステ
ルの末端をビニル変性した重合体が挙げられる。これら
には必要により硬化触媒、硬化促進剤のほか、増粘剤、
充填剤、低収縮剤等を添加するが、特に硬化触媒、硬化
促進剤の添加は好ましい。
上記被架橋重合体としての不飽和ポリエステル重合
体、ビニルエステル重合体等に必須成分として空乾性成
分を導入するが、その方法としては次のものが挙げられ
る。
グリコール成分に、−O−CH2−CH=CH2で示される
アリルエーテル基を含有する化合物を併用する。
酸成分に環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体
を含有する化合物を併用する。
ジシクロペンタジエンを含有する化合物を併用す
る。
乾性油、エポキシ反応性希釈剤を併用する。
これら〜のうち、のアリルエーテル基含有化合
物としては、公知のものがいずれも使用できるが、その
代表的なものとしては、エチレングリコールモノアリル
エーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、
トリエチレングリコールモノアリルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコ
ールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
アリルエーテル、トリプロピレングリコールモノアリル
エーテル、ポリプロピレングリコールモノアリルエーテ
ル、1,2−ブチレングリコールモノアリルエーテル、1,3
−ブチレングリコールモノアリルエーテル、ヘキシレン
グリコールモノアリルエーテル、オクチレングリコール
モノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリ
ルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテ
ル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリ
ルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテ
ル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルなどの多
価アルコール類のアリルエーテル化合物;アリルグリシ
ジルエーテルなどの如きオキシラン環を有するアリルエ
ーテル化合物などが挙げられる。
グリコール成分として他に併用するものとしては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−
1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノー
ルA、水素化ビスフェノールA、エチレングリコールカ
ーボネート、2,2−ジ(4−ヒドロキシプロポキシジフ
ェニル)プロパン等が挙げられ、単独あるいは併用され
る。その他にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド等の酸化物も同様に使用できる。また、グリコール類
と酸成分の一部としポリエチレンテレフタレート等の重
縮合物も使用できる。
また、上記環状脂肪族不飽和多塩基酸及びその誘導体
からなる化合物とては、テトラヒドロ無水フタール酸、
エンドメチレンテトラヒドロ無水フタール酸、メチルテ
トラヒドロ無水フタール酸、α−テルヒネン−無水マレ
イン酸付加物、ロジン、エステルガム等がある。
また、これらと単独あるいは組合わせて使用するα,
β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、クロルマレイン酸及びこれらのエステル等があ
り、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フ
タル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、
ニトロフタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらの
エステル等があり、脂肪族あるは脂環族飽和二塩基酸と
しては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジビン酸、
セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸及びこれらのエステル等があり、それぞれ
単独あるいは併用される。さらにグリコールと酸より合
成される不飽和アルキッド樹脂の末端カルボキシル基と
グリシジル基を有する反応性モノマーを反応させて得ら
れる樹脂も使用できる。グリシジル基を有する反応性モ
ノマーの代表的なものとしてグリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等がある。
また、β−PMAA単位化合物も使用でき、これは下記
〔I−A〕、〔I−B〕で表されるシス−3−メチル−
4−シクロヘキセン−シス−1,2ジカルボン酸とその無
水物(βPMAAと略記する。)を指称するものであって、
これらはトランス−ピペリレンとマレイン酸無水物との
付加物、あるいはこの付加物中の酸無水基が開環したも
のである。
また、ジシクロペンタジエンを含有する化合物として
代表的なものは、下記〔II〕式で表されるヒドロキシ化
ジシクロペンタジエン等が代表的なものとして挙げられ
る。
また、乾性油としては、アマニ油、大豆油、綿実油、
落花生油、やし油など、あるいはこれらの脂肪油とグリ
セリンなとの多価アルコールとの反応物等がある。
エポキシ反応性希釈剤としては、モノエエポキシ化合
物、ポリエポキシ化合物等がある。前者としてはアリル
グリシジルエーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタアクリル
酸エステル、カージュラE等があり、後者としてはユノ
ックス206、エピコート812、DGE、BDO等がある。
本発明で使用される被架橋重合体としての不飽和ポリ
エステル重合体に使用されるα,β−不飽和二塩基酸又
はその無水物の混入量は、駆体との接着、剥離性と重要
な相関関係がある。その混入量を表示する尺度として次
に示す二重力価を用いる。
ここで、不飽和二塩基酸の使用量が多い程、二重結合
力価数は小さくなり、硬化後の架橋密度は増加し、硬化
物は硬くなる。不飽和二塩基酸の使用量が少ない場合は
この逆となる。
本発明で使用する被架橋重合体の好ましい二重結合力
価は800〜6500、さらに好ましくは500〜2000である。特
に二重結合力価の影響は後述の表のように駆体が夏場の
アスファルトコンクリートのように軟弱になった場合、
その傾向が特に著しい。
本発明で上記被架橋重合体を架橋させる重合性単量体
には、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エス
テルの少なくとも1種が用いられるが、水酸基含有重合
性単量体を含有させることがその硬化物の駆体に対する
接着性の点で好ましく、これには水酸基を有する(メ
タ)アクリルアルキルエステルが挙げられ、例えば2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート等がある。
水酸基含有重合性単量体以外の重合性単量体として
は、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
クロルスチレン、ジクロルスチレン、ビニルナフタレ
ン、エチルジニルエーテル、メチルビニルケトン、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビ
ニル化合物及びジアリルフタレート、ジアリルフマレー
ト、ジアリルサクシネート、トリアリルシアヌレート等
のアリル化合物などの上記(A)成分の空乾性を有する
重合性単量体架橋不飽和基含有重合体と架橋可能なビニ
ルモノマーあるいはビニルオリゴマー等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸エステルはその重合体あるい
はこれとスチレンとの共重合体のガラス転移点Tgが0℃
であるものを選択することが塗膜に柔軟性を持たせる点
で好ましい。
本発明において少なく1種のアクリル酸エステル及び
/又はメタクリル酸エステル単量体が含有する二官能以
上の単量体としては、例えばエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)
アクリレートのようなアルカンジオールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクタレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テト
ラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキ
シアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビ
ニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルフタレ
ート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌ
レート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレ
ート等が挙げられ、これらは単独又は2種以上の併用で
用いられる。
本発明においては、重合性単量体による硬化性を向上
させるために、パラフィン及び/又はワックス類を併用
することもできる。特に二重結合力価が大きい重合体の
場合、その効果が大きい。
本発明で使用するパラフィン及び/又はワックス類と
しては、天然ワックス、合成ワックス、配合ワックスが
ある。天然ワックスとしては、植物系ワックス、動物系
ワックス、鉱物系ワックス、石油ワックスがある。植物
系ワックスとしてはキャンデリラワックス、カルナウバ
ワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油、動物系
ワックスとしては、みつろう、ラノリン、鯨ろう、鉱物
系ワックスとしては、モンタンワックス、オゾケライ
ト、セレシン、石油ワックスとしては、パラフィンワッ
クス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等
がある。また、合成ワックスとしては、合成炭化水素、
変性ワックス、水素化ワックス等があり、合成炭化水素
としてはフィッシャートロプシュワックス、ポリエチレ
ンワックス、変性ワックスとしては、モンタンワックス
誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタ
リンワックス誘導体、水素化ワックスとしては硬化ひま
し油、硬化ひまし油誘導体があり、40℃以上の融点を有
するものが好ましい。なお、品質の安定性及び防湿防水
性を考慮すると、石油ワックスが好ましく、さらに油分
が少なく、上記(A)成分の空気乾燥性の被重合体に添
加した場合、変色及び変質の少ないパラフィンワックス
を使用するのが好ましい。添加量としては空気乾燥性の
被架橋重合体100重量部に対して0.001〜5.0重量部が好
ましいが、より好ましくは0.01〜0.5重量部である。パ
ラフィンワックスの融点は、空気乾燥型被架橋重合体に
添加した場合の耐蝕性、耐候性及び外観を考慮すると、
融点が約46〜約79℃のものが好ましい。
空乾性の塗膜にパラフィン及び/又はワックスが存在
すると、より高度な安定性ある空乾性を得ることがで
き、例えば冬場5℃以下の低温状態での塗工は空乾性塗
膜といえども表面硬化が遅くなり、ベタツキが残るが、
パラフィン及び/又はワックスが添加されていることに
より低温ではワックスが表面に浮き易いのは表面ベタツ
キを少なくすことができる。
本発明の組成物は一般には骨材その他の充填材と混合
した配合物として塗工に供せられるが、骨材としては平
均粒径が10μ以上で吸油量が25アマニ油/100g以下のも
のが好ましい。これらの骨材の例としては、砂、硅砂、
石英砂、これらを着色したもの、あるいは焼成したも
の、石英粉、硅砂粉などの岩石粉、着色した磁器、陶器
素地を焼成硬化して粉砕したもの、亜鉛白、炭酸カルシ
ウム、アルミナ、ガラスビーズ等が挙げられる。粒径の
異なる骨材の組合わせが塗工作業性、セルフレベリング
性向上のために好ましい。また、配合物に揺変性を付与
するために充填材としてアスベストやセビオライト、ア
エロジルのようなシリカ粉末などを添加することもでき
る。充填剤としては前記のほかに、着色顔料や染料を用
いることが好ましく、例えば酸化チタン、硫酸バリウ
ム、カーボンブラック、クリムバーミリオン、ベンガ
ラ、群青、コバルトブルー、フタロシアニンブルー、フ
タロシアニングリーン等が用いられる。一般には本発明
の組成物1000重量部に対し、これらの充填剤10〜900重
量部を配合して塗工に供する。
本発明の組成物は硬化剤と硬化促進剤の組合わせより
なる公知のレドックス系触媒を用いて−30℃〜50℃の温
度範囲で2時間以内に硬化させることができる。
本発明の組成物には、種々の機能を付与するためにそ
の他各種添加剤を混入することができる。例えば、耐候
性をさらに改良するために紫外線吸収剤を添加すること
ができる。このような紫外線吸収剤としては、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−オキチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4,4′ジブトキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベ
ンゾフェノンの誘導体、あるいは2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′,5−ジターシャリブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ビス(2,2′−ジメチルプロピル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾールあるいはこれらのハロゲン体、
あるいはフェニルサリシレート、p−ターシャリブチル
フェニルサリシレート等のサリシル酸のエステル類等を
挙げることができる。紫外線吸収剤は本発明の組成物10
0重量部に対し0.01〜5重量部の範囲で添加することが
好ましい。
また、本発明の組成物中に、下地に対する接着性の安
定化や充填剤との接着強度の耐久性を向上させる目的で
γ−メタクリロシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メトカプトプロピルトリメトキシシラン等のシ
ランカップリング剤を添加することができる。
また、塗膜の表面外観を整える目的で各種の消泡剤及
びレベリング剤を、塗工前の組成物の貯蔵安定性を向上
させる目的でヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエ
ーテル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノールの
ような重合抑制剤を本発明の組成物中に添加することが
できる。
本発明の組成物は、繊維強化材と組合わせてFRP用の
樹脂マトリックスとしても使用できる。使用できる繊維
強化材としては、例えばガラス繊維、アミド、アラミ
ド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊
維、カーボン繊維、金属繊維、セラミックス繊維あるい
はそれらの組合わせである。施工性、経済性を考慮した
場合、好ましいのはガラス繊維、有機繊維である。
また、繊維の形態は、平織り、朱子織り、マット状等
があるが、施工性、厚み保持等よりマット状が好まし
い。また、ガラスロービングを20〜100mmにカットし
て、チョップドストランドにして使用することも可能で
ある。
また、低収縮剤も使用でき、これには熱可塑性樹脂が
挙げられ、具体例としては、メチルメタクリレート、エ
チルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルア
クリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸又は
メタクリル酸の低級アルキルエステル類、スチレン、塩
化ビニル、酢酸ビニルなどの単量体の単独重合体又は共
重合体類、前記ビニル単量体の少なくとも1種と、ラウ
リルメタクリレート、イソビニルメタクリレート、アク
リルアミド、メタクリルアミド、ヒトロキシルアルキル
アクリレート又はメタクリレート、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、セチ
ルステアリルメタクリレートよりなる単量体の少なくと
も1種の共重合体などのほか、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等がある。
内部離型剤も使用でき、これには、ステアリン酸、ス
テアリン酸亜鉛等の如き高級脂肪酸や高級脂肪酸エステ
ル、アルキルリン酸エステル等の従来公知のものを挙げ
ることができ、被架橋重合体100重量部に対して通常0.5
〜5重量部の割合で用いることができる。
本発明の組成物とレドックス触媒の硬化剤と硬化促進
剤の両成分を混合すると、すみやかに重合反応が開始さ
れ、組成物の硬化が進行する。また、本発明の組成物と
硬化剤の混合によっても常温においてゆっくりとではあ
るが硬化が進行する。したがって硬化剤は、塗工直前に
本発明の組成物に混合されることが好ましい。一方、本
発明の組成物と硬化促進剤の混合はこの組成物の硬化を
進行させないので、促進剤を本発明の組成物にあらかじ
め混合して貯蔵することができる。この方法は塗工に際
しての作業を単純化するので好ましい。塗工方法に合わ
せて硬化剤と促進剤の混合方法を変化させることも可能
である。本発明の組成物を二つに分け、一方に硬化剤を
混合し、他方に促進剤を混合して、これら二液を塗工直
前に混合する方法を用いれば二液型のスプレー塗工機を
使用することができる。この場合、硬化剤を混合する組
成物から重合性の被架橋重合体などの重合反応を行う成
分を除いておき、促進剤を混合する組成物に重合性の被
架橋重合体の全量が含まれるようにし、二液の混合によ
り本発明の組成物を構成するように工夫することもでき
る。この方法は、硬化剤を混合した組成物を長期間安定
して貯蔵することができるので好ましい。
レドックス触媒のほかの硬化剤も使用でき、これに
は、不飽和ポリエステル重合体、ビニルエステル重合体
等に作用するもので、例えばアゾイソブチロニトリルの
ようなアゾ化合物、ターシャリーブチルパーベンゾエー
ト、ターシャリーパーオクトエート、ベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド等の有機過酸化物等を挙げることがで
き、被架橋重合体100重量部に対して通常0.3〜3重量部
の範囲で用いることができる。
上記硬化剤と併用できる硬化促進剤としては、有機酸
の金属塩類特にコバルト塩、例えばナフテン酸コバル
ト、オクチル酸コバルト、アセチルアセトンコバルト等
が使用される。
本発明においては増粘剤も使用でき、これには、不飽
和ポリエステル重合体等が有する水酸基、カルボキシル
基やエステル結合等と化学的に結合して線状又は一部交
叉結合を生じせしめて分子量を増大させ、不飽和ポリエ
ステル重合体等を増粘させる性質を有するもので、例え
ばトルエンジイソシアネートの如きジイソシアネート
類、アルミニウムイソプロポオキシド、チタンテトラブ
トキシの如き金属アルコキシド類、酸化マグネシウム、
酸化カルシウム、酸化ベリリウムの如き2価金属の酸化
物、水酸化カルシウムの如き2価金属の水酸化物等を挙
げることができる。増粘剤の使用量は被架橋重合体と重
合性単量体の合計100重量部に対して、通常0.2〜10重量
部、好ましくは0.5〜4重量部の割合である。そして必
要ならば水の如き極性の強い物質を増粘助剤として少量
使用することができる。
本発明の組成物の好ましい可使時間は5〜30分であ
り、好ましい硬化時間は10〜90分であるが、これを実現
するためには、組成物の温度あるいは塗工時の気温に応
じて硬化剤量及び/又は促進剤を調節する必要がある。
有機過酸化物(濃度50%)の使用量は本発明の組成物10
0重量部に対して、0.5〜10重量部の使用が好ましく、よ
り好ましくは1〜5重量部である。また、促進剤の使用
量は同じく0.10〜6重量部が好ましく、より好ましくは
0.3〜4重量部である。
本発明の組成物は、コテ、ローラー、刷毛、又はその
他の適切な道具、塗工機を用いて塗工されるが、塗工に
際して好ましい作業性、良好な塗膜表面を得るために好
ましいセルフレベリング性が要求される。これらの要求
を満足するためには組成物の粘度は低いことが好ましい
が、低過ぎると硬化性が悪くなるので適切な粘度範囲が
あり、好ましくは50〜1000cpsである。
本発明の組成物と硬化剤、促進剤その他添加剤、骨材
その他の充填材を混合した配合物は、土木建築材用、好
ましくはコンクリート、アスファルト、鋼板等の床面又
は壁面の被覆に用いられる。施工に際しては必要に応じ
て床面、壁面等の下地にプライマー処理を施したのちそ
の上にこの配合物を塗工することが好ましい。施工方法
としてはスプレー方式、金ゴテ仕上げ、刷毛塗り、ロー
ラーコーティング等の方法を用いることができる。骨材
を混合しないあるいは一部のみ混合した配合物を予め塗
工し、硬化する前に骨材を散布することにより塗膜表面
に骨材を一部突出させノンスリップ性を付与する施工方
法も可能である。骨材を予め混合する配合物において
は、骨材の種類と量は塗工の目的に応じて選択される。
スプレー、刷毛塗り、ローラーコーティングなどの塗工
方法によれば、比較的薄い塗膜、すなわち0.2〜1mmの塗
膜を塗工することができるが、このような目的に対する
配合に対しては、骨材量は本発明の組成物100重量部に
対し30〜100重量部が好ましい。より厚い塗膜、すなわ
ち1〜30mmの塗膜を施工する場合は金ゴテ仕上げが好ま
しく、骨材量は本発明の組成物100重量部に対して100〜
900重量部が好ましい。この場合滑らかな塗膜表面を目
的とする場合には骨材量100重量部に近いことが好まし
く、塗膜厚みの厚い場合には経済的観点から骨材量900
重量部に近い量が好ましい。しかし900重量部を超える
と配合物の硬化性が悪くなり好ましくない。
本発明の組成物は各種フィルムとの接着性に優れるの
で、FRPの表面にフィルムが存在する波平板用としても
用いることができる。また、本発明の組成物はSMC、BMC
等のプレス成形用としても使用できる。
本発明の組成物は、塗工されると空乾性により表面が
乾燥し易いが、一方重合性単量体が被架橋重合体を架橋
する。この際、パラフィン及び/ワックスが表面に浮い
て空気を遮断するようになると、その架橋を行い易くす
る。
このようにして塗工膜が硬化すると、駆体表面が被覆
され保護されるが、この際重合性単量体に水酸基を有す
ると駆体との接着力を向上する。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を説明する。
まず、空乾性を有する重合性単量体架橋熱硬化性樹脂
組成物(実施例用として樹脂組成物A〜E、H〜J、参
考例用として樹脂組成物F、G、比較例用として樹脂組
成物K〜O)を以下のようにして調製する。
(樹脂組成物A) 無水マレイン酸0.5モル、テレフタル酸1.5モル、ジエ
チレングリコール1.5モル、ペンタエリスリトール・ト
リアリルエーテル1モルを公知の条件で加熱脱水縮合さ
せて酸価20の不飽和ポリエステル樹脂を得た。この樹脂
60部にn−ブチルアクリレート(n−BA)20部、2−ヘ
キシルエチルメタクリレート(2−HEMA)20部を混合溶
解して樹脂組成物Aを得た。
(樹脂組成物B) β−PMAA1.0モル、イソフタル酸1.0モル、フマル酸0.
5モル、ビスフェノールAエチレンオキサイド10モル付
加物1.5モル、ジエチレングリコール1.3モルを公知の条
件で加熱脱水縮合させて酸価18の不飽和ポリエステル樹
脂を得た。この樹脂60部に2−エチルヘキシルメタアク
リレート(2−EHMA)20部、2−ヘキシルエチルメタク
リレート(2−EHMA)10部を混合溶解して樹脂組成物B
を得た。
(樹脂組成物C〜E、H〜J、K〜N) 上記と同様にして表1のそれぞれの欄に記載する原料
組成から不飽和ポリエステル樹脂を合成し、これに対応
する欄のモノマーを加え、それぞれ樹脂組成物C〜J、
K〜Nを得た。
なお、樹脂組成物K〜Nには135゜F融点のパラフィン
ワックスを2%混合した。
(樹脂組成物G) トリメチロールプロパンジアリルエーテル214g(1モ
ル)、テトラヒドロフタル酸無水物152g(1モル)を仕
込み、窒素ガス雰囲気下100〜130℃、2時間反応させ、
酸価151の半エステルカルボン酸を得た。
別に米国シエル社製エポキシ樹脂(商品名、エピコー
ト1007)2900g(1当量)、メタクリル酸60g(0.7当
量)、上記の半エステルカルボン酸110g(0.3当量)、
トリエチルアミン1.8g、ハイドロキノン0.2gを仕込、空
気を吹き込みながら120〜130℃で3〜4時間反応させる
と酸価2となった。
さらにテトラヒドロフタル酸23gを仕込み、110℃〜12
0℃で2時間反応させると酸価24となった。反応の終点
は酸価のほか赤外線分析で酸無水物の吸収が消失するこ
とで確認した。
その後、さらにアリルグリシジルエーテル17gを加
え、120〜130℃で2時間反応させると酸価3となった。
反応終了後ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)
1000g、スチレンモノマー500g、n−ブチルアクリレー
ト500gを加え、粘度3.5ポイズ(25℃)の樹脂組成物G
を得た。この例はエポキシ樹脂の末端をビニル変性した
エポキシビニルエステル重合体を使用するものである。
(樹脂組成物O) メタクリル酸メチル 40 部 アクリル酸2−エチルヘキシル 20 部 エチレングリコールジメタクリレート 2 部 塩素化パラフィン(塩素含有量50%) 10 部 オクチルデシルフタレート 10 部 N,N′−ジ(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジ
ン 0.5 部 ヒドロキノン 0.0025部 の混合物を攪拌機と加熱ジャケットを備えた溶解槽に仕
込み、攪拌しながらメタクリル酸メチル(MMA)とアク
リル酸ブチル(BA)の共重合体(MMA/BA=90/10)20部
を少量ずつ添加した。次いでこれらの混合物を50℃に昇
温し、融点54〜56℃のn−パラフィン0.5部、同じく融
点64〜66℃のn−パラフィン0.5部を添加した。MMA/BA
共重合体が完全に溶解したのち混合物を冷却した。この
ようにして20℃における粘度400cpsの樹脂組成物Lを得
た。
実施例1−1〜5−2、8−1〜10−2、参考例2−1
〜2−2、1−1〜1−5、比較例1−1〜5−5 上記で得られた樹脂組成物を用い表2に示す配合のコ
ンパウンドについて、以下の評価を行った。
硬化性 500cc容器で促進剤、硬化剤を混入した樹脂組成物に
規定量の骨材(表2の硅砂)を混入後良く攪拌し、一定
時間後の混合物の硬化状態を判定した。
○・・・・完全硬化 △・・・・空気に接触している上部部分未硬化 ×・・・・全体が未硬化 硬化収縮測定試験 (株)インテコ社製硬化収縮測定装置を用いて測定し
た。その測定原理は次の通りである。
コンパウンド中に対向した一組の検知板を置き、この
各々の検知板間に生ずるコンパウンドの固化に伴う応力
を測定し、この応力が常にゼロになるように各々の検知
板を荷重サーボ機構によって動かす。2つの検知板間の
相対位置を別に設けられた変位検出器により自動的に記
録できるため、コンパウンドの固化による分子間結合力
に関係なく正確に収縮変位を測定することができる。
収縮率の測定は2つの方法で行った。
−1 材料そのものの収縮を測定するため、下盤の拘
束力の小さいフッ素成形板(3mm)の上で測定した。す
なわち、第1図において1はフッ素成形板、2はポリエ
チレン発泡体からなる四方の枠体、3は測定する試料の
コンパウンドで厚さ15mmのもの、4、4は検知板、5は
上記測定装置本体である。
−2 下地盤の影響をみるため(下地盤が粗いほど拘
束を受ける収縮が小さくなる)、JISA5403石綿スレート
板(8mm))上に試料のコンパウンドを5mmの厚さに設
け、以下−1と同様にして測定を行った。
接着力試験 コンクリートJIS歩道版上に5mm厚さの試料のコンパウ
ンドを施工し、−20℃で2時間と60℃で2時間を1サイ
クルとして10サイクルの熱冷サイクル試験を行い、試料
の接着性を建研式一軸引張接着試験により調べた。
外観試験 50℃雰囲気で、24時間保存した縦300mm、横300mm、厚
さ50mmの密粒アスコン上に5mm厚さの試料のコンパウン
ドを施工し、この試料のはがれ、反り、アスコン/コン
パウンド界面のカットバック状態を目視観察し評価し
た。
○:変化なし △:全面の1〜3割でカットバック現象発生 ×:全面にカットバック現象発生 下記表中、略号は次の通りである。
PEAE:ペンタエリスリトールアリルエーテル HDCPDE:ヒドロキシル化ジシクロペンタジエン BPHAEO10モル付加物:ビスフェノールAエチレンオキ
サイド10モル付加物 n−BA:ノルマルブナルアクリレート 2−HEMA:2−ヘキシルエチルメエタクリレート 2−EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート n−BMA:ノルマルブチルメタクリレート TEGMA:トリエチレングリコールメタクリレート なお、不飽和ポリエステルの成分はモルで示し、不飽
和ポリエステルと重合性単量体は60重量%と40重量%で
ある。
上記比較例において用いた樹脂組成物Kは空乾性のな
いもの、Lは実施例1の重合性単量体のなく、空乾性の
みのもの、Mは実施例1の2−HEMAのないもの、Nは実
施例1において重合性単量体にスチレンのみを用いたも
のである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、重合性単量体で架橋可能でありかつ
二重結合力価が800〜6500である空乾性を有する不飽和
ポリエステル重合体と(メタ)アクリル酸エステルと骨
材から少なくともなる土木建築材用樹脂組成物を提供で
きるので、その塗膜の表面は樹脂に導入した空乾性基に
より硬化し、その中側は重合性単量体による架橋により
硬化するので、硬化障害のない塗膜を形成できる。空乾
性基としてはアリルエーテル基がその硬化性、導入性等
の点で利用し易い。また、空乾性を有する重合性単量体
架橋不飽和基含有重合体の二重結合力価を800〜6500と
することにより、その架橋密度を適度に維持して、その
硬軟を最適に調整することができ、特に駆体が夏場のア
スファルトコンクリートのように軟弱になった場合にそ
の影響を著しくすることができる。この場合、(メタ)
アクリル酸エステルはその重合体又はスチレンとの共重
合体のガラス転移点が0℃以下のものを選択することに
より、さらに塗膜の柔軟性を維持できる。また、(メ
タ)アクリル酸エステルに水酸基を有するものを用いる
と、硬化塗膜のコンクリート等の駆体に対する接着力を
向上させることができる。また、骨材を含有させたの
で、硬化収縮を小さくすることができるとともに、被覆
硬化物の反り、はがれを害さないのみか、改良すること
もできる。
このようにして性能の優れた塗膜で被覆された床材、
壁材あるいは舗装材は優れた土木建築材として使用で
き、これを用いた土木建築物もその機能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の組成物の収縮率を測定するときの装置
を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10 C08F 283/00 - 283/01 C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08L 1/00 - 101/14

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 重合性単量体で架橋可能でありか
    つ二重結合力価が800〜6500である空乾性を有する不飽
    和ポリエステル重合体 (B) 少なくとも1種のアクリル酸エステル及び/又
    はメタクリル酸エステル単量体を含有する重合性単量体 (C) 骨材 を含有する土木建築材用被覆組成物。
  2. 【請求項2】(B)成分の少なくとも1種のアクリル酸
    エステル及び/又はメタクリル酸エステル単量体が水酸
    基を含有する請求項1記載の土木建築材用被覆組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分の空乾性を有する不飽和ポリエ
    ステル重合体においてアリルエーテル(CH2=CH−CH2
    O−)を含有する請求項1又は2記載の土木建築材用被
    覆組成物。
  4. 【請求項4】少なくとも1種のアクリル酸エステル及び
    /又はメタクリル酸エステル単量体の重合体のガラス転
    移点が0℃以下であるアクリル酸エステル及び/又はメ
    タクリル酸エステル単量体を(B)成分として使用する
    請求項1ないし3いずれかに記載の土木建築材用被覆組
    成物。
  5. 【請求項5】少なくとも1種のアクリル酸エステル及び
    /又はメタクリル酸エステル単量体の重合体のガラス転
    移点が0℃以下であるアクリル酸エステル及び/又はメ
    タクリル酸エステル単量体と、スチレンを(B)成分と
    して用いる請求項1ないし3いずれかに記載の土木建築
    材用被覆組成物。
  6. 【請求項6】(B)成分の少なくとも1種のアクリル酸
    エステル及び/又はメタクリル酸エステル単量体が二官
    能以上の単量体を含有する請求項1ないし5いずれかに
    記載の土木建築材用被覆組成物。
  7. 【請求項7】パラフィン及び/又はワックスを含有する
    請求項1ないし6いずれかに記載の土木建築材用被覆組
    成物。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7いずれかに記載の土木建
    築材用被覆組成物を用いて被覆された土木建築材。
  9. 【請求項9】被被覆体がアスファルト、コンクリート材
    である請求項8記載の土木建築材。
  10. 【請求項10】請求項8又は9記載の土木建築材を用い
    た土木建築物。
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