JPH08280903A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JPH08280903A
JPH08280903A JP11024895A JP11024895A JPH08280903A JP H08280903 A JPH08280903 A JP H08280903A JP 11024895 A JP11024895 A JP 11024895A JP 11024895 A JP11024895 A JP 11024895A JP H08280903 A JPH08280903 A JP H08280903A
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JP
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inner frame
frame
metal plate
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gaming machine
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JP11024895A
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Sadao Ioki
定男 井置
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Sophia Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂製内枠の強度を確保しつつ且つ内枠
と外枠との間に異物を挿入される不正行為を確実に防止
する。 【構成】 矩形の外枠4と、該外枠に開閉可能に支持さ
れる内枠3とを有し、外枠の前面開口部を内枠で塞いで
遊技部を前面に臨ませたパチンコ遊技機において、合成
樹脂により成形した内枠の裏面に、金属プレート54を
内枠の外周縁に沿って固定し、該金属プレートには、内
枠裏面よりも後方に突出して内枠の閉状態で外枠と重合
する起立部54bを形成し、金属プレートの上端と下端
に、内枠を外枠に開閉可能に取り付けるヒンジ部材54
dを一体に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外枠に内枠を開閉可能
に支持したパチンコ遊技機やスロット遊技機(パチスロ
遊技機)などの遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パチンコ遊技機などの遊技機は、
外枠と該外枠に開閉可能に支持される内枠とから成り、
この外枠と内枠は一般的にはベニヤ板などの木材で構成
されている。このため、補強金属プレートなどの補強部
材は、外枠の角隅に直角を維持する三角プレートとして
一部使用することがある程度で、あまり補強部材を必要
としない頑丈なものであった。そして、木製の内枠は頑
丈で撓みも少ないので、外枠と内枠との間の防犯対策と
して、特別に設けることも殆ど必要がなかった。
【0003】また、近年は、遊技機の主要部分である外
枠と内枠とを合成樹脂により成型したものも開発されて
いる。木材の使用をやめ、合成樹脂製に切り換えること
は、ライフサイクルが比較的短いパチンコ遊技機におい
て、リサイクルを容易にするとともに、木材という天然
資源の保護に寄与し得るという長所を有するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内枠を
合成樹脂製にすると、合成樹脂が木材に比較して撓みや
すいという特性を有するため、内枠と外枠との接合部分
に力を加えると、接合部分に容易に隙間を生じさせるこ
とが可能である。このため、内枠を閉じた状態での外枠
と内枠との隙間からピアノ線などの異物を挿入されて不
正行為が行なわれる可能性を生じる。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、合成樹脂製内枠の強度を確保しつつ且つ内枠と外枠
との間に異物を挿入される不正行為に対する防犯機能を
確実にした遊技機を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたもので、請求項1に記載のもの
は、矩形の外枠と、該外枠に開閉可能に支持される内枠
とを有し、外枠の前面開口部を内枠で塞いで遊技部を前
面に臨ませた遊技機において、上記内枠を合成樹脂によ
り成形し、該内枠の裏面に、金属プレートを内枠の外周
縁に沿って固定し、該金属プレートには、内枠裏面より
も後方に突出して内枠の閉状態で外枠と重合する起立部
を形成したことを特徴とする遊技機である。
【0007】請求項2に記載のものは、請求項1の構成
に加えて、内枠の軸着側に縦方向に固定する金属プレー
トの上端と下端に、内枠を外枠に開閉可能に取り付ける
ヒンジ部材を一体に形成したことを特徴とする遊技機で
ある。
【0008】請求項3に記載のものは、請求項1または
2の構成に加えて、外枠に、前面が開放した凹溝を形成
し、内枠の閉状態で金属プレートの起立部を凹溝内に嵌
合可能としたことを特徴とする遊技機である。
【0009】請求項4に記載のものは、金属プレート
に、配線コードを止めるコードバインダー片を一体に形
成したことを特徴とする遊技機である。
【0010】請求項5に記載のものは、内枠の裏側に球
排出機構を設け、該球排出機構の側方に金属プレートを
配設した遊技機である。
【0011】
【作用】請求項1の発明では、内枠を合成樹脂により成
形しても、該内枠の裏面に固定した金属プレートが補強
材として機能し、内枠の強度を高める。また、金属プレ
ートには、内枠裏面よりも後方に突出した起立部を形成
したので、内枠の閉状態にすると、起立部が外枠と重合
し、この重合部分がピアノ線等の異物の侵入を阻止する
ことができ、金属プレートは防犯部材としても機能す
る。
【0012】請求項2の発明では、内枠の軸着側に縦方
向に取り付ける金属プレートの上端と下端に、内枠を外
枠に開閉可能に取り付けるヒンジ部材を一体に形成した
ので、内枠の裏側に設けた裏メカユニットなどの重量が
縦長な金属プレート全域に分散されて作用する。したが
って、内枠や裏メカユニットなどを安定した状態で強固
に支えることができる。また、ヒンジ部材を金属プレー
トと一体に形成したので、部品点数を減少させることが
でき、組立作業の省力化が図れる。
【0013】請求項3の発明では、外枠に、前面が開放
した凹溝を形成し、内枠の閉状態で金属プレートの起立
部が凹溝内に嵌合するので、外枠と内枠との接合部分か
らピアノ線等の異物を差し込んでも、この凹溝と起立部
との嵌合部分がピアノ線等の侵入を阻止する。したがっ
て、ピアノ線等を侵入させて行なう不正行為を確実に防
止することができる。
【0014】請求項4の発明では、金属プレートに一体
に形成したコードバインダー片が配線コードを結束する
ので、遊技盤の裏側で配線コードが複雑に錯綜すること
を防止できる。したがって、配線処理が容易になる。
【0015】請求項5の発明では、内枠の裏側に球排出
機構を設け、該球排出機構の側方に金属プレートを配設
したので、この金属プレートが球排出機構の方向に向か
うピアノ線等の異物の侵入を阻止する。したがって、ピ
アノ線等の侵入により球排出機構が不正に操作されるこ
とを確実に防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は代表的な遊技機であるパチンコ遊技機1の
正面図、図2はパチンコ遊技機1の斜視図、図3はガラ
ス枠2を開いた状態のパチンコ遊技機1の斜視図、図4
は内枠(前面枠)3を外した状態のパチンコ遊技機1の
斜視図、図5はパチンコ遊技機1の背面図である。
【0017】パチンコ遊技機1は、前後が開放した矩形
の外枠(機枠)4と、該外枠4の一側(本実施例では図
中左側)に上下のヒンジ5,5により外枠4の前面開口
部分に対して開閉可能に軸着した額縁状の内枠3と、該
内枠3の一側にヒンジ6,6により開閉可能に軸着して
内枠3の上半を全幅にわたって被うようにして設けたガ
ラス枠2と、該ガラス枠2の下方一側にヒンジ(図示せ
ず)により開閉可能に軸着して内枠3の下半を全幅にわ
たって被うようにして設けた開閉パネル7などからな
り、内枠3の窓部から後方に一体成形した遊技盤収納枠
8内に遊技盤9を装着してガラス枠2を閉じると、遊技
盤9の表面に形成した遊技部10がパチンコ遊技機1の
前面に臨んで、この遊技部10を遊技者がガラス枠2の
ガラス11を通して見られるように構成されている。
【0018】そして、内枠3は、施錠装置の一部を構成
するフック12によって外枠4の他側の係止部材13に
施錠され、また、ガラス枠2は、施錠装置を構成する他
のフック14によって内枠3の他側に施錠され、これら
は内枠3の上部一側に設けたシリンダ錠15の鍵穴に差
し込んだ鍵を一方に回動すると内枠3が、他方に回動す
るとガラス枠2が解錠する構成となっている。
【0019】また、開閉パネル7の表面に上皿17を、
開閉パネル7の下側の内枠3の前面部分16には下皿1
8と打球発射装置19の発射操作ハンドル20をそれぞ
れ設けてある。
【0020】また、本実施例におけるガラス枠2は、上
部両隅角部に切欠部21a,21bを形成し、自由端側
の切欠部21aによって内枠3の閉止状態におけるシリ
ンダ錠15の肉厚な取付部分22との干渉を回避し、軸
着基端側の切欠部21bによってヒンジ5との干渉を回
避する。この様に、シリンダ錠15を内枠3の上部一側
に配設すると、パチンコ遊技機1の前に遊技者が座って
いたとしても、周囲からはシリンダ錠15が良く見える
ので、即ち店員が監視し易い位置にあるので、シリンダ
錠15に対する不正行為を有効に防止する効果がある。
【0021】そして、ガラス枠2の軸着基端側上部に
は、賞球ランプ23と完了ランプ24を一体化したラン
プ表示器を、上部中央部分にはパイロットランプ25を
それぞれ設けてある。また、ガラス枠2の開口部の内縁
下部および左右には、全体として略U字状に装飾ランプ
表示器26のレンズ部材を配置し、左右のレンズ部材の
途中にはスピーカ27,27を設け、下部のレンズ部に
はメッセージ表示部28を設けてある。このメッセージ
表示部28は、例えば“3.7ラッキー 4.9交換”
等を表示した表示札を出し入れ可能に収納してメッセー
ジ表示できるようにしたものである。
【0022】外枠4は、ABS樹脂などの合成樹脂によ
り、上横部材4a、下横部材4b、左縦部材4c、及び
右縦部材4dを有して前後が開放した矩形の枠体として
成型されており、前面開口部分の下部には前面部4eを
一体に形成して強度を高めてある。また、図7及び図8
に示すように、上横部材4aの上面側、下横部材4bの
下面側にはそれぞれ大きな補強リブ31…により区画し
て有底空部32…を形成してある。即ち、外枠4の外周
面に凹部状の空部32…を形成して肉厚を調整すると共
に、各空部32間に補強リブ31を形成して所要の強度
を確保している。なお、左縦部材4cの左側面側、およ
び右縦部材4dの右側面側にもそれぞれ補強リブ31を
形成して補強してもよい。
【0023】また、補強リブ31には、外枠4の上横部
材4a及び下横部材4bのそれぞれに、島設備への取付
部材である釘を通すための貫通孔33を両端近傍に形成
する。そして、上横部材4aの貫通孔33は横長孔とし
て形成し、下横部材4bの貫通孔33は、釘1本に対応
する丸孔を外枠4の前後方向に3連に配置した形態で形
成されている。
【0024】また、左右の縦部材4c,4dの上端近傍
の外側面および下端近傍の外側面には、後述する補強金
属板34の厚さに対応した段部35を形成する。上端近
傍に形成する段部35は前後長さの全長にわたって形成
し、下端近傍に形成する段部35は前後長さの内、前方
の一部を残して形成し、補強金属板34を取り付けた際
に、補強金属板34の外面と左右の縦部材4c,4dの
外面とがほぼ面一になるように構成する。
【0025】このように構成された外枠4には、図5に
示すように、遊技盤収納枠8の裏側に取り付けた球排出
機構36などの裏メカユニット(裏機構)37を担持す
る内枠3が上下のヒンジ5,5により取り付けられる。
したがって、外枠4はこの重量に耐える強度を充分に有
する必要があり、上記補強リブ31による構成はこの要
求に対して充分な強度を提供するものとなる。しかし、
反面、この外枠4を島設備に取り付ける場合、外枠4の
上横部材4aの上面及び下横部材4bの下面が島設備に
対して接触する面積が補強リブ31の端縁の総面積と横
部材4a,4bの周縁の総面積との和となるため、従来
の木枠の場合に比べ非常に小さくなり、頑丈な設置が困
難となる。
【0026】そこで、外枠4の上横部材4aの上面に
は、島設備との接触面を形成する補強金属板34を取り
付け、また外枠4の下横部材4bの下面には、同じく島
設備との接触面を形成する補強金属板39を取り付け
る。
【0027】上横部材4aの上面に添設する補強金属板
34は、鉄板やアルミニウム板などをコ字状に屈曲した
部材であり、図7に示すように、外枠4の上横部材4a
の上面の左右全長を被う平面部40と、その両端にL字
状に折り曲げて形成した外枠4側面の一部を被う側面部
41,41とを有し、この側面部41,41に設けた小
孔42…により外枠4の側面にネジ止めされる。
【0028】一方、下横部材4bの下面に添設する補強
金属板39は、上横部材4aに添設する補強金属板34
と同様の構成であるが、前後幅は、下横部材4bの前後
長さよりも短く設定してある。これに対して、上記した
上横部材用補強金属板34は、上横部材4aの前後長さ
の全域を被う前後長さに設定してある。この様に、下横
部材4bに添設する補強金属板39の前後幅を狭くした
理由は、外枠4の取り付けた状態で、補強金属板39の
外面が外枠4の外面とほぼ面一になり、しかも前端縁が
段部35に隠されて遊技者から見えなくなり、これによ
り見栄えを良くするためである。なお、上横部材4aに
取り付ける補強金属板34は、遊技者の視線が届き難い
ので、前端縁が見えても目立たない。
【0029】外枠4は、上横部材4aの上面及び下横部
材4bの下面が補強金属板34,39の各平面部40で
被われて空部32の開口部分が閉塞されるので、島設備
との接触面が大きくなり、強固な取付が可能となる。ま
た、外枠4の縦部材4c,4dの側面の隅角部が補強金
属板34,39の側面部41,41により被われるた
め、外枠4自体の強度(剛性)が補強リブ31による補
強と相俟って著しく高められ、補強を確実なものとして
いる。
【0030】また、上面側の補強金属板34の側面部4
1には、内枠開閉用ヒンジ5を構成するヒンジ部材とし
て、筒状軸受部5aを一体に設ける。この様に、補強金
属板34にヒンジ5の軸受部5aを一体に形成すると、
内枠3の裏側に設けた球排出機構36をはじめとする裏
メカユニット37等の重量が大きくても、この大きな重
量を上横部材4aの全面に分散させることができるの
で、外枠4に局部的な負荷を掛けることを防止すること
ができ、これにより内枠3等を強固且つ安定した状態で
支持することができる。しかも、従来の様に、ヒンジ5
の軸受部5aを別個に作成する場合に比較して、その製
造コストの低減を図ることができる。
【0031】また、上横部材4aに取り付ける補強金属
板34の島設備との接触面、即ち平面部40には、島設
備との接触抵抗を更に大きくするために滑べり止め突起
44を切り起こしにより形成すると共に、釘を挿通する
ために上横部材4aの貫通孔33に対応する位置に横長
の貫通孔45を開設する。
【0032】一方、下横部材4bの補強金属板39に
は、その貫通孔33…に対応する3つの貫通孔46…を
開設する。
【0033】外枠4は、この上横部材4aの貫通孔4
5,33に通した釘を打って上部を島設備の上横材に止
着した後、下部を前後動することにより所定の傾斜角度
に調整し、その角度調整された姿勢位置で下横部材4b
の貫通孔46,33に釘を通して打ち付けることにより
下部を島設備の下横材に固定し、これにより島設備に所
定の傾斜角度で設置される。したがって、補強金属板3
9は島設備との接触面として機能する他、その貫通孔4
6が設置角度の調整補助手段として機能することにな
る。そして、この様にして島設備に設置すると、補強金
属板34と島設備との面接触に加えて、補強金属板34
の滑べり止め突起44…が島設備の木製上横材に食い込
むので、パチンコ遊技機1は初期の設置角度を維持す
る。なお、外枠4を島設備に固定する取付部材は、釘に
限定されるものではなく、例えば木ねじ、ボルトなどで
もよい。
【0034】外枠4と内枠3は合成樹脂製なので、不正
行為を防止するための構成も容易に設けることができ
る。本実施例では、外枠4の上下の横部材4a,4bお
よび左右の縦部材4c,4dの各前端面に受け凹溝51
を形成し、内枠3の裏面に補強部材と防犯部材を兼ねた
金属プレート52,53,54,55を設けている。即
ち、図4および図6に示すように、外枠4の上横部材4
a、下横部材4b、左縦部材4c、および右縦部材4d
の各部材の接合部分(前端縁部分)を合成樹脂により断
面コ字状に一体に形成し、これにより各外枠構成部材の
全長にわたって受け凹溝51が一連に形成されて前面側
に開口される。
【0035】また、図9および図12に示すように、受
け溝51内には中間部分に止着部としてボス部56を有
する補強リブ57を両側の受け溝内壁間に形成し、これ
ら補強リブ57と受け凹溝51とで外枠4の補強部を構
成している。なお、補強リブ57のボス部56は、一部
の補強リブ57に形成するようにしてもよい。また、内
枠の軸着基端側であるヒンジ5,5側の左縦部材4cに
は、図11に示すように、左縦部材4cの前端縁近傍の
内面に開口部が外枠4の内側(右側)に開口した一条の
横向き凹溝58を上下方向に形成する。そして、図面に
示す実施例では受け凹溝51の一方の内壁を後退させて
凹溝58を受け凹溝51の外部に形成したが、内壁を後
退させることなく、受け凹溝51内に横向き凹溝58を
形成してもよい。
【0036】この様に、本実施例における外枠4は、上
横部材4a、下横部材4b、左縦部材4c、及び右縦部
材4dを有して前後が開放した矩形の枠体として成型さ
れており、枠体の主要構成部材4a,4b,4c,4d
のそれぞれが、前半部分は前面が開口して補強リブ57
で補強された断面コ字形のボックス状に成型され、後半
部分は補強リブ31で補強された有底空部32付の板状
に成型されている。したがって、外枠4は、合成樹脂製
であっても、各構成部材4a,4b,4c,4dは勿論
のこと全体としても必要且つ十分な強度を確保すること
ができる。
【0037】一方、内枠3の裏面側には、図4に示すよ
うに、内枠3を閉じると外枠4の受け溝51内或は凹溝
58内に嵌合する起立部を形成した金属プレート52,
53,54,55を上下左右の各外周縁に沿って取り付
ける。
【0038】内枠3の上片、下辺、および右辺の裏面に
取り付けられて、外枠4の上横材4a、下横材4b、お
よび右横材4dの各受け凹溝51内に嵌合する金属プレ
ート52,53,55は、いずれも同様の構成であり、
例えば右辺の裏面に取り付ける金属プレート55は、図
12に示すように、内枠裏面に止着する止着部55aの
一側を後方に折り曲げて起立部55bを形成した長尺な
金属屈曲片である。この金属プレート55を裏面に止着
して内枠3を閉じると、起立部55bが内枠3の裏面よ
りも後方に突出しているので、該起立部55bが外枠4
と重合することなり、異物侵入阻止部を構成する。そし
て、本実施例では起立部55bが受け凹溝51内に嵌合
して異物侵入阻止部を構成する。
【0039】外枠4と内枠3との間の隙間Gからピアノ
線等の異物を差し込んだ場合、この差し込んだ異物を更
に深く侵入させようとすると、異物の先端が金属プレー
ト55の起立部55bに当接して侵入が阻止される。即
ち、金属プレート55の起立部55bが所謂忍び返しと
して機能し、ピアノ線等の侵入を阻止する。そして、起
立部55bに当接した状態でピアノ線等の異物を強引に
押し込んで、異物の先端が後方に曲って進んだとして
も、受け凹溝51の底部が閉塞しているので、これ以上
に異物が侵入することを確実に阻止することができる。
したがって、外枠4と内枠3との上下および右側の隙間
Gから異物を侵入させて不正行為が行なわれることを確
実に阻止することができる。しかも、上記金属プレート
55は金属製なので、加熱されたピアノ線等によって溶
かされて突き破られるおそれもない。
【0040】なお、異物の先端が起立部55bに当接し
てから受け凹溝51の底部の方に折り曲げ、更に金属プ
レート55の起立部55bを超してから異物を折り返し
て、起立部55bの奥と受け凹溝51内壁間を通してパ
チンコ遊技機1の内部に侵入させることは理論上は可能
であるが、パチンコ遊技機1の外部から細長い異物の一
端を操作して上記の様な動きをなさしめることは事実上
できない。したがって、外枠4の受け凹溝51と内枠3
の金属プレート55の起立部55bとの嵌合による異物
侵入阻止部により確実に異物の侵入を阻止することがで
きる。
【0041】また、上記した金属プレート52,53,
55は、内枠3の面に対して起立した起立部52b,5
3b,55bを全長にわたって有しているので、この金
属プレート52,53,55が内枠3の補強材としても
機能することとなり、合成樹脂製内枠3の強度(剛性)
を高めることができる。
【0042】内枠3の左辺の裏面に取り付けられる金属
プレート54は、図11に示すように、内枠3の裏面に
当接して上下に延びる平坦止着部54aと、該平坦止着
部54aの一側(ヒンジ5側)から後方にほぼ90度折
り曲げて起立部54bを形成し、さらにその起立部54
bの先端部分を平坦止着部54aと平行になるようにほ
ぼ90度外側に折り曲げて嵌合部54cを形成し、全体
の屈曲部分形状がほぼ鈎形となるように成形されてい
る。そして、この金属プレート54を内枠3の左辺の裏
面に外周縁に沿って取り付けると、起立部54b及び嵌
合部54cが内枠3の背面よりも後方に突出する。
【0043】したがって、内枠3を閉じると、図11に
示すように、起立部54bが外枠4の左縦部材4cの前
端部分の内側と重合し、嵌合部54cが左縦部材4cの
忍び返し用凹溝58内に嵌合する。この様に、外枠4及
び内枠3のヒンジ側では、起立部54bが左縦部材4c
の内側に重合するとともに、起立部54bから外枠4側
に屈曲した嵌合部54cが外枠4の忍び返し用凹溝58
内に嵌合することで異物侵入阻止部が構成される。
【0044】この様な構成から成る異物侵入阻止部にあ
っては、外枠4と内枠3との間の隙間Gからピアノ線等
の異物を差し込んだ場合、この差し込んだ異物を更に深
く侵入させようとすると、異物の先端が起立部54bに
当接して侵入が阻止され、無理に押し込んで異物の先端
が後方に折れ曲って進んでも、起立部54bの先端では
嵌合部54cが更に屈曲しているので、この嵌合部54
cがこれ以上異物が侵入することを確実に阻止すること
ができ、さらに異物の先端部分を万一折り返したとして
も、この折り返した異物先端は凹溝58の底部に当接し
て行く手を阻まれる。したがって、外枠4と内枠3との
上下および左右の隙間Gから異物を侵入させて不正行為
が行なわれることを確実に阻止することができる。
【0045】なお、上記した金属プレート54は、内枠
3の面に対して起立した鈎形の折り曲げ縁部(起立部5
4bと嵌合部54c)を全長にわたって有しているの
で、この金属プレート54が内枠3の補強材としても機
能することとなり、合成樹脂製内枠の強度(剛性)を高
めることができる。
【0046】この様に、金属プレート52,53,5
4,55は、防犯機能のみならず補強機能をも兼ね備え
ているので、内枠3の縦部材や横部材の全長にわたって
設けることが最善であるが、防犯上から特に必要な部分
にだけ設けてもよい。例えば、球排出機構36の側方
(図5中球排出機構36の右側部分)に金属プレートを
配置するようにしてもよい。この様にすると、球排出機
構36が不正に操作されて、球が不正に排出されること
を少なくとも防止することができる。
【0047】また、上記金属プレート54は、上端部と
下端部に、ヒンジ5,5の一部を構成するヒンジ部材を
一体に形成してある。具体的には、図11に示すように
金属プレート54の上端を前方に折り曲げて該屈曲部5
4dに軸5bを下向きに固定し、この軸5bを前記軸受
部5a内に嵌合するヒンジ用軸とし、また、下端部を同
様に前方に折り曲げて該屈曲部54eに軸受孔を開設
し、この軸受孔を、外枠4の下側ヒンジ5の一部を構成
している軸5cが嵌合するヒンジ用軸孔とする。
【0048】この様に、金属プレート54にヒンジ用の
部材を一体に形成すると、内枠3の裏側に設けた裏メカ
ユニット37等の重量が大きくて内枠側のヒンジ部材に
掛かる負荷が大きくても、この大きな重量を内枠3の軸
着側に縦方向に一連に固定してある金属プレート54全
体に分散させて受けることができ、しかも金属プレート
54自体が補強材として機能する程に頑丈なので、安定
した状態で確実に支えることができる。また、金属プレ
ート54に一体形成したヒンジ部材に相当する部材を別
個に作成するよりも安価であるし、取付作業も容易であ
る。なお、下端に形成した軸受孔の相手側となる金属製
軸5cは、図4に示すように、外枠4に形成した突部に
上向きに圧入されている。
【0049】さらに、本実施例では内枠3に遊技盤収納
枠8を後方に突出させて一体成型する際に、図11に示
すように、遊技盤収納枠8の側面の位置を、内枠3を閉
じた状態で外枠4の縦部材4cと内枠3の側面との間に
配線収納空間59が形成でき、尚且つこの配線収納空間
59内に金属プレート54が臨む様に側縁から中央側に
十分寄せて設定する。そして、金属プレート54の遊技
盤収納枠8側の側縁(起立片56cと反対側の側縁)
に、略円弧状のコードバインダー片60を一体に形成
し、該コードバインダー片60と遊技盤収納枠8の側面
との間で配線を挟持するように構成してある。
【0050】この様に、金属プレート54と一体成形し
たコードバインダー片60によって配線コードを遊技盤
収納枠8の側面で挟持できるように構成すると、組立工
程における配線作業が容易であるばかりでなく、その後
も配線コードが整然と整理されて体裁も向上するので、
保守点検が容易であり、また、不正な改造を防止するこ
とができる。即ち、遊技盤9の裏側には、可変入賞装置
や照明装置などと制御回路とを結ぶ多数の配線コードや
球排出機構36などの裏メカ機構やこれら裏メカへの配
線コードが縦横に複雑に配線されるので、これらの配線
コードを遊技盤収納枠8の側面にコードバインダー片6
0によって結束できると、遊技盤9の裏側が簡素にな
り、単に配線処理が容易になるばかりでなく、不正改造
の発見を容易にしたり、裏メカの保守点検作業を容易に
するなどの効果が有る。
【0051】なお、このコードバインダー片60は、金
属プレート54の全長にわたって形成する必要はないの
で、適宜な間隔で数カ所形成すればよい。本実施例で
は、図5に示すように、所定の間隔を開けて3箇所設け
てある。
【0052】また、配線処理を容易且つ合理的に行なう
ために、外枠4の右縦部材4dの受け溝51内に、図9
および図10に示すように、溝側壁から突出させた小片
から成るコードバインダー片61を、上下方向に離れて
2個又はそれ以上配設し、さらには左縦部材4cにも、
図11に示すように、比較的浅い断面コ字状の凹溝51
を一体に形成して該凹溝51内にコードバインダー片6
1を形成する。
【0053】また、本実施例では図13に示すように、
外枠4の上横部材4aの受け溝51を利用して、外枠4
自体に電気的部材の一例として賞球・完了ランプ装置を
取り付けてある。即ち、受け凹溝51内には、その補強
リブ57に止着部として形成したボス部56上にランプ
基板62を載置し、その中央部をネジによりボス部56
に止着する。この賞球・完了ランプ基板62は、受け凹
溝51の溝延在方向に並べて配設した2つのランプ63
a,63bと、その中間に配設された光漏洩防止用の仕
切りプレート64とを担持しており、その配線コード6
5は受け溝51底部に設けた開口部66を抜けて裏側に
導出されている。
【0054】そして、内枠3には、この賞球・完了ラン
プ基板64の位置に対応させて開口窓67を開設し、上
記2つのランプ63a,63bはこれを通してガラス枠
2に嵌め込まれた左右二色の賞球ランプ23・完了ラン
プ24の各レンズを照らし得るように構成されている。
したがって、賞球排出時には賞球ランプ23が、また、
打止あるいは球補給状態になると完了ランプ24がそれ
ぞれ別個に輝いてその旨を可視表示することができる。
なお、外枠4の受け凹溝51内に止着する電気的部材
は、上記した賞球・完了ランプに限定されるものではな
く、例えば大当りの発生など遊技に関連して点灯・点滅
する装飾ランプやこれらの配線コードでもよい。
【0055】上記実施例では、金属プレート52,5
3,54,55を内枠3の裏面に別個に取り付けて全体
としてほぼロ字状に配設したが、ロ字状に一体化した金
属プレート、或はL字状の金属プレートを組み合せて設
けてもよいし、或は前記したように、球排出機構36な
ど不正行為がなされやすい重要な部材の近傍に限って設
けてもよい。そして、いずれにおいても、金属プレート
52,53,54,55は、内枠3の裏面にネジ止めす
ることにより、或は内枠裏面に一体成型により突設した
突起を金属プレート52,53,54,55の取付孔に
通してから突出した部分を熱で潰すなどして、強固に固
定する。
【0056】また、上記した実施例はパチンコ遊技機1
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えばパチスロ遊技機、アレンジボール遊技
機、雀球遊技機など、遊技を直接行なう遊技部10が前
面に臨む遊技機であればどのような遊技機でもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
枠を合成樹脂により成形しても、該内枠の裏面に固定し
た金属プレートが補強材として機能し、特に内枠の裏面
から後方に突出するようにして形成した起立部が内枠の
強度を高める。したがって、内枠が合成樹脂製であって
も、十分な強度を確保することができ、外部から力を加
えても外枠と内枠との間に隙間が生じ難い。このため、
外枠と内枠との間の隙間から太い異物が差し込まれるこ
とを防止することができる。また、金属プレートには、
内枠裏面よりも後方に突出した起立部を形成したので、
内枠の閉状態にすると、起立部が外枠と重合する。した
がって、外枠と内枠との間の隙間から万一異物が差し込
まれた場合であっても、この重合部分がピアノ線等の異
物の侵入を阻止することができる。
【0058】請求項2に記載の発明は、内枠の軸着側に
縦方向に取り付ける金属プレートの上端と下端に、内枠
を外枠に開閉可能に取り付けるヒンジ部材を一体に形成
したので、内枠の裏側に設けた裏メカユニットなどの重
量を縦長な金属プレート全域に分散させることができ
る。したがって、内枠や裏メカユニットなどを安定した
状態で強固に支えることができる。また、ヒンジ部材を
金属プレートと一体に形成したので、部品点数を減少さ
せることができるし、組立作業の省力化が図れる。
【0059】請求項3に記載の発明は、外枠に、前面が
開放した凹溝を形成し、内枠の閉状態で金属プレートの
起立部が凹溝内に嵌合するので、外枠と内枠との接合部
分からピアノ線等の異物を差し込んでも、この凹溝と起
立部との嵌合部分がピアノ線等の侵入を阻止する。した
がって、ピアノ線等を侵入させて行なう不正行為を確実
に防止することができる。
【0060】請求項4に記載の発明は、金属プレートに
一体に形成したコードバインダー片によって配線コード
を結束することができるので、内枠の裏側で配線コード
が複雑に錯綜することを防止できる。したがって、配線
処理が容易になる。
【0061】請求項5に記載の発明は、内枠の裏側に球
排出機構を設け、該球排出機構の側方に金属プレートを
配設したので、この金属プレートが球排出機構の方向に
向かうピアノ線等の異物の侵入を阻止する。したがっ
て、ピアノ線等の侵入により球排出機構が不正に操作さ
れることを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の斜視図である。
【図3】ガラス枠を開いた状態におけるパチンコ遊技機
の斜視図である。
【図4】外枠に対する内枠の取り付けを示す斜視図であ
る。
【図5】パチンコ遊技機の背面図である。
【図6】外枠の正面図である。
【図7】外枠の上横部材および該上横部材に取り付ける
補強金属板の斜視図である。
【図8】(a)は外枠の下部の斜視図、(b)は外枠の
底面図、(c)は下横部材に取り付ける補強金属板の斜
視図である。
【図9】外枠の右上部隅角部の拡大斜視図である。
【図10】外枠の右縦部材の断面図である。
【図11】パチンコ遊技機の外枠に内枠が閉じた状態に
おける左縦部材を一部断面にして示す平面図である。
【図12】パチンコ遊技機の外枠に内枠が閉じた状態に
おける右縦部材を一部断面にして示す平面図である。
【図13】外枠の左上部隅角部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 2 ガラス枠 3 内枠 4 外枠 5 内枠用のヒンジ 6 ガラス枠用のヒンジ 7 開閉パネル 8 遊技盤収納枠 9 遊技盤 10 遊技部 11 ガラス 12 内枠用のフック 13 係止部材 14 ガラス枠用のフック 15 シリンダ錠 16 内枠の前面部分 21 切欠部 22 シリンダ錠の取付部分 23 賞球ランプ 24 完了ランプ 25 パイロットランプ 26 装飾ランプ表示器 27 スピーカ 28 メッセージ表示部 31 補強リブ 32 空部 33 貫通孔 34 上横部材に取り付ける補強金属板 35 段部 36 球排出機構 37 裏メカユニット 39 下横部材に取り付ける補強金属板 40 平面部 41 側面部 42 小孔 44 滑べり止め突起 45 貫通孔 46 貫通孔 51 受け凹溝 52,53,54,55 金属プレート 54a 平坦止着部 54b 起立部 54c 嵌合部 54d 上ヒンジの一部を構成する屈曲部 54e 下ヒンジの一部を構成する屈曲部 55a 止着部 55b 起立部 56 ボス部 57 受け凹溝内に形成した補強リブ 58 横向き凹部 59 配線収納空間 60 金属プレートに一体に形成したコードバインダー
片 61 受け凹溝内のコードバインダ片 62 ランプ基板 63 ランプ 64 仕切りプレート 65 配線コード 66 開口部 67 開口窓

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形の外枠と、該外枠に開閉可能に支持
    される内枠とを有し、外枠の前面開口部を内枠で塞いで
    遊技部を前面に臨ませた遊技機において、 上記内枠を合成樹脂により成形し、該内枠の裏面に、金
    属プレートを内枠の外周縁に沿って固定し、該金属プレ
    ートには、内枠裏面よりも後方に突出して内枠の閉状態
    で外枠と重合する起立部を形成したことを特徴とする遊
    技機。
  2. 【請求項2】 内枠の軸着側に縦方向に固定する金属プ
    レートの上端と下端に、内枠を外枠に開閉可能に取り付
    けるヒンジ部材を一体に形成したことを特徴とする請求
    項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 外枠に、前面が開放した凹溝を形成し、
    内枠の閉状態で金属プレートの起立部を凹溝内に嵌合可
    能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊
    技機。
  4. 【請求項4】 金属プレートに、配線コードを止めるコ
    ードバインダー片を一体に形成したことを特徴とする請
    求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 内枠の裏側に球排出機構を設け、該球排
    出機構の側方に金属プレートを配設した請求項1から4
    のいずれかに記載の遊技機。
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