JP2004188067A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】外枠と内枠との間に生じる隙間からの不正行為を防止することができるパチンコ機を安価に得る。
【解決手段】外枠12の肉厚を薄肉とした分、外枠12と内枠との間には、隙間が設けられるが、外枠12の内周壁に不正防止リブ118を立設させることで、隙間を埋めることができる。このように、不正防止リブ118によって外枠12と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、隙間にピアノ線等を侵入させようとしても不正防止リブ118で隙間が塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。一方、外枠12に不正防止リブ118を設けることで、下飾り部材は、単に保持板108の表面を覆うだけで良いため、壁部のようにアンダーカット部を設ける必要がない。従って、下飾り部材の金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】外枠12の肉厚を薄肉とした分、外枠12と内枠との間には、隙間が設けられるが、外枠12の内周壁に不正防止リブ118を立設させることで、隙間を埋めることができる。このように、不正防止リブ118によって外枠12と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、隙間にピアノ線等を侵入させようとしても不正防止リブ118で隙間が塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。一方、外枠12に不正防止リブ118を設けることで、下飾り部材は、単に保持板108の表面を覆うだけで良いため、壁部のようにアンダーカット部を設ける必要がない。従って、下飾り部材の金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機などの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機では、外枠に対して内枠を開閉させるため、外枠と内枠との間には隙間が設けられており、この隙間からピアノ線又はセルロイド等の不正具を用いて機器内部に侵入させ、機器を不正に操作するという問題がある。
【0003】
一方、近年では、装飾性の向上、軽量化及びコストダウンの観点から外枠の内側部分や内枠全体を樹脂成形品にする機種が増えている。この場合、成形加工による寸法精度のバラツキ、或いは組付け後の変形等を考慮して、該隙間を多少大きくする必要がある。このため、不正具が侵入し易くなってしまう。
【0004】
従って、例えば、特願2002−33773号では、図8に示すように、外枠200の下部前面200A及び下部上面200Bを覆う合成樹脂製の下飾り部材202の上部側端部に略T字状の壁部202Aを設け、下飾り部材202の前面に対して略平行となるようにしている。
【0005】
この壁部202Aは、内枠204を閉止させた状態で、一端側が内枠204の裏面に当接し、他端部が外枠200の下部上面200Bに当接するようになっている。これにより、外枠200と内枠204の間に生じる隙間H1は塞がれることとなり、ピアノ線206等による不正具の侵入が防止される。
【0006】
しかしながら、下飾り部材202の上部側端部に略T字状の壁部202Aを設けるため、壁部202Aの他端部側は、いわゆるアンダーカット部となってしまう。このため、下飾り部材202を成形する金型には、スライドコアを設けなければならず、金型機構が複雑となり、金型費用が高くなってしまう。
【0007】
一方、特許文献1では、内枠の外周に補強リブを設けており、この補強リブがガラス扉枠や前面板の側端面を覆うことで、不正具の侵入防止を兼ねている。また、前面板の下縁部と下飾り部材の上端部との間に生じる隙間は、下飾り部材の上端面に、上方へ延出する当たり片を設けることで、該隙間を塞ぎ、不正具の侵入を防止している。この補強リブ及び当たり片は、アンダーカット部とならないため、スライドコア等を設ける必要はなく、簡易的な金型機構とすることができる。
【0008】
ところで、下飾り部材の上端部の裏面側には、裏セット本体に賞球払出制御基板等が配設されている場合なども多く、また、不正行為を行なう者にとっては、下飾り部材の上端部の位置は、第三者からの死角になり易く、不正行為を行ない易い。
【0009】
しかしながら、特許文献1の場合、内枠と下飾り部材が、それぞれ別部材であるため、それぞれの部材の寸法公差を考慮すると、下飾り部材の上端部の左右では、最大で片側約0.2〜0.3mm程度の隙間が生じることとなり、該隙間から不正具を侵入させることが可能となってしまう。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−122330号公報 (第2−4頁、第1図、第7図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、外枠と内枠との間に生じる隙間からの不正行為を防止することができるパチンコ機を安価に提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、略矩形状の外枠と、前記外枠に回動可能に軸支されると共に、前面側に遊技盤が設けられ裏面側に電子部品が配設された内枠と、を備えた遊技機において、前記外枠が金型で一体成形され、前記外枠の内壁面側に外枠の内壁面と前記内枠の外壁面との間に設けられた隙間を埋める不正防止リブが立設されたことを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明では、外枠を金型で一体成形する。外枠を金属或いは合成樹脂によって成形することで、木枠と略同等の強度を保持しつつ、木枠と比較して肉厚を薄肉にすることができる。
【0014】
外枠の肉厚を薄肉にすることで、成形後に生じる外枠の表面のひけの問題を無くし、外枠の軽量化或いは材料費等のコストダウンを図ることができるが、外枠の内壁面と内枠の外壁面との隙間が大きくなってしまう。このため、外枠の内壁面側に不正防止リブを立設させ、該隙間を埋めている。
【0015】
不正防止リブによって外枠と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、該隙間にピアノ線などの不正具を侵入させようとしても不正防止リブで隙間が塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。
【0016】
特に、下飾り部材の上端部に位置する箇所において、外枠の開口部の内壁面側部から下部に渡って連続して不正防止リブを設けることで、下飾り部材の上端部の左右に隙間が生じることはないため、不正具の侵入を防止することができる。
【0017】
また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、外枠に不正防止リブを設けることで、例えば、外枠を覆う下飾り部材に、不正防止リブに対応して外枠と内枠との隙間を埋める壁部を設ける必要はなくなる。
【0018】
このため、下飾り部材の金型に、壁部を設けるためのスライドコアを配設する必要はないため、金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0019】
また、不正防止リブは、外枠の内壁面に立設させるだけで良いため、外枠を成形する金型においても、不正防止リブの表面に金型の合わせ面を配置し、不正防止リブがアンダーカット部とならないようにするため、簡単な機構で製作される。
【0020】
請求項2に記載の発明では、不正防止リブを外枠の内壁面の全周に渡って設けている。このため、外枠の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないので、ピアノ線の侵入をさらに防止することができる。
【0021】
また、不正防止リブを外枠の内壁面の全周に渡って設けることで、外枠の強度を向上させることができると共に、外枠の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
図1及び図2には、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の表面側が示されており、図3には、パチンコ機の裏面側が示されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、パチンコ機10には、矩形額縁状の外枠12が備えられており、パチンコ機10の外郭部を構成し、パチンコホールのパチンコ機隣接設置部である所謂「島」(図示省略)に固定される。
【0025】
外枠12の左側端部には、図4(なお、図4は外枠12の表面側からの斜視図である)に示すように、ヒンジ部70、72が設けられており、外枠12の右側端部には、鍵状の一対の係止部84が外枠12と一体に形成されている。
【0026】
一方、図1及び図3に示すように、内枠14の左側端部(図3では、内枠14の右側端部)の上下には、ヒンジ板78、80が固定されている。このヒンジ板78、80がヒンジ部70、72に回転可能に軸支され、これにより、外枠12に対して内枠14が開閉可能となる。
【0027】
また、内枠14の自由端側には、一対のフック82が固定されており、内枠14が閉止されるとき、スライダー装置23によって、フック82が下方へ回動し、内枠14が閉止されると、フック82が元の位置に戻ると共に、フック82に形成された溝部82Aが係止部84に係止され、内枠14が外枠12に対して固定される。
【0028】
さらに、内枠14の前面上部には、ガラス枠20が配置されており、ガラス枠20の左側端部が内枠14に軸支され、内枠14に対して開閉可能に取付けられている。ここで、ガラス枠20には、ガラスフレーム18が備えられており、このガラスフレーム18内にガラス板16が装着されている。また、ガラス枠20と内枠14とは、内枠14の右側端部に設けられたシリンダ錠22により、ガラス枠20が閉止された状態で施錠されるようになっている。
【0029】
また、内枠14の前面下部には、遊技者側へ突出した球皿部24を備えた一体皿26が設けられており、一体皿26の左側端部が内枠14に軸支され、内枠14に対して開閉可能に取付けられている。
【0030】
この一体皿26の前面の上部右寄りには、球排出口27が設けられており、貸し球や賞球が排出される。球排出口27から排出された貸し球や賞球は、球皿部24に貯留されると共に、球皿部24の下流側に設けられた誘導通路24Aにより一列に整列されて打球発射装置25(図3参照)へ誘導される。
【0031】
また、一体皿26の前面には、左側下部に灰皿28が配置され、右側下部には打球発射装置25から発射する遊技球の飛距離を調整するための発射ハンドル30が設けられている。
【0032】
さらに、一体皿26の上部には、遊技盤32が取り付けられており、ガラス板16によって覆われるようになっている。この遊技盤32は、ベニヤ板33の表面に樹脂材料で形成されたシート状のセル34が貼着されて形成されており、盤面32Aには、外バンド36及び内バンド37とレール飾り38、39とによって囲まれた略円形状の遊技領域40が設けられている。
【0033】
この遊技領域40内に、背景画像や各種キャラクター画像等を含む装飾画(図示省略)が印刷されている。また、遊技領域40には、特別図柄表示装置42や大入賞口(変動入賞装置)44等の役物、始動口46や入賞口48、風車50等の遊技部品、左右側端部に配置されたサイド飾り52A、52Bが取り付けられており、最下位置にアウト口54が配置されている。
【0034】
さらに、遊技盤32の右側端部に配置されたレール飾り38の右下隅には、証紙56を貼り付た証紙台58が取り付けられており、この証紙台58は、左方に配置されたヒンジ板60に支持されて、盤面32Aに対して開閉動するようになっている。
【0035】
また、図2に示すように、パチンコ機10の正面には、ガラス枠20の前面に、賞球表示灯や完了表示灯等の機能を有する複数の表示灯62及び賞球払出エラー表示灯63Aや払出状態エラー表示灯63Bがガラス板16(図1に示す遊技盤32の遊技領域40)を取り囲むように配列されており、左上隅近傍と右側端上部に、遊技の効果音を発生するスピーカー64、66が配置されている。
【0036】
一方、図3に示すように、内枠14に取付けられた遊技盤32の裏面には、各種機構部品や電気部品等を搭載した機構枠体としての裏セット86が取り付けられている。ここで、裏セット86の構成について概略説明する。
【0037】
裏セット86の実装スペース15には、主基板102及び図柄制御基板104が設けられており、主基板102及び図柄制御基板104の周りには、賞球払出機構88が設けられている。この賞球払出機構88には上タンク90と下タンク92とで構成されたタンクセット94が備えられており、内枠14裏面の上部左側に配置されている。
【0038】
上タンク90と下タンク92とは、互いに連通しており、ホールに設置された島設備から供給された遊技球は一端、上タンク90で貯球される。上タンク90から下タンク92へ移動した遊技球は、下タンク92内で整列され、球詰まりしないようにして下タンク92の下流側に配置された樋96へ案内される。樋96には遊技球が貯溜可能となっており、樋96の下端部には賞球払出装置98が配設されている。
【0039】
一方、裏セット86の下部には、払出制御基板100が配設されており、賞球払出装置98の通常の排出動作(賞球や貸球の排出動作)を制御している。遊技中に、パチンコ球が図1に示す遊技盤32に設けられた入賞口48に入賞すると、図示しない入賞球センサから出力される入賞球検出信号に基づいて、払出制御基板100に配設された払出制御回路(図示省略)へ信号が送信され、これにより、賞球払出装置98が駆動し、入賞価値に応じた所定数のパチンコ球(賞球)が排出される。
【0040】
ここで、賞球払出装置98には、球排出口27(図1参照)と連通する球案内通路106が連設されており、球案内通路106へ排出された賞球は、球排出口27を経て、球皿部24(図1参照)へ払い出されるようになっている。
【0041】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の外枠について説明する。
【0042】
外枠12を、金型(図示省略)によってアルミニウムで成形している。図4に示すように、外枠12の下部には、保持板108を外枠12と一体に設けており、外枠12の前面から一段下がった位置に形成している。
【0043】
この保持板108の前面には、下飾り部材110(図1参照)が取り付け可能となっている。保持板108の両端側には、係合穴108Aを貫通させており、下飾り部材110の裏面に形成された係合ボス(図示省略)を係合穴108Aに係合させ、下飾り部材110を保持板108に固定させる。
【0044】
また、保持板108には、内枠14を外枠12に軸支させる過程で、内枠14の過重を受けるための載置部107が設けられている。このため、保持板108の裏面側にはこの載置部107を支持するためのステイ109(図3参照)が設けられている。このステイ109の肉厚は、外枠12の周壁の肉厚と略同一としており、外枠12の成形後にひけが生じないようにしている。
【0045】
また、外枠12の開口部12Aの左側端部の上下には、ヒンジ部70、72を外枠12と一体に設けており、外枠12の前面から張り出させている。このヒンジ部70、72には内枠14(図3参照)に設けられたヒンジ板78、80(図3参照)が軸支され、外枠12に対して内枠14を開閉可能としている。
【0046】
さらに、外枠12の開口部12Aの左側端部には、内壁面に一対の係止部84を外枠12と一体に設けている。この係止部84には、内枠14に設けられたフック82(図1参照)が係止可能となっており、係止部84にフック82が係止された状態で、内枠14が外枠12に固定される。
【0047】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の要旨について説明する。
【0048】
図3及び図4に示すように、外枠12を金型で一体成形することによって、木枠と略同等の強度を保持しつつ、木枠と比較して外枠12の肉厚を薄肉にすることができる(木枠の肉厚:約19mmに対して外枠12の肉厚:約3.5mm)。
【0049】
外枠12の肉厚を薄肉にすることで、成形後に生じる外枠12の表面のひけの問題を無くし、外枠12の軽量化或いは材料費等のコストダウンを図ることができるが、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との隙間Hが大きくなってしまう。
【0050】
このため、外枠12の内壁面には、外枠12の前面側に、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って立設させている。ここで、外枠12の下部については、保持板108の上端側が不正防止リブ118を構成している。
【0051】
この不正防止リブ118を、内枠14を外枠12に固定させた状態で、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との間に生じる隙間Hを埋める高さとしており、内枠14を外枠12に固定させた状態で、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との間に生じる隙間Hを塞いでいる。
【0052】
また、不正防止リブ118は、内枠14を外枠12へ閉止させるときの内枠14のシリンダ錠22等の移動軌跡上から退避させており、内枠14を外枠12へ閉止させるときに邪魔にならないようにしている。また、外枠12の係止部84は、係止部84の周りを囲み、係止部84を補強している。
【0053】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の作用について説明する。
【0054】
図5には、図2に示す5−5線に沿った断面図が示されている。外枠12の肉厚を薄肉とした分、外枠12と内枠14との間には、隙間Hが設けられるが、外枠12の内周壁に不正防止リブ118を立設させることで、隙間Hを埋めることができる。
【0055】
このように、不正防止リブ118によって外枠12と内枠14との間に設けられた隙間Hを埋めることで、隙間Hにピアノ線200を侵入させようとしても不正防止リブ118で隙間Hが塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。
【0056】
特に、不正防止リブ118を、外枠12の開口部12Aの内壁面側部から保持板108の上端部に渡って連続して設けることで、下飾り部材110の上端部の左右に隙間が生じることはないため、下飾り部材110の上端部において、不正具の侵入を防止することができる。
【0057】
また、図3及び図4に示すように、外枠12の内壁面の全周に渡って不正防止リブ118を立設させることで、外枠12の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないため、ピアノ線200の侵入をさらに防止することができる。
【0058】
さらに、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って設けることで、外枠12の強度を向上させることができると共に、外枠12の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【0059】
また、外枠12を強化することで、一体成形される外枠12の肉厚を薄肉にしても、外枠12を補強するための補強部材を別途設ける必要はない。このため、枠組みするための組立て作業が不要となり、作業工数が低減されると共に、部品点数を削減することができる。従って、コストダウンを図ることができる。また、リサイクルにおいても、分解等の手間が要らないため、素材(金属)へのリサイクル性も良好になる。
【0060】
また、外枠12の係止部84周りを不正防止リブ118によって囲んでいる。係止部84には繰返し応力が掛かるため、不正防止リブ118で係止部84周りを囲むことで、係止部84が強化され、係止部84の破損を防止することができる。
【0061】
一方、外枠12に不正防止リブ118を設けることで、図8に示すように、下飾り部材202に外枠200と内枠204との隙間Hを埋める壁部202Aを設ける必要はなくなる。
【0062】
このため、図1に示す下飾り部材110では、単に保持板108の表面を覆うだけで良いため、壁部202A(図8参照)のようにアンダーカット部を設ける必要がない。従って、下飾り部材110の金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0063】
ここで、図4に示すように、不正防止リブ118は、外枠12の内壁面に立設させるだけで良いため、外枠12を成形する金型においても、不正防止リブ118の表面に金型の合わせ面を配置し、不正防止リブ118がアンダーカット部とならないようにするため、簡単な機構で製作される。
【0064】
なお、ここでは、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の表面側に設けたが、図5に示すように、外枠12と内枠14との間に生じる隙間Hを埋めて、ピアノ線200の侵入を阻止することができれば良いため、これに限るものではない。
【0065】
例えば、図6に示すように、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の表面端部に設けても良いし、また、図7に示すように、内枠14を閉止させた状態で不正防止リブ118と直交して配置される不正防止リブ14Aを内枠14に立設させても良い。このように、内枠14にも不正防止リブ14Aを立設させることで、ピアノ線200の侵入を二重に防ぐことができる。
【0066】
また、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って立設させたが、必ずしもこれに限るものではなく、断続的であっても良い。さらに、ここでは、外枠12をアルミニウムで成形したが、これに限るものではなく、合成樹脂で成形しても良いのは勿論のことである。
【0067】
以上、本発明を上述した特定の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。例えば、本形態では、一体皿構成としたが、上皿と下皿を別々に備えたパチンコ機に適用することもできる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、不正防止リブによって外枠と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、該隙間にピアノ線などの不正具を侵入させようとしても不正防止リブで隙間が塞がれるため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。特に、下飾り部材の上端部に位置する箇所において、外枠の開口部の内壁面側部から下部に渡って連続して不正防止リブを設けることで、下飾り部材の上端部の左右に隙間が生じることはないため、不正具の侵入を防止することができる。
【0069】
また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、下飾り部材の金型に、アンダーカット部を設けるためのスライドコアを配設する必要はないため、金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0070】
請求項2に記載の発明では、外枠の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないので、ピアノ線の侵入防止を強化することができる。また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、外枠の強度を向上させることができると共に、外枠の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した裏面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を構成する外枠の表面側の斜視図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の5−5線断面図の変形例である。
【図7】図2の5−5線断面図の他の変形例である。
【図8】従来のパチンコ機を示した断面図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機)
12 外枠
14 内枠
108 保持板(不正防止リブ)
118 不正防止リブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機などの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機では、外枠に対して内枠を開閉させるため、外枠と内枠との間には隙間が設けられており、この隙間からピアノ線又はセルロイド等の不正具を用いて機器内部に侵入させ、機器を不正に操作するという問題がある。
【0003】
一方、近年では、装飾性の向上、軽量化及びコストダウンの観点から外枠の内側部分や内枠全体を樹脂成形品にする機種が増えている。この場合、成形加工による寸法精度のバラツキ、或いは組付け後の変形等を考慮して、該隙間を多少大きくする必要がある。このため、不正具が侵入し易くなってしまう。
【0004】
従って、例えば、特願2002−33773号では、図8に示すように、外枠200の下部前面200A及び下部上面200Bを覆う合成樹脂製の下飾り部材202の上部側端部に略T字状の壁部202Aを設け、下飾り部材202の前面に対して略平行となるようにしている。
【0005】
この壁部202Aは、内枠204を閉止させた状態で、一端側が内枠204の裏面に当接し、他端部が外枠200の下部上面200Bに当接するようになっている。これにより、外枠200と内枠204の間に生じる隙間H1は塞がれることとなり、ピアノ線206等による不正具の侵入が防止される。
【0006】
しかしながら、下飾り部材202の上部側端部に略T字状の壁部202Aを設けるため、壁部202Aの他端部側は、いわゆるアンダーカット部となってしまう。このため、下飾り部材202を成形する金型には、スライドコアを設けなければならず、金型機構が複雑となり、金型費用が高くなってしまう。
【0007】
一方、特許文献1では、内枠の外周に補強リブを設けており、この補強リブがガラス扉枠や前面板の側端面を覆うことで、不正具の侵入防止を兼ねている。また、前面板の下縁部と下飾り部材の上端部との間に生じる隙間は、下飾り部材の上端面に、上方へ延出する当たり片を設けることで、該隙間を塞ぎ、不正具の侵入を防止している。この補強リブ及び当たり片は、アンダーカット部とならないため、スライドコア等を設ける必要はなく、簡易的な金型機構とすることができる。
【0008】
ところで、下飾り部材の上端部の裏面側には、裏セット本体に賞球払出制御基板等が配設されている場合なども多く、また、不正行為を行なう者にとっては、下飾り部材の上端部の位置は、第三者からの死角になり易く、不正行為を行ない易い。
【0009】
しかしながら、特許文献1の場合、内枠と下飾り部材が、それぞれ別部材であるため、それぞれの部材の寸法公差を考慮すると、下飾り部材の上端部の左右では、最大で片側約0.2〜0.3mm程度の隙間が生じることとなり、該隙間から不正具を侵入させることが可能となってしまう。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−122330号公報 (第2−4頁、第1図、第7図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、外枠と内枠との間に生じる隙間からの不正行為を防止することができるパチンコ機を安価に提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、略矩形状の外枠と、前記外枠に回動可能に軸支されると共に、前面側に遊技盤が設けられ裏面側に電子部品が配設された内枠と、を備えた遊技機において、前記外枠が金型で一体成形され、前記外枠の内壁面側に外枠の内壁面と前記内枠の外壁面との間に設けられた隙間を埋める不正防止リブが立設されたことを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明では、外枠を金型で一体成形する。外枠を金属或いは合成樹脂によって成形することで、木枠と略同等の強度を保持しつつ、木枠と比較して肉厚を薄肉にすることができる。
【0014】
外枠の肉厚を薄肉にすることで、成形後に生じる外枠の表面のひけの問題を無くし、外枠の軽量化或いは材料費等のコストダウンを図ることができるが、外枠の内壁面と内枠の外壁面との隙間が大きくなってしまう。このため、外枠の内壁面側に不正防止リブを立設させ、該隙間を埋めている。
【0015】
不正防止リブによって外枠と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、該隙間にピアノ線などの不正具を侵入させようとしても不正防止リブで隙間が塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。
【0016】
特に、下飾り部材の上端部に位置する箇所において、外枠の開口部の内壁面側部から下部に渡って連続して不正防止リブを設けることで、下飾り部材の上端部の左右に隙間が生じることはないため、不正具の侵入を防止することができる。
【0017】
また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、外枠に不正防止リブを設けることで、例えば、外枠を覆う下飾り部材に、不正防止リブに対応して外枠と内枠との隙間を埋める壁部を設ける必要はなくなる。
【0018】
このため、下飾り部材の金型に、壁部を設けるためのスライドコアを配設する必要はないため、金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0019】
また、不正防止リブは、外枠の内壁面に立設させるだけで良いため、外枠を成形する金型においても、不正防止リブの表面に金型の合わせ面を配置し、不正防止リブがアンダーカット部とならないようにするため、簡単な機構で製作される。
【0020】
請求項2に記載の発明では、不正防止リブを外枠の内壁面の全周に渡って設けている。このため、外枠の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないので、ピアノ線の侵入をさらに防止することができる。
【0021】
また、不正防止リブを外枠の内壁面の全周に渡って設けることで、外枠の強度を向上させることができると共に、外枠の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
図1及び図2には、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の表面側が示されており、図3には、パチンコ機の裏面側が示されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、パチンコ機10には、矩形額縁状の外枠12が備えられており、パチンコ機10の外郭部を構成し、パチンコホールのパチンコ機隣接設置部である所謂「島」(図示省略)に固定される。
【0025】
外枠12の左側端部には、図4(なお、図4は外枠12の表面側からの斜視図である)に示すように、ヒンジ部70、72が設けられており、外枠12の右側端部には、鍵状の一対の係止部84が外枠12と一体に形成されている。
【0026】
一方、図1及び図3に示すように、内枠14の左側端部(図3では、内枠14の右側端部)の上下には、ヒンジ板78、80が固定されている。このヒンジ板78、80がヒンジ部70、72に回転可能に軸支され、これにより、外枠12に対して内枠14が開閉可能となる。
【0027】
また、内枠14の自由端側には、一対のフック82が固定されており、内枠14が閉止されるとき、スライダー装置23によって、フック82が下方へ回動し、内枠14が閉止されると、フック82が元の位置に戻ると共に、フック82に形成された溝部82Aが係止部84に係止され、内枠14が外枠12に対して固定される。
【0028】
さらに、内枠14の前面上部には、ガラス枠20が配置されており、ガラス枠20の左側端部が内枠14に軸支され、内枠14に対して開閉可能に取付けられている。ここで、ガラス枠20には、ガラスフレーム18が備えられており、このガラスフレーム18内にガラス板16が装着されている。また、ガラス枠20と内枠14とは、内枠14の右側端部に設けられたシリンダ錠22により、ガラス枠20が閉止された状態で施錠されるようになっている。
【0029】
また、内枠14の前面下部には、遊技者側へ突出した球皿部24を備えた一体皿26が設けられており、一体皿26の左側端部が内枠14に軸支され、内枠14に対して開閉可能に取付けられている。
【0030】
この一体皿26の前面の上部右寄りには、球排出口27が設けられており、貸し球や賞球が排出される。球排出口27から排出された貸し球や賞球は、球皿部24に貯留されると共に、球皿部24の下流側に設けられた誘導通路24Aにより一列に整列されて打球発射装置25(図3参照)へ誘導される。
【0031】
また、一体皿26の前面には、左側下部に灰皿28が配置され、右側下部には打球発射装置25から発射する遊技球の飛距離を調整するための発射ハンドル30が設けられている。
【0032】
さらに、一体皿26の上部には、遊技盤32が取り付けられており、ガラス板16によって覆われるようになっている。この遊技盤32は、ベニヤ板33の表面に樹脂材料で形成されたシート状のセル34が貼着されて形成されており、盤面32Aには、外バンド36及び内バンド37とレール飾り38、39とによって囲まれた略円形状の遊技領域40が設けられている。
【0033】
この遊技領域40内に、背景画像や各種キャラクター画像等を含む装飾画(図示省略)が印刷されている。また、遊技領域40には、特別図柄表示装置42や大入賞口(変動入賞装置)44等の役物、始動口46や入賞口48、風車50等の遊技部品、左右側端部に配置されたサイド飾り52A、52Bが取り付けられており、最下位置にアウト口54が配置されている。
【0034】
さらに、遊技盤32の右側端部に配置されたレール飾り38の右下隅には、証紙56を貼り付た証紙台58が取り付けられており、この証紙台58は、左方に配置されたヒンジ板60に支持されて、盤面32Aに対して開閉動するようになっている。
【0035】
また、図2に示すように、パチンコ機10の正面には、ガラス枠20の前面に、賞球表示灯や完了表示灯等の機能を有する複数の表示灯62及び賞球払出エラー表示灯63Aや払出状態エラー表示灯63Bがガラス板16(図1に示す遊技盤32の遊技領域40)を取り囲むように配列されており、左上隅近傍と右側端上部に、遊技の効果音を発生するスピーカー64、66が配置されている。
【0036】
一方、図3に示すように、内枠14に取付けられた遊技盤32の裏面には、各種機構部品や電気部品等を搭載した機構枠体としての裏セット86が取り付けられている。ここで、裏セット86の構成について概略説明する。
【0037】
裏セット86の実装スペース15には、主基板102及び図柄制御基板104が設けられており、主基板102及び図柄制御基板104の周りには、賞球払出機構88が設けられている。この賞球払出機構88には上タンク90と下タンク92とで構成されたタンクセット94が備えられており、内枠14裏面の上部左側に配置されている。
【0038】
上タンク90と下タンク92とは、互いに連通しており、ホールに設置された島設備から供給された遊技球は一端、上タンク90で貯球される。上タンク90から下タンク92へ移動した遊技球は、下タンク92内で整列され、球詰まりしないようにして下タンク92の下流側に配置された樋96へ案内される。樋96には遊技球が貯溜可能となっており、樋96の下端部には賞球払出装置98が配設されている。
【0039】
一方、裏セット86の下部には、払出制御基板100が配設されており、賞球払出装置98の通常の排出動作(賞球や貸球の排出動作)を制御している。遊技中に、パチンコ球が図1に示す遊技盤32に設けられた入賞口48に入賞すると、図示しない入賞球センサから出力される入賞球検出信号に基づいて、払出制御基板100に配設された払出制御回路(図示省略)へ信号が送信され、これにより、賞球払出装置98が駆動し、入賞価値に応じた所定数のパチンコ球(賞球)が排出される。
【0040】
ここで、賞球払出装置98には、球排出口27(図1参照)と連通する球案内通路106が連設されており、球案内通路106へ排出された賞球は、球排出口27を経て、球皿部24(図1参照)へ払い出されるようになっている。
【0041】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の外枠について説明する。
【0042】
外枠12を、金型(図示省略)によってアルミニウムで成形している。図4に示すように、外枠12の下部には、保持板108を外枠12と一体に設けており、外枠12の前面から一段下がった位置に形成している。
【0043】
この保持板108の前面には、下飾り部材110(図1参照)が取り付け可能となっている。保持板108の両端側には、係合穴108Aを貫通させており、下飾り部材110の裏面に形成された係合ボス(図示省略)を係合穴108Aに係合させ、下飾り部材110を保持板108に固定させる。
【0044】
また、保持板108には、内枠14を外枠12に軸支させる過程で、内枠14の過重を受けるための載置部107が設けられている。このため、保持板108の裏面側にはこの載置部107を支持するためのステイ109(図3参照)が設けられている。このステイ109の肉厚は、外枠12の周壁の肉厚と略同一としており、外枠12の成形後にひけが生じないようにしている。
【0045】
また、外枠12の開口部12Aの左側端部の上下には、ヒンジ部70、72を外枠12と一体に設けており、外枠12の前面から張り出させている。このヒンジ部70、72には内枠14(図3参照)に設けられたヒンジ板78、80(図3参照)が軸支され、外枠12に対して内枠14を開閉可能としている。
【0046】
さらに、外枠12の開口部12Aの左側端部には、内壁面に一対の係止部84を外枠12と一体に設けている。この係止部84には、内枠14に設けられたフック82(図1参照)が係止可能となっており、係止部84にフック82が係止された状態で、内枠14が外枠12に固定される。
【0047】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の要旨について説明する。
【0048】
図3及び図4に示すように、外枠12を金型で一体成形することによって、木枠と略同等の強度を保持しつつ、木枠と比較して外枠12の肉厚を薄肉にすることができる(木枠の肉厚:約19mmに対して外枠12の肉厚:約3.5mm)。
【0049】
外枠12の肉厚を薄肉にすることで、成形後に生じる外枠12の表面のひけの問題を無くし、外枠12の軽量化或いは材料費等のコストダウンを図ることができるが、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との隙間Hが大きくなってしまう。
【0050】
このため、外枠12の内壁面には、外枠12の前面側に、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って立設させている。ここで、外枠12の下部については、保持板108の上端側が不正防止リブ118を構成している。
【0051】
この不正防止リブ118を、内枠14を外枠12に固定させた状態で、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との間に生じる隙間Hを埋める高さとしており、内枠14を外枠12に固定させた状態で、外枠12の内壁面と内枠14の外壁面との間に生じる隙間Hを塞いでいる。
【0052】
また、不正防止リブ118は、内枠14を外枠12へ閉止させるときの内枠14のシリンダ錠22等の移動軌跡上から退避させており、内枠14を外枠12へ閉止させるときに邪魔にならないようにしている。また、外枠12の係止部84は、係止部84の周りを囲み、係止部84を補強している。
【0053】
次に、本発明の実施の形態に係るパチンコ機の作用について説明する。
【0054】
図5には、図2に示す5−5線に沿った断面図が示されている。外枠12の肉厚を薄肉とした分、外枠12と内枠14との間には、隙間Hが設けられるが、外枠12の内周壁に不正防止リブ118を立設させることで、隙間Hを埋めることができる。
【0055】
このように、不正防止リブ118によって外枠12と内枠14との間に設けられた隙間Hを埋めることで、隙間Hにピアノ線200を侵入させようとしても不正防止リブ118で隙間Hが塞がれているため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。
【0056】
特に、不正防止リブ118を、外枠12の開口部12Aの内壁面側部から保持板108の上端部に渡って連続して設けることで、下飾り部材110の上端部の左右に隙間が生じることはないため、下飾り部材110の上端部において、不正具の侵入を防止することができる。
【0057】
また、図3及び図4に示すように、外枠12の内壁面の全周に渡って不正防止リブ118を立設させることで、外枠12の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないため、ピアノ線200の侵入をさらに防止することができる。
【0058】
さらに、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って設けることで、外枠12の強度を向上させることができると共に、外枠12の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【0059】
また、外枠12を強化することで、一体成形される外枠12の肉厚を薄肉にしても、外枠12を補強するための補強部材を別途設ける必要はない。このため、枠組みするための組立て作業が不要となり、作業工数が低減されると共に、部品点数を削減することができる。従って、コストダウンを図ることができる。また、リサイクルにおいても、分解等の手間が要らないため、素材(金属)へのリサイクル性も良好になる。
【0060】
また、外枠12の係止部84周りを不正防止リブ118によって囲んでいる。係止部84には繰返し応力が掛かるため、不正防止リブ118で係止部84周りを囲むことで、係止部84が強化され、係止部84の破損を防止することができる。
【0061】
一方、外枠12に不正防止リブ118を設けることで、図8に示すように、下飾り部材202に外枠200と内枠204との隙間Hを埋める壁部202Aを設ける必要はなくなる。
【0062】
このため、図1に示す下飾り部材110では、単に保持板108の表面を覆うだけで良いため、壁部202A(図8参照)のようにアンダーカット部を設ける必要がない。従って、下飾り部材110の金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0063】
ここで、図4に示すように、不正防止リブ118は、外枠12の内壁面に立設させるだけで良いため、外枠12を成形する金型においても、不正防止リブ118の表面に金型の合わせ面を配置し、不正防止リブ118がアンダーカット部とならないようにするため、簡単な機構で製作される。
【0064】
なお、ここでは、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の表面側に設けたが、図5に示すように、外枠12と内枠14との間に生じる隙間Hを埋めて、ピアノ線200の侵入を阻止することができれば良いため、これに限るものではない。
【0065】
例えば、図6に示すように、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の表面端部に設けても良いし、また、図7に示すように、内枠14を閉止させた状態で不正防止リブ118と直交して配置される不正防止リブ14Aを内枠14に立設させても良い。このように、内枠14にも不正防止リブ14Aを立設させることで、ピアノ線200の侵入を二重に防ぐことができる。
【0066】
また、不正防止リブ118を外枠12の内壁面の全周に渡って立設させたが、必ずしもこれに限るものではなく、断続的であっても良い。さらに、ここでは、外枠12をアルミニウムで成形したが、これに限るものではなく、合成樹脂で成形しても良いのは勿論のことである。
【0067】
以上、本発明を上述した特定の実施形態により詳細に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。例えば、本形態では、一体皿構成としたが、上皿と下皿を別々に備えたパチンコ機に適用することもできる。
【0068】
【発明の効果】
本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、不正防止リブによって外枠と内枠との間に設けられた隙間を埋めることで、該隙間にピアノ線などの不正具を侵入させようとしても不正防止リブで隙間が塞がれるため、機器内部に不正具を侵入させることはできない。特に、下飾り部材の上端部に位置する箇所において、外枠の開口部の内壁面側部から下部に渡って連続して不正防止リブを設けることで、下飾り部材の上端部の左右に隙間が生じることはないため、不正具の侵入を防止することができる。
【0069】
また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、下飾り部材の金型に、アンダーカット部を設けるためのスライドコアを配設する必要はないため、金型機構を単純化することができ、その分金型費用を安くすることができる。
【0070】
請求項2に記載の発明では、外枠の上部、側部、下部において、繋ぎ目が生じないので、ピアノ線の侵入防止を強化することができる。また、内枠と外枠との間に生じる隙間を塞ぐための部材を別途設ける必要がないため、部品点数も削減され、コストダウンを図ることができる。さらに、外枠の強度を向上させることができると共に、外枠の周壁の反り或いは撓みを防止することができ、寸法精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を示した裏面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るパチンコ機を構成する外枠の表面側の斜視図である。
【図5】図2の5−5線断面図である。
【図6】図2の5−5線断面図の変形例である。
【図7】図2の5−5線断面図の他の変形例である。
【図8】従来のパチンコ機を示した断面図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機)
12 外枠
14 内枠
108 保持板(不正防止リブ)
118 不正防止リブ
Claims (2)
- 略矩形状の外枠と、前記外枠に回動可能に軸支されると共に、前面側に遊技盤が設けられ裏面側に電子部品が配設された内枠と、を備えた遊技機において、
前記外枠が金型で一体成形され、前記外枠の内壁面側に、外枠の内壁面と前記内枠の外壁面との間に設けられた隙間を埋める不正防止リブが立設されたことを特徴とする遊技機。 - 前記不正防止リブが前記外枠の内壁面の全周に渡って形成されたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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