JPH08264275A - 誘導加熱用コイル - Google Patents

誘導加熱用コイル

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JPH08264275A
JPH08264275A JP6442895A JP6442895A JPH08264275A JP H08264275 A JPH08264275 A JP H08264275A JP 6442895 A JP6442895 A JP 6442895A JP 6442895 A JP6442895 A JP 6442895A JP H08264275 A JPH08264275 A JP H08264275A
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JP
Japan
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coil
induction heating
varnish
heating coil
weight
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Pending
Application number
JP6442895A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Ishigami
健一 石上
Seiji Kamimura
誠二 神村
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Hideki Yagyu
秀樹 柳生
Kenichi Furusawa
健一 古沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 体積抵抗率と耐電圧特性に優れた誘導加熱用
コイルを提供する。 【構成】 ニッケルメッキ銅撚線1とこの周上に形成さ
れたガラス編組層2とから構成される電線をコイル状に
巻き、このコイルを無機化シリコーン100重量部と無
機質充填剤10〜200重量部とを含むワニスの中に浸
漬し、加熱処理を施して作られた誘導加熱用コイル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘導加熱用コイルに関
し、特に熱劣化後の体積抵抗率や耐電圧特性に優れた誘
導加熱用コイルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】誘導加熱用コイルはその優れた昇温特性
と効率の良さ等から幅広い用途において活用されてい
る。このコイルの応用例として図3に示されるような外
食産業でのフライヤーの例がある。11はフライヤー本
体、12はこれに収容された食物油、13はこの食物油
を加熱するためのステンレス管を示し、誘導加熱用コイ
ルを内蔵している。
【0003】ステンレス管13の中に収納される誘導加
熱用コイルは、例えばニッケルメッキ銅撚線等の導体上
にガラス繊維などの無機質繊維を編組した絶縁電線をコ
イル巻きにし、次にこのようにして作られたコイル成型
体をワニスの中に浸漬せしめ、然る後これを加熱処理す
ることによって作られている。この誘導加熱用コイルに
とって重要なことは、当該コイルが誘導加熱対象物たる
ステンレス管の中に配置されることから、如何に熱に耐
えて所定の絶縁特性を長期間維持するかであり、このた
めにはコイル成型体を一体化するために塗布され、そし
て焼付けられるワニスの性質が極めて重要な要素とな
る。従来の誘導加熱コイルは一体成形するためのワニス
として、T体の割合が20〜40重量%、フェニル基の
割合が40〜60重量%のシリコーンを使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の誘導加
熱コイルによると、300°Cの使用環境においてワニ
ス中のシリコーンの重量減少が大きく、その結果、体積
抵抗率と耐電圧特性の両面で満足の行くものが得難かっ
た。本発明の目的とするところは、熱劣化後においても
安定した高い体積抵抗率と耐電圧特性とを備えた有利な
誘導加熱用コイルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明は前記目的を達成するた
め、式(A)によって表されるT体を40重量%以上含
有し、かつフェニル基の含有割が40重量%未満である
無機化シリコーン100重量部と、無機質充填剤10〜
100重量部とを含むワニスを塗布、焼付けて構成され
たことを特徴とする誘導加熱用コイルを提供するもので
ある。
【0006】本発明誘導加熱用コイルの一つの態様とし
て、上記無機化シリコーンと無機質充填剤とを有機溶媒
に溶解又は分散させたワニスを使用することにより特徴
づけられる構成と、無溶剤タイプの無機化シリコーンを
使用することによって特徴づけられる構成とがある。
【化2】 何れの構成も本発明の効能を高めるうえで有意義であ
り、特に後者の場合にはコイルのワニス処理時における
空孔やクラックの発生を防ぐうえで効果が大きい。
【0007】本発明における無機化シリコーンとして
は、例えば信越化学工業社製の無機化シリコーンKR2
42やX−40−2194等があり、無溶剤タイプのも
のとしては同じく信越化学工業社製のX−40−201
9等がある。無機質充填剤としてはSiO2 、CuO、
TiO2 、Al2 3 等の酸化物、或いはSiC、Ti
C、Si2 4 等の非酸化物などが使用され、これらは
単独、混合体の何れの形でも使用される。この無機質充
填剤の添加量は無機化シリコーン100重量部に対して
10〜200重量部の範囲内にあることが好ましく、若
しこれよりも少量になると体積抵抗率に充分なものが得
られず、逆に上限を越えるとワニスの粘度が高くなって
コイルに対する塗布焼付性が悪くなり、その結果完成コ
イルの体積抵抗率と耐電圧特性とを低下させるようにな
る。
【0008】必要に応じて硬化剤や分散剤等を加えるこ
とは何等差し支えない。コイルを構成する絶縁電線とし
ては、耐熱性の点からガラス繊維等の無機繊維を横巻又
は編組等により導体上に巻回したものを使用することが
好ましい。
【0009】
【作用】ワニスの成分が無機化シリコーンと無機質充填
剤とを主体とするものであることから、無機質特有の高
温耐久性を備えたコイルが得られ、しかもこれら両者の
混合比率をして最適の範囲内に設定すると同時に、使用
する無機化シリコーンとして最も適した材料を解明し得
た結果、誘導加熱用コイルに対して優れた体積抵抗率と
耐電圧特性とを付与することができる。
【0010】
【実施例】図1に示すようなニッケルメッキ銅撚線1と
ガラス編組層2とから構成される直径5mmの電線をコ
イル状に巻くことによって、図2のような直径と長さが
各100mmのコイル成型体3を作り、次にこの成型体
を表1の実施例及び比較例のもとに調合されたワニスの
中に浸漬し、これを熱処理することによって各例の誘導
加熱用コイルを製作した。
【0011】ワニスは各実施例及び比較例とも、容量5
00mlのスクリュー管ビンに無機化シリコーン、無機
質充填剤及び溶媒等夫々の必要成分を8分目まで入れ、
次いでこれをボールミルで各1時間分散することによっ
て調合した。このようにして調合されたワニスの中に予
め準備しておいた前述のコイル3を30分間浸漬せし
め、然る後これを250℃に設定された恒温槽の中に入
れて加熱焼付け、これを2回繰り返すことによって各実
施例及び比較例夫々の誘導加熱用コイルを製造した。
【0012】以上の各誘導加熱用コイルを対象として行
った特性試験結果を表1に示す。
【表1】 (備考) (1)表1の各成分の配合単位は重量部である。 (2)〜は無機化シリコーンを示し、夫々次の通り
である。 :信越化学工業社製シリコーン;式(A)のT体含有
量100重量%、フェニル基含有量0重量% :信越化学工業社製シリコーン;式(A)のT体含有
量70重量%、フェニル基含有量0重量% :信越化学工業社製無溶剤型シリコーン式(A)のT
体含有量70重量%、フェニル基含有量0重量% :東芝シリコーン社製シリコーン;式(A)のT体含
有量30重量%、フエニル基含有量30重量% (3)無機質充填剤としてはマイカとA12 3 を使用
し、マイカは日本マイカ社製のA−200を、A12
3 は和光純薬製の粒径1mmのものを使用した。 (4)又、硬化剤としては信越化学工業社製のD−20
19を使用し、分散剤としては、とうほう化学工業社製
のRE−610を使用した。 (5)上表における熱劣化後の体積抵抗率と耐電圧は、
試験対象コイルを300°Cの恒温槽中に1,000日
間放置した後:これを測定したものである。
【0013】
【発明の効果】以上の実施例結果からも明らかなよう
に、特定の無機化シリコーン100重量部と、10〜2
00重量部の無機質充填剤とを含むワニスによって含
浸、焼付処理された本発明の誘導加熱用コイルは、何れ
も熱劣化後においても安定した高い体積抵抗率と耐電圧
特性とを備えていることが認められる。
【0014】又、実施例4〜6は無溶剤タイプの無機化
シリコーンを使用している点に特徴があり、この無溶剤
型の無機化シリコーンを使用する結果として、ワニス含
浸後の熱処理時におけるコイル成型体内での空孔やクラ
ックの発生を抑制することができ、その結果作業条件の
変動等により従来散発していたこれら空孔やクラックを
原因とした体積抵抗率と耐電圧特性の低下を未然に防止
することができ、この意味でこれらの配合は誘導加熱用
コイルの信頼性を高めるうえで極めて効果的な配合であ
ると云える。
【0015】以上のように本発明による電気的特性向上
と電気的特性安定化の効果は極めて大きく、その誘導加
熱用コイルにもたらす利益には極めて大きなものがあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用されたコイル巻用電線の
説明図。
【図2】本発明の実施例における誘導加熱用コイルの形
状説明図。
【図3】外食産業におけるフライヤーの説明図。
【符号の説明】
1 ニッケルメッキ銅撚線 2 ガラス編組層 3 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳生 秀樹 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 古沢 健一 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 によって表されるT体を40重量%以上含有し且つフェ
    ニル基の含有割合が40重量%未満である無機化シリコ
    ーンと無機質充填剤とを含有するワニスをコイルに塗
    布、焼付けて構成したことを特徴とする誘導加熱用コイ
    ル。
  2. 【請求項2】前記ワニスは、無機化シリコーン100重
    量部に対し無機質充填剤を10〜200重量部含有して
    いる請求項1記載の誘導加熱用コイル。
  3. 【請求項3】前記ワニスは、無機化シリコーン及び無機
    質充填剤を有機溶媒に溶解又は分散させたものである請
    求項1又は請求項2記載の誘導加熱用コイル。
  4. 【請求項4】前記ワニスは、無溶剤タイプのものである
    請求項1又は請求項2記載の誘導加熱用コイル。
  5. 【請求項5】前記コイルは、導体上に無機質繊維を巻回
    してなる絶縁電線のコイル巻体により構成されている請
    求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の誘導加
    熱用コイル。
  6. 【請求項6】前記コイルは、導体上に無機質繊維を横巻
    又は編組により巻回してなる絶縁電線のコイル巻体によ
    り構成されている請求項5記載の誘導加熱用コイル。
  7. 【請求項7】前記無機質繊維は、ガラス繊維である請求
    項5又は請求項6記載の誘導加熱用コイル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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