JPH0945470A - 誘導加熱用コイル - Google Patents

誘導加熱用コイル

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JPH0945470A
JPH0945470A JP19631495A JP19631495A JPH0945470A JP H0945470 A JPH0945470 A JP H0945470A JP 19631495 A JP19631495 A JP 19631495A JP 19631495 A JP19631495 A JP 19631495A JP H0945470 A JPH0945470 A JP H0945470A
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JP
Japan
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coil
induction heating
weight
inorganic
parts
Prior art date
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Pending
Application number
JP19631495A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Ishigami
健一 石上
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0945470A publication Critical patent/JPH0945470A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速熱性を向上させることができる誘導加熱用
コイルの提供。 【解決手段】 支持体20に、ニッケルメッキ銅撚線4
1とガラス編組層42とから構成される電線21を、コ
イル25に横巻または編組により巻き回してステンレス
管12に挿入した後、無機化シリコンと、重量部が無機
化シリコン100重量部に対し10〜200重量部の窒
化ホウ素を混合した耐熱パテ30を流し込んで、コイル
25とステンレス管12を一体成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱用コイル
に関し、特に、速熱性を向上させることができる誘導加
熱用コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】誘導加熱用コイルは、その優れた昇温特
性と効率の良さ等から幅広い用途において活用されてい
る。この誘導加熱用コイルの応用例の1つとして、図1
に示すような外食産業用フライヤーの発熱体がある。こ
のフライヤーは、フライヤー本体10と、フライヤー本
体10に収容される食物油11と、この食物油11を加
熱するための誘導加熱用コイル内蔵のステンレス管12
とから構成される。
【0003】図2および図3は、このステンレス管12
に内蔵される誘導加熱用コイルの作製方法を示す図であ
る。誘導加熱用コイルは、まず、図2に示すように、支
持体20に電線21を巻き付けてコイル25を作製した
後、このコイル25をシリコンを主としたワニスに含浸
し加熱処理により硬化させる。
【0004】次に、加熱処理により硬化されたコイル2
5を、図3(a)に示すように、耐腐食性金属であるス
テンレス管12に挿入し、更に、図3(b)に示すよう
に、コイル25とステンレス管12の隙間に、無機化シ
リコンと無機充填剤であるAl2 3 ,SiO2 等の酸
化物やマイカ,タルクのような珪酸塩鉱物の粉末を混合
した耐熱パテ30を流し込み、数時間経過した後、ステ
ンレス管12とコイル25を一体成形させる。最後に、
図3(c)に示すように、ステンレス管12から支持体
20を引き抜くことにより、誘導加熱用コイルが完成す
る。
【0005】このように作製される誘導加熱用コイル
は、昇温特性に優れていることから、外食産業用フライ
ヤーの発熱体として用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
誘導加熱用コイルによると、耐熱パテに用いられるAl
2 3 あるいはSiO2 等の酸化物や、マイカ,タルク
のような珪酸塩鉱物は、昇温特性に優れるものの熱伝導
性が悪いため、電線自身の熱エネルギーを即座にステン
レス管に伝達することができず速熱性に劣るという問題
がある。調理器具および暖房器具では、とりわけこの速
熱性が要求されるものであり、速熱性に優れた誘導加熱
用コイルの開発が強く望まれている。
【0007】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、速熱性を向上
させることができる誘導加熱用コイルを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を実
現するために、支持体に電線を巻き付けたコイルをステ
ンレス管に挿入し、無機化シリコンと無機充填剤を混合
した耐熱パテを流し込み、前記コイルと前記ステンレス
管を一体成形した誘導加熱用コイルにおいて、前記無機
充填剤は、窒化ホウ素を混合したものであることを特徴
とする誘導加熱用コイルを提供するものである。この場
合、前記窒化ホウ素は、重量部が前記無機化シリコン1
00重量部に対し10〜200重量部であることが好ま
しく、前記コイルは、無機質繊維を横巻または編組によ
り巻き回してなる電線より構成されていることが好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】誘導加熱用コイルの発熱エネルギ
ーを考えた場合、電線に流れる過電流による誘導熱エネ
ルギーの他に、電線自身に発生するエネルギーも無視す
ることができない。従来、耐熱パテとして無機充填剤で
あるマイカ等を用いていたが、これらは熱伝導性が悪い
ため電線自身の熱エネルギーを即座にステンレス管に伝
達することはできなかった。本発明では、この耐熱パテ
として熱伝導性に優れた窒化ホウ素を使用した。窒化ホ
ウ素は、無機化シリコン100重量部に対し10重量部
〜200重量部添加した。また、ガラス繊維等の無機質
繊維を横巻または編組により巻き回してなる絶縁電線に
よりコイルを構成した。
【0010】
【実施例】以下、実施例と比較例をあげて本発明を詳細
に説明する。
【0011】図4に示すようなニッケルメッキ銅撚線4
1とガラス編組層42とから構成される直径5mmの電
線を、図2に示すような支持体20に10ターン/50
mmの割合で100mm巻き付けて、これを表1の実施
例1〜3および比較例1〜3のもとに調合されたワニス
の中に浸漬し、250℃で熱処理し硬化させた。これを
2回繰り返し、コイル25を形成した。このコイル25
を、図3に示すような外径100mmのステンレス管1
2に入れ、表1の実施例1〜3および比較例1〜3のも
とに調合された耐熱パテをステンレス管12とコイル2
5の間にそれぞれ流し込み、支持体20を抜き出した
後、250℃で硬化させることによって誘導加熱用コイ
ルのサンプルを作製した。
【0012】なお、以上の実施例および比較例に用いら
れるワニスおよび耐熱パテは、500mlのスクリュー
管ビンに無機化シリコン,窒化ホウ素および有機溶媒を
8分目まで入れ、ボールミルで1時間分散したものを使
用した。耐熱パテは無機化シリコン,窒化ホウ素および
有機溶媒を適当な入れ物に入れた後、ガラス棒で数分か
き混ぜた後、30分間攪拌機で混ぜ合わせたものを使用
した。
【0013】次に、出来たサンプルの体積抵抗率と耐電
圧特性を評価した。更に、通電安定時(約600W/1
00V)の負荷をかけ、通電初期の立ち上がり温度を測
定した。以上の各誘導加熱用コイルを対象として行った
特性試験結果を表1に示し、通電初期の立ち上がり温度
の測定結果を図5に示す。
【0014】
【表1】 (備考) (1)表中、各成分の配合単位は重量部である。 (2)*1及び*2は無機化シリコンを示し、それぞれ次の
通りである。*1 :信越化学工業社製シリコン T体含有量100重量%,フェニル基含有量0重量%*2 :信越化学工業社製シリコン T体含有量70重量%,フェニル基含有量0重量% (3)*3及び*4は無機充填剤を示し、それぞれ次の通り
である。*3 :日本マイカ社製*4 :和光純薬社製 (4)*5はコイルとステンレス管が一体成形できなかっ
たことを示す。
【0015】表1の試験結果および図5の測定結果から
明らかなように、比較例1においては、体積抵抗率,耐
電圧特性はほぼ同等のレベル値を示していたが、通電初
期の温度の立ち上がりを見てみると、マイカを用いたも
のは実際の使用温度である250℃に到達するのに5分
を必要とするのに対し、本発明の実施例に係る窒化ホウ
素を用いたものは2分程度で250℃に到達し、速熱性
に優れていることが分かった。
【0016】また、比較例2においては、電気特性が実
施例と比較してかなり低く、実際の使用には困難である
ことが分かった。比較例3では、実施例と同じ方法で誘
導加熱用コイルを作製しようとしたが、ステンレス管と
コイルを一体化することができなかった。
【0017】以上の通り、無機充填剤として窒化ホウ素
を使用すれば速熱性の向上に効果がある。一方、窒化ホ
ウ素の添加量が無機化シリコン100重量部に対し10
重量部未満の場合(比較例2)は電気特性が著しく低下
したり、200重量部を超える場合(比較例3)はコイ
ルにできない結果、電気特性が低下する現象が起きる。
従って、耐熱パテ中の窒化ホウ素は、無機化シリコン1
00重量部に対し10〜200重量部を添加することで
電気特性を維持することができることが分かった。
【0018】以上の実施例においては、誘導加熱用コイ
ルの利用例として外食産業用フライヤーの発熱体を例に
とって説明したが、速熱性が要求される電熱ヒータ等に
おいても本発明の誘導加熱用コイルを利用できることは
言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の誘導加熱用
コイルによれば、耐熱パテとして熱伝導性に優れた窒化
ホウ素を使用したため、調理器具および暖房器具等の発
熱体の速熱性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外食産業用フライヤーを示す図。
【図2】本発明の実施例に使用されるコイルを示す図。
【図3】誘導加熱用コイルの作製手順を示す図。
【図4】本発明の実施例に使用されるガラス編組の絶縁
電線を示す図。
【図5】通電初期の立ち上がり温度の測定結果を示す
図。
【符号の説明】 10 フライヤー本体 11 食物油 12 ステンレス管 20 支持体 21 電線 25 コイル 30 耐熱パテ 41 ニッケルメッキ銅撚線 42 ガラス編組層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体に電線を巻き付けたコイルをステン
    レス管に挿入し、無機化シリコンと無機充填剤を混合し
    た耐熱パテを流し込み、前記コイルと前記ステンレス管
    を一体成形した誘導加熱用コイルにおいて、 前記無機充填剤は、窒化ホウ素を混合したものであるこ
    とを特徴とする誘導加熱用コイル。
  2. 【請求項2】前記窒化ホウ素は、重量部が前記無機化シ
    リコン100重量部に対し10〜200重量部であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘導加熱用コイル。
  3. 【請求項3】前記コイルは、無機質繊維を横巻または編
    組により巻き回してなる電線より構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の誘導加熱用コイル。
JP19631495A 1995-08-01 1995-08-01 誘導加熱用コイル Pending JPH0945470A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100341130C (zh) * 2002-04-30 2007-10-03 S.O.I.Tec绝缘体上硅技术公司 通过测量键合速度自动检测晶片表面质量的装置和方法
JP2009283176A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Totoku Electric Co Ltd 磁性扁平編組線およびコイル
US20130118003A1 (en) * 2011-11-16 2013-05-16 Fujitsu Limited Method of manufacturing coil device

Cited By (4)

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