JPH08258430A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JPH08258430A
JPH08258430A JP7061136A JP6113695A JPH08258430A JP H08258430 A JPH08258430 A JP H08258430A JP 7061136 A JP7061136 A JP 7061136A JP 6113695 A JP6113695 A JP 6113695A JP H08258430 A JPH08258430 A JP H08258430A
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heat
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bis
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JP7061136A
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Mitsuo Akutsu
光男 阿久津
Nobuhide Tominaga
信秀 富永
Keiji Oya
桂二 大矢
Atsuro Tomita
敦郎 冨田
Koichi Shigeno
浩一 滋野
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発色感度に優れるばかりでなく、過酷な条件
下で保存した後にも発色部の消色あるいは地肌カブリの
ない、保存安定性にも優れる感熱記録材料を提供するこ
と。 【構成】 本発明の感熱記録材料は、感熱記録層中に、
下記〔化1〕の一般式(I)で表されるp-ヒドロキシ安
息香酸アニリド誘導体の少なくとも一種を含有させたこ
とを特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保存安定性の改善され
た感熱記録材料に関し、詳しくは、特定のp-ヒドロキシ
安息香酸アニリド誘導体を含有することによって、発色
感度に優れるばかりでなく、耐熱性、耐光性、耐油性な
どの保存安定性の改善された感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】感熱記
録材料は、通常無色ないし淡色の発色性物質と熱の作用
を受けると発色性物質を発色させる顕色剤とを、増感
剤、バインダーおよびその他の添加剤とともに、紙、合
成紙、プラスチックフィルムもしくはシートなどの支持
体表面に塗布することにより製造されている。そして、
記録装置において、サーマルヘッドや熱ペンなどの発熱
素子が接触した時に、発色性物質と顕色剤とが反応して
黒色などに発色して記録される。かかる記録体(感熱記
録材料)は、他の記録体と比較して現像や定着などの煩
雑な処理を施すことがなく、比較的簡単な装置でしかも
短時間で記録が得られること、騒音の発生が少ないこと
や環境汚染が少ないこと、コストが安いことなどの利点
があるために、図書、文書などの複写用の記録材料ばか
りでなく、各種計測用記録紙、コンピューター、ファク
シミリ、テレックス、乗車券等自動販売機、プリペイド
カード、ラベルなどの記録材料として広く使用されてい
る。
【0003】従来の感熱記録材料においては、発色性物
質(ロイコ染料)、これを熱的に発色させる顕色剤およ
び必要に応じて用いられる増感剤を適切に組み合わせて
用いることにより、初期の発色感度の観点からは実用上
満足しえるものが得られている。
【0004】しかしながら、これらの感熱記録材料を日
光や照明などに長時間暴露した場合には、印字部(発色
部)がかすんだりあるいは消えてしまうばかりでなく、
ファクシミリ受信紙やワープロ、パソコンなどのプリン
トアウトしたものを机上に放置した場合には、記録画像
が不鮮明となり、文書保存面でも問題となっている。
【0005】さらに、従来の感熱記録材料は耐光性に劣
るばかりでなく、高温条件下に保存した場合、あるい
は、指紋または塩化ビニル樹脂製などのデスクマットか
ら移行する可塑剤などの油分と接触した場合にも同様に
保存性が低下してしまう欠点があり、感熱記録材料の保
存性を改善することが強く求められていた。
【0006】上記顕色剤の中でも、ヒドロキシ安息香酸
アマイド化合物は、比較的保存安定性に優れることが知
られており、例えば、特開昭58−49294号公報、
特開昭59−140096号公報等には、サリチル酸ア
マイド化合物を添加することによって発色感度の向上、
可塑剤に対する発色画像の安定性あるいは地肌部の安定
性などが改善することが提案されている。しかしなが
ら、これらの化合物を用いた場合の効果はまだまだ不充
分であり、実用上は到底満足できるものではなかった。
【0007】また、特開昭58−209590号公報に
は、水酸基を2個有するレゾルシン酸誘導体を顕色剤と
して用いることも提案されており、その例としてレゾル
シン酸アニリドも記載されている。しかしながら、上記
レゾルシン酸アニリドは、サリチル酸アマイド化合物と
比較すると発色画像の安定性はある程度改善されている
が、地肌カブリが大きく、特に、保存後の地肌カブリが
著しく大きい欠点を有しており、実用上は満足できるも
のではなかった。
【0008】従って、本発明の目的は、発色感度に優れ
るばかりでなく、過酷な条件下で保存した後にも発色部
の消色あるいは地肌カブリのない、保存安定性にも優れ
る感熱記録材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、感熱記録層中に、特定の置換基を有する
p-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体を含有させた感熱
記録材料が、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0010】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、感熱記録層中に、下記〔化2〕(前記〔化1〕と同
じ)の一般式(I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸ア
ニリド誘導体の少なくとも一種を含有させたことを特徴
とする感熱記録材料を提供するものである。
【0011】
【化2】
【0012】以下、本発明の感熱記録材料について詳細
に説明する。
【0013】本発明に用いられる上記一般式(I)で表
されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体は、保存安
定剤として用いられるものであり、また、それ自体で顕
色性を有しており、顕色剤としての機能をも有するもの
である。
【0014】上記一般式(I)中、R1、R3およびR4で示
される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブ
チル、第三ブチルおよびイソブチルなどの基があげら
れ、アルコキシ基としては、上記アルキル基から誘導さ
れるアルコキシ基があげられる。また、ハロゲン原子と
しては、塩素原子、臭素原子などがあげられ、炭素原子
数6〜18のアリール基としては、フェニル、4−メチ
ルフェニル、4−ノニルフェニルなどの基があげられ
る。
【0015】また、R2で示される炭素原子数1〜4のア
ルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチルおよびイソブ
チルなどの基があげられ、炭素原子数6〜18のアリー
ル基としては、フェニル、p-メチルフェニル、p-第三ブ
チルフェニル、o-クロロフェニル、2,4-ジメチルフェニ
ルなどの基があげられ、炭素原子数6〜18のアラルキ
ル基としては、ベンジルなどの基があげられる。
【0016】従って、上記一般式(I)で表されるp-ヒ
ドロキシ安息香酸アニリド誘導体の具体的な代表例とし
ては、下記〔化3〕〜〔化9〕に示す化合物No.1〜化合
物No.9などがあげられる。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】上記一般式(I)で表されるp-ヒドロキシ
安息香酸アニリド誘導体は、例えば、p-ヒドロキシ安息
香酸とアニリン誘導体とを常法により反応させることに
よって容易に製造することができる。
【0025】〔合成例〕以下に、本発明に係る上記p-ヒ
ドロキシ安息香酸アニリド誘導体の合成例を示す。しか
し、この合成例により、本発明はなんら制限を受けるも
のではない。
【0026】合成例1(化合物No. 1の合成) p-ヒドロキシ安息香酸フェニル21.4g(0.10モ
ル)および3−メトキシアニリン18.5g(0.15
モル)を50gのジグライムに溶解し、窒素雰囲気下1
70℃で5時間反応させた。減圧下に脱溶媒を行った
後、残渣にトルエン50gを加えて加熱溶解させ、徐々
に冷却し、析出した結晶をろ過、乾燥し、融点153℃
の白色粉末21.3gを得た。得られた白色粉末を分析
したところ、目的物であることを確認した(収率87.
7%)。
【0027】上記の合成例1と同様の操作により下記化
合物No. 2〜化合物No. 7を合成し、それらの融点をそ
れそれ以下に示す。 化合物No. 2:融点154℃ 化合物No. 3:融点180℃ 化合物No. 4:融点161℃ 化合物No. 5:融点180℃ 化合物No. 6:融点179℃ 化合物No. 7:融点146℃
【0028】上記p-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体
の含有量は、要求される性能および記録適性、後述の発
色性染料あるいは併用される他の顕色剤、増感剤などの
他の添加剤の種類および使用量によっても変わるため、
特に限定されるものではないが、通常、発色性染料1重
量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1
〜5重量部である。上記p-ヒドロキシ安息香酸アニリド
誘導体の含有量が発色性染料1重量部に対して0.01
重量部未満の場合には保存安定性の改善効果が乏しく、
また、10重量部を超えてもその効果はそれ以上大きく
ならず不経済である。
【0029】本発明の感熱記録材料は、感熱記録層およ
び支持体からなり、該感熱記録層中に、上記一般式
(I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体
の少なくとも一種を含有するものである。そして、上記
感熱記録層は、上記一般式(I)で表されるp-ヒドロキ
シ安息香酸アニリド誘導体と発色性物質とにより形成さ
れ、更に必要に応じて、他の顕色剤、増感剤、公知の保
存安定剤などを添加して形成することができる。
【0030】上記発色性物質は、通常無色ないし淡色の
発色性物質であり、各種の染料(発色性染料)が周知で
あり、一般の感熱記録紙などの感熱記録材料に用いられ
ているものであれば特に制限を受けない。
【0031】上記発色性染料の具体例をあげると、例え
ば、(1)3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニル−3−インド
リル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)
−3−(1,2−ジメチル−3−インドリル)フタリ
ド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェ
ニル−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド
などのトリアリールメタン系化合物;(2)4,4−ビ
ス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテ
ル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミンなどのジフェニルメタン系化合物;(3)ローダミ
ン−β−アニリノラクタム、3−(N−メチル−N−シ
クロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(β−エトキシ
エチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
クロロ−7−(γ−クロロプロピルアミノ)フルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−
N−エトキシエチルアミノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフ
ルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−トリルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミ
ノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジペ
ンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(4−アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−
クロロフルオランなどのキサンテン系化合物;(4)ベ
ンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイル
ロイコメチレンブルーなどのチアジン系化合物;(5)
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3
−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン
などのスピロ系化合物;(6)その他3,5’,6−ト
リス(ジメチルアミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−
9,1’(3’H)−イソベンゾフラン〕−3’−オ
ン、1,1−ビス〔2−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−2−(4−メトキシフェニル)エテニル〕−4,
5,6,7−テトラクロロ(3H)イソベンゾフラン−
3−オンなどがあげられ、また、これらの染料は、一種
又は二種以上で用いることができる。
【0032】また、前述したように、本発明に用いられ
る上記p-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体は、それ自
身顕色剤としての効果を奏するので、他の顕色剤を用い
なくてもよいが、更に発色感度を増大させる必要がある
場合は、フェノール系、有機カルボン酸系あるいは金属
塩系などの周知の他の顕色剤を併用することができ、該
他の顕色剤を併用することによって上記p-ヒドロキシ安
息香酸アニリド誘導体の含有量を低減させることもでき
る。また、本発明に用いられる上記p-ヒドロキシ安息香
酸アニリド誘導体は、保存安定性の改善効果が大きいの
で、他の顕色剤を多量に用いた場合にもその保存安定性
を改善することができる。
【0033】上記他の顕色剤としては、例えば、p-オク
チルフェノール、p-第三ブチルフェノール、p-フェニル
フェノール、p-ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフト
ール、β−ナフトール、p-第三オクチルカテコール、
2,2’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノール−
A、1,1−ビス(p-ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アリ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4
−ジヒドロキシフェニル)スルホン、2,4’−ジヒド
ロキシフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−イソプロポキシ
ベンゼンスルホニル)フェノール、4−ヒドロキシフタ
ル酸ジメチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブ
チル、p-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、3,5−ジ第三
ブチルサリチル酸などのフェノール類系、安息香酸など
の有機カルボン酸系、サリチル酸亜鉛などの金属塩系な
どの顕色剤があげられ、これらのうち、特にフェノール
系の顕色剤を用いることが好ましい。
【0034】上記他の顕色剤の使用量は、通常、発色性
染料1重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは
0.2〜5重量部である。上記使用量が発色性染料1重
量部に対して0.1重量部未満の場合には発色感度が不
充分であり、また、10重量部を超えてもその効果はそ
れ以上大きくならず不経済である。
【0035】本発明の感熱記録材料の発色感度を高める
ために、各種の増感剤を併用することも可能であり、例
えば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ス
テアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安
息香酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸アルミニウムなどの有機酸の金属塩;ステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸メチロールアミド、ステアロ
イル尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、安息香
酸ステアリルアミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミドなどのアミド
化合物;1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エ
タン、m-ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、p-ベン
ジルビフェニル、p-ベンジロキシビフェニル、ジフェニ
ルカーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネ
ート、ジベンジルオキザレート、ビス(4−メチルベン
ジル)オキザレート、1−ヒドロキシ−2−ナフタレン
カルボン酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフタレン
カルボン酸ベンジル、3−ヒドロキシ−2−ナフタレン
カルボン酸フェニル、メチレンジベンゾエート、1,4
−ビス(2−ビニロキシエトキシ)ベンゼン、2−ベン
ジロキシナフタレン、4−ベンジロキシ安息香酸ベンジ
ル、ジメチルフタレート、テレフタル酸ジベンジル、ジ
ベンゾイルメタン、4−メチルフェノキシ−p-ビフェニ
ルなどを用いることができ、これらの増感剤は、通常、
発色性染料1重量部に対して0.1〜10重量部が使用
される。
【0036】また、本発明の感熱記録材料には、特に高
度の保存安定性が要求される場合には、前記一般式
(I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体
とともに、必要に応じて公知の他の保存安定剤を併用す
ることもできる。
【0037】上記他の保存安定剤としては、例えば1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第
三ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、4,4’−ブチリデンビス(2−第三ブチ
ル−5−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2
−第三ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−チ
オビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチル
フェノール)などのヒンダードフェノール化合物、4−
ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン、ナトリウム−2,2’−メチ
レンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホスフェー
トなどがあげられ、これらの保存安定剤は、通常、発色
性染料1重量部に対して0.1〜10重量部が使用され
る。
【0038】本発明の感熱記録材料は、例えば、下記の
如くして得ることができる。本発明に用いられる前記一
般式(I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘
導体、発色性染料、必要に応じて用いられる他の顕色
剤、増感剤、他の保存安定剤などは、通常、ボールミ
ル、アトライザー、サンドグラインダーなどの磨砕機あ
るいは適当な乳化装置により微粒化され、目的に応じて
さらに各種の添加材料を加えて塗液とし、該塗液を紙あ
るいは各種フィルム類に塗布することによって目的とす
る本発明の感熱記録材料を得ることができる。
【0039】上記塗液には、通常、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド重合体、澱
粉類、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体あるいはこれらの変成物などの結合剤、カオリン、
シリカ、珪藻土、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、メラミン
などの充填剤が配合されるが、この他に金属石けん類、
アマイド類、ワックス類、光安定剤、耐水化剤、分散
剤、消泡剤などを必要に応じて添加することができる。
【0040】本発明の感熱記録材料は、ファクシミリ用
紙、プリンター用紙、ラベル、値札、切符などの感熱記
録材料が応用される各種の用途に用いることができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をさらに詳細に
説明する。しかしながら、本発明は、以下の実施例によ
ってなんら制限を受けるものではない。
【0042】実施例1 3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン20gおよび10%ポリビニルアルコ
ール水溶液100gをボールミルで充分に磨砕して分散
液Aとした。
【0043】試料化合物(下記〔表1〕参照)20gを
10%ポリビニルアルコール水溶液100gとともにボ
ールミル中で充分に磨砕して分散液Bを得た。
【0044】1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)エタン20gを10%ポリビニルアルコール水溶液
100gとともにボールミルで充分に磨砕して分散液C
液を得た。
【0045】上記分散液A、BおよびCを1:2:2の
重量比で混合し、混合液200gに対し炭酸カルシウム
50gを添加し、充分に分散させて塗液とし、この塗液
を50g/m2の基紙上に厚さ32μmで塗布し、乾燥し
て感熱記録材料を得た。
【0046】得られた感熱記録材料を用い、感熱印字装
置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いてパル
ス幅0.8msecで印字した記録像の発色濃度(初期
濃度)を、マクベス濃度計(マクベス社製RD−933
型)により測定した。
【0047】この発色させた感熱記録材料を60℃、乾
燥の条件下で24時間保存し、発色部の濃度を測定し、
耐熱保存安定性を評価した。
【0048】また、この発色させた感熱記録材料をカー
ボンアークフェードメーター中に入れ、6時間照射した
後の印字部の濃度を測定し、耐光保存安定性を評価し
た。
【0049】さらに、この発色させた感熱記録材料にジ
オクチルフタレートをスタンプした後、40℃、乾燥の
条件下で24時間保存した後の印字部の濃度を測定し、
耐油保存安定性を評価した。
【0050】それらの結果を下記〔表1〕に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表中、化合物No.1〜No.7は、前記〔化3〕
〜〔化9〕に示す化合物であり、比較化合物1〜3は、
下記〔化10〕〜〔化12〕に示す化合物である(以
下、同じ)。
【0053】
【化10】
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】
【0056】実施例2 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン20gおよび10%ポリビ
ニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に磨
砕して分散液Aを得た。
【0057】ビスフェノールA20gおよび10%ポリ
ビニルアルコール水溶液100gをボールミルで充分に
磨砕して分散液Bを得た。
【0058】2−ベンジロキシナフタレン20gおよび
10%ポリビニルアルコール水溶液100gをボールミ
ルで充分に磨砕して分散液Cを得た。
【0059】試料化合物(下記〔表2〕参照)20gを
10%ポリビニルアルコール水溶液100gとともにボ
ールミル中で充分に磨砕して分散液Dを得た。
【0060】上記分散液A、B、CおよびDを重量比
1:2:2:0.5の割合で混合し、充分に分散させて
塗液とし、この塗液を50g/m2の基紙上に厚さ32μ
mで塗布し、乾燥して感熱記録材料を得た。
【0061】得られた感熱記録材料を用い、実施例1と
同様の試験を行った。それらの結果を下記〔表2〕に示
す。
【0062】
【表2】
【0063】上記〔表1〕および〔表2〕から以下こと
が明らかである。サリチル酸アマイド化合物を用いた場
合(比較例 1-3,2-2)は、初期の発色濃度は比較的良好
であるが保存安定性が劣り、耐熱、耐光または耐油保存
試験において発色部の消色が著しく、また、前記一般式
(I)以外のp-ヒドロキシ安息香酸アニリド化合物また
はアミド化合物を用いた場合(比較例 1-1,1-2,2-1)
は、サリチル酸アニリド化合物に比較して初期の発色濃
度及び発色部の保存安定性ともに劣っている。
【0064】これに対し、本発明に係る前記一般式
(I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体
を用いた場合(実施例 1-1〜1-7, 2-1〜2-7 )は、該一
般式(I)以外のp-ヒドロキシ安息香酸アニリド化合物
はもとより、サリチル酸アニリド化合物を用いた場合と
比較しても、初期の発色濃度が良好なばかりでなく保存
安定性に優れており、保存試験後においても発色部の消
色が極めて少ないことが明らかである。
【0065】また、本発明に係る前記一般式(I)で表
されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体は、単独で
用いた場合に保存安定性に優れた顕色剤として機能する
ばかりでなく、他の顕色剤を併用した場合においてもそ
の保存安定性を改善する効果を奏しており、顕色能を有
する保存安定剤としても有用であることが明らかであ
る。
【0066】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、発色感度に優
れるばかりでなく、過酷な条件下で保存した後にも発色
部の消色あるいは地肌カブリのない、保存安定性にも優
れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 敦郎 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内 (72)発明者 滋野 浩一 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 旭電化 工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱記録層中に、下記〔化1〕の一般式
    (I)で表されるp-ヒドロキシ安息香酸アニリド誘導体
    の少なくとも一種を含有させたことを特徴とする感熱記
    録材料。 【化1】
JP7061136A 1995-03-20 1995-03-20 感熱記録材料 Pending JPH08258430A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6028030A (en) * 1997-03-06 2000-02-22 Nippon Paper Industrie Co., Ltd. Thermal sensitive recording medium

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