JP3313835B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP3313835B2
JP3313835B2 JP19261293A JP19261293A JP3313835B2 JP 3313835 B2 JP3313835 B2 JP 3313835B2 JP 19261293 A JP19261293 A JP 19261293A JP 19261293 A JP19261293 A JP 19261293A JP 3313835 B2 JP3313835 B2 JP 3313835B2
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信秀 富永
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料に関し、
詳しくは、特定のビスベンゾトリアゾール化合物を含有
せしめることによって、特に耐光性などの保存性の改善
された感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】感熱記
録材料は、通常無色ないし淡色の発色性物質と熱の作用
を受けると発色性物質を発色させる顕色剤とを、増感
剤、バインダーおよびその他の添加剤とともに、紙、合
成紙、プラスチックフィルムもしくはシートなどの支持
体表面に塗布することにより製造されている。そして、
記録装置において、サーマルヘッドや熱ペンなどの発熱
素子が接触した時に、発色性物質と顕色剤が反応して黒
色などに発色して記録される。而してかかる記録材料
は、他の記録材料に比較して現像や定着などの煩雑な処
理を施すことがなく、比較的簡単な装置でしかも短時間
で記録が得られること、騒音の発生が少ないことや環境
汚染が少ないこと、コストが安いことなどの利点がある
ために、図書、文書などの複写ばかりでなく、各種計測
用記録紙、コンピューター、ファクシミリ、テレック
ス、乗車券自動販売機、プリペイドカード、ラベルなど
の記録材料として広く使用されている。
【0003】従来の感熱記録材料においては、発色性物
質(ロイコ染料)、該物質を熱的に発色させる顕色剤お
よび必要に応じて用いられる増感剤を適切に組み合わせ
て用いることにより、発色感度および地肌カブリの観点
からは実用上満足しえるものが得られている。
【0004】しかしながら、これらの感熱記録材料を日
光や照明に長時間暴露した場合には、印字部がかすんだ
りあるい消えてしまうばかりでなく、地肌部が黄変して
しまう欠点があり、ファクシミリ受信紙やワープロ、パ
ソコンなどのプリントアウトを机上に放置した場合に
は、記録画像が不鮮明となり、文書保存面でも問題とな
っている。
【0005】さらに、従来の感熱記録材料は耐光性に劣
るばかりでなく、指紋あるいは塩化ビニル樹脂製のデス
クマットから移行する可塑剤によっても同様に保存性が
低下してしまう欠点があり、感熱記録材料の保存性を改
善することが強く求められていた。
【0006】このため、特開昭58−87093号公
報、特開昭63−15783号公報、特開平3−239
86号公報、特開平5−8545号公報などにはベンゾ
トリアゾール化合物を用いることによって、耐指紋性あ
るいは耐可塑剤性などの耐油性および耐光性を改善する
ことが提案されているが、これらの化合物を用いた場合
の効果はまだまだ不十分であり、しかも、これらの公報
に記載された化合物を用いた場合には、地肌部の汚れ
(地肌カブリ)が大きくなる欠点もあり、実用上は到底
満足できるものではなかった。
【0007】従って、本発明の目的は、日光や蛍光灯な
どの照明に長時間暴露された場合にも発色部の消色およ
び地肌部の変色が防止されるなどの優れた耐光性を有
し、且つ耐油性にも優れている感熱記録材料を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、1分子中に2個のベンゾトリアゾール骨
格を有する特定のビスベンゾトリアゾール化合物を感熱
記録材料に含有させることによって上記目的が達成され
ることを見出し、本発明に到達した。
【0009】即ち、本発明は、通常無色ないし淡色の発
色性化合物と、熱時に該発色性化合物を発色させる2,
4−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび4−ヒドロ
キシ−4’−イソプロピルオキシジフェニルスルホンを
含まない顕色剤とを含有する発色層を設けた感熱記録材
料において、該発色層中に下記〔化2〕の一般式(I)
(前記〔化1〕の一般式(I)と同じ)で表されるビス
ベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を含有させ
たことを特徴とする感熱記録材料を提供するものであ
る。
【0010】
【化2】
【0011】以下、本発明の感熱記録材料についてさら
に詳細に説明する。
【0012】本発明で用いられる上記一般式(I)で表
されるビスベンゾトリアゾール化合物において、R1で示
されるアルキリデン基としては、例えば、メチリデン、
エチリデン、イソプロピリデン、プロピリデン、ブチリ
デン、イソブチリデン、ヘキシリデン、オクチリデンな
どがあげられ、R2およびXで示されるアルキル基として
は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、アミル、第三ア
ミル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、
第三オクチル、デシル、ドデシル、第三ドデシル、テト
ラデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどがあげら
れ、R2で示されるアラルキル基としては、例えば、ベン
ジル、フェニルエチル、クミル、メチルベンジル、メチ
ルクミル、ブチルクミル、第三ブチルクミル、ジ第三ブ
チルクミルなどがあげられ、Xで示されるハロゲン原子
としては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素があげられ、X
で示されるアルコキシ基としては前記アルキル基からの
アルコキシ基があげられる。
【0013】従って、本発明で用いられる上記一般式
(I)で表されるビスベンゾトリアゾール化合物の代表
例としては、下記〔化3〕〜〔化8〕に示すNo.1〜
No.6の化合物があげられる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】本発明で用いられる上記一般式(I)で表
されるビスベンゾトリアゾール化合物は公知の化合物で
あり、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−置換フェニ
ル)ベンゾトリアゾール化合物をアルデヒドで縮合させ
ることによって容易に製造することができる。
【0021】本発明で用いられる前記ビスベンゾトリア
ゾール化合物の使用量は、要求される性能および記録適
性、染料、顕色剤あるいは併用される他の添加剤の種類
および使用量によっても変わるため、特に限定されるも
のではないが、通常、発色性化合物(染料)1重量部に
対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部が使用される。ビスベンゾトリアゾール化合物の使
用量が染料1重量部に対して0.01重量部未満の場合
には保存性の改善効果が十分とは言い難く、また、10
重量部を越えて使用してもその効果はそれ以上大きくな
らず不経済である。
【0022】本発明において使用される通常無色ないし
淡色の発色性化合物としては各種の染料が周知であり、
一般の感熱記録紙などに用いられているものであれば特
に制限を受けない。
【0023】これらの染料(発色性化合物)の具体例を
あげると、(1)トリアリールメタン系化合物;例え
ば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラ
クトン)、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9−エチ
ル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニル−3−インドリル)−
5−ジメチルアミノフタリドなど、(2)ジフェニルメ
タン系化合物;例えば、4,4−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどのN−ハロ
フェニルロイコオーラミンなど、(3)キサンテン系化
合物;例えば、ローダミン−β−アニリノラクタム、3
−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベン
ジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロ
ロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロ
ピルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソ
アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ト
リルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(4−(4−アニリ
ノ)アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフル
オランなど、(4)チアジン系化合物;例えば、ベンゾ
イルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイ
コメチレンブルーなど、(5)スピロ系化合物;例え
ば、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピ
ロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラ
ン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロ
ピランなど、その他、3,5’,6−トリス(ジメチル
アミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1’(3’
H)−イソベンゾフラン〕−3’−オン、1,1−ビス
〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メ
トキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどがあげ
られ、また、これらの染料は数種類を混合して用いるこ
ともできる。
【0024】また、本発明に用いられる顕色剤として
は、フェノール系の顕色剤、カルボン酸系の顕色剤ある
いは金属塩系の顕色剤などの、一般の感熱記録紙などに
用いられている顕色剤があげられるが、2,4−ジヒド
ロキシジフェニルスルホンおよび4−ヒドロキシ−4’
−イソプロピルオキシジフェニルスルホンを含まないも
のである
【0025】これらの顕色剤としては、例えば、p−オ
クチルフェノール、p−第三ブチルフェノール、p−フ
ェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α
−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテ
コール、2,2’−シヒドロキシビフェニル、ビスフェ
ノール−A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプ
タン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−アリルフェニル)スルホン、ビス(3,
4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒ
ドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4−ヒドロ
キシフタル酸ジメチルエステル、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)酢酸ブチルエステル、p−ヒドロキシ安息香
酸ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサルチル酸などのフ
ェノール、安息香酸などの有機カルボン酸、サリチル酸
亜鉛などの金属塩があげられ、特にフェノール系の顕色
剤を用いることが好ましい。
【0026】これらの顕色剤の使用量は、通常、発色性
化合物(染料)1重量部に対して0.1〜10重量部、
好ましくは、0.2〜5重量部である。顕色剤の使用量
が染料1重量部に対して0.1重量部未満の場合には発
色感度が十分とは言い難く、また、10重量部を越えて
使用してもその効果はそれ以上大きくならず不経済であ
る。
【0027】本発明の感熱記録材料の発色感度を高める
ために各種の増感剤を併用することも可能であり、例え
ば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステ
アリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息
香酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸アルミニウムなどの金属有機酸塩、ステアリン酸
アミド、ステアリン酸メチロールアミド、ステアロイル
尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、アセト酢酸
アニリド、安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミ
ドなどのアミド化合物、1,2−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)エタン、m−ターフェニル、1,2−ジフ
ェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキ
シ)エタン、p−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキ
シビフェニル、ジフェニルカーボネート、ビス(4−メ
チルフェニル)カーボネート、ジベンジルオキザレー
ト、ビス(4−メチルベンジル)オキザレート、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジル、3−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、3−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸アニリド、メチレ
ンジベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニロキシエト
キシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレン、4−ベ
ンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタレート、テ
レフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメタン、4−メチ
ルフェノキシ−p−ビフェニルなどを用いることがで
き、これらの増感剤は、通常、発色性化合物(染料)1
重量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
【0028】また、本発明では、前記ビスベンゾトリア
ゾール化合物とともに、必要に応じて公知の保存安定剤
を併用することができ、特に高度の耐水性、耐熱性、耐
油性が要求される場合には他の保存安定剤を併用するこ
とによって目的を達成することができる。
【0029】本発明の感熱記録材料に使用することので
きる保存安定剤としては、例えば、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,
4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフ
ェノール)、4,4’−チオビス(2−第三ブチル−5
−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(6−第三
ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)などの
ヒンダードフェノール化合物、4−ベンジロキシ−4’
−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホ
ン、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
第三ブチルフェニル)ホスフェートなどがあげられ、こ
れらの保存安定剤は、通常、発色性化合物(染料)1重
量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
【0030】本発明の感熱記録材料は、例えば次のよう
にして製造される。本発明で用いられるビスベンゾトリ
アゾール化合物、発色性化合物、顕色剤及び必要に応じ
て用いられる増感剤、他の保存安定剤などを、通常、ボ
ールミル、アトライザー、サンドグラインダーなどの磨
砕機あるいは適当な乳化装置により微粒化した後、混合
し、この混合物に、目的に応じてさらに各種の添加材料
を加えて塗液とする。
【0031】この塗液には、通常、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド重合体、澱
粉類、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体などの結合剤、カオリン、シリカ、珪藻土、タル
ク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウムなどの充填剤が配合されるが、
この他にワックス類、光安定剤、耐水化剤、分散剤、消
泡剤などを必要に応じて使用することができる。
【0032】この塗液を紙あるいはフィルム類に塗布す
ることによって目的とする本発明の感熱記録材料が得ら
れる。本発明の感熱記録材料は、ファクシミリ用紙、プ
リンター用紙、ラベル、値札、切符などの感熱記録材料
が応用される各種の用途に用いることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をさらに詳細に
説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によっ
て制限を受けるものではない。
【0034】実施例1 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液1
00gを充分に磨砕して分散液Aを得た。
【0035】ビスフェノールA20gおよび10%ポリ
ビニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕して分散
液Bを得た。
【0036】1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニ
ル)エタン20gおよび10%ポリビニルアルコール水
溶液100gを充分に磨砕して分散液Cを得た。
【0037】ステアリン酸アミド20gを10%ポリビ
ニルアルコール水溶液100gとともにボールミル中で
磨砕して分散液Dを得た。
【0038】ポリエチレンワックス20gを10%ポリ
ビニルアルコール水溶液100gとともにボールミル中
で磨砕して分散液Eを得た。
【0039】下記〔表1〕に示す試料化合物20gを1
0%ポリビニルアルコール水溶液100gとともにボー
ルミル中で磨砕して分散液Fを得た。
【0040】分散液A、B、C、D、EおよびFを1:
3:2:0.3:0.3:1の重量比で混合し、混合液
200gに対し炭酸カルシウム50gを添加し、充分に
分散させて塗液とし、この塗液を50g/m2の基紙上に
厚さ32μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を得た。
【0041】得られた感熱記録材料について、感熱印字
装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いて、
パルス幅0.8 msec で印字した記録像の発色濃度及び
地肌部の濃度を、マクベス濃度計(マクベス社製RD−
933型)により測定した。
【0042】また、耐光性を評価するために、この発色
させた感熱記録材料をカーボンアークフェードメーター
中に入れ、10時間照射した後の印字部の濃度を測定し
た。また、地肌部の濃度については黄色フィルターを用
いて測定した。さらに、発色させた感熱記録材料の印字
部にジオクチルフタレートをスタンプして室温で3日間
保存した後の濃度変化を測定し、耐油性を評価した。そ
の結果を下記〔表1〕に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】実施例2 3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン20gおよび10%ポリビ
ニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕して分散液
Aを得た。
【0047】ビスフェノールA20gおよび10%ポリ
ビニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕して分散
液Bを得た。
【0048】4−ベンジルビフェニル20gおよび10
%ポリビニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕し
て分散液Cを得た。
【0049】下記〔表2〕に示す試料化合物20gを1
0%ポリビニルアルコール水溶液100gとともにボー
ルミル中で磨砕して分散液Dを得た。
【0050】分散液A、B、C、Dおよび微粉末状シリ
カを重量比1:3:2:1:0.5の割合で混合し、充
分に分散させて塗液とし、この塗液を50g/m2の基紙
上に厚さ32μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を得
た。
【0051】得られた感熱記録材料について、感熱印字
装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いて、
パルス幅0.8 msec で印字した記録像の発色濃度及び
地肌部の濃度を、マクベス濃度計(マクベス社製RD−
933型)により測定した。
【0052】また、この発色させた感熱記録材料を用い
て実施例1と同様の操作により、耐光性および耐油性を
評価した。その結果を下記〔表2〕に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】上記の〔表1〕および〔表2〕に示した結
果から判るように、ベンゾトリアゾール化合物を用いな
い場合には、保存安定性に劣り、特に、紫外線に照射さ
れた場合の発色部の消色および地肌部の変色が著しい。
従来知られているモノベンゾトリアゾール化合物(比較
化合物1および2)を用いた場合には、耐光性は若干改
善されるが、その効果は未だ不十分なばかりでなく、地
肌カブリを生じる欠点がある。
【0061】これに対し、本発明の特定のビスベンゾト
リアゾール化合物を用いた場合には保存安定性に優れ、
特に、紫外線に照射された後でも発色部の消色および地
肌部の変色を防止する効果が極めて大きいばかりでな
く、地肌カブリも少ないことが明らかである。
【0062】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、日光や蛍光灯
などの照明に長時間暴露された場合にも発色部の消色お
よび地肌部の変色が防止されるなどの優れた耐光性を有
し、且つ耐油性にも優れているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−314894(JP,A) 特開 平7−172056(JP,A) 特開 平7−101148(JP,A) 特開 平6−191155(JP,A) 特開 平6−184121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常無色ないし淡色の発色性化合物と、
    熱時に該発色性化合物を発色させる2,4−ジヒドロキ
    シジフェニルスルホンおよび4−ヒドロキシ−4’−イ
    ソプロピルオキシジフェニルスルホンを含まない顕色剤
    とを含有する発色層を設けた感熱記録材料において、該
    発色層中に下記〔化1〕の一般式(I)で表されるビス
    ベンゾトリアゾール化合物の少なくとも一種を含有させ
    たことを特徴とする感熱記録材料。 【化1】
JP19261293A 1993-08-03 1993-08-03 感熱記録材料 Expired - Lifetime JP3313835B2 (ja)

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