JP3248643B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP3248643B2
JP3248643B2 JP19952393A JP19952393A JP3248643B2 JP 3248643 B2 JP3248643 B2 JP 3248643B2 JP 19952393 A JP19952393 A JP 19952393A JP 19952393 A JP19952393 A JP 19952393A JP 3248643 B2 JP3248643 B2 JP 3248643B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録材料に関し、
詳しくは、特定のビニル基置換フェニル化合物を顕色剤
として含有してなる感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】感熱記
録材料は、通常無色ないし淡色の発色性物質と熱の作用
を受けると発色性物質を発色させる顕色剤とを、増感
剤、バインダーおよびその他の添加剤とともに、紙、合
成紙、プラスチックフィルムもしくはシートなどの支持
体表面に塗布することにより製造されている。そして、
記録装置において、サーマルヘッドや熱ペンなどの発熱
素子が接触した時に、発色性物質と顕色剤が反応して黒
色などに発色して記録される。而してかかる記録材料
は、他の記録材料に比較して現像や定着などの煩雑な処
理を施すことがなく、比較的簡単な装置でしかも短時間
で記録が得られること、騒音の発生が少ないことや環境
汚染が少ないこと、コストが安いことなどの利点がある
ために、図書、文書などの複写ばかりでなく、各種計測
用記録紙、コンピューター、ファクシミリ、テレック
ス、乗車券自動販売機、プリペイドカード、ラベルなど
の記録材料として広く使用されている。
【0003】従来、発色性物質を熱的に発色させる顕色
剤としては、各種の酸性物質が提案されており、例え
ば、ビスフェノール−A、p−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジルエステル、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノ
ールなどのフェノール系の化合物あるいは有機カルボン
酸誘導体が単独であるいは数種類組み合わせて用いられ
ているが、これらの酸性物質を用いた場合には、発色感
度がまだ充分とはいえず、色むらや色もどりが生じた
り、あるいは保存中に変色を生じたりする欠点があっ
た。
【0004】特に、これらの感熱記録材料を高温および
/または多湿の条件下に保存した場合、塩化ビニル製の
袋に保存したり塩化ビニル製のデスクマットと接触した
りした場合、あるいは、感熱記録材料に手で触れたりし
た場合に、発色部が消色したり地肌部が発色したりする
欠点もあった。
【0005】このため、特開昭58−57990号公報
および特開昭63−132088号公報などにはヒンダ
ードフェノール系の化合物を保存安定剤として用いるこ
とが提案されているが、これらのフェノール系の保存安
定剤による効果は一時的なものでしかなかった。
【0006】顕色剤として反応性の化合物を用いること
も提案されており、例えば、特開昭60−141587
号公報や特開昭62−99190号公報にはp−ビニル
ベンジルエステル化合物を顕色剤として用いることが提
案され、特開昭62−113590号公報や特開平5−
163207号公報にはアクリレート化合物を顕色剤と
して用いることが提案されているが、このような化合物
の効果は不十分であり、しかも、耐油性等の保存安定性
に劣り、実用上満足できるものではなかった。
【0007】従って、本発明の目的は、発色感度に優れ
るばかりでなく、地肌カブリや色もどりがなく、また、
水分あるいは可塑剤等の油分に接触しても消色すること
のない、耐水性および耐油性などの保存安定性の良好な
感熱記録材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、特定の反応性化合物を顕色剤として用い
ることにより、上記目的が達成されることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、通常無色ないし淡色の発色性化合物と、熱時に該
発色性化合物を発色させる顕色剤とを含有する発色層を
設けた感熱記録材料において、上記顕色剤として下記
〔化2〕の一般式(I)(前記〔化1〕の一般式(I)
と同じ)で表されるビニル基置換フェニル化合物の少な
くとも一種を含有させたことを特徴とする感熱記録材料
を提供するものである。
【0010】
【化2】
【0011】以下、本発明の感熱記録材料についてさら
に詳細に説明する。
【0012】本発明で用いられる上記一般式(I)で表
される化合物において、R2で示されるアルキル基として
は、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,イソブチル,第三ブチル,ペンチル,イソペンチ
ル,ヘキシル,イソヘキシル,ヘプチル,イソヘプチ
ル,オクチル,イソオクチル,2−エチルヘキシルなど
があげられる。
【0013】本発明で用いられる上記一般式(I)で表
される反応性化合物の代表例としては、下記の〔化3〕
〜〔化11〕に示すNo.1〜No.9の化合物があげ
られる。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】本発明で顕色剤として用いられる上記一般
式(I)で表される反応性化合物は、例えば、ビスフェ
ノール類とビニルベンジルクロライドを反応させること
により容易に製造することができる。
【0024】次に、本発明で用いられる上記一般式
(I)で表される反応性化合物の具体的な合成例を示す
が、本発明は下記の合成例によって制限を受けるもので
はない。
【0025】合成例1 4−ヒドロキシ−4’−p−ビニルベンジルオキシジフ
ェニルスルホン(No.1化合物) の合成
【0026】4,4’−ビス(ヒドロキシフェニル)ス
ルホン25g、水100g、NaOH12.0gを仕込
み、昇温して溶解した。80℃でビニルクロロベンジル
16.0gを滴下し、2時間撹拌した。析出した白色固
体を濾過し、希塩酸水溶液で洗浄した。得られた固体を
10倍量のトルエン:エタノール=9:1溶媒から再結
晶行い、収量28g(収率76%)で重合点134℃の
白色粉末を得た。
【0027】赤外線分光分析の結果、1380cm-1にビ
ニル基に基づく吸収があり、1300cm-1にスルホンに
基づく吸収があり、3450cm-1にフェノール性水酸基
に基づく吸収があること、および、マススペクトルによ
り、最大で336の分子量のラジカルを検出し、目的物
の分子量が337であることから、上記白色粉末が目的
物であることを確認した。
【0028】本発明において使用される通常無色ないし
淡色の発色性化合物としては各種の染料が周知であり、
一般の感熱記録紙などに用いられているものであれば特
に制限を受けない。
【0029】これらの染料(発色性化合物)の具体例を
あげると、(1)トリアリールメタン系化合物;例え
ば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラ
クトン)、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−フェニル−3−インドリル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
−3−インドリル)フタリド、3,3−ビス(9−エチ
ル−3−カルバゾリル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニル−3−インドリル)−
5−ジメチルアミノフタリドなど、(2)ジフェニルメ
タン系化合物;例えば、4,4−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどのN−ハロ
フェニルロイコオーラミンなど、(3)キサンテン系化
合物;例えば、ローダミン−β−アニリノラクタム、3
−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベン
ジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロ
ロ−7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−(γ−クロロプロ
ピルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソ
アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチ
ル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ト
リルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(4−(4−アニリ
ノ)アニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフル
オランなど、(4)チアジン系化合物;例えば、ベンゾ
イルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイ
コメチレンブルーなど、(5)スピロ系化合物;例え
ば、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピ
ロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラ
ン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロ
ピランなど、その他、3,5’,6−トリス(ジメチル
アミノ)−スピロ〔9H−フルオレン−9,1’(3’
H)−イソベンゾフラン〕−3’−オン、1,1−ビス
〔2−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(4−メ
トキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロ(3H)イソベンゾフラン−3−オンなどがあげ
られ、また、これらの染料は数種類を混合して用いるこ
ともできる。
【0030】本発明で用いられる上記一般式(I)で表
される反応性化合物の使用量は、要求される性能および
記録適性、併用される他の添加剤の種類および使用量に
よっても変わるため、特に限定されるものではないが、
通常、発色性化合物(染料)1重量部に対して0.1〜
10重量部が使用される。
【0031】本発明の感熱記録材料の発色感度を高める
ために各種の増感剤を併用することも可能であり、例え
ば、酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステ
アリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ベヘニン酸亜鉛、安息
香酸亜鉛、サリチル酸ドデシルエステル亜鉛塩、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸アルミニウムなどの金属有機酸塩、ステアリン酸
アミド、ステアリン酸メチロールアミド、ステアロイル
尿素、アセトアニリド、アセトトルイジド、アセト酢酸
アニリド、安息香酸ステアリルアミド、エチレンビスス
テアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオクチル酸アミ
ドなどのアミド化合物、1,2−ビス(3,4−ジメチ
ルフェニル)エタン、m−ターフェニル、1,2−ジフ
ェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキ
シ)エタン、p−ベンジルビフェニル、p−ベンジロキ
シビフェニル、ジフェニルカーボネート、ビス(4−メ
チルフェニル)カーボネート、ジベンジルオキザレー
ト、ビス(4−メチルベンジル)オキザレート、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸ベンジル、3−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸フェニル、3−ヒ
ドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸アニリド、メチレ
ンジベンゾエート、1,4−ビス(2−ビニロキシエト
キシ)ベンゼン、2−ベンジロキシナフタレン、4−ベ
ンジロキシ安息香酸ベンジル、ジメチルフタレート、テ
レフタル酸ジベンジル、ジベンゾイルメタン、4−メチ
ルフェノキシ−p−ビフェニルなどを用いることがで
き、これらの増感剤は、通常、発色性化合物(染料)1
重量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
【0032】また、本発明の顕色剤とともに他の顕色剤
を併用することも可能であり、本発明で用いられる反応
性化合物(顕色剤)は保存安定性を改良する効果に優れ
ているので、他の顕色剤を併用した場合にも色もどり、
変色などの問題を起こさない効果を奏するものである。
【0033】本発明の反応性化合物とともに使用するこ
とのできる他の顕色剤としては、例えば、p−オクチル
フェノール、p−第三ブチルフェノール、p−フェニル
フェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、α−ナフ
トール、β−ナフトール、p−第三オクチルカテコー
ル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ル−A、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタ
ン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3−アリルフェニル)スルホン、ビス(3,
4−ジヒドロキシフェニル)スルホン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス〔2−(4−ヒ
ドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、4−(4−
イソプロポキシベンゼンスルホニル)フェノール、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)酢酸ブチルエステル、p−ヒドロキシ
安息香酸ベンジル、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸な
どのフェノール類もしくは有機カルボン酸などがあげら
れ、これらの顕色剤を併用する場合には、本発明の反応
性化合物と合計して、通常、発色性化合物(染料)1重
量部に対して0.1〜10重量部となるように使用され
る。
【0034】また、本発明で用いられる上記一般式
(I)で表されるビニル基置換フェニル化合物は保存安
定性を改良する効果に優れているので通常は保存安定剤
を併用する必要はないが、特に高度の保存安定性が要求
される場合には周知の保存安定性を併用することもでき
る。
【0035】本発明の感熱記録材料に使用することので
きる保存安定剤としては、例えば、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,
4’−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフ
ェノール)、4,4’−チオビス(2−第三ブチル−5
−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(6−第三
ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレン
ビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)などの
ヒンダードフェノール化合物、4−ベンジロキシ−4’
−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホ
ン、ナトリウム−2,2’−メチレンビス(4,6−ジ
第三ブチルフェニル)ホスフェートなどがあげられ、こ
れらの保存安定剤は、通常、発色性化合物(染料)1重
量部に対して0.1〜10重量部が使用される。
【0036】本発明で用いられる顕色剤と発色性無色染
料は、必要に応じて増感剤、他の顕色剤、保存安定剤を
併用しても良く、更に、本発明で用いられる化合物の反
応を促進するためにラジカル系、カチオン系等の任意の
重合開始剤を用いることもできる。該重合開始剤として
は、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、過硫酸アンモニウム
などがあげられる。また、本発明の化合物とともに、例
えば、ハイドロキノンジアクリレート、ハイドロキノン
ジメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、
チオビスフェノールジアクリレートなどの固体のアクリ
レートを併用することもできる。
【0037】本発明の感熱記録材料は、例えば次のよう
にして製造される。本発明で用いられるビニル基置換フ
ェニル化合物、発色性化合物、および必要に応じて用い
られる他の顕色剤、増感剤、保存安定剤などを、通常、
ボールミル、アトライザー、サンドグラインダーなどの
磨砕機あるいは適当な乳化装置により微粒化した後、混
合し、この混合物に、目的に応じてさらに各種の添加材
料を加えて塗液とする。
【0038】この塗液には、通常、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド重合体、澱
粉類、スチレン−無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル
−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体などの結合剤、カオリン、シリカ、珪藻土、タル
ク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化アルミニウムなどの充填剤が配合されるが、
この他にワックス類、光安定剤、耐水化剤、分散剤、消
泡剤などを必要に応じて使用することができる。
【0039】この塗液を紙あるいはフィルム類に塗布す
ることによって目的とする本発明の感熱記録材料が得ら
れる。
【0040】本発明の感熱記録材料は、ファクシミリ用
紙、プリンター用紙、ラベル、値札、切符などの感熱記
録材料が応用される各種の用途に用いることができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をさらに詳細に
説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によっ
て制限を受けるものではない。
【0042】実施例1 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液1
00gを充分に磨砕して分散液Aを得た。
【0043】下記〔表1〕に示す試料化合物20gおよ
び10%ポリビニルアルコール水溶液100gを充分に
磨砕して分散液Bを得た。
【0044】4−ベンジルビフェニル20gおよび10
%ポリビニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕し
て分散液C液を得た。
【0045】ステアリン酸アミド20gを10%ポリビ
ニルアルコール水溶液100gとともにボールミル中で
磨砕して分散液Dを得た。
【0046】ポリエチレンワックス20gを10%ポリ
ビニルアルコール水溶液100gとともにボールミル中
で磨砕して分散液Eを得た。
【0047】分散液A、B、C、DおよびEを1:2:
2:0.3:0.3の重量比で混合し、混合液200g
に対し炭酸カルシウム50gを添加し、充分に分散させ
て塗液とし、この塗液を50g/m2の基紙上に厚さ32
μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を得た。
【0048】得られた感熱記録材料について、感熱印字
装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いて、
パルス幅0.8 msec で印字した記録像の発色濃度及び
地肌部の濃度を、マクベス濃度計(マクベス社製RD−
933型)により測定した。
【0049】また、この発色させた感熱記録材料を60
℃、乾燥の条件下で24時間および40℃、相対湿度9
0%の条件下で24時間保存し、印字部の濃度変化を測
定し、保存安定性を評価し、さらに、この発色させた感
熱記録材料を、ラップにはりつけ室温で24時間保存
し、その濃度変化を測定し、耐溶剤性を評価した。その
結果を下記〔表1〕に示す。
【0050】尚、以下の〔化12〕〜〔化15〕に比較
に用いた顕色剤の構造を示す。
【0051】
【化12】
【0052】
【化13】
【0053】
【化14】
【0054】
【化15】
【0055】
【表1】
【0056】実施例2 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液1
00gを充分に磨砕して分散液Aを得た。
【0057】ビスフェノールA20g、下記〔表2〕に
示す試料化合物5gおよび10%ポリビニルアルコール
水溶液100gを充分に磨砕して分散液Bを得た。
【0058】4−ベンジルビフェニル20gおよび10
%ポリビニルアルコール水溶液100gを充分に磨砕し
て分散液Cを得た。
【0059】分散液A、B、Cおよび微粉末状シリカを
重量比1:2:2:0.5の割合で混合し、充分に分散
させて塗液とし、この塗液を50g/m2の基紙上に厚さ
32μmで塗布し、乾燥して感熱記録材料を得た。
【0060】得られた感熱記録材料について、感熱印字
装置(TH−PMD:株式会社大倉電機製)を用いて、
パルス幅0.8 msec で印字した記録像の発色濃度及び
地肌部の濃度を、マクベス濃度計(マクベス社製RD−
933型)により測定した。
【0061】また、この発色させた感熱記録材料を60
℃、乾燥の条件下で24時間および40℃、相対湿度9
0%の条件下で24時間保存し、印字部の濃度変化を測
定し、保存安定性を評価し、さらに、この発色させた感
熱記録材料を、ラップにはりつけ室温で24時間保存
し、その濃度変化を測定し、耐溶剤性を評価した。その
結果を下記〔表2〕に示す。
【0062】
【表2】
【0063】実施例3 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン20gおよび10%ポリビニルアルコール水溶液1
00gを充分に磨砕して分散液Aを得た。
【0064】No.2比較化合物20g、下記〔表3〕
に示す試料化合物5gおよび10%ポリビニルアルコー
ル水溶液100gを充分に磨砕して分散液Bを得た。
【0065】4−ベンジルビフェニル20gを10%ポ
リビニルアルコール水溶液100gとともにボールミル
中で磨砕して分散液Cを得た。
【0066】分散液A、B、Cおよび微粉末状シリカを
1:2:2:0.5の重量比で混合し、混合液200g
に対し炭酸カルシウム50gを添加、分散させて塗液と
し、この塗液を用い、実施例2と同様にして感熱記録材
料を作り、実施例2と同様の試験を行った。その結果を
下記〔表3〕に示す。
【0067】
【表3】
【0068】各実施例に示したように、ビニル基置換フ
ェニル化合物に代えて非反応性の顕色剤を用いた場合
は、耐溶剤性が著しく劣ることが明らかである。また、
スチレン構造含有化合物であっても、ヒドロキシフェニ
ル基とp−ビニルベンジル基がエステル結合で直接結合
しているNo.3比較化合物では、発色性が劣るため、
ビニル基を持たないNo.1比較化合物に比べ耐溶剤性
では優れるものの実用的でない。メタクリル基とスルホ
ン構造をもつNo.4比較化合物も発色性、耐溶剤性と
もに本発明に係る化合物より劣り実用上何れも不十分な
ものであることが明らかである。
【0069】これに対し、本発明のビニル基置換フェニ
ル基に(モノ/ジ)ヒドロキシフェニルとフェノールが
各々のp位で種々の結合種により結合した化合物がエー
テル結合した顕色剤はそれ自身顕色剤としての効果が極
めて大きいばかりでなく、地肌カブリも少なく、しか
も、発色画像の保存安定性とくに耐溶剤性に著しく優れ
ていることが明らかであり、更に、他の顕色剤との併用
においても優れた耐溶剤性を維持できることも明らかで
ある。
【0070】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料は、発色感度に優
れるばかりでなく、地肌カブリや色もどりがなく、ま
た、水分あるいは可塑剤等の油分に接触しても消色する
ことのない、耐水性および耐油性などの保存安定性の良
好なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−141587(JP,A) 特開 昭60−99190(JP,A) 特開 昭60−113590(JP,A) 特開 平5−163207(JP,A) 特開 昭62−263086(JP,A) 特開 平5−178815(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常無色ないし淡色の発色性化合物と、
    熱時に該発色性化合物を発色させる顕色剤とを含有する
    発色層を設けた感熱記録材料において、上記顕色剤とし
    て下記〔化1〕の一般式(I)で表されるビニル基置換
    フェニル化合物の少なくとも一種を含有させたことを特
    徴とする感熱記録材料。 【化1】
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