JP2835456B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱記録材料に関し、詳しくは、増感剤とし
てメチレンジオキシフェノール誘導体を配合することを
特徴とする感熱記録材料に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
感熱記録材料は、紙、合成紙、樹脂フィルム等の支持
体上にロイコ染料等の通常無色ないし淡色の発色性物質
とこれを熱時に発色させる顕色剤とからなる発色系に、
増感剤、バインダー及びその他の添加剤を分散した感熱
発色層を設けたものであり、記録装置において、この記
録体にサーマルヘッドや熱ペン等の発熱素子が接触した
時に染料と顕色剤が反応して黒色等に発色し、記録され
る。
そして、感熱記録材料は、他の記録材料に比較して短
時間で記録が得られること、騒音の発生が少ないこと、
安価であること等の利点があるため、計測用記録計、コ
ンピューター、ファクシミリ、テレックス、乗車券自動
販売機等の記録材料として広く使用されている。
従来、無色ないし淡色の発色性物質としては、例えば
ラクトン、ラクタムまたはスピロピラン環を有するロイ
コ染料が用いられ、顕色剤としては、各種の酸性物質が
提案されており、特にフェノール系の化合物、例えば、
ビスフェノールA、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエ
ステル等が単独で又は数種組み合わせて用いられていた
が、これらのフェノール類を用いた場合には、記録の高
速度化及び高密度が難しく、また、色むらが生じたり、
あるいは保存中に変色を生じたりする欠点があった。
そこで発色性物質、顕色剤に第三物質である増感剤を
使用して、高感度化を達成しようとする試みがなされて
おり、例えば、各種ワックス類、ステアリン酸アミド、
ターフェニル等が用いられていた。
しかし、これらの増感剤は、多量に使用しないと効果
が十分に出ず、感熱記録材料の高感度化という要求を十
分に満足できるものではなく、しかもカブリが発生した
りあるいは保存中に変色したりする欠点があり、実用上
満足できるものではなかった。
このため、特開昭57−182485号公報にはメトキシフェ
ニルベンゾエートを用いることが提案され、特開昭60−
56588号公報、特開昭61−16888号公報、特開昭61−2958
7号公報等にはジアリーロキシアルカンを用いることが
提案され、特開昭60−178087号公報にはジアリールカー
ボネートを用いることが提案され、特開昭62−109681号
公報、特開昭62−121089号公報等にはアリールチオアル
キルアリールエーテルを用いることが提案され、特開昭
62−299385号公報にはポリアルコキシアリールエーテル
誘導体を用いることが提案され、特開昭63−11390号公
報にはベンゾジオキサン誘導体を用いることが提案され
ている。
これらの化合物を用いることにより発色感度はある程
度改善されるものの、保存後に発色部が変色(消色)し
たり地肌部が発色する(地肌カブリ)という欠点があ
り、しかも、これらの増感剤を用いた場合には、感熱記
録材料を長期間保存した後に印字させようとする場合
に、保存前の感熱記録材料を用いた場合よりも発色濃度
が著しく低下するという欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、これらの欠点を解消するために鋭意検討
を重ねた結果、3,4−ジオキシフェノールの特定の誘導
体を増感剤として用いた場合には発色感度が良好なばか
りでなく、発色した印字部の消色あるいは地肌カブリが
極めて少なく、しかも、感熱記録材料を長期間保存した
後においても発色感度が低下しないことを見出し、本発
明に到達した。
即ち、本発明は、通常無色ないし淡色の発色性物質
と、該物質を熱時発色させる顕色剤とを含有する発色層
を設けた感熱記録材料において、上記発色層中に次の一
般式(I)で表される3,4−メチレンジオキシフェノー
ル誘導体を含有させたことを特長とする感熱記録材料を
提供するものである。
(式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキレン基を示し、
nは0〜2を示し、Xは−O−CO−O−、−O−CO−、
−O−または−S−を示し、Yはフェニル基、アルキル
フェニル基または3,4−メチレンジオキシフェニル基を
示す。) 以下、上記要旨をもってなる本発明について更に詳細
に説明する。
本発明で用いられる3,4−メチレンジオキシフェノー
ル誘導体としては、例えば、1,2−ビス(3,4−メチレン
ジオキシフェノキシ)エタン、(2−フェノキシエトキ
シ)−3,4−メチレンジオキシベンゼン、〔2−(3−
メチルフェノキシ)エトキシ〕−3,4−メチレンジオキ
シベンゼン、3,4−メチレンジオキシフェニル−フェニ
ルエーテル、1,3−ビス(3,4−メチレンジオキシフェノ
キシ)プロパン、1,6−ビス(3,4−メチレンジオキシフ
ェノキシ)ヘキサン、1,10−ビス(3,4−メチレンジオ
キシフェノキシ)デカン、1,5−ビス(3,4−メチレンジ
オキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、1,8−ビス
(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−3,5−ジオキサ
オクタン、(2−フェニルチオエトキシ)−3,4−メチ
レンジオキシベンゼン、ビス(3,4−メチレンジオキシ
フェニル)カーボネート、3,4−メチレンジオキシフェ
ニル−フェニルカーボネート、3,4−メチレンジオキシ
フェニルベンゾエート、3,4−メチレンジオキシフェノ
キシエチルベンゾエート等があげられる。
本発明で用いられる上記3,4−メチレンジオキシフェ
ノール誘導体は、周知のエステル化あるいはエーテル化
反応等によって容易に製造することができる。
以下に、本発明で用いられる3,4−メチレンジオキシ
フェノール誘導体の具体的な合成例を示す。
合成例−1 (2−フェノキシエトキシ)−3,4−メチレンジオキシ
ベンゼンの合成 蒸留水20gに85%水酸化カリウム4.7g(0.07モル)お
よび3,4−メチレンジオキシフェノール8.7g(0.06モ
ル)を溶解し、ここに、2−フェノキシエタノール9.4g
(0.06モル)を加え、還流下8時間撹拌した。
冷却することにより生成した結晶をろ過して集め、水
洗後、エタノール80mlから再結晶し、融点102℃の白色
リン片状結晶の生成物を得た。
赤外線分光分析結果 νC=C:3400、1630、1600、1590、760cm-1 νC-O:1200、1040cm-1 νC-H:2950、2700、1450cm-1 合成例−2 〔2−(3−メチルフェノキシ)エトキシ〕−3,4−メ
チレンジオキシベンゼンの合成 蒸留水20gに85%水酸化カリウム4.7g(0.07モル)お
よび3,4−メチレンジオキシフェノール8.7g(0.06モ
ル)を溶解し、ここに、2−(3−メチルフェノキシ)
エタノール10.2g(0.06モル)を加え、還流下8時間撹
拌した。
冷却することにより生成した結晶をろ過して集め、水
洗後、エタノール80mlから再結晶し、融点93.5℃の白色
リン片状結晶の生成物を得た。
赤外線分光分析結果 νC=C:3400、1600、1490cm-1 νC-O:1205、1180、1070、1040cm-1 νC-H:2950、2700、1450cm-1 合成例−3 1,2−ビス(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)エタン
の合成 蒸留水30gに85%水酸化カリウム4.7g(0.07モル)お
よび3,4−メチレンジオキシフェノール8.7g(0.06モ
ル)を溶解し、ここに、1,2−ジブロモエタン5.6g(0.0
3モル)を加え、還流下8時間撹拌した。
冷却することにより生成した結晶をろ過して集め、水
洗後、エタノール100mlから再結晶し、融点161℃の白色
リン片状結晶の生成物を得た。
赤外線分光分析結果 νC=C:3420、1620、1500、1480cm-1 νC-O:1250、1190、1110、1030cm-1 νC-H:2950、2900、1450cm-1 本発明において使用される、通常無色ないし淡色の発
色性物質としては各種の染料が周知であり、一般の感圧
記録紙あるいは感熱記録紙等に用いられているものであ
れば特に制限を受けない。
これらの染料の具体例をあげると、(1)トリアリー
ルメタン系化合物;例えば、3,3−ビス(p−ジメチル
アミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(通称
クリスタルバイオレットラクトン)、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル−3−イン
ドリル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−フェニル−3−インドリル)フタリ
ド、3,3−ビス(9−エチル−3−カルバゾリル)−5
−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
−3−インドリル)−5−ジメチルアミノフタリド等、
(2)ジフェニルメタン系化合物;例えば、4,4−ビス
(ジメチルアミノ)ベンズヒドリンベンジルエーテル、
N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等、
(3)キサンテン系化合物;例えば、ローダミン−β−
アニリノラクタム、3−ジメチルアミノ−7−メトキシ
フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオ
ラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、
3−ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−N−アセチル−N−メチルア
ミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジ
ルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メ
チル−N−ベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−N−クロロエチル−N−メチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N−ジエチル
アミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−(β−エトキシエチルアミノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(2−カルボメトキシフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−メチル−N−n−アミルアミノ)−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−
アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−メチル−N−n−ヘキシルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル
−N−n−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−β−エチルヘキ
シルルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニ
リノ)フルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリ
ジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフ
ルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−イソプロピル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロ
ロ−7−γ−クロロプロピルアミノフルオラン等、
(4)チアジン系化合物;例えば、ベンゾイルロイコメ
チレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブ
ルー等、(5)スピロ系化合物;例えば、3−メチルス
ピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト(3−メトキシベンゾ)スピロピラン等があげら
れ、又、これらの染料は数種類を混合して用いることも
できる。
さらに本発明で使用される顕色剤としては、例えば、
p−オクチルフェノール、p−第三ブチルフェノール、
p−フェニルフィェノール、p−ヒドロキシアセトフェ
ノン、α−ナフトール、β−ナフトール、p−第三オク
チチルカテコール、2,2′−ジヒドロキシビフェニル、
ビスフェノールA、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジヒドロキシ
フェニル)スルホン、ビス(4−アリル−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプ
ロポキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エーテル、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒ
ドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチ
ル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)酢酸ブチルエステル、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、ビス〔2
−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エトキシ〕メタン、
4−ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル等のフェノー
ル類;シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハ
ク酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪族カルボン
酸;安息香酸、第三ブチル安息香酸、フタル酸、没食子
酸、サリチル酸、イソプロピルサリチル酸、フェニルサ
リチル酸、3,5−ジ第三ブチルサリチル酸、3−メチル
−5−ベンジルサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベン
ジンル)サリチル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジ
メチルベンジル)サリチル酸等の芳香族カルボン酸及び
これらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アル
ミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッ
ケル等の多価金属塩;酸性白土、活性白土、アタパルガ
イト、ベントナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニ
ウム、珪酸マグネシウム、珪酸亜鉛、珪酸スズ、焼成カ
オリン、タルク等の無機顕色剤等があげられる。
本発明で用いられる、前記一般式(I)で表される3,
4−メチレンジオキシフェノール誘導体、発色性無色染
料及び顕色剤は、ボールミル、アトライザー、サンドグ
ラインダー等の磨砕機あるいは適当な乳化装置により微
粒化され、目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液と
する。
この塗液には、通常、ポリビニルアルコール、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリ
ルアミド重合体、澱粉類、スチレン−無水マレイン酸共
重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体等あるいはこれらの変性物等の
結合剤、シラン、カオリン、珪藻土、タルク、二酸化チ
タン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、メラミン等の充填剤が配合され、更に、この
他に金属石鹸類、アマイド類、ワックス類、光安定剤、
保存安定剤、耐水化剤、分散剤、消泡剤、他の増感剤等
を使用することもできる。
この塗液を紙及び各種フィルム類に塗布することによ
って目的とする感熱記録体が得られる。
本発明で用いられる、前記一般式(I)で表される3,
4−メチレンジオキシフェノール誘導体の量は、要求さ
れる性能及び記録適性、併用される他の添加剤の種類及
び量によっても変わるため、特に限定されるものではな
いが、通常発色性染料1部に対して0.1〜10部が使用さ
れる。
〔実施例〕
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。
実施例−1 3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン20g及び10%ポリビニルアルコール水
溶液100gを充分に磨砕し、染料分散液(A液)を得た。
ビスフェノールA20g及び10%ポリビニルアルコール水
溶液100gを充分に磨砕し、顕色剤分散液(B液)を得
た。
試料化合物20g及び10%ポリビニルアルコール水溶液1
00gを充分に磨砕し、増感剤分散液(C液)を得た。
亜鉛ステアレート20g及び10%ポリビニルアルコール
水溶液100gを充分に磨砕し、分散液(D液)を得た。
A液、B液、C液、D液及び微粉末状のシリカを重量
比1:2:2:0.4:0.5の割合で混合し、充分に分散させて塗
液を得た。
この塗液を、50g/m2の基紙上に厚さ28μmで塗布、乾
燥して感熱記録材料をつくった。
得られた感熱紙を用い、感熱印字装置(TH−PMD:株式
会社大倉電機製)を用いてパルス幅を変えて印字した記
録像の発色濃度をマクィベス濃度計(マクベス社製RD−
933型)により測定し、また、この発色させた感熱紙
を、温度60℃で相対湿度90%及び乾燥の条件下で各5時
間保存し、保存安定性を評価した。
また、この感熱紙を60℃、乾燥の条件下で48時間保存
した後、同様にパルス幅を変えて印字し、保存後の発色
感度(再印字性)を評価した。
その結果を次の表−1に示す。
〔発明の効果〕 表−1の結果から明らかなごとく、従来用いられてい
た増感剤は、感度の面では比較的良好なものもあるが、
保存安定性が劣り、しかも、再印字性が著しく劣る欠点
を有しており、実用上満足できるものではなかった。
これに対し、一般式(I)で表される3,4−メチレン
ジオキシフェノール誘導体を用いた本発明の感熱記録材
料は、発色感度が著しく優れているばかりでなく、保存
安定性も良好であり、しかも、再印字性も極めて良好で
あり、長期間過酷な条件下に保存した後も発色感度の低
下が極めて少ない利点をも利用するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常無色ないし淡色の発色性物質と、該物
    質を熱時発色させる顕色剤とを含有する発色層を設けた
    感熱記録材料において、上記発色層中に次の一般式
    (I)で表される化合物の少なくとも一種を含有させた
    ことを特徴とする感熱記録材料。 (式中、Rは炭素原子数1〜10のアルキレン基を示し、
    nは0〜2を示し、Xは−O−CO−O−、−O−CO−、
    −O−または−S−を示し、Yはフェニル基、アルキル
    フェニル基または3,4−メチレンジオキシフェニル基を
    示す。)
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